グラボのオーバークロックを解説。性能や安定性は変化するか?

グラボのオーバークロックを解説。性能や安定性は変化するか?

CPUと同様、グラフィックボード(GPU)もオーバークロックが可能です。オーバークロック(略 : OC)とは動作クロックを更に引き上げて、性能を高める手法のこと。

本記事では、グラボに対してOCを行うやり方や方法、OCすることで性能や安定性がどう変化するのか…を初心者向けに解説してみます。

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グラフィックボードのオーバークロックを解説

まず最初にガイダンス的な感じで、グラフィックボードのOCについて概要を解説します。

グラボのオーバークロック

グラボのOCをイラスト化するとこんな感じ。定格クロックが1000 MHzのグラボがあって、OCを施して1200 MHzに引き上げると、だいたい20%の性能アップになる。

ものすごくカンタンな話ですが、クロック周波数が高くなればなるほど比例してグラボの発熱が上昇する。上昇した熱を適切に冷却できなければ、安定性に悪影響が出るので注意。

最悪の場合はパソコンがクラッシュ(強制終了)するが、最近のグラボは温度が高いと自動的にクロック周波数を落として対応するので、そのあたりの心配は少ない。

逆に言えば、グラボをマトモに冷やせない環境なら、オーバークロックしたところでクロックが上がらないので意味が無い…ということになる。

豆知識 : 熱が高すぎて性能が出ない現象を「サーマルスロットリング」と呼ぶ。
初心者もち
なんだか難しそう。じゃあ~グラボのOCには何を用意すればいいの?
自作歴23台のやかもち
順番に解説していくよ。

1. グラボのOCで事前に用意するモノ

筆者愛用の空冷グラボ「MSI Gaming X」

  • 冷却性能の高いオリファンモデルのグラボ
  • MSI Afterburner(OCを行うソフト)
  • Unigine Heaven(テスト用ソフト)

必要なモノはこれだけです。グラボはなるべく冷却性能の高いモノを用意しよう。空冷でオススメは「MSI Gaming X」や「ASUS ROG Strix」など。なお、空冷でも外排気グラボはオススメしない

外排気のグラボの一例

この画像のようなグラボのことです。「ASUS Turbo」や「NVIDIA Founder’s Edition」などが該当する。基本的な冷却性能が高くないため、オーバークロックには不向きです。

MSI Afterburner

次にOCソフトについて。今回は筆者がMSI Afterburner好きなので、それで行きますが、他にも「EVGA Precision X」や「ASUS GPU Tweak II」などがあります。

どのソフトも基本的なオーバークロックは可能で、MSI AfterburnerとEVGA Precisionにはログ機能などが搭載されていて便利。機能性を考えるとAfterburnerかEVGAですね。

フレームレート(fps)の表示やデータのログについては、こちらの記事が詳しいので興味のある方はどうぞ。というか、OCの効果を確認するなら必須です。

Unigine Heavenの画面

最後に負荷テスト用のソフトについて。グラボにがっつりと負荷を掛けられるソフトなら何でも良いですが、ベンチマークソフトの方がオーバークロックの効果を確認しやすいのでオススメ。

今回はフルHD向けの高負荷ベンチマーク「Unigine Heaven」でテストする。テスト1回あたりの時間が短く、ダメな時はちゃんとソフトが落ちてくれるので、テンポ良く検証できる。

公式サイトから無料でダウンロード可能。

2. MSI Afterburnerの設定項目

冷却性能の高いグラボ、MSI Afterburner、Unigine Heavenを用意したら、さっそくMSI Afterburnerを使ってオーバークロックを行っていく。

MSI Afterburnerの設定画面

MSI Afterburnerを起動させると、こんな画面が開く。グラボのオーバークロックで設定するのは、黄色く囲んだ部分だけです。順番に解説する。

設定内容
Core Voltage(%)GPUに供給する電圧をオフセットで設定する。無茶な設定をしても、グラボ側から制限が掛かっているのでグラボが壊れる心配は特にない。
Power Limit(%)グラボに供給する電力量の最大値を%で設定する。減らせば省電力になるし、増やせばOC耐性が高まるが…発熱は大きくなる。
Temp.Limit(℃)サーマルスロットリングを何度になったら発生させるかを決める。基本的には85℃で良いが、クロック周波数を可能な限り盛るなら90℃にしておく。
Core Clock(MHz)グラボのコアクロックをオフセットで設定する。高くすればするほど要求電圧が増え、発熱は大きくなり、安定させるのは困難になります。
Memory Clock(MHz)グラボのメモリクロックをオフセットで設定する。ゲームの場合は、コアクロックほど影響は大きくないが、マイニングの場合は爆発的な効果があります。
Fan Speed(%)ファンの回転数を設定する。OCは発熱を増加させるので、設定を詰める初期段階では、余裕のある設定にすると安心です。

