鬼ごっこ的なサバイバルゲーム「Dead by Daylight」(DbD)を、上限の62fps(平均60fpsでも良い)で快適に動かすのに必要なスペックについて検証してみました。検索すると驚くほどロクな情報が無かったので、自前のグラボ10枚を使ってDbDがマトモに動く「推奨スペック」を割り出すことに。
Dead by Daylightの検証方法
テスト用に作った自作PCを使う。Dead by Daylightにはサバイバー(生存者)として参加して、脱出するか処刑されるまでフレームレートを計測します。
検証に使ったグラボ | ||
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GTX 1080 Ti | GTX 1060 6GB | RX 570 |
GTX 1080 | GTX 1050 Ti | RX 560 |
GTX 1070 Ti | GTX 1050 | – |
GTX 1070 | RX 580 | – |
1ゲームが終わったら、別のグラフィックボードに交換して再びサバイバーとしてゲームに参加してフレームレートを計測。これを10枚のグラフィックボードで繰り返して、推奨スペックを割り出す。
なお、注意点としてDead by Daylightはフレームレートに上限が掛かっています。内部ファイルを設定すれば62fpsの上限を解除できるが、垢BANされた人もいるので解除はしません。
動作フレームレートごとの「体感の快適さ」は以下の通り。
- 60fps前後:スムーズな動作で疲れにくく、スキルチェックもピッタリ決まりやすい
- 50fps前後:ややぎこちない動作で、スキルチェックが若干やりにくくなる
- 40fps前後:慣れればプレイできるが、正直言って快適じゃない
- 30fps以下:よほど慣れていないと「3D酔い」を引き起こすぐらいに、動作がぎこちない
というわけで本記事では、推奨スペックの条件として「60fps前後を出せる」ことを第一にする。60fpsを出せないスペックは、推奨スペックとして扱わない。
では、さっそくグラフィックボードから順番に。
Dead by Daylightのおすすめグラフィックボード
Dead by Daylight / 1920×1080 / 「ウルトラ」設定
平均フレームレート推奨グラフィックボード
ウルトラ設定のDead by Daylightは思っている以上に「重たい」ゲームでした。安価なローエンドのグラフィックボードで平均60fpsを出すのは不可能で、GTX 1060 6GBが必要です。
3種類の設定ごとに「RX 560 2GB」で計測
設定を一番低い「低」(LOW)にすると、めちゃくちゃ画質が汚くなるけれど低スペックなグラフィックボードでも、割りとマジメに動くようになりました。平均57fpsなら快適です。
なので、どうしても低スペックで行きたいなら画質を最低まで落とす覚悟で。注意点として、そういう低スペPCだとDead by Daylightは動いても、他のゲームでちゃんと動作するか保証は出来ないことを忘れずに。
Dead by Daylightのおすすめグラボ- ウルトラ画質で60fps以上:GTX 1060 6GB
- 最低設定でも良いなら:GTX 1050 2GB
検証した結果、以上の通りになりました。とりあえず「GTX 1060 6GB」を買っておけば、Dead by Daylightは余裕です。
ショート基板モデルなので、PCケースが小さい場合でも問題なく増設できる。ファンが1個しか無いけれど、割りとよく冷えて静かに動作するので増設用におすすめ。
パソコンはあるけど、古いので新しいグラボがちゃんと動くか心配…という場合は、まるごと一新した方が良い。GTX 1060搭載のおすすめPCは「ガレリアDT」です。
Dead by DaylightのCPUボトルネックを検証
グラボの次は「CPU」について検証を行った。せっかくGTX 1060 6GBを用意しても、CPUの性能がショボイとフレームレートが落ちてしまう「ボトルネック」という現象があるからです。
- Core i7 8700(6コア / 12スレッド / 4.30 GHz)
- Core i5 8500(6コア / 6スレッド / 3.90 GHz)
- Core i3 8100(4コア / 4スレッド / 3.60 GHz)
- Pentium G5400(2コア / 4スレッド / 3.70 GHz)
今回はGTX 1060 6GBを使って、CPUごとにフレームレートが変化するかどうかを検証しました。
平均フレームレートの変化
CPUボトルネック(平均フレームレート)
どのCPUを使っても、平均フレームレートに大きな変化はありませんでした。グラボさえ揃えれば、CPUは「Core i3」ぐらいの性能があれば十分です。
最低フレームレートの変化
CPUボトルネック(最低フレームレート)
しかし、安定性には若干の変化が出ています。Core i7とCore i3では、最低フレームレートに約21%も差が出てしまった。
実際にプレイしている感じとしては、Core i7 / i5 / i3には体感できるほどの性能差は無かったが、Pentiumレベルになると微妙に画面の飛び(ドロップフレーム)が多い印象です。
おそらく、フレームレートを計測するソフトが割りとCPU性能を使っているので、他のソフトの影響を受けてフレームレートが落ちやすいと推測されます。
Dead by DaylightにおすすめなCPU- DbD + 他のソフト:Core i7 または Core i5
- DbD + 軽いソフト:Core i3
- とにかく低予算:Pentium
おすすめは「4コア」以上で、クロック周波数が少し速め(3.60 GHz以上)のCPUです。コスパ良く行きたいなら「Core i3 8100」が安い割に4コアなので、おすすめ。
「Pentium G5400」は6000円くらいで買える格安CPUで、画質を落としてゲームをするだけなら悪くない。しかし、後からやりたいことが増えてくると困るので、積極的には勧めません。
Dead by Daylightに必要なメモリ
メモリが16GBある環境でテストした結果、GTX 1080 Tiの場合は約6.5GB程度。逆にRX 560 2GBだと約8.3GBもメモリを消費してしまった。
グラフィックボードにも「VRAM」という、グラボ専用のメモリが搭載されているが、ローエンドなグラボは2GBしか入っていないので不足する。
