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小型ゲーミングPCの強みと弱み。「GALLERIA Mini」で実際に確かめる。

「小型PC」というパソコンがある。その中でも特に「変なの~。」と思っているのが「小型ゲーミングマシン」です。ゲーミングノートが異様に重たいように、コンパクトさと性能は中々両立しない要素だと思ってる。

しかし、今回ドスパラの極小マシン「GALLERIA Mini」をレンタルできたので、実際のところ小型ゲーミングPCはアリなのかどうか。実機検証してみることにした。

検証するのは「GALLERIA Mini 1060」

本体重量は実測でわずか1971グラム。13インチ級のゲーミングノートとそう変わらない重量を、ノートPC向けのパーツを使うことで実現したのが「GALLERIA Mini」です。カタログスペックは以下の通り。

GALLERIA Mini 1060
CPUCore i5 7500
GPUGeForce GTX 1060 6GB Laptop
メモリDDR4-2400 8GB x1
マザーボードIntel B250搭載 / Micro STX
SSDM.2 SATA 250GB
OSWindows 10 Home 64bit
電源ACアダプタ(FSP製 / 出力220W)
価格約15万前後

CPUは4コア搭載の「Core i5 7500」。グラフィックボードがノートパソコン向けの「GTX 1060 6GB」なので、必要十分だ。メモリは8GBが一枚だが、余裕を持って8GBを2枚にして合計16GBにしたいところ。

SSDはM.2接続。ただしNVMeではないので、転送速度は普通のSATA SSDとそう変わりません。単に「小さいから」M.2 SSDが採用されたんです。電源はACアダプタより供給する形になる(出力は220W)。

価格は約15万円。似たスペックのゲーミングノートと、概ね同じ価格設定と言える。今回は以下のカスタマイズを施してもらったので…

  • メモリ:8GB → 16GB(8GB 2枚組)
  • SSD:250GB → 500GB

約17万円になりました。税込みで約18万ほど。本音を言えば標準でSSD 500GB・メモリ 16GBは積んでおいて欲しいところだが、最近はメモリの値上がりが酷いので厳しいかな、多分。

GALLERIA Miniは「i5版」で良いと思うよ

今のところ2種類ある。

  1. GALLERIA Mini 1060:約15万(Core i5 7500搭載)
  2. GALLERIA Mini 1060 7700搭載:約16.5万(Core i7 7700搭載)

CPUが「i5 7500」か「i7 7700」かの違いだ。搭載されるグラフィックボードはどちらも「GTX 1060 6GB(ノート向け)」であることに変わりはない。よってi5版で十分です。

グラボがGTX 1070くらいならCPUにi7を選ぶ価値は大きいが、GTX 1060程度では高い差額を出してまでi7版を選ぶ恩恵が小さい。…実際どの程度のボトルネックが生じるのかは以下を参考にしてください。

平均値で見ると、i5 7400(7500とほぼ同スペック)はi7 7700Kに対して約8%劣っているだけだ。それもGTX 1080に対してです。GTX 1060なら尚更問題ないことが分かるかと。

小型ゲーミングPCの「強みと弱み」を検証

GALLERIA Miniは真面目なグラフィックボードを搭載する小型ゲーミングPCとしては、恐らくBTOメーカーの製造するマシンの中で最小サイズです。

さて、この最小サイズのゲーミングマシンを使って、以下に挙げるような小型ゲーミングPCならではの「強み」(メリット)と「弱み」(デメリット)を実際に検証していこうと思う。

  • 抜群の省スペース性
  • インターフェイスは少なめ
  • 拡張性はほぼ無い
  • マトモなゲーム性能は期待できない
  • 熱がこもりやすく冷えにくい

最近は分からないが、少なくとも2014~2015年頃の小型PCに対するイメージはこういったものが多かった。「小型マシンは非力だよ。」的なイメージね。

圧倒的な省スペース性「本当にジャマにならない。」

「小型」を銘打っている通り、本当に小さい。

500mlのペットボトルと並べるとほぼ同じ高さです。

奥行きはわずかペットボトル2本分しか無い。一般的なデスクトップPCなら、ペットボトル8~10本分の奥行きは取るので机の面積を結構食います。しかしこれなら、どこにでも置くことが出来そう。

