KTC M27P6S:レビューまとめ

(公開:2026/10/14 | 更新:2026/10/14)

「KTC M27P6S」の微妙なとこ
- 平凡なコントラスト比
- パネルの均一性が普通
- 内蔵スピーカーなし
- 色域モードが不正確
(ΔE < 2.0を大きく超過) - 初期設定の色温度がズレてる
(かんたんに修正できます) - 60 Hz(HDR)時のちらつき
- HDRコントラスト比が伸びない
「KTC M27P6S」の良いところ
- 27インチで4K(ドットが細かい)
- ゼロヘイズ光沢 + 低反射パネル
- 最大160 ~ 320 Hzに対応
- PS5で120 Hz(VRR)対応
- 応答速度が速い(IPSパネルとして)
- 入力遅延が非常に少ない
- 量子ドットで色域が広い(DCI P3:98%)
- 使えるゲーマー向け機能
- 残像軽減「DAC Pro」モード
- 「カスタムHDR」モード対応
- Display HDR 1400認証
- 扱いやすいOSD設定画面
- USB Type-C(最大65 W)
- OSDソフトウェア対応
- フル装備のエルゴノミクス機能
- メーカー3年保証
- コストパフォーマンスが高い
「KTC M27P6S」は、日本国内で珍しい「ゼロヘイズ光沢コート」と「低反射パネル(AG)」を組み合わせた4K対応Mini LEDゲーミングモニターです。
透明感のすごい画質が最大の特徴。まるでOLED(有機EL)を思わせる映像を表示でき、高品質なコーティング層の重要性を改めて体感させてくれます。
従来モデル(M27P6)と同じ価格設定を維持しつつ、Mini LEDのゾーン数が2倍(2304分割)に増え、黒フレーム挿入が大幅に強化されるなど。
1年前のレビューで指摘した多くの問題点が解消されています。
おおむね、M27P6(旧モデル)のほぼ上位互換と呼べる完成度の高いゲーミングモニターですが、いくつか問題のある実装も見つかりました。
「青すぎる初期設定」「青すぎるHDR」「60 Hz(HDR)でちらつきが見える」の3点です。
青すぎる問題は、OSD設定で色温度を調整すれば簡単に治せます。一方で、HDRを60 Hzで表示したときの「ちらつき」は気になりやすいうえ、治せないです。
結論、KTC M27P6SはPCゲーマーにおすすめできる1台です。やむを得ず60 Hzでゲームプレイする可能性があるゲーム機(PS5など)に適していません。
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「KTC M27P6S」の用途別【評価】
| 使い方 | 評価※ |
|---|---|
| FPSやeSports(競技ゲーミング) デュアルモードで最大320 Hzまで対応し、ショートカット切替ボタンがあります。応答速度も非常に高速です。 | |
| ソロプレイゲーム(RPGなど) 量子ドットによる色鮮やかな映像でソロプレイゲームに没入できます。OLEDパネルのように透過性が高いコーティングのおかげで、シンプルに画質がいいです。 | |
| 一般的なオフィスワーク テキストがくっきり鮮明に見え、ほぼ完全なフリッカーフリーに対応。ただし「sRGB」モードはそのまま使うと不正確です。 | |
| プロの写真編集・動画編集 プロの写真編集や動画編集に耐えうる色域と輝度を備え、「DCI P3」と「AdobeRGB」モードを実装済みですが、色の精度が悪いです。筆者が作成したキャリブレーション用のプロファイルを配布します。 | |
| HDRコンテンツの再現性 Display HDR 1400認証に合格できる性能です。Mini LEDモニターとしてトップ級の明るさを誇り、輝度の安定性も優れます。明るさ(PQ EOTF)精度は初期設定だとやや明るいうえ、全体的に色が青すぎますが、OSD画面からカスタム可能です。RGBバランスを設定で調整すれば、おおむねHDRコンテンツの再現性が高いです。 |
※用途別評価は「価格」を考慮しません。用途に対する性能や適性だけを評価します。
「KTC M27P6S」レビューは以上です。
もっと詳しく測定データや比較データを見れば、他の代替案にするか、このままKTC M27P6Sで即決する かヒントになるかもしれません。
KTC M27P6S:画質レビュー
デフォルト設定の画質について

KTC M27P6Sに電源を入れて、約30分待ってからデフォルト設定の画質を評価します。
デフォルト設定は過剰に青すぎたので、以下のOSD設定で調整しました。
KTC M27P6Sのデフォルト設定は奇妙なほど青色が強いです。青色を少し下げるだけで見やすい画質に仕上がります。
- プリセット:標準
- Local Dimming:オフ
- 明るさ:38~40
- 色温度:ユーザー設定
- R:48
- G:47
- B:41
リファレンスモニター(sRGB D65)と見比べながら、測定機材も併用して調整した設定値です。
青すぎるグレースケールを正常な状態に修正できました。鮮やかな色彩はあえて触れず、そのまま維持しています。

KTC M27P6Sのデフォルト画質は、コントラスト感を意図的に強調したチューニングが施されています。
暗部をやや過剰に黒く見せて、白に近いハイライトを強めに表示します。明暗差がハッキリと出て、パッと見たときの印象が良いです。
標準的なsRGBガンマからズレているものの、ほとんどのPCゲーマーにとって、むしろ満足できる調整です。

実際に「画質を測定」して比較

ちもろぐでは、2種類の測定機材を使って「KTC M27P6S」の画質を深堀りします。
- 分光測色計:X-rite i1 Pro2
(Spectrophotometer) - 比色計:Calibrite Display Plus HL
(Colorimeter)
分光測色計を使って、比色計の測定誤差をキャリブレーションしてから測定を始めます。
ゲーミングモニターのパネル方式によって、画面から出ている波長パターン(RGBスペクトラム)が違います。
波長パターンを実際に測定する分光測色計と違い、比色計は波長を認識できないです。内蔵されたフィルター関数を用いて数値に変換します。フィルター関数と実測値がうまく近似していれば測定誤差は最小限です。
しかし、現代のゲーミングモニターは波長パターンが非常に狭く鋭くなっていて、フィルター関数との誤差がどうしても生じてしまいます。
誤差を修正する一般的な手法が「比色計補正(Colorimeter Corrections)」です。分光測色計で実測ベースの補正データ(FCVM法にもとづくCCMXプロファイル)を作り、比色計に適用して誤差を修正します。

