2018年に発売され、すでに3年が経過した今でも「Intel Optane 905P」の性能はライバル不在の異次元性能です。
と言われても・・・、公称スペックを見ただけでは耐久性能がずば抜けて高いだけで、速さは現行のPCIe 4.0対応SSDの方が速いように見えます。本記事ではOptane SSDの何が最強かを、ベンチマークで比較しながらレビューします。
Intel Optane 905P【仕様】
Intel Optane SSD 905P スペックをざっくりと解説 | |||||
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容量 | 280 GB | 380 GB | 480 GB | 960 GB | 1500 GB |
インターフェイス | PCIe 3.0 x4(NVMe) | ||||
フォームファクタ | – | M.2 22110 両面実装 | HHHL | ||
U.2 15 mm | – | U.2 15 mm | |||
コントローラ | Intel SLL3D | ||||
NAND | Intel 3D XPoint | ||||
DRAM | なし | ||||
SLCキャッシュ | なし | ||||
読込速度 シーケンシャル | 2600 MB/s | ||||
書込速度 シーケンシャル | 2200 MB/s | ||||
読込速度 4KBランダムアクセス | 575000 IOPS | ||||
書込速度 4KBランダムアクセス | 550000 IOPS | ||||
消費電力(最大) | 14.0 W | 9.4 W | 12.8 W | 16.4 W | 18.6 W |
消費電力(アイドル) | 5.0 W | 2.5 W | 3.3 W | 6.2 W | 6.2 W |
TBW 書き込み耐性 | 5232 TB | 7096 TB | 8970 TB | 17940 TB | 28027 TB |
MTBF 平均故障間隔 | 160万時間 | ||||
保証 | 5年 | ||||
MSRP | $ 404 | $ 505 | $ 621 | $ 1231 | $ 2316 |
参考価格 | – | 68200 円 | 75328 円 | 157600 円 | 274800 円 |
GB単価 | – | 179.5 円 | 156.9 円 | 164.2 円 | 183.2 円 |
「Intel Optane 905P」は、インテルとMicronが共同開発した次世代メモリ「3D XPoint」を搭載します。
3D XPointメモリは、SSD市場で圧倒的主流を占めるNANDメモリと比較して、レイテンシ(応答時間)が約5~10倍も高速です。速さだけでなく、耐久性能もエンタープライズ製品顔負けの桁違いの数値を実現。
そして3D XPointメモリの持つ最大の強みが、普通のSSDにありがちな「不安定な性能」から完全に開放される点です。普通のSSDは空き容量が減ると性能が劣化しますし、大きいファイルを書き込むと公称スペックを維持できません。
一方、3D XPointを搭載するIntel Optane 905Pはそういった不安定な挙動とは無縁です。どれだけ大きいファイルを書き込もうが、常に一貫して公称スペックを維持し、たとえ空き容量が0%でも性能は一切劣化しないです。
まさに別次元、異次元の領域に踏み込む唯一のコンシューマ向けSSDです。ライバルは完全に不在、あのサムスンですらIntel Optane 905Pに性能面で対抗できる製品を3年たった今も出せていません※。
※シーケンシャル性能に関しては「Samsung 983 ZET(レビュー記事あり)」が最大のライバル製品です。
桁違いの圧倒的な耐久性能
SSD | 500 GB | 1 TB | 2 TB |
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Intel Optane 905P | 8970 TBW | 17940 TBW | 28027 TBW |
Seagate FireCuda 530 | 640 TBW | 1275 TBW | 2550 TBW |
CFD PG4VNZ | 350 TBW | 700 TBW | 1400 TBW |
Plextor M10PGN | 320 TBW | 640 TBW | 1280 TBW |
Crucial P5 Plus | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
Samsung 980 PRO (980 PRO:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