分厚さはペットボトル1本分。マジで小さい。大型の分厚い百科事典とそう変わらないけど(デカイ百科事典を持ってないから比較画像取れず…)。

Amazon Echo、ねんどろいど、PlayStation 4と比較するとこう。面積だけを見ればPS4よりも小さい。PS4より筐体が大きいPS3やXbox 360より小さいのは言うまでもないですね。

上から見ると、奥行きの浅さが分かります。なお、寝かせて使うことも一応可能だとは思うが…横置きはおすすめ出来ないです。エアフローの都合上ね(あとで詳しく解説します)。

置く場所に悩むことは無いかな、これだけ小さいと。

ディスプレイ、キーボードと並べて配置すると不思議な感じ。大抵デスクトップPCの方が、ディスプレイより背は高かったので違和感がある。ゲーム機からディスプレイに出力してる気分になる。

一応ヘッドセット掛けにも使えるが、エアフローを妨げるので微妙。ヘッドセット側も、内部からのエアフローで加熱されてしまうからあまり良くないかも。

大型PCケース「Define R6」と比較すると、GALLERIA Miniの圧倒的な小ささが更に引き立つね。

ちなみに梱包箱もコンパクト。店舗で買って帰る場合は、片手でお持ち帰りが出来るよ。まぁ…ドスパラ通販で買って輸送してもらう場合はあまり関係ないか。

インターフェイスもそこそこ充実

パソコンのインターフェイス(IO)は利便性に直結するので、無いよりはあった方が良い。小型マシンは筐体の小ささゆえにインターフェイスも少なめだと思われがちだが、このマシンは優秀です。

フロントパネルに「イヤホン入出力」「USB 3.1 Gen1 Type-C」「USB 3.1 Gen1」の3つ。

右側面には「USB 2.0」が2つ。ここにキーボードとマウスを接続すればいいかと。

リアパネルはこんな感じ。

  1. WiFi(802.11ac対応)ポート
  2. LANポート
  3. HDMI(CPU)
  4. 電源
  5. USB 3.1ポート x2
  6. HDMI
  7. Display Port
  8. Mini Display Port

小さいが、USBポートは合計6個もある(デスクトップでは標準的)。グラフィックボードの端子も3個あるので、最大で3枚のマルチディスプレイ環境を構築可能(設定を頑張れば4枚まで)。

小型マシンと言いつつ、標準的なデスクトップPC並のインターフェイスを備えています。あえて難点を挙げれば、ディスプレイ端子にDVIが無いこと。

使っているモニターが安物だと、HDMI端子はついていないことが多いし、DisplayPortはまだまだ普及率が低い端子だ。HDMI対応のモニターがない場合は、事前に変換ケーブルを用意する必要があるだろう。

拡張性にはやはり期待できない

右側のケースは簡単に開くので、開けてみて中身をチェック。

ギッシリと詰まってます。青い羽根がDeepcool製の9mmロープロファイル型のCPUクーラーで、必要最低限の冷却をこなす。メモリはSamsung製のノートPC用が使われていて、スロットは2個だけ

グラフィックボードはMXM接続が可能な超小型タイプ。一般的に入手可能なグラボはどれも「PCI Express」で接続するタイプばかりで、この「MXM」接続のグラボは初めて見る。

取り外し自体は可能ですが…、MXMタイプのグラボを個人で入手するのは多分ムリなので、上位グラボにアップグレードしようとか。そういうことは出来ないと思っておいた方が良い。

反対側は開けるのが面倒くさいため、そのまま観察。無線LANカードと、SSDがM.2スロットに刺さっていますね。その下に空いているM.2スロットが2個。

非常に見えづらいがSATAポートもあるので、付属のケーブルを使ってSATA SSDの増設が可能。うーん…さすがにこの小型マシンに拡張性を期待するべきでは無いですね。