特に重要なのは「Power Limit」「Core Clock」「Memory Clock」の3つ。

Power Limit

電力量の制限という名前の通り、グラフィックボードの消費電力を制限することが出来る。例えば消費電力120Wのグラボで、Power Limitを75%に設定すると、90Wしか消費できなくなります。

Power Limitの設定

消費電力を100%より低くすると省電力になるが、代わりにコアクロックは上昇しにくくなるので性能は低下する。ただし、マイニングの場合は例外で、1Wあたりの性能を高めるためにPower Limitをよく使う。

ゲーミングの場合は電圧を盛り込んでクロックを引き上げなければならないので、OCするなら設定できる最大値にしておく。筆者のGTX 1080 Tiだと117%※まで設定できた。

※グラボによって設定できる上限が違う。補助電源コネクタが多いグラボほど、上限が大きくなる傾向。

Core Clock

GPUコアのクロック周波数です。ゲーミングはGPUコアを駆使するため、コアクロックを引き上げるとフレームレートが向上する。

初心者もち
ふむふむ…じゃあ、どれくらいクロックを追加すればいいの?
自作歴23台のやかもち
テキトーに設定して、Unigine Heavenで検証して強制終了しないクロックを求めれば良い。

無茶なクロックを入力すれば、Unigine Heavenの序盤でクラッシュするので「あぁ…これは盛り過ぎなんだな。もう少し下げてみよう。」という具合で、決めていけばOK。

と…考えているが、初心者さんの場合は念のため、10~25 MHzずつ小刻みに追加していって負荷テストをした方が安全。いきなり100や200 MHzを盛るのは精神衛生上良くない。

初心者もち
ちなみにこれくらいが限界とか決まってたりするの?
自作歴23台のやかもち
地味に鋭い。実はだいたい決まってるよ。

グラフィックボード毎にある程度「これくらいが限界」というコアクロックが判明しているので、以下にまとめておく。

GPU最大ブーストクロック
GTX 1080 Ti1974 ~ 2037 MHz
GTX 10801950 ~ 2050 MHz
GTX 1070 Ti~ 2025 Mhz
GTX 10701975 ~ 2050 MHz
GTX 1060 6GB~ 2050 MHz
GTX 1050 Ti~ 1911 MHz
RX 5801500 MHz
RX 5701425 MHz
選別ダイを使ったり水冷化を施すことで、上限を超えている例はあるが、普通の空冷グラボなら表の通りです。

だいたいこんな感じです。追加するクロックが、表に書いてある以上のクロックにならないように注意すれば良いだけですね。

現在のコアクロック

現在のグラボがどれくらいのクロックで動作するかは、実際にUnigine Heavenを起動すると分かります。筆者のグラボだと、1961 MHzで動作することが分かったので…

  • 2037 – 1961 = 76 MHz

追加できるCore Clockはせいぜい70 ~ 80 MHzと計算できる。

Memory Clock

VRAMのクロック周波数です。フレームレートに与える影響は大きくないが、データの転送速度が向上するため理屈で考えれば、MSAAなどVRAMをよく使う設定を入れていると効果が期待できる。

ちなみに、ゲーミングの場合は影響が小さいが、マイニングの場合は非常に大きい。コアクロックと違って、メモリクロックを引き上げても要求電圧はさほど変わらない。

そのため、マイニングでは「Power Limitとコアクロックを下げて、メモリクロックだけを引き上げるオーバークロック」が頻繁に行われる。

さて、設定の話に戻りますね。メモリクロックもGPUコアクロックと同様に、だいたい設定できる限界が決まっているのでそちらを参考に追加分を決めていく。

GPUメモリクロック
GTX 1080 Ti12006 MHz
GTX 108010800 MHz
GTX 1070 Ti8706 MHz
GTX 10709200 MHz
GTX 1060 6GB9216 MHz
GTX 1050 Ti8100 MHz
RX 5809000 MHz
RX 5708400 MHz

