スマホ業界を席巻しかけた、あのファーウェイ(HUAWEI)のゲーミングモニター「MateView GT 27」を買ってみた。
セール価格で約3.5万円のエントリー向けモデルで、高コントラストな湾曲VAパネルが特徴。パネル以外に目立った点はありませんが、どれほどの性能か詳しくテストします。
(公開:2023/5/16 | 更新:2023/5/16)
HUAWEI MateView GT 27の仕様とスペック
HUAWEI MateView GT 27 | |
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パネルタイプ | WQHD(2560×1440)で最大165 Hz VAパネル(27インチ) 湾曲型(曲率:1500R) |
応答速度 | 4 ms (G2G) |
主な機能 ゲーミング向け |
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調整機能 エルゴノミクス | 高さ調整:110 mm 前後チルト:+20° ~ -5° 左右スイベル:- ピボット:- |
VRR機能 | Adaptive-Sync※G-SYNC互換も対応 |
参考価格 ※2023/5時点 | |
Amazon HUAWEI Store Yahooショッピング |
HUAWEI MateView GT 27 | |
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画面サイズ | 27インチ 湾曲型(曲率:1500R) |
解像度 | 2560 x 1440 |
パネル | VA |
コントラスト比 | 4000 : 1 |
リフレッシュレート | 165 HzHDMI 2.0 : ~144 Hz / DP 1.4 : ~165 Hz |
応答速度 | 4 ms (G2G) |
光沢 | ノングレア |
VESAマウント | 100 x 100 mm |
エルゴノミクス |
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主な機能 |
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同期技術 | Adaptive-Sync※G-SYNC互換も対応 |
スピーカー | なしイヤホン(3.5 mm)端子なし |
主な付属品 |
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寸法 | 613 x 436 x 224 mm |
重量 | 5.34 kg(パネルのみ) 7.8 kg(スタンド含む) |
保証 | 3年 |
HUAWEI MateView GT 27の画質をレビュー
MateView GT 27は公称値で4000:1のコントラスト比を誇る、黒色が深いVAパネルを搭載。
広い色域(DCI P3:90%)をアピールしているだけあって、鮮やかな色合い。言われなければIPSパネルと見間違えるほどに(いい意味で)VAパネルらしさが無いです。
曲率1500Rの湾曲型で、VAパネルの弱点である視野角の狭さをカバーします。しかし、ごく普通のアスペクト比16:9で「没入感」を感じるのは少々難しいです。没入感に期待し過ぎないように。
(sRGB:ΔE = 3.0 / 色温度:6610K / 輝度:348 cd/m²)
発色がとても豊かなVAパネルで、画質的にはFast IPSやIGZO IPSに代表される広色域IPSパネルといい勝負です。
色域の狭い痩せた色しか出せない低価格なIPSまたはVAパネルから乗り換えると、その映像美を体感できると思われます。
VAパネルの特性により、一般的なIPSパネルの約3~4倍ものコントラスト比も大きなメリットです。実測値で2800:1前後のコントラスト比で、かなり深い黒色を表示できます。
ホラー映画やホラーゲームなど、真っ暗になるシーンでも「白浮き」が非常に少ないです。
VAパネルでかつて目立っていた黒つぶれも、MateView GT 27ではほぼ解消されており、画面の暗いゲームで見づらくなるシーンも特に見られません。
残念ながら初期設定の「P3」プロファイルだと、色温度がやや暖色に偏っていて尿液晶に見えるリスクがあります。
- 色温度を「赤:100 / 緑:95 / 青:95」に変更
今回購入したレビュー機では上記のカスタム設定で色温度を修正できました。
- 初期の色温度:6262K(やや暖色)
- 修正後:6615K(わずかに寒色)
※パネルの個体差により、↑上記の設定が正しく機能するかどうか正確性を保証できません。あくまでも参考程度に。
モニター測定機材による評価
モニターの色を測定できる専用の機材「X-rite i1 Pro2(分光測色計)」を使って、「HUAWEI MateView GT 27」の画質をチェックします。
初期設定のままだと、sRGBプロファイルに対して色がややズレていますが、ΔE = 3.22程度なら割と合っています。一般人は気にする必要はありません。
sRGBに合っていないと困る用途(例:カラーマネージメント非対応のイラストソフトなど)では、モニターの設定から「sRGBモード」に切り替えてください。
