「HP U28 4K HDR」を自腹で購入したので詳しくレビューします。本モニターは5万円前後の4K HDRモニターとして、おそらく唯一「色精度(ΔE < 2.0)」の高さをアピールするモニターです。クリエイター向けにとてもコスパが良さそうなので買ってみた次第です。
(公開:2021/07/29 | 更新:2022/10/1)
「HP U28 4K HDR」の仕様とスペック
- HP U28 4K HDR(公式サイト)
HP U28 4K HDRディスプレイのスペックは、もっぱらクリエイター向けです。ゲーム用途で求められる、色を見やすく調整する機能や高リフレッシュレートはありません。
一方で、高い色精度(ΔE < 2.0)や広色域(DCI P3で93%のカバー率)を備える高特性IPSパネルに、3つのUSB 3.0ポートやUSB Type-Cを装備するなど。スペック的なクリエイティブな用途との相性は良し。
VESA DisplayHDR 400認証を取得しており、一応はHDR映像の視聴も可能です。
ただし、標準で付いてくる製品保証は「1年」と短いので、保証を重視する方は購入時にHP Care Pack(最大3年まで延長できる保証サービス)を付けてください。
HP U28 4K HDRを開封レビュー
開封と付属品のチェック
HP直販サイトで注文してから、およそ2ヶ月遅れで到着しました。コスパ良すぎるスペックで注文が殺到しているとはいえ、まさか2ヶ月も遅れるとは・・・買ったときは思ってもなかったです。
パッケージは開封がかんたんな見開きタイプの梱包です。1段目に付属品、2段目にパネル本体とモニターアームが入ってます。
- モニタースタンド
- DPケーブル
- HDMIケーブル
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- 電源ケーブル
- ケーブルホルダー
付属品は十分です。Display Portケーブル、HDMIケーブル、さらにUSB Type-Cケーブルまで付属します。マニュアルや保証書も付いてます。
高い色精度(ΔE < 2.0)を証明する、出荷時のキャリブレーションレポートもちゃんと同封されていて非常に好感度が高いです。
インターフェイス類とモニター本体
モニター本体の裏側から、各種インターフェイスにアクセスできます。インターフェイスは全部で8個あり、コネクタの向きが画面に対して水平なので挿しやすいです。
- Display Port 1.2(4K@60 Hz)
- HDMI 2.0(4K@60 Hz)
- HDMI 2.0(4K@60 Hz)
- USB 3.0
- USB 3.0
- USB 3.0
- USB 3.0 Type-C(65 W給電 / 4K@60 Hz)
- ヘッドホン端子(3.5 mm)
- 電源コネクタ
映像出力端子はHDMI 2.0が2つ、Display Port 1.2が1つ、USB Type-Cポートが1つです。なお、USB Type-Cポートは最大4K@60 Hzの映像出力だけでなく、最大65 WのUSB給電を同時に行えます。
筆者所有のノートパソコン「Lenovo IdeaPad Slim 550 14」を問題なく充電しながら使えました。給電できるUSB Type-Cポートがあると、ノートパソコン側のACアダプタが不要になるのでデスクがスッキリしていい感じです。
USB Type-CポートのUSB給電は、モニターに接続した機器に対してのみ最大65 Wの給電が可能で、モニターに対して給電はできません。
3つあるUSB 3.0ポートは通常はUSB 3.0の転送速度(5 Gbps)で動作しますが、4K@60 Hzで映像を出しているとUSB 2.0の転送速度に制限されます。つまり実質USB 2.0ポートです。
パソコンはどの映像出力を使っても最大4K@60 Hzに対応。最新ゲーム機の「PS5」は、HDMIでのみ最大4K@60 Hzに対応します。
モニターの裏側に配置されているボタンは2つだけ。OSD(On Screen Display)を操作するためのコントロールボタンと、電源ボタンです。
5方向ボタンは操作が直感的でラクです。しかしHP U28 4K HDRは「設定の決定」が右ボタンではなく、中央ボタンに割り当てられているのが少々面倒くさいです。
別売りのモニターアームを固定するのに使う「VESAマウント」は、スタンダードな100 x 100 mm規格です。
パネルの表面加工は、目が疲れにくい「ノングレア」を採用。
ベゼル幅は9 mmです。最近は6~7 mmが珍しくない時代ですので、9 mmは割と普通なベゼル幅。でも普通に狭ベゼルです。
組み立てはシンプル
HP U28 4K HDRの組み立ては他のゲーミングモニターと同じく、シンプルで簡単なドッキング方式です。