たしかに分光測色計は測定精度が高いです。でも測定レンズがすごく小口径なせいで全体的な測定スピードが遅く、暗い色の測定精度がかなり悪いです。
低価格な割に大きなレンズを備える比色計なら、分光測色計より10倍くらい暗い色の測定が得意だし、全体的な測定スピードも約2~5倍ほど速いです。
だから分光測色計を使って比色計を補正してあげれば、分光測色計に近い測定精度を得ながら、より優れた暗部測定とスピーディーな測定が可能になります。
両方とも持っているなら使わない手はありません。
KTC M27P6Sで表示できる色の広さを測定して、他の製品と比較したグラフです。
Rec.2020色域カバー率は約83%に達し、競合するライバルモデルと横並びです。非常に優れた色域ですが、量子ドットなら珍しくない性能です。
平均的な液晶パネルと明らかに色の純度(鮮やかさ)が違います。普通のゲーミングモニターから買い替えた場合、相当な確率で画質の違いを体感できます。
| 色域カバー率(CIE1976) | ||
|---|---|---|
![]() | ||
| 規格 | CIE1931 | CIE1976 |
| sRGBもっとも一般的な色域 | 100% | 100% |
| DCI P3シネマ向けの色域 | 96.1% | 98.0% |
| Adobe RGBクリエイター向けの色域 | 94.9% | 96.5% |
| Rec.20204K HDR向けの色域 | 77.8% | 83.4% |
色域カバー率を示すxy色度図も確認します。
スタンダードな色空間で知られる「sRGB」で約100%をカバー。HDRコンテンツ、シネマ向けの色空間「DCI P3」は約98%カバーします。
プリントアウト(印刷)が前提のクリエイティブタスクで典型的な「AdobeRGB」色空間のカバー率は約95%です。
| 立体色域ボリューム(Gamut Rings) | ||
|---|---|---|
![]() |
色の総量を示すGamut Rings図も確認します。「DCI P3」の総量が約94%ほど、「Rec.2020」は約70%にとどまります。

画面の明るさは100%設定で約750 cd/m2に達し、SDRコンテンツを見るのに過剰なほどの明るさです。
最低輝度(0%設定)は約103 cd/m2程度しか下げられず、暗い部屋で眩しく見えます。平均的なゲーミングモニター(40 cd/m²前後)を大きく上回る暗さです。
眼精疲労などが理由で、夜間に暗い画面を好む人にとって不便な仕様です。読書モードを選んでも改善しません。
どうしても明るさを下げたいなら、色温度:ユーザー設定で、3色すべてを任意の暗さまで下げてみてください。
約120 cd/m²※は設定値3%でほぼ一致します。
※ キャリブレーションの目標値によく使われる数値です。個人的にかなり暗く見えるので使っていませんが、参考値として記載します。

- 実測コントラスト比:1077:1
コントラスト比を写真で伝えやすくするため、暗室環境にて斜めの角度から撮影しました。人間の目での見え方を再現するために、Photoshop CameraRawを用いて調整済みです。
平均的な液晶パネル(1100:1)と同じくらいのコントラスト比です。

OSD設定から「Local Dimming」を有効化すると多少マシになり、コントラスト比は約1300~4200:1まで改善します。
明るいシーンと黒に近いシーンを画面に表示して、真正面から色ムラ具合を撮影しました。
左側の写真(グレー50%)を見てわかるように、KTC M27P6Sの輝度ムラは正直イマイチです。直下型Mini LEDパネルならなおさら。
| 均一性 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| 明るさの分布 (輝度ムラ) | 色温度の分布 (色ムラ) |
![]() | ![]() |
|
|
輝度ムラの実測値は平均9.8%です。ゲーミングモニターとして過去の平均値(6.4%)以上、直下型Mini LEDバックライトとしては・・・あまり褒められた数値じゃないです。
色温度の分布は平均3.1%とそこそこ普通の数値です。パネル中央から離れるほど暖色(ウォーム)に偏っています。

実際のコンテンツで見てみると気にならないです。
輝度ムラの比較データです。
KTC M27P6Sの反射加工をチェック。「obsidian mirror coating(黒曜石鏡面コーティング)」と呼ばれる、ツルツルの表面加工が施されています。
コーティング表面の粒子感がほとんど見えない、顕微鏡拡大ですら完全に透き通って見える「ゼロヘイズ」を達成した高品質な光沢コーティングです。
コーティング層の下にあるパネル層はAGタイプ(Anti-Glare = 低反射パネル)です。反射率1.8%でASUS TrueBlack Glossy技術に匹敵します。
Haze 0%コーティング + AGにより、反射光量を抑制しつつ、OLEDパネルに似た透明感のある画質を両立します。
| 反射を比較(明るい部屋) ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| KTC M27P6S (1.8% AR + 0% Haze) | ![]() |
| TCL 27C2A Pro (Matte) | ![]() |
| INNOCN (1.8% AR + ATW) | ![]() |
| ASUS (TrueBlack Glossy) | ![]() |
| LG (AG Matte) | ![]() |
他製品のコーティングと比較します。
反射光量の強さに違いがハッキリ出ます。KTC M27P6Sは、LG 32GS95UE-Bほどには抑えられていないものの、競合他社(TCL 27C2A等)より優秀です。
コントラスト比が高い可能性のあるMini LED液晶にとって、コーティングの品質は重要です。
定価7万円台のMini LEDゲーミングモニターでKTC M27P6Sがもっとも高品質なコーティング技術を導入しており、ライバル製品に対して目立ったメリットです。
コーティング処理はおおむね価格(製造コスト)に比例するため、今回7万円台まで降りてきた事実から、コーティング技術の低コスト化がようやく進み始めた感があります。
文字のドット感(見やすさ)は良好です。
テキスト表示に有利な縦に一直線の直列RGB配列パネルに、約160 ppiもの優れた画素密度を備えます。
普通の距離感(50~60 cm)から見ても、30 cmくらいの近距離でも、ドット感が非常に分かりづらい精細なテキスト表示です。
マクロレンズでパネルの表面を拡大した写真です。
PCモニター用途(Windows)と相性が良い「ストライプRGB」配列の画素レイアウトです。テキストフリンジ(文字ボヤけ)が原理的に起きない主流のレイアウトを採用します。
次に、パネル技術をスペクトラム波長分析※1で調べて、おおまかな推定をします。
三原色のうち、鋭い青色スペクトルから典型的な青色LEDバックライトだと分かります。緑色スペクトルも非常に分離が良く、β型サイアロン系の緑色蛍光体や、セレン化カドミウム系の量子ドットの可能性が浮かびます。
赤色スペクトルも同様にピークが鋭く、セレン化カドミウム※2系の量子ドットを使っていると推測されます。
ついでにブルーライト含有量を調べたところ、約29%でした。色温度の設定でほんの少しだけ赤色を足すか、青色を弱めるだけで、TUV Rheinlandブルーライト認証に必要な25%未満を達成できます。
※ 1:分光測色計「X-rite i1 Pro 2」を使ってスペクトラム分析をします。2:測定された半値幅の細さ、カドミウムフリー素材のコスト都合から、消去法でCdSe系を挙げています。

