「Ryzen 9 3950X」はメインストリーム向けCPUとして、世界初の16コアCPUです。10コア以上はインテルのHEDT向けCPUの独壇場でしたが、AMDはメインストリーム向けで16コアまで侵略し、あのインテルを値下げ競争に引きずり落としました。そんな3950Xの驚異的な性能を検証です。
メインストリーム初の16コア「Ryzen 9 3950X」
10コア以上のハイエンドなCPUを探していたら「Ryzenブランドの存在を初めて知りました。」という人向けに、一応Ryzen 9 3950Xの基本的な仕様(スペック)や、第3世代Ryzenの設計上の特徴について解説しておきます。
すでにZen 2アーキテクチャ(設計)について詳しく知っている人は、いきなり ベンチマーク編に飛んでもらっても構いません。
CPU | Ryzen 9 3950X | Core i9 9900K | Core i9 9960X |
---|---|---|---|
ロゴ | |||
世代 | 3rd Zen 2 | 9th Coffee Lake R | 6th Skylake X Refresh |
プロセス | 7 nm | 14 nm++ | 14 nm++ |
TIMCPU内部の熱伝導材 | ソルダリングIHSは金メッキ仕様 | ソルダリング | ソルダリング |
ソケット | Socket AM4 | LGA 1151 (v2) | LGA 2066 |
チップセット | AMD 400 / 500 | Intel 300 | Intel X299 |
コア数 | 16 | 8 | 16 |
スレッド数 | 32 | 16 | 32 |
ベースクロック | 3.50 GHz | 3.60 GHz | 3.30 GHz |
ブーストクロックシングルコア使用時 | ~ 4.70 GHz | 5.00 GHz | 4.50 GHz |
ブーストクロック全コア使用時 | ~ 4.70 GHz | 4.70 GHz | 4.00 GHz |
手動OC | 可能 | 可能 | 可能 |
L1 Cache | 768 KB | 512 KB | 896 KB |
L2 Cache | 6 MB | 2 MB | 14 MB |
L3 Cache | 64 MB | 16 MB | 19.25 MB |
対応メモリ | DDR4-3200 | DDR4-2666 | DDR4-2666 |
チャネル | x2 | x2 | x4 |
最大メモリ | 128 GB | 128 GB | 256 GB |
ECCメモリ | U-DIMMのみ | 不可 | 不可 |
PCIeレーン | Gen4 | Gen3 | Gen3 |
16 + 4 | 16 | 44 | |
レーン構成 | 1×16 + 1×4 | 1×16 + 2×8 | x16 |
2×8 + 1×4 | 1×8 + 2×4 | x8 | |
1×8 + 2×4 + 1×4 | – | x4 | |
内蔵GPU | なし | UHD 630 | なし |
GPUクロック | – | 350 ~ 1200 MHz | – |
TDP | 105 W | 95 W | 165 W |
MSRP | $ 749 | $ 499 | $ 1699 |
参考価格国内の参考価格 | 99778 円 | 58093 円 | 101100 円 |
Ryzen 9 3950Xはメインストリーム向けでは最高のスペックを誇るCPUです。インテルCPUのメインストリーム最上位は依然としてCore i9 9900Kの8コアにとどまり、16コアで競合するのはHEDT向けのCore i9 9960Xのみ。
価格設定はi9 9960Xが1699ドルに対して、Ryzen 9 3950Xは半額以下の749ドルです。しかし、インテルは3950Xの登場に合わせてHEDT向けCPUの価格を大幅に値下げしたので、今は3950Xが特別安いわけではない。
加えてi9 9960Xには16コアだけでなく、HEDTならではの拡張性の高さも付属します。たとえば4チャンネルメモリに、44本の物理的なPCIeレーン※は、Ryzen 9 3950Xには無い大きな強みです。
とはいえ、HEDTクラスの拡張性を捨てた代わりに3950Xには互換性の高さがメリットとして付いてきます。安価なB450マザーボードでも、BIOSさえアップデートしておけば簡単に16コア環境を実現できる手軽さはスゴイです。
極端な例だと、たった1万円の安いマザーボードで16コアのCPUが動くんですよ。インテルのHEDT向けマザーボードは少なくとも2.5万円は必要です。
※帯域幅ではほぼ同じですが、レーンの本数そのものはCore Xが2倍以上です。レーン数の多さは、コアゲーマーやAI系の研究者にとっては重要だったりします。
第3世代Ryzen「Zen 2」の改善ポイント
Ryzen 9 3950Xには、TSMC社の7 nmプロセスを使った最新設計「Zen2」を使用しています。ではZen2は従来のRyzen(Zen / Zen+)と比較して何がどう違うのか。基本的な内容を解説します。
従来設計との大きな違いは以下の3つです。
- クロックあたりの性能(IPC)が約15%改善
- エンコード性能の強化(SIMD演算の256 bit化)
- PCI Express Gen4に対応
順番に見ていきましょう。
1つ目は「IPC(クロックあたりの処理性能)」が、初代Ryzenから約15%も改善されました。同じクロック周波数で、より高い処理性能を発揮できるようになったため、過度なオーバークロックをせずとも高い性能を実現できます。
もっとザックリと説明するなら、今までは5.0 GHzで出せていた性能を4.35 GHzくらいで出せるようになった。という意味です。少ないクロックで高性能なので、発熱を抑えてワットパフォーマンスの改善も可能です。
2つ目は「エンコード性能の強化」です。動画エンコードソフトは「AVX2」と呼ばれる命令セットを使って、動画のエンコードを爆発的に高速化しています。
しかし、従来のRyzenはこのAVX2という命令を半分ずつしか処理できませんでした。毎回データを半分に切り分けて、幅が128 bitしかない細いベルトコンベアに乗せて処理していたのです。
だから従来のRyzenは、多くの動画エンコードソフトで本来の処理性能を発揮できないという弱点を抱えていました(※一部のソフトは、開発者が最適化することでRyzenでの高速処理を可能にしていた)。
この弱点を解消するべく、第3世代のRyzenではAVX2を処理するために使うベルトコンベアの幅を2倍の256 bit幅に拡張し、一度に処理できるデータ量を2倍に改善。
インテルCPUと同様のベルトコンベアを装備したため、きちんとCPUのコア数に見合ったエンコード処理速度を発揮できるようになるはずです。
3つ目は「PCI Express Gen4」のサポート。従来のRyzenや競合するインテル製CPUは、NVMe SSDやグラフィックボードをつなぐインターフェイスに「PCI Express Gen3」を使用しています。
Gen3の転送速度(理論値)は16レーンで約15.75 GB/s、4レーンで約3.94 GB/s、1レーンで約985 MB/sです。グラフィックボードはまだまだ足りているものの、NVMe SSDや10 Gbps NICでは不足気味でした。
そこで第3世代Ryzenでは、後継規格の「PCI Express Gen4」を実装することで転送速度を一気に2倍にまで拡張し、帯域不足の解消を狙います。必要性はともかく、ライバルCPUに対するアドバンテージになるのは間違いないです。
なお、第3世代Ryzen対応の最新チップセット「X570」も、PCI Express Gen4を実装して拡張性を大幅に改善しています。以下にガイド記事を用意しているので、ついでに読んでみてください。
ここまでの解説で、
- クロックあたりの性能(IPC)が約15%改善
- エンコード性能の強化(SIMD演算の256 bit化)
- PCI Express Gen4に対応
第3世代Ryzen(Zen2)の基本的な改善ポイントについて、一通り把握できたと思います。では、本題のRyzen 9 3950Xのスペック解説をつづけていく。
メモリは定格で「DDR4-3200」に対応
メモリランク | メモリ枚数 | 第3世代(Zen 2) | 第2世代(Zen+) | 初代(Zen) |
---|---|---|---|---|
シングルランク | 2枚 | DDR4-3200 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
4枚 | DDR4-2933 | DDR4-2133 | DDR4-2133 | |
