「RTX 2070」はGTX 1080を見事に打ち負かすが、弱点はある

「RTX 2070」はGTX 1080を見事に打ち負かすが、弱点はある

NVIDIAの最新Turing世代は今のところ、ゲーマー向けGPUとしては異様に高い12~18万円という価格帯だが、ようやく10万円以下で購入できるミドルハイGPU「RTX 2070」が登場しました。

RTXシリーズで最も手頃なRTX 2070の性能やコスパはどれほどか。各種ベンチマークに基づいて解説してみる。

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一応「RTX 2070」の仕様をサラッと紹介

RTX 2070は今までのGTXシリーズとは仕様がやや特殊なので、少しだけ仕様(スペック)について解説しておきます。以下にRTX 2070と、先代GTX 1070、上位のGTX 1080のスペックをまとめた。

GPURTX 2070GTX 1070GTX 1080
ダイRTX 2080 TiのダイショットGTX 1070のダイショットGTX 1080のダイショット
世代TuringPascalPascal
プロセス12nm LP製造 : GLOBALFOUNDRIES16nm製造 : TSMC16nm製造 : TSMC
トランジスタ数108億72億72億
ダイサイズ445mm2314mm2314mm2
CUDAコア数CPUのコア数に相当230419202560
TMU数Texture Mapping Unitのこと144120160
ROP数Render Output Unitのこと646464
Tensorコア数機械学習の処理に特化したコア28800
演算ユニット数181520
クロック周波数1350 MHz1506 MHz1607 MHz
ブーストクロック1635 MHz1683 MHz1733 MHz
VRAM容量8 GB8 GB8 GB
VRAM規格GDDR6GDDR5GDDR5X
VRAMバス256 bit256 bit256 bit
VRAM帯域幅448.0 GB/s256.3 GB/s320.3 GB/s
理論性能(FP32)7.465 TFLOPS6.463 TFLOPS8.873 TFLOPS
光線描写数Ray Tracingの処理性能60 億本/s
TDP175 W150 W180 W
補助電源8pin8pin8pin
MSRP$ 499$ 379$ 599
参考価格74980 円49980 円66980 円

チップをどれだけ細かく製造するかを示す「プロセス」は、GTXシリーズが16nmに対してRTX 2070は12nmに縮小化。同じ面積でよりたくさんのチップを載せられるということです。

しかし、RTX 2070のダイサイズ(チップの総面積)を見てみると、なぜかGTX 1070の314mm2から更に大きい445mm2になってしまっている。せっかくプロセスを縮小化したのに、面積は以前よりも巨大化してしまった。

基本的にプロセスの縮小化に成功しても、面積が大きくなれば「歩留まり率」が低下し、チップ1個あたりの製造コストが増加してしまう。そこでRTX 2070に搭載されている「各種コア」の数に注目していこう。

新しい機能のために、増加したチップ面積

GPURTX 2070GTX 1070増加率
面積445mm2314mm2+41.7%
CUDAコア数CPUのコア数に相当23041920+20.0%
TMU数Texture Mapping Unitのこと144120+20.0%
ROP数Render Output Unitのこと64640.0%
Tensorコア数機械学習の処理に特化したコア2880新設コア
RTコアレイトレ専用コア360新設コア
演算ユニット数1815+20.0%

グラフィックボードの性能に大きく関わるのが「CUDAコア」で、ゲームでどれだけのフレームレートを出せるかはCUDAの多さで決まる傾向にある。しかし、RTX 2070は面積が約40%も増えたのに、CUDAは20%しか増えていないことが分かる。

理由はシンプルで、フレームレートには直接関係しない新しいコアを追加したためです。それが「Tensorコア」「RTコア」の2つ。RTXシリーズからは、NVIDIAの新しい技術である「RTX」と「DLSS」に対応するが、従来のコアでは処理できない内容になっています。

NVIDIA RTXリアルタイムレイトレーシングNVIDIA DLSS機械学習を用いたスーパーサンプリング
レイトレーシングを有効化機械学習を使ったAA技術「DLSS」
  • RTX:光をリアルタイムに計算して、臨場感あふれる映像を表現(略 : レイトレ)
  • DLSS:従来の重たいアンチエイリアシング処理を、超高速化するAA技術

