おすすめな4Kゲーミングモニターと選び方を解説【初心者でも分かる】

人気が高まりつつある4Kモニターですが、「60 ~ 120 Hz?」「HDMI 2.1は必須?」「HDR?」「27インチと32インチ?」「OLEDが最強?」などなど、選び方が悩ましいです。

本記事では、4Kゲーミングモニター選びに悩むゲーマーに向けて、モニター測定オタクの筆者が選び方とおすすめな4Kモニターを解説します。

(公開:2022/4/10 | 更新:2022/4/10

4Kモニターの選び方【基本ガイド編】

4Kゲーミングモニターの選び方

初心者向けに分かりやすいよう、4Kゲーミングモニターを基本的な選び方を解説します。

「120 Hz」「144 Hz」ホントに必要?

リフレッシュレートのイメージ図

リフレッシュレートとは、「モニターが1秒間に表示できる映像の回数」です。たとえば144 Hz(ヘルツ)なら、1秒間に144回も映像を表示できます。

  • 60 Hz:1秒間に60 回表示可能
  • 120 Hz:1秒間に120 回表示可能
  • 144 Hz:1秒間に144 回表示可能
  • 240 Hz:1秒間に240 回表示可能

パラパラマンガをイメージすると分かりやすいです。

リフレッシュレートが高いほど、パラパラマンガを素早くめくるので、映像がなめらかに見えます。1秒間に60回めくるより、120回めくった方がパラパラマンガは2倍なめらかです。

実際に60 Hz、144 Hz、240 Hzのゲーミングモニターを用意して比較映像を撮影しました。どうでしょうか、ヘルツが高いモニターほど映像がなめらかに表示されているのが分かります。

60 Hzから120~144 Hzにアップグレードすると、ほとんどの人はヌルヌル具合に違いを体感できます。入力遅延も半減するので、競技性の高いFPSゲームや格闘ゲームも有利です。

初心者もち
じゃあ4Kモニター選ぶなら120とか144 Hzがいいの?

筆者のおすすめは「144 Hz」と言いたいところですが・・・、4Kゲーミングとなると事情が変わります。

4K最高設定で100 fpsを出すのは難しい(画像:Apex推奨スペックまとめ

実は、4Kで120 Hzや144 Hzを出せる要求スペックは非常に高いです。4K(最高設定)を144 Hzで本気で楽しむには、予算30万円くらいのゲーミングPCが必要だったりします。

ゲーム機ならPS5またはXbox Series Xが4K 120 Hzに対応していますが、120 Hzに対応しているゲームは少数派で、対応していても実際に4K 120 Hzが出せるわけではないので注意してください。

初心者もち
FPSゲーム専用に4K 144 Hzを買うと微妙そうなんだね。

その理解が正しいです。

少なくとも今の価格だと、FPSのためだけに4K 144 Hzモニターを買うのは非常にコスパが悪く、FPSゲームで勝つためにモニターを買うならフルHD(240 Hz)のほうがオススメ。

一方で、4K解像度のリアリティあるゲーム画面が、120~144 Hzでヌルヌル動くと凄まじい没入感と映像美を得られます。

4K 60 Hzでもそれなりに迫力はありますが、4K 120 Hz超えで得られる映像体験はすごいです。

やかもち
現状は予算に余裕があるなら120~144 Hzを、コスパ重視だと60 Hzが無難です。

応答速度の理想は「1ミリ秒」ですが

応答速度が速いほど残像が少ない

応答速度が速い(短い)ほど、「残像」が少ないキレのある映像を表示できます。

なぜ応答速度が残像に関係するのか。応答速度とは、ものすごくザックリ言うなら「モニターが次のフレームを表示するのにかかる時間」です。

次のフレームを表示するのにかかった時間が長いほど、前のフレームが残ったままになるので、「ホールドボケ」と呼ばれる現象を引き起こします。

モニターの応答速度と残像の関係

この「ホールドボケ」が、いわゆる「残像」の原因です。応答速度が短いほど残像が短く見え、キリッとした映像に。逆に応答速度が長いと残像が伸びて、ボヤッとした視認性の悪い映像になってしまいます。

筆者のおすすめ応答速度は「1ミリ秒」が理想ですが、ほとんどの4Kモニターは1ミリ秒を出せないので、現実的なラインとして「4~5ミリ秒」とします。

ちなみに、スペック表に記載されている応答速度(公称値)は一番条件のいい数値です。実用に耐えない設定でしか出せない場合がほとんどですので、参考程度に見ましょう。

BenQ MOBIUZ EX3210Uをレビュー(応答速度を比較する)