デュアルランク | 2枚 | DDR4-3200 | DDR4-2667 | DDR4-2400 |
4枚 | DDR4-2667 | DDR4-1866 | DDR4-1866 |
第3世代Ryzenはメモリコントローラも強化され、対応している定格メモリクロックがDDR4-2933からDDR4-3200にまで向上しました。
高品質なオーバークロッカー向けのメモリを用意するなら、DDR4-3200以上のクロックで安定動作も狙えます。ただし、3200以上を狙う際は3600~3733あたりを上限にしておくと良いです。
AMDいわく、実際の性能に効率よく影響があるのはDDR4-3733までだからです。よって(オーバークロック自体が目的の人を除く)ほとんどの人にとっては、DDR4-3200までで問題なく間に合います。
「ソルダリング」と「金メッキIHS」で冷却効率を改善
AMD Ryzenシリーズや、インテルの第9世代以降のCoreシリーズでは、TIMに「ソルダリング(はんだ付け)」を採用しています。グリスよりも効率よく、熱をヒートスプレッダに伝えられるメリットがある。
第3世代のRyzenも同様にソルダリングを踏襲しつつ、ヒートスプレッダ(CPUの殻)に金メッキを施すことで更に冷却効率を改善しています。
従来のチップセットは利用可能ですが
CPU | Ryzen 9 3950X |
---|---|
対応ソケット | Socket AM4 |
対応チップセット | AMD X570 |
AMD X470要BIOSアップデート | |
AMD B450要BIOSアップデート | |
AMD X370要BIOSアップデート | |
AMD B350要BIOSアップデート |
BIOSアップデートは必要になりますが、B450やX470など従来のチップセットでRyzen 9 3950Xを使用可能です。ネイティブ対応する「X570」チップセットが高いと感じるなら、B450マザーボードは十分選択肢になります。
ただし、従来のチップセットとX570チップセットでは、マザーボードの設計に違いがあるので注意してください。もっとも大きな違いは、CPUに電力を供給するVRMフェーズ回路の設計です。
B450やX470マザーボードは、比較的アナログな実装のフェーズ回路が多く、16コアCPUをフルに動かせばVRMフェーズが激しく発熱してCPUが100%の性能を出しきれない状況になる可能性も多少はあります。
一方、X570マザーボードではデジタル化されたフェーズ回路が主流になっています。発熱を抑えつつ、大電流に耐えられる設計のVRMフェーズを備えているため、16コアをフル活用するならX570マザーボードを検討したいです。
「Ryzen 9 3950X」のスペック要点まとめ
最後に、Ryzen 9 3950Xのスペックについてまとめます。
- インテルの16コアCPUより安い
- メインストリーム初の「16コア」CPU
- 改善されたブーストクロック周波数
- 「IPC」は最大で約15%の改善
- エンコード性能の強化
- メモリクロックは定格でDDR4-3200に対応
- ソルダリング & 金メッキで熱対策
- 従来のチップセットでも使用可
- 拡張性はインテルの16コアに劣る
12コアのRyzen 9 3900Xと比較すると、16コアのRyzen 9 3950Xは1コアあたりの単価がやや高くなっています。それでもインテルの16コアCPUを買うよりは安いため、コストパフォーマンスは驚異的です。
ただし拡張性ではインテルに軍配が上がります。メモリチャネルはRyzenが2チャネルに対して、インテルは4チャネル使用可能です。PCIeレーンの帯域幅はどちらもほぼ同じですが、レーンの本数ではインテルが2倍を超えています。
目的や用途によって、ケースバイケースにどちらが本当に必要なのか。ある程度は選択する必要性があるのが、Ryzen 9 3900Xとはまた違ったところです。
Ryzen 9 3950Xを実機レビュー
パッケージング & 開封
第3世代Ryzenのメインストリーム向けCPUとしては、もっとも上位に位置するRyzen 9 3950Xですが、パッケージデザインはRyzen 9 3900Xよりもアッサリとしています。
表から見ると半開きに見えるデザインは、反対側から見るとしっかりとシールで封がされています。スリット(溝)をあえて入れてユニークな雰囲気を醸し出すデザインです。
Ryzen 9 3950XにはCPUクーラーが付属しない分だけ、パッケージがスッと薄くなりました。CPUクーラーが付属するRyzen 9 3900Xと並べてみると、薄さの違いは一目瞭然。
封を切って引っ張るだけで開封でき、すぐにCPU本体が姿を現します。
縦長なパッケージの中身はそのほとんどがクッション材で埋められていて、付属品はRyzen 9シールと説明書だけでした。
1世代前のRyzenとCPU本体の違いを見比べてみる。細かい部分でデザインがわずかに違いますが、もっとも大きな違いは左下のソケット方向マーク(三角形)です。
以前よりも三角形がとても小さくなっていて、パッと見ただけではソケットの向きが分かりにくくなっています。CPUの取り付けに慣れている人なら大丈夫ですが、初めて自作する人にとっては一瞬向きが見えなくて焦るかも。
「ASRock X570 Taichi」にセットしてみた。Ryzen対応のSocket AM4は、インテルのLGA 1151よりも固定方法がシンプルでラクです。固定用のレバーも小型で、CPUクーラーのマウンティングプレートと干渉しづらいのも良いところ。
テスト環境の紹介と比較対象
テスト環境「ちもろぐ専用ベンチ機」 | ||
---|---|---|
PC | ver.AMD | ver.Intel |
CPU | Ryzen 9 3950X | Core i9 9900K |
CPUクーラー | Corsair H100i Pro RGB240 mm簡易水冷ユニット | |
マザーボード | ASRock X570 Taichi | ASRock Z390 Phantom Gaming 6 |
メモリ | DDR4-3200 8GB x2使用メモリ「G.Skill FlareX C14」 | |
グラフィックボード | RTX 2080 Ti使用グラボ「MSI Gaming X Trio」 | |
SSD | NVMe 250GB使用SSD「Samsung 970 EVO Plus」 | SATA 500GB使用SSD「Samsung 860 EVO」 |
SATA 2TB使用SSD「Micron 1100」 | ||
電源ユニット #1システム全体 | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
電源ユニット #2CPUのみ | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
OS | Windows 10 Pro 64bit検証時のバージョンは「1903」 | |
ドライバ | NVIDIA 431.60 | |
ディスプレイ | 1920 x 1080@240 Hz使用モデル「BenQ XL2546」 |
※「青字」は該当するレビュー記事へリンクしています。
Ryzen 9 3950Xを検証するPCスペックは以上のとおりです。比較対象には同じ16コアのi9 9960Xを用意したいところですが、予算がないのでゲーム最強のCPUであるCore i9 9900Kにしておきました。
CPUクーラーは両者ともに、240 mm簡易水冷ユニットの「Corsair H100i Pro RGB」をマザーボード側の自動設定で使用します。メモリも両者ともにDDR4-3200(タイミングはCL14)で揃えています。
グラフィックボードはレビュー時点で最強の性能を誇る「RTX 2080 Ti」を使用しました。CPUのゲーミング性能を計測するため、なるべく高性能なグラフィックボードを使ってボトルネックを出やすくする目的です。
システムストレージはもちろんSSDで揃え、アプリケーションなどはUSB接続のSATA SSD(2TB)から実行します。基本的には、CPU本体の性能差を忠実に検証できるテスト環境が揃っています。
CPU性能をチェック
レンダリング性能
「Cinebench R15」は日本国内だけでなく、国際的にもCPU用の定番ベンチマークソフトです。内容はレンダリングで、CPUが持っている理論上の性能がハッキリと反映されやすいです。
CPUのすべてのコアを100%使用した場合の性能を叩き出すため、理論上の目安になります。ただし、あくまでも目安であり、CPUの性能を代表するスコアではない点は注意してください。
