プロゲーマーや実況者がよく使っているイスと言えば、レーシングカーの座席みたいなデザインを持つ「ゲーミングチェア」。人間工学を意識して作られてて、ゲーム以外の用途でも使える。PC同様「大は小を兼ねる」的な存在です。
本記事ではゲーミングチェアの選び方を解説し、その後に筆者が「良さそう。」と思ったチェア10個を紹介。
ゲーミングチェアの選び方
ゲーミングチェアとは「人間工学」(エルゴノミクス)を考慮してデザインされたイスのこと。ある程度、人間の体を考えて生み出されたデザインである都合上、要件さえ満たせば値段を問わずどれでも良い具合にフィットする。
実際に筆者の地元にある巨大家具屋さんに行って、いろいろな社長イスやゲーミングチェアを試座してみたところ、たしかにどれも体にフィットするように作られていることがよく分かった。
ただ、どれも同じかと言うとそんなことはもちろん無い。座面のデザインや使われている素材によって座り心地に大きく差が生じるし、ランバーサポートクッションの形も重要。どれだけのエルゴノミクスを備えるかも、評価が変わってくるポイントでしょう。
ゲーミングチェアの要件
選び方をいろいろと解説する前に、一応ゲーミングチェアの定義的なモノについてサラッと紹介しておきます。
- 背もたれが大きいので全身の重さを傾けることが可能
- 疲れにくくするために、適度にクッション性のある素材が使われる
- 「リクライニング機能」で背もたれの角度を調節可能
- 肘を置いて肩への負担を減らせる「可動アームレスト」が取り付け済み
- イスとしては本体重量が非常に重たい(20kg以上なら安心)
基本的に座っている状態で体に掛かる負担をできるかぎり減らして、疲れを溜まりにくくする狙いがある。ゲーム(またはデスクワーク)に費やしている時間が長い人ほど、体への負担が少ないイスは長期的に有用。
ゲーマーの場合は1日に数時間レベルでイスに座っている人も珍しくないと思うので、ゲーミングチェア(または体に合ったイス)の導入は健康面から見てもとても大事だと考えられる。チリも積もれば山となる…です。健康は損なって初めて価値が分かる。
2種類ある座面のタイプ
ゲーミングチェアとして売られているチェアの座面は、大きく2種類に分かれています。レーシングカーのシートと似た「クッションタイプ」と、オフィスチェアで見かける「メッシュタイプ」の2つです。
どちらにもメリットと弱点があるので解説。
クッションタイプ
ウレタンクッションや、高級品だとモールドウレタンクッションといった素材が使われている。やや高反発な素材な割に、低コストで製造できるためゲーミングチェアや安価な社長イスで多用される傾向がある。
普通のウレタンとモールドウレタンの違いは、金型にウレタンを流し込んで成形を行うかどうか。モールドはよりフィットしたクッションを成形できるが、その分コストも高い。比較的高価な、2万~3万円のゲーミングチェアで採用されているようです。
- 低コスト
- 優れたクッション性
- 負担の少ないフィット感
- 経年劣化しやすい
- 夏場は蒸れやすい
なお、基本的にゲーミングチェアの座面にはウレタンクッションが使われている。そのため、ゲーミングチェアの中からイスを選ぶ場合、座面のタイプで選ぶ余地はほとんど無い。
メッシュタイプ
ゲーミングチェアではあまり採用例が多くないが、最近はバウヒュッテというメーカーからフルメッシュを採用するゲーミングチェアが出ています。ポリウレタンを使うクッションタイプと比較した場合の利点は…
- 背景や床が透けるので圧迫感の少ないデザイン性
- 通気性は抜群で、夏場も蒸れにくい
- 経年劣化で座面がへたることはない
などがメリットとして挙げられる。PUレザーでカバーされているクッションタイプとは圧倒的に通気性が違うので、汗をかきやすいタイプの人にとって最適な選択肢になると思います。
一方、メッシュタイプには弱点もある。
- クッション性はもちろん劣る(ソフトメッシュならマシ)
- ホコリや糸くずが溜まりやすく、メンテナンス性に欠ける
- メッシュはウレタンより加工が難しく、コストが高くなる
- フレーム部分と足の接触は好みが出る
座り心地に関しては、好みが出やすいかと。自分が試座したところでは、メッシュタイプよりモールドウレタンを使ったゲーミングチェアの方が心地良かったですね。
ただ、自分が座ったメッシュタイプのイスは1~2万円くらいが中心で、4~5万を超えるようなイスは置いていなかったので試せていない。ハーマンミラー級になると別物なのかも?
