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G-Tune HMレビュー:控えめな拡張性ですが低価格でハイスペなゲーミングPC

マウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune HM」シリーズをレビューします。

拡張性は控えめですが、そのかわり価格をグンっと抑えたコスパ重視モデルです。低価格でハイスペック、ゲームから実況配信まで快適に動きます。

(公開:2022/3/21 | 更新:2022/3/21

「G-Tune HM」のスペックと概要

G-Tune HMシリーズ
CPU
  • Core i7 11700
  • Core i7 11700F
  • Core i5 11400F
  • Ryzen 5 5600X
クーラー空冷(92 mm)
グラボ
メモリ
  • 16 GB
  • 32 GB
マザーボード
  • Intel B560
  • AMD B550
SSD512 GB
HDDなし
ドライブなし
電源700 W(Bronze)
無線LANWi-Fi 6
OS
  • Windows 11 Home
  • Windows 10 Home
保証1年間(引取修理保証)
参考価格
税込み
16.5 ~ 24.2万円

「G-Tune HM」シリーズは、G-TuneのミドルクラスゲーミングPCです。

そこそこのCPUとグラボを組み合わせたスペックで、フルHDゲーミングからゲーム実況配信まで対応できる性能を、比較的コスパの良い価格で買えます。

ただし、PCケースはややコンパクトなミニタワー型で、内部スペースは限定的。マザーボードもミニタワー型に合わせた小型モデルが入っているため、拡張性が少ないのがデメリット。

インテルCPUモデル(Intel B560)はメモリが最大2枚しか入らないので注意が必要です。AMD Ryzenモデル(AMD B550)はメモリが最大4枚まで入ります。

最新の価格とスペックは公式サイトで確認してください
やかもち
今回は自腹ではなく、マウスさんにお借りしたG-Tune HMで詳しくレビューします。

「G-Tune HM」の梱包と付属品

G-Tune HMをレビュー(梱包)

写真のとおり、G-Tuneのロゴが入った頑丈なダンボール箱(※厚み5.2 mmのAフルートダンボール)で到着します。

G-Tune HMをレビュー(梱包)

ダンボールを開封してすぐに「保証書」があるので、ダンボールを捨てるついでに紛失しないように注意してください。ただ、万が一故障したときの修理保証に備えて、G-Tuneのダンボール箱は保管しておいたほうが良いです。

G-Tune HMをレビュー(梱包)

G-Tune本体の梱包状況はしっかりしてます。黒い不織布で本体をつつみ、分厚い高密度発泡スチロールの緩衝材でハンバーグです。よほど配送で雑に扱われても、そう簡単には中身にキズはつかないでしょう。

G-Tune HMをレビュー(付属品)
  • セットアップガイド
  • ファーストステップガイド
  • サポートマニュアル
  • 保証書
  • 電源ケーブル

付属品はあっさりした内容です。ゲーミング性能に関係ないムダな部分をちゃんとコストカットしているのが、よく分かります。

「G-Tune HM」のPCケースデザイン

剛性に優れたスチール製のケース

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

箱からG-Tuneを引っ張り出す時、中身がスカスカな割には重たいと感じました。G-Tune専用のPCケースはほぼ全面が厚みのあるスチール製で、剛性に優れたケースです。

3000~4000円の格安PCケースにありがちな、ペラペラでベコベコな感じはまったくなく、将来的なパーツ増設も含めて長く使えるPCケースです。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)
G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

サイドパネルは両面とも頑丈なスチール製(厚みは実測1.2 mmほど)です。エンボス加工でG-Tuneのロゴがうっすらと刻印されています。反対側は外気を取り込むためのハニカムスリットが空いています。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

フロントパネル(前面)は左右に吸気用のスリットが空いています。45度にクッと曲がった直角的なデザインが無骨でいい感じ。派手さはまったく無いですが、どこにでも置きやすいデザインです。

リアパネル(背面)には、排気用の120 mmサイズケースファンが1つ取り付け済み。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

トップ(天面)は特に何もないフラットなデザインで、物置スペースとして使えます。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

底面はエアフローを高めるために、約50%の面積が吸気用のスリットに当てられています。ホコリの侵入を防ぐ防塵フィルターが付いています。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

防塵フィルターはマグネット式なので、かんたんに取り外して水洗いできます。メンテナンスがかんたんです。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

底面4箇所に付けてある金属製の「足」は、底面の高さを確保して外気を取り込みやすくする効果と、滑り止めと振動吸収(制振)の役割も果たします。

G-Tune HMをレビュー(大きさの比較)

