7700Xと同じく提供レビューが溢れかえっている「Ryzen 5 7600X」を自腹で購入しました。
お値段はなんと5万円(MSRPは299ドル)で、i5 12600Kよりも高いですが、額面に見合った性能を提供できるなら文句はありません。では実際にレビューして確かめましょう。
(公開:2022/10/19 | 更新:2022/10/19)
Ryzen 5 7600Xの仕様とスペック
CPU | Ryzen 5 7600X | Core i5 12600K | Ryzen 5 5600X |
---|---|---|---|
ロゴ | |||
世代 | 5th Zen 4 | 12th Alder Lake S | 4th Zen 3 |
プロセス | 5 nm | 10 nm | 7 nm |
TIMCPU内部の熱伝導材 | ソルダリング | ソルダリング薄化ダイ & IHSを分厚く | ソルダリング |
ソケット | Socket AM5 | LGA 1700 | Socket AM4 |
チップセット | AMD 600 | Intel 600 | AMD 400 / 500 |
コア数 | 6 | 10 | 6 |
スレッド数 | 12 | 16 | 12 |
ベースクロック | 4.70 GHz | 3.70 GHz | 3.70 GHz |
ブーストクロック全コア使用時 | 5.30 GHz | 4.90 GHz | ~ 4.60 GHz |
内蔵GPU | Radeon Graphics(2CU) | UHD 770 | なし |
GPUクロック | 2200 MHz | 300 ~ 1450 MHz | – |
TDP | 105 W / 142 W | 125 W | 65 W |
MSRP | $ 299 | $ 299 | $ 299 |
参考価格 | 49980 円 | 43480 円 | 32800 円 |
CPU | Ryzen 5 7600X | Core i5 12600K | Ryzen 5 5600X |
---|---|---|---|
世代 | 5th Zen 4 | 12th Alder Lake S | 4th Zen 3 |
プロセス | 5 nm | 10 nm | 7 nm |
TIMCPU内部の熱伝導材 | ソルダリング | ソルダリング薄化ダイ & IHSを分厚く | ソルダリング |
ソケット | Socket AM5 | LGA 1700 | Socket AM4 |
チップセット | AMD 600 | Intel 600 | AMD 400 / 500 |
コア数 | 6 | 10 | 6 |
スレッド数 | 12 | 16 | 12 |
ベースクロック | 4.70 GHz | 3.70 GHz | 3.70 GHz |
ブーストクロック全コア使用時 | 5.30 GHz | 4.90 GHz | ~ 4.60 GHz |
手動OC | 可能 | 可能 | 可能 |
L1 Cache | 384 KB | 864 KB | 384 KB |
L2 Cache | 6 MB | 9.5 MB | 3 MB |
L3 Cache | 32 MB | 20 MB | 32 MB |
対応メモリ | DDR5-5200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 |
チャネル | x2 | x2 | x2 |
最大メモリ | 128 GB | 128 GB | 128 GB |
ECCメモリ | U-DIMMのみ | 不可 | U-DIMMのみ |
PCIeレーン | Gen5 | Gen5 + Gen4 | Gen4 |
24 | 16 + 4 | 16 + 4 | |
レーン構成 | 1×16 + 1×4 + 1×4 | 1×16 + 4 | 1×16 + 1×4 |
2×8 + 1×4 + 1×4 | 2×8 + 4 | 2×8 + 1×4 | |
1×8 + 2×4 + 1×4 | – | 1×8 + 2×4 + 1×4 | |
内蔵GPU | Radeon Graphics(2CU) | UHD 770 | なし |
GPUクロック | 2200 MHz | 300 ~ 1450 MHz | – |
TDP | 105 W / 142 W | 125 W | 65 W |
MSRP | $ 299 | $ 299 | $ 299 |
参考価格 | 49980 円 | 43480 円 | 32800 円 |
「Ryzen 5 7600X」は、第5世代Ryzen(Zen4)アーキテクチャ採用のミドルクラスCPUです。
価格設定は従来モデルのRyzen 5 5600Xと同じく、299ドルを据え置きます。同じ価格のまま、基本スペックも6コア12スレッドから変化なし。
そのかわりTSMC 5 nmプロセスによる新設計でわずかに改善したIPC(= クロックあたりの処理性能)と、ブースト時に5.3 GHzに達する優れた高クロック耐性の組み合わせで、前世代の8コアRyzenに匹敵する性能をアピール。
なお、大幅なブーストクロックの上昇にともない、TDPは標準で105 Wへ40 Wも増えています。PPT(パッケージ電力)も88 Wから142 Wへ約60%も増加してしまい、省エネで高性能な6コアRyzenは過去のモノに・・・。
Socket AM5による新しい電力仕様
Socket AM5の電力仕様 | |||
---|---|---|---|
TDP(CPU) | 65 W | 105 W | 170 W |
ソケット電力(PPT) | 88 W | 142 W | 230 W |
ピーク電流(EDC) | 150 A | 170 A | 225 A |
持続電流(TDC) | 75 A | 110 A | 160 A |
第5世代RyzenからついにCPUソケットが「Socket AM4」から「Socket AM5」に更新されました。
物理的な仕様がPGA(ピングリッドアレイ)から、インテルと同様のLGA(ランドグリッドアレイ)に変更され、同じソケット面積のまま大量の接点(ピン)を配置できます。
従来のSocket AM4が1331本の接点に対し、Socket AM5では1718本の接点に増加。現行のインテルCPUで採用されているLGA 1700より18本も多い接点です。
接点の大幅な増加にともない、ソケットの給電能力も大きく改善されています。Socket AM4では最大142 Wのソケット電力(PTT)を前提に設計されています。
実際には142 W以上の電力供給が可能ですが、ハード的に想定されている限界を超えている状況が慢性化しているのは好ましい状況とは言えません。
今回のSocket AM5では最大142 Wから最大230 Wのソケット電力に拡張し、より高い消費電力のCPUに耐えられる設計です。たとえばTDP:170 WのCPUだと、ソケット電力は最大230 Wまで対応できます。
