価格.comのプロダクトアワード(2017年度)にて「金賞」を獲得した実績のあるG-Tuneの「im610SA10」。ケースデザインを完全リメイクした「後継機」が2018年に登場したのでさっそくG-Tuneより実機を拝借したのでレビューをやってみる。
「im610SA1-C」概要

NEXTGEAR-MICROはG-Tuneのゲーミングブランドで、中型サイズに位置するシリーズ。比較的ミドルクラスのスペックを持つマシンが多めで、その中の「im610SA1-C」はカカクコムで金賞受賞の超人気モデル。
スペック | NEXTGEAR-MICRO im610SA1-C |
---|---|
CPU | Core i5 8500 |
GPU | GTX 1060 3GB |
冷却 | 80mm 小型空冷 |
メモリ | DDR4-2400 8GB x2 |
マザーボード | Intel B360搭載 MicroATX |
ストレージ | SATA SSD 240GB |
HDD 1TB | |
ドライブ | なし |
電源 | 500W 80+ Bronze |
保証期間 | 1年間無償保証・24時間×365日電話サポート |
カタログスペックはこの通り。11万円前後の価格でありながら、「Core i5 8500 + GTX 1060 3GB」と、大抵のフルHDゲーミングをプレイするのに十分な性能を備えている。
SSDも搭載済みで、データ用に便利なHDDも搭載するデュアルストレージ構成。カスタマイズはメモリー容量のみ。標準の8GBは割と簡単に使い切れるので、追加8GBして合計16GBにしてもらいました。
では、さっそく実機レビューに入っていく。かなり詳細に動作検証を行ったため、目次を以下にまとめておいた。気になるところだけ読んでも構いません。
この記事の目次
- 「im610SA1-C」概要
- im610SA1-Cを開封レビュー
- 「im610SA1-C」のゲーミング性能を検証
- 3DMark
- FINAL FANTASY XIV : 紅蓮のリベレーター
- FINAL FANTASY 15
- BIO HAZARD 6
- PHANTASY STAR ONLINE 2
- モンスターハンターフロンティア
- Unigine Heaven
- SteamVR
- CS:GO
- Rainbow Six Siege
- PUBG(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)
- Fortnite : Battle Royale
- Overwatch
- 黒い砂漠
- Witcher 3 : Wild Hunt
- Fallout 4
- Nier : Automata
- Rise of Tomb Raider
- Grand Theft Auto V
- Metal Gear Solid V
- Watch Dogs 2
- DOOM 2016
- Deus Ex : Mankind Divided
- マインクラフト
- 検証したベンチマークとゲーミングをまとめ
- CPU性能とベンチマーク結果
- ストレージ性能
- エアフロー
- 「im610SA1-C」評価まとめ
im610SA1-Cを開封レビュー
開封 & 付属品のチェック

「飯山TRUST」と書かれたダンボールが届いた。飯山トラストとは、長野県飯山市にあるという組立工場から出荷したことを意味する。マウスコンピューターは国内組み立てもウリの一つ。

開封するとイエローカラーの目立つ保証書が。12ヶ月の持ち込み修理保証が標準でついているので、捨てないようにね。

パソコン本体は梱包材にしっかりとハンバーグ状態。更に布製の保護フィルムで包まれているので配送時の衝撃にも安心できる。

内容物はこれだけ。

付属品をチェックする。
- 「DVI-D → HDMI」変換コネクタ
- U-NEXTの1200円分クーポン
- 初期設定ガイド
- サポートマニュアル
- 電源ケーブル
基本的な付属品のみですね。HDMI変換コネクタがあるのは地味に親切なところ。キーボードやマウスは付属しないので注意。
外観のチェック

右側。エアフロー用のスリットやケースファン取付口はない。

そして近づいて見ると、「G-Tune」のロゴが圧力プレスで彫り込まれています。

前面。マット仕上げの黒い表面と、G-Tuneのロゴがスタイリッシュ。完全な四角形ではなく、角度のついた多面体的なデザインになっているのが特徴的。

フロントパネルは4種。
- イヤホン入出力
- USB 3.0 x2
- HDMI
- 電源ボタン
必要十分なインターフェイス。ここで驚くのがHDMI端子がフロントパネルに存在することだろう。個人的にはリアパネル(背面)側で十分だと思うが、VRヘッドセットを使う人には重宝するはず。