小さいのに実戦的なゲーミング性能「普通に遊べる」

「小型PC」自体はそこまで作るのが難しくなくても、圧倒的なコンパクトさと性能を両立したマシンはまだまだ珍しい存在。

「マジかよ、このサイズ!!」と思ったら、グラボ入ってない…

例えばパソコン工房の「I-Class」は、GALLERIA Mini並の小ささを実現し、更に厚みが半分しか無いという異次元の小型PCだが…。マトモにゲームなんて出来ません(Intel内蔵グラフィックスだから)。

一方GTX 1060 6GBを搭載するGALLERIA Miniは優秀で、「小型マシンは非力。」という定説を覆しそう。実際に検証した結果、本当にマトモに遊べるので「小型ゲーミングマシン」を名乗って問題なし。以下、検証の結果です。

3DMark

「3DMark」はグラフィックボード専用の定番ベンチマーク。大抵のレビュアーが3DMarkを使って「性能良い!!!」とか言ってます。実際のところは「参考程度」にしかならないので注意。

FireStrike

総合スコアは9516点。グラボ自体のスコアは11799点と出ました。全体から見ると上位40%に食い込んでいますね。ここで以前レビューした似たスペックの「GALLERIA DT」と比較する。

マシンGALLERIA MiniGALLERIA DT
総合スコア951610262
グラボスコア1179913109
上位40%36%

ノートPC向けにチューニングされている(特にグラボ)ため、同じスペックでも実際の性能は若干落ちています。それでも、このサイズのマシンとしてはトップクラスの性能ではある※。

※ ベアボーンも含めば、更に上にZOTAC製の「ZBOX」というマシンがあります。しかし、メモリは別売りで自分で差し込む必要があるので、手間と更にコストが掛かるのがデメリット。

TimeSpy

3DMarkで最も重たいTimeSpyだとこんな感じ。

マシンGALLERIA MiniGALLERIA DT
総合スコア36994013
グラボスコア37044113
上位75%67%

10%ほど性能が落ちているが、十分なスコアだと思います。

FINAL FANTASY XIV : 紅蓮のリベレーター

最高品質(フルHD)で実行したところ、10610点でした。小型マシンだが、FFXIVは問題なく遊べる。

  • GALLERIA Mini:10610点
  • GALLERIA DT:11515点

やはり10%ほど低い。

BIO HAZARD 6

カプコンがSteamにて無料配布しているバイオハザード6のベンチマーク。もう4年前(2014年)のソフトなので動いて当然と言ったところ。スコアは16969点で「とても快適」という評価を得られた。

  • GALLERIA Mini:16969点
  • GALLERIA DT:18544点

PHANTASY STAR ONLINE 2

SEGAが配布している「PSO2」の公式ベンチマーク。「最高設定6」で実行し、スコアは45346点。

  • GALLERIA Mini:45346点
  • GALLERIA DT:46256点

ほぼ互角です。

モンスターハンターフロンティア

「MHF」の公式ベンチマーク。22021点、余裕。

  • GALLERIA Mini:22021点
  • GALLERIA DT:23489点

Unigine Heaven

日本ではあまり知られていない、グラボ向けのベンチマークソフト。非常に細かく、作り込まれた世界観が特徴です。そのため、FF14やPSO2の公式ベンチマークなどと比較すると「やや重め」なのもメリットだ。

  • プリセット:カスタム
  • API:DirectX11
  • 品質:ウルトラ
  • テセレーション:エクストリーム
  • アンチエイリアス:8倍
  • 解像度:フルスクリーン & フルHD

