国内BTOと違って、外資系メーカーが販売しているブランドPCは「高い。」という印象がありますが、その中でも「HP」の製品は意外とコスパ路線です。
そこで実際に、税込で10万円を切る低価格を実現した「HP Pavilion Gaming 15」を詳しく検証レビューしてみる。
この記事の目次
HP Pavilion Gaming 15の仕様やスペック

HP Pavilion Gaming 15タイプ : スタンダードモデル | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i5 8300H4コア / 8スレッド / 2.3 ~ 4.0 GHz |
メモリ | DDR4-2666 8GB x1 |
GPU | GTX 1050 4GB |
SSD | Intel Optane Memory 16GB※HDDを高速化するキャッシュ用ストレージ |
HDD | 1TB |
サウンド | Realtek ALC 295 |
スピーカー | 2個搭載B & O Play製 / デュアルマイク内蔵 |
光学ドライブ | – |
各種ポート |
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無線LAN |
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ディスプレイ |
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キーボード | 日本語(テンキー付き)バックライト機能あり |
カメラ | HP Wide Vision HD Webcam(92万画素) |
バッテリー | 52.5 Wh4550 mAh / リチウムイオン |
サイズ | 26 x 365 x 257 mm最厚部の厚みは29 mm |
重量 |
|
保証 | 12ヶ月 |
価格 | 91000 円(税抜)最新価格をチェックする |
今回レビューを進めていくのは、HP Pavilion Gaming 15シリーズで唯一、税込10万円を切る価格設定を実現している「スタンダードモデル」です。
安価ながらもCPUに最大4 GHzで動作する4コア8スレッドの「Core i5 8300H」を搭載し、エントリークラスのグラボ「GTX 1050 4GB※」を搭載しています。
ストレージはHDDですが、Intel Optane Memoryというキャッシュ用SSDを使うことで「爆速化」しており、限られたコストの中で可能な限りのパフォーマンスを得る工夫がされている。
HP Pavilionは個人的に「ブランドモデル」だと思っているのですが、スタンダードモデルを含め価格は全体的にコスパに優れていて良心的なのが意外な印象。
果たして、9万円台でHP Pavilion Gaming 15の最安価に位置するスタンダードモデルは、ゲーミングノートPCとしてどこまでの性能を発揮できるのか?
※ 通常は「2GB」ですが、HP Pavilion Gaming 15には4GB版が搭載されている。
HP Pavilion Gaming 15を開封レビュー
簡素なパッケージ

HP Pavilion Gaming 15のパッケージは驚くほど簡素なモノです。茶色いダンボールにHPのロゴが印刷されただけのシンプルなパッケージ(というより梱包)。

パッケージの裏面に「保証書」が貼ってあるので、回収するのを忘れずに。保証を受けるつもりなら、パッケージごと持っておいた方がいい。

スライドして中身を引き出すタイプでした。ノートパソコン本体は緩衝材でハンバーグ状態になっているので安全です。
付属品をチェック
付属品は全部で5つあります。

- HP Pavilion Gaming 15本体
- セットアップ手順
- HP Service & Support
- 速効!HPパソコンナビ特別版
- 電源ケーブル
- 充電アダプター
説明書がなかなか豪華ですね。

HPのサービスやサポートに関する案内。初回起動時のセットアップのやり方。そしてマイナビと協力して制作したらしい、約250ページもあるガイドブック。

市販の書籍なみに内容がぎっしり詰まっているので、まったくのパソコン初心者でも基本的な内容なら、この冊子だけで学べてしまうレベル。

充電アダプターは19.5 V x 6.9 Aで、最大135 Wの給電に対応します。逆の言い方をすると、HP Pavilion Gaming 15は、最大135 Wの消費電力になるという意味です。
「Core i5 + GTX 1050」ですから、妥当な消費電力だと思います。

電源ケーブルは長さ50 cmほど。充電アダプターと合わせて、約150 cmくらいまで伸ばせます。十分な長さです。
筐体(シャーシ)をレビュー

HP Pavilion Gaming 15の筐体は黒色に塗装され、表面がツルツルに研磨されたアルミニウム製です。底面のフタはプラスチック製ですが、それ以外はアルミニウム製でした。

