グラフィックが美麗な、PUBG(PC版)をプレイしてみたいけど。性能の良いPC持ってないし、選び方も今ひとつ分からない。という人向けに、PUBGを快適に動かせるおすすめのグラフィックボードを5つ紹介します。グラボ別の平均フレームレートを使って解説するので客観的で分かりやすいガイド記事に仕上がってるはず。
「平均60fps以上」でPUBG推奨グラボとします
何をもってPUBGにおすすめなグラフィックボードなのか。これはサイトによっては「3DMarkで1万点も出るからPUBGも動く(はず)。」だったり、「ハイエンドグラボの1080 Tiなら必ず動く」という推測だったり。
確かに最上位のグラボの一つである「GTX 1080 Ti」を使えば動く…という考え方は間違ってないし、実際それだけ高性能なグラボを使えば動きます。しかし、価格を考えると安易に手を出せるグラボではない。
なので、コスパという面から見ても最も分かりやすいグラボの選び方は「平均60fps」という条件を達成できているかどうかになってくる。
30fpsと60fpsを比較した動画がこれ。30fpsでも意外と行けそうな気がしますが、60fpsになると非常にスムーズに画面が動いているのが分かります。実際にプレイした時の快適度も、60fpsの方が体感でわかるほど違う。
30fpsは結構遅いフレームレートで、微妙な画面の遅延が人によっては「3D酔い」の原因になることもある。特にPUBGは広い平野から、1ドット単位の敵を索敵する場面が多いので余計に30fpsだと疲れやすい。
よって、本記事では「PUBGを60fps以上で動かせるグラボ」をおすすめグラフィックボードとして紹介します。平均フレームレートのデータもまとめておいたので、予算に合わせて他のグラボに妥協しようかな…という判断も出来る。
PUBGにおすすめのグラフィックボード6選
ディスプレイ解像度別におすすめのグラボをまとめていきます。平均フレームレートのデータは米PC GAMERを、低設定時のデータは米TechSpotを参照しました。
PlayerUnknown’s Battlegrounds Performance Guide / Benchmarks: Very Low 1080p
1. とにかく安さ重視なら「GTX 1050」
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 1920×1080 「非常に低い」設定
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
とにかく「低予算」で、安くPUBGを動かしたいならエントリーモデルの「GTX 1050 2GB」が最適なグラボ。PUBGの設定を「非常に低い」にした状態で、平均67fpsで動作する。最低fpsは54なので60を割り込んでいるが、許容できる範囲。
もっと安くするなら平均36fpsで動作している「GT 1030 2GB」も選択肢だが、最初に方に書いたとおり平均30fps前後はかなりゲームプレイが苦しくなるのであまり…オススメしない。30fps前後は結構酔いやすい。
なお、内蔵グラフィックスが強力で有名な「Ryzen 5 2400G」ですが、こちらも平均30fps前後でしかPUBGを動かせないのでオススメはしない。少なくともPUBGをプレイするには「GTX 1050」が最低ラインとなる。
「GTX 1050」搭載のおすすめゲーミングマシン
ドスパラのゲーミングマシンと言えば「ガレリア」が有名ですが、予算重視で安くPCを選ぶならドスパラの一般向けPCである「マグネイト」シリーズから選ぶのがオススメ。その中でも「Magnate IS」はかなり安価です。
- CPUは「Core i3 8100」
- GPUは「GTX 1050 2GB」
- メモリは標準で「4GB」しかない
- HDDは「1TB」搭載済み
- SSDはカスタマイズが追加する必要がある/li>
CPUに4コアの「Core i3 8100」を搭載している。これは従来のCore i5 7500などと同格の処理性能を持つため、非常にコストパフォーマンスが良い(参考レビュー:「Core i3 8100」の性能解説)。
グラボはさっき紹介した「GTX 1050 2GB」。PUBGを「非常に低い」~「低い」設定で平均60fps前後で動作可能。「中」設定にするとやや重たくなって60fpsの維持が難しくなるが、プレイは可能。
で、マグネイトISは安さが最大のメリットですが、その分デメリットも抱えている。メモリがわずか4GBしか入っていないので、PUBGを起動するだけでかなりカツカツの状態になってしまう。カスタマイズから「8GB」にするべき。