新設された「RTコア」は、いわゆるレイトレと呼ばれている技術を使うために実装された。「Tensorコア」は機械学習に特化したコアで、主にDLSSの処理と、レイトレのノイズ除去のために使用されるコアです。

レイトレもDLSSも、使うためにはゲーム側が対応している必要があります。だから、対応していないゲームをプレイする場合は出番なし。つまり、RTコアもTensorコアも無駄に面積を消費している「お荷物」になってしまうという意味。

もちろん、今後の最新AAAタイトル(例 : Battlefiled VやShadow of Tomb Raiderなど)は順次レイトレやDLSSに対応して行く予定なので、最新ゲームをプレイするためなら一定の価値がある機能です。

「RTX 2070」のスペック上の特徴をまとめ

  • メモリの性能は大幅にアップ(GTX 1080以上)
  • レイトレ、DLSSなど新しい機能に対応
  • 理論性能はGTX 1070を2割近く上回る
  • 希望小売価格はGTX 1070から120ドルも値上がり

スペック的には約20%の性能アップに成功しているはずですが、肝心のMSRP(希望小売価格)は120ドル(約30%)も値上がりしているので、この時点ではコストパフォーマンスは非常に悪そうなグラボになります。

初心者もち
これじゃ、単なるGTX 1070の後釜って感じがしないね。
自作歴23台のやかもち
そうそう。価格を据え置いていないため、ポジションの格上げを狙っているのは間違いない。

「RTX 2070」の性能は1070どころか1080すら超える

さて、カタログスペックを見る限りでは「GTX 1070とGTX 1080の間」に位置する性能ですが、それではGTX 1070 Tiと大差ない。実際のところRTX 2070の性能はどれほどのモノなのか。平均フレームレートで確認してみよう。

テスト環境
CPUCore i7 8700K @5.0GHz
グラボRTX 2070 Founder’s Edition
メモリDDR4-3200 8GB x2
マザーボードIntel Z370 ATX
ストレージSATA SSD 4TB
電源ユニット1300W(80+ Gold)
OSWindows 10 Pro 64bit
ドライバNVIDIA 416.33
AMD Adrenalin 18.8.2

データは米PC GAMERより参照。テストに使われた環境は以上の通り。現状最高のゲーミングCPUである「i7 8700K」を5 GHzにオーバークロックされているため、ボトルネックは可能な限り排除されています。

メモリーはゲーミングPCで標準的な16GB。ゲームがインストールされているストレージは4TB SSD(SATA規格)。NVIDIAドライバはRTX対応の最新版を使用。ボトルネックは皆無に近く、グラボ本来の性能を検証できるスペックです。

ボトルネックとは

CPUの性能(特にコア1個あたりの性能)が不足すると、グラフィックボードの性能が100%発揮されなくなる現象のこと(参考:データで分かる、ゲームをするのに最適なCPUを徹底解説)。

Assassin’s Creed Origins

Assassin’s Creed Origins – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    97.3
  • GTX 1080
    82.6
  • RTX 2070 +125Mhz
    93.2
  • RTX 2070
    89.9
  • GTX 1070 Ti
    79.3
  • GTX 1070
    71.8
  • GTX 1080 Ti
    78.4
  • GTX 1080
    63.7
  • RTX 2070 +125Mhz
    76.5
  • RTX 2070
    71.6
  • GTX 1070 Ti
    60.1
  • GTX 1070
    53.8
  • GTX 1080 Ti
    50.0
  • GTX 1080
    38.4
  • RTX 2070 +125Mhz
    48.5
  • RTX 2070
    44.9
  • GTX 1070 Ti
    35.6
  • GTX 1070
    31.7

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

アサシンクリードオデッセイの前作「オリジンズ」の平均フレームレート。驚くべきことに、スペック上では20%の性能アップのはずが、実際のパフォーマンスは20%を上回ることが判明しました。

結果、GTX 1070を余裕で追い越し、更に上位のGTX 1080すら超える性能に到達。MSRPはGTX 1080より100ドル安いので、価格が落ち着けば「コスパの向上」に成功することになる可能性が濃厚ですね。

