2024年のAmazonプライムデー【解説とおすすめセール品】
当ブログはWeb広告を導入しています(景表法による表示)

Micron 1100 SSDをレビュー:信頼性の高い格安2TB SSDです

ゲーム用に大容量SSDが欲しい、でもTB級のSSDは高価だし、Optane Memoryは難しそう…。その問題を一挙に解決するのがMicron製の格安2TB SSD「Micron 1100 SSD」です。実際に入手して、本当に信頼に足るSSDなのか検証してみた。

Sponsored Link

Micron 1100 SSDのカタログスペック

スペックMicron 1100 2TBMX300 2TB
規格2.5 inch2.5 inch
コントローラMarvell 88SS1074Marvell 88SS1074
DRAMMicron LPDDR3Micron LPDDR3
NANDMicron 384Gb 32層 3D TLCMicron 384Gb 32層 3D TLC
読み込み(Seq)最大530 MB/s最大530 MB/s
書き込み(Seq)最大500 MB/s最大510 MB/s
4kB Random Read QD3292000 IOPS92000 IOPS
4kB Random Write QD3283000 IOPS83000 IOPS
TBW400 TB400 TB
保証3年3年
販売価格$ 299.99$ 499.99

まずは、Micronのスペックシートよりまとめたカタログスペックを確認しよう。ザックリと見れば分かる通り、基本的には「Crucial MX300」と全く同じ製品であることが分かる。

主要パーツは完全にMX300と一致しています。

  • Marvell製のSSDコントローラ(型番:88SS1074)
  • 自社製のDRAMキャッシュ(規格:LPDDR3)
  • 自社製のNANDフラッシュ(32層の3D TLC)

端的に言えば「Crucialというブランド(冠)をかぶっているか、いないか。」ぐらいの違いでしか無い。書き込み速度の公称値が10 MB/s遅いことを除けば、ほとんど同じです。

それでいて価格設定がオカシイ。MSRPは確認できなかったので、Amazon.comでの価格を持ってきた。Crucial MX300は2TB版が499ドルで、Micron 1100は299ドルで販売されている。

なんとほぼ同スペックのSSDが、40%も割安な価格でかなり大量に販売されているのです。

なんでこんなに安いの?

理由としてはMicronがそろそろ市場に出すと言われているQLC NAND採用のSSDでしょう(参考:SLC、MLC、TLC、QLC、4種類のSSDについて徹底解説)。

QLC NANDは現在主流のTLC NANDより更に容量単価を押し下げることが出来るため、そちらが(本当に)出てしまえば既存の大容量SSDが売れにくくなってしまう。

そうなる前に、大量に在庫を抱えているであろう「Micron 1100 SSD」を恐らく原価スレスレの価格で売りさばいている…と推測できます(多分ね)

というわけでスペック解説はこれくらいにして、本当にMicron 1100がちゃんと機能するSSDなのかをチェックしていくよ。

Micron 1100 SSDを開封レビュー

約36000円にて入手。簡単な梱包だけが施された状態で届いた。いわゆるバルク品です。

Colorfulすら凌ぐ安さ

Colotful SL500 640GBは特価でも約16000円なので、GB単価は25円。Micron 1100 2TBのGB単価は17.4円なので、約30%も割安なSSDということに。圧倒的ですね。

マットブラックのアルミケースに、Mirconのロゴが印字されたシールが貼られているだけ。簡素なパッケージングで、たしかに一般向けに生産されたSSDでは無いんだろうな…と思ってしまう。

裏面はこんな感じ。何もありません。

シールが無ければモノリスにしか見えない。

Micron 1100 SSDの性能を検証(ベンチマーク)

Crystal Disk Mark 6

国内で定番のストレージ向けベンチマーク「Crystal Disk Mark 6」から試してみた。

テストの内容は、指定したサイズのファイルをSSDに読み書きを行い、その速度を計測するというもの。サイズを変えることにより、テスト対象のSSDが持つ特徴を確かめたり出来るので便利。

50MB

Crystal Disk Mark 6で検証可能な最も小さいサイズ「50MB」のテスト結果。傾向としてファイルサイズが小さいと公称値通りの性能が出にくくなるが、Micron 1100は安定しています。

読み込みが524.6 MB/sで、公称値の530 MB/sに極めて近い。書き込みに関しては公称値の500 MB/sを突破して519.1 MB/sを叩き出している。良いですね…コレ。

1000MB

標準的な「1GB」サイズにすると、公称値通りのパフォーマンスを出すのは余裕。ランダムリード速度も20%ほど速くなっています。

4000MB

大きめの「4GB」サイズ。まぁ、4GBぐらいならDRAMキャッシュが無くともそれなりに安定した速度が出る。キャッシュ搭載のMicron 1100にとって、処理できて当然といったところ。