WD Black SN850 (SN850:レビュー) | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
現在主流のPCIe 4.0対応NVMe SSDと、Intel Optane 905Pの耐久性能を比較した表です。ひとめ見ただけで「桁違いの耐久性能」だと分かります。
ほとんどのNVMe SSDが容量に対して約600倍の耐久性能、FireCuda 530はMicron社の176層NANDを採用したおかげで約1275倍の耐久性能ですが、Optane 905Pはさらに上をゆく約18000倍の耐久性能です。
480 GBですら耐久性能は8970 TBWあり、5年の保証期間内に使い切るには1日あたり約4.9 TBの書き込みが必要です。普通の使い方なら、まず使い切れないでしょう。
3D XPointメモリ自体よりも、他の部品(例えばSSDコントローラなど)が先に故障しないか心配になるレベルです。
Intel Optane 905Pを開封レビュー
パッケージデザインと付属品
並行輸入品(バルク品)を定価よりやや安く入手したので、パッケージ等はありません。
基板コンポーネント
Intel Optane 905Pはアドインカード型(HHHLタイプ)と、M.2 22110の2種類があります。今回レビューするタイプはアドインカード型です。
バックプレート側のネジを5箇所外すと、基板コンポーネントを確認できます。
基板上に合計で28個の3D XPointメモリが配置されています。容量480 GBを実現するために、28個も3D XPointメモリを使っています。どうりで価格がとんでもなく高額なわけです。
たとえば、低価格で人気のある「WD Blue SN550」だと容量1 TBモデルですら、搭載されるNANDメモリはたった1個です。
搭載されている3D XPointメモリの型番は「29P16BIALDNF3」です。29Pにつづく2桁で容量を判断できます。29P16ならメモリ1枚の容量は16 GBです。
今回のIntel Optane 905 480 GBは16 GBが21枚、32 GBが7枚の合計28枚です。総容量は560 GBですが、実際に使える容量は480 GB(Windows上で約447 GB)となります。
なお反対側も確認しようとしましたが、ヒートシンクとメモリの間に挟まっているサーマルグリスがあまりにも硬すぎて、基板が曲がりそうだったので剥がすのは断念しました。
Intel Optane 905Pの性能をベンチマーク
テスト環境を紹介
テスト環境 「ちもろぐ専用:SSDベンチ機」 | ||
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CPU | Ryzen 9 5950X16コア32スレッド | |
CPUクーラー | Corsair H100i Pro RGB240 mm簡易水冷クーラー | |
マザーボード | ASUS ROG STRIXX570-E GAMING | |
メモリ | DDR4-3200 16GB x2使用メモリ「G.Skill Trident Z C16」 | |
グラフィックボード | RTX 3070 8GB | |
SSD | Intel Optane 905P 480GB | |
電源ユニット | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
OS | Windows 10 Pro 64bit検証時のバージョンは「1909」 | |
ドライバ | NVIDIA 471.41 | |
ディスプレイ | 3840 x 2160@60 Hz使用モデル「BenQ EL2870U」 |
980 PROのレビュー以降、SSDをテストするベンチマーク機を更新しました。PCIe 4.0に対応するプラットフォーム「Ryzen 5000」と「AMD X570」をベースに、適当なパーツを組み合わせます。
CPUは16コア32スレッドの「Ryzen 9 5950X」です。16コア32スレッドの圧倒的なCPU性能があれば、最大7000 MB/sのSSDが相手でもボトルネックになる可能性はほぼ皆無です。
マザーボードはASUS製「ROG STRIX X570-E GAMING」を採用。テスト対象のNVMe SSDをCPU直結レーンのM.2スロット、またはPCIeスロットに挿し込んで各ベンチマークを行います。
SSDを熱から保護するサーマルスロットリングによって性能に悪影響が出ないように、以下のような手段でテスト対象のSSDを冷却しながらベンチマークを行います。
- マザーボード付属のヒートシンクを装着