「最高設定」で実行させた。

60fpsに届かなったが、スムーズに動いています。

  • GALLERIA Mini:平均58.9fps
  • GALLERIA DT:平均62.9fps

MiniのGTX 1060 6GBはノートPC版なのでクロック周波数がやや低い。そのためデスクトップPCに若干性能が劣るのは仕方がないかな。

SteamVR

Steamで無料配布されている「VRゲーミングが出来るか」を検証するベンチマーク。結果は「レディ」で小型ながら、ある程度のVRゲーミングもこなせる。

  • GALLERIA Mini:平均忠実度6.7
  • GALLERIA DT:平均忠実度7.5

ここまでは単なるベンチマークでした。次は実際のゲーミング性能を確認していく。

CS:GO

Steamにおけるアクティブユーザー数が依然として50万人を超えることもある、人気MOTPS「CS:GO」にて検証。画質は可能な限り「最高設定」にしています。

100fps以上で動作した。平均フレームレートは「176」なので、リフレッシュレートが144Hz超えな「ゲーミングモニター」も問題なく使えるかと。

Rainbow Six Siege

MOTPSではSteamにて3番目くらいに人気のある「R6S」も当然検証した。グラフィック設定は総合品質から「最高」にし、テロハント(ソロ)を1ゲーム実行してフレームレートを計測。

非常に快適です。平均フレームレートは「114.5」。

PUBG(PlayerUnknown’s BattleGrounds)

アクティブユーザー数は300万人を超えることもある、Steamで最高の人気を誇る「PUBG」。絶対に検証しておかないとダメなゲームですね、これは…。

設定は3通りのプリセットで実行。

  1. 「ウルトラ」
  2. 「中間」
  3. 「非常に低い」

PUBGは人によって、画質を追求するか、画質を落としてでもフレームレートを追求するのか。2派に分かれるので画質を分けてフレームレートを測っておく必要がある。

グラフィックス品質で大きくフレームレートが変化しています。PUBGはかなり重たい部類のゲームなので平均60fpsがやっとかな…と思っていただけに、この結果はちょっと驚きです。

  • 「非常に低い」:平均139.1fps
  • 「中間」:平均89.5fps
  • 「ウルトラ」:平均60.1fps

どの画質でも平均60fpsを実現しており、小型ながら恐ろしくパワフルですね。最低画質で遊ぶならハイスペックなゲーミングモニターも運用可能だ。

黒い砂漠

2017年、MMORPGというジャンルでもっとも国際的な高い評価と成功を遂げた「黒い砂漠」。日本でもかなり人気のあるタイトルなので検証してきた。

中間設定最高設定最高仕様β

3種類の画質設定で検証した。もちろんゲーム側の省電力モードはOFFにしています。

余裕の快適さだった。都市部や人口過密なエリアではフレームレートが急落しているが、それでも30~40fpsは維持できているので許容できます(激重なβ画質だと20fps近くまで落ちるが…)。

  • 中間設定:平均100.2fps
  • 最高設定:平均74.9fps
  • 最高仕様β:平均35.8fps

最高仕様βは重たいけれど、スクリーンショット撮影用なので30fps以上も出ているなら言うほど問題にはならない。実用上の最高画質である「最高設定」なら平均75fpsも出ているから、十分ですよ。

Witcher 3 : Wild Hunt

それなりに重たいが、気づけばもう2015年のゲームだから2年前のタイトルになる。NVIDIA HairWorksを有効にして「最高設定」でフレームレートを計測してみた。

