クリエイティブ性能を捨て、ゲーム性能に極振りした特化設計でRTX 3080に戦いを挑む「Radeon RX 6800 XT」を、ちもろぐで詳しくレビュー & ベンチマーク。
最大の注目ポイントは約8000円高いRTX 3080に対して、存在感を見せられるかどうか・・・です。
(公開:2020/12/23 | 更新:2020/12/23)
「Radeon RX 6800 XT」の仕様とスペック
GPU | RX 6800 XT | RTX 3080 | RTX 2080 Super |
---|---|---|---|
プロセス | 7nm製造 : TSMC | 8nm製造 : Samsung | 12nm製造 : TSMC |
シェーダー数CPUのコア数に相当 | 4608 | 8704 | 3072 |
RTコア数レイトレ用の特化コア | 72 | 68 | 48 |
ブーストクロック | 2250 MHz | 1710 MHz | 1815 MHz |
VRAM | GDDR6 16 GB | GDDR6X 10 GB | GDDR6 8 GB |
理論性能(FP32) | 20.74 TFLOPS | 29.77 TFLOPS | 11.15 TFLOPS |
SLI対応 | – | – | 対応 |
PCIe | Gen 4.0 | Gen 4.0 | Gen 3.0 |
TDP | 300 W | 320 W | 250 W |
補助電源 | 8 + 8 pin | 12-pin | 8 + 6 pin |
MSRP | $ 649 | $ 699 | $ 699 |
参考価格 | 87980 円 | 95700 円 | 95850 円 |
発売 | 2020/11/20 | 2020/9/17 | 2019/7/23 |
GPU | RX 6800 XT | RTX 3080 | RTX 2080 Super |
---|---|---|---|
世代 | RDNA 2 | Ampere | Turing |
プロセス | 7nm製造 : TSMC | 8nm製造 : Samsung | 12nm製造 : TSMC |
トランジスタ数 | 268.0 億 | 283.0 億 | 136.0 億 |
ダイサイズ | 520 mm2 | 628 mm2 | 545 mm2 |
シェーダー数CPUのコア数に相当 | 4608 | 8704 | 3072 |
TMU数Texture Mapping Unitのこと | 288 | 272 | 192 |
ROP数Render Output Unitのこと | 128 | 96 | 64 |
演算ユニット数 | 72 | 68 | 48 |
Tensorコア数機械学習向けの特化コア | 0 | 272 | 384 |
RTコア数レイトレ用の特化コア | 72 | 68 | 48 |
L1キャッシュ演算ユニットあたり | 128 KB | 128 KB | 64 KB |
L2キャッシュコア全体で共有 | 4.0 MB | 5.0 MB | 4.0 MB |
L3キャッシュコア全体で共有 | 128.0 MB | – | – |
クロック周波数 | 1825 MHz | 1440 MHz | 1650 MHz |
ブーストクロック | 2250 MHz | 1710 MHz | 1815 MHz |
VRAM | GDDR6 16 GB | GDDR6X 10 GB | GDDR6 8 GB |
VRAMバス | 256 bit | 320 bit | 256 bit |
VRAM帯域幅 | 512.0 GB/s | 760.3 GB/s | 495.9 GB/s |
理論性能(FP32) | 20.74 TFLOPS | 29.77 TFLOPS | 11.15 TFLOPS |
SLI対応 | – | – | 対応 |
PCIe | Gen 4.0 | Gen 4.0 | Gen 3.0 |
TDP | 300 W | 320 W | 250 W |
補助電源 | 8 + 8 pin | 12-pin | 8 + 6 pin |
MSRP | $ 649 | $ 699 | $ 699 |
参考価格 | 87980 円 | 95700 円 | 95850 円 |
発売 | 2020/11/20 | 2020/9/17 | 2019/7/23 |
「RX 6800 XT」のスペックをざっくりと解説します。
RX 6800 XTはゲーマー向けRadeon「Navi」の第2弾(RDNA 2世代)のハイエンドモデル。記事を書いた時点で、RX 6900 XTの次に高性能な、2番手のハイエンドRadeonです。
ライバルのRTX 30シリーズがシェーダー山盛り & 超高速なVRAMで攻めているのに対し、RX 6800 XTは2250 MHzという途方もないブーストクロック & 128 MBもの専用キャッシュ(L3)の追加による「効率の良さ」で戦いを挑みます。
だからシェーダー数と理論性能だけを見るとRTX 3080が圧倒的に見えますが、肝心のゲーム性能は実際にベンチマークするまで未知数(予測が難しい)というわけです。
AMDと国内メディアの宣伝を雑にまとめると「RX 6800 XTはRTX 3080の対抗モデルで、安くて高性能でワッパも良いハイエンドRadeon」とのこと。
本当であればRTX 3080の存在価値を大きく脅かす可能性を秘めた、非常に興味深いGPUです。直感的に4608コアが8704コアに勝てるわけが無い、と思えるのですが・・・実際にベンチしないと何も見えないGPUですね。
「レイトレ」対応ですが「DLSS」は未対応
RDNA 2(RX 6000)シリーズから、従来のRX 5000シリーズに欠けていた「レイトレ(リアルタイムレイトレーシング)」に対応します。
ゲームによってはRX 6000シリーズでレイトレを有効化できない場合もありますが、Battlefiled VやWatch Dogs Legionなど、RX 6000でレイトレを使えるゲームが用意されています。