- ケースファンを使ってヒートシンクを冷やす
SSDを徹底的に冷やして、サーマルスロットリングがテスト結果に影響を与えないように対策しています。5分間の発熱テストのみ、ヒートシンクを外してケースファンも使いません。
- インターフェース:NVM Express
- 対応転送モード:PCIe 3.0 x4
- 対応規格:NVM Express 1.0 / 1.1
- 対応機能:S.M.A.R.T. / TRIM
「Intel Optane 905P(480 GB)」の初期ステータスをCrystal Disk Infoでチェック。特に問題なし。
Crystal Disk Mark 8
「Crystak Disk Mark 8」は、日本どころか世界で一番有名と言っても過言ではない、定番のSSDベンチマークソフトです。性能の変化をチェックするため、初期設定の「1 GiB」に加え、最大設定の「64 GiB」もテストします。
Crystal Disk Mark 8の結果※クリックで画像拡大します | |
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テストサイズ:1 GiB(MB/s) | テストサイズ:64 GiB(MB/s) |
テストサイズ:1 GiB(レイテンシ) | テストサイズ:64 GiB(レイテンシ) |
読み込み速度は2700 MB/s以上に達し、公称値の2600 MB/sを余裕でクリアします。書き込み速度も公称値の2200 MB/sを超える2470 MB/s前後を叩き出し、しかもテストサイズの影響をまったく受けていません。
普通のSSDは大容量モデルではない限り、テストサイズを64 GiBまで引き上げると書き込み速度に悪影響が出ます。Optane 905Pは最初に説明したどおり、64 GiBが相手でも書き込み速度は一切劣化しないです。
体感性能や実用性能に影響が大きい、4KBランダムアクセスのレイテンシ(応答時間)の比較グラフです。Optane 905Pは14.31 μsを記録、2021年に発売された最新世代のPCIe 4.0対応NVMe SSDを軽く3倍以上も凌駕する超高速レイテンシです。
発売から3年近くたった今でさえ、Optane 905Pに搭載されている3D XPointメモリの優位性はまったく揺るぎません。
書き込みレイテンシは15.53 μsでした。
シーケンシャル性能が恐ろしく速いSN850やFireCuda 530にはあと一歩及びませんが、書き込みレイテンシに関してはDRAMキャッシュに吸収される側面もあるので、NANDメモリの優位性というよりはSSDコントローラの進化が大きいです。
ATTO Disk Benchmark
ATTO Disk Benchmarkは、512 B~64 MB(合計21パターン)のテストサイズでスループットを測定し、SSDの性能が安定しているかどうかを視覚的に示してくれるベンチマークソフトです。
ベンチマーク結果からSSDの評価が非常に分かりにくいので、表計算ソフトを使ってグラフ化して他のSSDと比較します。
読み込み速度は2600 MB/s前後でピークに達した後、非常に安定した性能を維持します。しかし、最新世代のPCIe 4.0対応NVMe SSDと比較してしまうと、シーケンシャル性能はやや時代遅れです。
書き込み速度はピーク時に2300 MB/s前後に落ち着きます。読み込みと同じく、PCIe 4.0対応のNVMe SSDに及ばない結果です。
とはいえ、ATTO Disk Benchmarkのテストは基本的にキャッシュ範囲内に収まる内容なので、上記のテスト結果だけでは両者の優劣を判断するのは難しいです。
HD Tune Pro
HD Tune Proは有料のSSDベンチマークソフトです。SSDの容量全域に渡ってテストを実行して、SSDの性能変化(SLCキャッシュの有無や、キャッシュが剥がれた後の性能など)を手軽に調べられます。
HD Tune Proの結果※クリックで画像拡大します | |
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HD Tune Proで注目するのは「書き込み速度の変化」です。3枚目のファイルベンチマーク(250 GB分)を見ると、おおむね一貫して2000 MB/s以上の書き込み速度を維持しています。
Intel Optane 905Pを実運用で試す
ゲームのロード時間を比較
FF14:暁月のフィナーレ(ベンチマークモード)で、ゲームロード時間を測定します。ベンチマーク終了後に、ログファイルからロード時間を読み取ります。
さすがOptaneです。FireCuda 530が7秒台の壁をやっと抜けてくる2021年の中、3年前のSSDにも関わらず5秒台に突入する圧倒的なゲームロード性能を見せつけました。別格の性能です。