平均フレームレートは47.6fpsで、60fpsには届かなった。NVIDIA HairWorksは無効にしてプレイした方が無難だな。さすがに重たい。

Fallout 4

未だに根強い人気があるベストセラータイトル。2015年発売のタイトルです。設定を一括で「ウルトラ」にしてフレームレートを計測してきました。

街中がやや重たい傾向が見られたが、平均フレームレートは「64.8」なので問題なし。

Nier : Automata

グラフィック品質の割には非常に重たいと有名な、PC版「Nier : Automata」。グラフィック設定は当然、可能な範囲で「最高」にしている。

上限の60fpsに張り付き状態にはならず、平均「51.3」fpsにて終了。若干もたつきが感じられるけれど、普通に遊べます。

Rise of Tomb Raider

2016年に発売された、リブート版トゥームレイダーの最新作。DirectX12を有効化し、グラフィック設定は「規定:最高」にして計測しました。

平均フレームレートは「56.8」fpsでした。概ね問題のない動作です。

Grand Theft Auto V

Steamにて1日5万人のアクティブユーザー数がいる、超広大なオープンワールドを舞台にした犯罪をこなすゲーム…。

グラフィック設定のほぼ全ての項目を「超高」にし、フレームレートを計測した。ただし、極端に動作が重たくなる「MSAA」は抜いています。

軽快な動作だった。平均フレームレートは「103.3」fpsで余裕。

DOOM 2016

ホラーFPS「DOOM」シリーズの最新作ですが、ホラー要素はほぼ消えて爽快ガンシューティングみたいな仕上がりのFPS。最高設定にすると、かなり美麗なグラフィックです。その割には意外と軽く動く3Dゲームだ。

常時60fps以上で動作を確認。平均フレームレートは「96.9」fpsでした。

Deus Ex : Mankind Divided

かなりの重量級タイトルで知られる「Deus Ex : Mankind Divided」(DXMD)。

最高設定でプレイしたところ、さすがに重たかった。街中の超ディティールを堪能するには、GTX 1060では力不足な感がある。平均フレームレートは「54.8」fpsですが、体感では45fpsくらいが妥当かな。

Watch Dogs 2

ハッカー(というよりクラッカー)の主人公が、オープンワールドの都市を舞台に巨大権力に立ち向かっていくTPSゲーム。

平均フレームレートは「58.5」fpsと、ギリギリ60fpsに届かなったけれど十分軽快な動作でした。

Metal Gear Solid V

「史上最高の未完成品」などと評されている問題作、MGSV:TPPも試してみた(ゲームプレイの楽しさは普通に神ゲーです)。

ほぼほぼ常時60fpsだった。MGS Vの動作は問題ないな。

マインクラフト

マインクラフトは検証するまでも無く、問題なく動作するとは思う。しかし毎回実機レビューでやってるので検証してきた。使用したバージョンは1.12.1で、Optifineを導入済み。

描画距離を16チャンクにして計測するとこんな感じ。まぁ…余裕ですよね。入り組んだ建築を長時間やっても3D酔いは起こらない。

負荷が一気に増えてフレームレートが出づらくなる「KUDA」シェーダーを導入するとこの通り。描画距離を32チャンクにすると平均35.8fpsと絶望的。16チャンクなら平均74.9fpsなので、シェーダーで遊ぶなら16チャンクで。

デスクトップPCとそう大差ない、優秀なCPU性能

Cinebench R15は定番のCPUベンチマーク。レンダリング処理を実行させ、その速度でCPUの性能をスコア化する。GALLERIA Miniの結果は以上のとおりでした。

マシンGALLERIA MiniGALLERIA DT
マルチスレッド606574
シングルスレッド152153

「i5 7500」の性能を問題なく発揮しています。後で確認するけれど、GALLERIA Miniは意外と冷えてくれるんですよね。だから、きちんと性能が出てくれる。

パソコンとしての性能をスコア化する「PCMark 8」も3種類実行してきた。

PCMark 8 – HomeGALLERIA MiniGALLERIA DT
スコア52485048
上位3%5%

なぜか標準的なデスクトップマシンである「ガレリアDT」の方が劣っているスコアが出ています。GALLERIA Mini強いな。

PCMark 8 – CreativeGALLERIA MiniGALLERIA DT
スコア76146961
上位8%11%

「Creative」モードも同様にGALLERIA Miniの方が優秀。

PCMark 8 – WorkGALLERIA MiniGALLERIA DT
スコア52024956
上位10%16%

「Home」モードも同じ傾向になった。

エンコード性能もチェック。無料の変換ソフト「HandBrake」を使ってx264エンコードを実行させたところ…平均で43.77fpsという結果になりました。

HandBrakeGALLERIA MiniGALLERIA DT
秒間処理フレーム43.7741.06

エンコードの処理速度まで優秀だとは。個体差はあるかもしれませんが、今回のGALLERIA MiniのCPU性能は普通に凄いです。小さいくせに標準デスクトップマシンと比較してほとんど劣っていない。