こちら↑は120~165 Hzのゲーミングモニターで、応答速度を測定した結果をまとめたグラフです(参考記事:どうやってモニターの応答速度を測定するのか?)。

比較した中で、平均1ミリ秒に達した4Kゲーミングモニターは「LG OLED48CXPJA(レビュー)」ただ1台のみ。

普通の液晶パネルを使った4Kモニターだと、平均4~5ミリ秒が現実的なラインです。理想の1ミリ秒に近づくには、まだまだ技術の進化を待つ必要があります。

やかもち
「有機EL(OLED)」は応答速度最強です。応答速度で4Kモニターを選ぶならOLED一強の状況。

4つある「パネル」の種類を知ろう

4Kゲーミングモニターで使われているパネルは全部4つあります。

パネルメリット弱点
TN
(Twisted Nematic)
  • 応答速度が速い
  • キレのある映像
  • 価格が安い
  • 白っぽい
  • 視野角が狭い
  • コントラストが低い
万人向けおすすめ
IPS
(In-Plane Switching)
  • 応答速度そこそこ
  • 色が美しい
  • 視野角が広い
  • そこそこ安い
  • TNより遅い
  • 輝度ムラ
  • コントラストが低い
VA
(Vertical Alignment)
  • コントラストが高い
  • 色が美しい
  • 視野角が広い
  • 応答速度は遅い傾向
  • 価格は普通~高い
OLED
(Organic LED)
  • 応答速度最強
  • コントラストが無限
  • 色が美しい
  • 輝度ムラが少ない
  • 価格が高い
  • HDRに弱い
  • 焼き付きリスクあり

おおざっぱにパネルごとの特徴をまとめました。

4Kモニターのパネル選びは、迷ったら「IPSパネル」が無難です。応答速度がそこそこに速く、万人受けする美しい画質が特徴です。

次におすすめは「VAパネル」ですが、VAパネルを使った高性能な4Kモニターが非常に少ないので、結局IPSパネルに絞られます。

お金に余裕がある方は「OLEDパネル」もアリですが、有機ELパネルは焼き付くかもしれないリスクが存在します。リスクを理解したうえで購入できる人にしか勧められません。


「TNパネル」を解説:FPSゲーマー向け

液晶パネルタイプの違い(TNとIPS)
TNパネル
(Twisted Nematic)
応答速度視野角コントラスト比価格

TNパネルは低価格で応答速度が速いパネルです。もっぱらFPSゲーム向けですが、4Kモニターで重要な映像美を大きく損なうデメリットがあります。

たしかに最新のTNパネルは画質が改善されているものの、同時にIPSパネルやVAパネルの画質も進化しており、画質の差は依然として大きいです。

フルHDモニターでTNパネルを選ぶのはアリです。しかし4Kモニターでは推奨できません。

やかもち
TNパネルの4Kモニターは基本的におすすめしません。

「IPSパネル」を解説:万人向けにおすすめ

万人向けにおすすめなパネルタイプ「IPS」
IPSパネル
(In-Plane Switching)
応答速度視野角コントラスト比価格

IPSパネルはそこそこの応答速度、広い視野角、美しい色表現が魅力の万人向けパネルです。迷ったらIPSパネルを選びましょう。

価格はTNパネルより高い傾向があり、応答速度もTNパネルには勝てないですが、4Kモニターで求められている映像美はIPSパネルが圧倒的に有利です。

HDR機能に特化したハイエンドモデルになると、IPSパネルが苦手とするコントラスト比も改善されています(※10000:1以上のモニターも存在します)

やかもち
迷ったら「IPSパネル」です。ラインナップも多くて選びやすいです。

「VAパネル」を解説:深い黒色で没入感

引き締まった黒色が美しい「VA」パネル
VAパネル
(Vertical Alignment)
応答速度視野角コントラスト比価格

VAパネルは引き締まった黒色が美しいパネルです。

最新のVAパネルは応答速度がかなり改善されていて、IPSパネルより速い製品もあります。視野角もそこそこで、コントラスト比が高いのでリアリティのある映像表現が可能です。

性能はIPSパネルといい勝負をしています。しかし、4Kゲーミングモニターの多くはIPSパネルです。VAパネルの4Kモニターはラインナップが少なく、あまり選べないのがデメリットです。