Cinebench R15 / マルチスレッド性能
すべてのCPUコアを使用した場合の「マルチスレッド性能」は、Core i9 9900Kの約2倍近い4000 cb超えを記録しました。
参考までに、16コアのCore i9 9960Xが3500 cb前後、18コアのCore i9 9980XEが3750 cb前後です。Ryzen 9 3950Xは高いクロック効率(IPC)のおかげで、インテルの16~18コアCPUを上回るマルチスレッド性能を発揮しています。
Cinebench R15 / シングルスレッド性能
1コアあたりの性能を示す「シングルスレッド性能」は軽く200 cbを超えています。Core i9 9900Kとおおむね同じくらいのスコアなので、マルチスレッドの最適化されていないソフト※でも、高い性能を期待できそうです。
※代表例としてはAdobe系のソフトウェア。Photoshopなどは特に顕著です。
Cinebench R15の後継バージョン「Cinebench R20」も検証しておきました。
Cinebench R20 / マルチスレッド性能
マルチスレッド性能はCore i9 9900Kを約80%、Ryzen 9 3900Xを約30%ほど上回るスコアです。Core i9 9980XEだと8700 cb前後なので、やはりインテルの16~18コアCPUより効率よくマルチスレッド性能が出ています。
Cinebench R20 / シングルスレッド性能
シングルスレッド性能は500 cbの大台を超えて521 cbに達しました。Core i9 9900Kですら500 cbを超えるのがやっとなのに、Ryzen 9 3950Xは余裕でクリア。トップクラスのシングル性能です。
Cinebenchだけでなく、実際に「Blender」というレンダリングソフトを使って処理速度を計測。内容はスポーツカー「BMW」を生成するのにかかった時間で比較します。
Blender 2.79.7 / 「BMW」の生成時間
レンダリング時間はわずか93秒。めちゃくちゃ速いです。
計算速度
Geekbench 4.1はマルチプラットフォーム対応のベンチマークソフトです。内容は多種多様なテストのパッケージで、AESなど暗号処理系の計算速度が問われています。主にCPUの計算速度をスコア化することになります。
Geekbench 4.1 / シングルスレッド性能
1コアあたりの性能はCore i9 9900Kには届きませんが、文句なしの高速処理です。
Geekbench 4.1 / マルチスレッド性能
マルチスレッド性能はもちろん圧倒的で、約50000点に迫るスコアに。
Euler3Dは流体力学の計算をCPUに実行させる、Geekbench以上にCPUの計算速度が問われるベンチマークです。単位はHz(ヘルツ:1秒あたりの計算回数)で示され、数値が大きいほど速いことを意味します。
Euler3D Benchmark / 計算速度
Euler3Dはもっぱらシングルスレッド性能が影響しやすいベンチマークですが、比較的レガシーなソフトなので思ったよりは振るわない結果になりました。
円周率を計算するベンチマークソフト「SuperPi」でも似たような現象が確認されているため、古いソフトウェアだとCPU本来の性能を出し切れない可能性を示唆します。
動画エンコード
メニーコアCPUでもっとも期待されているタスクのひとつは、間違いなく「動画エンコードの短縮化」でしょう。
まずは定番のフリー動画エンコードソフト「Handbrake」を使ってエンコード性能を検証します。約1 GBのフルHD動画(.mkv)を、Handbrakeの標準プリセットを使ってエンコードして、ログに表示される「平均処理速度」で性能比較です。
Handbrake / Fast 480p(x264)
フルHD(1080p)から480pに、H.264形式でエンコードした結果です。パッと見で分かる通り、Ryzen 7 3700XとRyzen 9 3900Xでは約20%は性能が伸びたのに対し、Ryzen 9 3900XからRyzen 9 3950Xでは約9%しか変わりません。
困ったことに、低解像度へのエンコードだとCPU使用率がどうしても100%に届かないのです。原因は分かりませんが、Handbrakeは10コア以上になると効率よく処理ができない可能性がありますね。
Handbrake / Fast 1080p(x264)
フルHDからフルHDへの動画エンコードでは、若干CPU使用率が改善します。それでも性能の差は約12%で、16コアすべてをフルに活用できません。
Handbrake / Fast 480p(x265)
同じプリセットのまま、エンコード形式をH.265(x265)に変更してテストしてみました。やはり低解像度へのエンコードでは、コア数に見合った処理性能を得られないです。
Handbrake / Fast 1080p(x265)
フルHDへ動画エンコードするとCPU使用率が85%前後で落ち着くようになり、やっと16コアらしい処理性能になってきました。8コアから12コアで約32%の性能差、12コアから16コアで約20%の性能差です。
Handbrake / Fast 1080p(x264) / 2つ並列
フルHDからフルHD(H.264形式)への動画エンコードを、2つ同時に並列処理させて、2つのログを合計してエンコード性能を比較しました。この方法なら、Ryzen 9 3950XのCPU使用率を常に100%に張り付かせることが可能です。
当たり前の傾向ですが、エンコード1つではCPU使用率が100%になりにくいCPUほど、並列エンコードによる性能の伸び幅は大きいですね。有り余るCPUパワーをすべて使い切るなら、並列エンコードは有力な選択肢かもしれません。
- x264guiExをダウンロード(rigaya氏の公式サイト)
日本では大人気の動画編集ソフト「Aviutl」も検証します。rigaya氏が開発した拡張プラグイン「x264guiEx」と「x265guiEx」を使って、2400フレームの動画をエンコードする。
Aviutl / x264guiExエンコード
CPUは半分も使い切れてないですが、エンコード処理速度は意外にも改善が見られました。てっきりほとんど性能差は出ないと思っていただけに、いい意味で裏切られた結果です。
Aviutl / x265guiExエンコード
x265guiExでも同じような傾向です。テロップを入れたり動画をカットするくらいの軽い動画編集なら、Aviutlの動画エンコードで意外と行けそうです。
今回は、Adobe Premiereの動画エンコードもテストします。Premiereから直接エンコードするとログが残らないので、Media Encoderから実行してログに残された処理時間でCPU性能を比較です。
テスト内容はOBSで録画した4K解像度のゲームプレイ動画(.mp4)を、標準プリセット「Youtube 1080p HQ」を使ってフルHD動画にエンコードするのみ。
Media Encoder / 4K to YT 1080p HQ
驚くほど性能が伸びません。しかし、CPU使用率は検証した4つのCPUすべてで100%張り付きでした。
エンコード中にタスクマネージャーを見ると、動画エンコードが始まるとともにメモリ使用量がどんどん増えて振り切れていることが判明。あ…そういえばMedia Encoderはメモリが多いほど性能が伸びるソフトでした↓(※検証済みなの忘れていた)。
動画編集
「Davinci Resolve」はフリー動画編集ソフトとして、Aviutlと並んで完成度の高いソフトです。カラーグレーディングやVFX合成などプロ仕様な機能に加え、PCスペックをフルに活用できる洗練された設計が大きな強み。
今回の検証ではPuget Systems社のベンチマークプリセットを使って、Davinci Resolve 16における動画編集のパフォーマンスを計測します。バッチ処理でDavinci Resolveを動かして、それぞれの処理にかかった時間からスコアを出す仕組みです。
Davinci Resolve / 4K動画編集
4K動画編集ではコア数が増えるにつれて処理性能が改善します。Core i9 9900Kより約19%高速ですが、12コア以上はやや伸び切らない様子でした。
Davinci Resolve / Fusion(VFX)
Davinci Resolveの「Fusion」は、平たく言うならVFX合成のような編集機能です。4K動画編集と同じく、CPUのコア数が多いほど処理性能が改善が見られ、16コアでも性能が伸びています。