体に合う座面を選ぶ
一般的なクッションタイプのゲーミングチェアを選ぶという前提で、次は自分の体にしっかりとマッチする座面について考える。
座面の高さ:かかとが浮かないこと
座面が高すぎるのは良くない。座面が高すぎて足裏が床から浮いている状態になると、足裏で支えていた足自体の重量が太ももに掛かってしまう。太ももの血行不良の原因になり、老廃物が溜まったり…むくんだりと不健康。
かかとが床にしっかりと付く程度の座面高がおすすめ。ゲーミングチェアには高さ昇降機能があるけれど、身長が低い(または高すぎる)場合は、昇降範囲に注意。チェアによっては最低値が高すぎることもあり得ます。
ちなみに、多くのゲーミングチェアは42cm~52cmの昇降に対応。最低42cm…、身長が160cm以下になると心配ですね。身長が145~160cmくらいなら、最低38cmくらいから昇降できるチェアの方が安心。
身長 | 座面高 |
---|---|
200cm | 49.0 cm |
195cm | 47.8 cm |
190cm | 46.5 cm |
185cm | 45.3 cm |
180cm | 44.0 cm |
175cm | 42.8 cm |
170cm | 41.5 cm |
165cm | 40.3 cm |
160cm | 39.0 cm |
155cm | 37.8 cm |
150cm | 36.5 cm |
145cm | 35.3 cm |
140cm | 34.0 cm |
ただし、座面高をしっかりと選んでも今度はデスクの高さが合わないことがある。デスクのせいで結局チェアの高さを下限値まで下げられない可能性は残されているので、注意。
筆者は電動昇降式デスクでこの問題を解決しています(が…それなりに良い値段します)。
座面の奥行き:浅すぎず、深すぎず
奥行きが不足しているイスは、そもそも座ってみると「しんどさ」がある。奥行きが足りないと体重がおしりの後方だけに集中して、太ももなどに分散されにくいから、無駄な負荷が掛かった状態に。
もちろん、人間工学を考慮してデザインされているゲーミングチェアは、どれを選んでも座面の奥行きが問題になることは稀。だからあまり気にする必要が無いと思います。
逆に奥行きがアリすぎて合わない、という場合は「ランバーサポートクッション」と呼ばれる腰にあてられるクッションが付属するチェアを選ぶと安心です。クッションを用いることで、間接的に奥行きを若干ですが調節できる。
座面の厚み:底面フレームに当たらないか
最後は座面の厚みについて。店頭でいろいろと座ってみたけれど、ゲーミングチェアを謳うイスで座面の厚みが問題なることは無かったです。多くは8cmくらいの厚みがあって、値段が上がると10~12cmくらいに。
座面の厚みを選ぶ時のポイントは「寿命」。いずれはクッションが経年劣化でへたる可能性があるので、想定して少し分厚めの座面を選ぶのはアリです。
予算に合わせて座面の材質を決める
ゲーミングチェアの場合は、シートカバーの材質は主に2つ。ファブリック(布製)か、PUレザーと呼ばれる合成皮革から選ぶことになる。それぞれのメリットと弱点について解説。
ファブリック(布)
見ての通り「布」(主にポリエステル繊維)を使ってクッションを包んでいる座面です。微妙にザラザラとした布らしいさわり心地が特徴的。
- 通気性が良く、蒸れにくい
- PUレザーより期待寿命がやや長いかも
ファブリック張りのメリットはこのあたり。通気性はさすがにフルメッシュタイプと比較すれば全然ダメですが、PUレザーよりは若干良い。表現しにくいが、レザーより凹凸があるので密着感はやはり少ないと言ったところです。
寿命についてはよく分かりません。ファブリックは寿命が良いと言われるが、ゲーミングチェアは未だにレザーと布で二分されている。本当にファブリックの寿命が突出して優秀なら、未だにレザーを使う理由が分からない。
- やや値段が高い傾向
- 汚れやすい
