「低価格なマザーボードにハイエンドなCPUを組み合わせても良いのか?」結論から言うと、「禁忌」と呼べるほど悪い組み合わせでは無いです。しかし、どこまで問題なく動いて、逆に大丈夫じゃない領域があるのか?
本記事ではH610マザーボードとCore i9 12900Kを使って実際に検証します。
(公開:2023/10/4 | 更新:2023/10/4)
ローエンドマザボはVRMが貧弱な設計
そもそもマザーボードの「VRM」とは?
マザーボードのCPUソケット周辺にある回路が「VRM」です。Voltage Regulator Module(電圧を調整する部品)を略してVRMと呼ばれます。
電源ユニットから供給された12ボルトの電力を、CPUが使いやすい一桁台(CPU使用率に応じて0.5~1.5ボルト程度※)まで調整する役割を担っています。
※CPUによって個体差あり。基本的に1桁台の電圧がほとんどで、2ボルト以上を要求するCPUは皆無に近いです。
無料のモニタリングソフト「HWiNFO」で確認すると、電源ユニットから11.94ボルト前後の電力が供給され、マザーボード(VRM)側で1.4ボルト前後まで調整されている様子が分かります。
貧弱なVRMはCPUの性能を出しきれない?
少し自作PCをかじっていれば、電源ユニットのスペックに「変換効率」があるのを知っていると思います。
実は、マザーボードのVRM回路にも変換効率が存在していて、価格の安いマザーボードに搭載されるVRMは変換効率が低い傾向です。
・・・変換効率が低いと無駄に熱が発生します。温度が高くなりすぎるとVRMの性能を維持できなくなるため、「サーマルスロットリング」を起こして温度を下げようとします。
しかし、サーマルスロットリングが発生してしまうとVRMは100%の実力を出せません。
たとえばCPUが200ワット欲しいと命令を出しても、熱でヘタれたVRMは100ワットしか出せず、結果的にCPUの性能が下がるわけです。
貧弱なVRMと高級なVRMを見比べる
1万円台で買える「ASUS Prime H610M-A D4」のVRMです。見た目からして貧弱なイメージを受けるかもしれません。
- 変換効率の低いディスクリート型MOSFET
(チップが2つに分かれているタイプ) - CPU向け(Vcore)フェーズは6本だけ
- ヒートシンクは側面のみ(上部はむき出し)
高熱になりやすく、温度が下がりづらい、値段相応の貧弱な中身です。200ワット以上の電力を要求する昨今のハイエンドCPUを使うと、すぐにVRMサーマルスロットリングが起きてしまいそうです。
一方、こちらは3万円くらいで買える「ASUS Z690 TUF GAMING D4」のVRMです。見た目だけで豪華な内容だとなんとなく分かります。
- 変換効率に優れる統合型MOSFET
(日本ではDrMOSやSPSなどと呼ばれます) - CPU向け(Vcore)フェーズがたっぷり14本
- 側面と上部に分厚いヒートシンク
温度が上がりづらい高級なチップをたくさん並列して使って、200ワット超えのハイエンドCPUを相手にサーマルスロットリングを起こさず、安定した電力供給を行える「高級なVRM」です。
もちろん、単価が高いチップを大量に使うため、値段も跳ね上がります(※写真の例だとMOSFETの原価だけで10倍違います)。
ローエンドマザボ vs ハイエンドCPUを検証
テスト方法と用意した環境
テスト環境 | ||
---|---|---|
CPU | Core i9 12900K16コア24スレッド | |
CPUクーラー | NZXT Kraken X63280 mm簡易水冷クーラー | |
マザーボード | ASUSPrime H610M-A D4 | |
メモリ | DDR4-3200 16GB x2使用メモリ「Elite Plus UD-D4 3200」 | |
グラフィックボード | ZOTAC RTX 4070 Twin Edge OC | |
SSD | NVMe 500GB | |
電源ユニット | 850 W(80+ Platnium)使用モデル「Corsair HX850i」 | |
OS | Windows 11 Pro検証時のバージョンは「22H2」 | |
ドライバ | NVIDIA 536.67 | |
ディスプレイ | 3840 x 2160@144 Hz使用モデル「INNOCN 32M2V」 |
今回の検証では、ASUSの激安マザーボード「Prime H610M-A D4」に、16コア24スレッドのハイエンドCPU「Core i9 12900K」を組み合わせます。