メニーコア化が急速に進む時代に最適化が追いつく動画編集ソフトを使うなら、Ryzen 9 3950Xの性能はかなり魅力的です。逆にAdobeソフトをメインに使っているなら、3950Xの16コアは持て余す可能性が高いです。
テスト内容 | Ryzen 9 3950X | Ryzen 9 3900X | Ryzen 7 3700X | Core i9 9900K | 単位 | |
---|---|---|---|---|---|---|
4K | Overall Score | 1034 | 1040 | 950 | 870 | Score |
4K Test Average | Basic Grade | 112 | 118.3 | 97.3 | 91.4 | Score |
4K Test Average | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 95.9 | 97.6 | 94.4 | 84.4 | Score |
4K Test Average | Temporal NR – Better 2 Frames | 100.4 | 100.1 | 93.8 | 84.7 | Score |
4K Test Average | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 94 | 93.5 | 94.3 | 88.8 | Score |
4K Test Average | Optimized Media | 115 | 110.7 | 95.2 | 85.5 | Score |
4K CinemaRAW Light | Codec Average | 110 | 109 | 94.9 | 90.7 | Score |
4K H264 150Mbps 8bit | Codec Average | 97.4 | 97.1 | 90.8 | 85.6 | Score |
4K ProRes 422 | Codec Average | 101.9 | 106.3 | 97.2 | 88.6 | Score |
4K ProRes 4444 | Codec Average | 100.8 | 102.2 | 95.3 | 78.5 | Score |
4K RED | Codec Average | 107.1 | 105.4 | 96.6 | 91.5 | Score |
4K CinemaRAW Light | Basic Grade | 52.93 | 56 | 43.35 | 43.39 | FPS |
4K CinemaRAW Light | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 18.22 | 18.68 | 17.98 | 16.16 | FPS |
4K CinemaRAW Light | Temporal NR – Better 2 Frames | 16.81 | 16.61 | 13.77 | 13.39 | FPS |
4K CinemaRAW Light | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 7.33 | 7.25 | 7.4 | 7.04 | FPS |
4K CinemaRAW Light | Optimized Media | 122.29 | 111.88 | 91.5 | 87.5 | FPS |
4K H264 150Mbps 8bit | Basic Grade | 54.76 | 58.08 | 49.1 | 48.35 | FPS |
4K H264 150Mbps 8bit | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 17.87 | 18.31 | 17.65 | 16.08 | FPS |
4K H264 150Mbps 8bit | Temporal NR – Better 2 Frames | 18.79 | 18.56 | 18.82 | 16.65 | FPS |
4K H264 150Mbps 8bit | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 7.64 | 7.55 | 7.64 | 7.29 | FPS |
4K H264 150Mbps 8bit | Optimized Media | 74.5 | 68.93 | 59.21 | 58.11 | FPS |
4K ProRes 422 | Basic Grade | 54.74 | 60.47 | 48.31 | 44.56 | FPS |
4K ProRes 422 | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 18.55 | 19.29 | 18.54 | 16.63 | FPS |
4K ProRes 422 | Temporal NR – Better 2 Frames | 19.56 | 19.56 | 19.56 | 16.45 | FPS |
4K ProRes 422 | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 7.76 | 7.76 | 7.81 | 7.33 | FPS |
4K ProRes 422 | Optimized Media | 154.6 | 163.42 | 139.59 | 133.47 | FPS |
4K ProRes 4444 | Basic Grade | 27.81 | 29.23 | 24.93 | 21.74 | FPS |
4K ProRes 4444 | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 18.08 | 18.08 | 17.64 | 14.76 | FPS |
4K ProRes 4444 | Temporal NR – Better 2 Frames | 16.44 | 16.63 | 14.91 | 13.03 | FPS |
4K ProRes 4444 | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 7.41 | 7.4 | 7.4 | 6.72 | FPS |
4K ProRes 4444 | Optimized Media | 108.23 | 108.19 | 104.37 | 64.64 | FPS |
4K RED | Basic Grade | 28.93 | 29.22 | 24.71 | 22.95 | FPS |
4K RED | OpenFX – Lens Flare + Tilt-Shift Blur + Sharpen | 14.01 | 14.01 | 13.62 | 12.66 | FPS |
4K RED | Temporal NR – Better 2 Frames | 12.79 | 12.79 | 12.36 | 11.66 | FPS |
4K RED | 3x Temporal NR – Better 2 Frames | 6.39 | 6.36 | 6.39 | 6.12 | FPS |
4K RED | Optimized Media | 53.72 | 49.98 | 41.35 | 40.23 | FPS |
Fusion | Overall Score | 1279 | 1227 | 1165 | 1122 | Score |
Fusion Test Average | Score | 127.9 | 122.7 | 116.5 | 112.2 | Score |
Fusion_3DBacklitText | Reference FPS | 2.76 | 2.68 | 2.46 | 2.3 | FPS |
Fusion_PhoneComposite | Reference FPS | 24.58 | 22.29 | 21.28 | 19.62 | FPS |
Fusion_TurbulantParticles | Reference FPS | 6.15 | 6.27 | 6.14 | 6.41 | FPS |
ゲーム実況配信
ゲーム配信ソフトで特に有名な「OBS(略:Open Broadcaster Software)」を使って、CPUの配信性能を検証します。
なお、あくまでもCPUの性能評価としてOBSを使うだけであって、現時点では「ゲーム配信するならNVEncが有利。」と考えてます。画質はもちろん高いですし、ゲーム中のフレームレートの下落もNVEncの方が少ないです。
