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Bose SoundLink Max 購入レビュー:大きさ以外は「Mini II」の完全上位互換です

冬季の温泉旅館シーズン用に、ポータブルに持ち運べるBluetoothスピーカー「Bose SoundLink Max」を買ってみました

3年前に買った「SoundLink Mini II」の最上位モデルです。大型化にともない、サブウーファーが2基、パッシブラジエーターも2基に増設された完全上位互換にあたります。

どれほど音質が改善されているか詳しくレビューしてみます。

(公開:2024/11/6 | 更新:2024/11/6

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Bose SoundLink Maxのスペックと仕様

Bose / タイプ:アクティブ / バッテリー:最大20時間
Bose / タイプ:アクティブ / バッテリー:最大20時間
Bose SoundLink Max
タイプアクティブ
筐体
  • 密閉型
  • 防水防塵(IP67)
ドライバー
  • 0.9インチ径ツイーター(1個)
  • 3.5インチ径サブウーファー(2個)
  • 4.1インチ径パッシブラジエーター(2個)
内蔵アンプ
  • Infineon製「MERUS」ブランド
  • デジタルアンプ(Class-D)
  • 最大出力74 W x2
接続
  • AUX(3.5 mmステレオ端子)
  • USB Type-C
  • Bluetooth 5.4
    (SBC / AAC / aptX Adaptive
周波数帯域非公開
USBUSB Type-C
(USB PD:最大15 W)
バッテリー最大20時間
寸法120 x 265 x 105 mm
(高さ x 横幅 x 奥行)
重量
(筆者が実測)
2.23 kg
参考価格
(2024/11時点)

「Bose SoundLink Max」は単なる高音質なBluetoothスピーカーではなく、アウトドア用にも適合するように設計されたスピーカーです。

水に浮く軽さと頑丈さを両立するシリコン製シャーシと、シャーシのつなぎ目を埋めて密閉性を高めるパッキンや樹脂付きネジをフル採用し、「IP67」クラスの防水防塵等級を取得済み

塵埃がまったく内部に侵入せず(IP67)、一時的に水の中に沈めても故障しないタフな設計(IP67)です。

全部で「5基」のドライバーを搭載

  1. パッシブラジエーター(4.1インチ径)
  2. サブウーファー(3.5インチ径)
  3. ツイーター(0.9インチ径)
  4. サブウーファー(3.5インチ径)
  5. パッシブラジエーター(4.1インチ径)

正面中央に中音域~高音域を担当する「ツイーター(0.9インチ径)」を1基、ツイーターの左右にそれぞれ低音域を担当する「サブウーファー(3.5インチ径)」を合計2基搭載します。

サブウーファーの振動を利用してさらに低音域を強調する「パッシブラジエーター(4.1インチ径 = 104 x 79 mm)」を、本体シャーシの左右側面にそれぞれ1基ずつ搭載。

全部で5基もドライバーを積んだ、ぜいたくな設計です。

ただし、ツイーターだけスピーカー本体の中央に1基のみ搭載するため、ホームシアターの音響システムで使われるステレオ(2台)+ センタースピーカー(1台)的な構成です。

高効率で大音量なデジタルアンプ搭載

5基あるドライバーのうち、3基を内蔵デジタルアンプ(Class-D)を使って動かします。残りの2基はパッシブラジエーターだから、サブウーファーの振動を利用して勝手に機能する仕組みです。

いろいろと資料を調べ漁った結果、Bose SoundLink Maxに搭載されたデジタルアンプICは、Infineon社が製造する「MERUS MA2304PNSでした。

ピーク時に80%超えの高い電力効率に、最大74 Wもの出力、さらにピーク時に約86 dBのSN比を誇ります。そこそこ高性能なデジタルアンプICを2個も搭載し、スピーカー全体で最大148 Wの出力(理論値)に達します。

