エンタープライズ向け製品に数多くラインナップがある「超大容量かつ高性能なSSD」ですが、一般向けのM.2 2280サイズだとほとんど選択肢がなかったです。
今回レビューする「Nextorage NE1N8TB/GHNEL」は、そんな世にも珍しいM.2 2280規格で容量8000 GB(8 TB)を実現した、コンシューマ向けの超大容量NVMe SSDです。
神奈川県に本社がある日本メーカー「Nextorage_JP(@Nextorage_jp)」様より、レビュー用にサンプルを1枚提供してもらったので、性能を詳しくレビューします。
(公開:2024/9/20 | 更新:2024/9/20)
Nextorage NE1Nのスペックと仕様
Nextorage NE1N(Gシリーズ) | ||||
---|---|---|---|---|
容量 | 1000 GB | 2000 GB | 4000 GB | 8000 GB |
インターフェイス | PCIe 4.0 x4 (NVMe 1.4) | |||
フォームファクタ | M.2 2280(片面実装) | M.2 2280(両面実装) | ||
コントローラ | 非公開 | |||
NAND | 3D TLC NAND | |||
DRAM | DDR4 SDRAM | |||
1024 MB | 2048 MB | |||
SLCキャッシュ | 大容量ダイナミックSLCキャッシュ | |||
読込速度 シーケンシャル | 7300 MB/s | |||
書込速度 シーケンシャル | 6000 MB/s | 6900 MB/s | 6600 MB/s | |
読込速度 4KBランダムアクセス | 750K IOPS | 1000K IOPS | 940K IOPS | 900K IOPS |
書込速度 4KBランダムアクセス | 1000K IOPS | |||
消費電力(最大) | 11.5 W | |||
消費電力(アイドル) | 非公開 | |||
TBW 書き込み耐性 | 1200 TB | 2400 TB | 5000 TB | 10000 TB |
MTBF 平均故障間隔 | 160 万時間 | |||
保証 | 5年 | |||
MSRP | $ 85 | $ 140 | $ 320 | $ 850 |
参考価格 2024/9時点 | 20180 円 | 27830 円 | 58080 円 | 153000 円 |
GB単価 | 20.2 円 | 13.9 円 | 14.5 円 | 19.1 円 |
ソニー子会社のソニーストレージメディアソリューションズから、フラッシュメモリ製品事業のみを独立させた、元ソニーだった企業です。元ソニーの技術者が日本国内で製品を開発設計し、台湾の工場に製造を委託しているとのこと。
なお、製品の販売ルートはもっぱらAmazon.co.jpに絞っているそうです。ふるさと納税に限り、一部の製品を楽天市場やさとふるなどで販売していますが、基本的にAmazon限定です。
メーカー公式サイト(https://www.nextorage.net/ssds/g-ne1n/)より、Nextorage NE1N(Gシリーズ)の基本スペックをまとめました。
SSDの性能にかかわる主要パーツのうち、NANDメモリの種類とDRAMキャッシュの有無が明らかにされています。SSDコントローラやNANDメモリの製造元は非公開です。後ほど分解して何が乗っているか確認します。
SLCキャッシュは「大容量ダイナミックSLCキャッシュ」をアピール。メーカー説明文によると、SSD容量のうち最大で3分の1までを、高速なSLCキャッシュとして使えるそうです。
大容量のDRAMキャッシュと広大なダイナミックSLCキャッシュを組み合わせ、1 TB版で1200 TBW、8 TB版で10000 TBWもの途方もない書き込み耐性を可能にします。
SSD | 500 GB | 1 TB | 2 TB |
---|---|---|---|
Nextorage NE1N | – | 1200 TBW | 2400 TBW |
Samsung 990 PRO (990 PRO:レビュー) | – | 600 TBW | 1200 TBW |
Crucial T700 / T705 (Crucial T700:レビュー) | – | 600 TBW | 1200 TBW |
FireCuda 530 (FireCuda 530:レビュー) | 640 TBW | 1275 TBW | 2550 TBW |
SSD | 500 GB | 1 TB | 2 TB |
---|---|---|---|
KIOXIA EXCERIA PRO (WD Blue SN5000:レビュー) | – | 400 TBW | 800 TBW |
WD Blue SN5000 (WD Blue SN5000:レビュー) | – | 600 TBW | 900 TBW |
KIOXIA EXCERIA PLUS G3 (KIOXIA EXCERIA G3 PLUS:レビュー) | – | 600 TBW | 1200 TBW |
CFD SFT6000e (CFD SFT6000e:レビュー) | – | 600 TBW | 1200 TBW |
Samsung 990 PRO (990 PRO:レビュー) | – | 600 TBW | 1200 TBW |
