インテルはCPUメーカーで有名ですが、実はグラフィックボードも参入しています。
その名も「Intel Arc」シリーズ。スペックの割に価格が安くコスパが良さそうですが、やはり知名度の低さで不人気。実際のゲーム性能やクリエイティブ性能はどうなのか?
Arc A770、RTX 3060、RTX 3060 Ti、RX 6600 XTを用意して比較してみました。
(公開:2023/4/29 | 更新:2023/4/29)
「Intel Arc A770」の仕様とスペック
GPU | Arc A770 | RTX 3060 | RTX 3060 Ti |
---|---|---|---|
プロセス | 6 nm製造 : TSMC | 8 nm製造 : Samsung | 8 nm製造 : Samsung |
シェーダー数CPUのコア数に相当 | 4096 | 3584 | 4864 |
RTコア数レイトレ用の特化コア | 32 | 28 | 38 |
ブーストクロック | 2400 MHz | 1777 MHz | 1665 MHz |
VRAM | GDDR6 16 GB | GDDR6 12 GB | GDDR6 8 GB |
理論性能(FP32) | 19.66 TFLOPS | 12.74 TFLOPS | 16.20 TFLOPS |
SLI対応 | – | – | – |
PCIe | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 |
TDP | 225 W | 170 W | 200 W |
補助電源 | 8 + 6 pin | 12-pin | 12-pin |
MSRP | $ 329 | $ 329 | $ 399 |
参考価格2023年4月時点 | 54980 円 | 47900 円 | 57500 円 |
発売価格 | 69800 円 | 56900 円 | 54780 円 |
発売 | 2022/11/11 | 2021/2/26 | 2020/12/2 |
GPU | Arc A770 | RTX 3060 | RTX 3060 Ti |
---|---|---|---|
世代 | Alchemist | Ampere | Ampere |
プロセス | 6 nm製造 : TSMC | 8 nm製造 : Samsung | 8 nm製造 : Samsung |
トランジスタ数 | 217.0 億 | 132.5 億 | 174.0 億 |
ダイサイズ | 406 mm2 | 276 mm2 | 392 mm2 |
シェーダー数CPUのコア数に相当 | 4096 | 3584 | 4864 |
TMU数Texture Mapping Unitのこと | 256 | 112 | 152 |
ROP数Render Output Unitのこと | 128 | 48 | 80 |
演算ユニット数 | 512 | 28 | 38 |
Tensorコア数機械学習向けの特化コア | 512 | 112 | 152 |
RTコア数レイトレ用の特化コア | 32 | 28 | 38 |
L1キャッシュ演算ユニットあたり | 192 KB | 128 KB | 128 KB |
L2キャッシュコア全体で共有 | 16.0 MB | 3.0 MB | 4.0 MB |
L3キャッシュコア全体で共有 | – | – | – |
クロック周波数 | 2100 MHz | 1320 MHz | 1410 MHz |
ブーストクロック | 2400 MHz | 1777 MHz | 1665 MHz |
VRAM | GDDR6 16 GB | GDDR6 12 GB | GDDR6 8 GB |
VRAMバス | 256 bit | 192 bit | 256 bit |
VRAM帯域幅 | 560 GB/s | 360.0 GB/s | 448.0 GB/s |
理論性能(FP32) | 19.66 TFLOPS | 12.74 TFLOPS | 16.20 TFLOPS |
SLI対応 | – | – | – |
PCIe | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 |
TDP | 225 W | 170 W | 200 W |
補助電源 | 8 + 6 pin | 12-pin | 12-pin |
MSRP | $ 329 | $ 329 | $ 399 |
参考価格 | 54980 円 | 47900 円 | 57500 円 |
発売価格 | 69800 円 | 56900 円 | 54780 円 |
発売 | 2022/11/11 | 2021/2/26 | 2020/12/2 |
Intel Arc A770と価格の近いライバルグラボをざっくり比較すると、こんな感じ↓
- シェーダー数:RTX 3060 Ti > A770 > RTX 3060
4864シェーダー:4096シェーダー:3584シェーダー - 最大クロック:A770 > RTX 3060 > RTX 3060 Ti
2400 MHz:1777 MHz:1665 MHz - VRAM容量:A770 > RTX 3060 > RTX 3060 Ti
16 GB(560 GB/s):12 GB(360 GB/s):8 GB(448 GB/s) - 消費電力:RTX 3060 < RTX 3060 Ti < A770
TDP 170 W:TDP 200 W:TDP 225 W
- 新品価格:RTX 3060 < A770 = RTX 3060 Ti
約4.8万円~:約5.5万円~:約5.7万円~
Arc A770の価格設定は329ドルで、RTX 3060 12GBとまったく同じです。日本国内だと若干A770の方が高いものの、インテルはRTX 3060 12GBをライバルに想定しているようです。
329ドルと考えてスペックを見ると、Arc A770がバーゲンセールに見えてきます。
RTX 3060 12GBよりシェーダー数が多く、最大クロックもおよそ600 MHzほど高く、スペックから求められる理論性能(FP32)はRTX 3060よりA770が約1.5倍も高いです。
VRAM容量もたっぷり16 GBを搭載、帯域幅も560 GB/sを確保して、ライバルのハイエンド並に豪華なVRAMを備えます。
製造プロセスはTSMC 6 nm(N6)を使用します。ライバルのSamsung 8 nm(改良型10 nm)より密度が約20%高く、電力効率も優れており、端的にいって1世代ほど有利な製造プロセスです。
- TSMC 6 nm:5349万トランジスタ(1mm2)
- Samsung 8 nm:4439万トランジスタ(1mm2)
1世代も有利なプロセスを使っている割に、消費電力の公称値がRTX 3060より約50~60 Wも多いですが、少しでも性能を稼ぐために最大クロックを大幅に引き上げた分で相殺してしまったと考えられます。
グラフィックボードに電力を供給する「補助電源コネクタ」はごく一般的な8 + 6 pinを採用します。
理論上PCIe 8 pinだけで288 W程度※まで流せるため、できれば8 pin単体が良かったですが、メーカーは安全を取って設計する傾向が強いため8 + 6 pin仕様です。
PCIe 8 + 8 pinコネクタが少なくとも1本は付属する、容量550 W以上の電源ユニットをArc A770用に推奨します。
※PCIe 8 pinのうち、3 pinが+12Vです。最近の電源ユニットは線の太さが16~18 AWG、つまり流せる電流値が7~8 Aです。+12Vの最低規格値11.4 Vで計算すると、239.4~273.6 Wが理論値と計算できます。
Arc A770とRTX 3060の性能を比較
テスト環境 「ちもろぐ専用ベンチ機(2023)」 | ||
---|---|---|
CPU | Core i9 13900K24コア32スレッド | |
CPUクーラー | NZXT Kraken X63280 mm簡易水冷クーラー | |