左側。プレス加工で彫り込まれたG-Tuneのロゴと、ハニカム構造の通気口が用意されている。

背面。一面黒塗りで仕上げてあって、リアパネルのシールドもしっかりとマットブラック塗装。

リアパネルの内容はこの通り。
- PS/2パネル
- USB 2.0 x2
- DVI-D
- HDMI
- USB 3.1 Gen2 x2
- USB 3.1 Gen1 x2
- LANポート
- ヘッドセット入出力
- Display Port
- Display Port
- HDMI
- Display Port
- DVI-D
USBポートは全部6個あり、必要十分。グラフィックボード側の端子はDisplay Portが多めなので、古いディスプレイだとマルチディスプレイ環境(3画面以上)を構築する際に変換コネクタは避けられない。

なお、リアパネルの上に「HDMI延長ケーブル」が取り付けられている。これがリニューアルしたNEXTGEAR-MICROの新型ケース最大の特徴である。

このケーブルを背面のグラボ側にあるHDMI端子に挿し込むことで…

フロントパネル側に用意されたHDMI端子が機能するように。普通のディスプレイ用ならリアパネル側のHDMIで十分だが、ヘッドマウントディスプレイなど取り回しが面倒な機器を使う場合は非常に便利なはず。

トップ面は平坦になっており、スリットや通気口は一切ない。この面積は物置きとして活用できると思います。ヘッドセットスタンドやVRヘッドセットなどを置いたり。という具合ですね。

ボトム面は振動を吸収するインシュレーター4本取り付けられている。滑り止め効果と耐震性に優れた足。それと防塵フィルターが標準で装備済み。

しかもマグネット式なので簡単に取り外し可能。ホコリが集まってきたら取り外し、水洗いも可能。
中身のパーツ

ドライバーでネジを2箇所を外すと、簡単に開閉が可能。横スライド式と違って非常に開けやすいので、メンテナンス性は高いといえる。

ケース内部はこんな感じ。最大でMicroATX対応のケースなのであまり余裕はない。

エアフローの構造をちょっと解説。搭載されているグラフィックボードは「外排気仕様」なので、内部の空気を吸い込んでケース外へ排出。CPUファンの熱は、背面の120mmファンとその上にある電源の吸気ファンで排出。
エアフローの方向は一貫して確保されているということ。

メモリースロットは2枚のみ。標準だと8GB1枚、カスタマイズで16GBにするとこうして2枚搭載される形式です。

グラフィックボードを取り外してみた。見ての通り、ファンが一つだけ取り付けられたコンパクトな仕様。この小さいファンが吸気を行い、インターフェイスのある背面から吐き出すタイプのグラボ。
なお、デュアルファン仕様のグラボより貧弱に感じるが…それは実際に検証して確かめてから言うことにしましょうか。

グラボを取り外してから気づいたが、グラフィックボートの重さを支えるための支え棒が仕掛けてあった。親切な気遣い仕様ですよ、これは。

マザーボードは「ASRock B360M HDV」を採用。ASRock製の堅牢性に優れたモデル。i5 8500のような定格運用が前提のCPUなら問題なく使える。
ただし、規格がMicroATXで小さめなので拡張性はやや悪い。
- PCI Express x1
- PCI Express x16(使用済み)
- PCI Express x1(使用済み)
- M.2スロット
- SATA 3.0 x2
- SATA 3.0 x2
サウンドカードやキャプチャボードの増設は何とか出来そう。2スロット使用するグラフィックボートの増設は不可能ですが、多くの人にとってはそれぐらいで十分じゃないかな。
SATAポートは4本空きがあるので、ストレージの追加は余裕です。

と…思いきや、3.5インチベイなどストレージ置き場が用意されていないので、PCケース内に「置く」という形で増設することになります。SSDはそれで問題ないが、HDDだとちょっと心配です。

