3日限定で開催されているCall of Dutyシリーズ最新作の「Black Ops 4」の推奨スペックについて、ちもろぐ専用ベンチ機を使って検証する。
本記事でグラボごとの平均フレームレート、CPUボトルネック、必要メモリー量など。CoD : BO4に必要なPCスペックが全て分かります。
CoD : Black Ops 4の推奨スペックを検証する
ゲームの推奨スペックを調べる、もっともカンタンで確実な方法は「実際に複数のスペックでゲームを動かしてみる」こと。
今回、CoD : Black Ops 4の推奨スペックを検証するにあたって、当ブログの専用ベンチ機と合計9枚のグラフィックボード、4種類のCPUプロファイルを用いて検証しました。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Core i7 8086K |
冷却 | NZXT X62 |
グラボ | 全9種 |
メモリ | DDR4-2400 8GB x2 |
マザーボード | Gigabyte Z370 AORUS Ultra Gaming |
SSD | Samsung 860 EVO 250GB |
電源 | 750W(80+ Gold) |
OS | Windows 10 Pro 64bit |
検証方法とグラフィック設定
なるべく正しい結果を得るためには、検証方法も重要です。今回のオープンβテストでは「BLACKOUT」モードのみ解禁されていたので、そのモードを使って検証します。
検証時間が短すぎると結果にバラツキが生じるので、少なくとも5分以上は生存し、可能であれば10分以上は生存してデータを収集する。5分もあればマップ内をかなり移動出来るので、場所による負荷の違いを吸収できます。
そして5分以上生存して、ゲームが敵にやられるなどして終わったら、グラフィックボードやCPUを交換して、再び同じ内容の検証を繰り返すだけ。
検証に使用したグラボまとめ- GTX 1080 Ti(使用モデル:MSI Gaming X)
- GTX 1080(使用モデル:GALAKURO White)
- GTX 1070 Ti(使用モデル:ZOTAC AMP)
- GTX 1070(使用モデル:GALAKURO White)
- GTX 1060 6GB(使用モデル:MSI Gaming X)
- GTX 1050 Ti(使用モデル:Palit STORMX)
- GTX 1050(使用モデル:MSI OC)
- RX 580 8GB(使用モデル:Sapphire NITRO+)
- RX 570 4GB(使用モデル:ASUS ROG STRIX)
検証に使ったグラフィックボードは以上の9つ。主流のNVIDIA製と、割りと安くて入手しやすいAMD製のRX 570とRX 580もテストに含めています。これだけあれば、全体的な傾向は十分に掴めるだろう。
設定 | |
---|---|
超高 | |
高 | |
中 | |
低 |
※クリックすると拡大。
CoD : Black Ops 4のグラフィック設定と画質の違いをまとめた。
設定を一括で変更するプリセットは用意されていないので、筆者が自分で調整して「超高」「高」「中」「低」の4種類の画質を用意した。原則として「超高」画質を使いますが、設定ごとのフレームレートも検証します。
グラフィック設定のまとめ | ||||
---|---|---|---|---|
セット | 超高 | 高 | 中 | 低 |
解像度 | 1920 x 1080 | |||
レンダリング解像度 | 100 | |||
垂直同期 | オフ | |||
フレームレート制限 | カスタム(250fps) | |||
テクスチャ品質 | 超高 | 高 | 中 | 低 |
特殊効果品質 | 高 | 中 | 低 | 超低 |
テクスチャフィルター | 高 | 中 | 低 | 低 |
モデル品質 | 高 | 中 | 低 | 低 |
スクリーンスペースリフレクション | オン | オフ | ||
小さなオブジェクトを除外 | 高 | 中 | 低 | |
特殊効果シャドウ | オン | オフ | ||
影の解像度 | 超高 | 高 | 中 | 低 |
ダイナミックシャドウ | 全て | セルフ限定 | オフ | |
武器の影 | オン | オフ | ||
アンチエイリアス品質 | 超高 | 高 | 中 | 超低 |
アンビエントオクルージョン品質 | 超高 | 高 | 中 | 低 |
モーションブラー | オフ | |||
サブサーフェススキャタリング | オン | |||
順序非依存型半透明処理 | 高 | 中 | 低 |
なお、フレームレート制限は「250」に設定したが、ゲーム中ではなぜか90fps以上に達しなかった。βテスト中の制限の影響らしい。
フレームレートと体感:60fps以上がベスト
筆者はゲーミングモニター(BenQ XL2536)を使っているので、60fps以上の違いも分かります。それを踏まえた上での、フレームレートと体感は以下の通り。
- 60fps以上:快適です。推奨スペックなら60fps以上欲しい。
- 60fps前後:場所によっては重たさを感じるが、支障はない。
- 50fps前後:微妙に重たいので、設定の調整が必要になる。
- 40fps以下:慣れていなければ、かなり疲れやすい。
こんな感じです。やっぱり平均60fps以上を狙いたいところですね。もちろん、本記事では平均60fps以上を叩き出せるスペックを「推奨」として扱う。