天板のHPロゴは、ピカピカの鏡面仕上げになっていて鏡のように映り込みます。

筐体の剛性は非常に優秀。ノートパソコンの端っこを親指で支えて持ち上げても、シャーシがたわむようなことはなく常に平らな状態を維持しました。頑丈です。

15.6インチのノートパソコンなので、A4コピー用紙と比較すると一回り大きい。家の中で持ち運びはまったく問題ないですが、外に持ち出すには少々大きい。

底面の四隅には厚み1 mmほどのゴム足が取り付けてあり、滑り止めとして機能する。それだけでなく、エアフローの空間を得るのにも役立ちます。

裏面(左右)に排気用のスリットが、底面には吸気用のスリットが用意されているので、冷却性能はそこそこ期待できそうです。

ヒンジの開口角度は約132°で、ゲーミング用途には問題なし。ヒンジは最初だけかなり硬いので、片手だけでノートパソコンを開くのはちょっと難しかった。

重量はHP Pavilion Gaming 15本体が2377 gです。かなりゴツイですし、頑丈なアルミニウムシャーシを採用しているため妥当な重量。

充電アダプタと電源ケーブルは合計で394 gです。本体と合わせて2771 gで、約2.8 kgになります。家では苦労しないが、外出で持ち出すには少々苦労する。
シャーシデザインを360°観察

カッコイイです。キーボード部分とモニター部分が、中央の一部だけでつながったデザインが近代的でクール。

モニターのベゼル幅は従来モデルのHP Pavilion Power 15より更にスリムになり、左右のベゼル幅は9.4 mm、上のベゼル幅は15.1 mmにまで薄くなっています。

キーボードが光っているように見えますが、光ってません。スイッチ側面にホワイトの塗装が施してあるのです。



裏面ヒンジ部分には「PAVILION」のロゴが印字されています。天板には「HP」のロゴマークが鏡面仕上げを施して印字されていますね。



HP Pavilion Gaming 15は低価格なモデルでありながら、ゲーミングノートのブランドモデルにふさわしい決して妥協の無いデザインです。

キーボード面も詳しくチェック。

右側にはIntelとNVIDIAのロゴシールが貼ってあります。「Core i5+」は、Core i5とOptane Memoryがセットになったシリーズのことです。

デンマークのオーディオメーカー「Bang & Olufsen(バングアンドオルフセン)」が手がけたスピーカーを左右に2個搭載。

ザックリと削り出したような、エッジの効いたデザインのおかげで高級感抜群。

タッチパッドも斜めに切込みを入れたようなデザインによって、角度によっては光をこのように反射する。低価格モデルにしては豪華なデザインですホント。

なお、厚みは26.3 mmでした。一番分厚いところでは29 mmになります。
キーボードは日本語対応でテンキー付き

キーボードは日本語タイプです。Fnが一番下の列に2個追加された影響で、一番下の列のキーはややサイズがコンパクト化されています。
通常のゲームプレイ的に問題はないのですが、普通のフルキーボードに慣れている身としてはタイピングにやや慣れが必要でした。

キーの大きさは約16 mmで問題なし。キーピッチは18.6 mmを確保してあり、フルキーボード並。キーストロークは2 mm強あり十分。

キーボードはバックライトで白色に点灯します。ただしRGB LEDライティングなど、高度な設定には対応していません。
豊富なインターフェイス
HP Pavilion Gaming 15は厚みに余裕があるシャーシなので、各インターフェイスは必要十分なモノが揃えられています。

- USB 3.1 Gen1
- USB 3.1 Gen1
- ケンジントンロック
- SDカードスロット
最大5 GBpsの転送速度を実現するUSB 3.1 Gen1を2ポート備える。ポータブルSSDを高速に使えます。

- 3.5mmプラグ(イヤホン入出力)
- LANポート
- HDMI 2.0
- USB 3.1 Gen1(電源オフUSBチャージ対応)
- USB 3.1 Gen1 Type-C(電源オフUSBチャージ対応)
- 電源コネクタ
反対側には、ゲーミングヘッドセットなどを使える3.5mmプラグがあります。
安定したインターネットができる有線LANポート、マルチモニター化に使えるHDMI端子、電源オフでも給電(充電)ができるUSBポートなど。非常に豊富です。