PGAからLGAへの移行で得られるメリットは給電能力の改善だけでなく、今まで以上に安全なCPUの取り付け・取り外し(いわゆるスッポンと呼ばれる事故を防止)が可能に。
なお、Socket AM5のベースプレートはマザーボード本体から取り外しができません。
ベースプレートを交換するタイプのCPUクーラーは(一部の水冷式や大型空冷によくある)、メーカーからAM5対応リテンションキットが同封されるのを待ちましょう。
既に持っていてAM5対応テンションキットが付属していなかった場合、メーカーまたは販売代理店の対応を待つほか無いでしょう。
- 「Socket AM5」対応のCPUクーラー製品について(株式会社アスク)
筆者も代理店にお願いして「NZXT Kraken X63」のAM5リテンションキットを取り寄せました。AmazonでNZXTクーラーを購入した方は、サポートに購入明細とシリアルナンバーを送ると対応してくれるはず。
DDR5メモリのみ対応(DDR4は対応しない)
世代 | DDR4 | DDR5 |
---|---|---|
Ryzen 7000(Zen 4) | 対応しない | DDR5-5200 |
Ryzen 5000(Zen 3) | DDR4-3200 | 対応しない |
Intel 13000(Raptor Lake) | DDR4-3200 | DDR5-5600 |
Intel 12000(Alder Lake) | DDR4-3200 | DDR5-4800 |
Ryzen 7000(Zen 4)シリーズは標準でDDR5-5200メモリに対応します。DDR4メモリとの互換性は完全に失われます。
Zen 4に真っ向からぶつかり合う予定のライバル第13世代Raptor Lakeは、DDR5とDDR4どちらも対応しており、マザーボードメーカーが好きな方を選んでラインナップできる状況です。
DDR5メモリが登場してから1年ほど経過した今も、DDR5メモリの価格はDDR4と比較して1.5~1.9倍とかなり高額で、同じ価格でより高性能なDDR4メモリ(OCメモリ)を購入できます。
動画編集やエンコードにおいてDDR5メモリはたしかに有利ですが、レイテンシが問われるゲーミングや単純なシングルタスクでは依然としてDDR4メモリの方が高性能です。
現状のDDR5メモリは価格に見合った性能をまだ提供できてません。DDR5対応マザーボードの価格も、DDR4対応モデルより高い傾向があり、なおさら価格差が開きます。
メモリとマザーボードを含めたコストパフォーマンスを考慮すると、DDR4メモリを選べる余地のあるRaptor Lake / Alder Lakeの方がやや有利と言わざるをえない環境です。
なお、AMDがZen 4で推奨するメモリクロックはなんと「DDR5-6000」です。ネイティブメモリで流通しているDDR5-4800を大幅に上回るクロックを推奨しています。
AMDいわく、Zen 4ではDDR5-6000までなら1:1同期モード(IFクロック = 2000 MHz)を維持できるとのこと。つまり、もっとも高い実効性能を得られるのはDDR5-6000メモリです。
DDR5-4800ネイティブメモリなら容量32 GBが1.5~1.8万円から買えますが、DDR5-6000(OC)メモリは安くても3万円を超えます。
RDNA 2世代の内蔵グラフィックスを搭載
モバイル向けのRyzen 6000シリーズ(Rembrandt)で既に導入されている、RDNA 2世代の内蔵グラフィックスがついにデスクトップ版のRyzen 7000に搭載されます。
ただし、TSMC 6 nmプロセスで製造されるIOダイの内部に設置されます。シェーダー規模はわずか2 CU(128シェーダー)で、せいぜい画面が映る程度の内蔵GPUです。
Rembrandt世代に搭載された最大12 CU(768シェーダー)規模なら、GTX 1650に相当する性能に期待できましたが、シェーダー規模が6分の1ではIntel UHD 730と同等レベルにとどまります。
- AV1デコード(Intel UHD 770も対応済み)
- H.264 & HEVCデコードとエンコード
- HDMI 2.1とDisplayPort 2.0に対応
- USB Type-C(DP Alt Mode)も対応
- 4K 60 fpsで出力可能(最大4画面)
2 CUのRDNA 2はGPU性能こそ非常に貧弱ですが、AV1デコードやHDMI 2.1など、最新世代のGPUに求められる機能に一通り対応しています。
グラフィックボードを必要としない用途や、グラボが故障したときのトラブルシューティングに役立つのが主なメリットでしょう。本格的な性能面ではZen 4世代のAPU(Raphael)に期待です。
TSMC 5 nmプロセスによる既存設計の改良
プロセス | トランジスタ密度 |
---|---|
TSMC 5 nm | 137.6 MTr / mm2 |
Intel 7 nm | 200~ MTr / mm2 |
TSMC 7 nm | 91.2 MTr / mm2 |
Intel 10 nm | 100.76 MTr / mm2 |
TSMC 10 nm | 60.3 MTr / mm2 |
Zen 4世代はZen 3世代と比較して、目立って大きな設計変更が施されていません。
既存設計の大部分を流用し、TSMC 5 nmプロセスによって(TSMC 7 nm比で)約1.5倍に増えたトランジスタ密度をふんだんに使い、キャッシュ周りやフロントエンドの改善を行いました。
たとえば1コアあたりのL2キャッシュ容量が512 KB → 1024 KB(1 MB)へ倍増してメモリレイテンシを軽減し、分岐予測の精度に影響があるOpキャッシュを約1.7倍に増量。
他にも、これもまた分岐予測の性能に影響するL1分岐先バッファーを1.5倍に増量、L2分岐先バッファーを約8%増量(2x 6.5K → 2x 7.0K)するなど。
地味ながらも確実に同じクロックで処理回数を増やせる効果がある設計改善を、AMDはZen 4世代にこれでもかと投入しています。
細かな設計改良の積み重ねで、Zen 4世代のIPC(= クロックあたりの性能)はZen 3世代と比較して平均13%の改善を実現。「13%」と聞くと地味ですが、Zen 2で15%、Zen 3では19%のIPC改善です。
世代ごとに確実にIPCが改善されています。1世代の更新できちんと13%もIPCを改善しているのは見事です。
とはいえ、13%程度のIPC改善ではライバルの13th Raptor Lake(Intel 13000シリーズ)に勝てない可能性が残ります。AMDはSocket AM5で大幅に増えた電力供給能力をフルに活用して、5.0 GHzを軽く超えるブーストクロックを加えました。
