500万人以上のプレイヤー人口を誇っていたというオープンワールドのレーシングゲーム「Crew」の4年ぶりの続編が登場。PC版もSteamで配信されているので、さっそくCrew 2の推奨スペックを60fpsで動かせる推奨スペックついて解説します。
Crew 2の推奨スペックを決める
PlayStation 4とXbox One向けに開発された影響かどうかは断定できないが、Crew 2は2018年に発売されたレーシングゲームでありながら「60fps制限」が掛かっています。RPGならまだ良いですが、レースゲームで60fps制限とはいったい…。
そのため、PC版の推奨スペックは「平均60fpsを出せるかどうか」になってくる。どれだけ高性能なマシンがあっても、Crew 2では60fps以上を出せないからね。Crew 2以外のゲームもするなら高性能に意味はあるが、Crew 2専用なら60fps出ればOK。
グラフィック設定の影響
Crew 2のグラフィック設定は13種類ありますが、Video Preset(プリセット)から一括で4段階の設定に切替可能。設定を切り替えることでどれくらい画質が変化し、そして動作が重たくなるのか。まとめておきました。
PUBGに似た雰囲気のあるグラフィックです。ウルトラ設定だとオブジェクトが多く、陰影がハッキリと描写されています(※画像はクリックで拡大)。
設定を低(Low)まで落とすと、描写されている影の量が大幅に減って、オブジェクトのテクスチャ品質も大きく低下。生えている雑草も芝刈りされたかのように激減。かなり粗い画質になってしまう。
設定によるフレームレートの変化 / GTX 1070 / 3840×2160
グラフィック設定がパフォーマンス(フレームレート)に与える影響はこの通り。あれだけ画質が落ちれば、だいぶ軽量化されますね。低(Low)とウルトラ設定ではフレームレートが2倍近くも変化した。
Crew 2の推奨グラフィックボード
Crew 2 / テスト環境 | |
---|---|
CPU | Core i7 8700K |
GPU | 各種 |
マザーボード | MSI Z370 Gaming Pro Carbon AC |
メモリ | DDR4-3200 8GB x2 |
SSD | Samsung 860 EVO 4TB |
OS | Windows 10 Pro 64bit |
ドライバ | AMD 18.6.1 |
NVIDIA 398.36 | |
ロケ地 | ミッション「Rally Raid Portfoliage」 |
The Crew 2 is an unremarkable PC port of a lackluster racer
CPUは最高のゲーミング性能を持つ「Core i7 8700K」。メモリは高速動作のDDR4-3200が合計16GB。ゲームを起動するストレージは「SSD」なのでオープンワールドゲームも余裕で読み込める。
よってボトルネックになる要因はほぼ全て取り除かれているため、Crew 2におすすめなグラフィックボードを正確に調べることができる環境が整っています。では、以下画面の大きさ別に見ていく。
フルHD & 中設定
Crew 2 / フルHD(1920×1080) @Medium
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
一般的なフルHDモニター(1920×1080)でCrew 2の中設定(MEDIUM)をプレイするなら、「GTX 1060 3GB」があれば平均60fpsでプレイ可能。
フルHD & ウルトラ設定
Crew 2 / フルHD(1920×1080) @Ultra
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
ウルトラ設定はこんな感じ。平均60fps付近を狙うなら「GTX 1060 6GB」または「Radeon RX 580」があれば余裕。常時ほぼ60fpsで動かしたいなら「GTX 1070」も選択肢です。
でも、コストパフォーマンスを考えれば「GTX 1060 6GB」でほぼ決まりです。RX 580はまだ高騰してて、搭載しているゲーミングPCも少ない。GTX 1070はCrew 2の60fpsプレイには過剰ですし。
WQHD & ウルトラ設定
Crew 2 / WQHD(2560×1440) @Ultra
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
フルHDより1.8倍大きい「WQHD」(2560×1440)だと一気に重たくなりました。フルHDで余裕だったGTX 1060は40fps前後でボロボロ。少なくとも「GTX 1080」が無いと平均60fpsに届きません。
4K & ウルトラ設定
Crew 2 / 4K(3840×2160) @Ultra
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
もっと大画面の「4K」(3840×2160)では、全てのグラフィックボードがダメダメ。GeForce 10で最強のGTX 1080 Tiですら、平均50fpsがやっとの状況。
Crew 2の4Kを60fpsで動かそうと思うなら、グラボを2枚使う必要があります。だいたい2枚にすると1.3~1.4倍くらいの性能になるので、GTX 1080 Tiを2枚使えば60fpsが可能ですね。
Crew 2におすすめなグラボまとめ
Crew 2におすすめなグラフィックボード | ||
---|---|---|
フルHD @Middle | GTX 1060 3GB | 平均60fps |
フルHD @Ultra | GTX 1060 6GB | 平均59.6fps |
WQHD @Ultra | GTX 1080 | 平均60fps |
4K @Ultra | GTX 1080 Ti x2 | 平均60fps |