G-Tuneの大きさ比較です。ごく普通の一般的なサイズです。規格としては「ミニタワー」に分類されるので、ゲーミングPCの中では実はコンパクトな方です。

もちろん、コンパクトな分だけ内部スペースも限られるため、大型PCケースより拡張性で劣ります。

G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)
G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)
G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)
G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)
G-Tuneのデザイン※クリックで画像拡大します
G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)G-Tune HMをレビュー(外観デザイン)

G-Tune専用ケースのデザインをまとめて掲載します。最安価モデルだから正直あまり期待していなかったですが、期待以上にPCケースの質がしっかりしていて驚きました。

やかもち
中身がスカスカの割に、妙に重たいんですよ・・・。頑丈なPCケースです。

インターフェイスの内容

フロントパネル(前面)
G-Tune HMをレビュー(インターフェイス)
  1. マイク入力(3.5 mm)
  2. ヘッドホン出力(3.5 mm)
  3. USB 3.0
  4. USB 3.0
  5. HDMI出力
  6. 電源ボタン

フロントパネルのインターフェイスは必要十分な内容です。USB 3.0(Type-A)が2つあり、ヘッドセットをそのままつないで使える3.5 mmオーディオ端子も備えます。

なお、HDMIがフロントパネルにあるのはG-Tune独自の仕様です。G-Tuneを製造しているマウスコンピューターいわく、HDMIが前にあった方がVRヘッドセットの接続がラクとのこと。

確かにリアパネルにわざわざ接続するのは面倒ですが、一度つないでしまえばそのままだと思うので正直どちらでもいいかな感は・・・あります。

G-Tune HMをレビュー(インターフェイス)

フロントパネルのインターフェイス面は45°に傾斜してます。45°上を向いているおかげで、パソコンをデスク下に設置しても「挿しやすい」です。

リアパネル(背面)
G-Tune HMをレビュー(インターフェイス)
  1. HDMI(使用不可)
  2. Display Port(使用不可)
  3. USB 3.2 Gen2 Type-C
  4. USB 2.0 x2
  5. USB 3.2 Gen1 x2
  6. LANポート
  7. オーディオ入出力(3.5 mm)
  8. HDMI
  9. Display Port
  10. Display Port
  11. Display Port

リアパネル(背面)のインターフェイスはやや少なめです。USB 3.2ポートが合計3つ、USB 2.0が2つだけ。

マウスとキーボードだけなら十分に足りますが、長く使っていると周辺機器も増えてきて将来的にUSBハブにお世話になる可能性あり。

TP-Link / ポート : USB 3.0 Type-A x7 / 充電ポート : x3(各1.5A)/ ACアダプタ : 12V x 2A / 備考 : 1年保証
G-Tune HMをレビュー(インターフェイス)

リアパネルの上に方にある飛び出したHDMI端子は、フロントパネルのHDMIを使うために必要です。

指でつまんで引っ張って伸ばして・・・

下の方にあるHDMI端子に挿し込むと、フロントパネル側のHDMIポートが使えるようになります。

フロントパネルのHDMIを使わない場合は、HDMIを伸ばして挿し込む作業は不要です。そのまま無視して使ってください。

【注意点】ケーブルは下の方に挿し込む
G-Tune HMをレビュー(映像端子の注意点)

ディスプレイ(モニター)のケーブルをG-Tuneにつなぐときは、必ず下の方にある映像出力を使ってください。グラフィックボードから画面を出さないと、ゲーム性能がまったく出せません。

「G-Tune HM」のパーツ拡張性

ケースを開けて中身を見てみよう

G-Tune HMをレビュー(ケースを開けて中身を見る)

サイドパネルの上の方にネジが2つ付いています。プラスドライバーで取り外すと、倒れるようにサイドパネルがかんたんに取り外し可能です。

G-Tune HMをレビュー(ケースを開けて中身を見る)

よくあるスライド式ではなく、倒れるような開き方です。ネジが外れると「パタンッ」とサイドパネルが開くので、軽く手で抑えながらネジを回したほうが安全ですね。

G-Tune HMをレビュー(ケースを開けて中身を見る)

G-Tune HMはミニタワーサイズのゲーミングPCなので、内部スペースはやや狭いです。

G-Tune HMをレビュー(ケースを開けて中身を見る)

裏配線スペースは割と余裕がありますが、電源ユニットを入れるスペースは配線が詰まっていてギチギチです。

電源ユニットを交換する場合は、ケーブルの着脱ができるフルモジュラータイプの電源か、奥行きの短いコンパクト設計の電源が必要です。

PCパーツの拡張性はやや少ない

G-Tune HMをレビュー(3.5インチマウントベイ)