Deus Ex : Mankind Divided

Deus Ex : Mankind Divided – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    99.6
  • GTX 1080
    76.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    86.9
  • RTX 2070
    80.8
  • GTX 1070 Ti
    71.3
  • GTX 1070
    62.5
  • GTX 1080 Ti
    69.8
  • GTX 1080
    53.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    61.3
  • RTX 2070
    56.7
  • GTX 1070 Ti
    49.7
  • GTX 1070
    43.1
  • GTX 1080 Ti
    38.1
  • GTX 1080
    28.3
  • RTX 2070 +125Mhz
    33.5
  • RTX 2070
    30.9
  • GTX 1070 Ti
    26.9
  • GTX 1070
    23.0

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

依然として非常に重たいゲームとして知られる「DXMD」はこの様子。同様にRTX 2070はGTX 1070を飛び越え、GTX 1080すら超える性能を見せつけた。悪くない性能です。

Far Cry 5

Far Cry 5 – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    139.9
  • GTX 1080
    115.6
  • RTX 2070 +125Mhz
    130.7
  • RTX 2070
    124.8
  • GTX 1070 Ti
    109.9
  • GTX 1070
    100.5
  • GTX 1080 Ti
    105.0
  • GTX 1080
    82.3
  • RTX 2070 +125Mhz
    95.4
  • RTX 2070
    90.4
  • GTX 1070 Ti
    77.6
  • GTX 1070
    69.8
  • GTX 1080 Ti
    55.7
  • GTX 1080
    42.7
  • RTX 2070 +125Mhz
    50.2
  • RTX 2070
    47.3
  • GTX 1070 Ti
    40.0
  • GTX 1070
    35.8

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

Far Cry 5では、一層RTX 2070の強さが目立っている。すべての解像度でGTX 1070 / 1080ともに上回り、4Kでは40%近い性能アップに成功しています。

Grand Theft Auto V

Grand Theft Auto V – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    106.2
  • GTX 1080
    87.2
  • RTX 2070 +125Mhz
    98.1
  • RTX 2070
    95.6
  • GTX 1070 Ti
    85.0
  • GTX 1070
    76.8
  • GTX 1080 Ti
    84.9
  • GTX 1080
    64.4
  • RTX 2070 +125Mhz
    78.8
  • RTX 2070
    74.3
  • GTX 1070 Ti
    60.1
  • GTX 1070
    54.1
  • GTX 1080 Ti
    44.3
  • GTX 1080
    33.1
  • RTX 2070 +125Mhz
    41.8
  • RTX 2070
    39.1
  • GTX 1070 Ti
    30.4
  • GTX 1070
    26.8

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

GTA Vはこんな感じ。

傾向としては、やはりVRAMがGDDR5 → GDDR6へ更新されたことで、解像度が大きいほど性能の伸びが大きいこと。フルHDでは20%に届かないが、4Kでは実に30~40%もの性能アップです。

Hitman

Hitman – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    157.5
  • GTX 1080
    130.5
  • RTX 2070 +125Mhz
    135.8
  • RTX 2070
    128.7
  • GTX 1070 Ti
    127.9
  • GTX 1070
    109.1
  • GTX 1080 Ti
    125.3
  • GTX 1080
    99.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    108.6
  • RTX 2070
    102.5
  • GTX 1070 Ti
    94.7
  • GTX 1070
    79.6
  • GTX 1080 Ti
    72.9
  • GTX 1080
    56.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    64.8
  • RTX 2070
    59.5
  • GTX 1070 Ti
    54.5
  • GTX 1070
    45.2

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

Hitman(2016)では、4KとWQHDでGTX 1080に圧勝したが、フルHDだと頭打ちになった。要するに、VRAMの速度がボトルネックにならない場合は、コア数の性能次第になることを示唆している。

Shadow of War

Shadow of War – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    119.3
  • GTX 1080
    88.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    111.2
  • RTX 2070
    104.7
  • GTX 1070 Ti
    82.1
  • GTX 1070
    73.6
  • GTX 1080 Ti
    82.9
  • GTX 1080
    61.2
  • RTX 2070 +125Mhz
    75.6
  • RTX 2070
    73.2
  • GTX 1070 Ti
    57.1
  • GTX 1070
    49.7
  • GTX 1080 Ti
    47.6
  • GTX 1080
    34.7
  • RTX 2070 +125Mhz
    42.7
  • RTX 2070
    40.2
  • GTX 1070 Ti
    32.6
  • GTX 1070
    28.6

