「HP Pavilion Laptop 13-an0000」には、今までありそうでなかった「サクラ色」(淡いピンク色)のラインナップがあります。約8万円で淡いピンク色は今のところ貴重な存在で、それだけで大きな価値がある(マジで珍しいよ)。
あとはノートパソコンとしてマトモな製品なのかどうか?を、ちもろぐで詳しくチェックしてみました。
HP Pavilion 13-an0055TUの仕様やスペック
HP Pavilion 13-an0055TUタイプ : スタンダードモデル | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i5 8265U4コア / 8スレッド / 1.6 ~ 3.9 GHz |
メモリ | DDR4-2400 8GB x1 |
GPU | Intel UHD Graphics 620 |
SSD | NVMe 256GB |
HDD | – |
サウンド | Realtek High Definition Audio |
スピーカー | 2個搭載B & O Play製 / デュアルマイク内蔵 |
光学ドライブ | – |
各種ポート |
|
無線LAN |
|
ディスプレイ |
|
キーボード | 日本語(テンキー付き)バックライト機能あり |
カメラ | HP Wide Vision HD Webcam(92万画素) |
バッテリー | 37.7 Whリチウムイオン |
サイズ | 15.5 x 310 x 215 mm最厚部の厚みは17.5 mm |
重量 |
|
保証 | 12ヶ月 |
価格 | 79800 円(税抜)最新価格をチェックする |
HP Pavilion 13-an0055TUは、79800円という低価格で「サクラのような淡いピンク色のデザイン」と「普段使いやオフィス用には十分な性能」を得られる、満足度の高いノートパソコンに仕上がっています。
「低価格」「ピンク色」「そこそこ動く」の3点を求めている人なら、今のところHP Pavilion 13-an0055TU以外に選択肢がほとんど無いので、「ピンクのノートパソコンが欲しい。」ならこれでほぼ決まりですね。
ちもろぐ限定クーポンで7%オフ当ブログ(ちもろぐ)限定のクーポンを使えば、日本HPブランドのパソコンを通常価格より7%割引した価格で購入できます(※ただし10万円以上の製品が対象です)。
ラインナップとカスタマイズ
「HP Pavilion 13-an0000」には2種類のラインナップが用意されています。
- an0055TU(SAKURA)
- an0056TU(モダンゴールド)
違いはカラーリングだけです。「モダンゴールド」と「SAKURA(ピンク)」の2種類。スペック(性能)に違いはないので好みの色で選べばOK。
今回は女性向けにおすすめな「SAKURA」エディション(an0055TU)をレビューします。
HP Pavilion 13-an0055TUを開封レビュー
パッケージング(梱包)
いつもどおりHPのノートパソコンの梱包は茶封筒のようなシンプルなデザインでした。「保証書」は箱に直接貼ってあるので回収するのを忘れないよう、気をつけてください。
梱包を上から開封し、中身をスライドして引っ張り出します。ノートパソコン本体は梱包材でハンバーグ状態で安心です。
付属品をチェック
- セットアップ手順
- HP Service & Support
- 速効!HPパソコンナビ特別版
- 電源ケーブル & 充電アダプター
付属品は以上4つで全部です。
「セットアップ手順」はイラスト付きでていねいに解説してあるので、初めてノートパソコンを使う人でも特に迷うこと無くセッティングができます。
そして付属の冊子がすごい。マイナビと協力して制作した「速効!HPパソコンナビ特別版」は、パソコンの使い方について書籍レベルの内容が揃っています。基本的な使い方はだいたい分かります。
充電アダプターは19.5 V x 2.31 Aで、合計45 Wの仕様。HP Pavilion 13-an0055TUはスペック的にそれほど消費電力が高くないので、45 Wもあれば十分すぎです。
ピンク色のシャーシをチェック