3.5インチマウントベイは道具を使わずに、指でひっぱるだけで取り出し可能です。HDDを1台、SATA SSDを最大2台まで増設できます。

マザーボードの拡張性
G-Tune HMをレビュー(マザーボードの拡張性)
  1. M.2スロット(すでに使用済み)
  2. PCIe x16スロット(すでに使用済み)
  3. PCIe x1スロット(スペース的に使えない)
  4. PCIe x1スロット
  5. M.2スロット
  6. SATAポート(2個)
  7. SATAポート(2個)

M.2 SSDやキャプチャボードなどを増設できるマザーボードの拡張性はやや少ないです。PCケースがミニタワーゆえ、搭載できるマザーボードが最大Micro-ATX(中くらいのサイズ)に制限され、拡張性に限界があります。

あとから増設できるパーツは・・・

  • M.2 SSD:あと1個
  • キャプチャボードやサウンドカードなど:あと1個
  • HDDやSATA SSD:あと4個

以上となります。少ないように思えて、割と十分な拡張性です。最近はSSDやHDDの容量が大容量化しているので、足せる台数が少なくても簡単に容量を増やせます。

G-Tune PMをレビュー(ヒートシンク搭載)

M.2 SSDを増設するM.2スロットに、標準でヒートシンクが付属します。効率よく熱を伝えるサーマルパッドも付いていて、よく冷えます。無いよりはあった方がいいので地味に嬉しいです。

「G-Tune HM」に搭載されているマザーボードはASRock製「B560M(無印)」です。OEM向けの限定モデルで市販はされてません。

自作PC向けに販売されている「B560M HDV(約9000円)」と「B560M Pro4(約1.2万円)」の間を埋めるようなスペック構成で、もし市販されていたら約1.1万円くらいのマザーボードです。

メモリスロットが2本しかない

G-Tune HMをレビュー(メモリスロット)

メモリの増設に使うメモリスロットが2本しかないです。

標準スペックだと8 GBが2枚で合計16 GBですが、もし容量を32 GBや64 GBに増やしたい場合は、最初から付いているメモリをまるごと交換する必要があります。

G-Tune PMのメモリは公式サイトでカスタマイズ

ちなみに、マウスコンピューターの公式サイトからカスタマイズすると約1.9万円(税込み)です。

Amazonだと32 GBメモリ(16 GBの2枚組)が約1.2~1.4万円で売っているので、メモリの容量がたくさん欲しい人は「セルフ増設」の方がコスパ良いです。

Micron / 種類 : デスクトップ用 / 規格 : DDR4-3200 / CL : 22-22-22 / ランク : 2-Rank / 容量 : 16 GB / 枚数 : 2枚 / チップ : Micron / 保証 : 永久保証
やかもち
・・・ゲーミングPCなら容量16 GBでだいたい足りるから、無理に増やす必要はないです。

CPUにAMD Ryzenを搭載したG-Tune HMなら、搭載されているB550マザーボードの都合上、メモリスロットは最大4枚です。インテルCPUモデルだと最大2枚まで・・・です。

ケースファンは1個だけ(増設はかんたんです)

G-Tune HMをレビュー(ケースファン)

PCケース内部のエアフローを作り出すのに役立つ「ケースファン」は標準で1個だけ付いてきます。リアパネル側に120 mmサイズのケースファンが1つ取り付け済み。

G-Tune専用ケースはフロントパネル、サイドパネル、底面に吸気用スリットが空いているためケースファン1個でそれなりにエアフローを作り出せます。しかし、1個だけだと静音性が犠牲になるので、あとから2~3個に増やすのはアリです。

G-Tune HMをレビュー(ケースファンの拡張性)

フロントパネル側にケースファンを取り付ける専用のブラケットが付いています。

G-Tune PMをレビュー(ケースファンの拡張性)

プラスドライバーでネジを2箇所外すと、かんたんに取り外し可能です。

G-Tune PMをレビュー(ケースファンの拡張性)

120 mmサイズのケースファンを最大2個まで増やせます。

普通のPCケースだと、フロントパネルを力いっぱい引っ剥がすなど、PC初心者にとって少々怖い作業が伴います。

G-Tune専用ケースはこのように、ケースファンを取り付けるための専用ブラケットが最初から付いているので、初心者でもかんたんに取り付け作業が可能です。とてもユーザーフレンドリーな設計です。

Scythe / 軸 : FDB / 規格 : 120 mm / コネクタ : 4 pin PMW / 回転数 : 300 ~ 1200 rpm / 風量 : 86.9 m³/h / 静圧 : 1.05mm H₂O / 保証 : 1年
やかもち
ちなみにケースファンを3個に増やしても冷却性能はほぼ変化なし※。静音性を高めるならアリです。