やかもち
さすが約5万円もするだけあってマトモそうな設計です。

Bose SoundLink Maxを開封レビュー

パッケージと付属品

スピーカー本体のCG画像が全面に印刷されたオシャレなパッケージで到着。32 x 16 x 22 cm(80サイズ)の大きさです。

底面の封を指で引っ張って切って、めくり上げるように開封します。すると、SoundLink Max本体の取っ手がすぐにお出迎え。

  • Bose SoundLink Max
  • USB Type-Cケーブル
  • ACアダプター
  • 説明書

必要最低限の付属品だけ揃っています。

出力15 W(5V x 3A)の充電用ACアダプターです。「BOSE」名義でPSE認証を取得済み。

付属品のACアダプターで、Bose SoundLink Max本体を満充電するのに約4時間ほどかかります。

本体デザインとインターフェイス

爽やかな雰囲気の「ブルーダスク」モデル

本体中央に「BOSE」の英字フォントロゴが印刷されています。

スピーカードライバーが位置するエリアに、細かなパンチングホール加工を施して音を抜けやすくします。

Bose SoundLink Maxの大部分を、すべすべとした触り心地のシリコン製シャーシで包んでいます。隙間(つなぎ目)がほとんど無い防水防塵デザインです。

丸みを帯びた「かわいい」デザインです。全体的にビルドクオリティが非常に高く、安っぽさを感じにくい見た目です。

取っ手の「紐」部分はナイロン製で、なんと取り外しができます。別売りのBose純正ハンドルと交換も可能です。

Bose SoundLink Max専用ショルダーストラップ
  1. 電源ボタン
  2. Bluetoothボタン
  3. ショートカットボタン
  4. 音量を下げる
  5. 再生・停止
  6. 音量を上げる

本体ボタンは全部で6つあります。

何も説明してなくても直感的にどのボタンがどんな機能かが分かる、ユニバーサルデザインです。

「Bluetoothボタン」を押すと、Bluetooth接続済みのスマホやタブレットに入力を切り替え、「ショートカットボタン(初期設定:AUX)」ならAUX端子に入力を切り替えられます。

  1. USB Type-C
  2. AUX(3.5 mmアナログ端子)

本体の裏側にインターフェイスが2つあります。

USB Type-C端子は最大15 W(5V x 3A)のUSB PD規格に対応。

Bose SoundLink Max本体の充電や、逆にスマートフォンの充電も可能です。ただし、スマホの充電は緊急的な使い方にとどめたほうが良いです。

Samsung Galaxy S23を10%充電しただけで、Bose SoundLink Max側のバッテリー残量が約10%減ってしまいました。スピーカーを鳴らすよりスマホの充電の方がはるかに電気を食っています。

USBで動作 / 最大48kHz(16bit)に対応 / PCM2704搭載

AUX端子はいわゆるアナログ音声端子(3.5 mm)です。

パソコンやノートパソコンのスピーカー出力から音を出したり、USB DACを経由してPlayStation 5の外付けスピーカーとして使えます。

Bose SoundLink MaxをPS5の外付けスピーカーとして問題なく使えます。

重量とサイズ感

グリップ感のいいハンドルでしっかりと持ち運べますが、さすがに約2 kg超もの本体重量だと「重く」感じます。

といっても目的の場所まで移動させるだけならまったく不便しないです。料理するときにキッチンまで運んだり、ノートパソコンのそばに運んでPCスピーカー代わりにする程度で、常時持ち運ぶシーンはほとんど無いはず。

やかもち
買った目的の「温泉旅館」だと、部屋から客室露天風呂まで運ぶだけ。ほんの数歩の距離だから2 kgの重さはまったくデメリットにならないです。

Bose SoundLink Maxの本体重量を測ると「2230 g(2.23 kg)」でした。メーカー公称値より100 gほど重たいです。

付属品のUSB Type-CケーブルとACアダプターが「119 g」でした。

全部合わせて約2.3 kgですが、満充電してから持ち出すから実質的にACアダプターは無いも同然です。長くても2泊3日なので満充電しておけば出先で一度も充電せずに持ちます。

下位モデルのBose SoundLink Mini IIもそうでしたが、Boseのアウトドア型Bluetoothスピーカーはやたらとバッテリー持ちがいいです。常識的な音量なら出先でバッテリーが切れた記憶が一度もないです。

「Boseアプリ」でバッテリー残量をチェック可能

Bose SoundLink Maxではさらにバッテリー持ちが良くなった感があり、車で約2時間かけっぱなしでもバッテリー残量が100%表示のままでした。

下位モデル「Bose SoundLink Mini II」とサイズ感を比較します。

ざっくり2倍くらいの大きさです。体積でおよそ4倍になり、本体重量は約0.66 kgから約2.23 kgへ、ほぼ3倍です。

左から順番に「Mini II」「SoundLink Max」「KEF LSX II LT」を並べました。「Max」は一見すると大きいように見えて、意外と並のブックシェルフ型スピーカーより小さいです。