ただし、ディープラーニング技術を使って、高画質をなるべく維持したままフレームレートを向上させる機能「DLSS」は未対応。4Kレイトレ時の大幅な性能低下を抑える術が無いため、高画質なレイトレと相性が悪い可能性が高いです。
現時点で具体的なスケジュールは不明ですが、一応AMDは専用ハード(※GeForceはTensorコアを使ってDLSSを実現)を必要としない類似の機能「FidelityFX Super Resolution」を開発中です。
VRAMアクセスを効率化「Smart Access Memory」
RX 6000シリーズはゲーム向けGPUとして初めて、CPUとVRAMのやり取りを効率化する規格「Resizable BAR」を活用した機能「Smart Access Memory(略:SAM)」を導入します。
通常、CPUとVRAM間のやり取りは32 bit OSとの互換性の都合により、256 MBずつに制限されています。VRAM容量が少なく、VRAMの性能もそれほど速くなった時代は問題なかったです。
しかし、2016年頃からVRAMの容量は10 GB以上に大容量化し、性能に至っては1 TB/s以上を出せる製品まで登場。VRAMに256 MBずつアクセスしていては、さすがにボトルネックになる可能性が高いというわけ。
「Smart Access Memory(略:SAM)」は、時代にそぐわない古の256 MB制限をなくし、グラボに搭載されているVRAMの全容量へアクセス可能にします。RX 6800 XTの場合、アクセスできるVRAM範囲は16 GBです。
なお、注意点が1つあります。
現時点でSAMを有効化できる環境は、第4世代Ryzen(Ryzen 5000シリーズ)とAMD 500チップセット搭載のマザーボードのみ。Zen2以前のRyzenや400番台のチップセットは今のところサポートしていません。
PCI Express規格の策定団体「PCI SIG」によると、どうやら2008年の時点で既に「Resizable BAR」は規格として存在しています。256 MBの制限なく、すべてのVRAMへアクセス可能にする規格です。
マザーボードが対応していれば普通に使える機能らしいので、AMDに限らず、Intelプラットフォームも構造上は問題なく使えるでしょう。すでにIntel 400マザーボード向けに、Resizable BAR対応のβ版BIOSを提供しているメーカーも・・・。
10万円以下で最高のグラボを目指せるか?
- RTX 3080の強力なライバル
- 2.2 GHz超えのブーストクロック
- 容量16 GBものVRAM(GDDR6)
- ついに「レイトレ」に対応
- 「Smart Access Memory」対応
- RTX 3080より50ドル安い価格設定
- 見かけのシェーダー数は少ない
- TDPは300 W台
- DLSS的な機能は無い
2ヶ月遅れて、10万円以下のグラボにとんでもない刺客がAMDから送り込まれました。RX 6800 XTは9万円台で、ほぼ10万近いRTX 3080に対抗します。
では、以下よりベンチマーク & 実測ゲーミングを行い、RX 6800 XTの性能を詳しく調査します。
RX 6800 XTの性能をベンチマーク
テスト環境(スペック)
テスト環境「ちもろぐ専用ベンチ機」 | ||
---|---|---|
CPU | Core i9 10900K | |
CPUクーラー | Corsair H100i Pro RGB240 mm簡易水冷クーラー | |
マザーボード | ASUS ROGZ490 Maximus XII Apex | |
メモリ | DDR4-3200 16GB x2使用メモリ「G.Skill Trident Z C16」 | |
グラフィックボード | Radeon RX 6800 XT | |
SSD | NVMe 500GB使用SSD「Samsung 970 EVO Plus」 | |
SATA 2TB使用SSD「Micron 1100」 | ||
電源ユニット | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
OS | Windows 10 Pro 64bit検証時のバージョンは「1909」 | |
ドライバ | NVIDIA 457.51 / AMD 20.12.1 | |
ディスプレイ | 3840 x 2160@60 Hz使用モデル「BenQ EL2870U」 |
RX 6800 XTをテストする、ちもろぐ専用ベンチ機の最新スペックです。
CPUはゲーミング最強クラス※の「Core i9 10900K」を採用。マザーボードは「Z490 Maximus XII Apex」、メモリはDDR4-3200で容量16 GBを2枚組(合計32 GB)です。その他のパーツは適当に組み合わせています。
テスト時のグラフィックドライバは、NVIDIA GeForce Driverが457.51、AMD Radeon Driverは20.12.1(RX 6800 XT対応ドライバ)にて検証します。
ゲームによってはRyzen 5000シリーズの方が高いフレームレートを出せます。しかし、当ブログ「ちもろぐ」は中の人がたった1人です。CPUを入れ替えてテストし直すと莫大な時間が必要となるため、とりあえず今は既存のインテル環境でテストします。
決してインテルを忖度しているわけではなく・・・単に筆者の時間的な都合です。そしてi9 10900Kでテストしても、本記事の目的である「グラボの性能比較」はしっかりと果たせます。
用意したグラボ
今回のRX 6800 XTベンチマークで使用するグラボは、ASRock製「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」です。