ではゲーム配信の性能を検証しましょう。
FF14ベンチマーク(紅蓮のリベレーター)を最高設定で実行中に、OBSで録画と配信を同時に行います。配信設定は60 fpsのフルHDで、プリセットは非常に重たい「Medium」です。
統計タブに表示されるドロップフレーム率で「コマ落ちしたフレーム数」を記録し、配信した総フレーム数で割り算して割合を求めました。0%がベストで、5%を超えたらイライラする配信になります。
配信中のドロップフレーム率設定は「Medium」で固定 | ||||
---|---|---|---|---|
上限 | CPU | レンダリングラグ | エンコードラグ | 平均fps |
144 fps | Ryzen 9 3950X | 0.0% | 0.0% | 108.8 fps |
Ryzen 9 3900X | 0.0% | 0.0% | 102.1 fps | |
Ryzen 7 3700X | 0.3% | 23.8% | 85.3 fps | |
Core i9 9900K | 0.0% | 39.2% | 107.7 fps | |
60 fps | Ryzen 9 3950X | 0.0% | 0.2% | 59.7 fps |
Ryzen 9 3900X | 0.0% | 0.2% | 59.7 fps | |
Ryzen 7 3700X | 0.1% | 25.5% | 59.5 fps | |
Core i9 9900K | 0.0% | 24.7% | 59.2 fps |
さすがに16コアはパワフルです。8コアCPUだと話にならないほど重たいMedium設定が、何のことなくスムーズに行けます。配信中のフレームレートもRyzen 9 3900Xより下落幅が少ないですね。
圧縮と解凍
ファイルの圧縮と解凍のスピードを、有名なフリー解凍ソフト「7-Zip」を使って計測。付属のベンチマークツールで、圧縮と解凍のスピードを「MIPS」という単位で出してくれる。
7-Zip Benchmark / 圧縮
以前は苦手としていた「圧縮」も、第3世代Ryzenでは克服してきちんと性能を出し切れるようになっています。Ryzen 9 3950Xの圧縮スピードは、Core i9 9900Kより約60%も高速です。
7-Zip Benchmark / 解凍
「解凍」はもともとRyzenの得意分野で、コア数にそってキレイに性能が伸びます。メインストリーム向けCPUで10万MIPS超えは、今のところRyzen 9 3950Xのみ。
ブラウザの処理速度
ブラウザ上で動作するベンチマーク「mozilla kraken 1.1」を使って、CPUがブラウザ上のWebアプリをどれだけ速く処理できるかを検証する。単位はミリ秒なので、短いほど処理が速い。
Mozilla Kraken 1.1 / ブラウザの処理速度
シングルスレッド性能の改善が効いています。20 ミリ秒の差を体感できるかはともかく、Ryzen 9 3950Xのブラウザ処理速度はCore i9 9900Kすら上回ります。めちゃくちゃ速い。
Photoshop CC
写真編集の定番ソフト「Photoshop CC」を検証。バッチファイルを使って実際にPhotoshopを動かして、それぞれの処理に掛かった時間からスコアを算出します。
Photoshop CC / 総合的な処理性能
シングルスレッド性能の改善に伴い、しばしばRyzenが本来の性能を発揮しづらいと言われているPhotoshop CCで、Ryzen 9 3950Xがトップに。Photoshopで最速を目指すならRyzen 9 3950Xですね。
ただ、Core i9 9900Kでも1000点オーバーは可能で、ほぼ最速に近い処理性能を発揮しています。コストパフォーマンスを考えると、Ryzen 9 3950XはPhotoshopで使うにはやや過剰です。
CPU | Ryzen 9 3950X | Ryzen 9 3900X | Ryzen 7 3700X | Core i9 9900K |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 1079.6 | 1062.4 | 1053.4 | 1023.8 |
一般処理のスコア | 105.3 | 102.1 | 100.6 | 97.1 |
フィルタ系のスコア | 109.6 | 109.7 | 108.7 | 106.5 |
Photomergeのスコア | 110 | 107.6 | 108.1 | 104.7 |
GPUスコア | 116.9 | 117.7 | 115.3 | 113.9 |
テストの詳細結果 | ||||
RAW画像の展開 | 2.46 | 2.63 | 2.56 | 3.46 |
500MBへのリサイズ | 1.25 | 1.18 | 1.25 | 1.2 |
回転 | 0.73 | 0.92 | 0.93 | 0.91 |
自動選択 | 9.45 | 9.49 | 9.53 | 10.58 |
マスク | 2.93 | 3.02 | 3.06 | 3.01 |
バケツ | 1.37 | 1.39 | 1.39 | 1.59 |
グラデーション | 0.3 | 0.31 | 0.32 | 0.34 |
塗りつぶし | 11.76 | 11.66 | 12.04 | 14.06 |
PSD保存 | 7.39 | 7.33 | 7.34 | 6.21 |
PSD展開 | 2.53 | 2.6 | 2.6 | 2.46 |
Camera Raw フィルタ | 5.34 | 5.25 | 5.33 | 5.26 |
レンズ補正フィルター | 14.56 | 14.82 | 14.9 | 15.13 |
ノイズ除去 | 14.53 | 15.01 | 15.43 | 16.6 |
スマートシャーペン | 12.68 | 13.83 | 15.33 | 16.23 |
フィールドぼかし | 14.22 | 13.75 | 13.17 | 13.83 |
チルトシフトぼかし | 13.68 | 13.22 | 12.89 | 12.82 |
虹彩絞りぼかし | 14.55 | 14.17 | 13.99 | 13.92 |
広角補正フィルター | 18.66 | 17.18 | 16.6 | 18.03 |
ゆがみツール(Liquify) | 9.19 | 9.11 | 9.24 | 8.59 |
Photomerge(2200万画素) | 73.49 | 74.59 | 74.45 | 74.99 |
Photomerge(4500万画素) | 94.98 | 97.9 | 97.13 | 102.71 |
※「Puget Systems Adobe Photoshop CC Benchmark」を使用しました。
Microsoft Office
PCMark 8を使って、Microsoft Officeの処理速度を計測します。オフィスソフトはマルチスレッドよりシングルスレッド依存のタスクになるため、基本的にはシングルスレッドが強いCore i9 9900Kが有利になるはずです。
Microsoft Word / 平均処理時間
しかし実際には逆の結果で、WordはRyzen 9 3950Xがトップでした。といってもわずか0.05秒(50ミリ秒)しか性能差がないので、体感ではi9 9900Kも十分すぎるくらい速いです。
Microsoft Excel / 平均処理時間
ExcelもRyzen 9 3950Xがほぼトップの処理速度を見せつけています。
Microsoft PowerPoint / 平均処理時間
PowerPointも同様にRyzen 9 3950Xがトップです。IPC(クロックあたりの処理性能)の向上は、Officeソフトのようなシンプルなアプリケーションの実行速度を大幅に改善しています。
「IPC」でCPUの真の進化をチェック
最後は「IPC(クロックあたりの処理性能)」をテストします。IPCが高いとは、つまるところ「同じクロックなのに性能が高い」わけですから、CPUのクロック周波数を固定してベンチマークを行えばある程度は明らかにできます。
方法はシンプルで、クロック周波数を3.5 GHzに固定してCinebench R15をシングルスレッドモードで実行するだけ。
Cinebench R15 / シングルスレッド性能@3.5 GHz
すると、キレイにIPCの差がデータとして現れます。
Ryzen 9 3950Xの「166 cb」は歴代最高のIPC。Core i9 9900Kより約8%高く、第2世代Ryzenより約12%も高いIPCです。たった1世代の更新で1割もIPCを伸ばすとは、恐るべきZen2アーキテクチャ。
ストレージ性能への影響は?