KTC M27P6Sの視野角はそこそこ優秀です。
平均的なIPSパネルより優れています。ただし、メーカーが主張する輝度補償層の効果はあまり感じられませんでした。
ATW偏光板やSTW偏光板が有名ですが、メーカーがどの技術を使っているか明言していないし、実際に目で見た印象だとどちらも違う気がします。
ブルーミングの抑制効果もほとんど体感できず、少なくともSTW偏光板の可能性は低いです。
HDRモード時の画質を詳しく測定

ディスプレイ校正業界の標準機材で知られるColorimetry Research製「CR-100」を使って、「KTC M27P6S」のHDR性能をテストします。
HDR性能のテスト結果 | ||
|---|---|---|
| 比較 | テスト対象 KTC M27P6S | ターゲット規格 Display HDR 1400 |
| 画面の明るさ |
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| 黒色輝度 |
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| コントラスト比 |
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| 色域 |
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| 色深度 |
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| ローカル調光 |
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クリエイター向けの最上位HDR規格「VESA Display HDR 1400認証」でチェックしました。
ピーク輝度、全白フラッシュともに1400 cd/m²をあっさり突破。余裕でHDR 1400認証をパスできる驚異的な明るさです。
HDRモード時の明るさをテスト。画面全体に占める割合が25%時、輝度が約1600 cd/m²台に乗ります。
ほぼストレステストに近い全画面輝度(面積100%)もテスト。少なくとも1分間は約1400 cd/m²以上を維持します。
| HDRコントラスト比Colorimetry Research CR-100で測定した結果 | |
|---|---|
| 全画面 | Inf : 1 |
| 10%枠 | 6558 : 1 |
| 3×3パッチ | 4060 : 1 |
| 5×5パッチ | 2208 : 1 |
| 7×7パッチ | 1605 : 1 |
| 9×9パッチ | 1539 : 1 |
テストパターン別にHDRコントラスト比を測定した結果、ワーストケースで1539 : 1でした。
Local Dimmingのカスタムモード「Halo Control」を最大値(100)にした状態でテストしています。デフォルト値(80)だと、さらに10%ほどコントラスト比が下がります。
レビューを見比べている人なら気づいているでしょうが、ハッキリ言って平凡なHDRコントラスト比です。
他社のMini LEDゲーミングモニターと、HDRコントラスト比を比較します。今どき(2026年後期)のMini LEDなら3000:1台は欲しいところです。
HDRモードが4つ、それぞれ「DisplayHDR」「映画」「ゲーム」「HDR 600」です。
DisplayHDRのみ、ターゲットラインにそこそこ準拠します。他3つのモードはどれを選んでもターゲットを大幅に上回り、過度に白っぽく色飛びします。
| HDRモード比較※クリックすると画像拡大 | ||
|---|---|---|
| DisplayHDR | ![]() | ![]() |
| HDR映画 | ![]() | ![]() |
| HDR 600 | ![]() | ![]() |
実際に表示すると違いがハッキリ分かります。
DisplayHDRモードが一番HDRらしいルックです。HDR映画モードは眩しすぎて映像が破綻します。HDR 600モードは暗すぎて論外です。
Local Dimmingの挙動は典型的です。画面全体に占める割合が小さくなるほど、明るさを犠牲にしてコントラスト比を稼ごうとします。
たしかにコントラスト比を向上できるものの、黒潰れ、点光源の暗さと引き換えです。
Mini LEDバックライトの制御分解能そのものを高めるべきですが、低価格なMini LEDモニターは制御コントローラにそれほどお金をかける余裕が残されていません。
HDRモード時の明るさが正しいか、PQ EOTF追跡グラフ(100%正規化グラフ)で測定します。
中華Mini LEDゲーミングモニターによく見られるトラッキングパターンです。
暗部をやや潰して、ベース階調からハイライトまで実際より明るく見せています。インパクトのあるHDRルックを容易に得られ、下手にターゲット準拠とするより一般ウケが良かった可能性を(最近)考え始めました。
sRGB規格が一般人から好まれないのと同様に、HDRの正式規格も一般受けが良くない可能性を疑っています。
その根本的な原因は、質の低いHDRコンテンツの蔓延です。HDR 1000や1400を想定して作られた高品質HDRコンテンツが少ないから、せっかくの高輝度をうまく活かせないです。
だったらメーカー側の対策も尖ったものに変化します。あえて実際より明るく表示すれば、暗いHDRコンテンツに当たっても「明るく感じられ」、消費者が期待したHDRルックを得やすいです。
結局のところ、コンシューマ向けモニターはそれぞれの好みを追求していいでしょう。あなたがクリエイターなら論外ですが、普通の消費者なら自分が好ましいと思うルックを選べばいいです。
そして、KTC M27P6Sはそうした思想のもと設計されています。HDRモードを有効化したまま、明るさ、色温度、ガンマ(ブラックイコライザー)、彩度(6軸)をそれぞれ自由に調整可能です。
- 眩しい? → 明るさを下げる
- 青すぎる? → 色温度:青を下げる
- 黒が潰れる? → ブラックイコライザーを足す
- 色が地味? → 彩度を足す
好みのルックに合わせて、OSD設定を変えれば済みます。