ファブリックを採用するゲーミングチェアは2.7万円以上に多い。1~2万円では、あまり無いようです。そして布なので汚れやすい。細かいゴミが挟まったり、飲み物をこぼせば染み込んだり…。
ゲーム中にボリボリと飲食をしなければデメリットにはならないが、一応ね。
PUレザー(合皮)
PUレザーは非常に多くのゲーミングチェアで使われている。PUレザーは、余ってしまった皮革を集め、ポリウレタンを使ってコーティングを施したものになる。合成皮革やフェイクレザーと呼ばれるものと同等です。
- 比較的、安価な傾向
- 汚れにくい
3万円以上の高価なゲーミングチェアにも採用されている一方で、1万円台の安価なチェアにもPUレザーは使われている。1~2万円のチェアはほぼPUレザー張りなので、コスパ重視なら選択肢は実質1つになる。
安さ以外のメリットは汚れにくさ。モノによるが撥水性も強いので、汚れても掃除しやすい。もちろん、安いだけあって弱点を抱えています。
- 蒸れやすい
- 理屈では耐久性が劣る(はず)
本物の革と違って、ポリウレタンでがっつりコーティングされているため通気性は悪い。汗をかきやすい人など、蒸れるのが気になる人はファブリックを選んだほうが良いです。
次に耐久性。自分がかれこれ10年以上使ってるリビング用のイス※は、9年目くらいでポロポロと表面が剥げてきた。確かに、合成皮革は水分の影響で劣化(加水分解)してしまうので仕方がない。
でも9年って…、十分な寿命だと思うんだよね。ファブリックより、寿命が短い可能性が多少はあるかもしれないくらいの認識で良いかと。AKRACING製の5万超えのチェアでも、普通にPUレザー採用だったりする。
ファブリックもPUレザーも、同じ価格ならさほど耐久性は変わらないかもしれません。5万のPUレザーと、3万のファブリックなら、値段が高いほうが寿命も長いという認識です。
5万のPUレザーの低評価レビューを一応チェックしたところ、レザーが剥げてきたというレビューはほぼ皆無。耐久性に関しては値段相応の世界と考えるので、ファブリックに過剰な期待はしなくていいでしょう。
※ 価格は5000円ほど。価格を考えると、9年も剥げなかったのは優秀。
エルゴノミクスは自分にとって十分か
シートカバーの次は、ゲーミングチェアに搭載されている人間工学(エルゴノミクス)をチェックする。価格が高いほど、エルゴノミクスは豊富で、安価なチェアほど必要最低限のエルゴノミクスに留まっている。
予算に応じて、自分によって必要なエルゴノミクスを選べば良い。
リクライニング機能
ほとんどのゲーミングチェアに搭載されています。違いは最大傾斜と、角度を固定できる固定式リグライニングかどうか。段階式か無段階なのかなど。
モニターアームを駆使してディスプレイに角度を付けるなどすれば、いろいろな角度でゲーミングが出来る。寝ながらゲーミングを考えているなら、固定式リクライニングはかなり重要(その分高いけど)。
ロッキング機能
前後にゆらゆらと揺れるロッキングチェアというイスがある。それと同じことをゲーミングチェアで出来るようにしたのが「ロッキング機能」。個人的に必要性はイマイチだが、必要な人は要チェック。
ロッキングには4種類ある | ||
---|---|---|
背ロッキング | 背もたれだけが可動するタイプのロッキング。採用例は非常に多く、オフィス用チェアでも見かける。 | |
座面ロッキング | 背もたれと座面が同じ角度を保ったまま可動するロッキング。 | |
シンクロロッキング | 座面1に対して、背もたれが2倍動く特殊なロッキング。背筋を伸ばしやすいのでリラックスしやすい。 | |
フロントロッキング | 座面がずっしりと高さを下げる形で動くロッキング。足が宙に浮かないのがメリット。 |
ロッキングには4つの方式がある。パソコンの前で使うという都合を考えると、シンクロロッキングがベスト。
アームレスト(肘置き)
肘置き(アームレスト)は腰痛対策として有名。そして人それぞれ最適な座面の高さが違うように、肘置きも人によってちょうど良い高さ(=肘置きに肘を置いて90°になる位置)が違う。