マザーボード | ASUS TUF GAMINGZ690-PLUS WIFI D4 | |
メモリ | DDR4-3200 16GB x2使用メモリ「Elite Plus UD-D4 3200」 | |
グラフィックボード | Intel Arc A770 Limited Edition | |
SSD | NVMe 1TB使用SSD「FireCuda 520」 | |
電源ユニット | 850 W(80+ Platnium)使用モデル「Corsair HX850i」 | |
OS | Windows 11 Pro検証時のバージョンは「22H2」 | |
ドライバ | Intel 4311 Beta | |
ディスプレイ | 3840 x 2160@144 Hz使用モデル「INNOCN 32M2V」 |
「Intel Arc A770」と各ライバルグラボを比較するために用意した専用PCスペックです。
CPUにゲーミング性能でトップクラスの「Core i9 13900K」を使います。メモリは普通のDDR4-3200(ネイティブ)で容量32 GBです。
テスト時のグラフィックドライバは「4311(β版)」です。筆者の環境だと4255で微妙に不安定だったので、あえてβ版の4311に突撃して安定動作を得られました。
記事を書いた時点(2023/4/28)では、安定版の最新版「4314」がリリースされているのでそちらを使いましょう。
使用するArc A770は「Intel Arc A770 Limited Edition」です。NVIDIAでいうFounder’s Editionに相当するモデルで、普通のAIBモデルでなかなか見られないユニークなデザインが特徴的で所有欲を満たせます。
つや消し加工が表面に施され、すべすべな手触り。キズや手汗が付きやすく取り扱いに要注意です。
映像端子は全部で4つです。Display Port 2.0が3つ、HDMI 2.1(内部でDP変換)が1つあります。
厚み42 mmの2スロット占有デザイン、実測86 mm径のデュアルファンを搭載。カード内部の冷却設計は5本のヒートパイプ、銅製のベイパーチャンバープレートです。
上品な光り方のLEDライティングに対応しますが、LEDライティングを制御するために付属品のUSBケーブルを接続する必要があります。
普通ならPCIeスロットを経由してLEDライティングに接続(ケーブルレス)するグラボが多いので、単にインテルの設計ミスな気がします。次世代のLimited Editionでは改善をお願いしたいです。
Intel Arcインストール時の注意点
Intel Arc A770をインストールすると、いくつかトラブルに見舞われました。
- ベンチマークが終わるとGPUを見失う
→ そのたびに再起動が必要 - 数分に1回のペースで画面がブラックアウト
とにかく動作が不安定で参りました。正直「おま環」案件だと思われますが、一応いろいろ試して上記の問題を解決できたので、軽く対処法を残しておきます。
試した対処法 | 効果 |
---|---|
1. Windowsをクリーンインストール | おそらく無関係 |
2. ドライバをクリーンインストール | おそらく無関係 |
3. DPケーブルでつなぐ | ド安定 |
4. HDMIケーブルでつなぐ | 症状を再現 |
割りと高級なClub3D製HDMI 2.1ケーブル(長さ5メートル)を使っていて、今までGeForceとRadeonの両方でノートラブルでした。
しかしIntel Arc A770にHDMI 2.1ケーブルをつなぐと、なぜか画面がブラックアウトする症状を再現。どうやら筆者の環境だと、Arc A770が不安定になる原因はほぼHDMI 2.1ケーブルとの相性だと判明。
現在はClub3D製のDisplay Port 1.4ケーブル(長さ1メートル)を使って、ド安定です。すべてのベンチマーク内容を一度もトラブルなく終えており、GeForceやRadeonと大差ない安定性です。
競技FPS:VALORANTなど
まずは競技性が重視されるFPSゲームで、設定別にフレームレート(性能)を比較しました。
Apex Legendsの「低設定」「高設定」で比較したグラフです。
Arc A770が意外といい性能で、RTX 3060を超えてRTX 3060 Tiの一歩手前に迫ります。
フォートナイトの「中設定」「高設定」で比較したグラフです。
Arc A770はイマイチ実力を出しきれず、RTX 3060に対して1割も低い性能に。
競技FPSの代表的タイトル、VALORANTを最高設定で比較したグラフです。
フルHDで負荷が軽すぎるとGPU使用率が安定しない謎の症状に見舞われます。WQHDからGPU使用率が安定しますが、RTX 3060に届かず、4K解像度でようやく性能を出し切ってRTX 3060超えに。
Apex Legends
Apex Legendsを最高設定で比較したグラフです。
すべての解像度でArc A770がRTX 3060 Tiとほぼ同じ性能です。RTX 3060やRX 6600 XTをきっちり打ち負かします。
Escape from Tarkov(タルコフ)
Escape from Tarkov(タルコフ)の重たいマップ、Streets of Tarkovで比較したグラフです。
設定はタルコフYoutuber「らっしーRushy_ve」さんを参考に、SSRをオフにしたり、Reflex Low Latencyをboost onにするなど、やや高画質な競技設定(→ 設定画面はこちら)を使用しました。
フルHDだと、VALORANTと同じく負荷がイマイチかかりづらく本来の実力をまったく発揮できません。WQHDと4Kでようやく本領発揮でRTX 3060 Tiを打ち負かします。
Overwatch 2
オーバーウォッチ2をエピック設定(解像度100%)で比較したグラフです。
グラフィックボードの性能が反映されやすいゲームです。すべての解像度でRTX 3060以上ですが、RTX 3060 Tiには勝てません。
Fortnite(フォートナイト)
フォートナイトを最高設定(NANITE:無効)で比較したグラフです。
フルHDはやはり負荷が安定せず、実力がまったく出ません。WQHDと4Kで性能が出るものの、RTX 3060との性能差は少ないです。
R6S(レインボーシックスシージ)
レインボーシックスシージを最高設定、マップをファベーラにて比較したグラフです。
フルHDだけ性能が出ず、WQHD以上でRTX 3060以上の性能です。特に4K解像度は優秀でRTX 3060 Tiに匹敵します。
Dead by Daylight(デドバ)
デッドバイデイライトをULTRA設定、マップ「バダム幼稚園」で比較したグラフです。
残念ながら、Arc A770はデドバにまったく最適化されていない様子です。フルHDとWQHDでRTX 3060に負け、4KですらRX 6600 XTと同等レベルに。
Cyberpunk 2077
重量級ベンチマークの代表例「サイバーパンク2077」をウルトラ設定(レイトレなし)で比較したグラフです。
さすがに有名なベンチマークだけあって、インテルが力を入れて対策している様子です。フルHDでRTX 3060 Tiと同等、WQHDと4KでRTX 3060 Tiをわずかに上回ります。
エルデンリング
エルデンリングを最高設定で比較したグラフです。
意外にもRX 6600 XTが大健闘(※PS5の内蔵GPUがRDNAアーキテクチャだから、PS5向けタイトルだとRX 6000シリーズが性能を出しやすい説があります)。
Arc A770もかなり踏ん張っており、すべての解像度でRTX 3060を完全に打ち負かします。
原神(Genshin Impact)
原神を最高設定(精度:1.5 / シーン細部:高)で比較したグラフです。