Samsung 980 PRO (980 PRO:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
Solidigm P44 Pro (Solidigm P44 Pro:レビュー) | 500 TBW | 750 TBW | 1200 TBW |
Crucial P5 Plus (Crucial P5 Plus:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
Lexar NM790 (Lexar NM790:レビュー) | – | 1000 TBW | 1500 TBW |
HIKSEMI FUTURE SSD (HIKSEMI FUTURE SSD:レビュー) | – | 1800 TBW | 3600 TBW |
SK Hynix Gold P31 (SK Hynix Gold P31:レビュー) | 500 TBW | 750 TBW | 1200 TBW |
WD_BLACK SN770 (WD_BLACK SN770:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
KIOXIA EXCERIA PLUS G2 (KIOXIA EXCERIA G2 PLUS:レビュー) | 200 TBW | 400 TBW | 800 TBW |
KIOXIA EXCERIA G2 (KIOXIA EXCERIA G2:レビュー) | 200 TBW | 400 TBW | 800 TBW |
WD Blue SN570 (WD Blue SN570 NVMe:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | – |
Crucial MX500 (Crucial MX500:レビュー) | 180 TBW | 360 TBW | 700 TBW |
FireCuda 530 (FireCuda 530:レビュー) | 640 TBW | 1275 TBW | 2550 TBW |
WD Black SN850 (SN850:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
書き込み保証値(TBW)は平均以上の数値です。大手NANDメーカー製のフラグシップモデルより約2倍で、高耐久で知られるFireCuda 530に匹敵する書き込み保証値をアピールします。
今回レビューする8 TB版に至っては10000 TBW(10 PBW)と、エンプラ製品クラスの書き込み保証値が確保されており、普通の使い方だと人間の寿命が先に尽きてしまいます。
- 普通に使った場合:約547.9年
(1日あたり平均50 GBの書き込みを想定) - 毎日AAAゲームをDLする:約274.0年
(1日あたり平均100 GBの書き込みを想定) - 毎日一眼レフの写真を入れる:約109.6年
(1日あたり平均250 GBの書き込みを想定) - 毎日一眼レフの4K素材を入れる:約27.4年
(1日あたり平均1000 GBの書き込みを想定)
ワークロード別の想定耐用年数をざっくり試算してみた。
PS5の増設ストレージやゲーミングPCのメインSSDなど。ごく普通の使い方なら500年以上かかる計算になり、5年間のメーカー保証が先に切れるでしょう。
1日あたり1 TBを書き込むプロの映像作家や写真家にありうる過酷なワークロードですら、10000 TBWを使い切るのに約27年もかかる計算です。
ライバル製品と価格設定の比較
製品 | ピーク性能 | パーツ構成 | 書き込み保証値 | 価格 2024/9時点 |
---|---|---|---|---|
Nextorage NE1N8TB | 7300 MB/s |
| 10000 TBW | 約15.9万円 |
Nextorage NEM-PA8TB | 7300 MB/s |
| 6000 TBW | 約15.3万円 |
Corsair MP600 PRO XT 8TB | 7100 MB/s |
| 6000 TBW | 約17.0万円 |
Team MP44 8TB | 7200 MB/s |
| 6000 TBW | 約15.9万円 |
Samsung 870 QVO 8TB | 560 MB/s |
| 2880 TBW | 約11.5万円 |
Samsung T5 EVO 8TB | 460 MB/s |
| 非公開 | 約11.2万円 |
容量8 TBのライバル製品はかなり限定的です。
11万円前後はQLC NANDを使った性能の低いSSDに限られ、15~17万円前後でようやくPCIe 4.0 x4対応の高性能8 TBモデルが並んでいます。
その中でも「Nextorage NE1N8TB」は圧倒的な書き込み耐性でライバル製品と差別化します。
Nextorage NE1N8TBを開封レビュー
パッケージデザイン & 開封
あまりに簡素なデザインのパッケージに拍子抜け。白地の背景に水色のラインに「Nextorage」のロゴが入っただけの箱です。
パッケージの裏面に「5年保証」と記載されてます。Nextorage株式会社が自ら販売しているため、外資系のSSDによくある正規代理店のシールがないです。