CoD : Black Ops 4の推奨グラフィックボード
CoD : Black Ops IV / 1920×1080 / 超高設定
平均フレームレート推奨グラフィックボード
前回検証したBFVと同様、最新ゲームとしてはそこまで重たいわけではない。GTX 1060 6GBを使って、簡単に平均60fpsを超えてしまったので、高いグラフィック品質の割にはよく最適化されていると思います。
Radeon RX 580も、1060と同じような結果を出せており、NVIDIAとAMDの両方に最適化が施されている。ただ、一つ気になるのは1050 Tiと1060の性能差。恐らくVRAMの消費量が怪しい印象。
- 平均60fps以上:GTX 1060 6GB / RX 580
- ゲーミングモニター:GTX 1070 Ti 以上
CoD : Black Ops 4のおすすめグラフィックボードは以上の2点で決まりです。
設定別にフレームレートを検証
1920×1080 / GTX 1050 Ti 4GBで4画質を検証
GTX 1050 Tiを使って、4種類のグラフィック設定でフレームレートの計測を行いました。結果、「低」画質まで落とせば平均60fps超えは容易です。低スペックPCでも遊べます。
CoD : BO4の推奨グラボをまとめる
解像度 | モニター | 推奨グラボ | fps目安 |
---|---|---|---|
1920 x 1080 | 普通(60Hz) | GTX 1060 6GB | 平均79fps |
RX 580 8GB | 平均77fps | ||
ゲーミング(144Hz) | GTX 1070 Ti 8GB | 平均87fps |
ここまでの検証の結果、CoD : Black Ops 4の推奨グラフィックボードは以上の3種類で決まりです。普通のモニターなら「GTX 1060」か「RX 580」で十分に間に合う。
筆者のようにゲーミングモニターをを使うつもりなら、とりあえず「GTX 1070 Ti」があれば十分に行けると思います。
既にそこそこ性能の良いパソコンを持っていて、グラボさえ替えれば何とかなりそうという人には「GTX 1060」の単品購入をおすすめする。
玄人志向のGTX 1060は安いが普通に使えるので、メーカーにこだわりが無いならほぼ一択の状況。なお、静音性を重視するなら、少々お高いですが「MSI Gaming X」を推奨しておく。
ゲーミングモニターを使ってCoD : BO4をプレイするなら、現状は「i7 8700 + GTX 1070 Ti」の構成で、かつコスパがそこそこ良いガレリアXVをおすすめする。筆者による実機検証も終えています。
CoD : Black Ops 4のCPUボトルネックを検証
グラフィックボードについては十分に分かった。次はCPU性能がグラボの足を引っ張る「ボトルネック」の具合について検証していく。せっかく良いグラボを用意しても、CPUで台無しになったら勿体無い。
- Core i7 8700(6コア / 12スレッド / 4.30 GHz)
- Core i5 8500(6コア / 6スレッド / 3.90 GHz)
- Core i3 8100(4コア / 4スレッド / 3.60 GHz)
- Pentium G5400(2コア / 4スレッド / 3.70 GHz)
本記事では4種類のCPUにて検証。
グラボは普段の検証ではもっともボトルネックが出やすい「GTX 1080 Ti」を使うが、BO4はフレームレート制限が掛かっているため「GTX 1080」でボトルネックを検証することにした。
GTX 1080 Tiでは性能があまりにも良すぎて、ボトルネックの影響があっても90fps以下に落ちてこず、観測できない可能性があるためです。
CPU別の平均フレームレート
見ての通り、無事ボトルネックを観測できました。CoD : BO4は異様なほどCPU使用率が高いゲームで、2~4コアCPUでは80~100%をウロウロとする。
そのため4コアのi3 8100では、フレームレートが安定しない。2コアのPentium G5400では、安定性は更にひどくなった。CoD : BO4には、6コア以上のCPUを推奨する。
CPU別の最低フレームレート
次に、動作の安定性を示す最低フレームレートを見てみると、Pentiumは全然ダメで、Core i3ですら不安定なことがよく分かる。Core i5とCore i7はやはり安定している。
結論として、Call of Duty : Black Ops 4をプレイするなら、CPUは6コアを搭載する「i5 8500」や「i7 8700」を選んだほうが良い。4コア以下は不安定です。
CoD : Black Ops 4に必要なメモリ
最後に、メモリー周りの推奨スペックを調査する。公式(Battle.net)によれば、BO4の推奨メモリーは「12GB以上」でしたが、これは非常に多い。本当にそれだけ必要なのか確かめよう。
結論、メモリーの使用量は異常に多い
結果はこの通り。驚くことに、ここ最近のゲームとしてはぶっちぎりでずば抜けたメモリー使用量です。グラボ別に、メモリー使用量の平均値を以下にまとめた。
グラボ別のメモリー使用量(単位:GB)
VRAMが少ないGTX 1050だと、メモリー使用量は約12GBに達した。VRAMが多めのGTX 1050 Ti以上になるとマシにはなるが、それでも約10GB前後を必要とするなど、驚くこほどメモリー使用量が多い。
