【CPUの基本】図解で分かりやすい「クロック周波数」の意味とは?

CPUを選ぶ時によく見られるパラメータの一つが「クロック周波数」です。一般的にCPUのスピードを示すという解説がされますが、今のCPUに関しては一概にそうは言えないのが実情。

この記事では、パソコン初心者にも分かりやすようCPUのクロック周波数について説明してみる。

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「クロック周波数」とは

パソコンの世界では、あらゆる情報は「0」と「1」の2つの数字によって表現されます。なぜ2つの数字だけでしか表現できないのか、と言うとパソコンの世界を動かす動力が「電気」だから。

電気に出来ることはものすごくシンプルで、「OFF」(0)か「ON」(1)しか無いんですよ。このオンオフの切り替えスピードが速ければ速いほど、時間あたりに処理できる情報量が増えて、性能が高い…ということになる。

CPUのクロック周波数とは、このオンオフの切り替えスピードのことを指します。

クロック周波数の単位

「Hz」(ヘルツ)という単位が一般的。1秒間に何回振動したかを示す単位で、CPUでは1秒間に何回オンオフの切り替えが出来たかを示すイメージで構わない。

  • 1Hz:1秒あたり1回
  • 1Khz:1秒あたり1000回
  • 1Mhz:1秒あたり100万回
  • 1Ghz:1秒あたり10億回
  • 1Thz:1秒あたり1兆回

2017年現在、もっとも主流なのは「Ghz」(ギガヘルツ)です。20年くらい前は「Mhz」(メガヘルツ)が主流だったのですが、AMDとIntelが熾烈な競争を繰り広げ、CPUのクロック周波数が1Ghzを突破した結果、「Ghz」が一般的になりました。

クロック周波数 = CPUの性能

「クロック周波数 = CPUの処理性能」という考え方でだいたい合っています。実際にクロック周波数がこの20~30年の間に飛躍的に伸びたことで、CPUの処理性能も大幅に進化しました。

CPUが登場したての頃は1秒間にせいぜい1000回程度の処理しかできなかった。それが2000年代に入ると1秒間に10億回も処理できるようになって、現在はオーバークロックも含めれば1秒間に50億回以上の処理性能を手に入れるに至る。

パソコンショップで2万円くらいで売っているCPUの性能は、20年前の何十億円もするようなスーパーコンピューターを超える性能を持つようになったのです。

 クロック周波数の進化歴

  • 1971年:Intel 4004 → 108Khz
  • 1989年:Intel i486 → 100Mhz
  • 1993年:Intel Pentium → 300Mhz
  • 2000年:Intel Pentium 4 → 1.40 ~ 3.80Ghz
  • 2008年:Intel Core i7 → 2.66 ~ 3.20Ghz
  • 2017年:Intel Core i7 7740X → 4.30 ~ 4.50Ghz

約50年で、クロック周波数は41666倍にまで進歩した。

現在はクロック周波数は一つの目安にすぎない

クロック周波数は速ければ速いほど、確かにパソコンの処理性能が上昇します。しかし、それはクロック周波数が毎年のように改良された時代の話で、2008年以降は少し事情が違ってきます。

2008年頃に販売されたCPUは概ねクロック周波数が3.0 Ghzを超えるようになった。それから約10年が経つ2017年時点、店頭に並ぶ多くのCPUのクロック周波数は、基本的に3.0 Ghz台でハイエンドなCPUになると4.0 Ghz台。

そう、この10年間CPUのクロック周波数は飛躍的な進化を遂げていないのです。それでも性能は大幅に進化しています。なぜか?

  1. シングルコアからマルチコアへの移行
  2. プロセスルールの大幅な縮小化
  3. 命令セットや拡張機能の進歩
  4. 内蔵キャッシュメモリの大容量化

主にこの4つが要因ですね。実はクロック周波数が高くしたところ、問題になったのがCPUの発熱でした。性能を上げるためにクロック周波数を上げようとすると、今度は熱に耐えきれず商品にならなかったのです。

結果として生み出された解決策が「CPU1個に一人任せにせず、2個や4個入れて仕事を分担作業させれば行けるのは?」という策です。実際にこれは上手くいき、クロック周波数は伸びずとも搭載コア数は増え、性能は向上。

他にも、CPUの仕事を効率よく進めるために「命令セット」や「拡張機能」を進化させたり…

CPUを構成するチップ(素子)のサイズ(プロセスルールと呼ばれる)をもっともっと小さくして、限られた面積に乗せられるチップの数を増やしたり…

CPUの仕事を一時的に保存するキャッシュメモリを大容量化しよう…などなど。様々な手が打たれて現在に至ります。

CPUの基本「クロック周波数」まとめ

クロック周波数はCPUの性能を端的に示すパラメータとして、有効です。ただし、それは同じ世代のCPUに限定される考え方だ、と思っておけば大丈夫。

例えばCore i3は2コアのCPUで、Core i5は4コアのCPUですよね。この場合、両者のクロック周波数が全く同じだったとしても、性能は絶対にCore i5の方が優秀です。

逆に同じCore i3同士の比較ならクロック周波数で性能を判断して大丈夫、ということ。

以上、「【CPUの基本】図解で分かりやすい「クロック周波数」の意味とは?」について書きました。

なお、CPUの性能を数値などで客観的に知りたい場合は、ベンチマークデータが集まっているデータベース系のサイトを見るのがオススメ。

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2 件のコメント

  • 補足すると、wikiでヘテロジニアスマルチコアを読むと分かりますが
    特にポラックの法則にある通り論理回路を1/4に減らしても性能は1/2にしかならないので、空いたスペースにGPUを載せたり出来ます。なので高価なCPUは画像出力が無い代わりにより早く大量に計算が出来るように回路がぎっしり詰まっています。

    また、同wikiよりムーアの法則 5 他の関心事 にある通り
    もっとも有名な「コンピュータの速度」の評価は、基礎技術を理解しなければ元々バイアスがかかっている。ということです。今回の記事は図も交えてとても分かりやすかったと思います。

    更に興味があれば、ソフトウェアの肥大化やジェボンズのパラドックス、グロッシュの法則を読むことをお勧めします。なぜ買ったばかりのPCやスマホがすぐ遅くなるのか、そのような疑問も解けるかも知れません。

    • 一通りWikipediaで読んでみました。特に「ソフトウェアの肥大化」「ポラックの法則」「グロッシュの法則」は本当に実体験と一致しているので面白かったです。
      トランジスタ数の割りに性能差がズレるなぁ…。あと1万円出せば2倍の性能のグラボに手がとどくのに…。Windows XPの方が軽くて良かった…。などなど、こういった体験は法則化されていたんですね。

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