次に問題なのが、標準ストレージが「HDD 1TB」のみ。HDDだとWindowsの起動が遅いし、ゲームの動作のボトルネックになることがある(テクスチャの読み込みが遅いなど)。ここもできれば「SSD」を追加しておきたい。
8GBメモリと120GB SSDを追加すると「+12000円」ほど割高になるが、それでも税込9万円台なので、非常に安くまとまっているのは事実。とにかく安くPUBGをするならオススメのマシンですね。
2. 中間設定で快適に行くなら「GTX 1050 Ti」
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 1920×1080 「中」設定
「非常に低い」画質じゃ、さすがに粗いのでやる気が萎える。という人は「中」設定がちょうど良い。PUBGは中設定くらいでも十分にキレイなグラフィックです。そして中設定なら、高性能なグラボも必要ない。
グラボ別の平均フレームレートを見ての通り、GTX 1050だと平均63fpsで最低50fpsくらい。やや重たいようなので、1つ上のGTX 1050 Tiがおすすめ。これなら余裕で平均60fps以上狙える。
価格もGTX 1050と比較して2000~3000円しか変わらないため、コスパはGTX 1050より優れています。どうせ買うなら1050ではなく1050 Tiの方が良いですね(参考レビュー:コスパ最強のGTX 1050 Ti)。
「GTX 1050 Ti」搭載のおすすめゲーミングマシン
GTX 1050のマシンと同様に、コストパフォーマンスが良い「マグネイト」シリーズから該当するスペックを持つマシンを選んだ。
- CPUは「Core i5 8500」
- GPUは「GTX 1050 Ti」
- メモリは標準で「8GB」
- SSDは「240GB」搭載済み
- HDDは「1TB」
Magnate ISと違って、最初から「8GBメモリ」「SSD」がちゃんと搭載されているのが嬉しいマシン。CPUもCore i3からCore i5にアップグレードされています。i5 8500は6コア搭載のCPUなのでとても高性能。
性能としてはCore i7 7700に匹敵するため、ゲーミング以外の作業。たとえばイラスト描いたり、Photoshopしたり、動画編集などなど…様々なタスクを軽くこなせてしまうのが強い(参考レビュー:i5 8400はコスパ神品のCPU)。
なお、Magnate MHはまだ実機レビューをしたことないんですが、下位モデルにあたる「Monarch IH」(GTX 1050 Ti搭載)は既にレビューを行っているので、普通におすすめできますね。
安価にいろいろなゲームがそこそこ快適に動けば良いな…と考えているライトゲーマーにぴったりな1台なのは間違いない。大抵のゲームはちゃんと動きますから。
3. ウルトラ画質で60fpsなら「GTX 1060 6GB」
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 1920×1080 「ウルトラ」設定
「PUBGをウルトラ画質で60fps以上を狙いたい。」という画質重視のユーザーにはGTX 1060 6GB版がおすすめ。グラボ別の平均フレームレートを見ての通り、平均67fpsで動作しています。
最低フレームレートは48fpsと、やや押されているがテクスチャとオブジェクトの読み込み数が増える都市部でフレームレートが落ちやすいのは、どのグラボでも同じでPUBGならではの現象。
あと、GTX 1060には安価な3GB版が用意されているが、データを見ての通り最低フレームレートが10くらい違っている。VRAMが足りないためにドロップフレームが起きやすいのが主な原因。
これは他のゲームでも似た現象が起きているため、GTX 1060を選ぶ際は3GB版ではなくケチらずに「6GB」版を選ぼう(参考記事:GTX 1060は3GB版と6GB版のどちらを選ぶべきなのか?)。
「GTX 1060 6GB」搭載のおすすめゲーミングマシン
GTX 1060 6GBを搭載するゲーミングPCでおすすめなのは「ガレリアDT」。ドスパラでは前から人気のあるゲーミングマシンですが、最近になって標準で入ってるCPUが「i5 7500」から「i5 8500」にアップグレードされた。
- CPUは「Core i5 8500」
- GPUは「GTX 1060 6GB」
- メモリは標準で「8GB」
- SSDは「240GB」搭載済み
- HDDは「1TB」