15.6インチのモバイルモニターにUSB-Cで出力
なお、USB Type-Cはモバイルモニターへの出力に対応しています。HDMIとUSB-Cを使えば、本体含めて最大で3画面のマルチモニターを構築可能だったりする。
無線LANの性能について

ハイエンドNIC「Intel Wireless-AC 9560」を搭載
HP Pavilion Gaming 15は安価なモデルでありながら、なにげにIntel製のハイエンドNIC「Wireless-AC 9560」を搭載しています。
最大1.73 GBitの帯域幅に対応する高性能WiFiモジュールなので、ゲーミングWiFiルーターなどと組み合わせて高速無線ネットワークを実現可能です。


帯域幅 | iperf3(受信) | iperf3(送信) |
---|---|---|
0.00-1.00 | 75.7 MBit/s | 85.9 MBit/s |
1.00-2.00 | 81.3 MBit/s | 80.6 MBit/s |
2.00-3.00 | 76.6 MBit/s | 77.6 MBit/s |
3.00-4.00 | 75.6 MBit/s | 81.8 MBit/s |
4.00-5.00 | 79.5 MBit/s | 74.5 MBit/s |
5.00-6.00 | 81.5 MBit/s | 81.6 MBit/s |
6.00-7.00 | 76.7 MBit/s | 81.9 MBit/s |
7.00-8.00 | 77.0 MBit/s | 81.8 MBit/s |
8.00-9.00 | 59.6 MBit/s | 83.9 MBit/s |
9.00-10.00 | 73.2 MBit/s | 80.7 MBit/s |
平均 | 75.7 MBit/s | 81.0 MBit/s |
通信速度のベンチマークを行いました。受信で75.7 MBit/s、送信が81.0 MBit/sでした。Intel Wireless-AC系としてちゃんと安定した速度が出ています。
メンテナンス性とパーツの増設について

HP Pavilion Gaming 15のボトムカバー(底面のフタ)は全部で7箇所です。エッジの効いたデザインをしているので、フタの取り外し難易度は少しだけ高いですね。

開封にはこれくらいの道具があればOK。「こじ開ける」動作が必要だったため、普段は使わない金属ベラが必須でした。

7箇所のネジを外したあと、分解用ピックと金属ベラを使って後方(排気口のある方)からこじ開けます。

無事、ボトムカバーを外すことに成功。メモリ、HDD、SSD、WiFiモジュール。交換しやすいパーツへのアクセス性は良好。メンテナンス性は十分に高いです。

M.2 2280ソケットには「Intel Optane Memory 16GB」が搭載されていた。交換したい時は、ちゃんとOptane Memoryとの紐付けを解除してからにしよう。

メモリはSO-DIMMスロットで、最大で2枚まで挿し込み可能。1枚しか入ってなかったので、もう1枚追加して容量の増設とデュアルチャネル化が出来ます。

M.2 2230ソケットには「Intel Wireless-AC 9560」が搭載されています。ただしIntel製ハイエンドNICなので、あえて交換する必要は皆無。

ちなみにバッテリーの容量は52.5 Wh(4550 mAh)でした。フル稼働させれば2時間も持たない容量なので、基本的にコンセントに接続して使いましょう※。
※そもそもゲーミングノートPCはほとんどの場合、バッテリー稼働だとマトモに性能が出ない仕様なので、必然的にコンセント接続で使うことになります。
HP Pavilion Gaming 15のゲーミング性能を徹底検証
定番ベンチマーク
フルHD向けベンチマークは、全体的に「標準的」な動作となりました。GTX 1050 4GBはエントリークラスのグラボなので、妥当な性能を発揮していることに。
実際のゲーミングでは、ゲームによって設定を「中」や「標準」に落とさないと快適な動作が厳しい部分もありますね。では、実際のゲーミングもチェック。
標準設定でフルHDゲーミングのfpsを実測