※スペックによりますが、検証した結果少なくともG-Tune HMでは最初からついてるケースファン1個でエアフローは足りています。

搭載パーツを詳しく見てみる

G-Tune HMをレビュー(CPUクーラー)

G-Tune HMに標準で付いてきたCPUクーラー「空冷CPUクーラー」は、メーカー不明の92 mmサイドフロー型クーラーでした。

G-Tune HMをレビュー(CPUクーラー)

そこそこ容積の大きいヒートシンクに、4本のヒートパイプを搭載。標準装備のCPUクーラーとしてはよく冷えそうです。

やかもち
てっきりCPUの付属品が付いてくるかと思いきや、まさかのサイドフロー型を搭載。地味に嬉しいです。
G-Tune HMをレビュー(搭載グラフィックボード)
G-Tune HMをレビュー(搭載グラフィックボード)

搭載グラフィックボードは台湾メーカーのMSI製「RTX 3060 Ti TWIN FAN 8G LHR」でした。厚み2スロット(実測で42 mm)で、90 mmサイズのデュアルファンを搭載する標準的な設計のグラフィックボードです。

G-Tune PMをレビュー(電源ユニット)

電源ユニットはPCケースのトップスペースに収まっています。リアパネル側から4箇所のネジを外し、引っ張るようにして取り出せます。

G-Tune HMをレビュー(電源ユニット)
G-Tune HMをレビュー(電源ユニット)
G-Tune HMをレビュー(電源ユニット)

搭載されている電源ユニットはFSP製「700A-SUB1」でした。最大700 Wの電力供給に対応します。効率認証は80 PLUS Bronze(= 85%以上の変換効率)を取得済み。

台湾FSP社のスタンダードな電源ユニットで、基本的な性能は十分です。電源内部を冷やすファンは標準的な120 mmサイズ、中のコンデンサは日本メーカーの105℃品を一部採用します。

コネクタの数もそこそこ豊富で、ハイエンドなグラフィックボードへの交換に対応できます。

やかもち
G-Tune HMのパーツは全体的に可もなく不可もなく「普通」ですね。

「G-Tune HM」のゲーム性能を検証

G-Tune HMのゲーミング性能を比較

今回お借りした「G-Tune HM」のゲーミング性能を実際に試してみよう。

CPUはCore i7 11700F(8コア16スレッド)、グラフィックボードが「RTX 3060 Ti」です。一般的なフルHD(1920 x 1080)ゲーミングなら余裕でプレイ可能だと予想されますが、果たして実際は・・・?

定番ベンチマークで性能チェック

定番ベンチマーク
「3DMark」
設定スコア画像
FireStrike
フルHDゲーミング向け
28263G-Tune HMのゲーミング性能
TimeSpy
かなり重たいゲーム向け
10976G-Tune HMのゲーミング性能
Port Royal
レイトレ対応ゲーム向け
6555G-Tune HMのゲーミング性能

ゲーム性能をチェックする定番ベンチマークソフト「3DMark」でざっくり性能をスコア化します。

フルHDゲーム向けの「FireStrike」は約28300点で、フルHDゲーミングなら基本的に快適なプレイが可能です。

重量級ゲーム向けの「TimeSpy」は約10980点、1万点を軽く超えているのでWQHD(2560 x 1440)ゲーミングもある程度はできます。

レイトレの性能をはかる「Port Royal」は約6560点で普通なスコア。フルHDのレイトレがやっとです。ゲーム次第ではレイトレで60 fpsは厳しいでしょう。

G-Tune HMのゲーミング性能

「FireStrike」のスコアで他のグラフィックボードを比較してみた。RTX 3060 Tiの性能は、RTX 2070 Superよりも上です。

VRベンチマーク
「VRMark」
設定スコア画像
Orange Room
ライトなVRゲーム向け
13608
平均297 fps
G-Tune HMのゲーミング性能
Cyan Room
重量級のVRゲーム向け
10899
平均238 fps
G-Tune HMのゲーミング性能
Blue Room
5K解像度VRゲーム向け
3366
平均73 fps
G-Tune HMのゲーミング性能

VRゲームの性能をチェックする「VRMark」の結果です。

ライトなVRゲーム向けの「Orange Room」テストでは平均297 fpsを叩き出し、余裕の動作です。5K解像度の超重量級VRゲーム向けの「Blue Room」は平均73 fpsで、たいていのVRゲームを普通にプレイできます。

定番ベンチマーク
「FF14:暁月のフィナーレ」
設定スコア画像
1920 x 1080
最高品質
22418
平均160 fps
G-Tune HMのゲーミング性能
2560 x 1440
最高品質
18015
平均124 fps
G-Tune HMのゲーミング性能