反対側はこんな感じ。配線が狭いスペース内に上手く収められている。

電源ユニットはFSP製の「500A-SAB1」というモノ。
FSPは国内では「AURUM」や「Hydro」シリーズが知られていて、品質は無難に良いというレベル。電源容量に対して40~60%稼働なら、そうそう簡単に壊れず安定動作し続ける。
「im610SA1-C」だと、どれだけ高負荷になっても260Wが限界なので、電源容量500Wに対して50%前後になる。余裕ですね。
「im610SA1-C」のゲーミング性能を検証

im610SA1-Cがどれほどのゲーミング性能を発揮できるのかを検証する。ありがちなレビューではベンチマークスコアのみを掲載して終わりがちだが、本レビューでは。
- 実際にゲームを動かして、フレームレートを計測する
という方法も含めて、im610SA1-Cの性能を検証します。「FireStrikeで10000点も出せる。」より「PUBGが平均60fpsで動く。」の方が、よほど直感的に分かりやすいからね。
3DMark
グラフィックボードのベンチマークといえば「3DMark」と言うくらい、国際的にも国内でも有名なベンチマークソフト。重たいグラフィックを描写させ、フレームレートから「スコア」を求める仕組み。
FireStrike

フルHD向けのプリセット「FireStrike」だと10355点でした。グラボのみのスコアは「12134点」です。上位32%に食い込む性能。
TimeSpy

次はFireStrikeより更に重たいDX12に基づくプリセット「TimeSpy」。スコアは3961点で、GPUスコアは「3808点」。上位59%の性能。
FINAL FANTASY XIV : 紅蓮のリベレーター

最高品質に設定して実行。スコアは11411点で非常に快適という結果に。
FINAL FANTASY 15

PCゲームとしては、2018年時点で最高クラスに重たいのがFF15だ。「高品質」だと3906点で「普通」な動作とのこと。
BIO HAZARD 6

スコアは17340点で余裕の「Sランク」。
PHANTASY STAR ONLINE 2

PSO2は47719点。さすがに余裕ですよね。
モンスターハンターフロンティア

こちらも古いゲーム。スコアは22651点で余裕の動作。
Unigine Heaven

フルHDゲーミング向けのベンチマーク。FireStrikeと同じく、かなり高負荷なテストが出来るので厳しめの結果を出してくれます。
- プリセット:カスタム
- API:DirectX11
- 品質:ウルトラ
- テセレーション:エクストリーム
- アンチエイリアス:8倍
- 解像度:フルスクリーン & フルHD
設定は可能な限り「最高」にしている。

結果は「平均59.3fps」でした。ということは、恐らく他の重量級タイトルでもだいたい60fps前後に結果が分布することになります。
SteamVR

VRゲーミングが可能かどうかをテストしてくれる「Steam VR Performance Test」。結果は「VRレディ」(9738フレーム)で、忠実度は7でした。
定番ベンチマークを用いた検証はここで終了。次からが本命の動作フレームレートのチェックです。合計で16個のゲームを検証したので、かなり参考になると思います。
CS:GO

Counter Strike : Global Offensiveは2012年にロンチされたFPSタイトルだが、1日あたり50万人にプレイされる超人気タイトルの一つです。グラの質は普通レベルなので十分に動くはず。

ウルトラ設定にて、平均フレームレートは「245.5」。200fpsをほとんど割らない圧倒的なフレームレートを叩き出し続けた。
Rainbow Six Siege

高度な近接エイムと、戦略性と即応性が求められる難易度の高いFPSタイトル。ハマる人はハマる深いゲーム性のために、ロンチから2年でじわじわと人気を増やし、今は1日10万人以上のアクティブユーザーがいる。

最高設定。マップはファベーラにて。平均フレームレートは「103.4」を記録。ゲーミングモニターは一応使えますね。
PUBG(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)

バトルロイヤルゲームで最も成功したPUBG。今も圧倒的な人気を誇っていて、アクティブユーザーは150万人をザラに超える。PUBG目当てでPCを買う人が多いので、絶対に検証する必要があるゲーム。