- Nextorageのメーカーサポート(nextorage.net)
運悪く製品の不具合や故障に遭遇してしまったら、公式サイトからメーカーサポートに問い合わせできます。
- 型名(型番)
- 故障の状態
- 購入日(注文番号など)
- 購入したショップ
- SSD本体
- 「Acronis True Image OEM」のダウンロードコード
静電気防止袋につつまれたSSD本体と、SSDの中身をクローンするソフトウェア「Acronis True Image OEM」のダウンロードコードが付属します。
- Acronis True Image OEM(nextorage.net)
Nextorageの公式サイトからソフトウェア本体をダウンロード後、付属品に記載されているシリアルコードを入力してアクティベートできます。
基板コンポーネント
ハイエンド製品らしいマットブラック塗装の基板です。コンポーネントを覆い隠すように、製品ラベルシールが貼られています。
製品ラベルシールに各国の規制認証ロゴがきちんと記載済みです。
裏面はラベルシールがなく、コンポーネントがそのまま露出した状態です。
左下の白いシールに、サポートや交換保証(RMA)を受ける際に必要になるかもしれないシリアルナンバー(S/N)が記載されています。
表面と裏面の両方にコンポーネントが実装されている「両面実装」のNVMe SSDです。
取付スペースが狭いノートパソコンだと干渉する可能性があります。PS5の増設ストレージなら干渉せず入ります。
SSD本体の厚みをデジタルノギスで測定すると、実測3.26 mmでした。
個人輸入(無保証)で入手できる、エンタープライズ向けSSD(U.2筐体 + PCIe変換アダプター)と比較すると、標準サイズ(M.2 2280)がいかに小さいかを再確認できます。
この小さなM.2 2280サイズに、なんと容量8000 GB(8 TB)も乗ってます。
では、製品ラベルシールを剥がして、Nextorage NE1N8TBに実装されているコンポーネントを目視で確認してみます。
- コントローラ:Phison E18
PS5018-E18-41 CE2344H P2KH65.001BB - DRAM:SK Hynix DDR4-3200メモリ
H5AN8G6NDJRXNC 343V NTDRPUL4XW2 - NAND:KIOXIA 112層 3D TLC NAND
TA8IG85AYV 02401N 4052294
SSDコントローラに「Phison E18」、DRAMキャッシュにSK Hynix製「DDR4-3200メモリ」、NANDメモリにKIOXIA(旧東芝メモリ)製「112層 3D TLC NAND(BiCS5)」を搭載します。
- DRAM:SK Hynix DDR4-3200メモリ
H5AN8G6NDJRXNC 343V NTDRPUL4XW2 - NAND:KIOXIA 112層 3D TLC NAND
TA8IG85AYV 02401N 4052294
裏面にもコンポーネントが実装されています。合計11個ものコンポーネントを使った、大掛かりな設計です。
SSDコントローラは2021年上半期から出荷されている、Phison製のハイエンドモデル「Phison E18」を搭載。
- Cortex-R5(#1):1000 MHz
- Cortex-R5(#2):1000 MHz
- Cortex-R5(#3):200~300 MHz
- Cortex-R5(#4):200~300 MHz
- Cortex-R5(#5):200~300 MHz
TSMC 12 nmプロセスで製造するARM Cortex-R5(5コア)を内蔵する、なかなか高性能なSSDコントローラです。
最大8チャネルのNANDメモリを、それぞれ最大1600 MT/sのスループットで束ねられます。
CFDやCorsair、Kingstonや東芝エルイートレーディングなど。他社のPCIe 4.0対応SSDでも広く採用され続けている、実績抜群の定番SSDコントローラです。
電源管理コントローラ(PMIC)は、同じくPhison製「PS6108-22」を採用。
DRAMは「SK Hynix製 DDR4-3200メモリ」を採用。
DDR4-3200(CL22)メモリですが、Phison E18コントローラの仕様によりDDR4-2666で動作します。
1枚あたり容量1024 MB(1 GB)、合計2枚で容量2048 MB(2 GB)のDRAMキャッシュです。NANDメモリの全容量に対して、0.025%(400分の1)しか確保されていません。
一般的に全容量に対して0.1%(100分の1)のSSDが多いので、0.025%は少ないように感じます。それでも書き込み保証値が10000 TBWもあるから、筆者の余計な心配かもしれません・・・。
NANDメモリは「KIOXIA製 112層 3D TLC NAND」を採用。四日市市に生産工場があるキオクシア(旧東芝メモリ)が製造する「BiCS5」メモリです。
搭載されているNANDメモリは全部で8個です。
BiCS5メモリの記憶密度は512 Gb(= 64 GB)で、NANDメモリ1枚あたり容量1 TBを実現するために、NANDメモリをなんと16枚も重ね・・・な訳がなく。
前から疑問だったのが、どうして容量8 TBになった途端に販売価格が跳ね上がってしまうのか?