Ryzen 7000 | 最大ブーストクロック(前世代比) |
---|---|
Ryzen 9 7950X | 5.7 GHz(+0.7 GHz) |
Ryzen 9 7900X | 5.6 GHz(+0.8 GHz) |
Ryzen 7 7700X | 5.4 GHz(+0.7 GHz) |
Ryzen 5 7600X | 5.3 GHz(+0.7 GHz) |
今回レビューするRyzen 5 7600Xですら、従来比で700 MHz増えて最大5.4 GHzのブーストクロックです。
TSMC 5 nmプロセスは高い電力効率だけでなく、高クロック耐性も大幅に改善されています。同じ傾向はGeForce RTX40シリーズ(Ada Lovelace世代)でも確認されており、高クロック向けの設計を用意せずとも高いクロックを出せるようです。
IPC:+13% x 最大クロック:+16% = 合計31%
13%のIPC改善と、15~17%のクロックアップにより、Zen 4はおよそ1.3倍の性能を提供します。雑に計算すると、Zen 4の8コアはZen 3の10コア相当に近い性能を示すはずです。
Ryzen 5 7600XのCPU性能:Core i5 12600Kに勝て(願望)
テスト環境
テスト環境 「ちもろぐ専用ベンチ機(2022)」 | |||
---|---|---|---|
スペック | Zen 4 | Zen 3 | Alder Lake |
CPU | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 5600X | Core i5 12600K |
冷却 | NZXT Kraken X63 280 mm簡易水冷クーラー | ||
マザーボード | ASUS TUF GAMINGX670E-PLUS | ASUS ROG STRIXX570-E GAMING | ASUS TUF GAMINGZ690-PLUS WIFI D4 |
メモリ | DDR5-4800 16GB x2使用モデル「CT2K16G48C40U5」 | DDR4-3200 16GB x2使用モデル「Elite Plus UD-D4 3200」 | |
グラボ | RTX 3080 10GB使用モデル「MSI VENTUS 3X OC」 | ||
SSD | NVMe 1TB使用モデル「Samsung 970 EVO Plus」 | ||
電源ユニットシステム全体 | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | ||
電源ユニットCPUのみ | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | ||
OS | Windows 11 Pro(Build 22000) | ||
ドライバ | NVIDIA 517.48 DCH |
今回のCPUレビューより、CPUベンチマークに使用するメモリを「JEDEC準拠のネイティブメモリ」に変更します。
以前のレビューではOCメモリを使っていましたが、自作PC初心者はそもそもOCを適用し忘れる可能性や、OC適用後にトラブルに遭遇するリスクが高いです。ベンチマーク結果の再現性に悪影響ですので、今回からネイティブメモリです。
ネイティブメモリは大手BTOメーカーでも、ほぼ100%に近い採用率を誇り、OCメモリとは比較にならない圧倒的な実績と信頼性が付いてきます。
対応しているCPUとマザーボードをセットで使うと、何も設定せずとも自動的に記載のメモリクロックが適用されて便利です。設定を間違えるリスクを大幅に下げられ、結果的にベンチマークの再現性も優れます。
メモリ以外のスペックはいつもどおりです。
レンダリング性能
CPUの性能をはかるベンチマークとして、「CPUレンダリング」は定番の方法です。ちもろぐでは、下記3つのソフトを用いてCPUレンダリング性能をテストします。
- Cinebench R15
- Cinebench R23
- Blender 3.3.0
日本国内だけでなく、国際的にも定番のベンチマークソフトです。なお、CPUレンダリングで調べた性能はあくまでも目安であり、CPUの性能を代表するスコアではない点は注意してください。
Ryzen 5 7600Xのマルチスレッド性能は、IPCの改善と大幅に伸びたブーストクロックに組み合わせで、従来の5600Xから約40%近い驚異的な性能アップを果たします。
8コア16スレッドのRyzen 7 5800XやCore i9 11900Kにすら匹敵するマルチスレッド性能です。しかし、ライバルであるCore i5 12600Kには2000 cbも届かず終わります・・・。
体感性能に影響が大きいシングルスレッド性能は約30%も伸び、ライバルのAlder Lake世代に並ぶ速さです。
Blender Benchmarkのレンダリングスコアもほぼ同じ傾向です。従来比で約38%の性能アップを果たし、5800Xに匹敵、i5 12600K未満のレンダリング性能です。
6コア12スレッドとして見るとなかなか驚くべき性能ですが、Core i5 12600Kに劣っています。
動画エンコード
CPUレンダリングと並んで、動画エンコードはCPUの性能を調べる定番の方法です。
- Handbrake
- Aviutl(rigaya氏の拡張プラグインを使用)
ちもろぐでは、フリー動画エンコードソフト「Handbrake」と、日本国内で人気の動画編集ソフト「Aviutl」における動画エンコード速度をテストします。
x264エンコードでは、レンダリング性能とほぼ一致する傾向です。従来比でおよそ34~39%の性能アップで、あともう少しでCore i5 12600Kに並べる性能です。
一方負荷が重たいx265エンコードになると傾向がやや変わり、Core i5 12600Kを明確に打ち負かします。DDR5メモリの高帯域幅が効いている可能性が高いです。
Aviutlにて、拡張プラグイン「x264guiEx」「x265guiEx」を使って動画エンコードをしました。
処理が軽い「x264」、処理が重い「x265」どちらも、Ryzen 5 7600XはCore i5 12600Kとほぼ同じエンコード性能です。凄まじい伸びに見えますが、伸び率は約37%でおおむねマルチスレッド性能通りです。
AI(機械学習)
2022年ごろから、AIでデジタルイラストを生成する「Stable Diffusion」をはじめ、AI(機械学習)を応用した技術が一般人の間でも身近な存在になりました。
ちもろぐのCPUベンチマークも流行に習って、機械学習のベンチマークを試験的に取り入れます。
- TensorFlow(実務で人気のフレームワーク)
- PyTorch(学術研究で人気のフレームワーク)
- 4x BSRGAN(機械学習による画像アップスケール)