フルHDでRTX 3060以上、WQHDでなぜか逆転負け、4K解像度でほぼ同等・・・と解釈が難しい結果を示しています。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5を最高設定(レイトレなし)で比較したグラフです。
付属のベンチマークを使っているため、性能差がきれいに反映されます。Arc A770はおおむねRTX 3060以上で、RTX 3060 Tiには届かないです。
有名ベンチマークですからインテルもかなり最適化に力を入れているはずですが、思ったより振るわない結果です。
Microsoft Flight Simulator
MSFS(Flight Simulator)をUTLRA設定で比較したグラフです。
フルHDは60~70 fpsあたりでCPUボトルネックに阻まれて性能比較が成立しないので注意。
CPUボトルネックが出づらいWQHDと4K解像度を見ると、Arc A770の実力の良さが見えてきます。ただし、RTX 3000シリーズは「DLSS 2.x」を使えるため、DLSSを使われるとA770は完全に負けます。
マインクラフトBE版
Java版より最適化が洗練されているマインクラフトBE版を、最高設定(16チャンク読み込み)で比較したグラフです。
残念ながら、Arc A770のアップスケーリングが有効に機能しないため、RTX 3000シリーズに対して手も足も出ない状況です。
マイクロソフトがマインクラフトBE版に対して、DLSS以外のアップスケーリング(FSR 2.xやIntel XeSS)を一向に実装する素振りすら見せないのは・・・、NVIDIA以外の2社がお金をケチってる説が濃厚です。
ブループロトコル
MMORPGブループロトコルを最高設定で比較したグラフです。
すべての解像度でArc A770がRTX 3060に劣っており、スペック通りの性能をまったく出せません。インテルはおそらくブループロトコルを知らない可能性が高いです。
FF14:暁月のフィナーレ
GPUベンチマークとしては不適切な・・・、FF14:暁月のフィナーレを最高設定で比較したグラフです。
なお、フレームレートが極端に跳ね上がる中盤以降をカットしたデータです。CPUボトルネックの影響でフルHDは200 fps前後で飽和します。
WQHDと4K解像度でArc A770がRTX 3060以上で、RTX 3060 Tiに劣る結果に。
VRChat
VRゲームの代表例でありながら、ベンチマークをほとんど見かけないVRChatを比較したグラフです。
グラフィック設定をUltra設定(異方性 x8)に、フレームレート上限を解除して、「Yayoi Forest House(作:猫屋敷やよい さん)」のプライベートモードで測定しました。
GPU使用率が100%になりやすいマップを選んでいるため、GPUの性能比較として機能します。
フルHDとWQHDは割りとどうでもいいとして、実際のVR HMD環境に近い4K解像度において、Arc A770がRTX 3060以上の性能です。
RTX 3060 Tiには届かないものの、Arc A770は16 GBもの大容量VRAM(3060 Tiの2倍)を備えており、VRAMがあふれる状況下において性能を維持できる可能性が高いです。
16ゲームの平均フレームレート
テストしたゲームの平均フレームレートをまとめました(※注意:平均はしょせん平均なので参考にしすぎないように)。
今回テストした内容だと、Arc A770はフルHDでRTX 3060とほぼ同等、WQHDと4K解像度でRTX 3060以上の性能です。
RTX 3060と同じ329ドルのグラフィックボードと考えると、シンプルにコストパフォーマンスに優れています。
ベンチマーク中に目立った不具合や描写バグもなく、RTX 3000やRX 6000シリーズとそれほど大差ない安定性でした。あとはドライバの改善をこのまま続けていって欲しいです。
まだまだ本来の性能を発揮できないゲームがありますし、フルHDで負荷がかかりづらい症状も見られます。細かい粗を拾って着実に修正を続けるべきです。
3DMark等の定番ベンチマークに興味がないので説明は省きます。
理論値でRTX 3070に匹敵できる可能性を示唆します。実際のテストだとRTX 3060 Tiを少し超える程度で、RTX 3070に並ぶシーンは皆無でしたが。
Intel Arc A770のクリエイティブ性能を比較
GPU | Intel Arc A770 | RTX 3060 12GB |
---|---|---|
シェーダー数CPUのコア数に相当 | 4096 | 3584 |
ブーストクロック | 2400 MHz | 1777 MHz |
VRAM | GDDR6 16 GB | GDDR6 12 GB |
理論性能(FP32) | 19.66 TFLOPS | 12.74 TFLOPS |
グラフィックボードのクリエイティブ性能は基本的に、シェーダー数とクロック数から計算できる理論性能(FP32)に比例して高くなる傾向があります。
Intel Arc A770の理論性能を求めると約19.7テラフロップス、RTX 3060は約12.7テラフロップスで、Arc A770に期待されるクリエイティブ性能は約1.55倍です。
実際に1.55倍もの性能を得られるか、いくつか試して確認しましょう。
GPUレンダリング(Blender)
GPUレンダリングの定番ベンチマーク「Blender 3.5.0」では、RTX 3060 TiどころかRTX 3060にすら惨敗です。
スコアの内訳(Monster / Junkshop / Classroom)はそれぞれ以上のとおりです。
どのプロジェクトを見てもIntel Arc A770はRTX 3060より遅く、GeForce(CUDAまたはOptix)に大きく遅れを取っている状況が浮き彫りに。
画像のAIアップスケーリング
AI(機械学習)を用いた画像のアップスケーリングをテストします。
シェアウェアだとTopaz Gigapixel AIが有名ですが、今回は無料で使えるStable Diffusion Web UIのExtrasから「R-ESRGAN x4+」を使って、画像の4倍超解像を試しました。
2048 x 2048 pxの4倍アップスケーリングにかかった時間は63.2秒で、RTX 3060の2倍近いです。
AIイラスト(Stable Diffusion)
AIイラストの定番ソフト「Stable Diffusion(AUTOMATIC1111 web ui版)」を使って、AIイラストの生成時間を比較します。
使用するベンチマーク内容は以下のガイド記事より3点です。
- ハローアスカベンチ(512 x 512)
- 神里綾華(LoRA + ControlNet)ベンチ(512 x 768)
- 神里綾華(LoRA + Latent x2.0)ベンチ(1024 x 1536)
生成時間が短いほど高性能です。
GeForceシリーズはCUDA版(RTX 4000のみtorch 2.x + xformer v17)、Radeon RXはDirectML版、Intel ArcはoneAPI版のStable Diffusion web uiを使ってテストします。
ハローアスカベンチ(10枚分)の生成時間は、Intel Arc A770がRTX 3060に対して約11%ほど速いです。RTX 3060 Tiとほぼ同等の速度で、oneAPIの優秀さに驚かされます。
同じ価格帯のRX 6600 XTと比較するとほぼ5倍の性能差を発揮しており、競合2社に対してかなり出遅れて登場した割にぶっとんだAIイラスト性能を叩き出します。
神里綾華(LoRA + ControlNet)ベンチでは、残念ながらoneAPI版でControlNetを使えないためテストそのものを実行できません。
神里綾華(LoRA + Latent x2.0)ベンチでは、RTX 3060とほぼ同等です。AIイラストの生成自体はかなり速いですが、Letentアップスケーリングで妙に時間がかかる傾向があります。
機械学習(Tensor Flow 2)