MSI Afterburnerには、50%の値が表示されているので注意。

MSI Afterburner上に6003 MHzと表示されているなら、グラボのメモリクロックは現在12006 MHzで稼働しているということ。

GTX 1080 Tiの場合、恐らく初期設定では5505 MHz(=11010 MHz)で動作しているので、追加分は498 MHzになります。5505 + 498 = 6003(=12006 MHz)です。

Core Voltageについて

MSI Afterburnerの設定画面

全般タブの安全上のプロパティに「電圧制御のロック解除」という項目があるので、そこにチェックを入れておく。これでGPUコアへの電圧を設定できるようになる。

ついでに「電圧モニタリングのロック解除」にもチェックを入れておいて良い。MSI Afterburnerのログに、コア電圧(mV)を記録できるようになります。

3. 実際に設定して、負荷テストを行う

基本はだいたい解説したので、ここからは実際にグラボのオーバークロックをやってみる。

グラボのオーバークロックを行う環境
テスト環境
CPUCore i7 8086K @4.3 GHz
冷却NZXT X62
グラボMSI GTX 1080 Ti Gaming X
メモリDDR4-2666 8GB x2
マザーボードGigabyte Z370 AORUS Ultra Gaming
SSDSamsung 860 EVO 250GB
電源750W(80+ Gold)
OSWindows 10 Pro 64bit

オーバークロックの検証に使うのは筆者のベンチ機。グラボはMSI製の「GTX 1080 Ti Gaming X」。

MSI / デュアルファン / ブーストクロック : 1657 MHz
グラボのオーバークロックを検証

とりあえず適当に、設定を入力する。

  • Core Voltage:85%
  • Power Limit:117%
  • Temp. Limit:85℃
  • Core Clock:+80 MHz
  • Memory Clock:+400 MHz(+800 MHz)
  • Fan Speed:60%固定

割りとテキトーです。

Unigine Heavenの設定

Unigine Heavenの設定は可能な限り高負荷にしておく。

  • API:DirectX11
  • Quality:Ultra
  • Tessellation:Extreme
  • Anti-aliasing:x8
  • Full Screen:True
  • Resolution:1920 x 1080

以上です。「RUN」ボタンを押してUnigine Heavenを起動させ、「Benchmark」ボタンを押すと負荷テストが始まります。

(…30秒後)

落ちた。MSI GTX 1080 Ti Gaming Xは、初期設定でブースト時に1961 MHzで動作するようになっている。だから80 MHzも足すと2041 MHzに達する※ため、安定動作が難しくなったと考えられる。

※実際には2041ではなく2050 MHzで動作していた。グラボの実際のコアクロックは1 MHz単位で刻まれていない。

GPU Boost 3.0

さて、このまま固定値の追加クロックで行くのも良いが、もう少しだけクロック周波数を盛ってみたいので今回は「GPU Boost 3.0」という機能を使ってOCを行ってみたい

MSI Afterburnerの画面でCtrl + Fを押すと…

GPU Boost 3.0を使ったOC

グラフのような設定画面が表示される。この設定を使うことで、Core Voltage(コア電圧)毎にクロック周波数を設定することが可能になる。

GPU Boost 3.0を使ったOC

クリックだけでつまみを調整すると、電圧ごとに手動でクロックを設定可能。しかし、1つ1つクロックを入力するのは面倒なので「線形モード」か「基本モード」を使っていく。

GPU Boost 3.0 – 線形モード GPU Boost 3.0を使ったOC Ctrlを押しながらクリックして、クロック周波数を引き上げてみる。すると、電圧が高くなればなるほど、クロックが高くなるようにグラフが自動で動く

電圧の高さに応じてクロック周波数を自動で盛ってくれるので、もっとも手軽な方法だと思います。設定する場合は1050 ~ 1062 mVを中心にする(画像では1062 mVを中心にして設定)。

GPU Boost 3.0 – 基本モード GPU Boost 3.0を使ったOC Shiftを押しながらつまみ上げると、グラフ全体が均等に動く。これは従来のCore Clockから設定できるオフセットとほぼ同じ方法ですね。

オフセットはどの電圧でも均等にOCされるため、GPUの電圧が下がった時にクラッシュの要因になり得る。なぜなら、電圧が低いほどクロックは盛りにくく、電圧が高いほど盛りやすいためです。

筆者は線形 + 手動で微調整 GPU Boost 3.0を使ったOC

筆者はUnigine Heavenで何度か検証を繰り返した結果、最終的にこんな設定に落ち着いた。1043 ~ 1075 mVの範囲で、クロックが2037 MHzで動作するようになっている。