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

Shadow of WarはVRAM消費量が多いゲームです。結果は見ての通り、RTX 2070が無双。GTX 1080を軽く突破して、GTX 1080 Tiにあと一歩というところまで来ている。スゴイ。

PlayerUnknown’s BattleGrounds

PUBG – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    159.0
  • GTX 1080
    126.7
  • RTX 2070 +125Mhz
    150.8
  • RTX 2070
    147.2
  • GTX 1070 Ti
    123.0
  • GTX 1070
    102.0
  • GTX 1080 Ti
    108.8
  • GTX 1080
    86.7
  • RTX 2070 +125Mhz
    101.9
  • RTX 2070
    97.2
  • GTX 1070 Ti
    84.4
  • GTX 1070
    69.9
  • GTX 1080 Ti
    57.1
  • GTX 1080
    46.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    52.5
  • RTX 2070
    49.2
  • GTX 1070 Ti
    44.3
  • GTX 1070
    37.3

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

PUBGも結果良好。すべての画質でガッツリ性能が上昇しており、GTX 1070 ~ 1080を完全に骨抜きにしてしまった。対1070で、フルHDは最大50% / WQHDで最大45% / 4Kで最大40%と…圧倒的。

Rise of the Tomb Raider

Rise of the Tomb Raider – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    127.8
  • GTX 1080
    89.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    104.4
  • RTX 2070
    96.5
  • GTX 1070 Ti
    84.4
  • GTX 1070
    72.9
  • GTX 1080 Ti
    88.9
  • GTX 1080
    62.1
  • RTX 2070 +125Mhz
    64.7
  • RTX 2070
    63.2
  • GTX 1070 Ti
    60.9
  • GTX 1070
    53.5
  • GTX 1080 Ti
    48.5
  • GTX 1080
    33.4
  • RTX 2070 +125Mhz
    37.1
  • RTX 2070
    35.2
  • GTX 1070 Ti
    30.5
  • GTX 1070
    26.6

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

トゥームレイダーでは伸びがやや鈍いが、GTX 1080までをしっかりと抑えている

The Witcher 3

The Witcher 3 – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    118.1
  • GTX 1080
    93.2
  • RTX 2070 +125Mhz
    111.6
  • RTX 2070
    106.1
  • GTX 1070 Ti
    87.8
  • GTX 1070
    75.7
  • GTX 1080 Ti
    89.6
  • GTX 1080
    68.4
  • RTX 2070 +125Mhz
    84.1
  • RTX 2070
    78.3
  • GTX 1070 Ti
    63.7
  • GTX 1070
    54.5
  • GTX 1080 Ti
    52.1
  • GTX 1080
    38.6
  • RTX 2070 +125Mhz
    47.9
  • RTX 2070
    44.3
  • GTX 1070 Ti
    35.5
  • GTX 1070
    30.8

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

Witcher 3はいい感じです。RTXシリーズの特徴ですが、NVIDIA GameWorksを有効にした状態だと、GTXシリーズと比較して性能が伸びやすい傾向がある。HairWorksなど、結構重たいですがRTX 2070はケロッと動かしてしまいますね。

Wolfenstein 2

Wolfenstein 2 – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    223.8
  • GTX 1080
    177.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    243.8
  • RTX 2070
    223.8
  • GTX 1070 Ti
    169.8
  • GTX 1070
    144.5
  • GTX 1080 Ti
    156.4
  • GTX 1080
    120.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    161.7
  • RTX 2070
    148.7
  • GTX 1070 Ti
    116.9
  • GTX 1070
    97.0
  • GTX 1080 Ti
    88.3
  • GTX 1080
    67.5
  • RTX 2070 +125Mhz
    81.0
  • RTX 2070
    78.7
  • GTX 1070 Ti
    65.8
  • GTX 1070
    54.0