AnacondaプロンプトでTensor Flow 2をロードして、kerasパッケージの「手書き文字の識別トレーニング(MNIST)」を実行します。25 epochの学習にかかった時間が速いほど高性能です。
Intel Arc A770は19.5秒で学習を終え、RTX 3060は23.7秒でした。
なお、Arc A770はAnacondaで動かせなかったので、python 3.10.6にDirectML版のTensor Flow 2をロードして同じ内容のテストを行っています。
動画編集(PremiereとDavinci)
Puget Systemsのベンチマークプリセットを使って、動画編集の定番ソフト「Adobe Premiere Pro」と「Davinci Resolve Studio」のGPU性能をテストします。
テストに使用される動画素材は基本的に4K解像度以上で、割りと負荷の重たいワークロードです。
Premiere ProのGPUスコアは「63.5」で、RTX 3060 12GBに約19%も遅れを取ります。VRAMが16 GBもある割に性能が出ていないです。
素材のプレビュー性能(Live Playback)では、RTX 3060に劣るもののRX 6000シリーズよりずっと優秀です。
Davinci Resolve StudioのGPUエフェクト性能はArc A770が「85点」、RTX 3060の「79点」を上回ります。RX 6600 XTの「61点」に対して、Arc A770はなんと約1.4倍も高性能。
動画エンコード(QSVEncなど)
世代 | Arc A770 (Alchemiset世代) | RTX 3060 (Ampere世代) |
---|---|---|
エンコーダー | 第1世代Xe Media engine | 第7世代NVEnc |
エンコード動画を「変換」する |
|
|
デコーダー | 第1世代Xe Media engine | 第5世代NVEnc |
デコード動画を「再生」する |
|
|
Arc A770はXe Media engine(Quick Sync VideoやQSVEncで知られる)を搭載します。
基本的な動画の再生(デコード)と変換(エンコード)に対応するうえ、RTX 3000やRX 6000シリーズが対応していない「AV1」形式のエンコードに対応します。
まずはrigayaさん作のAviutl拡張プラグイン「QSVEnc 7.37」を使って、Arc A770の動画エンコード性能を検証しましょう。
テスト内容は1分30秒ほどのフルHD動画(原神のプレイ動画)を、VBR形式(ビットレート9000 kbpsでBフレーム挿入あり)でエンコードするのみ。ログに記録される処理速度(fps)で性能を比較します。
RadeonはNVEncを使えないので、AMD VCE(VCEEnc)を使います。VBR形式(ビットレート9000 kbps)で、プリセット:Qualityです。
VCEEncではBフレーム挿入を使っても画質がまったく改善せず、いたずらにエンコード速度を半減させるだけなので、Bフレーム挿入をあえて使いません。
遅い割に画質が変わらない「罠」です。
Arc A770の動画エンコード性能は驚異的です。RTX 3060と比較して、H264エンコードで約1.9倍、HEVCエンコードで約3倍も高速に処理できます。
AV1エンコードも非常に速く平均360 fps前後で、RTX 4000シリーズのAV1エンコードより約1.2倍も速い処理性能です。
爆速ながらエンコード品質も凄まじいです。エンコード前後の画質を比較するVMAFスコアで、Arc A770はRTX 3000~4000シリーズのNVEncに匹敵する品質です。
肝心のAV1エンコードではライバルのNVEncを圧倒し、エンコード速度と品質どちらもXe Media engine(QSVEnc)の勝利です。
ビットレート(1000 kbps)ごとに、RTX 4070のNVEnc AV1エンコードとVMAFスコアを比較したグラフです。
Arc A770は第1世代Xe Media engineですが、すでにRTX 4000シリーズの第8世代NVEncエンコーダーより、高速かつ高品質を実現します。
ビットレート7000 kbpsまで、Arc A770がRTX 4070より約5.2~6.3点もVMAFスコアが高いです。8000 kbpsまでなら、同じ画質を維持するのに必要なビットレートが2000 kbpsほど少なく済みます。
見ての通り、VMAFスコアが高いほど高画質です。動きの多いゲームプレイかつ60 fps映像であれば、VMAFスコアによる画質差を体感しやすい傾向が強いです。
エフェクトのくっきり感、UIに表示されるテキストの輪郭線、圧縮しすぎによるブロックノイズの量など。VMAFスコアと映像の鮮明さにハッキリと関係性が見て取れます。
ゲーム開発(Unreal Engine 5)
無料で使えるゲーム開発ソフト「Unreal Engine 5.1.1」のプレビュー性能をテストします。
無料で配布されている「City Sample(The Matrix Awakens)」から「Small_City_LVL」を読み込み、既定のルートを1周してフレームレートを測定します。
「Big_City_LVL」だとメインメモリ容量が不足して動作が不安定だったため、メモリ容量32 GBでもなんとか動作するSmall版をテストしました。
Arc A770は平均25.5 fpsでした。テスト実行中に約10.2 GB前後のVRAMが確保される※ため、VRAMが少ないGPUは性能比較から脱落します。
Arc A770は容量16 GBのおかげでなんとか耐えて動作しますが、RTX 3060に届かない結果に。容量8 GBしかないRX 6600 XTやRTX 3060 TiはArc A770以下の性能です。
開発中のプレビュー性能がどれほど重要かどうかは筆者には分からないですが、スムーズに動いた方が動作検証をしやすいと思われます。
なお、上記のテストではDXR(リアルタイムレイトレーシング)を有効化せずにテストしています。DXRを有効化すると、パフォーマンスの差がさらに開く可能性が高いです。
※実際にVRAMを使っているかどうか判別が難しいので「確保」と表記しました。世の中にはVRAMがあればあるだけ確保してしまう(= 実際には使っていない)ゲームが存在し、勘違いの原因になっています。
ゲーム実況配信(OBS Studio)
ゲーム配信で定番のソフト「OBS Studio」を使って、Arc A770のゲーム配信性能を比較します。
フォートナイトのベンチマークモードを録画配信して、平均フレームレートやコマ落ち(ドロップフレーム率)を比較した結果がこちら↓
Arc A770で動画配信 | |||
---|---|---|---|
設定※ | 平均fps | 性能低下 | コマ落ち |
フルHD(H264) | 120.6 fps | -5.7% | 0.2% |
フルHD(AV1) | 120.3 fps | -5.9% | 0.2% |
4K(H264) | 45.6 fps | -7.9% | 93.0% |
4K(AV1) | 45.5 fps | -8.1% | 46.6% |
※フルHDはmedium / VBR:9000 kbpsで、4Kはmedium / VBR:16000 kbpsでテスト
フルHDの場合、H264とAV1エンコードどちらも約6%の性能低下で、コマ落ちはほぼゼロで安定しています。
しかし4K解像度になると、H264で93%もコマ落ちしてマトモに映らず、AV1ではコマ落ちが半減しますが厳しい動作です。
RTX 3060 12GBで動画配信 | |||
---|---|---|---|
設定※ | 平均fps | 性能低下 | コマ落ち |
フルHD(H264) | 119.9 fps | -9.0% | 0.4% |
フルHD(AV1) | |||
4K(H264) | 40.2 fps | -13.0% | 93.9% |