左右に95 mm径の大型ファン、中央に85 mm径の中型ファンを搭載するトリプルファン仕様です。300 W級の熱を余裕を持って処理するにふさわしい、大掛かりな冷却設計を備えます。
ボードも厚みもスゴイです。2.8スロット占有、実測56 mmです。AMD公式のリファレンスデザインより一回り巨大で、さすが約5%のオーバークロックが施されているだけのことはあります。
ただし、ボード全長は33 cmと非常に長いのでPCケースの拡張性に要注意。フロント側に2.5 / 3.5インチベイがあるケースだと、物理干渉するリスクが高いです。
映像出力端子は「HDMI 2.1」が1つ、「Display Port 1.4」が2つ、そして「USB Type-C」も1つ実装されています。
USB Type-Cの公式な仕様は公開されていませんが、AMDいわく、主にVRヘッドマウントディスプレイ用に使う前提で用意されているそうです。
バックプレートはヘアライン加工が施された金属製を採用。軽く1.8 kgを超える重さでボードがたわまないように支え、基板とバックプレートの間にサーマルパッドを挟んで放熱性も稼ぐ設計です。
RX 6800 XTのゲーミング性能【RTX 3080に勝てる?】
今回のちもろぐ版グラフィックボードレビューでは、以下2つのベンチマークと15個のゲームタイトルを使って、「RX 6800 XT」のゲーム性能を詳しくテストしました。
- 3DMark(FireStrike / TimeSpy / Port Royaleを使用)
- VRMark(Orange / Cyan / Blueすべて使用)
- FF14 : 漆黒のヴィランズ
- FINAL FANTASY XV
- Apex Legends(ベンチマークまとめ)
- Battlefield V
- Call of Duty : Black Ops IV
- Rainbow Six Siege(ベンチマークまとめ)
- Fortnite : Battle Royale
- Overwatch
- Assassin’s Creed Odyssey
- ARK Survival Evolve
- Microsoft Flight Simulator(ベンチマークまとめ)
- Shadow of the Tomb Raider
- Watch Dogs Legion(New !!)
- モンスターハンターワールド(ベンチマークまとめ)
- 黒い砂漠(ベンチマークまとめ)
テスト項目に新たに「Watch Dogs Legion」を加えています。
「Cyberpunk 2077」と「Call of Duty : Black Ops COLD WAR」も新たに購入してテスト項目に加えていますが、まだ比較できるデータが少ないので今回は掲載を見送りました。
定番ベンチマーク:3DMark
「3DMark」はグラフィックボード用の定番ベンチマークです。グラボの性能をざっくりとスコア化(Graphics Score)して、性能を分かりやすく比較できます。
DX11で動作するフルHD向けベンチマーク「FireStrike」では、RX 6800 XTはRTX 3080ですら到達していない5万点台を叩き出し、堂々の1位スコアに。
DX12で動作する、WQHD向けかつ比較的新しいゲーム向けの「TimeSpy」も、RX 6800 XTはRTX 3080を余裕で抑えてのトップスコアです。
他のグラフィックボードとベンチマークスコアの比較をしたい方は、↑こちらのグラボ性能まとめ表も参考にどうぞ。
VRゲーム性能:VRMark
日本はヨーロッパ圏を超えるVRゲーム大国でして、VRゲームのためにグラボを求める人も少しずつ増えています。VRゲーム向けの定番ベンチマーク「VRMark」を使って、RX 6800 XTのVRゲーム性能を検証します。
「Orange Room」はVRMarkで一番軽い(HTC ViveまたはOculus Riftの動作チェック的な)テストです。RX 6800 XTは13500点前後ですが、他のライバルグラボと同様のスコア上限に届きません。
「Cyan Room」はDX12で動作するVRベンチマークで、2番目に重たいです。負荷が重たいベンチマークだと、グラボの性能差がハッキリと出ます。
Orange Roomでイマイチ性能を出しきれなかったRX 6800 XTは、Cyan Roomでは一気に性能を発揮し、RTX 3080を超えて首位につけます。
「Blue Room」は将来のハードウェアを前提として用意された、5K解像度の重量級VRベンチマークです。RX 6800 XTはRTX 3080と同じスコアを記録しました。
【1920 x 1080】フルHDゲーミングの性能
15個のゲームの検証データを平均化して、RX 6800 XTのフルHD(1920 x 1080)における平均パフォーマンスをグラフにまとめました。
RX 6800 XTのフルHDゲーム性能は「平均180.4 fps(下位3%:151.1 fps)」です。まだRadeon Driverが未成熟な影響か、ゲームによってはGPU使用率が100%まで振り切らないシーンが見られます。
上手くGPU使用率がハマればRTX 3080すら超える性能、使用率が伸び切らないゲームだとRTX 3070にすら劣ってしまう性能です。ゲーム別のフレームレートは以下のグラフを確認してください。
RX 6800 XT平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
フルHDゲーム(1920 x 1080)における、検証したそれぞれのデータをまとめた↑スライドです。
ゲームによって結果は大きくばらつき、RTX 3070やRTX 3060 Tiに劣るシーンも・・・。一方で、Apex Legends、レインボーシックスシージ、トゥームレイダー、ウォッチドッグスではRTX 3080を軽く上回ります。
まだドライバが未成熟で性能を出し切れていない感が強く、RX 6800 XTそのものの素性の良さは相当なモノです。