そのため、少なくとも高さ調整(イラストのZ方向)くらいはできる可動アームレストがおすすめ。価格が高くなると、奥行きの位置(X方向)や回転角度(Y角度)まで調節できるアームレストもある。
昇降機能の高さ範囲
AKRACINGなど、海外メーカーのゲーミングチェアで注意したいのが昇降機能の高さ範囲。ほとんどのゲーミングチェアが42cm~52cmの昇降範囲を備えるが、身長が低い傾向にある日本人を想定していない。
最低でも42cmということは…
身長 | 座面高 |
---|---|
200cm | 49.0 cm |
195cm | 47.8 cm |
190cm | 46.5 cm |
185cm | 45.3 cm |
180cm | 44.0 cm |
175cm | 42.8 cm |
170cm | 41.5 cm |
165cm | 40.3 cm |
160cm | 39.0 cm |
155cm | 37.8 cm |
150cm | 36.5 cm |
145cm | 35.3 cm |
140cm | 34.0 cm |
ゆるく見積もっても、身長が160cm以下の場合は昇降を最低まで下げても、かかとが浮いてしまう可能性が残されています。総務省による調査※によれば、日本人の平均身長は以下の通り。
- 男性:173.0cm(24歳がピーク)
- 女性:159.5cm(20歳がピーク)
平均値で見れば、男性の場合は昇降範囲が42~52cmで問題無さそうだが、女性の場合は42cmでは不足しそうなので昇降範囲の下限値は要チェックです。心配な場合はバウヒュッテから選べば安心。
※ 政府統計の総合窓口(国民健康・栄養調査 / 表番号12より)
ランバーサポートとヘッドレスト
少なくともランバーサポートのあるゲーミングチェアを買ったほうが、何かと失敗する確率は低い。座面の奥行きのところで解説した通り、想定以上に奥行きがありすぎてもランバーサポートで補えるからです。
そしてランバーサポートの形状も、事前に形の似たクッションなどで腰にあうか確かめるべき。ランバーサポートの一番山の高い部分が、ピッタリと腰に合わないと不快感になりやすい。
たとえば、この2つのゲーミングチェアの場合。左のほうが価格は1万円も高いけれど、自分にピッタリとマッチしていたのは右のチェアでした。自分の腰には、やや大きめのランバーサポートの方がしっくり来るんですよね。
あるいはランバーサポートの高さを調整できるチェアも選択肢。腰にピッタリ合わなくても、高さを調整できれば山の頂点を腰に持ってくることが出来る。2万円前後のチェアなら、大抵は高さ調整付きです。
なお、ランバーサポートの中身(素材)はスペック表に記載がある場合は、やはり若干硬さがあって形が崩れにくい「高反発ウレタンクッション」がおすすめ。腰のサポートのために存在するのだから、フニャっとした低反発は微妙でした。
ゲーミングチェアの選び方まとめ
ここまで解説してきたゲーミングチェアの選び方について、まとめます。
1. 自分にあう座面を選ぶ
もっとも重要なのは、自分に最適な座面を選ぶこと。体への負担が少ない座り方を実現するには、とにかく自分の体にマッチした座面であることが重要です。
- 座面の高さ:かかとが浮かない高さ
- 座面の奥行き:浅すぎるのは避ける
- 座面の厚み:気になるなら分厚いものを
高さはチェアに搭載されている「昇降」の範囲を確認すること。平均的な身長なら下限値42cmのチェアで良いと思いますが、平均を10cm下回る人や、女性の方は下限値がもっと低いチェアの方が良い。
筆者の知り合いで「一番下まで昇降しても足が浮くんだな…、だから台を置いてる。」という事例もあるので、高さが合ってるかどうかは本当に要チェック。足が浮いても気にならないのは子供の頃だけですね(苦笑)。
2. クッションかメッシュか
タイプ | クッションタイプ | メッシュタイプ |
---|---|---|