理由の一つは間違いなくNANDメモリの仕様です。
タイプ | 通常のBiCS5 | 特殊なBiCS5 |
---|---|---|
記憶密度 | 512 Gb | 1024 Gb |
速度 | 1066 MT/s | 1200 MT/s |
理論値 書き込み性能 | 132 MB/s | 66 MB/s |
キオクシア(旧東芝メモリ)は、容量8 TB向けに記憶密度を1 Tb(= 128 GB)まで高め、インターフェイス速度を1200 MT/sに向上させた「特殊なBiCS5」を用意しました。
記憶密度が2倍になれば、NANDメモリ1枚あたり容量1 TBに必要なメモリの数が半減し、8枚重ねで同じ容量を実現可能です。
16枚重ねより放熱性と省スペース性(= チップの厚み)に優れ、必要なNANDメモリ数が128個から64個へ減らせるため、製造コストの削減にもつながります。
- 記憶密度が高い → 同じ容量あたりの書き込み性能が低い
- 記憶密度が低い → 同じ容量あたりの書き込み性能が高い
そのかわり、NANDメモリの書き込み性能は下がります。
まったく同じパーツ構成で2年前に発売された海外のSSD「Sabrent Rocket 4 Plus 8TB」が、発売当時のMSRPで2000ドル(= 現在のレートで約30.3万円)でした。
Nextorage NE1N8TBはその半額近い約15万円台から買えるため、直近の2年で容量8 TB向けNANDダイはかなり安く製造できるようになった様子です。
Nextorage NE1N8TBの性能をベンチマーク
テスト環境を紹介
テスト環境 「ちもろぐ専用:SSDベンチ機」 | ||
---|---|---|
CPU | Core i7 13700K16コア24スレッド(TDP:125 W) | |
CPUクーラー | 虎徹Mark III120 mmサイドフロー空冷 | |
マザーボード | BIOSTARZ790 Valkyrie | |
メモリ | DDR5-6000 16GB x2G.Skill Trident Z5 Neo RGB | |
グラフィックボード | RTX 4060 Ti | |
テスト対象 | Nextorage NE1N8TB/GHNEL 8TB | |
システムSSD | HIKSEMI FUTURE70-02TB 2TB | |
電源ユニット | 850 WCorsair HX850i 2021 | |
OS | Windows 11 Pro検証時のバージョンは「22H2」 | |
ドライバ | NVIDIA 536.40 WHQL | |
ディスプレイ | 3840 x 2160@160 Hz使用モデル「Innocn 27M2V」 |
SSDベンチマークに使用する専用の機材です。
最大15.76 GB/sまで対応できるPCIe 5.0世代の「Intel Z790」マザーボードに、シングルスレッド性能が非常に速い「Core i7 13700K」を搭載。
Ryzen 9 5950X超えのマルチスレッド性能と、現行最強クラスのシングルスレッド性能で、最大14000 MB/s超えの次世代Gen 5 SSDも難なく処理できます。
原則として、CPUに直結したM.2スロットまたはPCIeスロットにテスト対象のSSDを接続します。チップセット経由だと応答速度が低下※してしまい、SSD本来の性能を検証できません。
ベンチ機に採用した「Z790 Valkyrie」は、PCIe 5.0対応のM.2スロットを1本、PCIeスロットを2本備えます。複数の爆速SSDをCPUに直結できる稀有なマザーボードです。
※チップセット経由による性能低下はAMDチップセットだと緩和されますが、CPU直結時と比較して性能が下がる傾向自体は同じです。
SSDを熱から保護するサーマルスロットリングによって性能に悪影響が出ないように、以下のような手段でテスト対象のSSDを冷却しながらベンチマークを行います。
- M.2ヒートシンク「Thermalright HR-09」を装着
- 120 mmケースファンを至近距離に設置して冷却
SSDを徹底的に冷やして、サーマルスロットリングがテスト結果に影響を与えないように対策しています。
なお、10分間の温度テスト時のみM.2ヒートシンクとケースファンを取り除いて、温度の上昇を観察します。
SSDドライブ情報と利用できる容量
- インターフェース:NVM Express
- 対応転送モード:PCIe 4.0 x4
- 対応規格:NVM Express 1.4
- 対応機能:S.M.A.R.T. / TRIM / VolatileWriteCache
「Nextorage NE1N8TB」の初期ステータスをCrystal Disk Infoでチェック。
CPU直結M.2スロットにて、無事「PCIe 4.0 x4」で認識されます。
フォーマット時の初期容量は「7.27 TB」でした。
搭載されているNANDメモリ8192 GB分のうち、192 GBを予備領域に割り当てる一般的な対応です。将来的な寿命や信頼性を向上させる効果に期待できます。
Crystal Disk Mark 8
「Crystak Disk Mark 8」は、日本どころか世界で一番有名と言っても過言ではない、定番のSSDベンチマークソフトです。性能の変化をチェックするため、初期設定の「1 GiB」に加え、最大設定の「64 GiB」もテストします。
Crystal Disk Mark 8の結果※クリックで画像拡大します | |
---|---|
テストサイズ:1 GiB(MB/s) | テストサイズ:64 GiB(MB/s) |
テストサイズ:1 GiB(レイテンシ) | テストサイズ:64 GiB(レイテンシ) |