HDRの持続性能はDisplay HDR 1400認証ラインを維持します。
面積10%まで約720~1250 cd/m²前後、そのまま25~100%まで1700 cd/m²前後を維持します。輝度の安定性は見事です。
| HDRのグレースケール精度 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| D65 (グレースケール) | RGBバランス (グレースケール) |
![]() | ![]() |
| HDRの色精度 ※クリックすると画像拡大 | |
| dE2000 (彩度マッピング) | dEITP (VESA色精度) |
![]() | ![]() |
- グレースケールが青すぎるので、HDR色温度を「52 / 50 / 42」に変更おすすめ
- 彩度マッピングもクール(寒色)に偏ってしまい、ΔEが悪化します
- DisplayHDR認証で求められるSV 96パッチの色精度は不合格(要件:dEITP < 6.0)
PQ EOTFトラッキングが明るすぎるし、グレースケールもかなり青いので、規格に対する精度はどれも悪い数値が出ます。
明るいトラッキングは好みに依るので置いておくとして、青すぎるグレーは気になります。HDR色温度を調整してグレースケールの色合わせをすると、十分に高画質なHDRを楽しめます。
HDR色精度の比較で平均以下でした。
DisplayHDRモードだけちゃんと規格どおりに作っておいて、好みに合わせて他のモードを選ばせる作りが望ましいです。
| 明るいシーンで比較 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| レビュー対象 (KTC M27P6S) | 比較:OLED (TCL 32X3A) |
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
| 比較:HDR 1000 (GA32V1M MAX) | 比較:HDR 1400 (TCL 27C2A Pro) |
HDRゲームの代表例「FF16」で、明るいHDRシーンを比較しました。
フェニックスが光り輝く当該シーンにて、KTC M27P6Sはピーク時1400 cd/m²前後の明るさを叩き出します。
フェニックスの眩しさを再現でき、りんかく周辺の白潰れもかなり少ないです。しかし、PQ EOTFがやや明るいので、全体が少し白っぽく見えてしまいます。
HDRモード時の明るさも考慮した、新時代の色域測定「Gamut Rings(HDR拡張)」を測定しました。
大多数のHDRコンテンツでマスタリング色空間に採用されているDCI P3に対して、KTC M27P6Sはそこそこ一貫性の高い色域カバー率を提供します。DCI P3総合カバー率は約92.4%です。
RenoDX HDRなど、任意の色空間でマスタリングできるHDRゲーミングで使われるRec.2020に対しても優れたカバー率を維持します。Rec.2020総合カバー率は約70.9%に達します。
OLEDパネルとまさに雲泥の差(ASUS PG27AQWP-Wは同じ条件でRec.2020総合カバー率がたった18%にとどまります)。
HDRゲーム時の明るさを測定しました。
恐ろしく明るいフェニックス戦(FF16)でピーク時に約1800 cd/m²前後を記録、1000 cd/m²超の明るさを雑に使ってくるFF16を堪能できる明るさです。
優れたHDR効果で知られるGhost of Yōteiも明るく見えます。ピーク時1000 cd/m²超です。羊蹄平の太陽がちゃんと眩しく見えます。
| 暗いシーンで比較 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| レビュー対象 (KTC M27P6S) | 比較:OLED (LG 27GX700A-B) |
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
| 比較:IPS + Mini LED (Titan Army P275MV-A) | 比較:IPS + Edge LED (KTC H27P6) |
Mini LEDのバックライト制御(Local Dimming)は、点光源に対してアグレッシブな一方、面積が広いとそれほど黒を消灯しないマイルドな挙動です。
「はちみつ棒」の写真を見てのとおり、ブルーミング(光漏れ)がかなり目立っています。2304分割のMini LEDバックライトを細かく制御できている印象を受けません。
| LDモード比較※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| 強(100) | ![]() |
| 標準 | ![]() |
| なし | ![]() |
やんわりと輝点エリアの周囲が光ってしまいます。もちろん、無いよりはるかに良いものの、2304分割あるならもう少し境界線を正確に消灯制御してほしいです。
単純なテストパターンを使って、ブルーミング(開花)と黒い汚れ(スミア)を見てみます。
斜め45°から撮影しているため、視野角の影響でやや汚れ(スミア)が目立つものの、正面から見た場合は動画ほどの症状は出ません。
大きめの光点でブルーミングがそこそこ発生しやすく、中サイズの光点はブルーミングが少ない代わりにスミアの影響が大きくなり、明るさが下がります。小サイズの光点で600~700 cd/m²まで沈んでしまいました。
Mini LEDバックライトの遅延とフリッカー(ちらつき)は一部問題があります。
動画を見てのとおり、明暗差の大きいオブジェクトに「ちらつき」が発生しやすいです。リフレッシュレート60 Hz以下で発生する症状です。
120~160 Hzなら発生しません。
今後のファームウェア更新で60 Hz時のLDフリッカーが解消されない場合、KTC M27P6Sはゲーム機(PS5など)に推奨できないです。
自由自在にゲームをHDR化するMODツール「RenoDX HDR」を用いて、アニメ調グラフィックの最高峰「鳴潮」にインパクトのあるHDRを実装する設定です。
- Tone Mapper:デフォルト
- Peak Brightness:約1700~1850 nits
- Game Brightness:約450~460 nits
- Gamma Correction:2.4
レンダリング領域の明るさとマッピングを調整します。ハイライト領域に1800 nits超、ベース輝度に450 nits超を割り当てて、誰の目から見ても分かりやすいHDR感を演出する狙いです。
- UI Brightness:約400 nits
非レンダリング領域の明るさを調整します。たとえば、メニュー画面やHUD(GUI)、ダメージ表示などにUI Brightnessが適用されています。
- Exposure:1.03
- Highlights:58~60
- Shadows:44~45
- Contrast:52~54
- Saturation:89~91
HDRグレーディングを調整します。基本的にゲーム画面を見ながら、好みに合わせて調整するだけです。筆者の場合、HDR = メリハリのある明暗差と高純度な高彩度カラーだと考えているので、設定値も派手さ重視です。
特にSaturation:89~91は少々やりすぎかもしれません。DCI P3利用率が10~30%に達し、シーン次第でBT.2020利用率が15%にも達する色域設定ですが、かなりビビットです。
自分の好みに合わせて適宜コントロールしてください。RenoDXの設定はリアルタイム反映ですから、いくらでも納得行くまで調整できます。

RenoDXで「HDR 1400」化された鳴潮はかなり美しいグラフィックです。
KTC M27P6S:ゲーミング性能
ゲーム性能(応答速度)の測定と比較

(公称分解能は240万Hz = 416.7ナノ秒)
KTC M27P6Sの「応答速度」を測定します。
大口径レンズ搭載の光学センサーと14ビット分解能に対応したUSBオシロスコープを使って、画面の明るさが変化する時間(= 応答速度)を5マイクロ秒(0.005ミリ秒)単位で実測します。
何を言っているのか、さっぱり分からないと予想されるので、実測グラフをひとつ見てみましょう。

画面の明るさをオシロスコープで測定したグラフです。白色(RGB 255)から黒色(RGB 0)に変化する瞬間を捉えています。だから、上から下へ滝のように落下する推移が見て取れます。
その推移こそが「応答速度(英語でGray-to-Gray Response Time)」です。目標ラインに移動するのにかかった時間が、メーカーがスペック表に記載している応答速度です。
ただし、メーカー公称値は基本的にパネル製造元が提供するデータシートに依存します。データシート記載の数値は悪く言えば・・・ けっこう盛ってます。
公称値「0.5ミリ秒」と書いてあっても、実際に0.5ミリ秒が出るシーンが全体のごくわずかで、平均を取ると3.5ミリ秒や4.8ミリ秒など。
製品によってバラバラです。

もうひとつ問題点があります。オシロスコープが取得した数値と、人間の目で見て実際に感じる明るさにズレが生じます。
オシロスコープ的に非常にごくわずかな差でも、人間の目で見るとハッキリ階調が分かれて見えるシーンが多いです。よって「ちもろぐ」では、取得した電圧データに対してキャリブレーションを実施しています。
一般的な電圧10~90%測定と比べて、人間の知覚に一致させたキャリブレーション済みの測定なら、パネルの暗い部分の応答速度を厳しく評価できます。