マザーボードのVRM裏面に、接触型の温度センサー(K熱電対)を貼り付けてVRMの表面温度を記録します。
VRMの表面温度とCPUの消費電力を同時に比較して、VRMサーマルスロットリングが発生したかどうかを判別する仕組みです。補助的にサーモグラフィーカメラも併用して、部品の周辺温度もチェックします。
テストの内容 | ||
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一般的なオフィスワーク | PCMark 10 Pro(Officeベンチ) 原神(1600 x 900)※原神はスタッター検出が目的 | |
4K動画編集ソフト | Davinci Resolve 18(Puget Bench) 原神(1600 x 900) ※原神はスタッター検出が目的 | |
フルHDゲーミング(300 fps) | Overwatch 2を30分 (フルHD / 最高画質) | |
長時間のCPUレンダリング | Cinebench R23 (30分のストレステストモード) | |
モニタリングソフト | CapFrameX(スタッター検出) HWiNFO(消費電力の測定) |
Cinebench R23を使った単純なストレステストだけでなく、実際の使用シーンに近いシチュエーションも用意しました。
なお、オフィスワークと動画編集テストのみ、スタッター(いわゆるプチフリーズ現象)を検出するために原神を使います。
一般的なオフィスワークの場合
PCMark 10 Professional Editionで、Microsoft Office(Word / Excel / PowerPoint)を動かしながら、同時に原神(1600 x 900)を起動します。
約16分の負荷で、VRM表面温度は70℃手前で飽和を確認できます。
オフィスワークテスト中のクロック周波数は、ほぼ4.9 GHzで安定します。
CPUの消費電力は平均95ワット程度で、瞬間的に200ワット超えを要求するシーンもありますが、VRMサーマルスロットリングは一切発生せず安定した動作です。
フレームタイムが伸びるシーン(画面が一瞬止まって見える症状)は全体のわずか0.4%で、主観的に見ても安定した動作に感じます。
4K動画編集ソフトの場合
Puget Benchを用いて動画編集ソフト「Davinci Resolve Studio 18」を動かし、同時に原神(1600 x 900)を起動した状態で、不安定な状態に陥るかどうかを検証します。
約18分の負荷で、VRM表面温度は90℃近くまで上昇したあと、80℃前後で飽和します。
サーモグラフィーカメラによると
- ヒートシンク:70℃台
- 側面VRM:100℃台
- 上部VRM:95℃半ば
まで表面温度が上昇します。
固体コンデンサの温度はもっとも熱い部分で86℃に達しており、期待寿命がちょっと怪しいラインです。
心配ならケースファンを増設して、VRMにエアフローを与えるべきでしょう。エアフローを当てて仮に温度を10℃下げられた場合、期待寿命を2倍まで伸ばせます。
本記事を公開したあと、某マザボメーカーの中の人からツッコミが入ったので訂正 & 追記します。
個体コンデンサの期待寿命はアレニウスの「10℃2倍」則に従い、温度が10℃上がると寿命が半減、逆に温度が10℃下がると寿命が2倍に伸びます。しかし、ニチコンやPanasonic製の一部コンデンサは「20℃10倍」則とのこと。
固体コンデンサの期待寿命 | ||
---|---|---|
製品 | APAQ製85℃品 | ニチコン製105℃品 |
期待寿命 | 5000 時間 | 12000 時間 |
法則 | 10℃2倍 | 20℃10倍 |
105 ℃ | 1250 時間 | 12000 時間 |
95 ℃ | 2500 時間 | 37947 時間 (2年保証を超過) |
85 ℃ | 5000 時間 | 120000 時間 |
75 ℃ | 10000 時間 | 379473 時間 |
65 ℃ | 20000 時間 (2年保証を超過) | 1200000 時間 |
55 ℃ | 40000 時間 | 3794733 時間 |
45 ℃ | 80000 時間 | 12000000 時間 |
今回の検証に使ったH610M-A D4の固体コンデンサはAPAQ製なので、仕様上「10℃2倍」則に従います。定格85℃で5000時間なら、10℃下げて10000時間、20℃下げると20000時間です。
ニチコン製105℃品の期待寿命が天文学的な数値に達していますが、正確な情報です。ニチコン製105℃品を採用したマザーボードで、固体コンデンサが原因の故障が発生するリスクは極めて低いと予想できます。