手持ちのGTX 1080 Tiは、どうも2055 MHz以上になると動作が安定せず、2037 MHzは割りと安定しやすいので幅広い負荷に対して2037 MHzで動くようにしてみた。

結果、無事にUnigine Heavenを完走できた。

MSI Afterburnerの設定(完成版)

他の設定はこの通り。

  • Core Voltage:0%
  • Power Limit:117%
  • Temp. Limit:90℃
  • Core Clock:Curve
  • Memory Clock:+500 MHz(+1000 MHz)
  • Fan Speed:60%固定

GPU Boost 3.0を使って線形モードの設定をすると、Core Clockの項目には「Curve」と表示されます。ちなみに、この設定に至るまでに3時間くらい掛かりました。

Unigine Heavenを使って1043 ~ 1075 mVのクロックを微調整していたが、どう頑張っても2055 MHz以上では完走できず。2100 MHzで回すには、より優秀な選別ダイが必要か※、あるいは自分の知らない設定がまだあるのか…。

グラボの選別ダイを見つける方法

要するに、よりハイエンドなグラボを選べばOKということになります。特に高負荷時のブーストクロックが高いグラボは「MSI Lightning Z」や「GALAX HOF」が有名。

  • Founder’s Edition:1582 MHz
  • MSI Gaming X:1657 MHz(+75 Mhz)
  • GALAX HOF:1683 MHz(+26 Mhz)
  • MSI Lightning Z:1696 MHz(+13 Mhz)

「MSI Gaming X」より10 ~ 30 Mhzほど高いクロックで動作しているので、設定を詰めれば2100 MHz前後が視野に入ってくる。

グラボのオーバークロックで性能は変化した?

3時間くらい掛けて煮詰めた設定で、定格(初期設定)と比較してどれくらいゲーミング性能が伸びたのかをカンタンに検証します。

なお、比較対象は定格のGTX 1080 Tiだけでなく、更に上位に位置している「RTX 2080 Ti」も参考までに入れておいた。

Unigine Heaven

定格オーバークロック後
平均153.9 fpsスコア : 3877平均163.6 fpsスコア : 4120

負荷テストに使ったUnigine Heavenではこの通り。約6.3%の性能アップに成功しており、コアクロックの伸び以上に上昇しているため、メモリクロックも多少は影響がありますね。

黒い砂漠

プレイ画面設定内容
都市カルフェオンの内部と近郊を馬でスプリント移動

黒い砂漠(リマスター)

  • RTX 2080 Ti
    125.8 fps
  • GTX 1080 Ti OC
    121.8 fps
  • GTX 1080 Ti
    127.1 fps

黒い砂漠では…、逆にフレームレートが低下してしまった。動作時のクロックは1950 MHz前後から2025 MHz前後まで上昇しているにも関わらず、フレームレートが伸びない。

謎ですね。

Overwatch

プレイ画面設定内容
練習場にて1周ランニング

Overwatch

  • RTX 2080 Ti
    270.0 fps
  • GTX 1080 Ti OC
    263.7 fps
  • GTX 1080 Ti
    246.5 fps

オーバーウォッチは約7%の上昇で、ベンチマークと同様の結果になってくれた。

PUBG

プレイ画面設定内容
トレーニングマップにて1周ランニング

PUBG Training

  • RTX 2080 Ti
    129.6 fps
  • GTX 1080 Ti OC
    136.0 fps
  • GTX 1080 Ti
    137.3 fps

PUBGの練習場にて計測。動作クロックは確かに2000 MHz以上だったが、フレームレートはそれほど伸びなかった。

Rainbow Six Siege

プレイ画面設定内容
マップ「ファベーラ」にて、BOTと1回戦

Rainbow Six Siege

  • RTX 2080 Ti
    243.6 fps
  • GTX 1080 Ti OC
    201.4 fps
  • GTX 1080 Ti
    196.4 fps

約2.5%の性能アップ。微妙ですね。

ハイエンドなグラボほどOCは難しい

というわけで、GTX 1080 Tiを使ってオーバークロックをやってみたが、効果は意外と薄かった

もともと1950 MHz前後で動いていたグラボを、2025 MHz前後にオーバークロックしたわけですが、率にして約4%です。元の伸び幅が小さいので、実際のゲーミングで大きな効果を狙うのは難しい。