モニター本体にスタンドを挿し込み、しっかりロックが閉まるまで押し込みます。
スタンドに付属品のケーブルホルダーを取り付けて、
土台を挿し込み、ネジを固定します。ネジに指で回せるフックが付いているので、プラスドライバーは不要です。
HP U28 4K HDRの組み立て完了。ツールレス(道具不要)なデザインのおかげで、組み立ては3分くらいで終わります。いつもどおり簡単です。
エルゴノミクスをチェック
リフト(昇降機能)は12 cmです。
昇降機能のついたゲーミングモニターを過去に何台もレビューした経験上、今回のHP U28 4K HDRの昇降機能は非常にスムーズに動いて驚きました。
左右スイベル(首振り)は35°対応。
前後チルト(角度調整)は、上方向へ23°、下方向へ-5°まで対応。
画面を縦にできるピボット(垂直)も対応してます。反時計回り(左側)からピボットができます。
- チルト(前後):+23 ~ -5°
- リフト(昇降):120 mm
- スイベル(首振り):左右35°
- ピボット(垂直):左90°
4つすべてのエルゴノミクスに対応。動きもスムーズで扱いやすいです。
パネル製造元は台湾Innolux社
HP U28 4K HDRディスプレイに搭載されているパネルを探した結果、おそらく台湾Innolux社のIPSパネル(AASブランド)に絞られます。
HP U28 4K HDRに合致するパネル | |||||
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型番 | 製造 | タイプ | 解像度 | リフレッシュレート | |
M280DCA-E3B | Innolux | IPS | 3840 x 2160 | 60 Hz |
Innolux社のIPSパネルは低価格の割には、表示できる色の広さに優れ(= 広色域)、画素密度を高めやすいのが目立った特徴です。ただし、価格が安い影響なのか応答速度は並の水準にとどまります。
HP(ヒューレット・パッカード)は安価なInnolux AASパネルを仕入れて、浮いたコストの一部を使い出荷時にキャリブレーションを施し、製品の付加価値を底上げした可能性が高いです。
HP U28 4K HDRの性能を検証
X-riteのプロ向けキャリブレーションツールに付属する分光測色計「i1 Pro 2」を使って、HP U28 4K HDRディスプレイのパネル品質や液晶モニターとしての性能を検証します。
液晶モニターのレビューでは「目で見て色がキレイ。」など、とにかく主観的な感想を述べるにとどまるレビューが多いので、ちもろぐでは実際に測定して客観的な評価を行います(※色の見え方は個人差あるので計測あるのみです)。
色の正確さとコントラスト比
モニターの性能でかなりの人が気にしているのが「パネルの発色」です。発色の良さは正しくは「色の正確さ」と呼ばれ、規格どおりの色が出ているかどうかを「色差(ΔE)」という単位で表現します。
ΔEが平均値で2.0以下なら「正確」です。
色の正確さ(発色の良さ)※クリックで画像拡大します | |
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グレースケール | カラー |
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コントラスト比 | |
|
sRGB D65(色温度:6500K)の設定で正確さを測定した結果、グレーの色差は1.0未満で極めて正確、カラーの色差は3.0未満でやや正確な表示です。
公称スペックのΔE < 2.0はP3 D65に対する正確性を示しているので、sRGB D65を使うちもろぐの測定結果とはズレが生じるものの、出荷時にキャリブレーションが施されているのはほぼ間違いないと言えるデータです。
すでに十分過ぎるほど正確なので、普段のモニターレビューで行っているキャリブレーションは今回は省略します。わざわざ調整する必要はありません。
画面の明るさ(輝度)
「標準」モードでOSDからモニターの明るさを10%ずつズラしながら、画面の明るさ(輝度)を計測しました。
一番暗い状態(0%設定)で「37.1 cd/m2」、最大設定(100%設定)で「417.6 cd/m2」、カタログスペックの最大400 cd/m2に間違いありません。
設定値26%で目にちょうど良いとされる「120 cd/m2」です。
色域カバー率
色域カバー率※クリックで拡大します | ||
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規格 | CIE1931 | CIE1976 |
sRGBもっとも一般的な色域 | 99.3% | 98.9% |
DCI P3シネマ向けの色域 | 85.1% | 91.6% |