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

Wolfenstein 2では4K画質を除いてRTX 2070がGTX 1080 Tiに追いつくなど、目覚ましい結果になっている。

平均パフォーマンス : VRAMの進化で予想以上の伸び

RTX 2070の性能はGTX 1080すら超える

平均パフォーマンス – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    134.9
  • GTX 1080
    106.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    126.7
  • RTX 2070
    115.9
  • GTX 1070 Ti
    102.1
  • GTX 1070
    88.9
  • GTX 1080 Ti
    99.0
  • GTX 1080
    76.1
  • RTX 2070 +125Mhz
    90.9
  • RTX 2070
    85.6
  • GTX 1070 Ti
    72.5
  • GTX 1070
    62.5
  • GTX 1080 Ti
    55.5
  • GTX 1080
    42.5
  • RTX 2070 +125Mhz
    49.7
  • RTX 2070
    46.7
  • GTX 1070 Ti
    39.6
  • GTX 1070
    34.0

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

ここまでの平均フレームレートをまとめた。スペック上の性能はせいぜい20%の上昇でしたが、実際の結果はそれを大きく上回っているので素直に驚きです。

RTX 2070の性能比対GTX 1070対GTX 1070 Ti対GTX 1080対GTX 1080 Ti
フルHD1920 x 108042.4%24.1%18.6%-6.1%
WQHD2560 x 144045.4%25.3%19.4%-8.2%
4K3840 x 216047.1%26.2%19.2%-9.8%

RTX 2070はすべての画質において、明確に先代のGTX 1070を打ち負かし、更に上位のGTX 1070 TiやGTX 1080すらも超える性能を発揮する。世代更新としては、素直に合格だと言えるでしょう。

初心者もち
ちゃんと値段通りの仕事ができるみたいで安心したよ~。
自作歴23台のやかもち
ですね。GTX 1080より価格が高いのに、それ以下だったら本当に残念すぎるところだった。

「RTX 2070」は順当な性能アップだがコスパは…

RTX 2070の性能比

  • GTX 1080
    18.6 %
  • GTX 1070 Ti
    24.1 %
  • GTX 1070
    42.4 %
  • GTX 1080
    19.4 %
  • GTX 1070 Ti
    25.3 %
  • GTX 1070
    45.4 %
  • GTX 1080
    19.2 %
  • GTX 1070 Ti
    26.2 %
  • GTX 1070
    47.1 %

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

RTX 2070の性能を、GTX 1070 / 1070 Ti / 1080と比較してまとめたグラフです。まさに順当の進化と言ったところで、「性能だけに着目すれば」非常に優れたグラフィックボードなのは間違いない。性能だけに…着目すればね。

そう、問題はコストパフォーマンスです。RTX 2070に限らず、RTXシリーズ全体に言えることですが、とにかくNVIDIAの新機能に対応するためにチップが巨大化してしまい、結果としてMSRPが高騰しているのが難点。

惜しいことにコストパフォーマンスは進化していない

1フレームレートあたりの価格(コスパ比較)

  • GTX 1080 Ti
    696 円
  • GTX 1080
    627 円
  • RTX 2070 +125Mhz
    592 円
  • RTX 2070
    626 円
  • GTX 1070 Ti
    558 円
  • GTX 1070
    506 円
  • GTX 1080 Ti
    947 円
  • GTX 1080
    880 円
  • RTX 2070 +125Mhz
    825 円
  • RTX 2070
    876 円
  • GTX 1070 Ti
    786 円
  • GTX 1070
    720 円
  • GTX 1080 Ti
    1691 円
  • GTX 1080
    1597 円
  • RTX 2070 +125Mhz
    1500 円
  • RTX 2070
    1598 円
  • GTX 1070 Ti
    1439 円
  • GTX 1070
    1324 円

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

1フレームレートを叩き出すためにいくらコストが掛かったのがを求めると、グラボのコストパフォーマンスが分かりやすい。以上がそのグラフです。こうしてデータで俯瞰して見ると、スゴイですよね。

初心者もち
GTX 1080に勝ったけど、コスパは同じなんだねぇ。先代と比較すると確実に悪化じゃん。
自作歴23台のやかもち
そういうこと。1fpsあたり最大2割の値上げになっています。
  • GTX 1070より約42 ~ 47%高い性能
  • だが価格差は約50%に達する
  • 結果コスパが変わっていない