- Stable Diffusion(機械学習によるイラスト生成)
新しいCPUレビューで試験的に取り入れたベンチマークは以上4つです。
AnacondaプロンプトからTensorFlow 2をロードして、単純な手書き文字の自動認識(MNIST)トレーニングを実行します。
すべてのCPUコアが処理に使われる設定ですが、実際の結果はRyzen 5 7600Xがなぜかトップにつけており、マルチスレッド性能にあまり相関しません。
DDR5メモリの効果か、あるいはAVX-512の効果か。しかし、Windows版のTensorFlow 2はAVX-512に対応していません。
AnacondaプロンプトからPyTorchをロードして、PyTorch公式が提供しているベンチマーク用のコード(torch.utils.benchmark as benchmark)を使って処理性能をテストします。
なお、処理時間を伸ばすためにベンチマークコードに含める乱数行列は10000×8192として、テストの実行回数は250回です。処理1回あたりの時間に250回をかけて、合計処理時間を求めます。
TensorFlowと同じく、PyTorchもいまいちコア数とベンチマーク結果がスケーリングしないです。もちろん、Windows版PyTorchもデフォルトではAVX-512は有効化されません。
次は4x BSRGANを使って、512 x 512サイズ画像の超解像(アップスケーリング)をテストします。アップスケーリング後のサイズは2048 x 2048(※BSRGANは4倍のみ対応)です。
基本的にコアスレッドの増加に比例して処理時間が縮みますが、DDR5メモリの高いスループットも効果があるように見えます。結果的にRyzen 5 7600Xはi9 12900Kに匹敵する速さです。
最後のAIベンチマークは「AI絵師」で話題になっているStable Diffusionです。
初期設定の512×512生成だとグラボでしか処理できないですが、4分の1にあたる256×256生成ならCPUで実行できます。結果はおおむねCPUのマルチスレッド性能に比例していて・・・、i5 12600Kに届きません。
生成されるイラストも安定せず、6コア12スレッドにAI絵師は難しそうです。
動画編集
「Davinci Resolve」はフリー動画編集ソフトとして、Aviutlと並んで完成度の高いソフトです。カラーグレーディングやVFX合成などプロ仕様な機能に加え、PCスペックをフルに活用できる洗練された設計が大きな強み。
ちもろぐでは、Puget Systems社のベンチマークプリセットを使って、Davinci Resolve Studio 18における動画編集のパフォーマンスを計測します。バッチ処理でDavinci Resolveを動かして、それぞれの処理にかかった時間からスコアを出す仕組みです。
Davinci Resolve 18 / 4K動画編集 | |||
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テスト内容 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 5600X | Core i5 12600K |
Standard Overall Score | 1913 /1000 | 1660 /1000 | 1860 /1000 |
4K Media Score | 117 | 97 | 115 |
GPU Effects Score | 136 | 129 | 132 |
Fusion Score | 321 | 272 | 311 |
Davinci Resolveベンチマークの性能は予想通り、DDR5メモリの高スループット効果でCore i5 12600K(DDR4)を上回ります。
しかし、総合スコアは約2.8%の性能差でごくわずか。4K MediaやFusionスコアも微々たる性能差で、コストパフォーマンスは今一つ。
「Premiere Pro」は言わずもがな、超有名な動画編集ソフトです。Ryzenが登場した頃はマルチコアが効きづらい残念ソフトでしたが、2020年以降よりマルチコアが効きやすく最適化されています。
Ryzen 5 7600XのPhotoshop性能は6コアとして最高。おおむねRyzen 7 5800Xに匹敵するものの、ライバルのi5 12600Kがプレビュー性能で15%も引き離しており、やはりコスパが良くないです。
圧縮と解凍
ファイルの圧縮と解凍のスピードを、有名なフリー解凍ソフト「7-Zip」を使って計測。付属のベンチマークツールで、圧縮と解凍のスピードを「MIPS」という単位で分かりやすく表示してくれます。
圧縮スピードは約86600 MIPSと高スコア。Ryzen 9 5900Xに匹敵し、従来比で約36%の性能アップです。
なお、圧縮スピードはメモリの速度に強く影響を受けるため、Ryzen 9 5900X / 5950Xはメモリボトルネックでスコアがまったく伸びていません(※本来なら13~14万MIPS程度)。
解凍は約93700 MIPSでCore i5 12600Kと並びます。
ブラウザの処理速度
PCMark 10 Professional版の「Microsoft Edgeテスト」と、ブラウザ上で動作するベンチマーク「mozilla kraken 1.1」を使って、CPUのブラウザ処理性能をテストします。
Edgeブラウザ(Chromium)の処理速度は、Ryzen 5 7600Xがトップクラスです。非常に速いシングルスレッド性能が効いています。
krakenテストもシングルスレッド性能が反映されやすいです。Ryzen 5 7600Xはなんと391 ミリ秒でテストを終え、400 ミリ秒の大台を超えています。
デスクトップ向けCPUでトップクラスの処理速度です。400 ミリ秒前後の性能は、同じくTSMC 5 nmで製造されているApple M2やApple A16 Bionicよりも高速です。
なお、mozilla krakenは1000 ミリ秒が大きな目標のひとつで、ここでテストしたCPUはすべて1000 ミリ秒を下回っています。つまり、どれを選んでも実用上はまったく問題ない性能です。
Photoshop CC
写真編集の定番ソフト「Adobe Photoshop CC」の処理速度をテストします。Puget Systems社のプリセットを用いて、Photoshopを実際に動かして、各処理にかかった時間からスコアを算出する仕組みです。
Ryzen 5 7600XのPhotoshop総合スコアは「1356点」です。高解像度な写真素材を駆使するベンチマーク内容のため、DDR5メモリがそこそこに効いています。
Microsoft Office