「FF14:暁月のフィナーレ」を最高品質でテストした結果、スコアは約22400点(平均160 fps)、WQHDで約18000点(平均124 fps)でした。FF14は快適なプレイができます。

【フルHD~WQHD】実際にゲームを動かしてみる

Apex Legends
射撃訓練場でテスト
フルHD(中設定)平均169 fps
フルHD(最高設定)平均144 fps
WQHD(最高設定)平均107 fps

Apex Legendsは最高設定で平均144 fps、中設定で平均169 fpsでプレイできます。

フォートナイト
クリエイティブ(重量級)でテスト
フルHD(中設定)平均183 fps
フルHD(最高設定)平均106 fps
WQHD(最高設定)平均75 fps

フォートナイトは最高設定で平均106 fps、中設定なら平均183 fpsでゲーミングモニターも余裕です。

なお、フォートナイトは「DLSS」に対応しているので、DLSSを使うと1.1~1.4倍までフレームレートを伸ばせます(WQHDで100 fps超えも可能)。

Escape from Tarkov
マップ「WOODS」でテスト
フルHD(中設定)平均140 fps
フルHD(最高設定)平均117 fps
WQHD(最高設定)平均78 fps

タルコフは最高設定で平均117 fps、中設定なら平均140 fpsでプレイ可能でした。「WOODS」以外のマップはもっと負荷が軽いので平均144 fps(タルコフの上限)も狙えます。

VALORANT
トレーニングマップでテスト
VALORANTのベンチマーク結果
フルHD(最高設定)平均548 fps
WQHD(最高設定)平均521 fps
4K(最高設定)平均313 fps

VALORANTOは最高設定で平均548 fps、余裕すぎる動作です。ノートパソコンでも動くように設計されているライトゲームなので、RTX 3060 Tiなら余裕です。

Dead by Daylight
マップ「バダム幼稚園II」でテスト
フルHD(最高設定)平均120 fps
WQHD(最高設定)平均120 fps

Dead by DaylightはWQHDとフルHDどちらも平均120 fpsです(※ゲーム側の上限値が120 fps)。

サイバーパンク2077
ベンチマークモード
フルHD(ウルトラ)平均81 fps
WQHD(ウルトラ)平均50 fps

サイバーパンク2077(ウルトラ)はフルHDで平均81 fps、WQHDだと平均50 fpsで60 fpsに届かず。フルHDが限界です。

Forza Horizon 5
ベンチマークモードでテスト
フルHD(中設定)平均127 fps
フルHD(最高設定)平均85 fps
WQHD(最高設定)平均73 fps

Forza Horizon 5は最高設定で平均85fps、WQHDだと平均73 fpsでプレイできます。

Microsoft Flight Simulator 2020
国会議事堂から成田空港でテスト
フルHD(最高設定)平均65 fps
WQHD(最高設定)平均52 fps

Flight Simulator 2020は最高設定(ULTRA)で平均65 fps、WQHDは平均52 fpsでフライト完了。

ELDEN RING
マップ「リムグレイブ」でテスト
ELDEN RINGのベンチマーク結果
フルHD(最高設定)平均60 fps
WQHD(最高設定)平均60 fps

ELDEN RINGは最高設定で平均60 fps、WQHDも平均60 fpsでした。まだエルデンリングの最適化がイマイチでドロップフレームが若干目立ちますが、普通に動作します。

モンスターハンターワールド
マップ「古代樹の森」でテスト
フルHD(最高設定)平均162 fps
WQHD(最高設定)平均125 fps

モンスターハンターワールドは最高設定で平均162 fps、4Kで平均67 fpsでした。なお、最新作のモンハンライズはワールドより約2倍も動作が軽いので余裕で動きます。

原神(Genshin Impact)
マップ「璃月」でテスト
フルHD(最高設定)平均60 fps
WQHD(最高設定)平均60 fps
4K(最高設定)平均60 fps

原神は最高設定(精度1.5)で平均60 fpsです(※原神はゲーム側で60 fpsに上限がかかっています)

マインクラフト:RTX
「Neon District RTX」でテスト
Minecraft RTXのベンチマーク結果
フルHD(16チャンク)平均56 fps
WQHD(16チャンク)平均55 fps

マインクラフト(Windows 10版 / レイトレ + DLSS / 描画距離16チャンク)はGPU使用率があまり伸びず、60 fps手前で頭打ちです。

やかもち
FPS、TPS、シミュレーター、RPGなどなど。幅広いジャンルのゲームで安定した動作が確認できました。さすが「RTX 3060 Ti」です。

「G-Tune HM」のクリエイティブ性能

レンダリング / 動画エンコード

G-Tune HMのCPU性能を比較

CPUの定番ベンチマーク「Cinebench R23」の比較です。

G-Tune HMに入ってるCPU「Core i7 11700F」はなかなか高性能です。最新世代の価格が高いCPUと比較すると世代の差はありますが、コスパは良好です。