悩ましいと言うか、なんというか、惜しいですね本当に。ただ、上位のRTX 2080や2080 Tiよりは魅力的。GTX 1080と同じコスパとはいえ、新機能のことを考慮すればRTX 2070の方が付加価値は大きい。

新機能の「レイトレ」「DLSS」を考慮すれば…アリ

1フレームレートあたりの価格は、ほぼGTX 1080と一致します。しかし、性能はGTX 1080を上回っており、かつRTX 2070には「DLSS」と「レイトレ」という新しい技術を使える権利※が付与されています。

※ RTコアとTensorコアのことです。

残念ながら現時点では、DLSSもレイトレも効果は未知数ですが、DLSSに関しては理屈上明らかに有利です。なぜなら、DLSSは映像からジャギー(輪郭のギザギザ)を取り除く「アンチエイリアシング」という機能の進化形態の一種なんですよ。

今まではSMAAやTAA、そしてMSAAといった方法でアンチエイリアシングを行ってきたが、高精細なジャギー除去をしようと思えば指数関数的に負荷が増大してしまう欠点が残されていた(これは原理的にどうしようも無い問題)。

だが、DLSSはRTX 2070に搭載されている「Tensorコア」を使って、ジャギー除去を機械学習によって効率化する。カンタンに言ってしまえば、美しい映像をフレームレートを一切低下させずに得られる、ということ。

DLSSの効果(Final Fantasy XV Benchmark @4K)

  • RTX 2080 Ti DLSS
    56.0
  • RTX 2080 Ti TAA
    42.0
  • RTX 2080 DLSS
    45.0
  • RTX 2080 TAA
    33.0
  • RTX 2070 DLSS
    36.0
  • RTX 2070 TAA
    26.0

DLSS使用時従来のTAA

FF15のベンチマークを使った検証では、従来のTAAと比較してDLSSの方が飛躍的に軽快に動作することが確認されています。性能比は+33 ~ 38%に達しており、DLSSを使えるゲームならRTXシリーズ全体は圧倒的に強い。

現時点でコスパは進化していないように見えるが、将来の価値まで織り込むなら、結果的にコスパは進化していると…言えますね。

RTX 2070の消費電力とワットパフォーマンス

最後にワットパフォーマンス(ランニングコスト)についても、少しだけ触れておきます。

GPU単体の消費電力 / RTX 2070 / GTX 1080

  • アイドル時
    11.5 W
  • アイドル時
    7.5 W
  • ゲーミング
    187.7 W
  • ゲーミング
    162.0 W
  • レンダリング
    188.4 W
  • レンダリング
    179.5 W

RTX 2070GTX 1080

GTX 1080の方がTDPは5W高いはずですが、実際に引き込まれた消費電力はRTX 2070の方が若干多い。ここから1Wあたりのフレームレートを求めて、ワットパフォーマンスを確認します。

1Wあたりのフレームレート(4K画質 / OCなし)

  • ゲーミング
    0.250
  • ゲーミング
    0.259

RTX 2070はGTX 1080より性能が高いため、多少消費電力が増えたところでワットパフォーマンスに与える影響はそこまで大きくないですね。概ねGTX 1080と同じ水準と言える。

まとめ:RTXシリーズの中では最も「魅力的」

平均パフォーマンス – フルHD / WQHD / 4K

  • GTX 1080 Ti
    134.9
  • GTX 1080
    106.8
  • RTX 2070 +125Mhz
    126.7
  • RTX 2070
    119.8
  • GTX 1070 Ti
    102.1
  • GTX 1070
    88.9
  • GTX 1080 Ti
    99.0
  • GTX 1080
    76.1
  • RTX 2070 +125Mhz
    90.9
  • RTX 2070
    85.6
  • GTX 1070 Ti
    72.5
  • GTX 1070
    62.5
  • GTX 1080 Ti
    55.5
  • GTX 1080
    42.0
  • RTX 2070 +125Mhz
    50.0
  • RTX 2070
    46.9
  • GTX 1070 Ti
    39.6
  • GTX 1070
    34.0