パソコンの一般的なワークロードといえば、Microsoftの「Office」ソフトが代表例です。しかし、Microsoft Officeにベンチマークモードはありませんので、ちもろぐでは「PCMark 10 Professional版」を使います。
単なる再現テストではなく、PCMark 10が実際にMicrosoft Office(Word / Excel / PowerPoint)を動かして、各処理にかかった時間からスコアを算出します。
Ryzen 5 7600Xのオフィス性能はおおむねトップクラスです。Wordはi7 12700K並みに速く、Excelは12600K以上、PowerPointだとi9 12900Kすら超えるトップクラスに位置します。
なお、スコア自体はPCMark 10の目安である4500点をはるかに超えており、どのCPUを使ってもOfficeは極めて快適な動作です。
「IPC」でCPUの真の進化をチェック
最後は「IPC(クロックあたりの処理性能)」をテストします。IPCが高いとは、つまるところ「同じクロックなのに性能が高い」わけですから、CPUのクロック周波数を固定してベンチマークを行えばある程度は明らかにできます。
方法はシンプルで、クロック周波数を3.5 GHzに固定してCinebench R15をシングルスレッドモードで実行するだけ。
Cinebench R15 / シングルスレッド性能@3.5 GHz
これでIPCの違いをキレイに抽出できます。グラフを見ての通り、Ryzen 5 7600X(Zen 4世代)は今まででもっとも高いIPCを達成し、ライバルのAlder Lakeを2%上回ります。
1世代前のZen 3と比較して、約5%のIPC改善です(※AMDがアピールしている13%はあくまでも平均的な改善値です)。
Ryzen 5 7600Xのゲーミング性能
昨今のグラフィックボードの急激な高性能化にともない、CPU側の性能不足がフレームレートを引っ張る「CPUボトルネック」が分かりやすく出やすい環境になっています。
特にRTX 3080以上のグラフィックボードでは、CPUボトルネックが無視できないほど大きいです。平均100 fps超えのフレームレートでゲームをプレイするなら、8コアかつシングルスレッド性能の高いCPUが重要です。
Ryzen 5 7600Xはトップクラスのシングルスレッド性能に、DDR5メモリが付いていますが、6コア12スレッドです。8コアほどのゲーム性能に期待しづらいものの、実際の性能はどれほどでしょうか・・・?
新しいCPUレビューでは、「よりCPUボトルネックが出やすい」テスト内容に変更しています。以前のレビューではグラフィックボードに負荷がかかりすぎていて、CPUボトルネックが出づらく比較として意味がうすい状態でした。
- Apex Legends(ベンチマークまとめ)
- フォートナイト(ベンチマークまとめ)
- Overwatch 2
- VALORANT
- サイバーパンク2077(ベンチマークまとめ)
- Forza Horizon 5
- Microsoft Flight Simulator 2021(ベンチマークまとめ)
- ELDEN RING(ベンチマークまとめ)
- 原神(ベンチマークまとめ)
- FF14:暁月のフィナーレ
テストに使用するゲームタイトルは以上10個です。海外のAAA洋ゲーの方がベンチマーク機能は充実していますが、残念ながら日本国内でほとんどプレイされていないゲームが多いです。
筆者は「国内でプレイされているゲームのベンチマーク結果」を見たくて仕方がないため、あえて上記のようなベンチマークに向かないタイトルを多めに入れています。
フルHDゲーミング(10個)のテスト結果
ひとつずつグラフを掲載するとムダに長文になるので、テストした結果を以下のスライドにまとめました。
平均フレームレート最低フレームレート(1%)
Ryzen 5 7600Xのゲーミング性能はタイトルによってかなり性能に差があります。
ApexやフォートナイトはDDR5メモリの遅さが足を引っ張って逆にフレームレートを損なう一方で、Cyberpunk 2077やForza Horizon 5ではCore i9 12900Kにすら匹敵するほどのパフォーマンスです。
原神やエルデンリングに至ってはそのi9 12900Kを超えるフレームレートを叩き出しており、6コアで最強クラスのゲーミング性能です。
Ryzen 5 7600Xの平均ゲーミング性能は見事にトップクラス。
もちろん、Alder Lake側でOCメモリやDDR5メモリを使えばかんたんに差を詰められる可能性がありますが、低価格なネイティブメモリ同士の比較では7600Xがトップ層に入ります。
4Kゲーミング(5個)のテスト結果
GPU負荷が大きく、CPUボトルネックが出づらい4Kゲーミング(3840 x 2160)の結果も参考程度に調査しました。
平均フレームレート最低フレームレート(1%)
やはり4Kゲーミングだと、CPUボトルネックはほとんど発生しません。
平均値だとまったく差がつかないです。
4Kゲーミングの場合、CPUボトルネックを気にするよりも、グラフィックボードにお金をかけた方が良い結果を得られるでしょう。
消費電力とCPU温度
ちもろぐのCPUレビューでは、電力ロガー機能が付いた電源ユニットを2台使って、CPU単体の消費電力を実際に測定します。
テスト環境 | ||
---|---|---|
電源ユニット #1システム全体 | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
電源ユニット #2CPUのみ | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 |
電源ユニットを2台に分けて電力供給を分割しているため、CPUに電力供給している電源ユニットの計測値(+12V Power)を見れば、CPU本体の消費電力が明らかになる仕組みです。
ゲーミング時の消費電力と温度
FF14:暁月のフィナーレ(最高設定)をテスト中に、CPUの消費電力を測定したグラフです。
Ryzen 5 7600Xの消費電力は平均51 W(ピーク72 W)で、従来世代よりわずか6 Wだけ増えています。
ゲーム中のCPU温度は平均45℃(ピーク51℃)と、消費電力の割に温度がやや高く、Core i5どころかCore i7 12700Kよりも高めです。
100%負荷時の消費電力と温度
CPU使用率が常時100%に達するCinebench R23(ストレステストモード)にて、Ryzen 5 7600Xの消費電力を測定したグラフです。
Ryzen 5 5600Xから47 Wも消費電力が増加しており、デフォルトTDPの増加がダイレクトに響いています。ワットパフォーマンスは若干の改善が見込めるものの、Ryzen 7 7700Xほどの伸びに期待できません。