光の加減によって微妙にピンクっぽくなくなるけど、SAKURAエディションの塗装はおおむね「淡いピンク色」です。触り心地はサラサラ、手触りは良いです。
天板にある「HP」のロゴマークは、ツルツルの鏡面仕上げ。背景が映り込むほどの鏡面仕上げになっていて、高級感がちょっと出ます。
シャーシの頑丈さは問題なし。橋の方を持ち上げて、シャーシがミシッとなったり、変形したりしないか確認したところ、特にやわらかすぎるということはなかった。十分に頑丈です。
サイズ感をチェック。HP Pavilion 13-an0055TUは13.3インチなので、A4用紙より横幅が少し大きいだけでした。15.6インチのノートパソコンと比較すると、コンパクトさは一目瞭然。
なお、デジタルノギスで計測した厚みは約16.2 mmでした。スペック表では15.5 ~ 17.5 mmなので、スペック通りの厚みですね。79800円という価格を考えると、妥当な薄さです。
底面には「吸気用スリット」と「ゴム足(厚み1 mm)」があります。吸気用スリットは名前の通り、外気を取り込んでパーツを冷やすために役立ちます(だから布団の上で使わないでね)。
ゴム足は滑り止め効果と、吸気用スリットが空気を取り込みやすくする効果があります。
ヒンジの開口角度は約128°でした。HP Pavilion 13-an0055TUには「リフトアップヒンジ」という、ヒンジを開くとキーボードに角度がつく特殊な構造を採用しているため、開口角度は狭めになるようです。
「リフトアップヒンジ」のおかげで、ヒンジを開くとキーボードに約2°の角度がつきます。たったの2°ですが、実際に使ってみるとたしかにタイピングがしやすくて「意味のあるデザイン」だと分かりました。
本体重量は「1272 g」で、電源ケーブル類は「288 g」でした。合計1.56 kgなので、持ち運びは難なく出来ます。3~4時間の使用なら、電源を持たずに持ち出してもいいでしょう。
ピンク色のデザインはかわいい
淡いピンク色がかわいい… |
---|
ぼくの主観的なイメージですけど、淡いピンク色のデザインって珍しいですね。濃すぎるピンク(ほぼ赤色)なら見かけたことがありますが、ここまで淡いピンク(サクラ色)は貴重です。
他にはRazerというゲーミングブランドが、数量限定でサクラ色のノートパソコンを売っているけど、あちらはスペックの割に値段が異常なほど高いのでデザインだけで買うには微妙。
だから「手頃な価格でサクラ色のノートパソコン」というだけでも、HP Pavilion 13-an0055TUの価値は一気に高くなりますね(実際あまりに売れすぎて納期が1~2ヶ月待ちになった時期もあったらしい)。
シャーシデザインを360°観察
価格の割にデザインは全体的に高級感があります。欲を言えば、ピンク色の塗装は天面だけでなく、キーボード面もピンク色にしてくれたら完璧だったかも。
知り合いの女性※に実機を見てもらったら「キーボードがピンクじゃないの惜しい。」って言われた。それでも、ピンク色という時点で非常に稀なので、あまり欲は言えないかな。
※ちもろぐにイラストを描いていただいているHinaline氏です。
モニターのベゼルを計測。左右は5.15 mmでなかなか薄い。上は11.1 mmで割と薄い方です。スッキリした画面になっています。
キーボードの奥の列にある、幾何学的なデザイン。ここにデンマークのオーディオメーカー「Bang & Olufsen(バングアンドオルフセン)」が製作した、デュアルスピーカーを搭載しています。
ノートパソコンの付属スピーカーにしては悪くない音質。Youtubeをサラッと見たり、作業用にBGMを掛ける程度ならそんなに困らない音質でした。あと音量もかなり大きくなります。
キーボードを触ってみた感想
13.3インチという小さい面積なので、キーボードはかなり詰めた設計です。テンキーは無く、Enterキーのすぐ横にもキー列があるので、慣れない内はEnterキーをやや間違えやすい。
中央にまとまっているキーを使う分(=普通のタイピングそのもの)にはそれほど困らないけど、ショートカットキーなど外側にあるキーを使おうとすると「慣れ」が必要だと感じました。
キーの大きさは約16.3 mmで普通。キーピッチは約18.4 mmを確保してあり、十分です。キーストロークは約1.5 mmなので、キーの大きさを除いて標準的なサイズになっています。