4K(AV1) |
※フルHDはP4:Medium / VBR:9000 kbpsで、4KはP4:Medium / VBR:16000 kbpsでテスト
RTX 3060もフルHDならコマ落ちがほぼ無い安定した動作で、4K解像度ではほぼすべてのフレームを落とす残念な動作に。
オーバーウォッチ2を4K解像度でリプレイモード中に録画して、AV1とH264で画質を比較しました。
画質の差が分かりやすいように、ビットレートを9000 kbps(フルHD換算で2250 kbps)まで下げている影響はありますが、AV1の方がはるかに高画質だと分かるはずです。
Intel Arc A770の消費電力を比較
電力ロガー機能のついた電源ユニットを2台使って、CPUとマザーボードに電力供給を分割します。
テスト環境 | ||
---|---|---|
電源ユニット #1システム全体 | 850 W(80+ Platnium)使用モデル「Corsair HX850i」 | |
電源ユニット #2CPUや水冷クーラーなど | 850 W(80+ Gold)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 |
システム全体を担当する電源ユニットから、+12Vレールの消費電力を見るとグラフィックボード単体の消費電力とほぼ一致します。
上記の接続方法だと、+12Vレールは基本的にグラフィックボード(6+2 pinとPCIeスロット)で使用されるため、CPUを取り除いておけば自ずとグラフィックボード単品の消費電力を抽出可能です。
ただし、電源ユニットの電力ロガーセンサーは刻み値が粗いです。変動幅が小さくなりがちな、低負荷時(低設定のフルHDなど)の精度はやや悪いです。
GPU単体の測定値を見るのではなく、他と比較して相対的に見るべきです。
誤:Aは平均200 Wらしい- 正:AはBと比較して50 W少ないらしい
これくらいのニュアンスでデータを見てくれると助かります。
特定のゲームをプレイ中の消費電力ではなく、テストした16個のゲームタイトルから平均消費電力を求めます。
Intel Arc A770の消費電力はフルHDで平均191 W、WQHDで平均209 Wに上昇し、4Kで平均221 Wです。
ゲーム性能で近いRTX 3060より約40~60 Wも消費電力が多く、ワットパフォーマンスは渋い印象を受けます。
消費電力1ワットあたりの平均フレームレートを計算したグラフです。
Intel Arc A770のワットパフォーマンスは悪いです。比較したグラボの中で、もっとも先進的な製造プロセス(TSMC 6 nm)を使っているにも関わらず、イマイチ優れない電力効率でした。
ほぼ同じプロセス(TSMC 7 nm)を使っているRX 6600 XTに対しても大きく劣っており、ドライバの最適化不足とブーストクロックの盛りすぎが電力効率の足を引っ張っています。
基本的にワットパフォーマンスは製造技術である程度決まりますが、スペック通りの性能を出すためにGPUドライバの完成度がモノを言う部分が多いです。
ライバルのRTX 3060 / 3060 Tiには、長年にわたって最適化と更新を積み重ねたGeForceドライバと呼ばれる強力な資産があり、製造プロセスの多少の不利をいともかんたんに覆してしまいます。
高負荷時のGPU温度は?
GPU使用率が100%に達する「3DMark Speed Way」を10分連続で動かして、Arc A770(Intel Limited Edition)のGPUコア温度を測定したグラフです(※テスト時の気温は26℃前後)。
Arc A770は10分を通して平均71℃(ピーク73℃)に対し、RTX 3060は平均69.5℃(ピーク71℃)でした。
テスト時の消費電力はArc A770の方が約50 W多い割に、わずか1.5℃の温度差に抑えられています。
グラフィックボードの温度比較は、テストに使用したボード設計に大きく左右されます。
同じGPUチップでも、3スロットを超える分厚くてヒートシンクに巨大なトリプルファンを搭載したモデルなのか、トリプルファン搭載でも厚みが3スロット未満の(比較的)薄型な設計かどうかで、冷え方や騒音が大きく違います。
GPUチップ本体の発熱度合いではなく、ボード設計の上手さを比較しているため参考程度に見てください。
騒音を10分テスト(動作音はうるさい?)
デジタル騒音メーターを距離50 cmに置いて、騒音値を測定しました。
Arc A770(Intel Limited Edition)の動作音は「普通」に近く、静音とは言い難いです。厚み2スロット(42 mm)のデュアルファン設計なら妥当な静音性能です。
ほぼ同じ消費電力で遥かに静かに冷えているRTX 3060 Ti(GALAX White)は、厚み3スロット(58 mm)の大口径デュアルファンモデルであり、基本的に静音性と巨大さはトレードオフになります。
グラフィックボードの動作音(騒音)比較も、温度と同じくテストに使用したボード設計に大きく左右されます。
上記のグラフから確からしい情報は、特定のボード設計がどれくらい静かに動作できるかどうかに過ぎず、参考程度に見るべきです。
騒音値(dBA) | 評価 | 目安 |
---|---|---|
30 ~ 32.49 | 極めて静か | 耳を近づければ聞こえるレベル |
32.5 ~ 34.9 | 静か | ファンが回っているのが分かる |
35 ~ 39.9 | やや静か | 扇風機を「小」で回したくらい |
40 ~ 42.49 | 普通 | エアコンよりは静かな音 |
42.5 ~ 44.99 | やや騒音 | エアコンの動作音に近い |
45 ~ 50 | 騒がしい | 扇風機を「中~大」で回した音 |
50 ~ | うるさい・・・ | 換気扇を全力で回した音 |
まとめ:Arc A770は初代としては悪くない出来
今の新品価格なら「RTX 3060」を買います
正直、Intel Arc A770は期待以上の働きでした。それでもゲームによって性能差が大きく、ドライバの作り込みがまだまだ甘いです。
単純に積み重ねた歴史が違いすぎます。Arc A770はまだ初代であり、これから世代を積み重ねるごとにドライバの完成度も改善されていき、「汎用性」に磨きがかかっていく未来に期待したいです。
というわけで、Arc A770より価格が5000~1万円ほど安く、たいていのゲームでArc A770に近い性能を発揮できる「RTX 3060 12GB」の方をおすすめします。
RTX 3060はフレームレートを底上げする「DLSS 2.x」に対応し、DLSS 2.xをサポートするゲームも多いです。インテルが提供する「XeSS」より画質も優れてます。
機能性と将来性に期待するなら「A770」
ドライバの差で今一つ性能を発揮しきれていない印象です。特にフルHDだと性能が出づらい傾向ですが、初リリース時のドライバから着実に性能アップを重ねています。
GPU本来の性能が出やすい4K解像度でRTX 3060をきっちり打ち負かすなど、スペック通りの性能を出せれば普通に出来が良いです。
加えて、ライバルのNVEncやAMD VCEを圧倒する速度と品質のハードウェアエンコーダー「QSV(Xe Media engine)」や、oneAPIによる優れたAI処理性能など。
初代でありながら、すでにライバル製品に対抗できる独自の機能も備えます。
一方で、フレームレートを底上げするアップスケーリング機能でライバルに遅れを取っています。画質でDLSS 2.xに届かず、対応ゲーム数でFSR 2.xに勝てません。
インテルは各ゲームメーカーにお金を積んででも、Intel XeSS対応ゲームタイトルを増やすべきです。
RTX 3060を単品で買う
ぶなんにおすすめな単品モデルが「玄人志向」です。ほぼ最安値に近い価格で、3年保証が付いてきます。
レビューで使用したRTX 3060が「ZOTAC Twin Edge OC」です。コンパクトで薄型な設計がメリット。ただし、標準保証は1年のみ、保証重視なら玄人志向をおすすめします。