【2560 x 1440】WQHDゲーミングの性能
15個のゲームの検証データを平均化して、RX 6800 XTのWQHD(2560 x 1440)における平均パフォーマンスをグラフにまとめました。
RX 6800 XTのWQHDゲーム性能は「平均147.2 fps(下位3%:126.4 fps)」です。RTX 2080 Superより約42%高性能、RTX 3080に対してわずか2%劣る性能です。
フルHDよりもGPU使用率が安定するおかげで、RX 6800 XTはRTX 3080に迫る性能を発揮します。レイトレを使用しないWQHDゲーミングなら、コスパでRTX 3080を打ち負かす予想以上にスゴイ結果に。
RX 6800 XT平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
WQHDゲーミング(2560 x 1440)における、検証したそれぞれのデータはこちら↑のスライドをじっくり見てください。
フルHDと同じく、ゲームによってRTX 3080との性能差の変化が大きいです。RTX 3080を上回るゲームもあるし、逆にRTX 2080 Tiと同等に落ち着くゲームもあります。
RX 6800 XTはWQHDやウルトラワイド(21:9)ゲーミングに十分おすすめできる性能ですが、プレイするゲーム次第ではRTX 3080を選ぶ余地が残されています。
【3840 x 2160】4Kゲーミングの性能
15個のゲームの検証データを平均化して、RX 6800 XTの4K(3840 x 2160)における平均パフォーマンスをグラフにまとめました。
RX 6800 XTの4Kゲーム性能は「平均85.4 fps(下位3%:48.4 fps)」です。ようやく4Kゲーミングをマトモに動かせるハイエンドRadeonが登場しました。
性能比はRTX 2080 Superに対して、なんと約50%も高性能。RTX 3080に対しては、わずか2%ほど劣るだけです。WQHDより更に性能は安定しており、おおむねRTX 3080とRTX 2080 Tiの間に位置する性能を発揮します。
RX 6800 XT平均フレームレート最低フレームレート(下位3%)
4Kゲーミング(3840 x 2160)における、検証したそれぞれのデータはこちら↑のスライドをじっくり見てください。
RX 6800 XTはおおむね最高設定で平均60 fpsを狙えます。ただし、ARK Survival EvolvedやFlight Simulator 2020など、超重量級タイトルでは設定の妥協をしないと60 fpsは厳しいです。
RTX 3080であれば「DLSS」を用いてフレームレートの底上げが可能ですが、RX 6800 XTには記事を書いた時点で類似の機能はまだありません。
RDNA 2独自の強み:レイトレとSAMを試す
レイトレーシング(DXR)の性能
RX 6800 XTはレイトレーシングを処理する専用のコア「レイ・アクセラレータ」を72基も搭載し、Radeon初のレイトレ(DirectX Raytracing)対応グラボです。
レイトレでは先を走っているRTX 3080(= 第2世代のRTコアを68基も搭載する)に対して、どれほどインパクトのあるレイトレ性能を示せるか。RX 6800 XTのレイトレ性能を手加減なく試します。
レイトレーシングの性能をスコア化する定番ベンチマーク「3DMark Port Royal」の結果がこちら。
RX 6800 XTは9233点、なかなか興味深い結果です。RTX 2080 Tiの9350点とほぼ同じでスコアで、RTX 2080 Tiは第1世代RTコアを68基搭載しています。
つまり、RDNA 2世代(RX 6000シリーズ)のレイトレ専用コアは、NVIDIAの第1世代RTコアにおおむね匹敵するレイトレ性能を出せているようです。
次は実際のゲームでレイトレを使ってみて、実用に耐えるフレームレートを出せるかチェック。
「Battlefiled V」でレイトレを有効化すると、残念ながら思ったほど振るわない結果に終わります。フルHDとWQHDはRTX 2080 Super以下、4KでRTX 3060 Tiを上回る性能です。
「Watch Dogs Legion」では、Battlefiled Vより高いレイトレ性能を見せます。RTX 3060 TiとRTX 3070の中間くらいのレイトレ性能です。
フルHDですら平均60 fpsを維持できないため、RX 6800 XTのレイトレ性能はあまり優秀とは言えません。現状、DLSSに類似する機能も無いので、レイトレを使うつもりならRTX 3080に軍配が上がります。
「Smart Access Memory」の効果
次はRX 6000シリーズ独自機能「Smart Access Memory(SAM)」について検証します。その前に、マザーボードのBIOS画面からSAMを有効化する手順をさらっと解説します。
パソコン起動時にDelを連打して、マザーボードのBIOS画面へアクセス。BIOS画面のレイアウトはメーカーによって違いますが、SAMの有効化は3つの手順を踏む必要があります。
- Above 4G Decoding:Enabled
- Re-Size BAR Support:Enabled(またはAuto)
- CSM(Compatibility Support Module):Disabled
Adove 4G DecodingとRe-Size BAR Supportを有効化に切り替え、CSMを無効化して再起動すると、SAMが有効化した状態に切り替わります。
Re-Size BAR Supportの項目がどこにも見当たらない場合は、使っているマザーボードのBIOSをアップデートしてください。
- CPUがRyzen 5000(Zen3世代)シリーズ
- グラボはRadeon RX 6000シリーズ
- マザーボードはAMD 500チップセット※AGESA 1.1.0.0以降にもとづくBIOSが必要