F5キーでキーボードのバックライト機能を有効化。キーボードの刻印が見えづらい時は、バックライト機能を使うと分かりやすいです。豊富なインターフェイス
インターフェイス | |
---|---|
|
|
薄型13.3インチの割にはかなり豊富なインターフェイスです。USB 3.1 Gen1は左右で3ポート。マウスやキーボードを使えますし、高速なポータブルSSDも最大300 MB/sくらいのスピードで使えます。
USB 3.1の「Type-C」は対応しているモバイルモニターに出力可能なので、「HDMI」と合わせて最大3画面の出力が可能です。
無線LANの通信速度
HP Pavilion 13-an0055TUには、インテル製のWiFiモジュール「Wireless-AC 9560」が搭載されています。最大で1.73 Gbpsの通信速度に対応するハイエンドWiFiモジュールです。
帯域幅 | iperf3(受信) | iperf3(送信) |
---|---|---|
0.00-1.00 | 75.9 MBit/s | 75.5 MBit/s |
1.00-2.00 | 73.2 MBit/s | 80.7 MBit/s |
2.00-3.00 | 75.7 MBit/s | 80.7 MBit/s |
3.00-4.00 | 75.3 MBit/s | 78.6 MBit/s |
4.00-5.00 | 74.7 MBit/s | 80.6 MBit/s |
5.00-6.00 | 76.4 MBit/s | 73.5 MBit/s |
6.00-7.00 | 75.2 MBit/s | 78.6 MBit/s |
7.00-8.00 | 76.5 MBit/s | 84.9 MBit/s |
8.00-9.00 | 67.1 MBit/s | 75.5 MBit/s |
9.00-10.00 | 60.3 MBit/s | 77.6 MBit/s |
平均 | 73.0 MBit/s | 78.6 MBit/s |
通信速度のベンチマークを行いました。受信で73.0 MBit/s、送信が78.6 MBit/sでした。インターネットしたりYoutubeを見るのに全く不便しない、必要十分な性能です。
SDカードリーダーの性能
SDカードリーダーを搭載しています。挿し込むと奥まで入ってジャマにならないです。ただし、プッシュ式じゃないので取り出しがちょっとしづらいのが惜しい。
SDカードリーダーの性能
読み込み速度書き込み速度
意外と優秀でビックリ。SanDisk純正カードリーダーには及ばないものの、9割近い読み書き速度を叩き出せた。これくらい出るとかなりストレスフリーにSDカードから写真を回収できます。
メンテナンス性とパーツの増設について
結論から言うとメンテナンス性はよろしくないです。
単にネジを外すだけでは開封できず、ゴム足に隠されているネジも外す必要があります。そしてメモリスロットの空きは無いので、仮に開封できてもメモリの増設は不可能。
メンテナンス性は悪く、パーツの増設にも対応しづらいです。だからこそ「低価格」を実現できている、という見方もできます。
HP Pavilion 13-an0055TUのディスプレイ品質
HP Pavilion 13-an0055TUに採用されているディスプレイパネルは、Chimei(奇美実業)製のIPSパネルでした。型番は「CMN1386」。
あまり聞き慣れないメーカーですが、安価なノートパソコンでは比較的シェアのあるパネルですね。品質は台湾のAU Optronicsや、韓国のSamsungやLG電子には及びません。
もちろん、本レビューでは実際に「X-Rite i1 Pro 2」(分光測定器)を用いて、実測検証を行います。
色再現と輝度
色再現と輝度※クリックで画像拡大します | |
---|---|
コントラスト比 | ガンマカーブ |
|
|
コントラスト比は約350に達しており、なかなかキレのある映像が出ています。ガンマカーブはほぼ理想的な直線になっていて、色の再現度は最初からそこそこ高めです。