消費電力の増加に伴い、CPU温度も大幅な上昇です。Ryzen 5 5600Xは平均58℃で済んでいた温度が、Ryzen 5 7600Xでは一気に87℃まで上昇しています。
歴代のRyzen 5シリーズでもっとも熱いCPUです。
デフォルトTDPの増加による消費電力増加だけでなく、Zen 3よりも冷えづらいZen 4特有の構造がCPU温度の高さに拍車をかけています。
- ヒートスプレッダー(IHS)が4.5 mmと分厚い
- CPUダイの位置が片方に偏っていて効率が悪い
- CPUダイの面積がさらに小型化して熱密度が上昇
AM4クーラーとの互換性を維持するため、4.5 mmに分厚く作られたヒートスプレッダー。中央ではなく片方に偏った配置のCPUダイ。81 mm²から70 mm²へ約13.6%も小型化したCPUダイなど・・・。
今まで(Zen 3)以上に熱がこもりやすく、回収しづらい構造です。
ただし、AMDは公式に「95℃で製品寿命にまったく問題はないし、PPTが残っているならCPU温度が95℃に達するまで自動でブーストクロックを引き上げる仕様」と言い切っています。
今回のRyzen 5 7600Xは95℃に届いていないので、特に心配する必要はないでしょう。低価格な空冷クーラーだと95℃に達する可能性はありますが、仮に95℃に達しても仕様です。
ワットパフォーマンス
消費電力1ワットあたりの性能(ワットパフォーマンス)は、前世代比で19%の悪化です。しかも、ライバルのi5 12600Kにあと一歩届かなかったです。
Ryzen 5 7600Xが70 W台で約10500~11000点に対して、Ryzen 5 7600Xは120 Wで約15000~15500点にとどまります。i5 12600Kに勝とうとするあまり、ブーストクロックを盛りすぎたのが原因でしょう。
負荷テスト時のクロックを見ると、Ryzen 5 7600Xは5.25 GHz前後に達しています。Ryzen 5 5600Xでは4.25 GHz前後で、1 GHzもブーストクロックが跳ね上がっています。
パッケージ電力(PPT)の制限でどうなる?
ブーストクロックの盛り過ぎでワットパフォーマンスが悪化しているように見えます。UEFIからパッケージ電力の制限を行い、ワットパフォーマンスが改善されるか検証します。
たとえばPPTを「88」に制限すると、パッケージ電力は最大で88 W前後に制限がかかり、ブーストクロックが伸びづらくなります。性能が下がるかわりに、消費電力と温度を下げられます。
PPTを制限したときの性能をCinebench R23でテストした結果です。
シングルスレッド性能は65 Wまで制限しても、まったく変わらず1950 cb前後のスコアを維持します。マルチスレッドは順当に少しずつ下がりますが、65 W制限時でもRyzen 5 5600Xを約24%上回ります。
一番コスパが良いのは88 W設定です。消費電力を26 W下げつつ、マルチスレッド性能の損失は約4%で済んでおり、Ryzen 7 7700X並のワッパです。
実際の消費電力を確認します。
ピーク電力を見るとPPT制限がきっちり効いているのが分かります。基本的に設定したPPT以上の消費電力は出せないです(※微妙に超えているシーンがあるのは、測定器の刻み値が大きいからです)。
CPU温度は言うまでもなく、劇的に下げられます。
105 W設定で最大82℃ほど、88 Wなら最大69℃まで下がり、65 W設定ではわずか53℃程度です。PPTが制限され、結果的にブーストクロックが抑制されるため、CPU温度を著しく下げられます。
まとめ:7600Xを買わない理由を探すほうが容易
「Ryzen 5 7600X」のデメリットと弱点
- 性能でCore i5 12600Kに劣る
- お得意のワッパもi5 12600Kに・・・
- 付属クーラーなし
- CPUクーラーの互換性
- 過去もっとも温度が高いRyzen 5
- 対応マザーボードが高価
- DDR5メモリもいまだ高価
「Ryzen 5 7600X」のメリットと強み
- 軽々と5.0 GHzを超えるクロック耐性
- すぐれたシングルスレッド性能
- 非常にすぐれたゲーミング性能
- 汎用性の高いCPU性能
- 改善されたワットパフォーマンス
- PPT制限で扱いやすい
- PCIe 5.0と4.0をサポート
- DDR5メモリに対応
- 内蔵GPU「Radeon Graphics」搭載
- 「TSMC 5 nm」プロセス採用
厳しい評価かもしれませんが、値段に見合った性能を提供できているかどうか問われると、苦しいCPUです。
ゲーミング性能は6コア12スレッドとして最高峰で、タイトル次第でi9 12900Kに匹敵します。しかし、マザーボードも含めた総額比較だと、Core i5 12600KとDDR4(※OCメモリ)が有利です。
同じRyzenなら、3D V-Cache搭載のRyzen 7 5800X3Dも魅力的でしょう。ゲーミングCPUとしても他に代替案がいくらでもあり、あえて7600Xを選ぶ理由を正当化するのが難しいです。
Ryzen 7 7700X以上に「微妙な出来」と評価できます。7600X、対応マザーボード、DDR5メモリを用意するだけで約12万円を費やしましたが・・・i5 12600Kにすら勝てないなんて(※11900Kの古傷が痛む)。
というわけで、ちもろぐの評価は「B+ランク」で決まりです。CPUだけならギリギリかろうじてAランクですが、法外に高価なプラットフォームを含めるとB+が妥当な評価です。
おすすめする理由より、おすすめしない理由の方が多いとしか言えません。
以上「Ryzen 5 7600Xベンチマーク&レビュー:最強の6コアですがZen4で一番買う価値がない」でした。
レビューで使用したパーツはこちら【おすすめです※】
※Ryzen 5 7600Xを含まない
PPT制限でまともになるとは言えなんで初期設定で極限OCみたいな設定にしたんだろう…
円安がまともになったら購入したいとは思うけど
1) 極限OCみたいな設定にしないとシングル(ゲーム)でも12600Kに負けるので、$210程度の価値しかつかなくなる
2) ワッパ重視とクロック向上を両立させようとすると良石が必要で歩留まりが悪化し、$400程度まで値上げが必要
(Zen3はAM4の制限に合わせて電圧が低く、PowerGPUの調査では初期5950Xの不良率が16%に達していた)
AMDが取れた選択で一番利益が出るのがファクトリーOC状態で出荷してEcoモードで各自下げてもらう方法だった、ということでしょう。それでもミドル帯は爆死確定の状況ですが……
性能だけで評価せずに、コスパやワッパを含めた評価をしてくれるので楽しく読めます。大体の目安でいいので、CPU、マザボ、メモリがどれぐらいまで価格が下がれば買う価値があるかも書いてくれたら助かります。