i5 8500(6コア)にアップグレードされたため、コスパは更に向上した。大量納入により価格を抑えたPalit製のデュアルファン仕様のGTX 1060 6GBを搭載し、必要十分な静音性と冷却性を実現しながら優れたゲーミング性能を実現する。
今出回っているほとんどの3Dゲームを平均60fpsで動かせる(参考レビュー:RX 580 vs GTX 1060 6GB)ので、買って一番失敗しにくいマシンと言えます。旧バージョンですが、実際に使ってみた感想もあるので参考にどうぞ~。
4. ウルトラワイドな視野で有利に「GTX 1070」
PUBGをウルトラワイド仕様のディスプレイでプレイすると、視野角が広く表示される。たとえば、よくあるウルトラワイドは「2560 x 1080」で、通常のフルHD(1920 x 1080)より33%も表示される左右の視野が多いのだ。
その視野角の広さを狙って、ウルトラワイドなディスプレイでPUBGをプレイしようと考えている人には…そこそこ高性能なグラボが必要になる。表示される解像度が多ければ多いほど、グラボへの負担が増えるからです。
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 2560×1440 「ウルトラ」設定
さっそく平均フレームレートのデータを見てみると、GTX 1060レベルのグラボでは平均60fpsに届かないことが分かる。平均60fpsを出すには「GTX 1070 8GB」ぐらいが丁度いいですね(コスパ的にも)。
「GTX 1070」搭載のおすすめゲーミングマシン
「ガレリアDF」はGTX 1070の上位版にあたる「GTX 1070 Ti」を搭載するゲーミングマシン。GTX 1070を搭載するマシンは「ガレリアXF」が有名ですが、こちらはCPUにCore i7を使っているせいで割高になってしまっている。
一方のガレリアDFは上位版の1070 Tiを搭載するのにCPUはCore i5に落としてくれている。おかげで非常に高いグラフィック性能を持ったマシンが、ガレリアXFより安価に入手可能に。コスパは高い。
- CPUは「Core i5 8500」
- GPUは「GTX 1070 Ti 8GB」
- メモリは標準で「8GB」
- SSDは「320GB」搭載済み
- HDDは「1TB」
標準で320GBのSSDと8GBのメモリを搭載済み。ドスパラのミドルクラスでは、ガレリアZVなどにつづいて3番目に人気のあるモデルですね。なお「21:9」ディスプレイについては以下の記事が詳しい。
5. PUBGの4Kゲーミングには「GTX 1080 Ti」
PUBGを「4K」(3840 x 2160)画質でプレイしようと思う人はかなり稀だと思いますが、ゼロでは無いのでPUBGを4Kで動かせるグラフィックボードを紹介しておきます。
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 3840×2160 「ウルトラ」設定
結果はこんな感じで、GTX 1080 Tiがギリギリ60fpsに届いていません。そして更に上位の「Titan V」なら平均77fps、最低60fpsで恐ろしいほど快適に動かしているが…。
シングルボードでそこまで動かせる性能が魅力的なんだが、Titan Vはゲーマー向けのグラボではなく、価格は2999ドル(国内で約50万円)もするため選択肢に入れるのが無理がある。
よって現実的な選択肢は「GTX 1080 Ti」になる。ウルトラ画質だとギリギリ60fpsに届かないため、60fps台に乗せようと思ったら、重たい設定の「エフェクト」「影」などを妥協する必要アリ。
「GTX 1080 Ti」搭載のおすすめゲーミングマシン
おすすめはハイエンドマシンの「ガレリアXZ」ですね。更に上に「ZZ」というモデルがあるが、こちらはCPUに「i7 8700K」が搭載されているから値段が上がっています(別途クーラーを取り付けるコストもある)。
「8700」と「8700K」を比較すれば、当然「8700K」の方が性能は高いのですが、4Kゲーミングの場合はボトルネックがあまり出ないので、やや安く済む「8700」でも大丈夫。
- CPUは「Core i7 8700」
- GPUは「GTX 1080 Ti」
- メモリは標準で「16GB」
- SSDは「640GB」搭載済み
- HDDは「2TB」
XZは実際に試したことがないですが、その上位版のZZは実機レビュー済みです。実際にどのくらい4Kゲーミングが動くのか、ガレリアZZの動作は安定しているのかどうか。など詳しいことはレビュー記事を読んでください。
6. 144Hzモニターを使うなら「GTX 1070」