CPUに負荷が集中するシーンで175ワットを引き出し、PL1(既定値:125ワット)制限が発動し、それでもVRMの温度を抑えきれずVRMサーマルスロットリングが短時間だけ発動したようです。
VRMサーマルスロットリング発動時に、画面がカクつく(スタッター)症状が顕著です。
CPUの消費電力が激しく変動するタスクだと、VRMサーマルスロットリングが断続的に発生してしまい、感じ取りやすいスタッターのリスクになります。
フルHDゲーミング(300 fps)の場合
オーバーウォッチ2(1920 x 1080かつ最高画質)を使って、ゲーミング時の動作を確認します。マップ「KINGS ROW」で4 vs 4のBOT戦を30分行います。
少し時間オーバーして約36分の負荷がかかりましたが、VRM表面温度は70℃手前にとどまります。やはりゲーミング程度の負荷だと、貧弱なVRMで意外と耐えられる様子です。
サーモグラフィーカメラによると
- ヒートシンク:60℃台
- 側面VRM:80℃台
- 上部VRM:80℃台
まで表面温度が上昇します。
固体コンデンサの温度はもっとも熱い部分で80℃近く、冷えている部分だと60℃半ばです。耐用年数がやや心配な温度なので、別途ケースファンでエアフローを当てたいです。
オーバーウォッチ2をプレイ中のクロック周波数はほぼ4.8 GHzに張り付き、消費電力は平均94ワットでした。
ゲームプレイ中に目立ったカクツキ(スタッター)は一切検出されず、36分間ずっと安定したゲームプレイです。
BTOメーカーが割りとハイエンドなCPUに、貧弱なVRMのマザーボードを組み合わせた低価格マシンを今でも売っていますが、想定されるゲーミング用途なら実用上の問題がないと分かって選定していると推測できます。
長時間のCPUレンダリングの場合
最後はマザーボードのテストで定番の「Cinebench R23」を使って、CPUを30分に渡って高負荷な状態にします。
Cinebench R23を開始してすぐにVRM表面温度が急上昇、一瞬で100℃近くまで上昇したあと、90℃前後で飽和します。
温度の上昇が止まったカラクリは言うまでもなく・・・、VRMサーマルスロットリングです。テスト開始から1分くらいはPL2(既定値:241ワット)で動作し、次にPL1(既定値:125ワット)に下がります。
しかし、125ワットでもVRMの表面温度は下がり切らないため、やむを得ずVRMサーマルスロットリングを発動させて75ワットまで消費電力が落ち込みます。
テスト開始から25分が経過した時点で、VRMヒートシンクが80℃前後、側面VRMが100℃超え、ヒートシンクがない上部VRMはなんと120℃近くまで温度が上昇しています。
貧弱なVRMにハイエンドCPUを搭載して、連続で高負荷をかける使い方は避けた方がいいでしょう。あまりにも表面温度が高すぎて、各部品の寿命が心配になるレベルです。
約1000円のケースファンを900 rpm程度(静音に聞こえる範囲)で回して、至近距離に設置すると、基板の表面温度が大きく下がります。
VRM表面温度の上昇もきちんと抑えられており、エアフローの効果は明らかです。
エアフローがない環境で顕著だったVRMサーマルスロットリングも大きく緩和されます。
さすがにPL2(既定値:241ワット)の長期維持は不可能ですが、PL1(既定値:125ワット)の方は問題なく可能です。たった1000円のケースファンを足しただけで、温度が下がって性能が上がる劇的な効果が得られました。
Cinebench R23のマルチスレッドスコアの変化を比較します。
- エアフローなし:平均19283 cb
- 120 mmファン追加:平均22236 cb
維持できる消費電力が75ワット → 125ワットに増えた分、Core i9 12900Kの仕事量も増加します。
まとめ:普通の使い方なら意外と大丈夫
今回の検証で、ローエンドマザーボードにハイエンドCPUの組み合わせは思っていたより機能すると判明しました。
フルHDゲーミングや、オフィスワークと軽いゲームのマルチタスク程度なら、普通に安定した動作です。ストレスがたまる「スタッター」もほとんど検出されません。
ただし、今回のようにケースファンを完全に排除したエアフローのない環境だと、各パーツの表面温度が心配です。固体コンデンサなどは温度が10℃変わると期待寿命が2倍も変化します。
高温状態でもスムーズに動作しますが、高い温度はパーツ自体の寿命を大きく減らすリスクになります。安いケースファンを増設して、マザーボードに風が当たる環境を用意すると安心でしょう。