ファイルコピーの完了時間
「DiskBench」を使って、ファイルコピーに掛かった時間を計測します。
- ゲームフォルダ(容量65 GB / 76892個)
- 写真ファイル(容量113 GB / 6000枚)
- 圧縮データ(容量128 GB / zip形式)
ファイルコピーに使う素材は以上の3つ。ファイルコピーの基準となるストレージは、PCIe 4.0対応かつ書き込み性能が高速なSamsung 980 PRO(1 TB)です。
読み込み(Intel Optane 905P → 980 PRO)のファイルコピー比較です。残念ながら、シーケンシャル性能の遅さが如実に反映されています。
Optane 905Pがいくら安定した性能を持っているとしても、PCIe 4.0対応の超高速NVMe SSDは100 GB台の広大なSLCキャッシュがあり、キャッシュ範囲内に収まる部分があると純粋にシーケンシャルが速いSSDに勝てないです。
だからインテルはPCIe 4.0対応かつ、コンシューマ向けのOptane SSDを出すべき(※最近日本国内に入ってきたOptane P5800Xはエンタープライズ向けです)。
書き込み(980 PRO → Intel Optane 905P)も同様の傾向が見られます。.zipファイルの書き込みは一番速いですが、SLCキャッシュ範囲内に飲み込まれるゲームフォルダや写真フォルダのコピペ速度は振るわないです。
Premiere Pro:4K素材プレビュー
動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」で、1秒あたり448 MBの4K動画素材をプレビューします。Premiere Proのプレビューは、素材を配置しているストレージの性能に影響を受けやすく、SSDの性能が不足すると「コマ落ち」が発生しやすいです。
コマ落ちしたフレーム数はPremiere Proの標準機能「コマ落ちインジケータ」で3回測定して平均値を出し、動画素材の総フレーム数で割り算してドロップフレーム率を計算します。
4Kプレビューのドロップフレーム率はなんと1桁台の「7.71%」です。
圧倒的なシーケンシャル性能を持つSN850やFireCuda 530ですら20%前後が限度なのに、Optane 905Pは10%を下回ります。Premiere Proは単なるシーケンシャル性能だけでなく、レイテンシ(= ランダムアクセス性能)も意外と使っているようです。
PCMark 10:SSDの実用性能
PCMark 10 Professional Editionの「Storage Test」を使って、SSDの実際の使用シーンにおける性能を測定します。
- PCMark 10(UL Benchmarks)
Storage Testには23種類のテストパターン(Trace)が収録されており、パターンごとの転送速度や応答時間を測定し、SSDの実用性能をスコア化します。
なお、SSDは空き容量によって性能が大きく変化する可能性があるため、空き容量100%だけでなく容量を80%埋めた場合(= 空き容量20%)のテストも行いました(※2回:約2時間)。
Optane 905Pの実用性能スコアは・・・、頭ひとつ抜けた水準に達します。なお、空き容量の影響が逆転している理由は、おそらくエージング効果です。
- Intel reccommends minimum power-on time of 3 hours before running performance evaluations.
DeepL翻訳:インテルは、性能評価を行う前に、最低3時間の電源オン時間を推奨しています。(Intel Optane SSD DC P4800X Evaluation Guide より)
Intel Optane SSDの公式ガイドには「最低でも3時間は通電してから性能を評価してください」と書いてあるように、Optane SSDは性質上、ある程度は通電しないと100%の性能が出ない生物のような工業製品です。
Adobe系ソフト、ゲームロード時間の評価スコア、ファイルコピー性能のスコア、Microsoft Office系ソフトの評価スコア。それぞれの実用性能スコアは以上の通りです。
Optane 905PはAdobeスコア、ゲームロードスコア、Officeスコアの3部門で圧倒的トップスコアを記録します。負けている分野はファイルコピースコアのみ。
実用スコアの内訳 Full System Drive Benchmark | |