熱がこもる?…それが意外と冷えてる

PUBGをウルトラ画質で実行中に、MSI Afterburnerを使ってCPU温度を記録しました。ものすごく狭い筐体だから、てっきり70度オーバーかと思ってたが。実際には平均62.7度でした。

これだけ冷えていれば実用上は何の問題はない。どうりでCPU性能がちゃんと出ているわけだ。ちなみにガレリアDTは平均54度だった。

グラフィックボードも意外と冷えている方。PUBG実行中は常時73度で推移してて、CPUと同様に実用上の問題は無し。85~90度を超えてくると怖いけど、全然余裕ですね。

ちなみにガレリアDTは平均70.7度、ゲーミングノートのGKF1060は平均73.4度だった。

冷える理由 = 筐体全体からの排熱(エアフロー)

ゲーミング時のGALLERIA Mini内部のサーモグラフィー画像。ものすごく熱くなってて、グラフィックボードのヒートシンクは約70度近い温度になっている。

その熱を、筐体の両側からガンガン排熱しています。特に左側面(右の画像)からの排熱は強力で、すぐ横に置いていたPS4がぬるくなっていました…。

両側から排熱するので、こういう使い方は良くない

よってこの小型マシンはどこにでも置くことが可能ですが、両側を塞がないように配置するべきですね。

騒音は標準的

アイドル時(何もしていない)は47~48dBAで、静音というほどでも無いけれど気にはならない。ゲーミング時は50dBA前後に上がり、ちょっと気になるレベル。「普通」ですね。

まとめ「小型ゲーミングPCは意外と行ける」

  • 抜群の省スペース性
  • インターフェイスは少なめ
  • 拡張性はほぼ無い
  • マトモなゲーム性能は期待できない
  • 熱がこもりやすく冷えにくい

ここまで以上の項目を検証してきた。GALLERIA Miniの場合は傾向が大きく違うことが分かったね。

小型PC「強みと弱み」の定説GALLERIA Miniによる検証結果
抜群の省スペース性本当に抜群な省スペース性だった。
インターフェイスは少なめUSBポートは6本、「少なめ」ではなく「標準的」だった。
拡張性はほぼ無い確かに少ない、手間はかかるがSSDの増設は出来そう。
マトモなゲーム性能は期待できない検証した全てのゲームが最高設定でマトモに動いた。
熱がこもりやすく冷えにくい両側からの排熱は予想以上に強烈で、実用上問題ないレベルまで冷えていた。

GALLERIA Miniは小型PCの問題をほぼ解決

  • 抜群の省スペース性
  • 標準的なインターフェイス
  • 最新ゲームもおおむね平均60fpsで動作可能
  • 両側からしっかり排熱し、実用上問題のない冷却性能
  • 拡張性はやっぱり少なめ

小型PCによく言われがちなメリットとデメリット(=定説)はほとんど覆しました。ゲーム機のように小さく、かつマトモに動いてくれるゲーミングマシンを求めているなら「GALLERIA Mini」で問題無いですね。

残された課題は「価格」のみ

マシンGALLERIA Mini 1060GALLERIA DT 16GB
CPUCore i5 7500
GPUGTX 1060 6GB LaptopGTX 1060 6GB
メモリDDR4-2400 8GB x2
マザーボードIntel B250搭載 / Micro STXIntel B250搭載 / Micro ATX
SSD500GB
HDD1TB
OSWindows 10 Home 64bit
電源ACアダプタ(FSP製 / 出力220W)550W(80+ BRONZE)
価格18万14.5万

今回のGALLERIA Miniと似たカスタマイズを施したガレリアDTを比較するとこうなる。性能はほぼ互角ですが、「小さい」というだけで価格が3.5万(+24%)も変わってくる。