表示される色がsRGB領域に制限され、結果的にsRGBに対して正確な色が出ます。MateView GT 27のsRGB色精度はなんとΔE = 1.04で非常に正確です。
色域が狭いにも関わらず派手に色がズレているパターンを除き、基本的に広色域パネルの初期設定はsRGBに対して色が外側へズレる傾向があります。
sRGBの色精度が高い ≠ 主観的に見た高画質です。
VAパネルらしく、ネイティブコントラスト比がとても高いです。一般的なIPSパネルと比較して約3倍で、体感できるほど黒色の見え方が違います。
画面の明るさ ※クリックすると画像拡大 |
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100%時で388 cd/m²に達し、十分な明るさです。0%時だと31.5 cd/m²まで下がります。44%で目にやさしいらしい120 cd/m²前後に一致します。
色域カバー率 | ||
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規格 | CIE1931 | CIE1976 |
sRGBもっとも一般的な色域 | 99.9% | 99.6% |
DCI P3シネマ向けの色域 | 89.9% | 93.1% |
Adobe RGBクリエイター向けの色域 | 84.3% | 90.4% |
Rec.20204K HDR向けの色域 | 64.7% | 68.2% |
表示できる色の広さ(色域カバー率)はそこそこ広いです。
もっとも一般的な規格「sRGB」で99.9%をカバー。HDRコンテンツで重要なシネマ向けの規格「DCI P3」を93.1%カバーします。
印刷前提の写真編集で重視される「AdobeRGB」規格のカバー率は90.4%です。Nano IPSやシャープIGZO IPSにやや劣っています。
色ムラの程度は可もなく不可もなく、普通です。VAパネルでよく見られる、パネルの左右に近いほど明るさが下がる「VAグロー」現象が出ています。
VAパネルで典型的なあるある症状で、別にMateView GT 27に限った症状ではないです。
VAパネルの性質上、視野角はIPSパネルより狭くTNパネルより広い傾向です(参考:液晶パネルの違いを解説するよ)。MateView GT 27は視野角の狭さを湾曲型で補っています。
フリッカーフリーを検証 ※クリックすると画像拡大 |
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公式サイトでテュフラインランド(TUV Rheinland)認証クラスのフリッカーフリーと記載されている通り、すべての明るさでMateView GT 27は完璧なフリッカーフリーです。
ここは液晶パネルオタク向けの解説です。ほとんどの人は興味がないので、読み飛ばしてください。
マクロレンズで拡大すると、MateView GT 27のVASパネルは一般的な「RGB配列」と判明します。文字のドット感や、テキストフリンジ(文字のにじみ)にまったく影響ありません。
スペクトラム分析では、広色域タイプの液晶パネルでよく見られる「赤色が凹む」グラフです。KSF蛍光体タイプの広色域VAパネルだと推測できます。
Monitor Panel Databaseからサジェストされたパネルデータは・・・
- AU Optronics製:M270DVR01.xシリーズ
- Samsung製:LSM270DP02シリーズ
以上の2つです。
HUAWEI MateView GT 27のゲーム性能をレビュー
↑こちらの記事で紹介している方法で、HUAWEI MateView GT 27の「応答速度」を測定します。
公式サイトによると、メーカー公称値は4ミリ秒(オーバードライブ時は不明)です。本当かどうか、測定機材で徹底的に調べましょう。
120 Hz時の応答速度 ※クリックすると画像拡大 |
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120 Hz時(120 HzはPS5で重要)の応答速度です。30パターン測定で、平均7.58ミリ秒でした。
初期設定の時点でオーバードライブは「Lv2」に設定されています。オーバードライブが効いている状態で平均5ミリ秒オーバーは、最近レビューした中で目立って悪いです。
165 Hz時の応答速度 ※クリックすると画像拡大 |
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165 Hz時の応答速度は平均7.0ミリ秒でした。どうやら初期設定だと、メーカー公称値の4ミリ秒を達成できないようです。
オーバードライブ設定でどれくらい応答速度が改善されるか検証します。
オーバードライブ設定 165 Hz / 4段階をテストした結果 | ||||
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平均値 | 9.07 ms | 7.00 ms | 5.98 ms | 3.83 ms |
最速値 | 5.83 ms | 2.60 ms | 2.17 ms | 1.30 ms |
最遅値 | 17.45 ms | 17.37 ms | 16.89 ms | 16.70 ms |
