Core i5 8400 / 8500 / 8600は何が違い、どれを選ぶべきか?




Coffee Lakeの残りが解禁され、いろいろと質問が来るようになりました。その中で特に多いのが「Core i5 8400と8500や8600は何が違うんですか?」というもの。気になってる人が多い気がしたので、詳しいスペックの違いや、性能とコスパ的な観点から見てどれを選ぶのかベストなのか。解説してみる。

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スペックから見る、i5 8400 / 8500 / 8600の違い

まずはIntelがARK(データシート)にて開示しているカタログスペック(仕様)をまとめて、そこから違いを確認してみます。

CPUi5 8400i5 8500i5 8600
世代8th Coffee Lake
ソケットLGA 1151 (v2)
プロセス14nm++
コア数6
スレッド数6
ベースクロック2.8 Ghz3.0 Ghz3.1 Ghz
ブーストクロック4.0 Ghz @14.1 Ghz @14.3 Ghz @1
3.9 Ghz @2~44.0 Ghz @2~44.2 Ghz @2~4
3.8 Ghz @5~63.9 Ghz @5~64.1 Ghz @5~6
3.88 Ghz @平均3.98 Ghz @平均4.18 Ghz @平均
L1 Cache386 KB
L2 Cache1.5 MB
L3 Cache9 MB
対応メモリDDR4-2666
最大メモリ64GB
チャネルx2(デュアル)
PCIe16レーン
構成1×16 / 2×8 / 1×8+2×4
内蔵GPUUHD 630
GPUクロック350 Mhz
GPUブーストクロック1050 Mhz1100 Mhz1150 Mhz
TDP65W
MSRP$ 182$ 192$ 213

太字で違いを強調した。てっきりクロック周波数が違うだけかと思いきや、実は内蔵グラフィックス(UHD Graphics 630)のブーストクロック周波数が、グレードが上がるごとに50 Mhzだけ上昇しています。

しかし、ハッキリ言って地味過ぎて体感するのは極めて難しい差です。

そのため重要なのはやはりCPU自体のクロック周波数。ブースト時のクロック周波数を見てみると、Core i5 8400は平均3.88Ghzで、i5 8500は平均3.98Ghz、そしてi5 8600が平均4.18Ghzで唯一の4Ghz超えだ。

解説:ブーストクロック周波数とは?

インテルの言い方だと、一見すべてのコアがカタログスペックに書いてあるとおりのクロック周波数で動作するように見えてしまう。しかし、実際には発熱などの問題からスペック通りの周波数になるのは一部のコアのみ。

コア別のブーストクロック周波数(i5 8600の場合)

  • @1コア
    4.30 Ghz
  • @2コア
    4.20 Ghz
  • @3コア
    4.20 Ghz
  • @4コア
    4.20 Ghz
  • @5コア
    4.10 Ghz
  • @6コア
    4.10 Ghz
  • 平均値
    4.18 Ghz

グラフにすると、こういう感じですね。

ちなみにブーストクロックは「Intel Turbo Boost Technology 2.0」という技術によって実現されている。PentiumやCeleronなど、ローエンド向けCPUには搭載されていない技術です。

違いをまとめると…

  • ベースクロック周波数が高い
  • ブーストクロック周波数が高い
  • 内蔵GPUのクロック周波数が高い

この3点だけです。何か特殊な仕様が実装されているわけではなく、単にクロック周波数が違うだけ。Core i5用のダイを生産する上で、必ず出来のいい子悪い子。いろいろ出てきます。

それらを格付けして名前をつけてパッケージして市場に流しているんですね。出来が悪くて定格4Ghzオーバーは厳しそう、なら「i5 8400」として売るし、定格4Ghz行けそうな個体はi5 8600として売る。そんな感じ。

処理性能はどれくらい違うのか?

データが少ないのですが、概ねクロック周波数に沿った性能差に留まっています。

Cinebench R15

CPUにレンダリングを実行させて、処理が完了するまでの時間でCPUの性能をスコア化するベンチマーク。シングルスレッド性能とマルチスレッド性能の2つを出してくれるので、非常にCPUの特徴をつかみやすいベンチマークです。

Cinebench R15 / シングルスレッドスコア

  • i5 8600K
    188
  • i5 8600
    180
  • i5 8400
    164

シングルスレッドスコアは完全にクロック周波数通りの結果になった。i5 8400とi5 8600は、ブースト時に300 Mhzの差がある。これは約7.5%の違いで、スコアの差は約9.7%になっている。

Cinebench R15 / マルチスレッドスコア

  • i5 8600K
    1052
  • i5 8600
    1023
  • i5 8400
    964

6コアすべてを使うマルチスレッドスコアも同様。スコアの差は約6.1%で、ブースト時の平均クロック周波数(i5 8400 : 3.883 Ghz / i5 8600 : 4.183 Ghz)の差は約7.7%です。やっぱりクロック周波数通りの結果でしか無い。

7-Zip Benchmark

フリー解凍ソフトの1つ。7-Zipはベンチマークツールが付属していて、CPUにテストファイルの圧縮と解凍を実行させ、MIPSと秒間処理量を出してくれる。これも国際的にはCPU性能の指標として多用されているデータです。