G-Tune HMのCPU性能を比較

サクサクとした体感性能に影響が大きいシングルスレッド性能の比較です。「Core i7 11700F」のシングルスレッド性能だと普通に速いです。

高価なRyzen 5000シリーズとほぼ同じシングルスレッド性能があり、体感動作はサクサクです。シングル性能に優れているため、ゲーム性能も良いです。

ベンチマーク結果画像※クリックで画像拡大します
Cinebench R15シングルスレッド性能241 cbとても速い
Cinebench R15マルチスレッド性能2192 cbやや速い
Cinebench R23シングルスレッド性能1518 cbとても速い
Cinebench R23マルチスレッド性能13694 cbやや速い
Blenderレンダリング時間163.98普通

レンダリング系のベンチマーク結果まとめです。


G-Tune HMのCPU性能を比較

動画エンコードは無料ソフト「Handbrake 1.42」を使って検証します。容量が約1 GBのフルHDアニメを「Fast 480p30(x264)」「Fast 1080p30(x264)」プリセットでエンコード。

動画エンコード性能も、先にテストしたマルチスレッド性能とだいたい同じです。定格クロックで動作する「Core i7 11700F」ならこのくらいの性能でしょう。

ベンチマーク結果画像※クリックで画像拡大します
Fast 480p30軽い動画エンコード平均131.93 fps
Fast 1080p30重たい動画エンコード平均71.05 fps

動画エンコードの結果まとめです。

やかもち
定格クロックに制限されたCore i7としては、普通な性能です。

オフィスワーク

Microsoft Officeのベンチマーク
Edge11826
Word9174
Excel23925
PowerPoint11622
総合スコア13178

PCMark 10 Pro版を使って、オフィスワークの代表例「Microsoft Office」の処理速度をチェック。

G-Tune HMの結果は「13178点」です。PCMark 10公式の目安である4500点を大幅に超えているため、G-Tune HMのオフィスワーク性能は十分すぎます。

PCMark 10
Video Conference(ビデオ会議)
PCMark 10でビデオチャットの性能をテスト
総合スコア76875000点以上ならOK
ビデオチャットの快適度29.9 /30.00 fps

PCMark 10の「Video Conference(ビデオ会議)」モードを使って、ビデオチャットの快適さをテストしました。

結果は7687点で、5000点以上を余裕でクリア。複数人とビデオチャットを同時に行った場合の、映像のスムーズさ(フレームレート)はほぼ30 fpsで、上限の30 fpsに迫ります。ビデオ通話も余裕です。

写真編集

ガレリアZGを実機レビュー(写真)

写真編集は「Photoshop CC」で処理速度をテスト。Puget Systems社が配布しているベンチマーク用のバッチファイル※を使い、実際にPhotoshopを動かして性能をスコア化します。

Adobe Photoshop
ベンチマーク
総合スコア1163.2/1000
一般処理のスコア109.7
フィルタ系のスコア121.4
Photomergeのスコア119.4
GPUスコア126.2

G-Tune HMのPhotoshopスコアは「1163.2点」です。1000点満点を軽く超えるスコアで、Photoshopの基本的なタスクをサクサクとこなせます。

ただし、扱う写真のサイズによってはメモリ容量が不足する場合はあります。

ゲーム実況配信

OBSの設定
※画像クリックすると拡大します
グラフィックボードでOBSの録画と配信グラフィックボードでOBSの録画と配信

ゲーム実況配信の定番ソフト「OBS Studio」を、グラフィックボードを使って快適に動くかどうかをチェックします。

OBSの録画配信は非常に負荷が重たいリアルタイムエンコードですが、グラボに搭載されているハードウェアエンコード機能を使うと、CPUにほとんど負荷をかけずに快適な録画と配信が可能です。

GeForce系のグラボは「NVEnc」、Radeon系だと「VCE」と呼ばれるハードウェアエンコード機能でリアルタイムなエンコードができます。

OBSの設定

解像度はフルHD(1920 x 1080)、フレームレートは60 fps、ビットレートは9000 kbpsです。録画と配信どちらも同じ設定で、同時に実行します。

テストに使用するゲームは「Apex Legends(最高設定)」で、ゲーム側に144 fpsのフレームレート上限をかけています(※上限なしだとエンコードが安定しない場合があるため)