60 Hz時の応答速度は平均3.47ミリ秒を記録します。
60 Hzに必要十分な応答速度を余裕を持って満たしますが、ホールドボケ現象(= 60 Hzそのもの)が原因で、残像感がそれほど減らないです。
120 Hz時の応答速度は平均3.42ミリ秒を記録します。120 Hzに必要十分な応答速度(< 8.33 ms)を準拠率200%以上でクリア、残像感もかなり軽減されています。
しかし、120 Hzでもホールドボケを取り除くのに不十分です。
KTC M27P6Sで設定できる最大リフレッシュレート160 Hz時、応答速度は平均2.84ミリ秒です。160 Hzに必要な応答速度(< 6.25 ms)を余裕で満たしています。
デュアルモードで使えるリフレッシュレート320 Hz時、応答速度は平均4.37ミリ秒です。320 Hzに必要な応答速度(< 3.13 ms)を満たせず、準拠率100%未満です。
オーバードライブモードを「Dynamic(最大値)」にしました。応答速度は平均1.82ミリ秒に改善され、320 Hzに必要な応答速度(< 3.13 ms)を問題なく満たせます。
ただし、暗い色から明るい色で+10以上のオーバーシュートが頻発しているせいで、応答速度ほどには残像感が改善されないです。デュアルモード特有のドットの粗さも影響して、クッキリとした明瞭感は期待ほど良くない印象です。
| 残像感を比較 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| レビュー対象 (KTC M27P6S) | 比較:OLED (ASUS PG27AQWP-W) |
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
| 比較:Fast IPS (TITAN ARMY P275MS PRO) | 比較:Fast HVA (TCL 32R84) |
ざっくりとした見た目なら、KTC M27P6SとP275MS PROは非常によく似ています。実際、応答速度とリフレッシュレートも近いです。
しかし、前者の方がボヤッと見えてしまうのはやはりデュアルモード(疑似ドットバイドット)が原因と考えられます。
新測定システム(2026年8月から運用開始)による新しい比較データです。
薄いグレー色のバーを見逃さないように。平均値だけでなく、グレー色のバー(最悪値)も含めて総合的に見ます。
3色のバーが互いに同じ数値かつ0ミリ秒に近いほど、UFOの見た目は静止画のようにクッキリ明瞭と映ります。
ゲーム性能(入力遅延)の測定と比較

イメージ図:入力遅延の測定サンプル
| 入力遅延 (クリック100回の平均値) | |
|---|---|
| |
|
KTC M27P6Sで、左クリック100回分の入力遅延を測定しました。
リフレッシュレート60 ~ 320 Hzまで、安定して目標の16ミリ秒を下回る良好な入力遅延です。ほとんどの人が入力遅延を体感できません。
VRR(G-SYNC互換モード)の影響もなかったです。

2024年7月より「入力遅延(Input Lag)」の新しい測定機材を導入しました。
クリック遅延がわずか0.1ミリ秒しかないゲーミングマウス「Razer Deathadder V3」から左クリックの信号を送り、画面上に左クリックが実際に反映されるまでにかかった時間を測定します。

- マウスから左クリック
- CPUが信号を受信
- CPUからグラフィックボードへ命令
- グラフィックボードがフレームを描画
- ゲーミングモニターがフレーム描画の命令を受ける
- 実際にフレームを表示する(ここは応答速度の領域)
新しい機材は1~6の区間をそれぞれ別々に記録して、1~4区間を「システム処理遅延」、4~5区間を「モニターの表示遅延(入力遅延)」として出力可能です。
なお、5~6区間は「応答速度」に該当するから入力遅延に含めません。応答速度と入力遅延は似ているようでまったく別の概念です。
フリッカーフリー(画面のちらつき)を測定
実際にオシロスコープを使ってフリッカーの有無をテストした結果、明るさ0~100%までフリッカーが一切検出されません。
DC調光(0 Hz)を用いた完全なフリッカーフリーです。一般的な基準とTUV Rheinland基準どちらも合格できます。
| VRRフリッカーを検証 ※クリックすると画像拡大 |
|---|
|
VRR(G-SYNC互換モードなど)有効時に発生する「VRRフリッカー」もテストします。
KTC M27P6Sは、フレームレートが乱高下しても「ちらつき」がまったく見えないです。

VRRフリッカー(VRR Flicker)は、画面が暗いシーンでフレームレートが激しく変動すると発生する確率が大幅に跳ね上がります。
ちもろぐでは、アクションRPG「鳴潮」にてフレームレートを10 fpsからモニター側の最大fpsまで動かします。
モニターの至近距離に設置された光学センサーを経由して、オシロスコープが明るさの変化をマイクロ秒(10万分の1秒)単位で記録する仕組みです。
記録されたグラフが乱高下していれば「VRRフリッカー」の検出に成功です。逆に、何もなく平坦で一直線なグラフが記録されればフリッカーは皆無と判断できます。
ゲーム機の対応状況(PS5とSwitch 2)
| PS5の対応状況 | ||
|---|---|---|
![]() | ||
| 設定 | 60 Hz | 120 Hz |
| フルHD1920 x 1080 | 対応PS5 VRR:対応 | 対応PS5 VRR:対応 |
| WQHD2560 x 1440 | 対応PS5 VRR:対応 | 対応PS5 VRR:対応 |
| 4K3840 x 2160 | 対応PS5 VRR:対応 | 対応PS5 VRR:対応 |
PS5でフルHD~4K(最大120 Hz)に対応します。「PS5 VRR」も対応。
対応可能な最低リフレッシュレートは、50 Hz(フルHD / 4K)です。
| Switch 2の対応状況 | ||
|---|---|---|
![]() | ||
| 設定 | 60 Hz | 120 Hz |
| フルHD1920 x 1080 | 対応HDR:対応 | 対応HDR:対応 |
| WQHD2560 x 1440 | 対応HDR:対応 | 対応HDR:対応 |
| 4K3840 x 2160 | 対応HDR:対応 | Switch 2は非対応 |
有料ソフト「Nintendo Switch 2 のひみつ展」で実際に120 Hz + HDR(10 bit)信号を出力させて、モニターが暗転せずにゲーム画面を表示できるかをチェックします。
暗転しなければ問題なし、暗転して解像度が下がってしまったら互換性なし、と判断します。
Nintendo Switch 2(ドックモード)で、フルHD~WQHD(最大120 Hz)または4K(最大60 Hz)に対応します。HDR(10 bit)出力も最大60~120 Hzです。
ゲーミングPCで使えるリフレッシュレート