デザイン | ||
コスト |
|
|
クッション性 |
|
|
フィット感 |
|
|
通気性 |
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劣化 |
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メンテナンス |
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同じ価格帯で試座をしてみた感じでは、クッションとメッシュの違いはこうなりました。ゲーミングチェアの場合、メッシュ採用タイプはかなり高額なので「コスト:高い」としておいた。
コスパを優先するなら、実質的に選択肢は「クッションタイプ」しかありません。
3. 布かPUレザーか決める
クッションタイプに決まったら、そのクッションを包んでいる材質を決める。ファブリック(布)張りか、PUレザー(合成皮革)張りか。メリットと弱点は以下の通り。
タイプ | ファブリック | PUレザー |
---|---|---|
デザイン | ||
コスト |
|
|
汚れやすさ |
|
|
通気性 |
|
|
劣化 |
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布という性質上、凹凸があって布目もあるファブリックの方が通気性に優れる。汗をかきやすい人ならファブリックを選ぶメリットは大きいが、その分価格帯が5000~10000円くらい上がるのでコスパは悪化する。
PUレザーのほうがラインナップは多いですね。そして多くの人が気にする寿命だが、ファブリックだから圧倒的に長持ちするというわけでもなく、価格相当と考えたほうが良いかと。
- 通気性を気にするなら「ファブリック」
- 通気性は気にならない「PUレザー」
用途に合わせて選ぶのがベスト。
4. エルゴノミクスを確認
残るはエルゴノミクス(人間工学)のみ。値段に沿って機能は豊富になるので、必要に応じて選べば良いです。機能が豊富で細かいほど、失敗する確率は下がります。
- リクライニングの角度
- リクライニングは固定できるか
- ロッキングの種類
- アームレストの自由度
- 昇降機能の範囲
- ランバーサポートの材質
- ランバーサポートの調節機能
製品ページの商品画像や解説をよく確認しながら、そのゲーミングチェアが持っているエルゴノミクスを把握しておこう。
これでゲーミングチェアの選び方は以上です。あとはAmazonや楽天市場などで「ゲーミングチェア」と検索して、予算に応じて自分に合いそうなチェアを探すのみ。
可能なら「試座」する
可能なら候補をリストアップして、実店舗で「試座」すると確実。たとえリストアップしたゲーミングチェアを置いていなくても、似たような形のチェアなら置いていることが多いので参考になる。
ビックカメラやヨドバシカメラといった大手量販店なら、パソコン周辺機器のフロアにゲーミングチェアが置いている。デカイ店舗なら、値段が3万を超える高額なチェアも割りと置いていた記憶。
あとは無難に家具専門店もおすすめ。ニトリや無印良品のようなブランド店はダメだけど、海外の輸入品などを幅広く扱っているタイプのお店なら置いてる傾向。有名どころはナフコや東急ハンズかな。
都会住まいなら、BTO / パソコン専門店も意外なことに結構置いている。パソコン工房、ツクモ、ドスパラ、ソフマップ、PCワンズなどは高確率でゲーミングチェアを展示しています。
エルゴヒューマンやハーマンミラーなどの高級品を高確率で置いているのは「大塚家具」(IDC)くらいしか知らない。残る確実性の高い方法は、欲しいチェアの公式サイトで「取扱販売店」を確認すること。
たとえばバウヒュッテの取扱販売店を確認してみると、実店舗の情報まで細かく記載されている。すべての商品を置いているわけではないけど、確実に目当てのメーカー品を試座するなら有用。
有名どころはまとめておいた。