OBSでゲーム配信と録画
ドロップフレーム率評価
G-Tune HM
(144 fps制限)
3.1 %快適
G-Tune HM
(無制限)
4.0 %やや快適

RTX 3060 Tiの配信性能はそこそこ快適です。

OBSでゲーム配信と録画
フレームレート配信中減少率
G-Tune HM
(144 fps制限)
144 fps121 fps-16 %
G-Tune HM
(無制限)
144 fps123 fps-16.4 %

配信中のフレームレートは無制限だと平均123fps、1~2割ほど下がります。

やかもち
ゲーム中のフレームレートが高くなるとコマ落ちしやすくなるので、安定した配信にはゲーム側にfps上限を入れる必要あり※。

※高性能なGeForce(RTX 3060以上)で見られる定番のバグです。GPU使用率を90%程度に抑えないと、OBS側の処理が詰まってコマ落ちが発生します。

「G-Tune HM」のストレージ性能

ストレージ詳細ベンチマーク
SSD

「G-Tune HM」に入ってるストレージは容量512 GBのNVMe SSDです。

SSDの型番は「SX6000 Pro」、ベンチマーク結果を見ると読み込みが約2300 MB/s、書き込みが約1685 MB/sでSATA SSDより3~5倍は高速なNVMe SSDです。SSD自体の品質は可もなく不可もなく・・・ですが低価格なゲーミングPCに入ってるSSDとしては十分です。

「G-Tune HM」の温度とエアフロー

G-Tune PMのエアフロー設計

「G-Tune HM」のエアフロー設計をわかりやすく写真に書き込んでみた。サイドパネルの吸気用スリットから外気を取り込み、背面のケースファンが内部の熱気をケース外へと排出する流れです。

電源ユニットがケースの上の方に位置するため、電源ユニットの冷却ファンもケース外へ熱気を排出する効果があります(※だから電源ユニットの冷却ファンは基本的に常に回ってます)

G-Tune HMのエアフロー設計について

標準でついてるケースファンは1個だけですが、冷却性能は十分です。

30分間ゲームを起動したまま放置しても、グラボの温度は70℃前後、CPUのの温度は45℃前後で飽和します(温度上昇が止まります)。ただし、ケースファンの動作音はやや大きめです。

G-Tune HMのパーツの温度

サーモグラフィーカメラでケース内部の温度もチェック。CPU周辺は47~50℃でまったく問題なし。

CPUクーラーの風がちょうどマザーボードのヒートシンクに当たっているおかげで、マザーボード本体の温度は意外と冷えやすいです。

G-Tune HMのパーツの温度

グラフィックボードの表面温度も特に問題が見られません。

G-Tune HMのパーツの温度

SSDのヒートシンクは約40℃くらいで余裕あり。グラボの表面温度があまり上がらないせいか、SSDのヒートシンクに熱が移りにくいです。

G-Tune HMのパーツの温度

電源ユニット内部の温度はもっとも温度が高い部分でおよそ58℃程度です。結論をまとめると、G-Tune HMのエアフロー設計に目立った問題は見られません。

やかもち
ケースファンが1個と電源ユニットの排気でエアフローは間に合っています。

動作温度をチェック

CPU温度をテスト
(気温:24.5℃)
G-Tune HMのCPU温度
レンダリング中
(CR23ベンチマーク)
ゲームプレイ中
(FF14:暁月のフィナーレ)
最大:75℃
平均:69℃
最大:65℃
平均:55℃

ベンチマーク中のCPU温度は平均69℃(最大75℃)で、ゲームプレイ中だと平均55℃(最大65℃)でした。

標準搭載の92 mmサイドフロー型クーラーはCore i7 11700Fを適切に冷やせています。ちもろぐでレビューしてきた、メーカー付属の空冷CPUクーラーとしては高性能です。

以前、自腹で買ったG-TuneにカスタマイズでつけたCPUクーラーよりも冷えていて、ちょっと悔しい気持ちになりました。標準の方が性能いいじゃないですか。

グラフィックボードの温度をテスト
(気温:24.6℃)
G-Tune HMのグラフィックボードの温度
ゲームプレイ中
(FF14:暁月のフィナーレ)
最大:71℃
平均:66℃

FF14ベンチマーク中のグラボの温度は平均66℃(最大71℃)です。長時間プレイしつづけると71℃前後に落ち着きます。よく冷えています。

静音性能を騒音計で検証

動作音(騒音)をテスト
(本体から50 cmの距離で測定)
G-Tune HMの動作音(騒音)を測定
シャットダウン
(電源オフ時)
インターネット
(Youtubeを表示)
ゲームプレイ中
(FF14:暁月ベンチ)
31.3 dB35.5 dB38.0 dB