平均エラー率 | 0.0 % | 0.0 % | 0.0 % | 12.2 % |
MateView GT 27のオーバードライブ機能は「オフ」「Lv1」「Lv2」「Lv3」「Lv4」の5段階です。
オーバードライブを効かせると応答速度が確実に改善されますが、暗 → 明の応答速度(Rise Time)をそれほど改善できないため、背景が暗いシーンで残像感を軽減できません。
「Lv4」設定でようやくメーカー公称値の4ミリ秒を確認できるものの、エラー率が12%に上昇し、逆残像が発生してしまいます。
おすすめの設定は「Lv3」です。応答速度が平均6ミリ秒まで改善され、エラーも皆無です。
他のゲーミングモニターと比較しましょう。
MateView GT 27と競合しうるライバル製品は、セール時に3.2~3.3万円の「GREEN HOUSE GH 27」や「LG 27GN800-B」、セール時に5万円を切る「DELL S2721DGF」を挙げられます。
楽天市場にまれに在庫が復活する約2万円の「KEIAN KPGM270」もライバルでしょう。
ライバル製品すべてが平均3ミリ秒台に入っており、KEIAN KPGM270と27GN800-Bに至っては3ミリ秒を割っています。
つまり、平均6ミリ秒のMateView GT 27はライバルより応答速度が約2倍も長いです。ゲーミングモニターを名乗る以上、応答速度の速さは重要です。
「入力遅延(Input Lag)」は、映像ソースやマウス・キーボードからの入力信号を、ゲーミングモニターが実際に認識するまでにかかる時間です。
一般人は気にする必要はありません。競技性が重視される格ゲーやFPSゲームをガチでプレイする、競技ゲーマーが気にするべき指標です。
「Raspberry Pi 4」を使ったカスタム入力遅延テスターで入力遅延を測定した結果、60 Hz時で5.1ミリ秒でした。120 Hz時で4.3ミリ秒です。
他のゲーミングモニターと比較します。ほとんどのゲーミングモニターは16ミリ秒を下回ります。入力遅延5.1ミリ秒は、まったく問題ありません。
HUAWEI MateView GT 27の機能性をレビュー
画面が湾曲しているモニターにありがちなエルゴノミクスです。湾曲しているから左右スイベル(首振り)の必要性が薄く、コストカットのために省略されます。
実用上、十分なエルゴノミクスです。
VESAマウント ※クリックすると画像拡大 |
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別売りモニターアームを取り付けるのに便利なVESAマウントは「100 x 100 mm」に対応します。パネル本体の重量は約5.4 kgで普通のモニターアームで持ち上げられます。
モニター中央下部にある「5方向ボタン」でサクサクとOSD設定が進みます。一部の操作を除き、基本的にASUSやBenQ製ゲーミングモニターでよく見られる、ボタンを右に倒すと決定する仕様です。
OSDレイアウト自体はよくあるフォルダ階層型で、直感的に分かりやすく整理されています。
なお、初期状態だとAdaptive Syncが表示されない不具合は健在です。5方向ボタンを10秒ほど奥に倒したままにすると、Adaptive Syncの項目が出現します。
- Scenery
- Movie
- sRGB
- MOBA
- RTS
- FPS
- P3(初期設定)
OSDから「ピクチャーモード」を設定すると、画面の明るさやコントラスト感が若干変わります。好みにあったモードを使うのも良し、P3(初期設定)のまま自分で細かく設定してもOKです。
筆者の場合、P3モードのまま色温度を「赤:100 / 緑:95 / 青:95」に調整して使っています。
なお、sRGBモードは表示される色域がsRGB領域に制限されます。sRGBを必要とするクリエイター向けのプロファイルで、画質重視の一般人にとって出番がないです。
暗い部分を見やすく補正する、暗所補正機能「Dark field contrl」の効果です。全部で3段階あり、レベルを上げるごとに暗いシーンの視認性が改善されます。
各種インターフェイス ※クリックすると画像拡大 |
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必要最低限のインターフェイスです。USB Type-Cはもっぱら電源アダプタ用で、映像出力やDP Alt Modeに非対応です。
HDMIで最大144 Hzまで。Display Port 1.4で最大165 Hzに対応します。Display PortでAdaptive Sync(G-SYNC互換モード)も使用可能です。
PS5の対応状況 ※クリックすると画像拡大 | ||
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設定 | 60 Hz | 120 Hz |
フルHD1920 x 1080 | 対応PS5 VRR:なし | 対応PS5 VRR:なし |
WQHD2560 x 1440 | 対応PS5 VRR:なし | 対応PS5 VRR:なし |
4K3840 x 2160 | 対応PS5 VRR:なし | – |