フルHD / 1920×1080WQHD / 2560×14404K / 3840×2160

最大の魅力はやはりGTX 1080を超える性能です。現行のRTXシリーズの中では、RTX 2070が一番とっつきやすい性能と価格を提供できているので、魅力的なGPUと評価できます。

しかし問題はMSRPと乖離した国内価格でしょうね。確かにGTX 1080を超える性能は魅力的ですが、4Kゲーミングをするには微妙に不足しているし、WQHDゲーミングならGTX 1080で十分間に合うのが現実です。

そのため、少なくとも約75000円もするRTX 2070を購入するなら、安くて62000円から購入できるGTX 1080を取ったほうが「ちょうど良いしコスパも良い」と判断される可能性は非常に高いだろう。

初心者もち
そっか…言われてみれば確かにWQHDゲーミングだったら別に1070 Tiとか1080でも良いね。うん。

一応MSRPは499ドルと設定されているので、価格が落ち着いて58000~63000円くらいになれば、万人にとって魅力的な選択肢になります。ただ、MSRPに沿った価格まで値下がりするのには、まだまだ時間がかかるはず。

RTX 2070の評価まとめ
  • 「世代更新」として素直に合格な性能
  • 144Hzゲーミングに十分すぎる性能
  • 極めて余裕のあるWQHDゲーミングを実現できる
  • コストパフォーマンスは特に進化していない
  • より安価なGTX 1070 Tiや1080に十分なニーズがある
  • 現状はDLSS / レイトレ対応タイトルが少なすぎる
  • NVLink SLIをサポートしない(…セコイ商売ですね)

というわけで、RTXシリーズとしては最も万人受けするグラボに仕上がっているので、筆者の評価は「A+」ランク。GTX 1080並の価格に落ち着けば、少なくともGTX 1080を買う意味はほぼ無くなってしまう。

一方の弱点は、たとえ価格が落ち着いたとしても、適度な性能を持っていてより安価なGTX 1070 ~ 1070 Tiは依然として魅力的なグラボだということに尽きる。1070 Tiは本当にバランスに優れたグラボですから。

以上「RTX 2070はGTX 1080を明確に打ち負かすが、弱点はある」について解説でした。

【推測】なぜRTX 2070にNVLinkが無いのか?

気になった人もいると思うので、一応解説。ものすごく端的に言えば、NVLinkの2枚挿しはかなり魅力的だからでしょう。2-way NVLink SLIの効果はだいたい30%くらいで、4Kの場合は50%くらいになる傾向。

仮に4Kゲーミングで50%の効果を得られると仮定した場合、RTX 2070 2-wayはRTX 2080 Tiに匹敵する性能になってしまう。2080 Tiが約18万円で、2070を2枚買う場合は約15万円。消費電力は2080 Ti単体を50 ~ 100W上回る程度。

つまり、RTX 2070にNVLinkを実装してしまうと、RTX 2080 Tiの存在意義が危うくなる。だからNVIDIAはRTX 2070からNVLinkコネクタを省いたと考えるのが自然ですね。更に、NVLinkはVRAMを倍増させる効果がある。

ということはクリエイターにとっても、2080 Ti単体より安い価格で5GB多い合計16GBのVRAMを得られるのは間違いなく魅力でしょう。ゲーマーとクリエイターの両方を想定して、NVLinkを省いたとしか思えない…。

RTX 2070を入手する

販売店RTX 2070
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TSUKUMORTX 2070を検索する
PCショップアークRTX 2070を検索する
Yahoo ShoppingRTX 2070を検索する

主要なPCショップごとにRTX 2070のサーチリンクをまとめました。販売店で、該当するワードを検索した結果ページへリンクしています。

自作歴23台のやかもち
わざわざ販売店のページで検索を掛ける手間が省けます。
MSI製 / Twin Frozr 7ファン / ブースト時 : 1830 MHz

個人的に一番のオススメは、ファンの性能が極めて優秀な「MSI Gaming Z」。ファンが従来のTwin Frozr VIからTwin Frozr 7に進化しています。クロック周波数もデュアルファンモデルの中では、ほぼ最速のボードです。

ZOTAC製 / デュアルファン / ブースト時 : 1860 MHz

最高性能を求めるなら、OC時のクロックが1860 MHzに達する「ZOTAC AMP Extreme」ですね。2.5スロット占有で、全長308mmと大きいが、デカさに見合った性能を発揮できるボード。