2つのグラフィック設定で計測しました。
- 「ウルトラ」:55.4 fps
- 「中」:94.5 fps
ウルトラ設定だと平均55.4 fpsで、やや厳しい動作。GTX 1060 3GB版は6GB版より微妙に性能が劣るので、平均60fpsを実現できないことが多い。
中設定に落とせば一気に平均94.5 fpsまで伸びるので、十分にスムーズな動作。144Hzモニターの恩恵をそこそこ受けられるレベルのフレームレートは出ています。
Fortnite : Battle Royale

Epic Gamesが開発したバトルロイヤル系のTPS。無料で遊べるということや、ビルディング(建築)という要素によって独特のゲーム世界を築き上げているのが特徴。気づけば1日300万人以上のアクティブユーザーを抱える巨大タイトルですね。

画質を「エピック」にして計測。平均86.3fpsで動作。
Overwatch

オーバーウォッチ(エピック画質)は平均106.9 fpsで動作。
黒い砂漠

おそらく世界でもっとも人気のあるMMORPGの一つです。繋ぎ目の無い、広大なオープンワールドを持つのが特徴で、筆者も1年くらいはどっぷり浸かってました。

2種類のグラフィック設定にて、負荷の重たい都市部も含めて馬で全力疾走しました。
- 最高仕様β:55.3 fps
- Very High:93.0 fps
最高仕様βを入れると…なかなか60fpsを超えられなかった。このモードは撮影用なので仕方がないかな。βモードを抜いたVery Highなら平均93fpsで余裕です。
Witcher 3 : Wild Hunt

1000万本以上を売り上げているロングセラーRPG。2015年のタイトルですが、今から見てもグラフィックは非常に美麗。そのため、かなりの重量級。
なお、今回は最高設定にしつつNVIDIA HairWorksを抜いて計測しています。実用上、グラへの影響が少ないオプションにもかかわらず「やたらと高負荷」なので。

結果、フレームレートは「平均46.8fps」でした。微妙に重たい…。
Fallout 4

Witcher 3と同じく2015年に登場したタイトルで、MODや建築などやりこみ要素の存在から依然として根強い人気を維持しているアクションRPGの一つ。

平均フレームレートは「80.1」で問題なく動作した。
Nier : Automata

国産タイトルとしては珍しく、GOTY(GAME DEBATEより)を受賞し200万本以上を売り上げるなど。批評的 & 商業的に成功したアクションRPGです。アクション部分はプラチナゲームズが担当していて、慣性の効いたキャラの動きが秀逸。

グラフィック設定を可能な限り「最高」にして計測した。PC版オートマタは依然として最適化が今ひとつなゲームですが、それでも平均43.3fpsで動作。
60fpsに近づけようと思うなら画質の妥協は必要そう。
Rise of Tomb Raider

2016年に登場した、リブート版トゥームレイダーシリーズの最新作。

設定は「規定:最高」「DirectX12有効化」。フルHDは「平均43.5fps」でした。妙にフレームレートが出づらいが、原因としてはVRAM不足が考えられる。
Grand Theft Auto V

全世界で9500万本以上を売り上げた、超人気タイトル。南カリフォルニアをモデルにした、超広大なオープンワールド「ロスサントス」を舞台に好き放題やるゲーム内容。運転して街を眺めるだけでも結構楽しい。
ほとんどの設定を「超高」にしますが、極端にフレームレートが出なくなる「MSAA」だけ抜いています。さほどグラ品質に影響するわけでもないオプションですから。

結果はこの通り。平均フレームレートは「87.8」で、快適な動作。
Metal Gear Solid V

MGSシリーズで初めてオープンワールドを取り入れたMGS V : TPP。デタラメに面白いゲームですが、プロットの全てをゲーム化できていないのが惜しい作品。でもプレイする価値は大きい。

平均59fpsで動作。MGS Vは60fps上限なので、99.9%以上のシーンでほぼ上限のフレームレートを叩き出していることになる。
Watch Dogs 2

有名なハッカーアクション「ウォッチドッグス」の続編にあたるタイトル。

ウォッチドッグス2はやや重たいゲームです。特に都市部ではフレームレートが出づらくなるが、それでも平均69.0fpsで60fpsは突破しています。
DOOM 2016

ホラーFPSの金字塔である「DOOM」シリーズ最新作。ホラー要素が消え失せ、次から次へと湧いて出てくるデーモンたちをひたすら狩りまくるだけの爽快アクションゲーになっている(でも楽しい)。