シーケンシャル読み込みが約7000 MB/s、シーケンシャル書き込みが約6600 MB/sです。メーカー公称値どおりの数値がちゃんと出ています※。
※メーカー仕様表の「7300 MB/s」は、Ryzen 9 7950Xで測定された数値です。Intel Core環境だと7000 MB/s前後で頭打ちになります。
テストサイズを64 GiBに引き上げても、シーケンシャル性能とランダムアクセス性能ともに安定したままです。
体感性能や実用性能に影響が大きい、4KBランダムアクセスのレイテンシ(応答時間)の比較グラフです。
Nextorage NE1N8TBは58.8 μsで、正直・・・あまり速くはない部類。
(容量8 TBクラスのSSDはそもそもランダムが苦手)
参考までに、筆者が使っている容量7.68 TBの業務用SSDが92.7 μsだったりするので、容量8 TBそのものが読み込み系の処理と相性が悪い可能性が高いです。
書き込みレイテンシは他社のハイエンドNVMe SSDと横並びの水準です。
ATTO Disk Benchmark
ATTO Disk Benchmarkは、テストファイルを小刻みに分割してSSDのスループット(シーケンシャル性能)を測定し、SSDがピーク性能を出しやすいファイルサイズを探るベンチマークソフトです。
ベンチマーク結果からSSDの評価が非常に分かりにくいので、表計算ソフトを使ってグラフ化して他のSSDと比較します。
小さいファイルサイズ(512 Bから8 KB)領域で他のハイエンド並の性能です。ピーク性能に達した後もそこそこ安定しています。
書き込み性能は平凡です。数値の高さで最新世代SSDに勝てませんが、実用上の性能差はそれほど無いでしょう。
Nextorage NE1N8TBを実運用で試す
FF14のロード時間を比較
FF14:暁月のフィナーレ(ベンチマークモード)で、ゲームロード時間を測定します。ベンチマーク終了後に、ログファイルからロード時間を読み取ります。
Nextorage NE1N8TBのロード時間は「8.89秒」、ここ最近レビューしたNVMe SSDでもっとも遅い記録でした。
やはりDRAMキャッシュ大量搭載、かつNANDメモリもたくさん載せて並列化している都合上、読み込み系のワークロードが苦手に見えます。
FPSタイトルのロード時間を比較
PCMark 10 Professional Edition(有償版)で利用できる機能を使って、「Battlefield V」「Call of Duty Black Ops IV」「Overwatch 2」のロード時間を測定します。
なお、測定されたロード時間は各スコアから逆算された概算値(ざっくりとした予想値)です。実際のロードとは異なっているので注意してください。
3つのゲームタイトルすべてで、Nextorage NE1N8TBのゲームロード時間はやや遅めです。
「原神」のロード時間を比較
大人気RPGタイトル「原神」のロード時間を実際にテストします。
- 初回ロード(データロード0%からクリック可能になるまで)
- 初回ロード(クリックしてから操作可能になるまで)
- モンドからフォンテーヌへワープ
- フォンテーヌからスメールシティへワープ
- スメールシティから稲妻城へワープ
- 稲妻城からモンドへワープ
上記6パターンを録画ソフト(120 fps)を使って記録し、動画編集ソフトに取り込んでフレーム単位でロード時間を比較しました。
Nextorage NE1N8TBは「53.49秒」でした。
各シーン別のロード時間(※グラフの左から順番にパターン1~6並び)です。
初回ロード(#1~#2)に目立った差はなく、最初のファストトラベルのみ若干時間がかかる傾向。その後のロード時間はやや短縮されるようです。
DirectStorageのロード時間を比較
Windows 11はゲームのロード時間を大幅に短縮する「DirectStorage API」に対応しています。
SSDに保存されているゲームデータをメインメモリに送り込み、メインメモリからVRAMに流し込みます。入ってきたデータをGPUの凄まじい演算性能で展開(解凍)し、ゲームロード時間を短縮する技術です。
NVMe SSDからメインメモリにデータを転送する部分で、SSDのシーケンシャル性能が重視されます。SATA SSDよりNVMe SSD、同じNVMe SSDでもPCIe 4.0やPCIe 5.0の方が有利になる可能性が高いです。
CPUで展開する場合はCPUの演算性能がボトルネックになってしまい、SSDの性能差がそれほど確認できません。
GPU展開(RTX 4060 Tiで展開)では、シーケンシャル性能に比例した性能差がハッキリと出ます。
Nextorage NE1N8TBは0.24秒のロード時間、17.71 GB/sの実効スループットです。
ファイルコピーにかかった時間
Windows標準のコピペ機能と目視によるストップウォッチでは正確性に欠けるので、ファイルコピーに便利なフリーソフト「DiskBench」を使って、ファイルコピーに掛かった時間を計測します。
- ゲームフォルダ(容量85.3 GB / 81424個)
- 写真ファイル(容量113 GB / 5012枚)
- 圧縮データ(容量256 GB / zipを2個)
以上3つの素材をファイルコピーテストに使います。ソース(基準となるストレージ)は安定した性能に定評がある「Optane SSD P5810X 400GB」です。
書き込み(Optane P5810X → Nextorage NE1N8TB)のコピペ時間です。
Zipファイル(256 GB)と写真フォルダはトップ勢と横並びです。ゲームフォルダはトップ勢よりワンランク下に位置しますが、数秒程度の差に過ぎません。