HP Pavilion Gaming 15 / フルHDゲーミング(標準)
平均60fps超平均30fps以上平均30fps未満
標準的な設定で、いろいろとフルHDゲーミングをやってみました。そこそこ動くことが分かりましたが、モンハンワールドやニーアオートマタのような激重ゲームはやはりキツイです。
一方でオーバーウォッチやレインボーシックスシージなど。比較的軽いゲームなら、標準設定(中設定)でカンタンに平均60 fpsを突破できました。
軽いゲームをそこそこの画質でプレイするライトゲーマーにとって、十分なゲーミング性能がHP Pavilion Gaming 15(スタンダードモデル)にはあります。
最高設定でフルHDゲーミングのfpsを実測

HP Pavilion Gaming 15 / フルHDゲーミング
平均100fps超平均60fps以上平均60fps未満
最高設定でゲームをすると、全体的にやや重たい動作になってしまった。CS:GOやDOOMは問題ないですが、最新のAAAタイトルは設定の妥協が必要ですね。

HP Pavilion Gaming 15のコンテンツ性能を検証
Core i5 8300Hは4コア8スレッド搭載で、最大4 GHzで動作するCPUです。2015~2016年ごろのデスクトップ版Core i7並のスペックなので、性能はなかなか高い方。
Cinebench R15のマルチスレッド性能は700 cb台に乗っていて、これはノートパソコンとしては「中の上」くらいに位置するスコアです。
Windowsの動作やオフィスワークはサクサクと動くし、PhotoshopやPremiere Proを用いた軽めの写真編集や動画編集も、ある程度こなせるパワフルさがあります。
レンダリング時間「Blender」
安価なノートパソコンでレンダリングをする人は稀だと思いますが、一応レンダリング速度をBlenderを使って計測しておきました。

結果は、
- 11分55秒(655秒)
約12分になった。シャーシが薄いノートパソコンではCPUが常にフルスピードで動作しないため、デスクトップ版のCore i5よりも少し遅い速度になります。
画像編集「Photoshop CC」

クリエイティブなタスク、と言えばやっぱりAdobe系ソフト。その代表格である「Photoshop CC」のテストも行った。バッチファイルを使って実際にPhotoshopを動かして、処理時間からスコア化します。
マシン | HP Pavilion Gaming 15タイプ : スタンダードモデル |
---|---|
CPU | Core i5 8300H |
GPU | GTX 1050 4GB |
RAM | 8GB |
総合スコア | 480.0 |
一般処理のスコア | 34.9 |
フィルタ系のスコア | 51.2 |
Photomergeのスコア | 67.8 |
GPUスコア | 45.1 |
テストの詳細結果 | |
RAW画像の展開 | 8.76 |
500MBへのリサイズ | 7.2 |
回転 | 2.44 |
自動選択 | 23.82 |
マスク | 11.88 |
バケツ | 3.58 |
グラデーション | 2.86 |
塗りつぶし | 20.78 |
PSD保存 | 42.37 |
PSD展開 | 3.99 |
Camera Raw フィルタ | 21.76 |
レンズ補正フィルター | 28.61 |
ノイズ除去 | 36.42 |
スマートシャーペン | 45.76 |
フィールドぼかし | 28.96 |
チルトシフトぼかし | 25.3 |
虹彩絞りぼかし | 27.48 |
広角補正フィルター | 25.74 |
ゆがみツール(Liquify) | 15.04 |
Photomerge(2200万画素) | 112.54 |
Photomerge(4500万画素) | 163.23 |
総合スコアは480点。10万円を切る、低価格ゲーミングノートPCとして十分過ぎる処理スピードを叩き出しています。
ベンチマークの内容的にメモリを要求されるので、8GBしかないHP Pavilion Gaming 15はやや低めのスコアになった。処理速度を改善するなら、16GBへ増設するのはオススメ。
もちろん8GBのままでも、フルHD解像度の写真編集くらいなら十分にこなせる性能です。
ストレージの性能と詳細
HDDは圧倒的な信頼性で知られるHGST(旧:日立GST)製が搭載されています。このHDDと、キャッシュ用SSD「Intel Optane Memory」を組み合わせることで「爆速化」を実現する。
HDD単体だと動作がどうしてもモッサリしてしまうが、Optane Memoryとの組み合わせで爆発的にスピードが高速化されています。
読み込みは約940 MB/sで、書き込みは約181 MB/sでした。しかし重要なのはランダム速度(4KiB Q1T1)の方で、読み込みが125 MB/s、書き込みが73.9 MB/sに達している。
HDDと比較すると200倍以上のスピードなので、当然Windowsの動作がキビキビしていて、普通の使い方だと「ほぼSSDみたいな使い心地」を実現していました。
ソフトやゲームの初回起動は遅い
Optane Memoryは一度キャッシュを作らないとスピードアップできない仕組みになっているので、Windowsやゲームの起動は「最初だけ遅い」です。
2度目の起動からは、だいたい1.5~4倍くらいまで起動速度が速くなるのでとても快適。これはパソコンをシャットダウンして、再び起動した後も維持されます。
HP Pavilion Gaming 15の熱と動作音
サーモグラフィーで筐体の発熱をチェック