不足した分は、メインメモリー側に回されるという仕組み。だからVRAMが少ないRX 560だと、メモリを8GBも食ってしまうのです。
なお、Dead by Daylightはウルトラ設定でVRAMを約3GBほど消費する。推奨グラフィックボードのGTX 1060 6GBなら、VRAMが6GBもあるので不足することはない。
Dead by Daylightに必要なメモリ- グラボのVRAMが4GB以上:8GBでも足りる
- グラボのVRAMが3GB以下:8GBじゃ足りない
結論として、マトモなグラフィックボードを使っていればメモリは8GBで間に合います。逆に低スペックなグラボを使うと8GBでは足りなくなるということ。
Dead by Daylightの推奨スペック
ここまで検証してきて分かった、DbDの推奨スペックをまとめます。
Dead by Daylightの推奨スペック | ||
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目的 | 性能重視 | コスパ重視 |
CPU | Core i5 8500 | Core i3 8100 |
グラボ | GTX 1060 6GB | GTX 1050 Ti |
メモリ | 8GB |
割りと王道な組み合わせになりましたね。なるべく性能を重視するなら「i5 + GTX 1060」。予算を重視したいなら「i3 + GTX 1050 Ti」で大丈夫(画質を落とす必要はある)。
Dead by DaylightにおすすめなゲーミングPC
既にパソコンを持っている人は、足りないグラフィックボードやメモリをAmazonで買ってきて増設すれば良い。
持っているけれど、スペックが古すぎて新しいグラボが機能するか不安。そもそも持っていない…という場合は、素直に新しいPCを用意した方がリスクが少ないのでオススメ。
DbDをウルトラ画質でプレイするなら「GALLERIA DT」
「GALLERIA DT」のカタログスペック(仕様) | |
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CPU | Core i5 8500 |
グラボ | GTX 1060 6GB |
メモリ | 8GB(4GB 2枚組) |
マザーボード | Intel H310搭載 / MicroATX規格 |
SSD | 240GB |
HDD | 1TB |
電源 | 450W (80 PLUS Bronze認証) |
OS | Windows 10 Home 64bit |
付属品 | GALLERIA専用ゲーミングキーボード |
GALLERIA専用マウス | |
保証 | 持込修理1年間(延長可能) |
価格 | 119980円(税抜き)最新価格をチェックする |
他社の同スペック品と比較して安く抑えられている「ガレリアDT」。このマシンはDead by Daylightをプレイするのに余裕の性能です。もちろん、他のゲームに対しても優秀。
PUBGや黒い砂漠に代表される「重たいゲーム」も、平均60fps前後で動かすので「ゲーミングPCを買うのは初めてだ。」という人に、非常におすすめ。2018年時点、フルHDゲーミングにこれほどぴったりなマシンは他に無い。
DbDを低~中間設定でプレイするなら「Magnate IH」
「Magnate IH」のカタログスペック(仕様) | |
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CPU | Core i3 8100 |
グラボ | GTX 1050 Ti 4GB |
メモリ | 4GB(4GB 1枚組) |
マザーボード | Intel H310搭載 / MicroATX規格 |
SSD | なし |
HDD | 1TB |
電源 | 400W (80 PLUS Standard認証) |
OS | Windows 10 Home 64bit |
付属品 | メンブレン式キーボード |
保証 | 持込修理1年間(延長可能) |
価格 | 78980円(税抜き)最新価格をチェックする |
画質を多少落としてもいいから低予算で選びたい、という人にはマグネイトIHがちょうど良い。ただし、標準カスタマイズだと「メモリ:4GB」なので、8GBにカスタマイズするのを忘れずに。
そしてパソコンの起動時間や、Windowsの動作、ゲームのロード時間が短いほうが良い。という場合は、追加で「SSD:240GB」を入れたほうが良い。標準で入っている「HDD:1TB」は遅いです。
以上「Dead by Daylightを60fpsでプレイしたいので推奨スペックを検証してみた」について、検証と解説でした。
是非、DBDを作ったゲームソフト会社が作った新作のデスガーデンも推奨スペックやってほしいです!!!
dbdの推奨スペックずっと気になっていたので検証してくれて嬉しいです!参考にさせてもらいます。
すごく参考になりました。Steam のシステム要件(推奨)のGTX 760 じゃ全然快適じゃなかったので、買い替えの参考にさせて頂きます。
助かります。
1050-2GBだとDBDだけ起動してても
LOW 1900MB MID 2000MB HIGH 2100MBくらいまで増え
メモリ上限値を超えアプリエラー停止となるため
当方は1060-6GBに買い替えて問題解決しました
グラボのメモリは3GB以上が必須ではないかと思います
i7 7700HQ,1050Tiの構成ですが、画質低で平均50前後しか出ません。
何が原因だと考えられますか?
私の環境でもそのくらいです、おそらくもちろぐさんが言ってるよりもさらに重くなっているのか、別のPCvram4gbのrx570でも中設定で60fpsを割ってしまいます
ノートパソコンの場合、電源管理モードや、熱制御(サーマルスロットリング)の挙動によって本来の性能を出してくれない場合があります。
たとえば、ガレリアのノートパソコンだと「High Performance」モードという機能が隠されており、これを有効化しないと性能が出ませんでした。お使いのノートパソコンの説明書を読んでみて、似た内容が記載されていないか確認してみてください。
参考:GALLERIAの「High Performance」モード
[…] ちもろぐさんのサイトによると、Dead by Daylightを最高設定で安定してプレイするにはグラフィックボードはGTX 1060以上と結論づけています。 […]