投機的実行の脆弱性が発覚する前は、インテルCPUがもっともSSDを高速に動かせるストレージ性能最強のCPUでした。しかし、脆弱性が発見されて対策が施されて以降は、ストレージ性能は大幅に悪化しています。
特にランダムアクセス性能(レイテンシ)への影響は大きいです。今回はランダムアクセス性能がトップクラスに速い「Intel Optane 900p」を使って、SSDの性能を比較してみました。
結果は以上のとおりです。Ryzen 9 3950Xのストレージ性能は、全盛期のインテルCPUにあと1割で追いつくところまで来ています。Core i9 9900Kと比較して読み込みは約54%、書き込みは約59%も高速です。
かつてのインテルCPUはOptane 900pで読み書きともに300 MB/s台の記録を叩き出していたのに、現在は50~60%程度の性能にまで落ち込んでいます。
Intel Optane 900pやSamsung 983 ZETのような超低レイテンシSSDを無駄なく活用するなら、今のところは第3世代Ryzenの方がはるかに優位としか言えないです。
ゲーミング性能の違いを検証
ゲーミングで高いフレームレートを出すためには、グラフィックボードが一番重要。ですが、グラフィックボードが高性能であればあるほど、CPUに求められる性能も高くなります。
現時点で最強のグラボである「RTX 2080 Ti」を使って、FF14:漆黒の反逆者ベンチマークを実行してみると、同じグラボなのに実際の性能はかなり違っているのが分かります。
これが「CPUボトルネック」と呼ばれる現象です。では、Ryzen 9 3950XがRTX 2080 Tiの性能をどこまで引き出せるのかを検証していく。
Apex Legend
Apex Legends1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
Apex LegendはもともとCPUボトルネックが出づらい傾向がありますが、今回の検証ではRyzen 9 3950XがCore i9 9900Kをわずかに上回る結果に。
CS : GO
Counter Strike : Global Offensive1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
そろそろレガシーなゲームに分類されそうなCS:GOでは、Core i9 9900Kが一段上のフレームレートを叩き出しました。実用上はどのCPUでも十分すぎるフレームレートなので、大した問題ではないですが。
Call of Duty : Black Ops IV
Call of Duty : Black Ops IV1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
コールオブデューティーでは、Core i9 9900Kが頭一つ違う性能です。
Rainbow Six Siege
Rainbow Six Siege 1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
レインボーシックスシージも同様にCore i9 9900Kがワンランク上の性能を記録しました。両者ともに平均240 fpsを超えているため、実用上はRyzen 9 3950Xでも問題はありません。
PUBG
PUBG1920 x 1080 / ウルトラ設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
PUBGも傾向はおおむね同じで、やはりCore i9 9900Kが優秀です。特に大きな違いはエイムをすばやく振った時のフレームレートの下落の勢いと、下落から回復する勢いにありました。
終盤に10回ほど180°エイムを左右に動かす動作を入れてあるのですが、Ryzen 9 3950Xは顕著にフレームレートが落ちやすいです。Core i9 9900Kは多少エイムを素早く振ったくらいでは、フレームレートは崩れません。
シングルスレッド性能の改善で平均フレームレートは従来のRyzenとは比較にならないほど向上しているものの、まだまだ最適化の余地はありそうです。
Assassin’s Creed Odyssey
Assassin’s Creed Odyssey1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
超重量級ゲームの代表格「アサクリオデッセイ」では、Ryzen 9 3950XとCore i9 9900Kがほぼ同じフレームレートでした。
FF14
FF14 : 漆黒のヴィランズ 1920 x 1080 / 最高品質 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
FF14(漆黒の反逆者)ベンチマークでは、Core i9 9900Kが他のRyzenを抑えてトップに。
Final Fantasy XV
FINAL FANTASY XV : Benchmark 1920 x 1080 / 高品質 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
FF15ベンチマークもFF14と同様、比較的インテルCPUに最適化されているゲームですが、Core i9 9900KとRyzen 9 3950Xに目立った性能差はありません。
Grand Theft Auto V
Grand Theft Auto V1920 x 1080 / 最高設定(MSAA x2) |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
グランドセフトオート5(ベンチマークモード)は、Core i9 9900KがRyzen 9 3950Xを1割ほど上回る性能です。
Shadow of the Tomb Raider
Shadow of the Tomb Raider 1920 x 1080 / 最高設定(SMAA / DX11) |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
トゥームレイダーはCore i9 9900Kがぶっちぎりで最高のパフォーマンスを発揮。Ryzen 9 3950Xとの性能差は約16%にもなります。
モンスターハンターワールド
Monster Hunter World1920 x 1080 / 最高設定 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
従来のRyzenでは、モンスターハンターワールドはロクに性能が出せないゲームのひとつでした。第3世代Ryzenでは見事に相性の悪さを克服しており、Core i9 9900Kとそれほど変わらない性能に進化しています。
黒い砂漠
黒い砂漠 1920 x 1080 / リマスター品質 |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
黒い砂漠は未だにゲームエンジンがRyzenに最適化されていません。
シングルスレッド性能が改善したため、従来のRyzenよりはマシになっています。それでもCore i9 9900Kほどスムーズにフレームレートを伸ばしづらいし、フレームレートが落ちやすいです。
16コアあっても黒い砂漠をプレイ中のCPU使用率はせいぜい20%程度で、まったく使用率が伸びません。CPU使用率のやる気の無さに比例して、GPUの使用率も50%前後をうろうろとしてしまいます。
平均パフォーマンス
平均フレームレート 1920 x 1080 / RTX 2080 Tiに対して |