やかもち
2022年4月時点だと、VAパネルはおすすめしづらいです。

「OLED」を解説:最強の応答速度と黒色

ゲーミングモニター的に最強なパネル「有機EL(OLED)」
OLEDパネル
(Organic LED = 有機EL)
応答速度視野角コントラスト比価格

OLED(有機EL)パネルは、1ドット1ドットが独立して点灯・消灯できる「自発光式」のパネルです。

OLEDパネルと液晶パネルの違い

OLEDは自発光式だから「バックライト」が不要

自発光式だとバックライトを使わずに画面を明るくできるので、OLEDパネルは液晶パネルと比較して「完璧な黒」と「瞬時の応答速度」をそなえます。

  • 完璧な黒だからコントラスト比はほぼ無限
  • 応答速度はTNパネルよりも速い
  • 輝度ムラがほとんどない

コントラスト比はほぼ無限で、IPSやVAパネルと比較して輝度ムラもほとんど無く、応答速度はTNパネルよりも高速です。

基本的に、既存のパネルタイプ(IPS、VA、TN)を圧倒する、最強クラスのパネルと考えて問題ありません。

しかし、価格はまだまだ高く、サイズが48インチからと大型なのが弱点。さらに有機ELパネルは画面が焼き付くリスクもあります。

一般的な使い方ではそうかんたんに焼き付かないように、メーカー側も対策を施していますが、完璧ではないです。

やかもち
OLEDパネルは超高性能だけど、価格とサイズが問題です。

RTINGS.comが2017年製のOLEDテレビ「LG C7」を6台使って、約9000時間(およそ2年間)にわたって焼き付きが発生するかどうかを実験しました(参考:Real Life OLED Burn-In Test on 6 TVs

焼き付き24週目48週目72週目102週目
1台
ニュース番組
わずかにはっきりはっきり明らかに
2台
ニュース番組(最大輝度)
わずかにはっきり明らかに明らかに
3台
サッカー番組
わずかにわずかに
4台
テレビ番組
5台
FIFA 18
6台
COD:WW2

6台それぞれに別の映像を表示させ続けた結果、ニュース番組(CNNライブ)を表示している1台と2台で顕著な焼き付きが発生・・・。

一方で、画面全体が動いている普通のテレビ番組や映像コンテンツ、ゲームプレイでは2年経過しても焼き付きはほとんど発生しないままです。ゲーミングモニター的な使い方なら、焼き付きが発生するリスクは非常に低いです。

参考までに、筆者が2019年に購入した「LG C9 OLED」は今年で3年目ですが、目視でわかるほどの焼き付きは見られません。

一定時間ピクセルに動きがないと一瞬だけドットをずらす機能や、輝度が高いシーンで自動的に輝度を下げるABL(自動輝度制限)など。数々の焼き付き防止システムによって、普通の使い方だとかんたんには焼き付かないよう対策が施されています。

「27~42インチ?」画面サイズの考え方

画面サイズを実寸で比較(21~48インチ)

4Kモニター選びで悩ましいのが「画面サイズ」です。

主流な4Kゲーミングモニターのほとんどが「27インチ」「32インチ」で、「42インチ」は少数派。「48インチ」以上はOLEDテレビに多く、モニターはほとんど無いです。

だから27インチか32インチのどちらかを、好みや目的に合わせて選んでください。

4Kモニターのサイズ選び
画面サイズ画素ピッチデスク奥行き
27インチ
FPSゲームにおすすめ
163 ppi50 cm
32インチ
4Kモニターで万人向け
138 ppi60 cm
42インチ105 ppi75 cm
48インチ92 ppi80 cm

27~32インチはデスクの奥行きが50~60 cmあれば、視野の収まりがいい具合に設置できます(※視力による個人差あり)

ただし、27インチの4Kモニターは画素ピッチが詰まりすぎていて、かえって見づらい可能性があります。特にゲーミングPCで使うと、テキストやアイコンが小さすぎて見えづらいなど、問題になりがち。

スケーリング機能は解像度がもったいない

Windowsのスケーリング機能を使って拡大表示できますが、せっかくの4Kモニターでスケーリング機能を使うのはもったいないです。150%表示は実質WQHD(2560 x 1440)と同じです。

よって27インチよりも、32インチの方がおすすめしやすいです。4Kモニターならではの高解像度な感じを楽しみつつ、スケーリング機能を使わずに済みます。

ちなみに筆者の好みは42インチですが、40インチ超えのモニターは売れ行きが悪いせいでラインナップが非常に少ない状況が続いています。あまりおすすめできないです。

やかもち
サイズ選びはホントに難しいですね。今のところ32インチが一番バランスは良さそうです。

昔はフルHDモニター(21.5インチ)を4台並べたマルチディスプレイ環境を使っていました。

その後、モニターの買い替えで4台もまとめて交換するのは面倒くさいと考え、画素ピッチがほぼ同じ42インチの4Kモニターに乗り換えました。

解像度画面サイズ画素ピッチ
フルHD
1920 x 1080
  • 21.5インチ
  • 103 ppi
4K
3840 x 2160
  • 42インチ
  • 105 ppi