- Radeonドライバは20.11.2以降のバージョン
2020年12月時点で、SAMを有効化できる条件は以上の通りです。基本的に最新のAMD製ハードウェアがなければ、SAMは一切使えません。
なお、SAMのベースとなっているRe-Size BAR自体はCPUやグラボの制限はなく、マザーボードが対応さえすればインテルCPUやNVIDIA製GPUでも使用できます。
今後のAMD次第で、Zen2世代やAMD 400チップセットでSAMが使えるようになる可能性は十分にありえます。
長い前置きは以上で終わり、ここから「Smart Access Memory(SAM)」の肝心の効果について、詳しく見ていきましょう。
Cyberpunk 2077はSAMがよく効くゲームです。フルHDで約9%、WQHDで約8%もフレームレートが改善します。4K解像度はなぜか誤差レベルでしか変化しません。
Call of Duty : Black Ops COLD WARはあまりにもSAMが効き過ぎるので、再起動してもう一度テストし直しました。それでもほぼ同じ結果が得られ、DirectX12ベースの最新ゲームと相性抜群です。
一方、Microsoft Flight Simulator 2020はほとんどSAMの効果なし。てっきり効果が出やすい予感がしていたのですが、予想外の結果です。
原因を軽く調べたところ、どうやらMSFS 2020はDirectX11で動くゲームで、SAMが機能しやすいDirectX12は2021年に対応予定とのこと。DX12版のMSFS 2020が来たら、SAMで大化けする可能性があります。
トゥームレイダーをDirectX12でベンチマークすると、若干SAMの効果が出ました。
SAMの効果を平均してまとめます。今回テストした4つのゲームでは、フルHDで8%、WQHDで9%の性能アップです。4K解像度は5%しか変わらず、体感が難しい性能差にとどまります。
4KよりフルHDやWQHDの方が効果が大きい理由は、4KだとVRAMアクセスの制約よりも先に、GPUの性能自体がボトルネックになる・・・とぼくは予想しています。
RX 6800 XTのクリエイティブ性能
ゲーミング性能だけでなく、クリエイティブ性能も検証します。GPUレンダリングの定番「Blender」に加え、OpenCL系の「LuxMark」。それとOpenGL系の「SPECviewperf 13」を使った検証を行います。
GPUレンダリング
Blenderの公式サイトで無料配布されているCycles Render向けのベンチマーク「Blender Benchmark」を使って、GPUのみ使用する設定でレンダリングを行います。描画に掛かった時間が短いほど高性能です。
「BMW」のレンダリングは38.6秒で完了。RTX 2080 Tiより高速で、RTX 3070より遅いレンダリングです。
しかし、もう少し複雑な「Koro」レンダリングだと65.5秒で処理を終え、なんとRTX 3080の73.6秒を余裕で下抜くスピード。KoroはOpen CLと相性が良いようです。
LuxMarkはレンダリングソフト「LuxRender」のパフォーマンスを評価できるベンチマークソフト。Cycles Renderと違って、NVIDIA / AMDのどちらでも「OpenCL」を使ってテストが実行されます。
結果はシェーダー数の割には健闘していて、LuxBallとNeumannはRTX 3070を上回ります。Hotel LobbyだけはRX 5700 XTの頃から変わらず、思ったより振るわない傾向です。
3DCG / CAD(OpenGL処理)
ワークステーション向けのベンチマークソフト「SPECviewperf 13」を使って、有名な3DCG / 3DCAD系ソフト「3ds Max」「Maya」「Solidworks」の性能を検証します。
SolidworksはRX 6800 XTが圧倒的です。MayaはRTX 2070 Superにすら劣る性能、3ds MaxはRTX 2080 Superより少し高性能です。
RX 6800 XTの温度と消費電力
消費電力を実際に計測
FF15ベンチマーク(設定:高品質)を実行中に、グラフィックボード本体の消費電力を計測します。なお、消費電力の比較は最大値ではなく「中央値」を使います。
フルHDだとGPU使用率がややフワッとしているおかげで、消費電力は280 W程度。4K解像度になると一気に跳ね上がって324 W前後、なかなかパワフルな消費電力を叩き出します。
4Kゲーミング時に軽く300 Wオーバー、RTX 2080 TiやRTX 3080とほとんど同じ水準の消費電力です。
電力ロガー機能のついた電源ユニットを2台使って、CPUとマザーボード(CPU以外)に電力供給を分割します。
テスト環境 | ||
---|---|---|
電源ユニット #1システム全体 | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
電源ユニット #2CPUのみ | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 |
FF14:漆黒のヴィランズのテスト中に、CPU以外の消費電力をロガー機能で測定した後、グラフィックボードを取り外した状態で再び同じテストを実行して測定を行います。
- A:グラボを取り付けた状態で消費電力を測定
- B:グラボを外した状態で消費電力を測定
以上2つのデータを取得したら、「AをBで引き算」でグラフィックボード本体の消費電力を抽出できる仕組みです。
グラボの消費電力はソフト読み(HWiNFO)で確認は可能ですが、グラフィックボードのモデルやメーカーによって表示される数値に差が生じる可能性があるので、ロガー機能のついた電源ユニットを使って測定しています。
少々手間は掛かるものの、ただのソフト読みよりは正確です。
ワットパフォーマンスは?