“Ryzen 5 7600Xが70 W台で約10500~11000点に対して、Ryzen 5 7600Xは120 Wで約15000~15500点にとどまります。”
多分前者が5600Xだと思います
発売前の安売りしてる時に5600Xで組んだんだけど正解だったかな
値段と性能があまりにも釣り合ってなさ過ぎてもう付いて行けない
その分グラボを1ランク上げたのでこれで5年は持たせたいですね
やっぱミドルはintelが強すぎるなー
まぁミドルと言っても普段使いで十分すぎる性能だし、正直i7やryzen7以上は扱いきれる気がしない
爆死すぎて減産と言う話も出てるな
11世代i9をこすってるけどあれはプロセスルールが間に合わなくて新設計を無理やり載せたっていう試作機枠だぞ(ロマンはともかくダメダメだったのは認める)
対してこっちは満を持しての5nm化、不評だったソケットの変更、最新規格のDDR-5対応と完全体の状態で12600Kにすら届かない、だからな……
Alder lakeの時に「1年前のCPU相手なら勝って当然」「爆熱でごまかしてるだけ」って意見は多かったが、1年前のCPUに爆熱化しても勝てない(上回っている項目があっても勝ち切れていない)のは正直かなり厳しい。売上で見ても7900X>7950X>7700X>7600Xと、普及帯なのに一番売れてないというありさま。
>7900X>7950X>7700X>7600Xと、普及帯なのに一番売れてないというありさま
上3人が高価で高性能と呼べるのに対して7600Xの微妙な出来と価格がどうしてもジャギ感を感じてしまう…
ドルベースだとintel13thもZEN4もバーゲンプライスなんですけどね。
intelZ790・B660マザーも、AMDX670・B650に負けず劣らず高いんですけどね。
コスパ比較において、13thCPUと型落ちZ690・B660マザー&DDR4メモリの
組み合わせが強すぎですね。
皆考えてることは同じで、Z690・B660の人気モデルは早晩争奪戦になるでしょう。
DRAMは供給過多になってるので、DDR5メモリも次第に値下がりするはずです。
AMDは今は我慢のしどころで、X3Dの追加で攻勢掛けたいところ。
逆に言えばコスパ狙いの無党派層なら、今のうちにZ690・B660マザーだけでも
買っておくのが吉だと思います。
ドル価格でバーゲンプライスならアメリカでZen4の売り上げがさっぱりでZen4発表後にZen3が売上の上位独占したっ事実が説明つかないでしょ。マザボ価格は1ドル100円でも「高くなったな~」という印象を与えるレベル。
Z690 $160~
X670 $280~
B660 $100~
B660 $200~
同意です。新製品同士で見れば、IntelもAMDも高い。なので、現時点での狙い目は旧製品であり、結局DDR4環境です。
DDR5メモリは間もなく値下がってくると私も見ているので、待てるなら下がってから考えるのが最善でしょう。今後数年間使うとか、新世代がこなれるのを待ってDDR5環境を作るだけの余裕のある人なら、目先のコスパだけでDDR4に飛びつく必要もないとは思いますけど、現時点で判断するのは難しいです。
Intelの強みは新世代でもDDR4が使えるってこと。確かにその通りですが、DDR4環境で価格・性能・使いやすさをすべて兼ね備えている王者は、実のところ5950Xに思えます。こいつが控えているせいで、12900Kはワッパが悪く扱いにくいと感じられ(しかも反り問題アリ)、13900K+DDR5は高すぎる気がしてしまう。13700K+DDR5でも、トータルコストで割高と感じる人はいるんじゃなかろうかと。(そのことは、既に発売された7700X+DDR5と5950Xを比べるとよくわかる)結局、新製品で一式揃えるのは、両陣営ともに高すぎるんですよ。
低価格帯はcore i5あたりが圧倒しそうですけどね。このクラスでそうなるのは、価格が優先されDDR5に移行する意味は薄いからであって、新しいプラットフォームが優れているからではありません。悲しいですが、Z690・B660マザーを確保して13600あたりを狙うのが正着でしょう。
x Z790・B660マザーも
〇 Z790・B760マザーも
失礼いたしました。
お疲れ様です
AI絵師のベンチで7600Xではなく7700Xにマーキングされてます
Intelと比較以前にバランス良い仕上がりの5900Xを5万円場合によっては4万円台で売ったりもしたので、7000の中で特に7600Xと7700Xはその影響を受けてそう。
7950X一択とか絶対性能を求めていない場合、コスパなど色々シビアでよりちょっとした差が重要になったりで難しい。
5600Xはマザボ等の既存パーツを使い回せるという最大のメリットがあった
7600Xにはそれがない…
> なお、mozilla krakenは1000 ミリ秒が大きな目標のひとつで、ここでテストしたCPUはすべて1000 ミリ秒を下回っています。つまり、どれを選んでも実用上はまったく問題ない性能です。
これは全然そんなことなくて、TweetDeck Previewなんかは1000ms程度の性能じゃ全く足りない重さなので、ツイ廃はZen4を買うべき
レビューお疲れ様です
正直6c12tに5万も出せないのが本音
5600xと12400fが買える額ですし
上位モデルを買わせる為の価格設定なのかと疑う位で
zen3が終売するまでは売れそうにない
いろんな意味で時期尚早って感じですな
逆に前世代のお買い得感が尚更上がったという感じ
5600Xで満足してるんですが現環境を更にもたせるため
5900Xくらいに変えようかなとか考えていますわ
最上位は性能だけ勝てばそれで意義がありというか性能のみでいいが、下位グレードはコストパフォーマンスがより重要になる。
更に12600Kの方が熱等OCマージンも大きそうなほど余裕の差もありそうなのが・・・
旧Alder Lakeと比較されて秀でてないようでは、プラットフォーム一新のZEN4を出す意味から薄れて期待外れ感は否めませんね。
もっとも12600K未満の価格でプラットフォーム全体で大幅に安くなれば、次世代CPUとして有意義感が出てくるのも確か。
3700X組が乗り換え先を探す頃合いだが…
これはあれだな何かと微妙だった3800Xの後継機や
3700Xからの乗り換えはシステム丸々流用できる5700Xだぞ
現行世代を動かすにはママンやメモリもだがクーラーだってゴツイのに変えないといかんからコスパの3700Xからの乗り換えとしては悪手過ぎる
素朴な疑問なのですが、電源2台での消費電力検査についてですが
—以下引用—
電源ユニットを2台に分けて電力供給を分割しているため、CPUに電力供給している電源ユニットの計測値(+12V Power)を見れば、CPU本体の消費電力が明らかになる仕組みです。
—引用終了—
と紹介されていますが、ビデオカードにはスロットからも最大75w供給されるのでは?