結果は大成功。マルチディスプレイで気になる画面と画面の間のベゼルが消え、ゲームの没入感が大幅アップ。

モニターアームも1台分で足りますし、ごちゃごちゃな配線ともお別れです。42インチの4Kは、21.5インチのフルHD4枚分と同じ広さなので、作業効率もほとんど同じままです。

42インチモニターでFPSゲーム

なお、視線の移動が忙しいFPSゲームをするときだけ、ゲーム側の設定をフルHDやWQHDで表示しています。42インチの中に、21~27インチくらいのゲーム画面が表示されるイメージです。

視線の忙しさは解消され、FPSゲームからMMORPGまで、たった1台の42インチモニターで完結しました。

・・・つまり、4Kモニターのサイズ選びに「決まりきった答え」はないです。

国内外でしばしば27インチ vs 32インチ論争が勃発しますが、人それぞれ視力も好みもデスクの大きさも違うため、議論はたいてい平行線をたどります。

自分の直感を信じてエイッと決めてください。買ってみて失敗したと思ったら、フリマアプリで手放してしまえばいいです。使用時間が短ければ買った金額の8割は回収できます(※手数料と送料込み)

ゲーム機で使うなら「HDMI 2.1」がほしい

BenQ MOBIUZ EX3210Uをレビュー(リフレッシュレートの対応状況)

最新世代のゲーム機「PS5」「Xbox Series X」は、最大4K 120 Hzの映像出力をサポートします。

PS5とXbox Series Xともに、4K 120 Hzを出力するための映像端子「HDMI 2.1」をそなえているので、最新ゲーム機で4K 120 Hzを出力するつもりでモニターを選ぶなら「HDMI 2.1」搭載モデルを選びましょう。

対応しているリフレッシュレートまとめ
HDMI規格フルHD1920 x 1080WQHD2560 x 14404K3840 x 21605K5120 x 2880
HDMI 2.1240 Hz240 Hz240 Hz120 Hz
HDMI 2.0240 Hz144 Hz60 Hz30 Hz
HDMI 1.4144 Hz75 Hz30 Hz不可

間違ってもHDMI 2.0や1.4を買ってはダメです。

初心者もち
HDMI 2.1って、4K 120 Hzだけがメリットなの?

実は、4K 120 Hz以外にもメリットがあります。

  • 可変リフレッシュレート(HDMI VRR)
  • 自動低遅延モード(ALLM)
  • HDMIエンハンスドオーディオチャネル(eARC)

可変リフレッシュレートは、画面の切り裂き現象(テアリング)を防ぐ機能です。Display Portなら簡単に使える機能に、ようやくHDMIが対応した形です。ただし、PS5側がHDMI VRRに対応していません・・・Xbox Series Xは対応済みです。

自動低遅延モードは、名前の通りモニターの入力遅延を抑える機能です。東芝レグザやLG CX OLEDなど、テレビなのにゲーミングモニター並に入力遅延が少ない製品は、HDMI 2.1のALLMを活用しています※。

※メーカーによってはHDMI 2.1が来る前から、入力遅延を抑えるために「ゲームモード」など、独自の対策を施している場合もあります。

HDMIエンハンスドオーディオチャネルは、HDMIケーブルを1本だけ使って、AVアンプなどeARC対応のオーディオ機器に音声出力を流す機能です。

最大192 kHz(24 bit)、非圧縮で5.1ch / 7.1 ch / 最大32 chのオーディオ出力に対応します。DTS-HD MasterAudio、DTS : X Dolby TrueHD、Dolby Atmosなど最新の音声規格もサポート可能です。

ただし、ゲーミングモニターでeARCに対応した製品は皆無です。テレビならたいてい対応しているので、eARC機能が必要なら4Kテレビから選ぶしかない状況です。

やかもち
「PS5」や「Xbox Series X」用に買うHDMI 2.1は必須級といっても良いでしょう。

HDR機能は「Display HDR」を確認

Display HDR規格とDisplay HDR True Black規格

NetflixやDisney+をはじめとしたストリーミングサービス、Cyberpunk 2077やELDEN RINGに代表されるAAAゲーム、4K HDR Ultra Blu-rayディスクなどなど。

HDRに対応したゲームやコンテンツが少しずつ増えています。もし、HDRコンテンツを楽しむためにゲーミングモニターを選ぶなら、「Display HDR」規格の有無を確認しましょう。