次は読み込み(Nextorage NE1N8TB → Optane P5810X)のコピペ時間です。
Zipファイル(256 GB)からゲームフォルダまで、たいていのファイルで平均的な読み出し速度でした。
比較グラフをよく見ると、シーケンシャル性能の割にコピー時間が遅いSSDがポツポツと見られます。
なぜシーケンシャル性能の割に遅いSSDが出てしまうのか。理由は単に「間髪入れずに次のコピーテストを実行」しているからです。
- Zip(256 GB)→ 写真(113 GB)→ ゲーム(85.3 GB)の順番
SSDは書き込み性能を稼ぐためにSLCキャッシュを使って耐える製品が多いですが、このSLCキャッシュの回復が遅いと・・・次のコピーテストに間に合わずTLC NAND本来の性能でテストが実行されます。
SLCキャッシュをスピーディーに再展開できるかかどうかも実力の内と(筆者は)考えているので、コピーテストは間髪入れず次から次へと実行します。
Premiere Pro CC:4K動画プレビュー
動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro CC」に、4K動画素材(448 MB/s)と2K動画素材(175 MB/s)を読み込み、2つの動画を同時にプレビューします。
Premiere Proの動画素材プレビューは、素材を配置しているストレージの性能に影響を受けやすく、SSDの性能が不足すると「コマ落ち」が発生しやすいです。
Premiere Proの標準機能「コマ落ちインジケータ」で落としたフレームを測定し、動画素材の総フレーム数で割ってドロップフレーム率を計算します。
4K + 2K動画プレビューのドロップフレーム率は約20.6%です。
シーケンシャル性能とランダムアクセス性能の両方が要求される、割と重たいワークロードです。
思ったより振るわない結果になったものの、過去の傾向を見る限り「DRAMキャッシュ」があると読み出しワークロードが阻害されます。
大量のNANDメモリとDRAMキャッシュを積んでいるNextorage NE1N8TB(容量8 TB)にとって、やや苦手な分野です。
4K動画プレビューのドロップフレーム率は約16%です。
4K + 2Kプレビューと同じく、シーケンシャル性能とランダムアクセス性能がバランスよく求められるため、ランダム性能がやや苦手なNextorage NE1N8TB(容量8 TB)に不利なテストです。
PCMark 10:SSDの実用性能
PCMark 10 Professional Editionの「Full System Drive Benchmark」を使って、SSDの実際の使用シーンにおける性能を測定します。
- PCMark 10(UL Benchmarks)
Full System Drive Benchmarkには23種類のテストパターン(Trace)が収録されており、パターンごとの転送速度や応答時間を測定し、SSDの実用性能をスコア化します。
なお、SSDは空き容量によって性能が大きく変化する可能性があるため、空き容量100%だけでなく容量を90%埋めた場合(= 空き容量10%)のテストも行いました(※2回:連続で約2時間のワークロード)。
Nextorage NE1N8TBのストレージスコア(空き容量10%時)は「2648点」です。空き容量100%なら2651点です。
空き容量による性能低下はほとんど0%に抑えられています。
ただし、空き容量10%でも実容量にして約800 GBです。約800 GBも空き容量があれば性能をほとんど落とさずに維持できて当然でしょう。
興味本位で空き容量1%(約100 GB)まで減らしてテストすると、スコアは1489点まで下がります。
PCMark 10ストレージテストの細かい内訳を確認します。
新しい世代の部品を使っているハイエンドNVMe SSDには全体的に敵いませんが、おおむねSamsung 980 PRO以上の性能です。
容量8 TBを実現するために大量のNANDメモリを搭載していたり、大容量のDRAMキャッシュを積んでいたり、読み込み系のワークロードと相性が悪い構成だったりします。
新しい世代の容量1 TBモデルが機敏に小回りの効くスポーツカーだとしたら、容量8 TBのNextorage NE1N8TBはディーゼルエンジンで動く8トントラックのようなモノです。
実用スコアの内訳 Full System Drive Benchmark | |
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Adobe Score | Adobe Acorbatの起動 Adobe After Effectsの起動 Adobe Illustratorの起動 Adobe Premiere Proの起動 Adobe Lightroomの起動 Adobe Photoshopの起動 Adobe After Effets Adobe Illustrator Adobe InDesign Adobe Photoshop(重たい設定) Adobe Photoshop(軽量設定) |
Game Score | Battlefield Vの起動(メインメニューまで) Call of Duty Black Ops 4の起動(メインメニューまで) Overwatchの起動(メインメニューまで) |
Copy Score | 合計20 GBのISOファイルをコピー(書き込み) ISOファイルを作成してコピー(読み込みと書き込み) ISOファイルをコピー(読み込み) 合計2.37 GBのJPEGファイルをコピー(書き込み) JPEGファイルを作成してコピー(読み込みと書き込み) JPEGファイルをコピー(読み込み) |