16000MB

更に大きな「16GB」サイズ。シーケンシャル性能は依然として公称値以上のパフォーマンスを発揮しているが、読み込み速度は1~4GBと比較して若干遅くなってきた。

32000MB

最も大きい「32GB」サイズ。やはりシーケンシャル速度はド安定。Marvell製のSSDコントローラとDRAMキャッシュがちゃんと仕事している証拠ですね。

ランダム速度も一定の水準からは落ち込むことは無くなり、幅広いデータサイズで一貫してSSDらしい性能を発揮できることが分かった。

Crucialの最新モデル「MX500」と比較

以前に実機レビューを行ったMicron製の「Crucial MX500」と比較してみる。

やはり最新モデルと比較すると、シーケンシャル速度もランダム速度も全体的に劣っています。しかし両者ともにSATA SSDとして十分トップ層の性能に達していることに変わりない。

それに体感できるほどの性能差でもないので、容量単価が圧倒的に安いMicron 1100の方が総合的に見れば「強力なライバル」と言えます。

AS SSD Benchmark 2.0

テストデータに非圧縮データを使うのが特徴的なAS SSD Benchmarkでは、シーケンシャル速度は読み書きともに公称値に達しなかった。

総合スコアは1132点で、MX500の1224点に負けてしまいますね。なお、NVMe SSDの「Samsung 960 Pro」は4415点を記録していました。

ATTO Disk Benchmark

様々なテストサイズで一括テストができるATTO Disk Benchmark。SSDの良し悪しが分かりやすいソフトです。

全体的には一貫して安定したパフォーマンスを叩き出せています。ただ、データをよく見ると、やっぱり旧世代機なので若干ですがサイズごとにブレが見られます。

体感できるかと言われると、それは無理なんですが…データとして見れば細かいところでやっぱり最新モデルに敵わない部分はあるということです。

SSDの動作温度をチェック

Micron 1100はSATA規格のSSDなので、性能が大人しい。よって高負荷時の動作温度もさほど大したことにはならないはずだが、気になる人のために調査しておいた。

Crystal Disk Mark 6で最も負荷の大きい「32GB」サイズテストを9回実行させ、SMARTセンサーを有効化したMSI Afterburnerにて動作温度を追跡 & 記録を行った。

結果はこの通りで、非常に大人しいです。アイドル時に37度ほど、高負荷時に最大51度に達した。サーマルスロットリングを心配する必要は一切ない、安全域での動作です。

まとめ「安く2TB SSDが欲しいなら最高の選択肢」

中華製の格安SSDの多くは、DRAMキャッシュを省くことで価格を抑えている。よって一貫したパフォーマンスを期待しにくく、使い方によってはHDD並の性能に落ち込むことは珍しくない。

ケース内部の画像は「NikkTeck」より

それに対して「Micron 1100」は、ほぼ完全にCrucial MX300と同スペック品。DRAMキャッシュを搭載し、Micron製の信頼性の高いNANDフラッシュを基板に載せている。

読み書き速度は最新のSATA SSD(Crucial MX500やSamsung 860 EVOなど)と比較すれば若干劣るけれど、SSDとして遜色ない安定したパフォーマンスを実現していることを確認した。

やかもち
型落ちになって投げ売りされている去年のエアコンを買う…そんな感じのSSD。

特に「ゲーマー」にとって最高のSSD

筆者の場合、保有するSteamタイトルは1TB以上に…

世界最大のゲーム配信プラットフォーム「Steam」は、定期的に半額やら75%引きなど強烈なセールをしているのでゲームがどんどん溜まる。

そうやって保有ゲームを増やしているゲーマーにとって、矛盾する要素である「格安 & 高信頼」の両立を実現しているMicron 1100はベストなSSDと言えます。

あと、意外ですがPCゲーマーだけでなく、PS4を使っているゲーマーにもMicorn 1100は非常にオススメ。ポータブルSSD化することで、ロード時間を短縮できてしまう。

ポータブル化のやり方はこの記事で。工具不要で、わずか2000円くらいの出費でポータブルSSDを作れるので、市販のポータブルSSDを買うより遥かに「お得」です。

Micron 1100 2TB / レビューまとめ

  • 最安の2TB SSD(2018年6月時点)
  • 一貫して安定した読み書き速度
  • 実質MX300と同等品なので信頼性は高い
  • 400TBもの書き込み耐性
  • 在庫処分なので、いつまで在庫があるかは不明
  • 36000円前後の特価品はほぼ「バルク品」のみ

製品に対する不満は一切ない。在庫処分なので、いつまで入手可能な状況が続くかは分かりません…TB級の大容量SSDを安く手に入れたいと考えているなら早めに行動を。

この条件で2TB最安価のSSDなんて、今のところ他に存在しませんから。以上「Micron 1100 SSDをレビュー:信頼性の高い格安2TB SSDです」について、解説でした。

Sponsored Link

3 件のコメント

  • seagateのssdが発売されるそうですがスペックも含めて管理人さん的にはどう思いますか?
    私はすごい楽しみですねwdに対抗する的な感じで

  • 私も購入しましたが、型落ち感はあるものの、コストパフォーマンスは最高ですね。
    難点は、バルク販売なので保証期間が販売店によってまちまちということでしょうか。
    現状販売品は、大抵1年保証のようですよ。

  • crucialと会社が同じとのことですが、crucial SSD向けのStorage Executiveやその機能であるMomentum Cacheは1100の2tbに適用できるのでしょうか。crucial向けのツールの恩恵をmicronnoの1100シリーズも享受できるのなら、とてもお買い得のように思えます。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です