「Display HDR」はモニターの業界団体VESAが策定した、HDRの品質をわかりやすく示す認証グレードです。

Display HDRの解説ガイドを読んでくれればわかりますが、要するに後ろの数字が大きいほど高性能なHDR性能を保証します。

規格ピーク輝度黒色色域
Display
HDR 400
400 cd/m20.4 cd/m2sRGB:95%以上
Display
HDR 500
500 cd/m20.1 cd/m2sRGB:99%以上
DCI P3:90%以上
Display
HDR 600
600 cd/m20.1 cd/m2
Display
HDR 1000
1000 cd/m20.05 cd/m2
Display
HDR 1400
1400 cd/m20.02 cd/m2sRGB:99%以上
DCI P3:95%以上

HDR 400よりHDR 600の方が広い色と明るい輝度を表示でき、HDR 600よりHDR 1000の方がもっと明るくて黒色はちゃんと黒として表示できます。

なお、HDR 400規格は普通のゲーミングモニターなら取得できて当たり前です。だからHDRのためにモニターを買う場合はHDR 400を避けてください。

HDRコンテンツを楽しむためにモニターを選ぶなら、「HDR 600」以上をおすすめします。

やかもち
以上で、4Kモニター選びのキホンをだいたい解説できました。

予算別:おすすめな4Kゲーミングモニターを解説

ここからは筆者が「少なくともおすすめできる」といえる4Kゲーミングモニターを解説します。

実際にレビューした4Kモニターを優先的に紹介しますが、価格の割にスペックが良かったり、レビューしたモニターより勝っている点があるモニターもついでに紹介します。

【4~5万円】60 Hzでいいからコスパ重視で

BenQ EW2880U

BenQ / サイズ : 28インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 60 Hz / パネル : IPS / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 広色域IPSパネル
  • そこそこの応答速度
  • 便利なリモコン
  • 価格が安い(4.1万円~)

「EW2880U」はPCゲーマーからコンソールゲーマーまで、幅広いニーズに対応した優等生タイプの4Kゲーミングモニターです。

価格は4.1~4.6万円とリーズナブル。28インチの4K解像度、DCI P3カバー率90%の映像美に優れるIPSパネル、最大60 Hzに対応します。

他社と比較して目立っている強みは、そこそこ音質のいいスピーカー、USB Type-C(60 W給電)ポート、設定をパッと変えられるリモコンの3つです。

スピーカーの音質は1000円くらいのUSBスピーカーに相当するので、音にこだわりがなければ普通に使えます。

USB Type-Cポート(60 W給電)は、ノートパソコンとつないでそのままモニターとして使いたいときに重宝します。

リモコンはとにかく便利で、モニターの裏にわざわざ手を回さなくても、パパッと入力切替や音量調整が可能です。

なお、BenQのゲーミングモニターで有名な「Black eQualizer」「Color Vibrance」「ブレ削減」は対応していません。FPSゲームよりも、RPGやオフゲー、映画やアニメ用に向いています。

HP U28 4K HDR

HP(ヒューレット・パッカード) / サイズ : 28インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 60 Hz / パネル : IPS / HDR:DisplayHDR 400認証 / 保証:ドット抜け(1年間)
注目すべきスペック
  • 出荷時にキャリブレーション済み
  • 広色域IPSパネル
  • そこそこの応答速度
  • 価格が安い(4.2万円~)

「HP U28 4K HDR」はシンプルに画質がいいクリエイター向けモニターです。価格は42800円から。28インチの4K解像度です。

最初から色が合っている高精度(ΔE < 2.0)、DCI P3カバー率93%の広色域IPSパネル、Display HDR 400対応がおもなメリット。

「クリエイター向けなのにゲーマーでも使えるの?」と思うかもしれませんが、画質を重視するRPGやMMORPGをプレイする前提なら、高画質はかえって強みとなります。

注意点は内蔵スピーカーなしです。3.5 mmオーディオ端子にスピーカーやヘッドホンを挿して使う必要があります。

DELL / サイズ : 28インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 60 Hz / パネル : IPS / 保証:3年間

U28 4K HDRが売っていないときの代用モデルが「DELL S2722QC」です。

パネルのスペックは高精度、色の広さ、HDR対応どれをとってもU28 4K HDRに劣っています。しかし、時期によって価格が3.9万円まで下がるので、安いときに買うならアリです。

やかもち
「EW2880U」が一番バランスよくまとまったスペックです。

【8~9万円】120 Hz以上でヌルヌル4Kゲーム

ASUS VG28UQL1A

ASUS / サイズ : 28インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 144 Hz / パネル : IPS / HDR : Display HDR 400 / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 4K 144 Hz対応
  • 広色域で高速なIPSパネル
  • 4つのHDMIポート
  • ゲーマー向け機能あり

「VG28UQL1A」はASUSが送る万人向けの4Kゲーミングモニターです。

価格は8.5万円から。28インチの4K解像度、最大144 Hz(PS5で120 Hz)に対応。DCI P3で90%のカバー率を持つ広色域のIPSパネルを備え、HDR 400認証も取得済み。