Adobe RGBクリエイター向けの色域 | 80.7% | 89.9% |
表示できる色の広さを「色域カバー率」と呼び、モニターの品質をあらわす指標として使われています。
HP U28 4K HDRの色域カバー率は、もっとも一般的な規格「sRGB」で99.3%をカバー。クリエイター向けの規格「AdobeRGB」では89.9%をカバーします。
Innolux社のAAS IPSパネルは価格が安い割に、表示できる色は広いです。普通にゲームや動画を見る分には十分な色域で、イラスト制作や動画編集も余裕でこなせる性能です。
パネルの均一性
「均一性」は要するに同じ色を表示したときの「色ムラ」の程度です。
グレー(5%)の均一性はそこそこ良好。
もっと明るいグレー(50%)では、IPSパネル特有の「IPSグロー」を確認。画面の中央がもっとも明るく、周辺はやや暗めの色が出ます。実際の使用シーンで問題はないです。
視野角は広い
IPSパネルなので視野角はとても広いです。多少角度がズレても、色はそれほど変化しません。(参考:液晶パネルの違いを解説するよ)。
入力遅延をチェック
「Input Lag Tester」を使って、HP U28 4K HDRの入力遅延をテスト。
60 Hz時の入力遅延はわずか8.5 ミリ秒。目標の16 ミリ秒を余裕で下回ります。
他のゲーミングモニターと比較します。ほとんどのゲーミングモニターと同じような入力遅延です。
フリッカーフリーに対応しているの?
HP U28 4K HDRディスプレイは公式ページやスペック表に、フリッカーフリーの対応について一言も言及が見当たりません。念のため、オシロスコープを使ってフリッカーフリーの動作検証を行った結果がこちら。
画面の明るさによってフリッカーの周期が違います。明るさ100%だと9000 Hz(1秒に9000回)、明るさ25%だと45000 Hz(1秒に45000回)など。極めて高周波のフリッカーが検知されました。
厳密にはフリッカーフリーでは無いものの、人間の目で視覚できるフリッカーは少なくとも1000 Hz以下から。つまりHP U28 4K HDRから検知された、9000 Hz超えのフリッカーは実質的に無視できるレベルです。
HP U28 4K HDRの応答速度を検証
こちらの記事で詳しく解説している通り、光の明るさをμs(マイクロ秒 = 1000分の1 ミリ秒)単位の細かさで検出する「光ディテクター」と、ミリ秒単位の計測には間に合う「USBオシロスコープ」を使ってモニターの応答速度を実測します。
個人差によってかんたんに左右されてしまう主観的な評価を徹底的に排除し、客観的な測定を行うことで、ゲーミングモニターの一貫した性能評価とレビューが可能です。
60 Hz時の応答速度
最大60 Hzのモニターなので普通に60 Hzで応答速度を計測します。オーバードライブ設定は「レベル1(初期設定)」そのままです。
スライダーショットでUFO Testを追いかけて撮影しました。リフレッシュレートが60 Hzだと、UFOのりんかくをクッキリと捉えるのは難しいですし、人間の目で見てもボヤッとした感じに見えます。
HP U28 4K HDRの応答速度60 Hz / オーバードライブ:レベル1 | |
---|---|
平均値 | 8.79 ms |
最速値 | 4.78 ms |
最遅値 | 12.43 ms |
明るく | 9.45 ms |
暗く | 8.12 ms |
応答速度 | 0 | 50 | 100 | 150 | 200 | 255 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | – | 10.82 ms | 12.43 ms | 10.71 ms | 10.46 ms | 7.85 ms |
50 | 4.78 ms | – | 11.91 ms | 12.19 ms | 11.15 ms | 7.40 ms |
100 | 5.89 ms | 8.73 ms | – | 10.72 ms | 9.49 ms | 6.49 ms |
150 | 5.36 ms | 8.72 ms | 10.74 ms | – | 7.73 ms | 6.85 ms |
200 | 5.50 ms | 8.30 ms | 10.27 ms | 10.00 ms | – | 5.55 ms |
255 | 5.93 ms | 8.18 ms | 10.07 ms | 10.18 ms | 9.18 ms | – |
60 Hz(オーバードライブ:レベル1)の応答速度は、平均で「8.79 ミリ秒」です。公称値の14 ミリ秒を余裕でクリアします。60 Hzに最低必要な16.67 ミリ秒も軽々と下回ります。
オーバードライブのおすすめ設定