ゲーミングPCの映像端子(HDMIやDisplay Port)にKTC M27P6Sを接続して、ディスプレイの詳細設定から使えるリフレッシュレート一覧をチェックします。
| 対応リフレッシュレート Windowsの設定画面で確認 | |
|---|---|
| HDMI 2.1 (41.89 Gbps) | Display Port 1.4 (25.92 Gbps) |
|
|
KTC M27P6Sがパソコンで対応しているリフレッシュレートは以上のとおりです。
HDMI 2.1で最大160 Hz(320 Hz)まで、Display Port 1.4も最大160 Hz(320 Hz)に対応します。
KTC M27P6Sは、圧縮転送モード「DSC(Display Stream Compression)」を明示的に切り替え可能です。
| DSC無効時 対応リフレッシュレート | ||
|---|---|---|
| 端子 | SDR (8 bit @ RGB) | HDR (10 bit @ RGB) |
| HDMI 2.1 | 3840 x 2160 (RGB / 160 Hz) | 3840 x 2160 (RGB / 144 Hz) |
| DP 1.4 | – | – |
CRU(Custom Resolution Utility)によるカスタム解像度や、NVIDIA DSR(DLDSR)を使いたいマニア志向のユーザーに便利な仕様です。
| VRR機能(可変リフレッシュレート) ペンデュラムテスターで検証 |
|---|
|
フレームレートとリフレッシュレートを一致させて「ティアリング」を防ぐ効果がある、VRR機能はHDMIとDisplay Portどちらも使用可能です。動作範囲は48~320 Hzです。
LFC(低フレームレート補正)対応ハードウェアの場合は、48 Hzを下回ってもVRRが機能します。
競技ゲーマー向け機能をチェック
- 暗所補正
暗い部分を明るく補正する機能 - 鮮やかさ補正
色の付いた部分を強調する機能 - 残像軽減
残像をクリアに除去する機能
KTC M27P6Sは、3つある主要な競技ゲーマー向け機能のうち2つ対応します。クロスヘア(十字線)やフレームレートを表示する機能も搭載されています。
暗い部分を明るく補正できる「ブラックイコライザー」モードです。全11段階(0~100 / ±10刻み)でざっくり調整できます。
暗い部分をいい感じに明るく補正する効果が強いです。真っ暗なシーンも相当明るく見えます。明暗差がくっきり出ているシーンだと特にうまく機能する印象です。
十分な実用性があるものの、やはりeSports専業メーカー(Zowie)には負けます。
残像軽減(黒挿入)モードをチェック
黒フレーム挿入で残像感を減らす「DAC+」と「DAC Pro」モードに対応。
「DAC+」が強いインパルスを使ってクッキリ感を重視したモード、「DAC Pro」はやや効果が弱くなる代わりに、インパルス(波形の高さ)も穏やかです。

実際のコンテンツで使っても、「DAC+」モードの効果がハッキリと分かります。リフレッシュレートを1.5~2.0倍に増やすのと同程度の効果が得られるはずです。
なお、効果がイマイチ弱い「DAC Pro」モードですが、おそらく目の疲れを遅らせる意味で役に立つかもしれません。

(黒い帯が上から下へ流れる)
Mini LEDモデルで定番化しつつある疑似インパルス型の残像軽減モード(英 : CRT Beam Simulation)です。パネルの上から下へ順番にスキャン(走査)するように黒フレームを挿入する方式です。
驚異的な明るさ(600 cd/m²超)を維持しつつ、優れたモーションクリア化効果を得ており、TCL 27C2A Proに匹敵する性能です。

リフレッシュレート320 Hzで検証。黒フレーム挿入時間は約78%の範囲で変動します。
| ベンチマークと比較 Zowie「DyAc+」以上を目指す | ||
|---|---|---|
| 黒挿入モード | 明るさ | 黒挿入時間 |
| DyAc 2:プレミアム (ベンチマークNo.1) | 約330 cd/m² | 91 % |
| MPRT Plus:高い (TCL 27C2A Pro) | 約603 cd/m² | 82 % |
| MPCS TECH:ULL Lv3 (GR2532DML) | 約385 cd/m² | 83 % |
| DyAc+:プレミアム (Zowie XL2546K) | 約320 cd/m² | 84 % |
| LG MBR (LG 27GM950B-B) | 約638 cd/m² | 77 % |
| DAC+ (KTC M27P6S) | 約598 cd/m² | 79 % |
| Clear AIM2:Lv3 (IODATA GDU271JLAQD) | 約397 cd/m² | 79 % |
| MPCS TECH:ULL Lv3 (INNOCN GA32V1M MAX) | 約332 cd/m² | 77 % |
| DyDs:高 (Titan Army P275MV-A) | 約316 cd/m² | 78 % |
| MPCS TECH:ULL Lv3 (INNOCN E49M1R) | 約316 cd/m² | 76 % |
| MPCS TECH:ULL Lv3 (INNOCN GA27T1M) | 約292 cd/m² | 80 % |
| DyDs:超低遅延 (Titan Army P275MV MAX) | 約299 cd/m² | 77 % |
| DyDs:高 (Titan Army P275MS+) | 約280 cd/m² | 79 % |
| MPCS TECH:中 (INNOCN GA32V1M) | 約310 cd/m² | 75 % |
| ブレ削減 | 約300 cd/m² | 65 % |
| ASUS ELMB Sync | 約250 cd/m² | 70 % |
| MSI MPRT (MSI MAG 321UP X24) | 約154 cd/m² | 47 % |
| INNOCN MPRT (CB27U1) | 約131 cd/m² | 64 % |
| ASUS ELMB (ASUS XG32UCWMG) | 約128 cd/m² | 48 % |
1台2役な「デュアルモード」機能を検証
| 【デュアルモード検証】 基本スペック ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| OSDボタンで切替 (2回で完了) | 最大320 Hz対応 (1920 x 1080) |
![]() | ![]() |
| |
KTC M27P6Sはデュアルモード対応です。あらかじめショートカットボタンに登録しておけば、OSDボタンを2回倒して切り替え完了。
- ネイティブ → デュアルモード:約10.1秒
- デュアルモード → ネイティブ:約11.1秒
画面が10秒ほど暗転したあとデュアルモードに切り替わります。
27インチ画角にフルHDを表示します。画素密度に換算して81.5 ppi相当です。
補完処理を使ったスタンダードな疑似ドットバイドット表示ですが、やはり100 ppiより低い画素密度ではドットの粗さが目立ちます。
疑似ドットバイドットの仕組みは、典型的な2×2ドットで1ドット相当を表示するピクセル処理です。ただし、他社のデュアルモードと同じく、依然として正確な整数スケーリング表示はできていません。
にじみが少なく、そこそこクッキリ見えますが、1ドットに4ドットを詰め込むせいで角ばった印象を受けます。
KTC M27P6S:クリエイター適性
| クリエイター適性 |
|---|
| 色空間モード (対応してれば色差も確認) |
|
| 校正時の注意事項 (メタメリズム障害) |
|
KTC M27P6Sは代表的な規格で知られる「sRGB」、動画編集で使う「DCI P3」、写真編集で便利な「AdobeRGB」の3種類に対応します。
「sRGB」モードと色精度(dE2000)
| sRGBモード |
|---|
| 色空間の精度 (chromatic) |
![]() |
| 白黒の精度 (grayscale) |
![]() |
(※クリックするとフル解像度で表示します)
もっとも基本的な色空間「sRGB」モードのレポート結果です。
グレースケール(色温度)が青すぎて精度を落とします。ガンマカーブも明るいです。sRGB色域制限と色の精度は及第点です。
「DCI P3」モードと色精度(dE2000)
| DCI P3モード |
|---|
| 色空間の精度 (chromatic) |
![]() |
| 白黒の精度 (grayscale) |
![]() |
(※クリックするとフル解像度で表示します)
「DCI P3」モードのレポート結果です(補足:ちもろぐでは、DCI P3 = P3-D65と定義しています)。
グレースケール(色温度)が青すぎて精度を落とします。ガンマカーブは暗すぎます。P3色域制限は及第点です。
「Adobe RGB」モードと色精度(dE2000)
| Adobe RGBモード |
|---|
| 色空間の精度 (chromatic) |
![]() |
| 白黒の精度 (grayscale) |
![]() |
(※クリックするとフル解像度で表示します)
写真編集で定番らしい「Adobe RGB」モードのレポート結果です。
やっぱりグレースケールが青すぎます。ガンマカーブも明るすぎです。AdobeRGBの色域制限が狭い気がしますが、もともと表示できる領域が狭いので仕方ないです。
キャリブレーション用「3D LUT」はこちら