8GBだと確実に不足するので、CoD : BO4をプレイするなら少なくとも16GB以上のメモリーを揃えるべきですね。
必要なVRAM容量も凄まじい
BO4はVRAMの必要量も規格外。普通は多くても4GBくらいに収まるのだが、BO4では「あればあるだけVRAMを使い尽くす」仕様のようです。
CoD : Black Ops 4の推奨スペックをまとめる
以上の徹底検証で、CoD : BO4に必要なPCスペックがほぼ解明されたと思います。最後に、ここまでの検証で分かった推奨スペックをまとめて終わりたい。
解像度 | 1920 x 1080 | |||
---|---|---|---|---|
使うモニター | 普通(60Hz) | ゲーミング(144Hz) | ||
志向 | コスパ | 安定 | コスパ | 安定 |
CPU | Core i5 8500 | Coore i5 8500 | Core i7 8700 | |
グラボ |
|
| ||
メモリ | 少なくとも16GB以上 | |||
SSD | 少なくとも250GB以上 |
最新のAAAタイトルとしては、それほど重たいわけでもなかったが、メモリーの使用量だけは圧倒的でした。少なくとも16GB以上のメモリーを入れるのを忘れずに。
CoD:BO4をフルHDでプレイするなら「GALLERIA DT」
GALLERIA DT | ||
---|---|---|
スペック | 標準仕様 | 推奨カスタマイズ |
CPU | Core i5 8500 | – |
冷却 | 標準クーラー | – |
※80mm小型空冷ファン | – | |
グラボ | GTX 1060 6GB | – |
メモリ | DDR4-2666 4GB x2(合計8GB) | 8GB x2(合計16GB) |
マザーボード | Intel H310搭載 MicroATX規格 | – |
SSD | 240GB | – |
HDD | 1TB | – |
ドライブ | なし | – |
電源 | 450W 静音電源(80+ Bronze認証) | – |
OS | Windows 10 Home 64bit | – |
保証 | 1年間 / 持込修理保証 | – |
参考価格 | 119980円(税抜き)最新価格をチェックする |
単にCoD : BO4を平均60fpsでプレイするだけなら、当ブログでフルHDゲーミング向けで最高のマシンと評している「ガレリアDT」をおすすめする。
「i5 8500 + GTX 1060 6GB」は本当に王道の構成なので、フルHDゲームをコスパ良くプレイしたいなら、だいたいこれで決まりなゲーミングPC界隈。
ゲーミングモニターを使うなら「GALLERIA XV」
GALLERIA XV | ||
---|---|---|
スペック | 標準仕様 | 推奨カスタマイズ |
CPU | Core i7 8700 | – |
冷却 | 静音パックまんぞくコース | – |
※120mm中型空冷ファン | – | |
グラボ | GTX 1070 Ti 8GB | – |
メモリ | DDR4-2666 4GB x2(合計8GB) | DDR4-2666 8GB x2(合計16GB) |
マザーボード | Intel H370搭載 ATX規格 | – |
SSD | 640GB(中華製) | Crucial 500GB ~ 1TB |
HDD | 2TB | – |
ドライブ | なし | – |
電源 | 500W(80+ Bronze) | – |
OS | Windows 10 Home 64bit | – |
保証 | 1年間 / 持込修理保証 | – |
参考価格 | 164980円(税抜き)最新価格をチェックする |
ゲーミングモニターを使いたいけどコストパフォーマンスも捨てられない。という人に向いているのが「ガレリアXV」になる。「i7 8700 + GTX 1070 Ti」というバランスの良い構成が特徴。
以上「CoD : Black Ops 4の推奨スペックを実際に徹底検証します」でした。
メモリ32GBは必要そう…
そうなると懐を直撃して来そうだなあ。
システムメモリを圧迫しないVRAM 6GB以上のビデオカードだとシステム約10GBの消費ですみますよ。
※例外的なVRAM 2GBでもピークで12.2GBまでですみますので到底32GBまではいきません。
メモリ10GB以上は必要そうですが、12GBあれば十分、16GBもあれば余裕でしょう。
コメント失礼致します
自作パソコンについてなのですが、rtx2080tiかgtx1080tiで悩んでます。
というのも、北米Amazonでは9万程で2080が販売しており、7万で1080tiがうってます(1080は4.7万)
もし良かったらrtxとgtxどちらを買うべきか、北米Amazonと日本版はどちらが得?みたいな記事を書いてくれると嬉しいです!
2万円の差額なら、RTX 2080を買ってみても良いかなぁ…とは思います。
しかし、性能差は+6~9%程度に収まっているので、コスパ重視なら1080 Tiの方が良いかと。
< rtxとgtxどちらを買うべきか
これに関しては、RTX 2080 Ti / 2080のレビュー記事を予定しています。
わざわざ返信ありがとうございます!
1080tiにしてみます!
最後にもう1つ質問なんですが、evga製のグラボってmsiやgigabiteと比べて長所と短所みたいなのありますか?海外ではベタらしいですが、日本では聞いたことがなかったので…