テアリングを抑えるG-SYNC互換モードとFreeSyncも対応します(※PS5はFreeSync非対応 / Xbox Series Xは対応)。ブレ削減機能「ELMB Sync」で残像感を抑える表示も可能です。

HDMIポートが合計4つ(HDMI 2.1 x2 / HDMI 2.0 x2)もあるので、HDMI切替器を使わなくても複数のゲーム機やハードを接続できます。

なお、応答速度は1ミリ秒をアピールしていますが、実際は平均5ミリ秒くらいです。他の4K 144 Hzモニターも似たような数値ですので、VG28Uが特別遅いわけではないです。

Gigabyte M28U

GIGABYTE / サイズ : 28インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 144 Hz / パネル : IPS / HDR : Display HDR 400 / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 4K 144 Hz対応
  • 広色域で高速なIPSパネル
  • KVMスイッチ対応
  • ゲーマー向け機能あり

「M28U」は先に紹介したVG28Uと比較すると、PCゲーマー向きの4Kゲーミングモニターです。

KVMスイッチ機能に対応しており、1つのマウスとキーボードで複数のパソコンを操作できるのが大きな強みです。逆にいうと、KVMを必要としない人にとってはメリットが薄いです。

性能的には若干VG28Uを上回ります。色の精度が最初から高く、応答速度もわずかに速く、表示できる色の広さも若干ですがVG28Uより多いです。

ただし、体感できるかどうかはかなり微妙な性能差なので、過度な期待はしないように。

機能性はおおむね同じ。G-SYNC互換モードとFreeSyncに対応、ブレ削減機能「Aim Stabilizer Sync」と暗所補正「Black Equalizer」も対応します。HDR 400認証もOKです。

つまり、KVMスイッチ機能と若干の高画質に、プラス1~1.5万円の差額を払えるかどうかが選び分けるポイントとなります。

ぶっちゃけ価格差の割に得られるメリットが少ないので、どうしてもコスパでASUS VG28Uを選ばざるをえないです。

やかもち
海外だとM28Uの方が安いから人気があるのですが、日本だとASUSの方が安く買えるので「VG28U」一強の状況です。

【10~15万円】120 Hz以上でHDRゲーミング

ここでは4K 120 Hz以上かつ、Display HDR 600を取得した4Kゲーミングモニターを紹介します。

DELL G3223Q

DELL G3223Qをレビュー(外観デザイン)
DELL / サイズ : 32インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 144 Hz / パネル : IPS / HDR : Display HDR 600 / 同期技術 : FreeSync Premium Pro / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 4K 144 Hz対応
  • 広色域で高速なIPSパネル
  • Display HDR 600
  • 10万円台

「G3223Q」はコスパの良い、HDR 600対応の4Kゲーミングモニターです。

32インチの4K解像度、最大144 Hz(PS5で120 Hz)まで対応。DCI P3カバー率95%の広色域IPSパネルで、出荷時にキャリブレーションをしているため画質も優秀です。

それでいて価格は10.8~12.3万円から。同等スペックのモニターと比較して2~3万円は価格が安く、シンプルにコストパフォーマンスが高いです。

価格が安いと「安かろう悪かろう」を警戒しますが、性能面に問題はありません。色は最初からかなり正確ですし、表示できる色は広く(DCI P3で97.6%)、応答速度は平均4.3ミリ秒です。

DELL G3223Qをレビュー(応答速度を比較する)

高速かつ高画質な4K 144 Hzモニターです。

Display HDR 600認証を取得しているとおり、HDR性能も別格。実際のテストではピーク時の明るさが700 cd/m²近くまで上昇します。めちゃくちゃ明るくてHDRコンテンツの再現性に優れます。

なお、性能はいいのですが機能性は少なめ。G-SYNC互換モードとFreeSync Premium Pro、暗所補正「Shadow Stabilizer」くらいで、ブレ削減機能はないです。もちろん内蔵スピーカーも無し。

とにかく性能の割に安いコスパ特化型モニターで、ASUSやBenQのような機能性を期待するとハズレます。

「32インチの4K 144 Hz」で「HDR 600」なゲーミングモニターを安く買いたいゲーマーにおすすめです。

BenQ EX3210U

EX3210UでELDEN RINGをプレイ中
BenQ / サイズ : 32インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 144 Hz / パネル : IPS / HDR : Display HDR 600 / 同期技術 : FreeSync Premium Pro / スピーカー : 2.1 ch(2W x2 + 5W) / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 4K 144 Hz対応
  • 量子ドットで高画質
  • Display HDR 600
  • ゲーマー機能がたくさん
  • 2.1 ch内蔵スピーカー
  • 便利なリモコン