FF15ベンチマークの平均フレームレートを、先ほど実際に測定した消費電力で割り算して、ワットパフォーマンス(= 消費電力1 Wあたりのフレームレート)を求めます。
RTX 3080と比較すると、RX 6800 XTのワットパフォーマンスはあまり良いとは言えません。しかし、RX 5700 XTよりは確実に改善されていて、4Kだと約40%もワッパが向上しています。
今回使ったASRock Taichi Xが派手なオーバークロックモデルという事情もあり、クロックと電圧の調整次第でさらにワッパを改善できる余地がありそうです。
グラボの温度をチェック
FF15ベンチマーク(3840 x 2160)を実行中に、HWiNFOを使ってGPUコア温度を計測します。
なお、グラフィックボードの温度はテストに使用したオリファンモデルの出来によって完全に左右されるため、各GPUの比較は参考程度に見てください。
GPU温度は最大66℃(平均64.6℃)です。300 W超えのすさまじい熱量を、余裕で70℃未満に抑え込む冷却性能。さすが厚み56 mm、全長330 mm、大口径トリプルファン設計の冷却力は優秀です。
なお、動作音(騒音レベル)の詳しいデータや、ブーストクロックの挙動については「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」の個別レビューを見てみてください。
まとめ:純粋な性能はRTX 3080以上【だがDLSSは不在】
「RX 6800 XT」のデメリットと弱点
- 1世代遅れのレイトレ性能
- 「DLSS」的な機能はまだ無い
- フルHDでGPU使用率が伸びにくい
- 「SAM」の使用条件がケチくさい
- 入手性が極めて悪い
RX 6800 XT最大のデメリット(※レビュー時点)は、なんと言っても画質を損なわずにフレームレートを底上げする「DLSS」に相当する機能が、まだ実装されていない1点に尽きます。
4Kゲーミング時の性能はRTX 3080に相当する強さを持っておきながら、DLSS対応ゲームだと簡単にフレームレートで負けてしまい、非常にもったいないです。DLSS不在ゆえに、高画質な4Kレイトレも困難です。
いつ頃になるか不明ですが、AMDが開発中らしいDLSSに相当する機能「FidelityFX Super Resolution」に期待しましょう。
「RX 6800 XT」のメリットと強み
- フルHDで200 fps台が可能
- WQHDと4KはRTX 3080に迫る性能
- Radeon初の「レイトレ」対応
- VRAMの制約を解除する「SAM」機能
- RTX 2080 Ti以上のレンダリング性能
- 従来モデルより遥かに優れたワッパ
- コスパ良好(レイトレに目をつむる)
正直なところ、あまりRX 6800 XTには期待していませんでした。しかし実際にゲームやベンチマークを行うと、予想を遥かに上回るパフォーマンスに驚愕させられました。
128 MBもの専用キャッシュのおかげで性能特性は非常に高効率で、GPU使用率が伸びるゲームだとRTX 3080すら超えるフレームレートを叩き出します。特にApexやシージにおいては最強のグラボです。
GPU使用率が安定するWQHDと4Kだと、RTX 3080にたった2%しか劣らない「ほぼRTX 3080に近い性能」を見せます。レイトレやDLSSを無視し、純粋なゲーム性能だけを評価するとRX 6800 XTは素直に強いです。
新品価格を検証で求めた「平均フレームレート」で割り算して、平均1 fpsあたりの価格を求めます。1 fpsを得るのに必要なコストが安いグラボほど、コスパが高いです。ただし、性能が違うグラボ同士でコスパを比較するのは要注意。
単純にコスパだけを見てしまうと、目的・用途に合わないグラボを選んでしまうリスクがあります。必ず、自分の求めている要件(予算や欲しいフレームレート)にある程度一致しているグラボ同士で、コスパを比較するようにしてください。
新品価格でコスパを計算してグラフにまとめました。純粋な性能だけで計算しているため、RX 6800 XTのコスパはRTX 3080より若干優れています。
RX 6800 XTはとにかくフレームレートを追求したい、コアなゲーマーと相性が良いグラフィックボードです。高画質な映像体験(4Kレイトレなど)に重きを置かないなら、満足の行く性能を提供します。
以上「Radeon RX 6800 XTベンチマーク&レビュー:RTX 3080にあと一歩の性能」でした。
RX 6800 XTを入手する
RX 6800 XTを搭載するグラフィックボードは、記事を書いた時点で8.8~11.2万円の価格帯で購入できます。リファレンスモデルを含め、ほぼすべてのモデルがトリプルファン仕様です。
RX 6800 XTでおすすめなグラボは、やはり価格が安価なリファレンスモデルです。約8.8~9.4万円の幅がありますが、どれを買っても性能は同じ。コスパで選ぶならリファレンス一択でしょう。