オーバードライブの効果60 Hz / テストした結果 | |||
---|---|---|---|
平均値 | 8.79 ms | 7.04 ms | 4.30 ms |
最速値 | 4.78 ms | 4.71 ms | 2.35 ms |
最遅値 | 12.43 ms | 9.42 ms | 7.43 ms |
明るく | 9.45 ms | 7.45 ms | 3.84 ms |
暗く | 8.12 ms | 6.63 ms | 4.75 ms |
平均エラー率 | 1.6 % | 6.3 % | 33.9 % |
オーバードライブ設定を使うと、応答速度をさらに高速化できます。公称値によると、オーバードライブ使用時は最速で4ミリ秒をアピール。実際の結果を見てみると、最速(レベル5)設定時に平均4.3 ミリ秒です。
しかし、オーバードライブ時のエラー発生率は30%を超えており、人間の目で見ても十分にエラー(逆残像やにじみ)を視認できる状態です。
実用上は初期設定の「レベル1」で十分でしょう。レベル2~3は許容できるエラー率に収まりますが、それほど残像感に変化が見られないのでレベル1をおすすめします。
参考例として、平均エラー率25%のUFO画像を掲載します。画像を見ての通り、UFOのりんかくが「滲む」ように見えます。このにじみが「逆残像(英語ではCorona、artifactsなど)」と呼ばれる現象です。
本来、残像感を軽減するためのオーバードライブ機能なのに、エラーが発生すると逆に残像が発生します。パネル本体の品質、メーカーのパネル制御技術の実力差など。エラーが発生する原因はいろいろとあります。
応答速度の比較
ちもろぐで検証した他のゲーミングモニターとの比較をまとめます。比較できるデータはかなり増えていて、HP U28 4K HDRの応答速度がどれくらいの位置づけなのかが、客観的に分かりやすいです。
60 ~ 75 Hzのゲーミングモニターで比較しました。
可もなく不可もなく普通です。ほぼ同じ応答速度に位置するEX2780QやEW3280Uも、使っているパネル自体はInnolux製ですので、実際の性能も似通った結果になります。
HP U28 4K HDRの機能性をチェック
OSD(On Screen Display)の内容
モニター裏側のボタンを使って、On Screen Display(OSD)からモニターの設定を変更できます。順番に紹介します。
基本的な操作はすべて5方向ボタンだけでできます。他のレビュー記事でも書いているように、基本的に5方向ボタンは直感的でスムーズな操作です。
ただし、設定を決定するときに5方向ボタンの中央を押す(画面に向かって押す)必要があるのが惜しい点です。普通に右へスライドで決定の方が扱いやすいです。
全8個の「カラープリセット」をチェック
「カラープリセット」はモニター側に最初から保存されているプロファイルです。HP U28 4K HDRは全部で8個のカラープリセットが入っていて、内4つは標準規格に合わせた設定が収録されています。
カラープリセットの内容 | |
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Photography(P3 D65) | DCI P3(色温度:6500K)に合わせた設定 |
HD video(BT.709) | 映画向け(BT.709)に最適化された色設定 |
Standard | 標準的な色設定 |
Gaming | ゲーム向けの色設定 |
夜間 | ブルーライトを極端に抑えた色設定 |
HP Enhance + | 全体的に鮮やかな色合いの設定 |
Design for web(sRGB D65) | sRGB(色温度:6500K)に合わせた設定 |
Desing for print(sRGB D50) | sRGB(色温度:5000K)に合わせた設定 |
初期設定は「Photography(P3 D65)」です。「Standard」は標準規格に合わせたカラープリセットよりも、明るく鮮やかで万人向けの色設定に思えますが、色精度は犠牲になるので要注意。
「HP Enhance +」はおそらくビデオゲーム向けの設定で、Gamingほど画面は明るすぎないけれど鮮やかさは強調されています。FPSやTPSならGaming、RPGなど映像美を重視するゲームならHP Enhance +で使い分けるといい感じです。
「HDR」機能と性能
HP U28 4K HDRの基本的なHDR性能を測定しました。
HP U28 4K HDRのHDR性能i1 Pro 2で測定した結果 | |
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ピーク輝度 | 429.2 cd/m2 |
全画面輝度 | 429.4 cd/m2 |