出荷設定の色はかなり落ち着いた印象。「X-rite i1 Pro2」を使ってハードウェアキャリブレーション(校正)を行うと、かなり鮮やかなに調整されました。
「鮮やかな方が良い。」という人向けに、作成したカスタムプロファイル(.icm)を配布します。クリックしたらダウンロードが始まるので、落としたプロファイルを適用するだけでOKです。
ディスプレイの明るさ(輝度)を、10%ずつ明るさの設定を変えながら計測しました。
一番暗い設定で「15 cd/m2」で、ほのかに画面が映るくらいの明るさ。最大設定では「234 cd/m2」になり、とても明るい。設定値69~70%で目にちょうど良いとされる「120 cd/m2」になります。
色域カバー率
ディスプレイ上に実際に表示できる色の範囲を示す「色域カバー率」は、一般的な色域「sRGB」に対しては65.3%カバー。更に厳しい「AdobeRGB」だと48%のカバー率でした。
普通に使うには十分なカバー率です。一方で、写真編集やイラスト用に使うには色が足りない。クリエイティブな用途を考えているなら、少なくともsRGBカバー率100%は欲しい。
HP Pavilion 13-an0055TUのシステム性能
定番ベンチマーク
Core i5 8265Uは、ノートパソコン向けのCore i5としては一応かなり新しいCPUですが、従来のCore i5 8250Uと比較して性能はそんなに変わっていない様子。
オフィス用途には十分な性能といったところです。
Windowsの起動時間
「起動」は起動ボタンを押してからデスクトップ画面が立ち上がるまで。「シャットダウン」はシャットダウンを押してから動作音が消えるまで、をデジカメで撮影して計測しました。
Windows 10の起動時間
起動には16秒ちょっと掛かりました。シャットダウンはたったの5秒。SSD搭載ノートパソコンとして十分な起動時間が出ています。
Microsoft Officeの処理速度
Microsoft Officeの処理速度 | ||
---|---|---|
Word | Excel | Power Point |
0.95 秒 | 1.39 秒 | 2.60 秒 |
Wordは1秒以下で処理をこなし、Excelは1秒台で処理を完了。Power Pointは3秒を下回りなかなか速い。Office系のアプリケーションをこなすには必要十分な性能があります。
CGレンダリングの処理速度
CGレンダリングの処理速度を「Blender 2.78」を使って計測。BMWを描写するのに掛かった時間が速いほど優秀という意味です。
Blender 2.78 / BMWの生成タイム
約18分でした。13.3インチのオフィス向けノートパソコンだと、妥当な処理時間といえます。
写真編集とRAW現像
写真編集は「Photoshop CC」で処理速度をテスト。Puget Systems社が配布しているベンチマーク用のバッチファイル※を使い、実際にPhotoshopを動かして性能をスコア化します。
マシン | HP Pavilion 13-an0055TUタイプ : スタンダードモデル | HP Pavilion 15 cs-0000 タイプ : スタンダードモデル |
---|---|---|
CPU | Core i5 8265U | Core i5 8250U |
GPU | Intel UHD 620 | Intel UHD 620 |
RAM | 8GB | 8GB |
総合スコア | 428 /1000 | 440 /1000 |
一般処理のスコア | 37.0 | 37.1 |
フィルタ系のスコア | 39.3 | 41.1 |
Photomergeのスコア | 61.5 | 63.6 |
GPUスコア | 19.8 | 22.8 |
結果は「428点」。最近のノートパソコンとしては、ごく普通の標準的な動作スピードです。メモリが8 GBしか無いので、Raw写真などの大きい素材を扱うと、処理速度が落ちやすい傾向でした。
マシン | HP Pavilion an-0055TUタイプ : スタンダードモデル | HP Pavilion 15 cs-0000タイプ : スタンダードモデル |
---|---|---|
CPU | Core i5 8265U | Core i5 8250U |