平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
ここまでの検証結果を平均パフォーマンスとしてまとめました。
平均パフォーマンスではCore i9 9900Kと比較してたった5%の性能差です。ゲーム性能最強は確かにCore i9 9900Kですが、他のクリエイティブタスクにおける性能を考慮すれば、3950Xには補って余りある性能があります。
消費電力とオーバークロック
CPUの消費電力といえば、まず頭に浮かぶのは「TDP」です。しかし、TDPはあくまでも「これくらいの発熱量があるから、発熱量に対応したCPUクーラーを使ってね。」という意味合いの方が強く、イコール消費電力ではない※。
よって本レビューでは電力ロガー機能のついた電源ユニットを使って、CPU本体の実際の消費電力を計測します。たとえば、電源ユニットから100 Wの電力が供給されていれば、CPUの消費電力は約100 Wと判断できます。
テスト環境 | ||
---|---|---|
電源ユニット #1システム全体 | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
電源ユニット #2CPUのみ | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 |
電源ユニットを2台使ってCPUとそれ以外のパーツで供給を完全に分割しているため、CPUに給電している電源ユニットの計測値を見れば、CPU本体の消費電力が明らかになる仕組みです。
※半導体の場合は、TDPと消費電力は一致しやすいので「だいたい同じ」と思っても構わない。ただし、最近はマザーボードによって消費電力が大きく変わることも少なくない。
ワットパフォーマンスは異次元の領域へ
Handbrakeを2つ使って動画エンコード行い、CPU使用率が常に100%になるように負荷をかけて消費電力を計測し、データの平均値を求めます。
消費電力(+12Vレールの実測値)
結果はきわめて奇妙です。
Ryzen 9 3950Xは決して手を抜いていないし、CPU使用率は100%に張り付いています。エンコード速度もRyzen 9 3950Xの方が明らかに速く、仕事量でRyzen 9 3900Xにまったく劣らないです。
にも関わらず、消費電力が少ないのは仕事量が多いはずのRyzen 9 3950Xでした。Ryzen 9 3950Xに使われているダイ(チップ)は、ごくわずかしか生産できない超選別品と言われていますが、結果をみる限りウソではなさそうですね。
Ryzen 9 3950Xは同じ性能を出すのに、より少ない消費電力で動作できてしまうほど高品質なチップです。2ヶ月も発売を延期してもなお、世界中で在庫不足なほど生産数が少ないのも理解できます。
なお、Core i9 9900Kの消費電力は約187 Wに。Ryzen 9 3950Xは2倍のコア数でエンコード速度もほぼ2倍近いのに、消費電力はCore i9 9900Kより約23%も少ないです。
インテルはそろそろ設計を抜本的に刷新しないと、今後のRyzenとマトモに戦えない状況になるかもしれません。同じ設計のままコア数を倍増し、クロック周波数を無茶に引き上げる今のやり方は、明らかに限界が来ています。
ワットパフォーマンス(動画エンコード時)
並列エンコードの処理速度を消費電力で割り算して「1 Wあたりの処理速度」を求めます。同じ1 Wで、より多くの仕事ができるCPUほどワットパフォーマンスが高いです。
結果は言うまでもなく、Ryzen 9 3950Xがトップになります。Core i9 9900Kと比較すると、ワットパフォーマンスの差は約2.7倍で、比較するのがかわいそうなほど歴然とした性能差になってしまいました。
なお、本当はインテルの16~18コアと比較するべきですが、8コアの時点で180 Wオーバーですから16~18コアになったらどうなるかは自然と想像がつきます(※3950Xと同じ性能を出すためにオーバークロックまでしたら更に悲惨)。
とても16コアとは思えないCPU温度
CPU温度(中央値)
今回のテストでは、CPUクーラーは240 mmラジエーターを装備する「Corsair H100i Pro RGB」で固定しています。ファン回転数の制御はマザーボード側の自動設定まかせです(※Performance Modeを使用)。
消費電力を計測する時と同様のテスト方法で、CPU温度を計測しました。グラフを見ての通り、Ryzen 9 3950Xは16コアとは思えないほど、CPU温度が大人しいです。
当然そう考えてCPUファンの回転数も計測していますが、残念ながらRyzen 9 3900Xの方がCPUファンはうるさいほどよく回っています(ポンプの回転数は2000 rpm前後で固定仕様)。
念のため、国内有名レビュワーKTU氏によるデータも引用。280 mm簡易水冷ユニットで冷却したデータで、温度は最大64℃に抑えられているのが分かります。やはり3950Xは発熱が異様なほど大人しいです。
というわけで、240~280 mmの簡易水冷ユニットでおおむね65℃前後に抑えられるため、ハイエンド空冷クーラーでもRyzen 9 3950Xを問題なく運用できるといって良いでしょう。
AMDさんは「280 mm以上の簡易水冷ユニットを推奨する。」とか公式に宣言してますが、気にしなくてOKです。240 mmで普通に冷えましたし、240 mm程度の簡易水冷ユニットで冷えるならハイエンド空冷でも大丈夫です。
オーバークロックの伸びしろは皆無
クロック | コア電圧 | 最大温度 | 平均温度 | エンコード速度 | CR20 |
---|---|---|---|---|---|
Auto | Auto | 76.3 ℃ | 64.2 ℃ | 142.7 fps | 9113 cb |
3.90 GHz | 1.150 V | 67.5 ℃ | 59.3 ℃ | 148.3 fps | 9033 cb |
4.00 GHz | 1.175 V | 70.3 ℃ | 60.7 ℃ | 151.2 fps | 9191 cb |
4.10 GHz | 1.225 V | 76.0 ℃ | 65.6 ℃ | 155.7 fps | 9658 cb |
4.20 GHz | 1.275 V | 82.8 ℃ | 70.5 ℃ | 157.5 fps | 9831 cb |
4.25 GHz | 1.325 V | 89.8 ℃ | 76.7 ℃ | 158.8 fps | 9951 cb |
4.28 GHz | 1.375 V | 98.8 ℃ | 83.7 ℃ | 157.1 fps | 10004 cb |
4.30 GHz | 1.450 V | BSOD |
筆者の環境では、Ryzen 9 3950Xの手動オーバークロックは4.275 GHzが限界です。4.30 GHzになった途端にテストは通らなくなり、マザーボードで赤文字になる1.45 Vを掛けても全くダメでした。
電圧を下げつつ性能を維持させる「低電圧化(アンダークロックの一種)」は、依然として効果があります。4.0 GHz(1.175 V)では、マルチスレッド性能は定格を上回りつつ、CPU温度は6℃も下がります。
ただし、低電圧化はCPUをフルに使った時の性能は維持しやすいですが、シングルスレッド性能は低下しやすいです。シングルスレッド性能を無駄にしたくない場合は、Auto設定のまま運用をおすすめします。
オーバークロック時の消費電力