Office Score | Windows 10の起動 Microsoft Excel Microsoft PowerPoint |
15分間の連続書き込みテスト
1 MBのテストファイルを15分間に渡って、ただひたすら連続して書き込み続ける過酷な検証方法です。
一般向けに販売されているほとんどのSSDは、数分ほど連続して書き込むだけで「素の性能」を明らかにできます。SLCキャッシュの有無やサイズ、キャッシュが切れた後の性能低下などなど。
15分の連続書き込みテストによって、SSDのいろいろな挙動が判明します。
テスト開始から約880 GBでpSLCキャッシュが終了、その後テストが終了する15分後まで平均1030 MB/sの書き込み性能を維持します。
Nextorage NE1N8TBのキャッシュ構造をさらに深堀りします。
キャッシュ構造 | 平均書込速度 |
---|---|
1段階 pSLCキャッシュ | 3662.2 MB/s |
2段階 pSLC + TLC | 1031.9 MB/s |
3段階 TLCネイティブ | 660.3 MB/s |
ブロックファイルを約7200 GB書き込むと、ざっくり3段階のキャッシュ構造が浮かび上がります。
pSLCキャッシュをフルに展開する平均3660 MB/sの爆速モードから始まり、およそ885 GBの書き込みでTLC NANDとの混合モードへ移行します。
TLC NANDと混合した状態だと平均1030 MB/s前後です。途中でふたたびpSLCキャッシュが復活し、平均3660 MB/sが約885 GBにわたって継続し、また混合モードに戻ります。
その後は混合モードが長くつづき、約5700 GBも書き込んだあたりでようやくTLC NANDネイティブモード(素の性能)に移行し、素の書き込み速度は平均660 MB/sでした。
なお、pSLCキャッシュの回復は非常に遅いです。15分待っても平均3000 MB/s超のpSLCモードはほとんど復活しませんでした。
Nextorage NE1N8TBのpSLCキャッシュをうまく使うコツは2つあります。
- 約880 GBほどあるpSLCキャッシュを一度に使い切らない
- (使い切ったら・・・)TRIM/GCコマンド※を送ってあげる
これだけで、おおむね3000 MB/s超の爆速モードを使えます。
※TRIM/GCコマンド:WindowsにSSDの空き容量を「再確認」させるコマンド。空き容量を正確に把握できるから、空き容量の割合にもとづいて変動する「pSLCキャッシュ」を高確率で復活させられます。
時間あたりの書き込み量を比較したグラフです。
Nextorage NE1N8TBは15分で約1570 GBを書き込みます。
容量8 TBもある割にちょっと遅いように思えますが、NANDメモリに特殊タイプ(書き込み速度が半減する1 Tb版)を使っているゆえに、書き込み性能がやや犠牲になってしまった都合です。
【参考】ポータブルSSD化した場合
USB 20 Gbpsエンクロージャー(ASMedia ASM2364)に入れて、USB 20 Gbps(Type-C)ポートで軽く性能をベンチマークした結果です。
デフォルト設定そのままでも2000 MB/s超のシーケンシャル性能と、そこそこ速いランダムアクセス速度を出せます。ポータブル用途でも不便なく使えそうです。
【参考】PS5の増設ストレージにした場合
PlayStation 5本体のM.2スロットに、Nextorage NE1N8TBを増設します。
初回起動時に「M.2 SSDをフォーマット」を選びます。
読み込み速度:6059 MB/sで問題なし。
空き容量:8.00 TBで正常に認識されています。
PlayStation 5に増設できるストレージ容量は最大4 TBとされていますが、実際には8 TBも認識できるようです。
SSDの動作温度をテスト
高負荷時のセンサー温度
- ドライブ温度:SSDコントローラの温度
モニターソフト「HWiNFO」で表示できる温度センサーは1つだけです。部位ごとの温度を確認する方法はありません。
ケースファンによるエアフローを一切与えない環境で、SSDが激しく発熱しやすい「連続書き込みテスト」を10分間実行しました。
センサー読みで80℃を超えた途端、一気に書き込み性能が下がり、その後も低調な速度が続きます。間違いなく「サーマルスロットリング」が発動した状態です。
サーモグラフィーで表面温度を確認
テスト開始から約8~9分経過したあたりで、サーモグラフィーカメラを使ってSSDの表面温度を撮影します。
- NANDメモリ(左):71 ~ 72℃
- DRAMキャッシュ(中央):94 ~ 95℃
- SSDコントローラ(右):73 ~ 74℃
HWiNFOが表示するセンサー読み温度から10℃ほど高い表面温度です。
内蔵温度センサーの精度はあまり良くないものの、80℃前後をトリガーにサーマルスロットリングが適切に機能しているから実用上の問題はまったくありません。
平均3000 MB/s超の爆速モードを長時間にわたって維持させたいなら、別売りのM.2ヒートシンクが欲しいです。
または、マザーボード付属のM.2ヒートシンクでも大丈夫。ケースファンでゆるく風を当てると高負荷時に性能を維持しやすいです。
【おまけ】SSDの消費電力を測定
PCIeスロットの「3.3V」に電力テスターを仕込んで、SSD本体の消費電力を測定します。
項目 | アイドル時 | 書き込み | 読み込み |
---|---|---|---|
スパイク値 上位0.1% | 0.93 W | 8.81 W | 8.96 W |
ピーク値 上位1% | 0.93 W | 8.10 W | 8.68 W |
消費電力 中央値 | 0.84 W | 7.34 W | 6.43 W |