GPU | Intel UHD 620 | Intel UHD 620 |
RAM | 8GB | 8GB |
総合スコア | 428.2 | 440 |
一般処理のスコア | 37 | 37.1 |
フィルタ系のスコア | 39.3 | 41.1 |
Photomergeのスコア | 61.5 | 63.6 |
GPUスコア | 19.8 | 22.8 |
テストの詳細結果 | ||
RAW画像の展開 | 9.21 | 12.17 |
500MBへのリサイズ | 24.58 | 23.28 |
回転 | 2.64 | 2.32 |
自動選択 | 27.35 | 27.27 |
マスク | 7.14 | 7.63 |
バケツ | 3.99 | 4.5 |
グラデーション | 0.88 | 0.69 |
塗りつぶし | 17.68 | 23.51 |
PSD保存 | 12.51 | 11.92 |
PSD展開 | 7.11 | 5.68 |
Camera Raw フィルタ | 13.78 | 15.26 |
レンズ補正フィルター | 25.69 | 24.71 |
ノイズ除去 | 36.62 | 28.95 |
スマートシャーペン | 177.74 | 153.07 |
フィールドぼかし | 70.13 | 60.51 |
チルトシフトぼかし | 38.69 | 33.72 |
虹彩絞りぼかし | 62.81 | 53 |
広角補正フィルター | 26.6 | 27.81 |
ゆがみツール(Liquify) | 18.26 | 21.7 |
Photomerge(2200万画素) | 124.84 | 121.79 |
Photomerge(4500万画素) | 179.14 | 171.41 |
※「Puget Systems Adobe Photoshop CC Benchmark」を使用しました。
次はRAW現像(Raw写真をjpeg画像に書き出し)を「Lightroom Classic CC」で検証。使ったRaw写真は全部44枚(合計1.18 GB)です。比率50%、解像度144 ppiで書き出しを実行。
- 書き出しに掛かった時間:1分52秒47
約2分はノートパソコン版Core i5(4コア)なら妥当な処理速度です。趣味で月に100~200枚くらいのRAW現像なら、それほどストレスの無いスピードのはず。
動画エンコード
動画エンコードは無料ソフト「Handbrake」を使って検証する。容量が約1 GBのフルHDアニメを「Fast 480p30(x264)」と「H.265 MKV 480p30(x265)」プリセットでエンコード。
動画エンコード※クリックで画像拡大します | |
---|---|
x264 | x265 |
平均30.37 fps | 平均17.66 fps |
ノートパソコンとしては、本当にごく平均的なエンコード速度でした。目安として過去レビューとの比較を以下に掲載しておく。
Handbrake x264(動画エンコード)
比較してみると、だいたい最新のデスクトップ版Core i5の半分に匹敵する性能ですね。これでも一応は4~5世代前のCore i7並の性能だったりする。
軽めのゲーミング
内蔵グラフィックス「Intel UHD Graphics 620」は、必要最低限の性能しかないのでゲームには向きません。FF14など、軽いオンラインゲームすら動かすのはキツイです。
ストレージの性能と搭載パーツ
SSDは東芝製「KBG30ZMV」の256 GB版を搭載。ベンチマークでは読み込みが約1500 MB/s、書き込みは約1000 MB/sで非常に速い。ほとんどの用途でストレスを感じることは無い速度です。
HP Pavilion 13-an0055TUの熱と動作音
サーモグラフィーで表面温度をチェック
発熱は大人しい。負荷が掛かった状態でキーボード面は最大40℃くらいにしかならない。左右の手の置き場はほとんど熱を出さないので、タイピングのジャマにならないです。
底面は吸気用スリットに熱が偏り、全体的は30~35℃くらいで落ち着いています。CPUのヒートパイプが位置する部分だけ50℃くらいです。