HDMIでPS5につなぐと、フルHDとWQHDどちらも最大120 Hzで使えます。仮想4K(WQHDに4K解像度で表示するモード)も対応しており、高精細なグラフィックを表示できます。
VRR機能(可変リフレッシュレート) ※クリックすると画像拡大 |
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ゲーム側のフレームレートと、モニター側のリフレッシュレートを揃えてティアリング現象を防ぐ「VRR」機能は、定番のAdaptive SyncやG-SYNC互換モードに対応します。
OSD設定からAdaptive Syncを有効化して、Display Portで接続するとG-SYNC互換モードを有効化できます。動作範囲はよくある48~165 Hzです。
HUAWEI MateView GT 27のHDR性能をレビュー
HUAWEI MateView GT 27で実際にHDRコンテンツをテストします。
テストに使ったHDRソースは、Youtubeで公開されている「Morocco 8K HDR」と、HDR対応の「天気の子(4K Ultra BD盤)」です。
VAパネルのおかげで黒が締まっていて普通のIPSパネルよりメリハリが出やすい印象です。Display HDR認証を取っていない割に、最低限のHDR表示品質を出せています。
本格的なHDR 600~1000ゲーミングモニターと比較さえしなければ、それなりに見られるHDRではないでしょうか(※逆に言うと、比較したら終わりです)。
「本物のHDR」を体験するなら、最低でもDisplay HDR 600、できればDisplay HDR 1000対応のゲーミングモニターが必要だと筆者は考えています。
VESA Display HDR HDR性能のテスト結果 | ||
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比較 | テスト対象 MateView GT 27 | VESA Display HDR 400 |
画面の明るさ |
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黒色輝度 | 0.13 cd/m² | 0.40 cd/m² 以下 |
コントラスト比 | 2831 : 1 | 1000 : 1 以上 |
色域 |
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色深度 | 10 bit DP 1.4で最大120 Hzまで | 8 bit |
「優れたHDR性能」を初心者さんに分かりやすく説明すると
- 明るさ:明るいほど良い(超ハイエンド機なら1000 cd/m2超)
- 黒色:無点灯に近いほど良い(0.1 cd/m2以下なら実用上は十分)
- コントラスト比:高いほど良い(5000 : 1以上で実用上は十分)
- 広色域:DCI P3が広いほど良い(DCI P3:90%以上は欲しい)
めちゃくちゃ明るくて、暗い部分はちゃんと真っ暗。さらに表示できる色も広い。これらの条件を満たしているなら「高性能なHDR」で、高性能なHDR性能を持つモニターは基本的にDisplay HDR規格を取得しています。
HDR 600以上なら、まずハズレなし。HDR 1000やHDR 1400を取得しているモニターは超ハイエンド機です。
なお、有機ELパネルは特性上、HDR性能を伸ばせないので注意してください(※有機ELは画面を明るくするほどパネルの故障率が上昇するため、画面が明るくなりすぎないように制御されています)。
MateView GT 27のHDR性能をテストした結果、Display HDR 400規格に惜しくも届かない性能でした。ピーク輝度と全画面輝度の400 cd/m²基準を突破できません。
合格できて当然の最低グレードですが、未だにHDR 400すら突破できないゲーミングモニターもあります。
MateView GT 27のHDR性能に期待は禁物です。一応、モニターに「HDR映像を表示できる」程度で、HDRコンテンツの再現性能に乏しいです。
HDRモードで画面全体に白色を表示したときの明るさを、他のモニターと比較したグラフです。
HDR時のコントラスト比(理論値)は2831:1です。黒色が締まりやすいVAパネルらしい高コントラスト比です。
HDRコントラスト比i1 Pro 2で測定した結果 | |
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全画面 | 2831 : 1 |
10%枠 | 2432 : 1 |
3×3分割 | 2644 : 1 |
5×5分割 | 2427 : 1 |
7×7分割 | 2645 : 1 |
HDRコントラスト比を細かくテストした結果を掲載します。ワーストケースで2400:1以上のコントラスト比を維持できます。
正しい明るさを表示できるかをチェックする「EOTF」グラフは意外と悪くないです。MateView GT 27の限界輝度までキレイに追従できており、正しい明るさを表示します。
HDR時の色精度(Rec.2020)も驚くほど正確です。最大ΔE = 28.7、平均ΔE = 3.57です。
色温度は低輝度だと7000K前後でかなりの寒色。グレー40%あたりから、Rec.2020規格で求められるD65(6500K)前後に一致します。