ASUS製 / 外排気ファン / ブースト時 : 1650 MHz

コンパクトケースに組み込むなら、ぴったり2スロット占有で全長268mmの「ASUS Turbo」が適任。ただし、外排気ファンなので冷却性能は低く、OC時のクロックも1650 MHzと大幅に低いのが弱点。

Palit Microsystems製 / デュアルファン / ブースト時 : 1725 MHz

Palit GamingProは性能についてはオリファンモデルの中で劣る存在ですが、価格はいつもどおり非常に安価に抑えられており、コストパフォーマンス重視なゲーマーなら一考の余地があるボードです。

RTXシリーズ関連記事

RTX 2080 Ti搭載のBTOを探している人は、こちらの記事を参考にどうぞ。筆者はさっそくRTX 2080搭載の「ガレリアZG」を試してみたところ、悪くはなかった。

特に大手BTO(というよりドスパラ)は、同等性能のBTOについては旧モデルの価格を据え置いているため、コスパはそれほど変わっていません。

最上位モデルRTX 2080 Tiのレビュー記事です。TensorコアやRTコアについても、割と詳しく解説しているので仕様理解にもおすすめな記事。

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17 件のコメント

  • RTX2070レビューお疲れ様です。
    外部リンク付を見て早速ポッチりました。(隙自語)
    あとドスパラの外部リンクがRTX2080になってましたよー
    しかし,1070使いとしては4亀と見比べながら見てると消費電力が約50~100Wほど上がるのは頂けませんね、今のPC構成だと電源も変えないといけないジャン・・

  • 僕はよく調べてないのですが、Turing世代GeForceに対応したドライバ(400番台)を使うと、Pascal世代の性能が下がるという情報があるそうです。
    そのせいで、本来はほぼ同等な性能のはずのGTX1080がRTX2070より劣っているように見えるとか…

  • 正直値段考えるとGTX1080tiを選ぶかなという感じ。
    RTX2070は今後の新規タイトルをやるなら最適化の可能性もあるし、選択肢としてありかなとは思うがレイトレ気にしないならあえて買う理由が薄い。
    4kやるとしても微妙に半端。

    やっぱりRTXシリーズは値段がネックすぎるだけにGTX10xxシリーズがコスパ良すぎるんだよなぁ

    情報出そろったしGTX1080tiで数年凌ぐ決意が出来たので有意義な情報でした

    • < GTX10xxシリーズがコスパ良すぎるんだよなぁ 本当に、GeForce 9から10への進化は驚異的なモノでしたね。それだけに20への進化は微妙な感が拭えない部分はあるのは、否定できませんね。

  • 2070の2本刺しが上位グラボの領分を侵食するとしても、Nvlinkは付けるべきだったと思いますね
    ただそうすると最上位の2080tiというよりその間に挟まれた2080が微妙な存在にはなりそうですが…。

    • 2080がもう1万、9万円に下がれば断然一番魅力なんですよね。
      一応前フラッグシップの1080Tiを超え4Kに対応できる性能でNvlinkありですし。
      レイトレ性能(上から10 Giga Rays/s、8 Giga Rays/s、6 Giga Rays/s)の8Gで足りているのか心配だがこっちもNvlinkでなんとかなるだろうしで。

  • 1080tiといい勝負だみたいなことが書かれているサイトもあって、レビューによって評価が分かれていますね
    上にも書いてる方いますが、ドライバを400系にすることでpascalの性能がする低下するタイトルが多いのも関係しているのでしょうかね

  • 「レイトレ」と「DLSS」対応についてのニュースが最近全くないのが気になりますね。

    レイトレはWindows側の対応が必要だっていうのは聞いたことありますが
    DLSSの方は単純にゲーム側が実装に手間取っているのだろうか。

  • AMDの対抗策はどうなるんでしょうね…
    楽しみです

    ここ数年やたらと変革が起きてますしPC業界面白いですね
    Threadripper、intel Coreシリーズのコア増加、Ryzen、RTX……
    通信関係では、5G発表も(たしか)ありましたし、11ax(Wi-Fi6)発表もありましたし…

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