最後にリフレッシュレートが144Hz超えの「ゲーミングモニター」を使って、PUBGを超ヌルヌル映像でプレイする場合におすすめなグラボについて考えます。基本的に平均100fps超えが条件になるので、敷居は高い。
特にPUBGのウルトラ画質はかなり重たいので、フレームレート優先で「中」画質に落とした場合のフレームレートをまとめました。
PlayerUnknown’s BattleGrounds / 1920×1080 「中」設定
PUBGは144fps上限なので144fpsを超えることはないが、GTX 1070以降のグラボが平均140fpsを達成しています。「フレームレート重視 & ゲーミングモニターを使用」という目的ならGTX 1070で事足りることが分かった。
「GTX 1070」搭載のおすすめゲーミングマシン
100fps以上の世界では、ボトルネックも無視できない。とはいえPUBGはアーリーアクセスから数えると、サービス開始から1年ほど経過している。その間に着実にボトルネックが出にくくなり、Core i5でも十分になっています。
というわけでチョイスしたのは「ガレリアZV」(i7 8700K + GTX 1070 Ti)ではなく、「ガレリアDF」(i5 8500 + GTX 1070 Ti)です。
- CPUは「Core i5 8500」
- GPUは「GTX 1070 Ti」
- メモリは標準で「8GB」
- SSDは「320GB」搭載済み
- HDDは「1TB」
標準でSSDが320GB、メモリは8GB搭載済み。ガレリアDFは実機レビューをまだしていないんですが、その上位版にあたるガレリアZVはレビュー済みなので参考にどうぞ。
144Hzのリフレッシュレートを持つゲーミングモニターについては、以下の記事が詳しい。
PUBGの推奨GPU / まとめ
用途 & 画質別にそれぞれ推奨グラフィックボードを6点紹介しました。ここまで解説してきたグラフィックボードを最後にまとめて終わります。
- 画質を気にしないので、とりあえず安く快適にプレイしたい:「GTX 1050 2GB」(平均67fps)
- 「中」設定の画質で60fps以上を狙いたい:「GTX 1050 Ti 4GB」(平均70fps)
- 「ウルトラ画質」で平均60fpsでプレイしたい:「GTX 1060 6GB」(平均67fps)
- 視野角の広いウルトラワイド画面でプレイしたい:「GTX 1070 8GB」(平均64fps)
- 超大画面の4K画質でプレイしたい:「GTX 1080 Ti 11GB」(平均58fps)
- ゲーミングモニターでヌルヌルと動かしたい:「GTX 1070 8GB」(平均140fps)
以上「データで解説する、PUBGのおすすめグラフィックボード6選」について解説でした。
参考になる記事をありがとうございます。
先日、PUBGのメモリ使用量が前より減って、8GBでも大丈夫になったと耳にしたのですが、本当でしょうか?
お忙しい中恐縮ですが、検証をお願いしたいです。
PUBG以外に動かすアプリケーションが少なければ、8GBメモリでも動きますよ。
Chromeを少し起動した状態でPUBGを動かすと、ギリギリ8GBに収まっています。メモリ不足エラーが出ずに動作していました。同時に複数のアプリを起動しすぎるとエラーで落ちるかもしれませんが、Chromeを数タブつけるくらいなら大丈夫そうです。
ありがとうございます!
8GBに収まるといえども、結構ギリギリなんですね。
非常に参考になりましたm(_ _)m
この手の対人物はスペックが良かろうが悪かろうが、一部の設定を除いて全部最低にする人が大半なのでぶっちゃけGPUもそこそこで良いように思う
PUBGもご多分に漏れず。
まぁ遊び方は人それぞれですが
確かに、すべての設定項目を「ウルトラ」にする人は少ないと感じてます。
4. ウルトラワイドな視野で有利に「GTX 1070」にあるフレームレートの表の解像度が違う様な気がします。
3440*1440ではありませんか?
2~3万円の手頃な価格なウルトラワイドモニターの多くが「2560 x 1080」だったので、2560 x 1440(WQHD)の場合のフレームレートを載せています。
もし「3440 x 1440」の方を使う予定なら、4Kの項目を参考にする方がいいです。
成る程、ウルトラワイドモニターの話をしていたので、解像度もそれに合ったものだと勝手に考えてました。
失礼しました。
320GBって中華SSDですかね?
320GB・640GB・720GBは大抵、噂の中華製ですね。
RTX2080ti以外でこのゲームで240hzモニターを使うのは現実的にどうなんですかね?