キーボード面の発熱は、ホームベースになりやすい左右はそれほど熱を持たず、中央と画面側に熱が偏っています。
そのためゲーミングで発熱が増加しても、WASDキー付近はそれほど熱を持たないのでゲームプレイにほとんど支障がありません。ユーザーフレンドリーな仕様です。

底面の吸気用スリットが冷気を回収して、ヒンジあたりにある排気用スリットからグラフィックボードやCPUの熱を排出しています。吸気用スリットを塞がないようにしたい。

ヒンジ部分にある排気用スリットがグラボの熱をガンガン排出していて温度は50℃を超えています。このスリットを塞ぐような置き方はしないようにしたいですね。
ゲーミング時の動作温度

CPU負荷が大きいFinal Fantasy XVのベンチマークを実行し、CPU温度を計測した。結果はゲーミングノートPCらしいCPU温度でした。平均で84℃で、標準的な温度です。

グラフィックボードはピーク時でも84℃に留まっており、HP Pavilion Gaming 15の冷却機構がしっかりと仕事を果たしていることが分かりました。
この程度の温度ならグラフィックボードの性能が落ち込む(=サーマルスロットリング)ことはほとんど無いため、GTX 1050の性能を無駄にせずに動作してくれます。
静音性能を騒音計で検証

- 周辺騒音:40.7 dBA(静寂)
- アイドル時:41.7 dBA(極めて静か)
- ゲーミング:47.1 dBA(少し大きめ)
アイドル時は非常に静かな動作音です。ベンチマークソフトでCPUとグラボの両方に負荷を掛けると、47 dBA前後にまで音が大きくなった。
やや大きい動作音ですが、ゲーミングヘッドセットを装着すれば全く気にならないレベル。薄いシャーシで冷やすという都合上、このくらいの動作音も仕方ない。
HP Pavilion Gaming 15のディスプレイ品質

分光測定器でディスプレイ品質を検証
HP Pavilion Gaming 15に使われているディスプレイは、BOE製のIPSパネルです。安価なノートパソコンで採用されやすい傾向のあるパネルですが、実際の性能はどうなのか?
「X-Rite i1 Pro 2」(分光測定器)を用いて、実測検証を行った。
色再現と輝度

黒色輝度は0.619 cd/m2で少し明るい。コントラスト比は約193 : 1で、IPSパネルとして特に問題ない数値。コントラスト比が低いのは、ゲーム目的には悪くない。

ガンマカーブで色の歪みをチェック。緑色だけがキレイな直線で、赤色と青色はわずかに強く出ています。

出荷設定でもそれなりに自然な色合いですが、「X-rite i1 Pro2」でハードウェアキャリブレーション(校正)を行うと、全体的に自然な彩度の映像に調整されました。
出荷設定の色は割りとキレイな方です。しかし「鮮やかな方が好み。」という人もいるかもしれないので、こちらに作成したカスタムプロファイルを配布しておきます。

モニターの設定別に「輝度」を計測。
最低設定で18 cb/m2になり、最大設定で279 cd/m2になりました。室内で使うには十分な輝度です。設定値57%で目にちょうど良いとされる120 cd/m2になるので参考に。
色域カバー率
色域カバー率※クリックで拡大します | |
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sRGB : 63.4% | AdobeRGB : 46.8% |
どれだけの色を表示できるか、を示すのが「色域カバー率」。
HP Pavilion Gaming 15は、一般的な色域のsRGBに対して63.4%カバー。より厳しいAdobeRGBでは46.8%のカバー率に留まった。
安価なスタンダードモデルゆえ、ディスプレイ品質の妥協は避けられない。イラスト制作などのクリエイティブ用途には不足ですが、ゲーム用途には問題ない色域です。
HP Pavilion Gaming 15:レビューまとめ