コスパがいいと有名なE-Winはリアル店舗情報なし。なるほど、実店舗にあえて置かないことで、販売価格を抑えているメーカーもあるということか。
おすすめなゲーミングチェアを10個まとめ
最後に、商品ページやスペックそして価格などを見て、筆者自身が「良いかも。」とリストアップしていたゲーミングチェアを紹介します。
Amazonには軽く100を超えるゲーミングチェアが登録されているので、これからまとめるリストアップ品から選定すれば「探す手間が大幅に」減らせるよ。
GTRACING GT991
同じスペックでも、色によって値段が違う。本来GTRACING GT991は2万円前後のゲーミングチェアですが、このモノクローカラーだけ2000円くらい安いので、コスパは抜群に良い部類。
実際に試座したところ、なぜか自分にはAKRacingの3万するチェアよりフィット感がしっくり来た。ランバーサポートクッションがやや大きめなのが影響しているんだろう。候補に入れやすいチェアです。
Bauhutte RS-950RR
日本人向けに開発されたミドルクラスのゲーミングチェア。座面にファブリック張りを採用して、通気性を確保。人間工学に基いて作られた金型を使ったモールドウレタン採用で、クッションのフィット感や耐久性も良好。
ランバーサポートは腰の形を意識した大きめのモノ。昇降機能は38cm~45cmで、身長が低くても高さが問題になりにくい。通販で買うなら、もっとも失敗しにくいゲーミングチェアだと思います。
注意点は高さ調節ができないヘッドレストと、端っこが盛り上がっている座面の成形。バウヒュッテは正しい姿勢になるようなデザインをするので、端が盛り上がっているのは仕方ないが、人によっては窮屈感になりうる。
E-WIN CL-BG1C
GTRACING GT991と比較するとアームレストの自由度が低い(高さのみ)が、それ以外はおおむね上位互換に位置する。何より多くのゲーミングチェアが耐荷重90~100kgなのに、E-WINは150kgまで対応しているのが特徴的。
色々と調べたけれど、やっぱりシリンダーなどコンポーネントの品質がやや高いとのこと。試座に行った理由も、このチェアの形状が自分に合うかを確認しに行くためだった。結果的に合いそうだったので、とりあえずポチってます。
なお、クッションはモールドウレタン。2万円前半という価格の割には、3万円前後のチェアとスペック面で渡り合えているのでコスパはスゴそうです。本当に良いモノかは実際に使ってからのお楽しみ。
IODOOS F-18FAA
カラーリングが豊富でデザインを売りにしたようなゲーミングチェア。耐荷重150kgだが、それ以外の部分まで体重が重たい人を想定しているかは不明な部分が多い。
PUレザーが最初からヘタっていたというレビューもあり、どうやらPUレザーの品質は微妙そう。座面もウレタンに関して商品ページで言及されていないので、普通のウレタンクッションだろうし。
もともと第1候補だったけれど、価格が3000円高いだけで一気に3万円クラスのスペックになるE-WINが魅力的なので、デザインに惹かれない限りはちょっと微妙な感はある。
DXRACER DXR-BKN
言わずと知れた超有名なゲーミングチェアブランド「デックスレイサー」。少なくとも3年近く、Amazonのゲーミングチェア部門で売れ筋No1を維持し続けている、超人気なチェアです。
クッション材はモールドウレタンではなく、代わりにレーシングカー向けのスチールフレームを使うことで、体にフィット感をもたらす設計になっている。モールドではないけれど、材質自体はしっかりと高反発でした。
座面はファブリック張りで、通気性も高くて高級感もある。シンクロロッキング搭載で、最大135°までリクライニング可能(ロッキング含めて150°)。アームレストは高さ調整のみ。値段相応のスペックという感じ。
懸念しているのは本体重量が23kgと軽めで、耐荷重は90kgしか無い点。商品ページでシリンダーに言及していないため、剛性はどうなのかな。