手動オーバークロックで性能を伸ばし、あわよくば上位のRX 6900 XTに実質下剋上を狙いたい。なんて考えているコアなユーザーには、+5%のOCが施された「ASRock Taichi X」が適任です。
製品 | ブーストクロック | サイズ | 価格 |
---|---|---|---|
ASRock RX 6800 XT Taichi X OC | 2360 MHz補助電源:8 x 3 pin | 330 x 140 x 56 mm | 112200 円 |
ASUS ROG STRIX RX 6800 XT GAMING OC | 2360 MHz補助電源:8 x 2 pin | 320 x 129 x 57 mm | 不明 |
Sapphire NITRO+ RX 6800 XT | 2360 MHz補助電源:8 x 2 pin | 310 x 134 x 55 mm | 109780 円 |
AMD Reference | 2250 MHz補助電源:8 x 2 pin | 267 x 120 x 50 mm | 87980 円 |
ブーストクロックが2360 MHzに設定された超OCモデルは、限定版を除いて3つあります。Taichi Xはその中で唯一、補助電源コネクタが8 x 3 pin仕様で、しかもカードデザインはもっとも巨大。
「ASRock RX 6800 XT Taichi X OC」の詳しいレビューは↑こちらからどうぞ。
RX 6800 XTを搭載するBTO
レビューを書いた時点で、RX 6800 XTを搭載するBTOパソコンはほとんど見当たりません。RX 6800 XTの品薄は自作PC市場だけでなく、BTO向けでも相当に厳しい様子です。
とりあえず無難にマトモなツクモ「G-GEAR」を掲載しておきます。Ryzen 7 5800X(8コア) + RX 6800 XT + X570マザーボードの組み合わせで、ちゃんと「Smart Access Memory(SAM)」を使えるスペック構成です。
レビューお疲れ様です
やはりレイトレはまだ劣るようですね
ただ、個人的には3080はvramがネック…
skyrimやfalloutでmodをモリモリ入れると8GBでも足りなくなるので10GBは今後を考えても不安があります
WQHDでプレイしてるので6800XTを検討してみます
16GBに対して256bit、キャッシュ128MBでは小容量ならともかく全域カバーしきれるわけはなくクロック数の割には伸びない感じですね。またベンチマークとは違いゲーム中ガクンとフレームが落ちる場合もあるようでコントロールが難しい場合もありそう。
そして3080のコア数もかなり遊んで効率悪いのも明らかですね。
どちらも製造プロセスが進化していますが300Wまでいってしまったのは設計の効率の悪さゆえでしょう。
レイトレとDLSSを除けば比較的善戦しているのは確かですが、国内価格だけではなさそうですが主力のオリファンがRTX 3080より高めだったりコストパフォーマンスとワットパフォーマンス共に劣る場合も目立つのが痛いですね。
とりあえずもっと数を確保してから販売するべきだったかなと。もっと買いやすくしなければそれら比較も意味がないことに等しいですし。現時点ではSやA判定というよりCすらもつけられない印象です。
他所のレビューだと、RTX20シリーズとの比較は全然無かったので、RTX20シリーズも見られるのは非常にありがたいです。
おかげで、RX6000シリーズのレイトレーシング性能はRTX20シリーズと同じくらい、ということがわかりました。
Radeonにとって初めてのレイトレーシングということを考えると、悪くはありませんね。あとはDLSS相当の機能が出るのを待つだけです。
しかし・・・オーバークロックモデルだとワッパがかなり落ちますね。
リファレンスモデルを使った他所のレビューでは、RTX3080より優れていました。
このRX 6800 XT Taichi XはRX6900とほぼ同程度の性能まで引き上げられたカードなので特に4K時ではRTX3080よりワットパフォーマンスが悪くなってしまったようですね。
性能重視のチューンという感じでしょう。
RTX3080とRX6080XTは
性能はある程度傾向はあるけどレビュー環境によって違って、
ゲームとかオリファンとか値段とか
全部平均するとほぼほぼどっこいな感じだからもう後はその人個人の好み。
あとは解像度(4k・DLSS)、レイトレ、Ryzen(SAM)、VRAM、「在庫」でどれを取るかかな。
>RTX3080とRX6080XTは
RX 6800 XT
最大の問題は在庫よ
RTX3080よりも入手性の悪い在庫問題はきついよなぁ
レイトレは個人的には不要な機能なのでどうでもいい
あとは個別の相性がある小規模アプリがどうかって感じか
安定ならRTXなんだよね
RTX/IO相当の技術の存在が全くリークされてないことを考えても、RTX3080tiを待った方が良いですね。後者は VRAMも20GBありますし….