1.5リットルのペットボトル、マンガ本、スマートフォン(6.1インチ)と並べてみた。こうして並べると「Mini II」が異様に小さいだけで、「Max」の大きさはそれほど度を越した印象を受けないです。

15.6インチのノートパソコンと並べた写真です。普通にノートパソコンのBluetoothスピーカーとしても使えます。

27インチのゲーミングモニターと並べてみた。

よくあるサウンドバーとそれほど大差ないサイズ感です。パソコン本体のスピーカー端子とAUX端子でつないで、そのままPCスピーカーとして快適に使えます。

ただし、音質を重視すると中央に設置したくなるものの、取っ手がけっこうジャマです。PCスピーカー運用なら取っ手を取り外すか、モニターアームを使ってモニター本体をいい感じに設置すると良さそう。

超かんたんなBluetooth接続

電源ボタンを一回ポチッと押します。

次にBluetoothボタンを一回ポチッとします。LEDランプが青色に点滅したら、Bluetooth接続の準備OKです。

Bluetooth対応のノートパソコンやスマートフォンから、「Bose SoundLink Max」を探して接続するだけです。

お好きなプレイヤーやサブスクを掛けるだけ。筆者はAmazon Music Unlimtiedを使ってます。

Amazon / 曲数 : 1億 + ULTRA HD音源 (数百万) / コーデック : 最大24-bit 192 kHz (ULTRA HD) / CDN : AWS / 月額 : 980 円

Bose SoundLink Maxは空間オーディオ規格も対応しています。

Amazon Music Unlimtiedで一部配信されている「Dolby Atmos」音源をかけると、フワッと音場が広がりサラウンド感のある重厚な音が鳴ってビックリです。

明らかに「Mini II」より音の包容力のような雰囲気が増しています。やはりスピーカー製品にとって「大きいは正義」です。

利便性が高い「Boseアプリ」

Boseアプリ
※クリックで画像拡大

Bose SoundLink Maxは「Boseアプリ」に対応します。

下位モデル「Mini II」だと非対応だったから、地味に嬉しい改善です。
Boseアプリ
※クリックで画像拡大

Bluetooth接続を利用して、Boseアプリと本体を紐づけます。ちなみに、初期設定時に紐づけたSoundLink Maxに対して、好きなハンドルネームを付けられます。

Boseアプリ
※クリックで画像拡大

各種チュートリアル(詳細な説明書)もBoseアプリですべて確認できます。

初期設定を完了したあと、Boseアプリから

  • 本体のバッテリー残量を確認
  • 音量の細かな微調整
  • Bluetooth接続の管理
  • イコライザー(EQカーブ補正)
  • ショートカットボタンの設定

が可能です。

スマホの音量調整だと音量が変化し過ぎるから、Boseアプリ側から微調整できて便利です。

Boseアプリ
※クリックで画像拡大

Bluetooth接続の管理で、ペアリングしている端末の有効化 or 無効化を切り替えられたり、同時に2台のデバイスをスムーズに切り替える「マルチポイント接続」の設定ができます。

ショートカットボタンは「スピーカーリンク」「AUXソース切り替え(初期設定)」「Spotify切り替え」のどれかを割り当て可能です。

  • スピーカーリンク:2台のBose Bluetoothスピーカーをリンク(ステレオ化)
  • AUXソース切り替え:AUX端子につながっているデバイスに切り替え
  • Spotify:Bluetoothデバイスの「Spotify」アプリに切り替え

とりあえずAUX入力切り替え(初期設定)のまま使っています。

「AUX」と「Bluetooth」が排他仕様

「AUX」に切り替えると、Bluetooth接続がなぜか切断されます。

つまり、AUX入力で音を出しているときに、Boseアプリ経由で音量を調整したりイコライザーを調整したりできません。微妙に不便な仕様だからファームウェア更新で改善して欲しいです。

Boseアプリ
※クリックで画像拡大

イコライザー(EQカーブ補正)は、「低音域」「中音域」「高音域」の3ポイントで音圧レベルに補正を掛ける機能です。

低音域を下げて近所迷惑に配慮したり、中音域を引き上げて映画の音声をより聞こえやすくしたり、高音域を上げてきらびやか明るい印象の音質にしたり。

シチュエーションや好みに合わせて、そこそこ自由に音質を変更できます。

やかもち
イコライザーが地味に有能です。

Bose SoundLink Maxを聴いた感想

Bose SoundLink Maxの視聴環境
再生ソースSamsung Galaxy S23
Amazon Music Unlimited
DAC
接続Bluetooth
スピーカーBose SoundLink Max(1台)