Nextorage NE1N8TBの消費電力を測定したグラフです。1秒あたり60サンプル(16.67ミリ秒)周期で細かくデータを取ってます。
アイドル時(何もしていない状態)で中央値が0.84 Wほど。シーケンシャル書き込みが7.34 W(平均3884 MB/s)です。
シーケンシャル読み込みは測定機材と相性問題が出てしまい、途中で動作が止まってしまうので参考程度に。
項目 | アイドル時 | 書き込み | 読み込み |
---|---|---|---|
スパイク値 上位0.1% | 0.48 W | 7.01 W | 6.13 W |
ピーク値 上位1% | 0.43 W | 4.71 W | 5.98 W |
消費電力 中央値 | 0.34 W | 4.02 W | 5.59 W |
20 Gbpsの外付けUSBケースに入れた場合を想定して、PCIe 4.0 x1接続で消費電力を測定したグラフです。
アイドル時の消費電力が0.34 Wまで下がります。シーケンシャル書き込みで4.02 W(平均1384 MB/s)、シーケンシャル読み出しで5.59 W(平均1360 MB/s)でした。
NVMe SSDは書き込みより読み出しの方が消費電力が高くなる傾向がありますが、Nextorage NE1N8TBもその傾向に当てはまります。
まとめ:一般人からプロまで対応できる希少な「8TB SSD」
「Nextorage 8TB」のデメリットと弱点
- ランダムアクセス速度はやや遅め
- 平凡なゲームロード時間
- 高負荷時の温度が高い
- サーマルスロットリングしやすい
- 両面実装なので干渉に注意
- 価格がとても高い
「Nextorage 8TB」のメリットと強み
- 速いシーケンシャル性能(7 GB/s)
- DRAMキャッシュをたっぷり搭載
- 超広大なpSLCキャッシュ(約880 GB)
- 空き容量による性能変化が少ない
- 書き込みに強いキャッシュ構造
- 圧倒的な耐久性(10000 TBW)
- たった1枚で容量8000 GB(8 TB)
- 国産NANDメモリを搭載
- クローンソフトが付属
「Acronis True Image OEM」 - 妥当なコストパフォーマンス
- 同等スペックのライバルが不在
- 5年保証
「Nextorage NE1N8TB」は日本国内で購入できる容量8 TBモデルとして、とても魅力的なSSDです。
以前ブログで紹介していた「KIOXIA CM6-R」だと、無保証の個人輸入でしか入手できず、初期フォーマットにSecure Erase対応マザーボード(またはLinux環境)が必要で玄人向けなのが難点でした。
一方、今回のNextorage NE1N8TBなら5年間のメーカー保証が付いてきます。ごく普通のゲーミングPC(Windows環境)や、PS5の増設ストレージでそのまま使えます。
誰にとっても扱いやすく、安心感も付いてくるまっとうな容量8 TBモデルです。
業務用SSDに迫る10000 TBW(10 PBW)の途方もない書き込み保証値もあり、プロの動画クリエイターや写真関係のタスクにも当然使えます。
1枚のSSDで可能な限り「大容量」かつ「高性能」も欲しいコアなユーザーに、Nextorage NE1N8TBをおすすめできます。
他の競合する8 TB製品より書き込み保証値が桁違いに多く(6000 → 10000 TBW)、相対的に見てコストパフォーマンスも悪くないです。
以上「Nextorage NE1N8TB/GHNELレビュー:たった1枚で容量8 TBの超大容量M.2 SSD【耐久性は10 PBW】」でした。
「Nextorage 8TB」を入手する
レビュー時点で約15.3万円から買えます。メーカー公式のタイムセール価格はまだ未確認です。
(高耐久モデルが10000 TBW)
- ヒートシンク搭載モデル(NEM-PA8TB):6000 TBW
- ヒートシンク無しモデル(NE1N8TB):10000 TBW
なお、「2023年 ヒートシンク搭載」版も容量8 TBですが、こちらは書き込み保証値が6000 TBWに減っています。値段も大差ないですし、どうせ買うなら10000 TBWある「高耐久」版がおすすめです。
NVMe SSDのおすすめレビュー記事
おすすめなSSDを解説
もう単体で8 TBのM.2が出てきたのか…すごいですね
8 TBSSD単体として見れば値段的に敵なしでしょうけど、如何せん15万円もすると990pro 4 TB x2 + RAIDカードも買えてしまうのでそれらと対抗するのがきつそうですね。
絶対1枚じゃないとダメという用途はゲーム機の容量増設くらいでしょうし。
RAID前提なら、8 TBで15万円もするSSDを選ぶメリットというか必要性は薄れますね・・・。単体8 TBが有利な使い方は
・プロシューマー向けカメラの増設ストレージ
・PS5やノートパソコンの増設SSD
・単一のマザーボードで可能な限り最大容量を目指す
くらいでしょうか。
ぼくは単一で8 TB級の快適さを「KIOXIA CM6-R」で日々体感してるので、Nextorage 8TBに価値があるのは確かだと思いますが、やはり15万円はまだまだ高いかな~と思う部分もあり。(円安じゃなければ12万円くらいだったんですけど)
PS5の場合だと最大拡張容量は4TBまでだけど、PROにすると其処も強化の対象なのだろうか?
「最大拡張容量は4TBまで」
すみません… 実際にPS5に増設してどうなるか、ちょっと検証してきます。
PS5の容量制限は撤廃されたような気がします
B58RやBiCS6、YMTC 232層あたりも1Tbitの容量があった気がするので、将来的にそこら辺にマイナーチェンジされたら性能が飛躍的に伸びそうですね
SN850Xの8TBとも比べてほしい