7-Zip benchmark / 圧縮(MB/s)

  • i5 8600K
    27
  • i5 8600
    25
  • i5 8400
    24

Cinebench R15と同様に、目立った特徴的に傾向はなく、クロック周波数に沿った結果になりました。

7-Zip benchmark / 解凍(MB/s)

  • i5 8600K
    335
  • i5 8600
    286
  • i5 8400
    269

解凍の速度を見ても、やはり同じ。i5 8600は8400より6.3%高速だが、クロック周波数が7.7%速いので妥当な結果です。

コストパフォーマンスを考える

コストパフォーマンス(CR15 / MSRP)

  • i5 8600K
    4.093
  • i5 8600
    4.803
  • i5 8400
    5.297

マルチスレッド性能をMSRP(米国インテルが公表している希望小売価格)で割った指数です。コスパという観点で見ると、i5 8600は微妙なポジションで、結局i5 8400が一番コスパが良い状況は変わらない。

今回はi5 8500のデータは無いが、クロック周波数は2.6%しか変わらないのに価格は5.5%高い。ということは、i5 8500も8400よりコスパが悪いことは容易に推測可能です。

CPU平均ブーストクロック周波数MSRP
i5 8600+7.73%+17.03%
i5 8500+2.57%+5.50%
i5 8400

クロック周波数の伸びよりも、MSRPの伸びの方が高い。

結論:i5 8400がコスパがもっとも良い

リア友に頼まれた自作PCに「i5 8400」を採用

というわけで、結論は「Core i5 8400」で構わない。

オーバークロックをするつもりが無いユーザーなら、尚更i5 8400で十分です。逆にi5 8600を選ぶなら、あと2000~3000円の差額を出して、アンロック版の「i5 8600K」に手を出したほうが良いと思います。

i5 8600Kなら、120mm中型空冷で4.7 Ghz(全コア)程度のオーバークロックは容易に施せるため、一気にコスパが良くなります※。とはいえ、ぼくが万人に勧めるなら「i5 8400」ですけど。

※ オーバークロックをする場合、その冷却のために別途CPUクーラーを用意する必要がある。その追加コスト分を考慮すると、コスパはやっぱり元の水準になってしまう。

気づけばAmazonで「CPU1位」になっていました。(2018/4時点)

i5 8400と組み合わせるならコスパの良いB360チップセットを搭載する、ASRockのFatal1tyで。VRMフェーズ10個(しかもヒートシンク付き)と堅牢性重視の設計で、非常に安定した動作が見込めるよ。

オーディオチップが「ALC 1220」なので、音質も良い。

以上「Core i5 8400 / 8500 / 8600は何が違い、どれを選ぶべきか?」について、簡単に解説でした。

Coffee Lakeで実際に自作してみる記事

「i5 8600K」を使ったマシンの組み立てを解説した記事。オーバークロックも解説しています。

「i7 8700K」を使ったハイエンドマシンの作り方です。簡易水冷を使っているので、水冷クーラーを使ってみたい方にもオススメ。

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8 件のコメント

    • Intelじゃないのでわかりませんが。僕の考察を書いときます。
      Corei5 8400はベースが2.8GHz。ブーストの平均が3.88GHzで2万円。
      Corei5 8500はベースが3GHz。ブーストの平均が3.98GHzで2.4万円。
      多分IntelはOCしたくない勢のためにこまごまと違うものを売っているんだと思います。
      ただ、どう考えてもi5 8400をOCした方が確実にコスパはいいですしね。売ってる意味あるんでしょうか。

      • >どう考えてもi5 8400をOCした方が確実にコスパはいいですしね
        そもそも8400はOCできませんよ。(改造BIOSのZ370マザーでBCLK OCはできるようですが)8600kが売れなくなるからintel公式が許さないようです

      • Corei5 8400はOCできませんよ?
        OCとブーストは違うものです
         
        OC可能なCPUは最後にKやXがついているものだけです

  • 8400のコストパフォーマンスはやはり際立っている・・・
    ただ定格3GHzに乗っている8500もちょっとそそられますよね、完全に気分の問題ですけど

  • うーん性能取るか、コスパ取るか迷ってしまう…

    ミドルレンジ以上で組むのは初めてだしコスパ重視で8400にしようかな…

    • 付属のクーラーはそれほど冷却性能は高くないはずなので、それを利用するなら8400がより良いでしょうね。
      Z370ならDDR4-2666超のメモリやBLKやTBで4GHzまでのOCも一応可能でもありますが、クロックより低電圧化の方が常用に向いてコスパもそうですが納得度や満足度が高いと思われます。

  • 気分の差にしては価格差ありで、コスパ重視なら最も安い6コアの冠や下剋上感で8400が目的としてしっくり変わらずの結果ですね。
    8400がディスコンになれば違ったと思いますが、中途半端なだけでなく利益率改善と8600Kへ流れるように仕向けられているような感覚すらしますね。

    ただ、8600は4.8GHzとか必要なくOCしないけど、6コア時に4GHzを超えるのにこだわるなら気分的とはいえ意味は少しは見いだせますね。
    その意味でも8500が6コアで4.0GHzで195ドルで、8600は無しが理想だったようには思いますが、間に2つどうしても入れたかったのでしょうね・・・。

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