Samsung Galaxy S23(Amazon Music Unlimited)と、ふつうにBluetooth接続してステレオ再生します。

なお、ここからの解説は基本的に「感想」で、主観的な評価がたぶんに含まれるのであくまでも参考程度に見てください。

参考までに、筆者がふだん音楽やBGMを再生するために使っているPCオーディオ環境を以下にまとめておきます。

筆者やかもちのPCオーディオ環境
再生ソース自作パソコン
(Amazon Music UnlimtiedやFoobar 2000)
DAC逢瀬オーディオ
AK4499カスタムDAC
アンプTeac AP-505
(Ncoreアンプ搭載)
スピーカーYamaha NS-1000M
ケーブルVan Den Hul
The D-352 Hybrid

30 cmウーファーを搭載する3-way密閉型スピーカー「NS-1000M」と、Ncoreモジュール搭載でダンピングファクターが300を超える高出力D級アンプ「Teac AP-505」を組み合わせて、ドッと出てパッと止まる締りの効いたタイトな低音を実現します。

USB DACは逢瀬オーディオの特注生産品「AK4499カスタムDAC」を使っています。旭化成の最上位モデルAK4499を1chにつき1個搭載するぜいたくな設計を採用するハイエンドDACです。解像度の高い精緻な表現力と低音域の駆動力が好みです。

高音域:イコライザー補正で割と化けます

実は、初期設定のままだと若干こもったような音質です。Boseアプリのイコライザー補正で「中音域:1~2」「高音域:1」に調整すると、こもりが軽減されクリアな音質に改善されます。

「トライアングラー」は歌声がそこそこ明瞭に聴こえ、Mini IIと比較にならないレベルでいい音質です。

「Apparition Re-Mix」も悪くないものの、目の前で作曲者が機材で打ち込んで音出ししているようなデジタル立体感はあまり再現できないです。

「Death Stranding」のバックで流れるシャカシャカとした音もやや潰れ気味で解像度不足でした。ツイーターが1基しか無いせいで、解像度に不利な感じがします。

解像度と透明感で依然としてAudioengine A2+(レビュー)が優秀で、量感や空気感の再現はAmazon Echo Studio(レビュー)の方が優秀です。

ただし、量感や空気感についてはドルビーアトモス音源だと評価がまた変わってくるので音源との相性が強いです。

ひならいん(DALI MENUET好き)
ハズビンホテルの「More Than Anything」いいじゃん。「Mini II」いらない子になりそう。
やかもち
イコライザー補正でけっこう化ける印象です。

中音域:音源との相性が出やすい印象あり

  • 烈火の如く(Yu-Peng Chen)
    MMORPG「原神」璃月の戦闘曲
  • あのバンド(結束バンド)
    ぼっち・ざ・ろっく第8話 ぼっち覚醒ライブ曲
  • 残酷な天使のテーゼ(高橋洋子)
    新世紀エヴァンゲリオンOP曲(高橋洋子シングル盤)

原神サントラの名曲「烈火の如く」は残念ながら小音量だとパッしません。

音量を大きくすると途端にスケール感が出てきて、目の前に雄大な璃月の風景が浮かび上がるのですが、楽器の細かい描き分けや定位感はごちゃごちゃとした印象です。

中音域~高音域を担当するツイーターが1基しか無いのが原因かもしれません。

一方「残酷な天使のテーゼ」はギター音の床に沈み込むようなズーンとする重厚感をうまく再現する一方、ドコドコドンッといった打楽器の乾いた音は若干違和感があるような気がします。

「あのバンド」はギターやドラムの重厚感をそこそこ再現でき、ボーカルも中央からハッキリと聴こえていい音質です。

やかもち
やっぱり過去のレビュー傾向と同じで「烈火の如く」はかなりの難曲です。

低音域:小型ブックシェルフ型より鳴ってます

  • Your Voice So… (PSYQUI)
    低音域がさらにブーストされたM-Project Remix版より
  • Teahouse(Juno Reactor)
    マトリックスでネオとセラフが茶屋でカンフーをするシーン
  • FACE OFF(やまだ豊)
    キングダム・オリジナル・サウンドトラックより