「EX3210U」はマルチメディア向けの万能型4Kゲーミングモニターです。

価格が12.6~13.8万円からで決して安いとはいえないですが、優れた基本性能にBenQらしい使える機能性が付いてくる、万人ウケしやすい優等生タイプのモニターです。

パネルはDCI P3カバー率が98%に達する、高画質なIPSパネル(32インチ)を搭載。表示できる色を飛躍的に増幅する量子ドット(Quantom Dot)技術を使っています。

リフレッシュレートはもちろん最大144 Hz(PS5で120 Hz)に対応。色の正確さは測定上イマイチですが、鮮やかさが強調されたBenQ独自のチューニングで「映える」色合いです。

Display HDR 600取得でHDR性能も余裕です。ピーク時の明るさは600 cd/m²近くまで上昇します。明るい画面でHDRコンテンツをきちんと表示できます。

BenQ MOBIUZ EX3210Uをレビュー(応答速度を比較する)

応答速度は平均5.7ミリ秒でG3223Qより少し遅いです。G3223Qに対するデメリットのひとつです。

一方で、EX3210Uにしかない強みも当然あります。なんといっても機能性がまったく違います。

暗所補正「Black eQualizer」と鮮やかさ補正「Color Vibrance」「Light Tuner」、ブレ削減機能「ブレ削減(←直球なネーミング)」に対応、もちろんG-SYNC互換モードとFreeSync Premium ProもOKです。

豊富な機能性のおかげで、プレイするゲームに合わせて自分好みの調整がかんたんにできます。

ハード面の機能性も強いです。設定を手元からポチポチと変更できる「リモコン」が付属し、2000~3000円のUSBスピーカーに相当する2.1 ch内蔵スピーカー(2 W x2 + 5 W)を搭載します。

さらにマイク機能まで付いてきます。現在販売されている4K 144 Hzモニターの中で、もっとも至れり尽くせりな仕様のゲーミングモニターです。

BenQはゲーム機対応にかなり力を入れているため、PS5やXbox Series X用に買うなら、DELL G3223Qよりオススメしやすいです。

LG UltraGear 27GP950-B

LG / サイズ : 27インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 144 Hz / パネル : Nano IPS / 同期技術:FreeSync Premium Pro / 保証 : 3年
注目すべきスペック
  • 4K 144 Hz対応
  • 広色域で高速なNano IPS採用
  • Display HDR 600
  • 10万円台

「27GP950-B」は4K 144 Hz黎明期に登場した、やや古いゲーミングモニターです。そのかわり価格が10万円ちょっとと安いのがメリット。

先に紹介したG3223QやEX3210Uの方がおすすめですが、予算的に10万円弱が限界な方は27GP950-Bを候補に入れてみてはどうでしょうか。

広色域IPSパネルの「Nano IPS」を採用し、DCI P3で95%をカバー、応答速度は平均4ミリ秒台でG3223Qに匹敵する速さを実現します。

Display HDR 600取得により、HDRコンテンツの再現性能も良好。ピーク時の明るさは600 cd/m²を軽く超えられます。

機能性は普通です。テアリングを抑えるG-SYNC互換モード、Free Sync Premium Pro、暗所補正「Black Stabilizer」に対応。ブレ削減は対応していません。

デメリットは28インチの画面サイズです。

28インチの4K 144 Hzなら「ASUS VG28U」の方がコストパフォーマンスが高いので、HDR 600が必要でなければ27GP950-Bを選ぶ旨味は少ないです。

【10~15万円】有機ELで超高性能を手に入れる

OLEDパネルの4Kゲーミングモニター

2022年4月時点、有機EL(OLED)パネルを使った4Kゲーミングモニターは非常に限られます。

Gigabyteの「AORUS FO48U」が代表例ですが、LGのOLEDパネルを使っている割に価格がやたらと高いので、特におすすめする理由が見当たりません。

JOLEDの印刷式OLEDパネルを使った「LG 32EP950-B」は31.5インチでちょうど良いかと思いきや、30万円超えの法外な価格かつ60 Hzが限界でやはり推奨不可です。

結局、OLEDパネルを大量生産しているLGが自社で販売している純正モデル「LG OLED CX(2020)」または「LG OLED C1(2021)」から選ぶしかない状況です。

LG OLED CX

LG / サイズ : 48インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 120 Hz / パネル : OLED / 同期技術:HDMI 2.1 VRR(4K120 Hzまで)
注目すべきスペック
  • 4K 120 Hz対応
  • 有機EL(OLED)パネル
  • 超高速 & 広色域
  • 出荷時にキャリブレーション済み
  • 色ムラがとても少ない
  • 4つのHDMI 2.1(内1つはeARC対応)
  • 48インチで没入感抜群