この差額を出してまで…

この「圧倒的なコンパクトさ」を手に入れるべきかどうか。人によってかなり意見が割れるところだと思う。だって18万も出すなら、ドスパラで一番人気の「ガレリアZV」にも手が届くんだよ。

i7 8700KとGTX 1070 Tiを搭載する「ガレリアZV」

  • 多少高くても構わないから、パワフルで場所を取らないマシンが欲しいのか。
  • 同じ値段を出すなら、更に高性能なゲーミングマシンを手に取るか。
  • 同じ性能のデスクトップマシンが安いなら、コスパ重視でガレリアDTを取るか

どういう価値基準で行くかによって、選ぶべきゲーミングマシンは変わってくる。

初心者もち
でも、PS4より小さいのに大抵のゲームが最高画質で動くんでしょ。なら多少高くても気にしないよ~。
自作歴17台のやかもち
と思ってる人なら「GALLERIA Mini」が推奨スタイルで確定だな。

以上「小型ゲーミングPCの強みと弱み。「GALLERIA Mini」で実際に確かめる。」でした。

小型は憧れるけど、やっぱり高いな…という人へ

ゼリオ氏
いや…僕は場所とっても良いので「高性能」な方が良いんだが…
自作歴17台のやかもち
なら「ガレリアZV」とか「ガレリアZZ」の方を検討するべきだね。
Hinaline
私はコスパ重視で考えてる。小型は好きだけど、値段にはちょっと逆らえないです。
自作歴17台のやかもち
とにかく安く動いて欲しいなら「モナークIH」を。平均60fpsを目指すなら「ガレリアDT」を検討してみて。
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7 件のコメント

  • NEC、富士通が主流にしている液晶一体型パソコンに比べると、分離型パソコンはスタイリッシュでなくオタクっぽさを感じます。
    こちらの製品は真正面から見る限り武骨さは感じませんので、部屋に置きやすいのかなと思います。
    排熱の関係で、すぐ近くにブックスタンドなどを設置できないのは惜しいと思います。

  • ゲーミングPCは拡張性があるのが最大の強みなのに、それを自ら捨ててしまっているのはずっと前から疑問だった
    値段が全然違うPS4よりも薄くて小さいことを錦の御旗にしているのは惨めでしかない

    • このマシンは、小型PCに言われがちな問題点をそれなりに解決しているものの…。おっしゃる通り、そもそも「小型ゲーミングマシン」というコンセプト自体が、色々と破綻してる感があるのは否定できないですね。
      スペースの問題で小型マシンを選ぶなら、普通サイズのゲーミングマシンを選んでPCデスクを追加購入した方が確実に安上がりですし(1万円で140cm台が買える)。
      しかし実際には、こうしたマシンがBTO各社から色々と出ている。需要自体は必ずあり、価値の感じ方は人によって違うということかと。

  • 買いましたが、「こういうPCが欲しい」ではなくて「こういう場所や環境で使うのでその中でなるべく理想を満たすものを」という考えで選びました。つまり主眼はPC自体よりもPCを使う状況や想定される使い方です。
    PC自体の構造やコンセプトを主眼に考えるから惨めだの破綻してるだの強い貶し言葉が出るんでしょうね。確かにそれなら私も同じ感想です。

    • 小型PCでよく言われる「拡張性の無さ」という問題は、ハードウェアの進化によって解決される問題かなぁ~、と思ってます。
      極端な話、今のMacBookは20年前くらいのスパコンより性能で勝ってたりするので、5年~10年くらい経つと小型PCが主流な時代が来てても不思議ではないかも。
      小型だけど4Kゲーミングを3桁fpsでゴリゴリ動かせるマシンがあったら、後からわざわざパーツを増設したり拡張する必要もないので。
      そのくらいハードウェアの進化が進んだ未来では、拡張性を求める人は少数派になってしまうと思います…。

  • 昔はゲームの際内臓サウンドカード必須でしたが今は必須じゃありませんし、外付けも出来る。
    CPUやグラボの排熱も昔ほど酷くないし、大きいケースに入れる必要も無くなってきた。

    あと寮とか狭い部屋に住んだり、転勤など引っ越しを常に考えるような環境だと、
    この小型ゲーミングPCという選択肢はアリだと思う。
    移動させるのにそこまで手間にならない。

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