低音域のテスト音源は以上3曲です。

人間の可聴域スレスレの20 Hzまで収録された、真の低音を出せる音源を選びました。低音域を出せるスピーカーの性能差が顕著に分かりやすい3曲です。

結論から、サイズの割に低音域がよく鳴ってます。並の小型スピーカーはブックシェルフ型ですら60 Hz台からうっすら鳴る程度ですが、Bose SoundLink Maxは60 Hzどころか50 Hz台から余裕で鳴らせています。

本体の揺れ(パッシブラジエーター含む)や反響音をうまく活用して低音域を鳴らしている様子です。音量を大きくすると床を伝って足裏に振動がズンドコと伝わって来るレベルです。

下位モデル「Mini II」より格段に余裕のある低音域に仕上がり、スケール感と量感が改善されています。

ただでさえ「小さいサイズで低音域をしっかり鳴らす」のが上手いBoseが、Mini IIより4倍も大きなサイズでスピーカーを作るとさらに良くなるのは・・・ある意味当然の結果です。

やかもち
なにこれ凄い。下手なブックシェルフ型より余裕で低音域が出てます。

Your Voice So…(M-Project Remix)

FACE OFF(やまだ豊)

Teahouse(Juno Reactor)

ドルビーアトモス:スケール感と量感が心地いい

Charli xcx / ULTRA HD音質 / Dolby Atmos対応
藤井風 / HD音質 / Dolby Atmos対応

ドルビーアトモス対応音源「Everything is romantic(Charli xcx)」と「Workin’ Hard(藤井風)」を聴いてみました。

・・・ふだん使っているスピーカーがドルビーアトモス非対応だから、あまり正確なコメントは難しいのですが、率直に言ってかなり好みの音質です。

ブワァッと音が周囲に広がり、包まれるようなスケール感と低音域の量感が心地いい感じ。ただし、床が揺れるレベルの低音をズーンと鳴らすので、壁の薄いマンション住まいには向かないかも。

幸い、ドルビーアトモス音源だと音量を抑えても音質がそこまで劣化しない傾向です。近距離かつ小音量で量感ある音質が欲しい人にとって刺さる音質かもしれない。

その他:ホワイトノイズや指向性について

音楽を何も鳴らしていない無音時に、スピーカーから「サーーッ」とホワイトノイズが聴こえます。耳を10 cmくらいの距離まで近づけると聴こえるはずです。

電源オフでホワイトノイズが止まります。

指向性は良くないです。水平方向と垂直方向どちらも少しの角度で音質がけっこう変わってしまいます。ドルビーアトモス音源だと多少マシで、普通の音源は角度による音質差が大きいです。

もっとも音が良く聴こえるのはスピーカーの中央がちょうど耳の高さに来る高さです。

キクタニ / タイプ:卓上スタンド / 高さ:206 mm / 天板:240 x 210 mm / 耐荷重:12 kg(1台)
サンワダイレクト / クランプ式 / 天板:23x23 cm / 耐荷重:10 kg / 高さ:29~40 cm / 型番:100-SPSTN01
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Bose SoundLink Maxの音質をテスト

スピーカーの測定方法について

主観的な感想の次は、測定機材を使って客観的にBose SoundLink Maxの音質(特徴)をチェックします。

測定はフリーソフト「Room EQ Wizard」を使いました。無料ながらとても高機能なオーディオ測定ソフトで、周波数応答(音の周波数ごとの音圧)やインパルス応答(スピーカーの箱鳴りなど)を測定できます。

測定結果はあくまでも参考程度に

あくまでも目安程度の測定であって、厳密な測定はできません。本気で測定をするなら無響室でEarthworksのマイクを使ったり、Harmanの論文に基づいて作られたKlippel社の測定器を使う必要があります。

周波数応答を実測でチェック

(※クリックで拡大します)

Bose SoundLink Maxの周波数特性(メーカー公称値)は非公開です。

実際に測定した結果、48 Hz前後で少しずつ音が出始めて、51~19000 Hzまでそこそこフラットな特性を維持しています。

初期設定は低音域をやや盛りすぎているので、イコライザー補正で「低音域:-1~-2」くらい、または「中音域:1~2」「高音域:1」でちょうど良い感じに仕上がります。

(※クリックで拡大します)

せっかくの機会なので、Bose SoundLink Mini IIも測定してみた。

(※クリックで拡大します)

意外にもMaxと似たような味付けです。

しかし、筐体サイズの問題で低音域が62 Hzからしか出ないうえに、高音域が7000 Hzあたりから減衰するせいで音のクリアさを損なっています。

総合的に見てBose SoundLink Maxは(筐体サイズを除き)Mini IIの完全な上位互換です。

他のスピーカーと比較すると?