「LG CX OLED(OLED48CXPJA)」は、有機ELパネルを使った4Kテレビです。48インチものサイズさえ許容できれば、OLEDの4Kゲーミングモニターでもっともおすすめできる1台です。

LG CX OLED(OLED48CXPJA)の応答速度

価格はわずか10万~11万円から。4K解像度で最大120 Hz(PS5で120 Hz)に対応します。応答速度は平均0.3 ミリ秒でさすがOLEDパネル。最速のTNパネルですら届かない圧倒的な速さを可能にします。

モニターではなくテレビとして開発された製品ゆえ、BenQのMOBIUZシリーズをはるかに上回る親切設計も大きな魅力です。

設定を手元からサクサクと変更できるリモコンが付属します。2.2 ch(フルレンジ10 W x2 + サブウーファー10 W x2)内蔵スピーカーでパワフルな音も出せます。

HDMI 2.1ポートは全部で4つあり、HDMI切替器を使わずに複数のハードを接続できます。しかも、内1つのHDMI 2.1は「eARC」に対応しており、eARC対応のアンプを使った外部オーディオ環境をかんたんに構築できます。

もちろん、HDMI eARC以外の音出し手段も対応。3.5 mmオーディオ端子でヘッドホンやスピーカーに直出しもOK、光デジタル出力からUSB DACに流した音出しも可能。

テレビなのに、ゲーマー向け機能も充実です。

テアリングを抑える機能はG-SYNC互換モード、FreeSync Premium、HDMI VRRに対応(※PS5は非対応 / Xbox Series Xは対応)。残像感を抑えるブレ削減機能「Motion Pro」もあります。

30 fpsの動画を60 fps化するフレーム補間機能「倍速機能」や、フルHDの映像を4K相当にアップスケーリングする機能も対応。

ただし、暗所補正や鮮やか補正は対応してません(※上位モデルなら使えるらしいですが価格がだいぶ値上がるので微妙です)。

LG / サイズ : 48インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 120 Hz / パネル : OLED / 同期技術:HDMI 2.1 VRR(4K120 Hzまで)
LG / サイズ : 48インチ / 解像度 : 3840 x 2160 / リフレッシュレート : 120 Hz / パネル : OLED / 同期技術:HDMI 2.1 VRR(4K120 Hzまで)
やかもち
OLEDの4Kゲーミングモニター買うなら一番おすすめです。48インチを置ける場所さえあれば、ですが。

以上「おすすめな4Kゲーミングモニターと選び方を解説【初心者でも分かる】」について解説でした。

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8 件のコメント

  • そもそも4kの良し悪しについての説明が一切ないけど、この記事でいう初心者って何?

    • 「4Kモニターを探している人」に向けて書いているので、昨今のキュレーションメディアにありがちな「そもそも4Kとは?」なんて前置きは必要ないと考えています。

      ただ、フルHD~WQHDと比較して4Kの何がいいか?・・・については解説した記事がないので、別の記事として用意するのはありかもしれませんね。

  • 現在23.8インチ、ips、60fpsのモニターを使っているのですが、120、144fpsに興味があります。(27インチまでしか置けませんが。)
    やかもちさんの記事はどれも正直な内容を書いている印象を感じているので、フルHDモニターに絞ったオススメも特集してもらえるとありがたいです。
    これからも応援しています。

  • >60 Hzから120~144 Hzにアップグレードすると、ほとんどの人はヌルヌル具合に違いを体感できます

    おうふ…ほとんど違いが分からない人間が読んじゃいけない記事だったか(;´Д`)
    60fpsでヌルッヌルに感じます。
    144Hzのモニター買ってグラボも買い替えて、さぁこれで更にヌルヌルで快適だ!と思ったら、違いが分からなくてショボーン(´・ω・`)しちゃったのは私です。
    SF5やAPEXで144fps出る設定で試したけど分からないので、自分みたいな鈍い人間は60fpsの激安モニターで十分なんでしょうね。
    もう144Hz買っちゃったけど。

    • それ、もしかしてモニター繋いだあとちゃんと画面設定してなかったってオチないですか?実は設定が60Hzのままで144Hzになってなかったとか。

  • OLEDの焼き付きリスクって本当に低いのでしょうか?
    同じゲームをプレイしていると当然HUDやUIの位置で発色が固定されやすいですし、それ以外にもWindowsのタスクバーなどもかなりリスクが高そうに見えます。
    1年2年と使用していったときに本当に無視できる程度の影響しか出ないのか、心配でどうにも購入を渋ってしまいます。

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