シャーシの熱処理はおおむね優秀で、ストレスフリーな使い勝手を実現。Officeソフトやネットを見るくらいなら、膝置きでも問題なく使える温度でした。
高負荷時の動作温度
CPUにレンダリングで負荷をかけている時に、CPU温度を計測。
i5 8265Uはスロットリングのかけ方がものすごく特徴的です。温度が少し冷えてきたら、クロックを引き上げ、また熱くなったらすぐにクロックを戻す。という動作を何度も繰り返します。
動作クロックの平均値を高めることで性能アップを狙っているのがよく分かるが、正直性能への影響はそんなに無いので特に意味のないスロットリング動作です。
なお、CPU温度は最大79℃、平均で68℃でした。問題なく冷やせています。
静音性能を騒音計で検証
- 周辺騒音:41.8 dBA(極めて静か)
- アイドル時:42.7 dBA(静か)
- CPU負荷:44.2 dBA(まぁ静か)
騒音メーターで計測。
なかなか静かです。アイドル時は耳を澄ますと若干ファンの音が聞こえるけれど、非常に静かな動作音。CPUに負荷を掛けるとファンが勢いよく回って音が出るが、それでも44 dBA前後で普通の動作音です。
バッテリー駆動時間を計測
公称値(スペック)は10時間30分ですが非常にゆるーい条件で計測されているので、ベンチマークと実際の使用シーンを想定してバッテリー駆動時間を計測しました。
バッテリー駆動時間 | |
---|---|
公称値 | 630.0 分 |
PCMark 8 Work | 244.4 分 |
Google Chrome | 309.7 分 |
充電 | 145.7 分 |
表計算ソフトなどを含む、やや軽めのベンチマーク「PCMark 8 Work」でバッテリー駆動時間を計測すると244.4分(4時間4分)に。
次に、Google Chromeでブログを読んだり、Youtubeやニコ動で動画を見たりするなど「よくある使い方」を自動化して、バッテリー駆動時間を計測すると309.7分(5時間9分)になりました。
バッテリー10%から100%にするのに掛かった時間は145.7分(2時間25分)。13.3インチの小型ノートパソコンだと当然バッテリーも小さくなるので、約5時間は妥当なバッテリー駆動時間です。
- プロセッサの状態:5~100%
- 音量:10%
- 輝度自動調節:なし
- 画面の暗転:なし
- 画面の明るさ:120 cd/m2
- バッテリー:バッテリー節約機能(一番左)
- 計測:Passmark BatteryMon(5秒ずつ)
HP Pavilion 13-an0055TU:レビューまとめ
RANK:A+
- 基本的なタスクには十分な性能
- 重量1.27 kgで持ち運びもカンタン
- 唯一無二の「サクラ色」カラー
- 十分な冷却性能
- 最大で3画面の出力に対応
- 余裕のあるキーピッチ
- それなりに音質の良いスピーカー
- 高いコストパフォーマンス
- 難易度の高いメンテナンス性
- 標準的な3Dゲームは難しい
- バッテリー持続時間は短い
- イラスト用にはモニターの色域が狭い
- 日常的な使い方で十分な性能が欲しい人
- 手頃な価格でピンク色のPCがほしい人
HP Pavilion 13-an0055TUは、79800円という低価格で「サクラのような淡いピンク色のデザイン」と「普段使いやオフィス用には十分な性能」を得られる、満足度の高いノートパソコンに仕上がっています。
「低価格」「ピンク色」「そこそこ動く」の3点を求めている人なら、今のところHP Pavilion 13-an0055TU以外に選択肢がほとんど無いので、「ピンクのノートパソコンが欲しい。」ならこれでほぼ決まりですね。
以上「HP Pavilion 13-an0055TUをレビュー:手頃な価格で淡いピンク色は強い。」でした。
自宅ではデスクトップパソコンを用いている学生が出先でノートパソコンを使いたい時(文書作成や講義資料を見る程度)、どのような構成のものがおすすめでしょうか?
CPUは4コア(Core i5やRyzen 5のこと。Celeronはダメ…)、メモリは最低8GB、ストレージはSSDで250GB以上。これくらいは欲しいですね。
使うシチュエーションを選ばないくらいの上品なピンク色で素敵です。
電源コードとかにもバリエーションがあればいいのに