グラフィック品質の割には意外と軽く動作してくれるDOOM。フルHDだと「平均121.7fps」で、とてもスムーズ。
Deus Ex : Mankind Divided

かなりの重量級タイトルで知られる「Deus Ex : Mankind Divided」(DXMD)。

平均フレームレートは「41.2」でかなり苦戦気味。かなり重たいですね。
マインクラフト

もう知らない人はいないくらい、超有名なサンドボックスゲーム「マイクラ」。1億本以上を売り上げており、今もその人気が衰える様子は全く無い。

検証には筆者やかもちが、マイクラを始めた頃にシングルプレイで黙々と作っていたマップを使います。このマップはバイオームをいくつか跨ぐ中規模の都市で、地下街もある。
かなり建築が入り組んでいるマップなので、生成してばかりの新品マップと比べれば遥かに「重たい」。

Optifineのみを導入した状態で、2つの描画距離(16チャンクと32チャンク)にて計測。
- 16チャンク:平均353.1 fps
- 32チャンク:平均152.4 fps
シェーダーも入れていない状態なので、さすがに余裕でした。重たいマップでも軽く動くので、MODなどの導入も心配ないだろう。

次はKUDAシェーダーを入れて計測。描画距離16チャンクだと「平均70.3fps」で、32チャンクにすると「平均36.2fps」でした。まぁ、シェーダー入りのマイクラはこんなものです。
検証したベンチマークとゲーミングをまとめ
ベンチソフト | スコア |
---|---|
FireStrike | 10355 |
TimeSpy | 3961 |
FFXV(紅蓮):最高 | 11411(非常に快適) |
FFXV:高品質 | 3906(普通) |
BIO HAZARD 6 | 17340(Sランク) |
PSO2 | 47719(快適に動作) |
MHF | 22651 |
SteamVR | 9738(VRレディ) |
ゲーミング | 平均フレームレート |
Unigine Heaven | 59.3 fps |
CS:GO | 245.5 fps |
Rainbow Six Siege | 103.4 fps |
PUBG(中) | 94.5 fps |
PUBG(ウルトラ) | 55.4 fps |
Fortnite : Battle Royale | 86.3 fps |
Overwatch | 106.9 fps |
黒い砂漠(Very High) | 93.0 fps |
黒い砂漠(最高仕様β) | 55.3 fps |
Witcher 3 : Wild Hunt | 46.8 fps |
Fallout 4 | 80.1 fps |
Nier : Automata | 43.3 fps |
Rise of Tomb Raider | 43.5 fps |
Grand Theft Auto V | 87.8 fps |
Metal Gear Solid V | 59.0 fps |
Watch Dogs 2 | 69.0 fps |
DOOM 2016 | 121.7 fps |
Deus Ex : Mankind Divided | 41.2 fps |
マインクラフト(描画16) | 353.1 fps |
マインクラフト(描画32) | 152.4 fps |
マインクラフト(KUDA / 16C) | 70.3 fps |
マインクラフト(KUDA / 32C) | 36.2 fps |
軽いゲーム(平均) | 174.6 fps |
重いゲーム(平均) | 60.0 fps |
ここまでのベンチマーク結果と動作フレームレートを全てまとめた。
フルHDゲーミングの場合、軽めのゲームなら平均174.6fpsで動作した。リフレッシュレートが144Hzを超える、高性能なゲーミングモニターであってもほぼ100%無駄なく性能を発揮できる状態です。
一方、DirectX12を有効化できるTomb RaiderやDXMDなど、重量級のタイトルでは平均60.0fpsピッタリを記録。60fpsを実現しているものの、ゲームによっては40fps台なのでグラ設定の妥協が必要になることも。