60kgの筆者が試座した感じでは不安は全く無かったが、体重が重い人は余裕のあるチェアを選んだほうが良いかも。
AKRacing NITRO
AKRacing PRO-Xの下位バージョンに位置する「NITRO」。DXR-BKNと比較すると、剛性の不安が大幅に解消されている。耐荷重は150kgで、モールドウレタンにスチールフレーム採用。
エルゴノミクス機能は価格の割にはイマイチという印象を受けるけれど、180°のリクライニングに対応しているなど、モノ自体の品質には期待できる。なお、高い割にPUレザー張り。蒸れるのがイヤな人はダメですね。
Bauhutte GT-2001
バウヒュッテのフラグシップモデルです。ゲーミングチェアとしては極めて珍しい「フルメッシュ仕様」のチェア。ファブリック張りでも実現できない、圧倒的な通気性を最大の武器とする。
エルゴノミクスも、この価格帯のフルメッシュチェアとしてはそこそこ優秀な方。可動できるヘッドレストとランバーサポート、4D(前後、上限、角度、左右)対応のアームレスト、座面ロッキングなど。一通り揃ってる。
2018年の時点で、座面も背もたれもメッシュなゲーミングチェアは「GT-2001」だけ。フルメッシュなゲーミングチェアが欲しい人にはもちろん、一級ブランド※は高すぎる…という人にとっても、最適なゲーミングチェアだと思いますね。
※ ハーマンミラーやエルゴヒューマンプロのこと。
YAMAZEN MFR-89
ゲーミングチェアというよりは、オフィス向けのチェアとして作られている。170°のリクライニングは、よくある段階式ではなく無段階。しかも固定式なので、リクライニングを重視する人には魅力的。
noblechairs EPIC
ドイツ製のゲーミングチェアです。他のゲーミングチェアと違って、ところどころ「こだわり」が光っていて、かなり高級感がある。
本体重量はなんと27kgもあり、耐荷重は120kgまで。フレームはもちろん、至るところにスチール製の部品を使うことで、優れた剛性を実現している様子。
座面は高反発なモールドウレタンのクッションを使い、表面はPUレザー張り。普通のPUレザーよりかなり分厚い1.5mm厚なので、耐久性は高め。かつパンチング加工を施すことで、蒸れにくさも多少は両立した。
価格が価格だけに、さすがにハイスペック。といったところ。
AKRacing Gyokuza V2
リストアップ中に見つけた面白い「ゲーミング座椅子」。試座してみたかったけれど、残念ながら取扱は無かった。似たようなチェアを探して雰囲気だけでも試したが、正直自分にはイマイチ必要性がつかめなかったです。
実際に買った人のレビューを見ると、レーシングゲームで「実際にレーシングカーに乗っている」かのような没入感を得るために使っていることが多い。あとは据え置き機(PS4とか)でゲームをする場合ですね。
自分は将来的な健康リスク(坐骨神経痛や腰痛など)を軽減するためにゲーミングチェアを求めているので、座椅子はややズレた存在。でも「こういうモノもある。」ということで、載せておきました。
以上「ゲーミングチェアの選び方と、おすすめなゲーム用チェア10選」でした。
ゲーミングチェアと車のバケットシートの値段の違い…
一緒じゃないの?とか思っちゃう
おぉ・・机の後こういうイス記事まってた。
俺の机が高すぎてイスの調整難しいんだよな・・・
机と一緒にもう一新しちゃおうかと思うけど、お金結構掛かるから間違えたくないし参考になります。
ちゃんとした椅子欲しいと思ってたちょうどのタイミングで嬉しい
レカロ24H使ってる
車用のバケットとは違うけど、デスクワーク専用だから良い
椅子は椅子屋でしょ
メッシュは座布団敷けば良さそう
最後のチェアまとめの05の部分のDXRACER(デラックスレーサー)の
ふりがながデックスレイサーになっていますよ
PUレザーですが、中国などの海外製は寿命が1~2年だそうです。
国産PUレザーは仰る通り10年くらい持つそうです。