Edifier / 最大42Wのモニタースピーカー(2台セット)

約1.3万円から買える安さの割に、こもっていないクリアで明るい音質を出せる大人気PCスピーカー「Edifier MR4」との比較グラフです。

低音域の弱さを除けば、おおむねEdifier MR4がなかなか優秀です。逆にドルビーアトモス音源や低音域が多く含まれる音源なら、Bose SoundLink Maxが勝っています。

定価10万円超の高級スピーカー「KEF LSX」の比較グラフです。

やはりBoseは低音域が得意ですが、音の解像度や定位感の正確さでKEFにほとんど敵いません。

Amazon / 出力:330 W / ドライバ:5-way / 周波数:30~24000 Hz / 空間:Dolby Atmosなど対応

Amazonのハイテクスピーカー「Echo Studio」の周波数特性です。筐体の振動や床からの反響音を利用して低音を稼ぐ設計により、小型ながら30 Hzくらいからしっかりと低音を出せます。

Bose SoundLink Maxも量感やスケール感が小さい割に凄いですが、それよりもさらに大きい筐体を持つEcho Studioが相手だと届かないです。

ただ、音のクリア感(透明感)はBose SoundLink Maxの方が優秀です。

参考程度に、ゲーミングモニター(BenQ EX2710Q)との比較も見ておきます。

言うまでもなく勝負にならないです。ゲーミングモニターの内蔵スピーカーは絶望的に低音域が弱く、音がスカスカに聴こえやすいです。

まとめ:何かと便利で「QOL」に貢献するスピーカー

「Bose SoundLink Max」の微妙なとこ

  • 中音域~高音域の解像度
  • 無音時のホワイトノイズ
  • 指向性があまり良くない
  • aptX Adaptiveでも遅延はまだある
  • 価格がやや高め

「Bose SoundLink Max」の良いところ

  • サイズの割に音質がとても良い
  • 空間オーディオ規格に対応
    (Dolby Atmos / 360 Reality Audio)
  • 防水防塵(IP67)シャーシ
  • すぐに使えるアクティブスピーカー
  • 持ち運びやすいハンドル付き
  • 比較的コンパクトなデザイン
  • パワフルな音量
  • バッテリー持ちが長い
  • Bluetooth 5.4対応
  • aptX Adaptive対応
  • カラーリングは2色
  • 「Boseアプリ」が便利

Bose SoundLinkシリーズの最上位モデル「Max」は、かんたんに持ち運びできる上限に近いサイズ感を保ちながら、50 Hz台からきっちり低音域を鳴らせるパワフルな音質が魅力です。

ただでさえ優れた音質のMaxですが、「Boseアプリ」のイコライザー補正を使えばさらに化けるポテンシャルを持っています。

IP67等級シャーシ(タフなボディ設計)、量感たっぷりな空間オーディオ規格対応、Bluetooth 5.4(aptX Adaptive)対応など。機能性も大幅に向上しています。

価格とサイズを除いて、基本的にほぼすべての性能で「Mini II」の完全な上位互換です。目を瞑っていてもすぐに分かるレベルで音質が格段に良くなりました。

以上「Bose SoundLink Max 購入レビュー:大きさ以外は「Mini II」の完全上位互換です」でした。

Bose / タイプ:アクティブ / バッテリー:最大20時間
Bose / タイプ:アクティブ / バッテリー:最大20時間
やかもち
旅行用に買ったけど、結局「シャワー」や「キッチン」や「自転車ローラー」など。家の中であちこち持ち運んで使ってます。単体で動く無線スピーカーはやっぱり便利(しかも高音質)。

PCスピーカーのレビュー記事まとめ

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3 件のコメント

  • こいつは見た目からしてもSoundlink Flexの兄貴ですよね。miniはホント設置位置を気にして正面に立たないと全然良くないし格が違う。

    KEF LSX iiが初めての高級ブックシェルフ型でしたが、設置が良ければ、一体どこから鳴ってるのか信じられず本体を触って振動を確認してしまったくらい現実空間の音みたいですごい

  • Bluetoothスピーカーは遅延が大きいものが今も多くありますので、遅延の評価もお願いいたします。

  • おー、他のコメ欄で音響機器のレビューあったらって書きましたが、予想以上にガチですね!
    記事楽しかったです!

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