スロットからの供給量が同じという意味では差分がどの程度って多少の比較はできる気がしますが、同じMBでのCPUの違いによる消費電力差ならその方式で大まかには間違いないと言えるとしても、MBが違っても同様なのかが気になりました。
ビデオカードがMBの12V全く使わないなら概ねその通りのテストでいいと思いますが、ビデオカードがPCI−Eバスから電力供給を受けている場合、それが何w出ているのかがわからないと、MBが異なると分ける意味が微妙かなと思って…
恐らくですけどCPUのケーブル(4Pとか8P)のみのユニットと、24pinとかグラボ他のユニットで分けているという意味なので単純にCPU単体の電力が出ているものと思われます。
単なる6コア12スレに5万はないわな。CPUだけでも3万半ばじゃないと買わないレベル。現状このCPUをわざわざ買う理由がほぼない。
メモリもDDR5だけで高い選択肢しかないし、マザボもそこそこのB650が2万にならんと爆死確定だな。完全にDDR4を切り捨てるタイミングを見誤ったな。
実際に組みましたDDR5 4800一枚でもCinebench R23で15000ポイントだせますね。
ただ空冷で80度ぐらいになるので気温15度なのに爆熱です
Stable DiffusionはCPUオンリーならフロントエンドは割とどれでも良いですが、
Intel HD GraphicsやAMD RDNA2(Radeon系)で使う場合はCUDAではなくONNXじゃないと駄目ですね。
※Windows用のフロントエンドとしては「OnnxDiffusersUI」というものがあります。
FP16の場合は解像度が512×512だとVRAM8GB以上、FP32ではVRAM16GB以上が必要です。※PCのメインメモリはこの2倍が目安。
メモリが足りないと速度が1/10以下になったりExceptionで落ちます。
Ryzen APU/iGPUの場合はVRAM32GBにしたい場合はメインメモリを64GB積む必要があります。
試しにRX470 8GBで256×256でやったらVRAM消費6GBで1枚の出力は12秒でした。(512×512はデフォ設定では無理)
6コアCPUとRDNA2(2CU)だとGPUではなくCPUでやった方が早いかもですね。
Zen4 APU(RDNA3)なら速度もそこそこでVRAM容量も簡単に増やせるので今後に期待かな。
尚、学習データが512×512の場合、出力が256×256だと精度が落ちるので、
学習と出力の解像度は同じにした方が良いようです。
7600X使ってましたが空冷だとBIOSいじらないとシネベンチR23 14300ポイントで
初期より値段が下がったので7900Xを72000円で買いました。
7700Xが値段が下がりづらい分この子は大分下がって、現在13400並みにまでなってきているので現状であればわりとアリなCPUになってきた感じがしますね。
DDR5とAM5マザーの価格が故ややハードルは高いものの、LGA1700と異なりAM5は数年のサポートを明言しているので(レビューではメリットとして数えられていませんが)マザーだけ据え置いて乗り換えも効きます。
A620は流石に少しお勧めし辛いところですが、B650マザーであれば25kからで購入が可能ですしこのクラスなら今後も流用は可能でしょう。今後DDR5がデファクトスタンダードとなればIntelチップセットも価格が上がりそうなため、今のうちに対応できるというのは新規購入においては一つの利点となりそうです。
AM5に期待が出来るのであれば…という条件は付きますが、現状であれば十分検討に値する域ではないかなぁと
価格が3万円台前半どころか切りそうなまでに下がってきたので、十分選択に入るようになってきましたね。何よりSSDやメモリ関連が急激に下落しているのでAM5に乗り換えるには良い時期じゃないかと。
B650E(Gen5対応)を目指すとマザーが結構ネックですが650であれば拡張性とヒューズを兼ね備えたものが25k辺りから狙えますしね。
とはいえ未だに同価格で13600kf辺りは狙えちゃうのでここら辺はマザーの互換性に先行投資できるか、LGA1700でいつまでど戦うかみたいなところが大きそうではあります。
個人的には7600Xで組んで今後のAM5で移ろうのが良さそうとは思いますが
B650マザーと合わせて5万ほど~
さすがに買い時か
2023/09/22時点でもマザー合わせて5万程度で手に入るので、今なら買いの値段だと思う。
ゲーム利用がメインなら選択肢として十分入るはず。
intelcpuが急速に価格上昇しているので相対的にコスパ良さそう。
メモリも価格が上昇しそうだし、今が買いかも?
インテル14世代がこけた今がチャンスだAMD