結果をまとめた。意外と驚きだったのは、Radeon系が互角かそれ以上の性能を出せていること。どうやらCrew 2はかなり最適化が上手く行っているようです。Radeonは値段が少し高いのが残念ですが…。
Crew 2の推奨CPU
CPUとの相性をチェックします。もっともボトルネックが出やすいGTX 1080 Tiを使って、CPUの組み合わせごとのフレームレートを計測する。そうすればCrew 2に最適なCPUを求められます。
GTX 1080 Ti / WQHD(2560×1440) @Ultra
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
平均フレームレートへの影響はほとんど無く、最低フレームレートだけが微妙に変化するだけでした。Crew 2は「Core i3 8100」以上のCPUなら十分です。
もちろん、他にもゲームをするつもりなら無難に「Core i5 8400」あたりをオススメする。i5 8400やi5 8500は数多くのゲームで最適な性能を叩き出しているCPUで、まずハズレないという安心感があります。
Crew 2のメモリー使用量
Crew 2 / メモリー使用量(単位:GB)
画面が大きいほどメモリー使用量が増えていくが、それでも約6GBです。Crew 2をするだけならWindows 10が使用する分を考慮しても「8GB」で何とか足りそう。
しかし、同時にChromeで検索したり、YoutubeなどでBGMを再生する。あるいは録画をするなど。同時に使うアプリケーションが多いなら余裕を持って「16GB」にするべきです。
Crew 2の推奨スペックまとめ
ここまで順番に確認してきた、CPU / グラボ / メモリのベンチマークからCrew 2の推奨スペックをまとめます。
Crew 2の推奨スペック | ||||
---|---|---|---|---|
解像度 | フルHD | WQHD | 4K | |
設定 | Middle | Ultra | ||
CPU | Core i3 8100 | Core i5 8500 | ||
グラボ | GTX 1060 3GB | GTX 1060 6GB | GTX 1080 | GTX 1080 Ti x2 |
メモリ | 8GB | 16GB |
フルHD(Middle = 中設定)でプレイするだけなら「i3とGTX 1060」があれば十分に快適動作が可能です。設定をウルトラにするなら「i5とGTX 1060 6GB」の構成で事足りる。
やや大きめのWQHDやワイド画面ならグラボを「GTX 1080」に。更にデカイ4Kモニターを使うつもりなら「GTX 1080 Ti 1枚」で設定を妥協するか、2枚使ってSLIを構成するか…になります。
CPUはCore i5 8400 ~ 8500があればCrew 2には十分ですが、ゲームをしながら同時に何をするのか。用途に応じて変えてください。
Crew 2におすすめなゲーミングPC:3選
フルHD推奨マシン
GALLERIA DT | 標準スペック | おすすめカスタマイズ |
---|---|---|
CPU | Core i5 8500 | – |
グラボ | GTX 1060 6GB | – |
メモリ | 8GB | 16GB |
SSD | 240GB | – |
HDD | 1TB | – |
電源 | 450W 静音電源(80+ Bronze) | – |
付属品 | GALLERIA専用キーボード / マウス | – |
フルHD画質でゲーミングなら「ガレリアDT」が適任。Crew 2以外のゲームも大抵は平均60fpsで動かすだけの性能があるし、価格もかなり抑えられているため総合的なコスパはトップクラス。
WQHD推奨マシン
im610PA1 | 標準スペック | おすすめカスタマイズ |
---|---|---|
CPU | Core i7 8700 | – |
グラボ | GTX 1080 8GB | – |
メモリ | 8GB | 16GB |
SSD | なし | 250GB |
HDD | 1TB | – |
電源 | 500W 静音電源(80+ Bronze) | – |
WQHDにおすすめは「NEXTGEAR-MICRO im610PA1」です。Core i7とGTX 1080を搭載するマシンとしては、各社BTOと比較してかなり安価。ドスパラがGTX 1080マシンを売っていないため、限られた選択肢となる。
まだ「im610PA1」の実機レビューは行っていないが、同じシリーズのスペック違いはレビュー済みなので「G-tuneのマシンはどんな感じなのか?」を知りたい方は以下のレビューをどうぞ。
4K推奨マシン
GALLERIA ZZ-SLI | 標準スペック | おすすめカスタマイズ |
---|---|---|
CPU | Core i7 8700K | – |
グラボ | GTX 1080 Ti x2 SLI | – |
メモリ | 16GB | – |
SSD | 640GB | – |
HDD | 3TB | – |
電源 | 750W 静音電源(80+ Platinum) | – |
付属品 | GALLERIA専用キーボード / マウス | – |
4Kゲーミングにおすすめは「GARRERIA ZZ-SLI」で決まり。CPUは最速のゲーミング性能と、優れたマルチスレッド性能を持つ「i7 8700K」を搭載。
グラフィックボードはGTX 1080 Tiを2枚。「HB Bridge」を使って2-way SLIを構築済み。大抵のゲームを4K画質で平均60fps動作を可能にする。
>RX 580はまだ高騰してて
価格.com曰くもう既にGTX1060 6GBと同じくらいの値段に下落してるモデルもあるんですがそれは……………
ま、販売店にもよるので一概には言えませんケド
GTX1060 3GとGTX 1050Tiってここまで差があるんですね。びっくりしました。