表示特性そのものは全体的に良好・・・、ですが輝度が足りていません。
HDRモード時の消費電力電力ロガーコンセントで測定 | |
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白枠面積 | 消費電力 |
1 % | 39 W |
2.5 % | 39 W |
5 % | 39 W |
10 % | 39 W |
25 % | 39 W |
50 % | 39 W |
75 % | 39 W |
100 % | 39 W |
全白フラッシュ (※持続時間は2~3秒) | 39 W |
電源コンセント経由でHDRモード時の消費電力を測定しました。白面積の広さに関係なく39 W前後です。
HUAWEI MateView GT 27の開封と組み立て
ダンボールに「HUAWEI MateView GT」と印字された、簡素なパッケージで届きます。
分厚い梱包材でぎっしり、安心できる梱包状態です。
付属品 |
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普通の付属品です。映像出力用のDisplay Portケーブルと、電源アダプタ用のUSB Type-Cケーブルが付属します。
最大65 W(20 V x 3.25 A)を給電できる電源アダプタです。
最近のゲーミングモニターらしい、ツールレスフリーの組み立て工程です。スタンド部分の固定ネジは、付属品の六角レンチで固定できます。
まとめ:セール価格でも「割安」とは評価できない
「HUAWEI MateView GT 27」の微妙なとこ
- パネルの均一性は普通
- コントラスト比が公称値に達しない
- VAパネルらしく応答速度が遅い
- 内蔵スピーカーなし
- 初期設定の色温度がズレてる
(かんたんに修正できます) - ゲーマー向け機能が少ない
- 湾曲型はやや用途を選びます
「HUAWEI MateView GT 27」の良いところ
- 27インチでWQHD(ちょうどいい)
- 最大165 Hzに対応
- PS5で120 Hzに対応
- 広色域パネル(DCI P3で93%近い)
- 入力遅延が非常に少ない
- 必要十分なエルゴノミクス(調整機能)
- メーカー3年保証
MateView GT 27は定価5万円だと駄作で、セール価格の3万円台でようやく適正レベルのゲーミングモニターです。現状、同じ3万円台ならもっと魅力的なゲーミングモニターが他にあります。
VAパネル特有の深い黒色にどこまで価値を感じるかでGT 27の評価が変わりますが、2400~2800:1程度のコントラスト比ではイマイチです。
「MOBIUZ EX2710R」など、4000:1超えのコントラスト比と平均3ミリ秒の応答速度を両立するVAパネルは一部の高級モデルに限られ、低価格なVAパネルはまだまだ性能面に難ありです。
参考価格 ※2023/5時点 | |
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Amazon HUAWEI Store Yahooショッピング |
2023年5月時点で定価が約5万円です。セール時に30%オフクーポンが出たり、Yahooショッピングで実質3万円を切ったり派手に値下げされます。
応答速度を気にせず、高コントラストなWQHDゲーミングモニターが必要な方に有力な候補です。
MateView GT 27の代替案(他の選択肢)
たまに楽天市場で19800円まで値下がりする「KEIAN KPGM270」が、主な代替案です。AdobeRGBを99%カバーする、広色域なシャープ製IGZOパネル搭載で、応答速度はなんと3ミリ秒を切ります。
約3.2~3.3万円から買える「GREEN HOUSE GH 27」も魅力的な候補です。広色域で高速応答(平均3ミリ秒台)、ネイティブコントラスト1250:1超えの高品質なシャープ製IGZO IPSパネルを搭載。
没入感を求めて湾曲型ゲーミングモニターを探している方には「MateView GT 34」が割りとおすすめ。アスペクト比21:9の広い視野で没入感を得やすいです。
値段は2倍近いですが、VAパネルで高性能なら「MOBIUZ EX2710R」が適任者でしょう。4000:1超えのハイコントラストと、平均で3ミリ秒台の猛スピード応答速度を両立します。
加えて、BenQ MOBIUZシリーズ独自の便利なゲーマー向け機能をフル装備。値段に見合う「価値」を提供する、まっとうなゲーミングモニターです。
WQHDでおすすめなゲーミングモニター
最新のおすすめWQHDゲーミングモニター解説は↑こちらのガイドを参考に。
WQHDでおすすめなゲーミングPC【解説】
おすすめなゲーミングモニター【まとめ解説】
いつもお世話になっております。
VAパネルは応答速度が遅いのですね…
INNOCNの安いVA搭載ゲーミングモニターがどうなのかかなり気になりますね…
❤️
私個人しか気になる人が居ないかもしれないので申し訳ないのですが、アダプタが床に転がり邪魔orタップの隣の口が使えなくなる場合があるので、電源内蔵式ではなくアダプタ式の場合スペック欄に注釈で書いて頂けると選定の参考になるので御一考お願いします