RANK:S
- 軽いゲーミングならだいたいOK
- 剛性の高いアルミニウム製シャーシ
- クリエイティブなタスクもやや可能
- メンテナンス性とメモリスロットの空き
- 有線LANポートがある
- 最大で3画面の出力に対応
- 普通に使えるキーボード
- それなりに音質の良いスピーカー
- 際立つコストパフォーマンス
- 動作音はやや大きめ
- 外に持ち出すには重たい
- イラスト用にはモニターの色域が狭い
個人的にHPブランドは「高い。」というイメージを持っていただけに、今回レビューしたHP Pavilion Gaming 15のスタンダードモデルは驚くべきゲーミングノートでした。
税込で10万円を切る価格でありながら、同じような価格で競合する他社のゲーミングノートに対して明らかに優位なポジションを取っているのです。
確かに「モニターの色域が狭い」「最高設定では平均60 fpsに届かない」など。コストカットをした上での弱点はありますが、それでもなおコストパフォーマンスは非常に高い。
そして「安い。」とはいえ、HP Pavilion Gamingはれっきとしたゲーミングブランドゆえ、シャーシのデザインも現代的でスタイリッシュなモノ。
しかもシャーシは硬いアルミニウム製で、端っこを親指で持ち上げても全くたわむことがない程度に剛性がとても高い。限られたコストの中でデザイン性と頑丈さを両立しています。
最新ゲームを最高画質で動かすには性能不足感はあるけれど、設定を妥協すれば問題なくプレイできますし軽いゲームなら60 fps以上も狙えます。
総合的に見ると、HP Pavilion Gaming 15(スタンダードモデル)はブランドモデルとは思えないほど…とにかくコストパフォーマンスに優れたゲーミングノートです。
コスパの良いゲーミングノートを探しているライトゲーマーにとって、最高の選択肢のひとつに入るのは間違いないですね。
以上「HP Pavilion Gaming 15をレビュー:意外とコスパが凄いゲーミングノート」でした。
スペック表には6コア12スレッドと書いてありますが、その後に4コア8スレッドを搭載する〜と書いてあります。どちらでしょうか?
4コア8スレッドです。修正しました。
ゲーミングノートpcが欲しい迷える子羊です
今どきのゲーミングノートpcのGPUについてなのですが
1050は今買っていいものなのかどうなのか・・・
いま4,5年経っても高画質(WOTレベル)で遊べるGPU
について考えているのですが(この際pcの壊れる可能性は気にせず)
GTX1060 6GやRTX2070 Max-Qなど候補がいろいろ
まだパソコンについて興味を持ってから1年ほども立ってない
初心者もちには予想が全然立たないのでアドバイスを頂きに来たと言うわけです
ちなみに今考えているのがLegion Y740(17) RTX2070 with Max-Qです
どうでしょうか?
Legion Y740(17)を買ってしまえば、性能に困ることは無いですね。最新AAAタイトルも高画質で普通に動きます。予算的に問題ないなら、それを買ってしまえばいいと思います。
自分が調べた限りでは、Legion Y740(17)はかなり良いモノですよ。
バランス良くまとまっています。
はじめまして。
クリエイターズモデルを購入したものです。
裏蓋をこじ開ける際に気をつけなければいけないことがあれば教えていただけると幸いです。
特にどの部分にヘラをこじいれればいいのでしょう?
https://www.youtube.com/watch?v=-XuJ0rgSTS8
テキストで説明するより、動画のほうが分かりやすいと思いますので、↑の動画の「13秒~1分20秒」を参考にしてみてください。動画と同じ方法で、今回レビューしたノートPCも開封可能です。
「パキンッ!」「パキンッ!」と、音が鳴っていますが、ノートPCに対して無理な負荷がかかっているわけではないので心配なく。
ASUS Zenbook 13 (UX331UN)というモバイルノートpcが、10万円程度なので、コスパ良さそうです。
i5-8250u,8GB RAM,256GB SSD,MX150
Windows helo,IPS パネル(Full HD)、1kgちょいの重さ….