CPU性能とベンチマーク結果
ゲーミングPCは「大は小を兼ねる」の代表的な存在。なので、ゲーミング以外の分野でもどれくらいの性能を発揮できるのか、各種ベンチマークと動作実測で検証。
6コア搭載「Core i5 8500」の性能はなかなか優秀。1世代前のi7 7700と互角か、それ以上の性能なのでゲーミングには十分に足りる性能。
エンコード速度の比較 | 処理速度 |
---|---|
Ryzen 7 2700X(自作PCより) | 95.23 fps |
i630PA2-SP-DL(レビューより) | 87.60 fps |
ガレリアXV(レビュー記事より) | 84.21 fps |
im610SA1-C | 64.19 fps |
Core i7 8700とHandbrakeのエンコード速度(Fast 480p プリセット)を比較してみると、概ね24%遅い結果です。数分の動画をエンコードするのには、特に不便しない速度が出ています。
録画したゲームプレイを、ちょっと編集してエンコードという使い方には丁度いい。
Blender:レンダリング速度

無料の3DCG / レンダリングソフト「Blender」を使って、実際に「BMW」というプリセットを描写させて完了するまでに掛かった時間を計測してみました。
- im610SA1-C:7分50秒
CPU性能通りの結果です。6コアのCore i5なら、大抵は8分前後の結果になる。
Photoshop CC 2018
Photoshopにはベンチマークが存在しませんが、バッチファイルを使ってPhotoshopの様々な機能を実際に「実行」し、終了するまでに掛かった時間から「点数」を算出できます。

このテストの良いところは「実際にPhotoshopを動かしている。」という点に尽きる。だから実運用から大きく乖離しない、現実的な「傾向」を叩き出せるのです。
マシン | i630PA2-SP-DL | im610SA1-C |
---|---|---|
CPU | Core i7 8700K | Core i5 8500 |
GPU | GTX 1080 Ti | GTX 1060 6GB |
RAM | 32GB | 16GB |
総合スコア | 1001.8 | 849 |
一般処理のスコア | 93 | 77 |
フィルタ系のスコア | 107.8 | 91.1 |
Photomergeのスコア | 99.3 | 88.3 |
GPUスコア | 104.8 | 85.2 |
テストの詳細結果 | 処理時間(秒) | |
RAW画像の展開 | 2.86 | 2.56 |
500MBへのリサイズ | 1.33 | 1.82 |
回転 | 0.96 | 1.07 |
自動選択 | 12.27 | 17.87 |
マスク | 3.7 | 4.32 |
バケツ | 2.08 | 2.52 |
グラデーション | 0.36 | 0.41 |
塗りつぶし | 10.57 | 12.19 |
PSD保存 | 4.27 | 5.91 |
PSD展開 | 2.87 | 3.16 |
Camera Raw フィルタ | 5.19 | 6.36 |
レンズ補正フィルター | 14.93 | 16.88 |
ノイズ除去 | 18.79 | 22.31 |
スマートシャーペン | 20.02 | 25.43 |
フィールドぼかし | 14.35 | 15.19 |
チルトシフトぼかし | 13.1 | 15.36 |
虹彩絞りぼかし | 14.55 | 19.13 |
広角補正フィルター | 15.25 | 19.44 |
ゆがみツール(Liquify) | 6.33 | 7 |
Photomerge(2200万画素) | 78.2 | 90.42 |
Photomerge(4500万画素) | 109.45 | 119.71 |
G-Tuneのハイエンドシリーズ「i630」と比較してみると、総合スコアは15%低下。でも「849点」ですから、得点率にして85%もある。Photoshopマシンとしてもかなり使えます。
ストレージ性能
im610SA1-Cの標準ストレージは、250GB SSDと1TB HDDです。Crystal Diskを用いて入っているストレージの素性と、その性能について調査。
ストレージ | SSD | HDD |
---|---|---|
詳細情報 | ![]() | ![]() |
ベンチマーク | ![]() | ![]() |
SSDはKingstonの「SUV400S37」の240GB版が搭載されていました。このSSDは主要パーツのほぼ全てをOEM供給で揃えている、よくある形式のSSDです。
DRAMキャッシュはNanya製、NANDフラッシュは東芝製、コントローラはMarvell製です。無難に安く仕上げているな、という印象。
読み書きともに500 MB/s超えで、性能はSSDとして全く遜色ない。ゲーミング用として使うなら特に困ることはない。
HDDはSeagate製。HDDにしては…恐ろしいスピードが出ている。書き込みが212.1 MB/sで、読み込みは207.6 MB/sなので、一般向けHDDの中ではトップクラスです。動作音も静かで優秀。
エアフロー
サーモグラフィカメラ「FLIR」を使って、エアフローを撮影しました。