ゲーム用途でも第13世代インテルCPUは要注意
Core i9 12900Kは意外と問題なく運用できますが、第13世代インテルCPUのハイエンドモデルはさらに消費電力が増加し、要求されるVRM性能が相応に上がっています。
過去のレビュー記事から、CPUのゲーム時の消費電力グラフを引用します。
平均値とピーク値に注目すると、Core i7 13700以上のCPUはVRMサーマルスロットリングに引っかかる可能性があると予想できます。そしてVRMサーマルスロットリングに引っかかると、気になるスタッターが発生するリスクが高いです。
CPU依存度が下がる4Kゲーミングなら消費電力が若干下がるものの、やはりCore i7 13700K以上を貧弱VRMと組み合わせるのは避けた方が良いです。
実用上「大丈夫」と「おすすめ」は別の話
残念ながら「おすすめ」は難しいです。絶対にダメだと強く否定できるほど悪くはないですが、高級なVRMを搭載するマザーボードと比較して、明確に弱点や問題があります。
パソコンの使用目的がきっちり決まっている人なら、おそらく格安マザーボードとハイエンドCPUの組み合わせをうまく運用できると思われます。しかし、用途が決まり切っている人はどちらかといえば少数派です。
CPUに負荷が大きいタスクを扱うようになるかもしれないし、とんでもなくCPU負荷が重たい3Dゲームが登場するかもしれない。
将来性を考えると・・・単品で5万円を超えるハイエンドCPUと組み合わせでは、予算をあと5000円足して2万円前後のマザーボードをおすすめしたいです。
「ASRock B760 Pro RS/D4」や「TUF GAMING B760-PLUS D4」など、予算2万円前後のマザーボードは比較的マトモなVRMが備わっています。
さらに5000円足して2万円半ばの予算帯では、Core i7 13700Kクラスのフル負荷に耐えられる高級VRMを備えたマザーボードまで用意されています。
(しんぷるみつもりくんで仮組した例)
マザーボード単品だと数千円~1万円台の差額に見えますが、自作パソコン一式の全額で見れば数%の差額に過ぎません。ハイエンドCPUが前提の構成であれば、なおさら予算全体に占める差額の割合は小さいはずです。
上記の見積もり例で格安マザーボードを選んでも約4~5%の予算カットにしかならない割に、4~5%以上の性能を失う可能性が高いです。
以上「ローエンドマザーボード vs ハイエンドCPU:貧弱VRMに爆熱CPUは禁忌ですか?【実際に検証】」でした。
マザーボードのレビュー記事まとめ
一般的にCPUやGPUのレビューではベンチ台で計測されケースに入れると3~5℃くらい温度が上がるとされてますが、この件は逆ということですか
オープンフレームにファン付けるのが最強?
頻繁な付け替えをしないならメリットが無いからやめたほうがいい
オープンフレームはメンテナンス性を無視したら最強だけど、掃除の頻度は跳ね上がるし夏場は熱をまき散らして不快指数を上げるしで「これをやるとお前の寿命が半分に……」みたいな奥の手よ(ファン音がダイレクトになるのでうるさいのもある)
ネットで組み上げたところを見せびらかしたいとかじゃない限りは普通のケースのがいい
最近は普通のケースも全面網になってたりするんだよな
パーツ単体なら数千円の差だし良いものを…をやって気がつくと何万円も膨れ上がるから困る
目的をバシッと決めて割り切り構成出来る人は憧れますね
同意です。
私はブランド統一厨になってしまいました……。
同性能で安い他の製品あるのに、統一に拘ってしまい、結局余計な支払いをしてしまってます……。
ゲーム配信をした場合どうなるかも見てみたかったです
格安ローエンドで組んで、年数が経ってからCPUだけ換えて延命パターンがあるので参考になりました。
VRMに風を当てるとこれほど冷えるのか。
ASRock A520M-HDVのCPUサポートリストにトップフロー型使えって書いてあるのも納得。
https://www.asrock.com/MB/AMD/A520M-HDV/#CPU
マザーってI/O周りを除けばグレードの差が実感しづらいのよな〜と常々思っているんですが
こういうデータを見るとやっぱりそうよなあという感じですね
耐用年数は顕著に違うんでしょうけど、安くても高くても寿命を迎えるまで同じマザーを使い続ける事ってないですからね…
非常に興味深い検証、お疲れ様でした!
原神の動作環境に例えるなら
「最低スペック」=「大丈夫」
「推奨スペック」=「お勧め」
こんな感じでしょうか?