(※外部リンク先はちもろぐ公式Pixiv Fanbox)
- sRGB(D65 / sRGB Gamma)
- P3-D65(D65 / sRGB Gamma)
- Adobe RGB(D65 / sRGB Gamma)
動画編集や写真編集で本格的に使いたいと考えているクリエイター向けに、もっと厳密にキャリブレーションできる「3D LUT」プロファイルを3つ用意しました。
Colorimetry Research CR-100を使って、約200点の独自座標パッチでKTC M27P6Sをプロファイルし、三次元座標に基づく逆位相計算でLUTモデルを生成しています。16コア32スレッドの圧倒的なCPU処理性能(Ryzen 9 9950X3D)でゴリ押し演算して計算しました。
KTC M27P6S:本体デザインと機能
パッケージ開封と組み立て工程
サイズは83 x 48 x 17.5 cm(160サイズ)です。
箱に書いてある「FRONT」のロゴを床に向けてから開封して、梱包材まるごと全部引っ張り出します。
厚みのある高密度発泡スチロールでできた梱包材で、がっちり梱包されています。上の段に付属品、下の段にゲーミングモニター本体が収まってます。
付属品をざっくり紹介
| 付属品 ※クリックすると画像拡大 | |
|---|---|
| 一覧 | ACアダプター (または内蔵電源) |
![]() | ![]() |
|
|
付属のキャリブレーションレポートは合格基準が広すぎて実質的に機能しません。
外観デザインを写真でチェック
従来モデル(M27P6)のデザインを踏襲します。プラスチック製の外装をふんだんに使った価格なりのビルド品質です。
でも、安っぽさを隠すデザイン的な努力も見られます。マットブラック部分に波打つようなカーボン調加工が施されていたり、筐体の大部分が「ほぼ真っ白」な塗装だったり。
ベゼル部分の企業ロゴマークも外資系によくある英字を大きく主張するタイプではなく、単にシンプルなロゴを小さめに印字しているだけです。
エルゴノミクス機能とVESAマウント
KTC M27P6Sはフル装備のエルゴノミクス機能を備えます。
前後チルトと首振りはスムーズに動きます。高さ調整がややぎこちない感触があり、微調整が効かないです。横向き(ピボット)は意外とヌルッと90°に動かせます。
画面の水平(0°)もちゃんと取りやすいです。高さ調整はデスクから距離55 mmまで下げられます。
別売りモニターアームを取り付けるのに便利なVESAマウントは「100 x 100 mm」に対応します。
パネル本体の重量は約5.0 kgで普通のモニターアームで持ち上げられます。モニターアームに付属するネジ(4本)で固定すればエルゴトロンLXを正常に取り付けられます。
対応インターフェイスをチェック
映像端子は全部で4つあり、HDMIポートとDPポートどちらでも最大160 Hz(3840×2160)または最大320 Hz(1920×1080)に対応します。
Type-Cポートでパソコンに接続して、USBハブ機能(2個)も使えます。KVM機能も使えます。
USB Type-Cの仕様チェック
本体裏面にあるUSB Type-Cポートは、USB PD(USB Power Delivery)対応です。65 W(20.0 V x 3.25 A)まで対応。
映像出力モード(DP Alt Mode)も備え、対応するノートパソコンやタブレットを接続すれば、Type-Cケーブル1本で急速充電とマルチディスプレイ化が可能です。
ASUS Vivobook OLED 15で試した感じ、充電しながら最大3840×2160 @ 160 Hz(10 bit)まで確認できました。
負荷シミュレーターを挿し込み、電圧を20.0 Vに、電流を3.30 Aまで盛り付けるとメーカー公称値の65 W付近(実測65 W)を実際に出せます。
高負荷時の電圧降下がやや大きいですが、定格±5%の範囲に収まっています。
モニターの設定画面(OSD)

モニター本体の中央底面にある「5方向ボタン」を使って、OSD設定をサクサク操作できます。
ゲーミングな雰囲気のUIデザインです。
典型的なフォルダ階層型のOSDレイアウトを採用しつつ、必要最低限の項目数に抑え、テーマごとに設定を適切に振り分けています。
OSD画面のレスポンスは良好かつ、5方向ボタンも柔らかくて使いやすいです。ASUSやBenQのように、そのまま右に倒して確定(決定)できる仕様です。
- ショートカットボタン(最大3個まで)
- プリセットごとに調整(設定値の保存も可能)
最短1回の操作で任意の項目を開けるショートカットボタンを最大3個まで登録できます。
「入力切替」「ゲームモード」「サウンド出力」「クロスヘア」「ブラックスタビライザー」「デュアルモード」「DACモード」「色域プリセット」など、需要のある項目をひととおり登録できます。
プリセットごとに最後の設定値が保存されるため、各プリセットを用途ごとに使い分ける運用も可能です。
OSDソフト「KTC MCC」
専用OSDソフト「KTC MCC」に対応。(→ 中国版サイトからダウンロード可能)
OSDソフトから、プリセットの切り替え、画面の明るさ変更、ローカル調光やHDRモードの切り替えのほか。起動するアプリに応じて自動でカラープリセットを割り当てる機能もあります。