RTX 3060搭載ゲーミングPCを買う
手っ取り早く「完成品」が必要な方は、BTOメーカーのゲーミングPCを推奨します。
ゲーミングPC | 主なスペックと価格 2023年4月時点のスペック |
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おすすめNo.1レノボ 「Legion Tower 5i」 |
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おすすめNo.2ツクモ 「G-GEAR GA5J」 |
|
おすすめNo.3ストーム 「PG-P13H」 |
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RTX 3060 12GB搭載モデルでおすすめは「Legion Tower 5i(カスタマイズ版)」です。
定価だと割高に見えて、カスタマイズ画面でパーツをダウングレードするといい感じのスペックと価格に仕上がります。浮いた差額で価格が安くなった容量2 TBのSSDを増設すると、長く使えるでしょう。
ツクモとストームもぶなんにおすすめな国産BTOですが、2.5G LANとWi-Fi 6Eに対応しないので注意。ゲームに有利なLANポートと、有線よりも速い無線LANが必要なら「Legion Tower 5i(カスタマイズ版)」が有利。
最新規格のDDR5-5600メモリを標準搭載している点も、Legion Tower 5iの地味なメリットです。
以上「Intel Arc A770とRTX 3060どっちがいい?【実際にベンチマーク性能比較】」でした。
グラフィックボードのレビュー記事
Intelさん、グラボ事業に本格参戦してくれるなら、ありがたいとは思うのだけど、今ひとつ思惑が見えてこないんですよね。
というのは、昨年の12月末にGPU部門を再編成して、コンシューマ用グラボ事業(Intel Arcの開発部門はここにある)をCPU部門に組み込み、サーバー向け事業をAI部門に組み込んだんですよね。なので現状はむしろ、CPU内蔵グラフィックスに傾いている気がします。
ライバルのAMDはRyzen8000番台のAPUで、ノート向けに内蔵グラフィックスをものすごい向上させてくるってリークが出てきてますし、Intelもそっちで負けるわけにはいかないって感じになってるんじゃないかなあ・・・と。個人的には、IntelさんにはGPU競争の第三極になってほしいのですけど。(でないとnVIDIAが益々価格をつり上げる)
もちろん、Arcの後継と言われるBattlemageは出ることにはなっているので、価格破壊とドライバの成熟に期待してます。
インテルさん、たしかにIntel Arcシリーズをどう売り込んでいきたいのか、方向性が分かりづらいのは微妙なところかも。
「価格」だけでなく、「寄り添う姿勢」を広く見せていくことが重要に思えます。
たとえば公式サイトで「性能が出づらいゲームを教えて」フォームを設けたり、公式が流行りにのって「oneAPI版SDかんたんインストール版」を作ってみたり、競合2社とは違う雰囲気を醸し出さないと、同じ土俵で比較されて結局NV or AMDに流れてしまいそうです。
> Battlemageは出ることにはなっているので、価格破壊とドライバの成熟に期待してます。
現時点の情報ですと、設計規模が最大2倍(4096×2=8192シェーダー)になるBattlemage世代は性能面でかなり期待できそうです。
しかし、ウェハ単価がN6 or N7比で1.7~1.8倍に跳ね上がるTSMC 4 nm(N4)を使うらしく、価格を下げられるかどうか不安ですね。
利益率を削って普及を重視する体力勝負はインテルが得意そうですが、鯖向けCPUの散々な状況を見るに、ゲルシンガー氏がそこまでリスクを取ってくれるか・・・(取ってほしいけど)。
> 「価格」だけでなく、「寄り添う姿勢」を広く見せていくことが重要に思えます。
なるほど。見えてませんでした。仰る通り、そういう姿勢がないことには競合2社との単純比較で終わっちゃいますので、勝ち目は薄いですね。グラボメーカーにはユーザーのニーズを汲み取る姿勢が欠けている感じがありますし。
> ウェハ単価がN6 or N7比で1.7~1.8倍に跳ね上がるTSMC 4 nm(N4)を使う
それは厳しい。インテル製グラボで実売10万とかになっちゃったら、ブランド力からして見向きもされないでしょうし、どうなるんでしょ。
> 利益率を削って普及を重視する体力勝負はインテルが得意そう
半導体産業の基本戦略は、①赤字覚悟で一気にシェアをとりにいく、②黒字の範囲で少しずつ普及を目指すの二択で、①ができる企業は少数です(AMDやMicron程度では多分できない)。インテルさんはそれができる数少ない企業のひとつなので頑張って欲しいのですが・・・見てると厳しそうですね。(頑張って欲しいけど・・・)
個人的には、Intel Arcに求めるものは安定したドライバ、エンコード性能、AI性能の3つです。なのにAI部門が分離されちゃって、どうなるのかなあと。AV1エンコーダも、13世代に内蔵してくれれば色んな人が試せたのに・・・と思ってしまいます。
インテルのエンコーダが優秀なのってigpuでもそこそこ優秀だったのがdgpuになってエンコーダの規模を大きく出来たからなのかな?
BIOS最新。
csm互換無効。
Resizable BAR 有効。
Above 4G Decording 有効。
Re-size BAR Support 有効。
これらの設定をしておかないと真の性能は発揮されないみたいです。
私の見落としでなければこれらの設定に対して言及されている箇所が見当たらないので、設定してから再度試してほしいです。
第12~13世代インテルプラットフォームや、Zen3~Zen4プラットフォームであれば、それらの設定はデフォルトで有効化されている場合が多いです。念のためUEFI設定を確認しましたが、問題なく有効化されていました。
了解しました。確認して頂きありがとうございます。
https://onswar.hatenablog.com/entry/2023/02/21/020835
こちらが参考サイトです。
NVEncよりも速くて小さくて綺麗なのは興味深いです
とにかくVRAMがたっぷりなのが魅力的ですね。
如何せんターゲットになるであろうFHDだと持ち腐れることが多いのが残念ですが。
昨今の状況から、性能は据え置きでいいからVRAM特化・増強したモデルが増えて欲しいですね。
Blenderの弱さが意外だな
ゲームしないけど動画編集やったりUnityいじったりする人向けって印象があったがこうしてみると違うもんだね
あとMSRPが同価格の3060より実売1万円上はいかんでしょ
BlenderのレンダリングはやはりOptiXを擁するNvidiaがレイトレーシングの性能のおかげで抜き出てますね。
レイトレーシング機能をあまり使わないアニメーションレンダリングならRadeonやArcもNvidiaに匹敵する性能を出せるはずです。
https://techgage.com/article/amd-radeon-rx-7900-xt-radeon-rx-7900-xtx-creator-review/
これのBlenderアニメーションのところで比較されています。(訂正 RadeonはNvidiaと同じくらいですが、Arcはそこまでではありませんでした)
rtx3090と3070とA770を持っているけど、メイン機はA770当ててる。180Wくらいで動かすとコスパが最強かも。
いつもレビューありがとうございます。
終盤で触れているグラボの保証期間について質問なのですが、PCパーツの保証期間というのは実際に機能してくれるのでしょうか?例えば使用環境の証明が難しくメーカーが自然故障を認めない…みたいなのを想像しまして…
どうせなら保証期間が長いメーカーのを買いたいですがそれが実際に役に立つのでしょうか?
