長さが違う、全部で5種類もある「M.2 SSD」の規格まとめ




薄くて軽い、圧倒的な省スペース性を誇るのが「M.2」規格のSSD。チューインガム程度の薄さと小ささで2TBを超える容量を持つM.2 SSDも存在する。

さて、便利なM.2規格だが実は種類が「5つ」も存在する。種類によって長さが微妙に違うので、M.2規格のSSDを選ぶ時はやや注意する必要あるため、簡単に解説してみます。

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全5種類の「M.2」規格

M.2 SSDは基本的に「長さ」で規格の名前が決まっている。たとえば「Type 2280」なら、縦幅が22mmで横幅が80mmという具合に。今のところ縦幅は22mm固定で、横幅のみが規格によって伸び縮みしています。

  • Type 2230
  • Type 2242
  • Type 2260
  • Type 2280
  • Type 22110

上から横幅が短い順に並べてみた。これから順番に、規格(Type)ごとにメリットやデメリットと言った特徴について。カンタンにまとめて解説していこうと思う。

策定されている規格自体はもっと多い

本記事では「5種類」と言っているが、策定済みの規格には22mm幅以外にも12mmや30mmなどが存在するためもっと多いです。ただ、M.2 SSDに使われているのはほとんど22mm幅なので、5種類として紹介しています。

横幅が短いType 2230 / 2242の特徴

Type 2230やType 2242といった、短いM.2規格の最大のメリットは使える機器をほとんど選ばないという点だろう。短いほど必要とする面積が少なくなるので、極薄小型のモバイルノートにも搭載できる。

一方のデメリットは単純で、それだけ面積が狭いということは搭載できるコンポーネントの数に限りがあるってこと。NANDフラッシュを搭載できる数にも限界が来るし、DRAMキャッシュを置く場所にも困る。

実際、価格コムでType 2242規格のM.2 SSDを調べてみると、容量が最大512GBのSSDしか無い。NANDフラッシュの3D化で少ない面積で大容量を実現できるようになったが、これだけ小型だとまだまだ厳しい。

Type 2230はもっぱらストレージではなくWi-Fiモジュール用に多用されています。Wi-Fiに対応しているコンパクトPCやノートパソコンは、大抵の場合Type 2230規格の小さなWi-FIモジュールが挿し込まれている。

中途半端なせいでほぼ使われないType 2260

Type 2260は横幅が60mmの規格。Type 2242とType 2280の中間に位置する規格で、その立ち位置は非常に「中途半端」。Type 2260が必要とされるシーンはかなり少ないようで、この規格を採用するSSDも極めて少数。

小型でスペースが限られるモバイルノートやタブレットに使うなら、Type 2242で良いし…逆にそれ以上になるとType 2280で十分に搭載できるし。という感じで微妙な状況。

流行らない規格のために、どこのメーカーもマトモに量産していないためコストパフォーマンスも悪い。余計に使われなくなり、更に流行らなくなり、廃れていく悪循環。

まぁ…5種類も規格があれば、その内の1つや2つは淘汰されてしまっても全く違和感はない話ですけど。

M.2 SSDでもっとも多用されるType 2280

Type 2280は横幅80mmの現在もっともポピュラーなM.2規格。市場で簡単に入手できるM.2 SSDのほとんどが、このType 2280を採用しています。価格コムで調べてみればよく分かる。

Type 2240と比較すれば横幅は2倍ということになるが、それでもチューインガムとそう変わらないサイズ感を実現しているので、ほとんどの機器に搭載可能。

たとえMini-ITXといった小型マザーボードや、NUC専用の「超小型」マザーボードであっても、Type 2280に対応していることがほとんどです。使えないケースはかなり珍しい。

とはいえ、重さやコンパクトさにこだわっている超小型 & 軽量なモバイルノートの場合は、Type 2280ではなくType 2242までしか対応していない場合もあり得るので、小型デバイスの場合は注意が必要かも。

もっぱらエンプラ向けで活躍のType 22110

最後に、もっとも長いType 22110を解説。Type 2280より更に30mmも長い。現時点で一番長いType 22110は、もっぱらエンタープライズ向けの製品でよく使われている傾向です。

30mm伸びることで増えた面積に、データ保護や強力なECC機能(データの誤りを訂正する機能)を備えた専用のコンポーネントを搭載する傾向が強い。

Seagateの「Nytro」シリーズがエンプラ向けでは有名かも。

もちろん、増えた面積は企業向けの特殊機能を搭載するために使われるだけでなく、もっと大量のNANDフラッシュを搭載して更なる大容量を目指すというコンセプトのSSDも存在します。

面積が多いということは、それだけ多くのコンポーネントを搭載できることを意味する。企業向けの特別仕様なSSDや、一般向けではまずお目にかかれない超大容量SSDなどがType 22110で作られている。

まとめ:全5種それぞれの特徴

最後にまとめを。

  • Type 2230は「Wi-Fiカード」によく使われる
  • Type 2242は極薄小型のモバイルノートで使われる傾向
  • Type 2260はほぼ絶滅
  • Type 2280はもっともポピュラーで、これを選べばまず間違いない
  • Type 22110はエンタープライズ向けで多用される傾向

ここまで解説したことをまとめると、だいたい5行に収まりますね。

SSD選びで気をつけるべきポイント

M.2のType違いでSSDを選ぶ人はほとんどいないし、恐らくみんなType 2280を選ぶと思う。気をつけるべきは超小型なノートPCなどにM.2 SSDを使う場合だけです。

画像は「Laptop Mag」よりお借りした。説明は筆者が付け加えたものです。

極薄小型のノートPCにはType 2280ではなく、その半分ほどの長さで済むType 2242が使われやすい(↑画像がその例)。それ以外の場合はあまり気をつけるところはないだろう。

ほとんどのマザボはこのように、2230~2280対応のM.2ソケットが普通。

自作の場合は自分が使う予定のマザーボードが、ちゃんとType 2280に対応しているかを見れば良い。大抵のマザボはType 2280まで対応しているので、問題になることはほとんど無いだろうけど。

以上「長さが違う、全部で5種類もあるM.2 SSDの規格まとめ」について解説でした。


今回の記事ではM.2の「Type」について解説したが、もう一つ重要な要素が「Key」(キー)です。

マザーボードと接続する端子部分の切り抜き具合によって、対応しているインターフェイスが変化するという仕様がM.2にはあるので、更にM.2 SSDの規格について知りたい場合は読むことを推奨。

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