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Adobe Score | Adobe Acorbatの起動 Adobe After Effectsの起動 Adobe Illustratorの起動 Adobe Premiere Proの起動 Adobe Lightroomの起動 Adobe Photoshopの起動 Adobe After Effets Adobe Illustrator Adobe InDesign Adobe Photoshop(重たい設定) Adobe Photoshop(軽量設定) |
Game Score | Battlefield Vの起動(メインメニューまで) Call of Duty Black Ops 4の起動(メインメニューまで) Overwatchの起動(メインメニューまで) |
Copy Score | 合計20 GBのISOファイルをコピー(書き込み) ISOファイルを作成してコピー(読み込みと書き込み) ISOファイルをコピー(読み込み) 合計2.37 GBのJPEGファイルをコピー(書き込み) JPEGファイルを作成してコピー(読み込みと書き込み) JPEGファイルをコピー(読み込み) |
Office Score | Windows 10の起動 Microsoft Excel Microsoft PowerPoint |
15分間の連続書き込みテスト
約1 MBのテストファイルを15分間に渡って、ただひたすら書き込み続ける過酷な検証方法です。
一般向けに販売されているほとんどのSSDは、数分ほど連続して書き込むだけで「素の性能」を明らかにできます。SLCキャッシュの有無やサイズ、キャッシュが切れた後の性能低下などなど。
15分の連続書き込みテストによって、SSDのいろいろな挙動が判明します。
参考程度に、比較データにPCIe 4.0対応の超高速NVMe SSDを3つ掲載しています。
4製品それぞれ非常に良い性能ですが、Intel Optane 905Pだけはテスト開始から終了まで、ずっと一貫してほぼ同じ書き込み速度を維持します。15分間の平均書き込み速度は2450 MB/sです。
時間あたりの書き込み量を比較したグラフです。5分~15分すべての時間でIntel Optane 905Pがもっとも書き込み量が多いです。たった15分で2157 GB、自身の容量(480 GB)のほぼ5倍近い書き込みをやってのけます。
重たい動画素材を扱うプロの動画クリエイターにとって、Optane 905Pの安定した高速書き込み性能は役に立つ可能性が高いです。
SSDの動作温度をテスト
高負荷時のセンサー温度
モニターソフト「HWiNFO」で表示できる温度センサーは1つだけです。
- Drive Temperature:NANDの温度
表示する温度はNANDメモリのみ。SSDコントローラの温度は表示されない仕様です。
エアフローを一切与えない環境で、SSDが激しく発熱しやすい「連続書き込みテスト」を10分間実行しました。
巨大なヒートシンクが付いているので、5分ではなく10分ほど負荷を掛けたものの、特にサーマルスロットリングらしき挙動は確認できません。温度自体も最終的に60℃台で、とても安定しています。
サーモグラフィーで表面温度を確認
テスト開始から9分経過したあたりで、サーモグラフィーカメラを使って撮影。ヒートシンク全体に熱が広がっています。側面は60℃近い温度で、触るとけっこう熱いです。
インテルの仕様では最大85℃まで許容されている上に、サーマルスロットリングも確認できなかったですが、一応ケースファンがゆるく風を当てると安心です。
ヒートシンクが巨大なおかげで、ちょっと風を当ててやれば50℃前後に温度を抑えられます。
まとめ:ライバル不在の圧倒的に安定した性能
「Intel Optane 905P」のデメリットと弱点
- シーケンシャル性能はやや時代遅れ
- 3時間は通電しないと100%の性能が出ない
- NVMe SSDとしては消費電力が大きい
- 価格が高い
「Intel Optane 905P」のメリットと強み
- 極めて安定した性能
- 空き容量による性能変化がない
- 非常識なランダムアクセス速度
- 最強のゲームロード時間
- 頭一つ抜けた別次元の実用性能
- 途方も無い耐久性(約5000 ~ 28000 TBW)
- 巨大なヒートシンクが付属(HHHLタイプ)
- 5年保証
Intel Optane 905Pは2018年発売のNVMe SSDですが、3年が経過した今なお、ライバル不在の別次元な性能を見せつけます。
容量あたり約18000倍もの耐久性(主流なNVMe SSDはせいぜい600~1200倍)、空き容量にまったく影響を受けない極めて堅牢な性能特性、最新世代のNVMe SSDを4~5倍は上回る非常識なランダムアクセス性能(応答時間)などなど。