未だに新品グラボでハズレにあたった経験がないので分からないですが、ドスパラ中古でハズレにあたったときはちゃんと保証してくれました。代替の在庫がなかったので返金でしたが、症状を再現できるなら保証してくれるはずです。
保証のありがたみは、故障箇所が特定しやすいものと特定しにくいもの、交換が容易なものと容易でないもの、買い換えのしやすいものとしにくいもの(ないし世代代謝の速いものと遅いもの)、手元に代替品があるか等の条件で違ってくると思います。
私の場合、ストレージの保証には助けられました。これは故障箇所の特定も交換作業も容易で、1年2年では容量が激増することもないからです。逆に、マザボのようなものになってしまうと、原因解明にも時間がかかる上に交換も面倒なので、いっそ新しいものに換えてしまおうって発想にいきやすいです。(なのでマザボの長期保証とかは正直いらないと思う)
グラボの場合、代替カードを持っているか、内蔵グラのあるCPUかといったところで変わってきます。検証がしやすく代替品を確保できる人とっては、保証はあって損がありません。逆に検証環境がなく代替品も用意できない人の場合、メーカーの対応次第では1ヵ月以上待たされることもあるみたいなので、その辺も踏まえてご検討下さい。(十分な検証をできない人は、メーカーで状況再現できないリスクも背負うことになります)
追記です。
メーカーが自然故障と認めないというのは、その立証責任をメーカーが負うことになるので、普通の使い方をしている限り気にしなくていいと思います。よほどひどい落下跡があってフィンが曲がりまくっているとか、打痕があって印字が削り取れているとか、過電流によって基板が焼けているとかといったことがなければ大丈夫かと。ただ、剥がすなと言われているシールを剥がしたり、分解したりするのはアウトです。(輸送中の事故とかもあるので、メーカーに発送する前に写真に収めるくらいはしておいた方がいいかも?)
接続の仕方が悪くて端子を壊したとかでもない限り大丈夫じゃないかなあ
クロシコ3060は性能は十分だけどLEDが入ってないから光らせたい場合は注意ね
ここにいる人はあまりあてにしてないと思う
月単位で待たされる報告が結構あるからそんだけ待つなら新しいもん買うわってなる
(日本法人に修理品がたまるまで待ってから船便で送り出してるケースが多いと想像できる)
どのパーツがダメなのか自力で特定できる人は次のいいもん買うからな
acerの PREDATOR A770を使用しているけど専用ソフトの省電力化プリセットで160w程度まで簡単に省電力化してコスパを良く出来たりと純正ソフト以上に安定動作するのでintelにはもっと頑張ってほしい
個人的にはintel arcには期待してるけどBattlemageでも他メーカーが参入しなかったら正直厳しそう
でもArcシリーズは錬金術師っていう無駄にカッコいいペットネームがついてるから
という冗談はさておき、純正A770は高いけどアスロックのやつ4万切ってたりしてるんだよな。C770あたりの世代まで続けばコスパで選ぶならアリくらいの選択肢にはなりそう
「C770」ってなんのことだろうと思って、噂レベルのロードマップを見てみると
・1st Alchemist = A = A770
・2nd Battlemage = B = B770
・3rd Celestial = C = C770
・4th Druid = D = D770
という、アーキの頭文字 + 型番という命名規則なんですね。
う~ん・・・規則としては良いけれど、正直ちょっとパッとしない見た目に思えてしまった。
次世代はBattlemage=魔闘士。インテルさんってば、そこはかとなく厨二病感漂うネーミングセンス・・・。
自分も価格は正義だと思っているので、4万円切りなら悪くないと思えます。ドライバも今後は成熟してくるでしょうし。まあ、純正は16GB、ASRockは8GBなので、欲を言えば3.5万かな。やっぱり3060の12GBで4.5万円って強いですね。市場価格って適正に落ち着くんだなあと思います。
ほぼエンコ専用カードですか
フルHDでの競技向けゲームでの最低FPSが落ち込みすぎているのが気になりますね
プレイしていて一番気になるのはfpsが落ち込むタイミングですので高fpsに対応しきれてないのは残念です
ちゃんと対策してるゲームとそうでないゲームの差が激しいですよね。
だから公式サイトで「性能が出ないゲーム教えろ」フォームでも用意して、情報を集めたら良いのにと思います。
現状、インテルは最新リリースのAAA洋ゲータイトルを優先して対策してるみたいで、このブログで扱ってる特殊なタイトルだとバラツキが大きいです。
いやいやいや
ゲーム目的ならRX6600XTの方がどう見ても良いでしょ?
「少なくともRX6600XTより満足度が高くて」って一体どこをどう評価したらそうなるの?