パーツが何もないフロントパネル側は、全く熱がない状態。グラボやCPU周辺はやはり熱を発していますが、背面が緑になっていることから排熱はしっかりとしています。

リアパネル側から撮影。電源ファン、120mmケースファン、そして外排気仕様のグラボが怒涛の勢いで熱を吐き出していて驚いた。ここまでの排気能力があるとは…。
温度

ゲーミング時のCPU温度はとても大人しい。平均50.3度なので、非常に安心して使える。

グラフィックボードはやはり想定通り、あの小さいシングルファンではGTX 1060レベルのGPUでも80度前後まで温度が上昇してしまっている。
まぁ82度以上になろうとするとファン回転数が上がってくるので、それ以上の温度にならないように調整されています。85度にはならなかったので、実運用上の問題は無い。
騒音と静音性

アイドル時(何もしていない状態)だと53.1 dBAでした。50 dBAを上回っているので普通の動作音。
ゲーミング時になると更に音が増える。主な原因はシングルファンをガンガン回して排気を行っているグラフィックボードです。55 dBA前後ともなると、それなりに気になります。
「im610SA1-C」評価まとめ

RANK:A
- ほとんどのフルHDゲーミングをこなせる性能
- 「6コア」のおかげで、マルチタスク性能も良好
- 高いコストパフォーマンス
- リニューアルでより洗練されたケースデザイン
- フロントパネル側にあるHDMI端子
- 外排気仕様ゆえの…グラボの動作音の大きさ
- マウントベイがないのでストレージの拡張性は極めて限定的
価格コムユーザーから高い評価を集め、2017年のゲーミングPC部門で「金賞」を受賞したマシンの後継機というだけあって、とてもバランス良くまとまったマシンです。
6コアのi5 8500によって「重たいゲーム + 録画 + Web閲覧(動画サイト含む)」くらいなら、かなり軽快に動かしてみせるし、Photoshopや動画編集などクリエイティブな用途も余裕。
そしてリニューアルされた新デザインのケースが斬新。見れば「G-Tune」と分かる特徴的なデザインで、競合他社との差別化が素晴らしいと思いますね。
VRヘッドセットなどを想定したフロントパネル側のHDMI端子も、ゲーミングBTOとしては非常に珍しいので実用性も考慮されたデザインはとても優秀。
一方で、限られた拡張性やグラフィックボードの動作音はデメリット。(推測ですが)ヘッドセットを使ってプレイする、という前提があるように思えるので、PC本体の動作音はあまり考慮されていないのかもしれません。
スピーカーを使わず、ゲーミングヘッドセットやヘッドマウントディスプレイを使うなら、PC本体の動作音なんて気になりませんから。総合82点の「Aランク」で決着です。
以上「NEXTGEAR-MICROの金賞モデルim610SA1-Cを実機レビュー」でした。
この価格で十分なゲーミング性能はいいですね!
恐れ入ります。
リアパネルの端子の説明で、画像と説明文にズレがあります。
⑤の直下に⑥が来て、ほかが一つずつ前にずれるのではないでしょうか。
重箱の隅をつつくようで申し訳ありません。
いつも記事を楽しく読ませていただいております。
シロッコファンとやらですね
冷却性能低めでうるさい傾向にあるけどケース内に熱を出しにくく小さいから省スペースに向いてると噂の…(よく知らないw)
あとこまめに掃除しないといけないイメージ
1050TiならPalitのファンレスとかいう面白いのがあるんですけど1060じゃ流石に無理ですよねー(あったとしてもスペースと重さがきっとやばい)
メモリが1枚、1060の3GBあたりで地味にお安く…な感じ
ゲーミングでBのマザボはあんまり見ない気がする
SSDあるならHDDは5400RPMでもいいような
HDMIの配置がおもしろい…
フロント上向きなので机下とかで使いやすいやつですね
…ただこのタイプは中に埃が積もりそうなのが気になる
フロントに小物入れを追加できないのが地味に痛いw※個人の感想です