オーバークロック時の消費電力はこのとおり。消費電力が100 W増えても、性能はほんの8~9%しか変わらないため、Ryzen 9 3950Xをオーバークロックするメリットはほとんどないです。
あえてやってみる価値があるのは低電圧化のみ。ゲームの頻度が少なく、マルチスレッド性能を重視する使い方(動画エンコードなど)であれば、低電圧化のメリットは特に大きくなります。
まとめ:16コアCPUとして最強の効率を実現
ここまでの検証をみる限り、Ryzen 9 3950Xは16コアCPUとして過去もっとも効率の良いCPUと断言できます。Ryzen 9 3950Xの効率の良さに真っ向から対抗できるCPUは不在の状況であり、唯一無二の強さを発揮しています。
「Ryzen 9 3950X」のデメリットと弱点
- オーバークロックの伸びしろは皆無
- PCIe Gen4を使うには高額な「X570」が必要
- ゲーミング性能はCore i9 9900Kに届かない
- 軽い動画エンコードで16コアを使い切れない
- 単品での入手が極めて困難(2019/12時点)
原因は特定できていませんが、軽めの動画エンコードでCPU使用率が上がらないのはRyzen 9 3950Xの目立った弱点です。4K以上の高解像度なエンコードでは問題は緩和されますが、フルHDだと16コアを使い切れません。
使いきれずに持て余しているコアを利用するには、今のところは複数の動画エンコードを同時進行させる方法がもっとも効果的です。録画したテレビ番組などを大量にエンコードする用途なら、Ryzen 9 3950Xは魅力的です。
ゲーミング性能は12コアのRyzen 9 3900Xと比較して、目立った優位性を確認できませんでした。シングルスレッド性能はたしかに向上しているにも関わらず、実際のフレームレートは今ひとつ伸びが悪いです。
初代~2世代Ryzenとは次元の違うゲーミング性能なのは間違いありませんが、依然としてゲーミング最強CPUはCore i9 9900Kです。
そして最大の問題点は「単品の入手性」が悪いこと。実店舗では少しずつ在庫が入っているようですが、Amazonでいつでも定価で買える状況にならない限り、入手性が良いとは言えません。
「Ryzen 9 3950X」のメリットと強み
- 16コアCPUとして最高の性能
- 大幅に改善したゲーミング性能
- 信じられないワットパフォーマンス
- Adobeソフトもサクサク動く優れた汎用性
- 意外と大人しいCPU温度
- 超高速なストレージ性能
- 定格でDDR4-3200メモリに対応
- B450 / X470マザーボードでも使用可
- 16コアCPUではトップ級のコストパフォーマンス
Ryzen 9 3950Xは、16コアCPUの中ではもっとも効率よく、性能も最高クラスに位置するCPUです。
残念ながらゲーミング性能はまだCore i9 9900Kに及ばないものの、ゲーム以外のクリエイティブなタスクにおける驚異的な処理性能の高さは、多少の弱点を十分に補ってしまうほどの魅力を持っています。
しかもクリエイティブタスクの処理性能には、以前のRyzenで見られた好き嫌いがほとんどないです。Photoshopは最速クラス、Officeソフトも最速、Davinci Resolveだって最速クラスの処理速度を見せつけます。
動画エンコードやレンダリング用途では、Core i9 9900Kではまったく太刀打ちできませんし、同じ16コアCPUのRyzen Threadripper 2950XやCore i9 9960Xですらも互角レベルに並ぶことはありません。
というわけで、筆者の個人的な評価は「Sランク(文句なし)」で決まり。10万円以下で最強クラスのクリエイティブ性能と、Core i9にあと一歩のゲーミング性能が手に入る「唯一の選択肢」です。
以上「Ryzen 9 3950Xをレビュー:メインストリーム向けで最強のCPUが君臨」でした。
Ryzen 9 3950Xを入手する
2019年12月時点では、通販でRyzen 9 3950X単体を入手するのはまだ難しい状況。Amazonではたまに半日くらい注文可能なときがありますが、見張っていないとポチるのは難しいです。
他の有力な入手方法は、サイコムで販売されている「Aqua-Master X570A」を使う方法があります。サイコムはカスタマイズから「パーツ:なし」を選択できるので、片っ端から「なし」を選んで価格を抑えられます。
Ryzen 9 3950Xを採用するBTOは?
BTO各社から、Ryzen 9 3950Xを搭載するBTOモデルが販売されています。その中でも特に良いのがフロンティアの「GBシリーズ」。標準スペックの時点で280 mm簡易水冷ユニットを搭載しているため、BTOの中では冷却トップクラスです。
CPU紹介のドルと円の変換間違ってない?
10万円じゃなくて20万円くらいかなと
CPU紹介に掲載している日本円の価格はただの換算値ではなく、国内で入手できる販売価格を掲載しています。
インテルはCascade Lakeより前のHEDT向けCPUについては正式に値下げのアナウンスをしていないのですが、国内と海外両方で販売価格が異様に安くなっているため、値下げがあったのは間違いないです(※インテル側がやったか、販売店側がやっているのかは分かりませんが)。
いや〜無知を晒してしまい恥ずかしい
返信ありがとうございます、またひとつ勉強になりました
インテルのいよいよ追い詰められた感が半端なく感じられる性能と価格ですね……。
自分は3900Xの方を使ってますが、そっちの方でも満足できる性能と価格、そして発熱具合だったのに、上位版でそれすらも越えてくるなんて。(いずれも悪化させることなく)
ゲームプレイとUE4を弄る程度なら、と思って3900Xを選びましたが、ここに来て3950xが出るまで待っても良かったかもしれないと少しだけ思い始めてます……。
ともあれ、検証お疲れ様でした!
前からずっーーーーーーーと提案してるんですが
対人ゲームは最高設定ではなく
FHD最低設定でもベンチマークして頂けませんか?
プロで2080ti 9900kのPCでプレイしてる人でも
FPSを稼ぐために最高設定でやってる人なんて見たことないし
FPS系対人ゲームやりこんだことない人なのかな?
提案(文句)よりも先にこうやって個人で検証してくれる人に感謝するところから始めてみては?
いやぁフルボッコで草生えますよ
最高設定で平均200FPS越えてるのに最低設定でベンチマーク計測する必要性ってあるのかなぁ。
自分でやれ
いらないよ FPS類は200以上出るのに何が不満なの?
仮に300とか出てもそもそも表示できるモニタが無い
低設定の検証もなしじゃないけど、現状3950xでそれをやる理由はない
RX570とかGTX1650とかのロースペックのグラボとかだとやる意味があるかもしれない
最高設定にしないとグラボの本来の性能を活かせないし
今まで最高設定で検証してきたのに急に低設定にしたら以前の記事比較しずらくなるし
「r6sを低設定でプレイしてみたら殆どすべてのグラボで240fpsを越えました」って言われても何の参考にもならない。ちもろぐさんの負担が増えるだけ
あと、大人になってネット上で人のこと煽ったりする人は精神になんらかの疾患を抱えてる可能性があるから気を付けてね
クロック、電圧、ワット、温度の記事がとても参考になりました。
結論に納得、大変ありがたいです。
すみません、ryzen3950xをOCさせようと、ryzen masterで設定したのですが、TDCがいつも100%を超えてしまいます。
どうすれば良いのでしょうか?
3950Xと3900Xでは、どちらの方がOSの起動速度が遅いのでしょうか?
やはり多コア化した3950Xでしょうか?