黒色輝度 | 0.41 cd/m2 |
コントラスト比 | 1046.8 : 1 |
DCI P3色域 | 91.6 % |
「優れたHDR性能」を初心者さんに分かりやすく説明すると
- 明るさ:明るいほど良い(超ハイエンド機なら1000 cd/m2超)
- 黒色:無点灯に近いほど良い(0.1 cd/m2以下なら実用上は十分)
- コントラスト比:高いほど良い(5000 : 1以上で実用上は十分)
- 広色域:DCI P3が広いほど良い(DCI P3なら90%以上は欲しい)
めちゃくちゃ明るくて、暗い部分はちゃんと真っ暗。さらに表示できる色も広い。これらの条件を満たしているなら「高性能なHDR」で、高性能なHDR性能を持つモニターは基本的にDisplay HDR規格を取得しています。
HDR 600以上なら、まずハズレなし。HDR 1000やHDR 1400を取得しているモニターは超ハイエンド機です。
なお、有機ELパネルは特性上、HDR性能を伸ばせないので注意してください(※有機ELは画面を明るくするほどパネルの故障率が上昇するため、画面が明るくなりすぎないように制御されています)。
Display HDR 400認証らしい性能です。ピーク輝度は400 cd/m²をオーバー(全画面に白表示でも余裕で400 cd/m²を維持)し、P3色域は約92%ほどカバーします。
LG社のNano IPSほどP3色域が広くないものの、HP U28 4K HDR(= Innolux社のIPSパネル)は価格がかなり安いので、単純に価格と性能がトレードオフになっている状況です。
HDR対応コンテンツ「Bulgaria 8K HDR」にて、ざっくりとHP U28 4K HDRの表示性能をチェックしました。
十分に視聴できるHDR映像を出せていますが、HDR 600認証を取得しているもっと高輝度かつ広色域なモニターと比較してしまうと確実に勝てないです。
まとめ:コスパに優れた高精度4K HDRモニター
「HP U28 4K HDR」の微妙なとこ
- パネルの均一性は普通
- 5方向ボタンの決定が右スライドじゃない
- ゲーム向け機能は皆無
- 平凡な応答速度(60 Hzには十分)
- 標準保証は「1年」のみ
- 納期がかなり遅かった・・・
「HP U28 4K HDR」の良いところ
- 出荷時にキャリブレーション済み
- 色精度が高い(ΔE < 2.0)
- 超高精細(28インチで4K)
- 入力遅延が少ない
- 色域がとても広い
- そこそこ美しいHDR性能
- USB 3.0ポートあり
- USB Type-Cは最大65 Wを給電可能
- フル装備のエルゴノミクス
- コスパが良い(4万円台)
- ドット抜け保証つき(輝点 & 黒点)
HP U28 4K HDRディスプレイは非常にコストパフォーマンスに秀でた4K HDRモニターです。
色精度は出荷時にキャリブレーションされ、メーカー公称値でΔE < 2.0をアピール、やや厳しめの実測テストでも平均ΔEは3.0を下回ります。sRGB D65やP3 D65など、標準規格に合わせたカラープリセットが入っているのも嬉しい仕様です。
表示できる色は低価格な割に広くて、Display HDR 400による必要最低限のHDR表示性能も備えます。クリエイターやゲーマー(FPSゲーマーは例外)など、何かと幅広いニーズで使える4K HDRモニターです。
なお、本モニターがFPSゲーマーに向かない理由は2つあります。1つは平凡な応答速度、2つ目はゲーマー向け機能の欠如(暗所補正や高リフレッシュレートが無い)です。
原神やCyberpunk 2077など、映像美を求められるRPGゲームをプレイするならHP U28 4K HDRはかなりオススメできますが、映像美よりも競技性能を重視するFPSゲームだと相性が悪いです。
低価格で、そこそこ高精度 & 広色域な4K HDRモニターがほしいコスパ派に、HP U28 4K HDRディスプレイがとても魅力的です。
- HP U28 4K HDR(公式サイト)
以上「HP U28 4K HDRディスプレイをレビュー:5万円で買える高精度4Kモニター」でした。
おすすめな4Kゲーミングモニター【まとめ解説】
4Kゲーミングモニターのレビュー記事【高評価】
間違ってるよ、HDMI端子は2つじゃなくて1つだけ
他のではケーブルがHDMIしかない製品が多いけど、DPやType-Cもついてくるのは点高い。電源内臓がよかったけどまあこれでいいや。
入手出来ればいいモニター
結構色正確なのは普通に嬉しい
5月上旬に注文して、来週中に納品です。3ヶ月。
個人的に全然急がなかったので別にいいんですが、
現状納期不確定というのは購入の大きなリスク、判断材料ですね。
これみたいなケーブル背面挿しタイプ流行って欲しいなあ… 下から挿すの面倒