3D XPointメモリならではの優れた特性をあらためて確認できました。しかし、シーケンシャル性能だけは若干、時代遅れな感を否定できません。
特にSeagate FireCuda 530やWD Black SN850は、100層超えの3D TLC NANDと高性能なSSDコントローラによる巧みなSLCキャッシュ展開によって、100 GB程度のファイルコピーにおいてはOptane 905Pを打ち負かす状況です。
もちろん、200・・・500・・・1000 GB・・・と書き込むファイルサイズを大きくすればするほどOptane 905Pが優位ではありますが、実際の使用シーンだと最新世代のPCIe 4.0対応SSDの方が費用対効果は良いと言わざるを得ないです。
ちもろぐの個人的な評価は「A+ランク」で決まりです。同じ価格設定のまま、シーケンシャル性能を2~3倍くらいに改善した後継モデルが出るならSランク評価を付けたい気持ちです。
以上「Intel Optane 905Pレビュー:3年経ってもライバル不在の異次元性能」でした。
Intel Optane 905Pを入手する
Amazonなどで普通に売っていますが、基本的に正規代理店品ではなく「並行輸入品」です。ぼくが入手した個体も、おそらくHP(ヒューレット・パッカード)向けのOEMモデルのリース落ち品な気がします・・・。
性能や品質にまったく問題はないため特に不満はないです。
>PCIe 4.0に対応していればもっと凄まじい記録を出せるのに、インテル何やってるんですかね。3年も経過しているのですが・・・。
Optane SSD P5800Xとか出してんのに無視されんのかわいそう
Optane SSDをコンシューマ向けに出すのやめたかから知らないのも無理はないけど
>だからインテルはPCIe 4.0対応かつ、コンシューマ向けのOptane SSDを出すべき(※最近日本国内に入ってきたOptane P5800Xはエンタープライズ向けです)。
って記事公開直後から書いてあるので、コンシューマー向けで出してほしいって意味でしょうね。
コスパで手が出せない
860proと970proぐらい
960GBで定価15万円なんで、他のSSDでRAID組んだ方が速くて安くて消費電力低くて大容量なのが難点
後継機が出ないのは需要がないからでしょう
コンシューマー向けには過剰な耐久力
決算を見る限りエンタープライズ向けの価格でさえ赤字だったので、コンシューマ向け廃止は時間の問題だった
OptaneとQLCSSDがくっついたやつって発売してたような?アレだったら価格抑えられるんだからとりあえずソレでPCIe4.0の出せばいいのに…
やっぱAMDに苦い思いしてるのかな、それともほぼ1世代で終わるからPCIe5.0でだすのだろうか。
少し話しずれるけどPCIe5.0自体の仕様でレイテイシ下がるよって聞きました、メモリもDDR5にもなるし(DDR4の代わりになるという売り文句があった)Optaneがどうなるのか非常に気になりますね。
価格が論外 これ買う金があるならCPUGPUのグレード上げる
所有欲を満たしたいだけの商品かな
905P 1.5TB使ってるが、
残容量やキャッシュ云々による速度低下の気遣いを全くする必要のない圧倒的安心感が良い。
その分の金を他に回した方が良いという人が価値が見いだせないのは仕方が無い。
他にも回してる上にこれも買う人、これの価値が分かってる人用のアイテムなんだから。
次のレビューはFireCuda 530ですかね
Phisonコントローラなので要注意ですね
開発止めちゃったっぽいっすね。「マイクロン、インテルと共同開発のメモリー技術を断念-ユタ工場売却」
Micronは開発止めましたがIntelはまだ続けていて、Optane SSD P5800Xというものがリリースされていますね
PCIe4.0対応でシーケンシャルリードは最大7.2GB/s、ライトは最大6.2GB(400GBモデルだと4.8GB)まで行く上にレイテンシがさらに短縮されているのでちもろぐさんにはぜひ試してほしいです
最近Neweggでp5800xの400GBを仕入れましたが国内より3.6万ほど安かったです。
905p(2.5吋U.2-M.2)で良ければ960GBが7万位です。
Optaneは仕事で使ってますがアプリの起動や、大量のファイルの中身を舐めるなどの処理がNANDとはまるで速さが違う。仕事で使うならば安いものです。
元インテルのソリダイム D7-P5810とか146PBW(146000TBW)まで耐久性上がってるもはや意味不明な領域
サーバーの電源落ちても消えないメモリとして使おうとしてたぐらいだけあって
とんでもない耐久性ですよね、消えないメモリとセットの新しいPCとか新しいデバイスに期待してたんですけどね、残念です。