校正済みのデジタル騒音メーターを使って「G-Tune HM」の動作音(騒音レベル)を、シーン別に測定しました。それぞれの結果は中央値です。

動作音の比較(ゲーム中)

  • M75s Small Gen2
    32.7 dB
  • Legion T550i
    36.9 dB
  • M75q-1 Tiny
    37.1 dB
  • IdeaCentre T540 G
    38.0 dB
  • G-Tune HM
    38.0 dB
  • G-Tune PM
    38.1 dB
  • ガレリアRM5R
    38.6 dB
  • M75q Tiny Gen2
    38.8 dB
  • ガレリアZA9R
    43.0 dB
  • G-GEAR by MSI
    43.3 dB
  • M75q Tiny Gen2
    44.8 dB
  • ガレリアRJ5
    45.0 dB
  • Legion Y540
    49.9 dB
騒音値(dBA)評価目安
30 ~ 32.49極めて静か耳を近づければ聞こえるレベル
32.5 ~ 34.9静かファンが回っているのが分かる
35 ~ 39.9やや静か扇風機を「小」で回したくらい
40 ~ 42.49普通エアコンよりは静かな音
42.5 ~ 44.99やや騒音エアコンの動作音に近い
45 ~ 50騒がしい扇風機を「中~大」で回した音
50 ~うるさい・・・換気扇を全力で回した音

オフィスソフトを使ったり、インターネットでYoutubeを見るくらいなら「やや静か」な動作音にとどまります。

ケースファンと電源ユニットのファンが常に一定水準で回っているので、何もしてない状態の動作音は少々大きいです。

ゲームプレイ中はグラフィックボードのファンが回り始めて動作音がじわじわ上昇し続け、騒音値が38 dB前後に達します。40 dB未満の騒音値は「やや静か」に分類されますが、実際の感じ方は個人差があります。

なお、比較グラフを見てもらえると分かる通り、騒音値が38 dBといってもゲーミングPCの中ではかなり静かな方です。

「G-Tune HM」のレビューまとめ

G-Tune HM(レビュー評価まとめ)
G-Tune HM
PROSメリットと強み
  • 頑丈で重たいPCケース
  • そこそこの拡張性
  • メンテナンス性が良い
  • 冷却性能に問題なし
  • 余裕のフルHDゲーミング
  • 写真編集や動画編集もOK
  • パーツの増設・交換自体は保証に影響なし
  • そこそこ静かな動作音
  • おおむねコスパが良い
CONSデメリットと弱み
  • カスタマイズが割高
    (※自分でやる前提)
  • 納期がやや遅い(2週間~)
  • メモリスロットは2本だけ
    (※AMD Ryzenモデルは4本あり)
  • 搭載パーツはぶっちゃけ普通
  • ケースファンは1個だけ
    (※冷却は間に合ってます)
CONCLUSIONG-Tune HM / レビューまとめ

国内の大手BTOメーカーのゲーミングPCとしては、攻めた価格設定が魅力のゲーミングPCです。

ゲーミングで大事な基本スペックをそのままに、拡張性を少し減らして価格を抑えています。拡張性が少ないとはいえ、キャプチャボードやHDDを付け足す余裕はあります。

快適にゲームがプレイできて、ゲーム実況配信もできるパワフルな性能を、G-Tune HMはコストパフォーマンスの良い価格で提供してくれます。

なお、唯一の注意点はメモリです。インテルCPUモデルだとメモリは最大2スロットのみ※。自分でメモリを交換したくない人は、注文時のカスタマイズで増設しましょう。

(※:AMD Ryzenモデルは最大4スロットなので、あとから買ってきて挿し込むだけでメモリの容量を増やせます。)

 

以上「G-Tune HMレビュー:控えめな拡張性ですが低価格でハイスペなゲーミングPC」でした。

やかもち
ちもろぐの個人的な評価は「A+ランク」です。コスパで選ぶなら普通におすすめできます。

レビューに使ったG-Tuneはこちら

最新の価格とスペックは公式サイトで確認してください

今回のレビューで使ったモデルは「G-Tune HM-B-3060Ti-AF」です。通常販売モデルより約0.8~1.5万円ほど価格が安い、ちもろぐ限定モデルとなります。


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2 件のコメント

  • 凄く細かいことなんですけれど
    マザーボードの拡張性の画像でヒートシンクと番号の色が近いため
    1はわかりにくい
    5はぱっと見わからない
    という印象を受けました

  • 購入しましたが電源が外れだったみたいでコイル鳴きに悩まされています
    サポートに問い合わせ中ですが、コイル鳴き対策って何かありますかね。。。

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