それにしてもassassins creed Valhalla のベンチは何処へ行ったのでしょう
VRAMの量産が間に合っていないという情報もありますし、3080Tiの発売は一旦白紙でどうやら3080Tiを出さずとも対抗可能と判断されたようです。
一応かなり先になりますが春以降に販売される可能性も残されているようです。
入手&レビューお疲れ様です。
DLSSは対応ゲームは増えてくれないと選択肢に入れにくいかな
レイトレはCS対応で増えてくれればですけど...RTXに対応できるのか?
SAMの中身のお陰でどれでも対応してくれそうなのでこれから高速化していきそう
Nvidia一択から戦国時代に突入した感があるのでゲームの得手不得手で選択する形になりそうですね
DLSSについてはAMDも次世代か次々世代のシリーズでは同様の機能が付くらしいです。
ゲームエンジン側がサポートしているらしく今後はますます増えそうですし、特に4Kや8Kでは必須の機能と言える状況です。
レイトレはどちらかというとRTXの方が既に開発環境もノウハウも進んでいてCSより4~6倍の性能もありそうなのでそれ以上の対応が可能だと思える状況です。
SAMについてはゲームの対応は必要ないのであとは一度に256MB以上のデータを扱うゲームならばおのずと高速化すると思います。
あと正直戦国時代に突入した感はまだないですね。如何せんRX6000のシリーズ展開が遅い上に発売中のものも数が少なさ過ぎてRTXに流れている実情がありますので・・・
スタートが肝心なのに一番大事なところで選択できるまでもっていけているまででないので非常に勿体ないですね。
DLSS対抗としてFidelityFX CAS + Upscalingが既に存在していて、実際にMHW:アイスボーンで使用可能です。
GeForceでだけど両者を比較した人がいてRTX 2080Tiの場合WQHDの最高設定で平均フレームレートが76から100(DLSS 105)に4K最高設定で39から55(DLSS 60)にアップしたとの事、その人の主観だけど画質に差は殆ど感じなかったそうです。
>DLSS対抗としてFidelityFX CAS + Upscalingが既に存在していて
それはまったくの勘違いですね、DLSSと同じAIでスーパーアップサンプリングされるのは、FidelityFX Super Resolutionです。アップスケーリングとは異なります。
そしてまだ2021年1月6日の時点でリリース&対応ゲームはありません。
またICEBORNEで、FidelityFX CAS + Upscalingを使うとDLSSとは異なり画質設定は高止まりに(最高ではない)、そしてICEBORNEで採用されたDLSSは旧世代で最新の2.0ではないような結果です。ICEBORNEの開発タイミングでは2.0はまだリリースされていないので当然といえば当然。
https://ascii.jp/elem/000/004/035/4035398/4/
FidelityFX CAS + UpscalingはMHW:アイスボーン以外にもありますが、確かにDLSSと同レベルの画質がありますが、正しくはDLSS1.0とです。
WQHDで76が105程度、4Kで39が60程度にしか伸びないDLSSは1.0でしょう。DLSS1.0は学習レベルの良し悪しで画質の幅は広めですが特に初期のは良くはないですし伸びも全体的に悪いです。
DLSSは今は2.0もありそれでは2倍前後、4Kではそれ以上には伸びるようですし、16Kレンダリング結果によるAI Upscalingになっており大幅に画質も1.0から進化しています。
それに対抗するAI UpscalingはまだでRX6000では見送られた模様です。
Radeon定番の定電圧化したら面白そう
もう今のグラボで32bitのゲームで遅いのないけれど、4GBの壁があるからその関係でSAM有効でfps増えたりするのかな?
”クリエイティブ性能を捨て、ゲーム性能に極振りした特化設計でRTX 3080に戦いを挑む「Radeon RX 6800 XT」”
ふたを開けてみたら別にそんなことなかった
モニターに144hzや120hzに設定してアイドル状態にGPU-Zで確認するとメモリークロックがMAXに張り付くのもRadeonでは普通なんですかね?
SAMの最低フレームレートの数値とグラフが一致していません、けど数値を見れば分かるので私にとっては問題なしです。