表面温度(サーモグラフィー)は、鳴潮(HDRモード)を約1時間ほど掛け続けてから撮影しました。やはり「電源内蔵」が影響しているのか、かなり熱を持ちます。体感するほど熱気を感じやすいです。
同じ27インチ台のMini LED液晶と比べて電力効率(ワットパフォーマンス)がかなり高いです。
KTC M27P6S:価格設定と代替案
KTC M27P6Sの実売価格は約8.1万円ほど、セール価格で7万円~です(2026年10月時点)。
従来機(M27P6)と同じく、コストパフォーマンスが高い価格設定です。しかも、まだまだ珍しいゼロヘイズ光沢 + 低反射パネル(AG仕様)で7万円台。
いくつか欠点が見つかりましたが、27インチの光沢Mini LEDで選ぶなら相当に魅力のある選択肢です。

明るく鮮やか
インパクトのあるHDR性能

ゼロヘイズの効果でコントラスト感が高く見える

おすすめ代替案(他の選択肢)を紹介
27インチ4Kの代表例な代替案が「TCL 27C2A Pro」です。より優れたMini LED制御を備え、カスタムHDRモードも対応。USB Type-Cは最大90 Wまで急速充電できます。
もうひとつの代表例な代替案が「EX-GDU271JLAQD」です。スペックや画質だけなら、TCL 27C2A Proが格上ですが、こちらにはリモコンが付属します。
リモコンからデュアルモードに切り替えでき、フルHD用の24インチモードも対応。・・・逆に言えば、デュアルモードに興味がないならTCLがむしろ便利でしょう。
32インチ台の代替案が「INNOCN GA32V1M MAX」です。
2304ゾーン分割のMini LEDバックライトを搭載し、ローカル調光(部分駆動)でコントラスト比を稼ぎます。
KTC M27P6Sと同様に、GA32V1M MAXも「グレア液晶」パネルです。
ほとんど同じアプローチで光沢パネルに高品質なARコーティングを組み合わせ、優れた透過性と低反射を両立します。さらにATW偏光板も導入して、IPSパネルで最高の視野角も兼ね備えます。
Mini LEDでさらなるコントラスト比を実現した上位モデルが「LG 27GM950B-B」です。
LED層と液晶レイヤーの距離を3~5 mmまで詰めた「ゼロ距離Mini LED」技術により、IPSパネルで20000:1超のコントラスト比を実現しました。並のVA + Mini LEDを上回る引き締まった黒と、IPSならではの広い視野角を両立します。
応答速度も非常に速いです。非常に珍しいWQHDデュアルモードも対応します。27インチでWQHDだから、フルHDデュアルモードより実用的です。
ほとんどの27インチMini LEDに対する明確な上位互換モデルですが、価格が15万円オーバーなのが弱点。コストパフォーマンス重視するなら、TCL 27C2A ProやM27P6Sが有利です。
4Kでおすすめなゲーミングモニター
最新のおすすめ4Kゲーミングモニター解説は↑こちらのガイドを参考に。
4K以上でおすすめなゲーミングPC【解説】
最新AAAゲームを4K~5K画質でプレイするなら、「RTX 5070 Ti」以上を搭載したゲーミングPCがおすすめです。
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やかもちのTwitterアカ


レビュー評価【特におすすめ】
レビュー評価【おすすめ】
レビュー評価【目的にあえばアリ】

すげぇモニターがよく出てくるなぁ
やかもちさん、IODETAから「EX-GDQ271ULAQB」なる新商品が出るようです
1440pモニターの決定版になりそうで楽しみ
WQHDの割にちょっと高い気がする
リモコンとIO-DATAのブランドにどこまで追加でお金出せるか? って感じですね
IODATAだった…
Amazonの製品ページにはHDR出力の場合USB PDが15Wに制限される旨の記載があるのですが、実際のところはいかがでしょうか
HDRモードでも普通に65 W出ます
HDR APL 100%負荷でも、電流3.30Aに対して電圧19.3V = 実効63~64 Wくらい本当に出力されてます
ありがとうございます
ノートPC接続時の実用性から気になる部分でした
電源がアダプタから内蔵に変わった影響はなさそうで安心しました
やっぱ光沢はええですなぁ
この調子で5kも安めに出してもろて
光沢パネル
そろそろSONYとかREGZAが本気出してほしい分野なんだよね
テレビ用の超高性能なAR層(反射率1%未満)をモニターに下ろしてきて、日本メーカーの本気モデルを見せてほしい気持ちがある
この子とGA32V1M MAXではどちらが満足度高そうですかね?
GA32V1M MAXは1年保証が少し不安に思っていた所で似たようなモニターが出てきたので気になっています。
(あくまでも個人の感想ですが)GA32V1M MAXは「32インチ」が最大のメリットです。27インチ4Kは、オフィスワーク用途だとスケーリング設定(125~150%)が前提になり得ますし、画面のインパクトも32インチと比べて弱いです。
もう1点、大きな違いが「電源」です。
・M27P6S:電源内蔵
・GA32V1M:ACアダプター
内蔵の方がスッキリするものの、モニター本体の放熱はけっこう気になります。ムワッと熱気を感じます。冬場はいいけど夏場はデスク周りが熱く感じやすいかもしれません。
個人的に、OLEDやMini LEDなど100W級モニターはACアダプターがいいかな・・・と思います。
まとめ:価格差を気にしないなら、満足度はGA32V1M MAXに傾きます
大変助かりました。
勘定奉行に申し立ててGA32V1M MAXを購入したいと思います。
鳴潮などをrenodxでhdr化する場合はM27P6Sと32R84でどちらが高画質ですか?
2台並べて露出を揃えて撮影した感じ、明るいシーンは互角に見えます。
コントラスト比が高いシーン(宇宙空間など)では、ネイティブコントラスト比の差がちゃんと出てくるので、総合的に見て32R84が強いです。
いつもレビューありがとうございます。
光沢の選択肢が増えてありがたいと思いつつも、やはり32インチが欲しいところ。
各社もっと光沢モニター出してほしい。
P326MV Ultraが出た?らしく、フレームも黒っぽいので、GA32V1M MAX同等なら買いたいところですが、日本で販売されるのかなぁ……
PCパーツは異常な値上がりしてるけど、モニターは値上がりすると思いますか?
値上がりするなら今年のブラックフライデーあたりで良いやつを購入しておきたい
IO-DATAがすでに10%くらい値上げを始めたので、中華モニターも遅れて値上がりする可能性はあると思ってます。特にMini LED液晶は、作ってるメーカーが中国に集中しすぎてて(3社寡占状態)、その気になれば値上げは可能です。
でも今年のブラックフライデーまでは十分に持つはずです。