しかもMSI Gaming Xの場合は元からオーバークロックされているので、なおさらですね。

グラボのオーバークロックの手順まとめ

最後に、ここまで解説してきたグラフィックボードのオーバークロックの手順をまとめます。

MSI Afterburnerの設定

GPU Boost 3.0を使ったOC Ctrl + Fで開ける「GPU Boost 3.0」を使って、コア電圧ごとのクロック周波数を設定する。Ctrlを押しながらクロックを調整し、その後は普通に微調整を行う。

GPU最大ブーストクロック
GTX 1080 Ti1974 ~ 2037 MHz
GTX 10801950 ~ 2050 MHz
GTX 1070 Ti~ 2025 Mhz
GTX 10701975 ~ 2050 MHz
GTX 1060 6GB~ 2050 MHz
GTX 1050 Ti~ 1911 MHz
RX 5801500 MHz
RX 5701425 MHz

設定するクロック周波数の上限はこのあたりを目安に。グラボによって個体差はあるが、筆者の1080 Tiでは1050 mV付近に2055 MHz以上を入れると負荷テストが通らなかった。

設定が完了したら、必ずチェックマークをクリックして「Apply」するのを忘れずに。グラフとバーを動かしただけでは、設定が適用されていないので注意です。

Unigine Heavenで負荷検証

設定を入れたら、Unigine Heavenで負荷を掛けて、クラッシュ(強制終了)が起きないかチェック。テスト中に妙なブロックノイズやゴーストが入る場合も、ギリギリなので注意したい

クラッシュしたらコアクロックを落としたり、メモリクロックを調節してUnigine Heavenが完走するようにしていく。無事、完走したら実際のゲームで動作検証です。

苦労の割には意外と効果が薄い…

以上の手順で、3時間掛けてGTX 1080 TIを2025 ~ 2037 MHzまでオーバークロックしたが、得られた効果は手放しに褒められるものではなかったのが残念。

もともとMSI Gaming Xは既にオーバークロックが施されているのも原因ですが、基本的にハイエンドGPUほど高い効果を得るのは難しくなると思います。

基本的にハイエンドGPUはコア数が多いのでクロックを上げにくいですし、ハイエンドGPUほどオリファンモデルはOC済みであることが多いためです。

コストパフォーマンスも今ひとつになる可能性

次にコスパについて。グラボのOC耐性は、搭載されているダイの質にも左右される。そして選別されたダイほど、ハイエンドモデルに採用されているのが現実。

つまり、より高いオーバークロックに耐えられるGPUを求めるなら、必然的に価格の高い「MSI Gaming X」や「GALAX HOF」といったモデルに手を出さなければ確率が低くなってしまう。

だからコストパフォーマンスは悪化する。安価なグラボを買ってOCを施して、上位グラボに下克上を狙う…なんてことは、やめた方が良いかもしれません。

グラボのOCは「安価に高性能を狙う。」という手段ではなく、「更なる高みへ。」という方向性です。SLIを組んでいる人がクロックにこだわる理由もそこにある。

グラボのOCをまとめると…

  • 意外と手間が掛かる
  • OCモデル / ハイエンドGPUほど効果が薄いかも
  • 選別ダイほど高価なオリファンに入ってる
  • 可能な限り最高の性能を目指す手段

劇的ではないのが、グラボのOCでもっとも微妙なところです。クロックを頑張って6%上げたところで、平均100fpsが106fpsになるだけですから…微妙かなと思います。

下克上は非常に難しいため、オーバークロックで性能アップを狙うより、上位のグラボを買ったほうがオススメです。

初心者もち
GTX 1070を頑張ってOCして1070 TI相当にするくらいなら、1070 Ti買えって話?
自作歴23台のやかもち
そうなるね。特に今のNVIDIAは製品をしっかり棲み分けてるから、下克上は基本ムリです。

以上「グラボのオーバークロックを解説。性能や安定性は変化するか?」について、解説でした。

おすすめなグラフィックボードまとめ

おすすめなグラフィックボード7選:自作歴20台以上の筆者が解説

上位品を買うか、ちょっぴりOCにするか悩んでる人はこちらの記事も。ゲーミング性能をまとめているので、参考になると思います。

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4 件のコメント

    • 重いゲームならグラボの方が効果大ですが、マルチコアやSMTが効率的に動作しないケースが多いゲームの場合はそれも結構ありますね。

      グラボの方は例外的にMaxwellコアやVega56の場合は20%を超えるフレームアップもできたりするのもありますが。
      Vega56の場合それなりのクーラーや基板が必須ですが。

  • グラボは正直4年持てば個人的にいいほうなのでプチOCを分かりやすかったし時間空いた時やってみようかな?

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