最低スペック=大丈夫だと使い方がかなり限定され、汎用性0なPCになりそうです。
残念なことに、
「最低スペック」=「一応ソフトは起動出来るけど動作は満足にしないかも」
「推奨スペック」=「最低限動きはする」
だよ。
時代が進むにつれてハードウェアの性能は上がっていくから、リプレイスしていくなら気にならなくもなると思うけど、ゲーム運営側がゲームエンジンを更新したりコンテンツを増やしていくと要求スペックは高くなるから、「推奨スペック通り」だと半年もたない事なんて珍しい事じゃない。
あなたの言う汎用性を説明しないとよくわからないことを言ってることになるよ
>VRMにエアフローを与えるべきでしょう
>エアフローを当てて仮に温度を10℃下げられた場合
>本記事を公開したあと、某マザボメーカーの中の人から
ダメVRMに風当てても焼け石に水です。10℃も下がりません。
そう書けない理由は、やはりマザボメーカーの存在なんですね。
初心者がこれ見てもハイエンドマザボだとどうなるのか知らないから参考にならない
実際、良いマザボなら同条件でPL2の維持まで可能なの?
MSIのB660トマホ、ASUSのB660TUFレベルでも12900定格PL2無制限は
イケます。これが13世代のK付になると水冷が要りますけど。
Dr.mos(SPS)50AでCPU部12フェーズに巨大ヒートシンク付きが
「頑張れるマザー」の最低ラインでしょうね。
「世代落ちのハイエンドCPUで何とか使える」なら健闘している印象ですが、
「最新世代だとi5すら常用は難しい」ではニュアンスが変わります。
12900Kの代わりに、Raptorコアの13600KでH610マザーを組み合わせて
PL2を解放されてはいかがでしょう。
また、ASUSの Prime H610M-A D4って、ヘタなB660マザーより高くて
良い板ですので、ローエンドマザボの代表例にはなりません。
例えばGIGABYTE H610M S2H DDR4、あるいは同B660M DS3H DDR4で
同様の検証をすれば、「ローエンドマザボはi3までにしとけ」という
残酷な結論に行き着くはずです。
i9搭載のBTOで品名非公開のはVRMを考慮して選定してるかは分かりませんよね
そもそもBTOする人はベンチの数字にこだわらないだろうから杞憂ですかね
そもそも最廉価M/BでもOKな作業しかしないのであれば、CPUも安い物で十分という結論にしかならないと思うが…
まあ、その通りなんだけど身も蓋もねーな
「この板はi3以下推奨です」みたいな記載が出来るのなら
マザボメーカーもCPUのグレード毎に最適化した板を
安く供給出来ると思うんだが、そう書けない理由はあるのかな
めちゃくちゃ良い検証記事ですね!
高いM/Bは電圧を安定して供給出来る、くらいのアバウトな認識しかありませんでしたが、具体的にどう違うのか実際の検証データと共に解説してくださっていて非常に勉強になりました。
これからも更新楽しみにしてます。
とても素晴らしい比較検証。
10万円近くする超高級マザーボードとハイエンドCPUに対してVRMのスペックも十分な中堅所のマザーボードとの比較も見てみたい。
中堅所では力不足で超高級マザーボードが必要になるのはどんな用途なのか興味ある。
クロックはFSBと倍率の掛け算で決まるのは常識として、イマドキのOCはK付を倍率変更するのが一般的だけど、かつてはFSBをチマチマ上げていく方法が主流だった。
FSBはCPU以外にPCIeやマザボ実装のI/Oにも関わるので、FSBを上げた場合はグラボや各デバイスがOC状態になってしまい、これらのOC耐性の低さがCPUの足を引っ張るという欠点がある。
最新のスーパーハイエンドマザーは、I/O専用にFSBを調整するブリッジ(クロックジェネレータ)を装備し、OCガチ勢向けのβーBIOSと組み合わせることで、CPUとI/OのFSBを非同期にすることが出来る。これを使うと、倍率固定のKなしCPUであっても、FSB変更のみでのOCをすることが可能で、OC耐性の低いEコアをあえて封印し、Pコアに全ぶっぱしたほうが、ゲーミングにおいては結果的に高FPSを狙えるそうな。
つまり・・・12400や12100、あるいはPentium以下を極限OCして、13700辺りとガチ勝負!!みたいなOC遊戯が楽しめるってわけよ。
別の製品だけどB660M DS3H DDR4で12400Fは静音のファン設定にしたらVRMスロットリングしてました。
低電圧化 CPUファンの回転数アップ 天面吸気ファンの追加で40℃も下がった。
i3推奨って書いてくれGIGABYTE
VRMに風を当てるだけでも変化があって驚きました。
これはトップフロー型のCPUファンに利点があるように思えました。