コメントありがとうございます。
記事に掲載した文章ではなく「各データ」をよく読まれていて嬉しいです。おっしゃる通り、ゲーミング性能を評価する趣旨であればRX 6600 XTの方が良いに決まってます。
掲載されているデータを読んで、自分が必要とする性能・用途に対してコスパが良いか?、を判断してグラボを選ぶのが正しいと思います。
ちなみに最近ぼくがAI性能を重視している理由は、世間からの関心が思った以上に強いからです。
Stable Diffusionの性能まとめを読んでいる人は、ここ最近書いたグラボ関連の記事をまとめた量よりも多いです。グラボの新規導入において、AI関連のタスクを高速に処理できるかどうかを重視している人が多い、ということになります。
Radeon嫌いでintel大好きなやかもちさんが6600xtに好感あるわけないよね
そりゃあ今ハマッてるAIでお絵かきが想像以上の性能なら6600xtより満足って贔屓な評価しても納得
普通のFHDゲーマーは6600xtか3060で良いよ
Arc A770とRX6600XTを比べたらArc A770の方が魅力があると思う
理由としては
・安定していないとは言え全ての解像度で平均fps、最低fpsで上回っている
・エンコード性能がGeforceと比べても突出して高い
・AI関連の性能が意外と強い
更に言うなら近年のRadeonに魅力が無さすぎる
RDNAはゲーミング特化とは言っても肝心のゲーミングですらGeforceを圧倒できず
大抵の用途ではボロ負け、レイトレーシングなどの機能では周回遅れなので
少しメモリが多い、少々安価な事くらいしか優位性を持たない劣化Geforceでしかなく
とにかくつまらないGPUに成り下がってしまったと感じる
過去の記事を読んでみれば分かるけどこのサイトの管理人は昔はAMD贔屓だった
近年Radeonは大きくシェアを減らし2022年Q3のdGPUシェアが10%という
かなりシャレになっていない数値を記録している
かつて50~40%付近のシェアを持っていた事もあるRadeonが見る影も無くボロボロになってしまったのは昔Radeonを好んで使っていたユーザーからも見限られている証だろう
というか某.comの最安値で考えるとA770(16GB)買えるお金で6700XTが買えちゃうのでメモリ目的でなければもうこれで良いんじゃないかなって
RX 6700 XTのkakakuを見てきました。MSRP:479ドルが約5.5万円はお買い得ですね・・・。なぜ売れ残ってるのかは謎ですが。
RX6600XTの方が圧倒的に良いでしょうね。
安定しない、ワッパ悪い、ゲームやAPIによって差が激しすぎ等
どこをどう取って見てもARCが良いという判断にはならないと思いますよね。
グラボとお金を渡されて使って下さい、というのでもなければ
わざわざ使おうという気にはならないと思いますね。
>機能性と将来性に期待するなら「A770」
将来性? 果たしてあるか疑問。
一応今後のチップレットアーキテクチャ用のGPUとしての開発はしばらくは
続けるとは思いますが、過去の実績(悪い方)からして(ドライバやチップそのものが)
悪かったらすっぱり放り投げますからねぇ。
あと、グラボの筐体があっという間に加水分解してでろんでろんになりそう。
インテルには、ぜひ放り投げないで続けていって欲しい気持ちです。
NVIDIA GeForceシリーズが暴利を貪り始めていて正直かなり脅威に感じています。肝心のライバルRadeonがどうもさっぱりで不安しか無いので、第3勢力のインテルに頑張ってもらわないと、結局「損」を被るのはこちら側です。
第1世代Arcって発表時はレイトレ対応を謳っていた記憶があるんですが、
実際は対応しているのでしょうか。
(今回の測定結果が全てレイトレオフ設定だったので)
3060Tiのスコアと見比べる限り、やっぱり使い物にならないレベルなのかな。
レイトレとアップスケーリングは明確にAmpere / Ada Lovelaceに遅れを取っています。Intel Xess自体はFSR 2.xよりマシな画質ですが、DLSS 2.xには届かないですし、何より対応ゲームがまだまだ少なすぎるのが難点です。
と言っても、NVIDIA DLSSは2019年リリース(4年目)、AMD FSRは2021年リリース(2年目)ですから、遅れを取っているのは致し方ない部分はあります。
やっぱり現状だとゲーム用途には厳しそうな感じなんですね。
ゲーマー向けの第3の選択肢として今後の改善に期待したいところなんですが、
参入時に採算ベースとして見込んだであろう莫大なマイニング需要が完全消滅し、
新たに生じたAIイラスト需要も微々たるものとなっている現状では、
素人考えでも事業継続は難しい気がするんですよね。
今ラデを選ぶ人は大容量メモリ目的だと思うので6600XTはハンパだと思うんだよな
コスパ重視の人はこれからハマるゲーム相性リスクを事考えて3060か3060tiを選ぶ
そしてゲフォ一強体制がまた堅固になる
のであえてこれを買いたい気持ちはあるんだが…
レイオフのニュースを見るに将来性もそこまで期待していいものか…
intel arc a730mとかは12GBVRAMで13万円台だから、理論上の性能ではrtx 4060 laptopで優っているしコスパ的には最強なんだがねぇ。
Arc用のStable Diffusion Web UIってどうやってインストールしたんですか?
毎回ツボをついた良い記事ありがとうございます。
5/16公開の31.0.101.4369はパフォーマンス改善なので、また結果変わらないですかね?
個人的には定期的にバージョンアップして徐々に性能上がっているので印象は悪くはないですよ
TSMCの6nmは7nmの改善版だからIntelCPU換算で10nm相当
同じくIntel10nm相当のsamsungの8nmと同等
つまり消費電力に差がないのは当然で
ドライバ云々の話ではない
A770LEが新品29800円で入手出来ましたので色々参考になりました。
既に製造出荷終了モデルとなっていますがBattlemageが出るまでにどこまで進歩できるか楽しみです。
DX11以前のパフォーマンスがあと3割伸びれば合格点。
いつも楽しく読まさせて頂いてます。
最近のradeonの躍進は素晴らしく、そこにintelまで参入してくると今後の価格競争にも期待出来そうですよね。前まではnvidiaが一歩先に行ってるかなっていう感じですが、価格によってはどのメーカーのグラボ買っても満足出来そうです。
ですが個人的に懸念点があります。それは各社ごと、実際にモニターに描画したときの色合いの違いです。10年くらい前になりますが、nvidiaからradeonに乗り換えたところ、赤と黒が濃く表示される印象で、それに慣れず、すぐ手放してしまいました。ドライバーで色合いをいじっても近づける事は出来ますが、ゲームごとにばらつきが生まれますし、ゲームの色合いに合わせると普段遣いがしにくかったです。そこでお願いなのですが、もし興味がありましたらnvidia/radeon/intelごとの色味の違いの検証をして頂けませんか?検索してみても、色味の違いに拘ってる人いないので需要がないかもしれませんが・・・
Radeonがほぼすべての分野でゲフォにボロ負けしてる現状を見るに初代で一応競合他社に比べ「エンコードに強い」というメリットがあるのは流石Intelだと思う。
NVIDIAが暴利を貪る10年くらい前のインテルになりつつあるのでIntelにはぜひ頑張ってほしい所。
特にゲーミング用途というよりエンコードに強いクリエイティブグラフィックボードみたいな売り方すれば良いんじゃないかな。
個人的に幾つか興味深いと思った点は、ハイエンドからミッドレンジ、ローエンドという順番で展開するウォーターフォール方式の逆をとっている事ですね。
例えば、rtx3000シリーズやrtx2000シリーズでは、最初に3090/80や2080を発表し、最後に60/50シリーズを発売するという流れでした。それに対して、Intelの発表したロードマップにはAlchemistはミドルクラスの位置づけで、 Celestialでハイエンドという逆の順番になっています。これは、intelの持つ内臓グラフィック技術のメソッドを生かす為だそうですが、つま先から入るようにリスクを分散する意味合いも持つのだと思います。そういう意味で、Intel Aシリーズで問題が発覚した事はむしろ、良いことだと考えて良いかもしれません。
また、異なる場所からのメソッドや技術を取り入れるスタイルは、パワーバランスに影響を与える可能性があります。ここまでではありませんが、Snapdragon XによってPCにx86_64でない選択肢としてarmを持ち込んだのが好例です。なので、これが有意に働く…かもしれません。
ただ、現状はTDPや価格的な問題があり、市場に参加したばかりで知名度が無い、ソフトウェアの問題が大きいという状態です。
言ってしまえば、Aシリーズはまだ、性能的にも本命ではありません。売れ行きの良いrtx4060などのメインストリーム層が正念場になると思います。なので、ここまですべて個人的にはかなり期待しています。AIの性能が意外と悪くなく、総合性能も、全てがそれなりではなく長所と短所がはっきりしている状態なので、まだ改善しようはあります。
何より現状は、生成AIはNVIDIAの一強で、データセンター向けgpuシェアのほぼ全てを独占し、ゲーム向けであってもrtx 4090に届く他社製gpuは存在しません。当然過去のintelのように殿様商売になる訳で、これが価格競争を引き起こしてくれたらと思う次第です。
この事について、何か興味深い事実をご存じでしたら、ぜひ教えて下さい。