いい品です
ACアダプタの形状は、もうひと工夫欲しい
電気を食うシステムなのは承知していますが
デザインはシンプルで良いからなるべくコンパクトでケーブルは細くして欲しいですね
ショートケーブルと選べるとモアベター
値段は合格点
メモリやストレージの交換が出来るのも◎
(最近のノーパソはこれが出来ないから買いたくない)
これで2in1なら机も広く使えて
即ポチではあった。
radeon
Kaby Lake Gのマシンと比べると(良い石なのに何故か搭載機種が少ない)
イマイチパンチにはかけるなぁ
ノーパソの買い替えは
キャッシュの不具合も直るであろう
10世代目coreまで待ちだな(2年先か…)
ゲーミングノートを否定するサイト等が多い中、ゲーミングノートというモノの存在はどう考えていますか?
ぼくも元々は否定派で正直まったく価値が分かってなかったので、賛成派の意見をいろいろと探した時期があります。それで「なるほど~。」と少しと理解できたので、今ではゲーミングノートもレビューするようにしてます。
ザックリとまとめると、コンパクトでパワフル、かつ全ての機能が詰まってる状態でパソコンがほしいという人は必ずいるということです。「Mini-ITXで小型自作すればいいじゃん。」とは全く違う需要です。
私自身が訳あってどうしてもゲーミングノートしか使えないので、一概に否定するサイトばかりで正直腹が立ちます。エントリー向けのゲーミングノートユーザーに関しては知りませんが、高額ゲーミングノートユーザーは別にコスパとか求めていませんし、拡張性も求めてません。どちらもクソ喰らえって感じです。初めから出来る限り積みますし、スペック上げたければ全部買い替えるだけです。今現在30万弱のゲーミングノートを使用してますが、来月50万のゲーミングノートが届きます。値段や拡張性以上に手軽に持ち運びが出来る超スペックのパソコン、この事実が何より大事です。結局のところ、否定する側は使う側では無いので、ゲーミングノートの存在価値がイマイチ理解出来ないのでしょうね。
まさかのノートレビューでびっくり
もしかしてメーカー案件ではなく個人的に購入されたのかな?
ちなみに直販で買うと税込み約10万近くになるけど
NTT-Xストアみたいに不定期にクーポン配ってるところで買えば最安税込み8万台で買えます!コスパよし!
いつもお世話になってます。
前文のコメントから確かにノートゲーミングpc(スペック)は需要あるなと思います。クリエイタ(エンジニア等)が統合開発環境使う時にも、場所を問わず披露出来るのは便利だと思います、本来の用途とは少し違いますがw
本製品はコスパ本当にいいですね、自分の知ってる限りだとこの下ぐらいのグレードでThinkPad E585がギリギリ及第点かなって思ってたそれぐらいだったのでこの分野ももっと選択肢が広がるといいですね。
ちもろぐさんのファンなんでアフィリンクとか貼ってくれたらそこから買うようにします
いつも楽しく拝見させてもらってます。
細かいようですがインターフェイスの説明の番号と写真の番号があってない気がします。
本当だ…ズレてますね。修正します。
いつもお世話になっております。
CPUやGPUの温度に関してなのですが、ゲーミング時に80℃台の温度が続くのはハードの寿命的にはどうなのでしょうか?個人的にはちょっと心配なのですが…
温度が高いと壊れる…ということは極めて稀な事例なので、故障の心配をする必要はほとんど無いです。一方で、「温度が高すぎて動作が不安定」になることはありますし再現も可能です。
ですので問題にするべきは「動作が不安定かどうか?」になるのですが、HP Pavilion Gaming 15は全く問題ありません。1週間ゲームをつけっぱなしにしても、ブルスクやフリーズはなく安定動作しています。
このことから、その程度の温度は「設計の範囲内」ということになります。どうしても心配なら、冷却台(ファンの付いた台)などを用いてエアフローを補強すると安心です。
[…] 1050搭載の安い機種のレビューで事細かで参考になったところ https://chimolog.co/bto-hp-pavilion-gaming-15/ […]