以前レビューした「ThinkCentre M75q-1 Tiny」のRenoir APU版として「ThinkCentre M75q-2 Tiny(Gen2)」がついにリリース。
価格設定はやはり壊れています。8コア16スレッドのZen2世代「Ryzen 7 Pro 4750GE」搭載で、5万円を切る価格です。
ThinkCentre M75q Tiny Gen2のスペックと概要
ThinkCentre M75q-2 Tiny (Gen2) | |||
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モデル | スタンダード | パフォーマンス | プレミアム |
CPU | Ryzen 3 Pro 4350GE4コア8スレッド / ~4.0 GHz | Ryzen 5 Pro 4650GE6コア12スレッド / ~4.2 GHz | Ryzen 7 Pro 4750GE8コア16スレッド / ~4.3 GHz |
クーラー | 小型シロッコファン | ||
グラボ | Radeon Vega 6 | Radeon Vega 7 | Radeon Vega 8 |
メモリ | DDR4-3200 4GB x1 | DDR4-3200 8GB x1 | DDR4-3200 8GB x2 |
SSD | 256 GB(NVMe) | ||
HDD | なし | ||
ドライブ | なし | ||
電源 | 65 W(ACアダプター) | ||
無線LAN | なし | ||
OS | Windows 10 Home 64bit | ||
保証 | 1年間(引取修理保証) | ||
参考価格 | 49940 円税込 / 送料無料 | 59950 円税込 / 送料無料 | 74800 円税込 / 送料無料 |
削ると | 44440 円 | 47850 円 | 49500 円 |
2020年10月末、ようやく登場したThinkCentre M75q-2 Tiny(Gen2)には3つのモデルが用意されています。
CPUがRyzen 3 Pro 4350GE(4コア8スレ)のスタンダード、Ryzen 5 Pro 4650GE(6コア12スレ)のパフォーマンス、そしてRyzen 7 Pro 4750GE(8コア16スレッド)のプレミアムモデルです。
グラボはCPU内蔵の「Radeon Vega」です。どれを選んでもRyzen 3000 APUよりスペックは見劣りますが、そのかわり内蔵GPUの動作クロックが大幅に改善し、メモリクロックもDDR4-3200に底上げされています。
Ryzen 7 Pro 4750GEに入ってるRadeon Vega 8なら、おおむね従来のRadeon Vega 11に近い性能を出せるはずです。
そして肝心の価格設定。見ての通り、「特価版」の価格は相変わらずスゴイです。カスタマイズでメモリやストレージ構成をダウングレードすると、ガクッと値段が下がってコストパフォーマンスが信じられないことに・・・。
最上位モデルは8コア16スレッドで49500円
一番コスパが良いのは言うまでもなく「プレミアムモデル(最上位)」です。注文が殺到して納期が月単位になるまえに、筆者は最上位モデルをダウングレードして購入済み。
Zen2世代の8コア16スレッドCPU「Ryzen 7 Pro 4750GE」を搭載する小型パソコンが、わずか49500円です。スペックに近い「Ryzen 7 4750G」はAmazonで約4.4万円ですので、(自作PCと比較して)逆ザヤになってます。
49500 円を狙うカスタマイズ |
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メモリ:DDR4-3200 4GB x1(-19800 円) キーボード:なし(-2200 円) マウス:なし(-1100 円) バーティカルスタンド:なし(-1100 円) ツールレス(オープンシャーシ):なし(-1100 円) |
週末セールは不明 合計25300 円の値引き |
標準価格:74800 円が → 49500 円に |
とにかく価格を安くするカスタマイズ内容は、以上の通りです。
約2万円の値下げができる「メモリ:4 GB」ですが、2020年11月時点では選択できない状況です。現時点では56100 円がダウングレードできる限界です。
これでもまだパーツ一式を揃えるよりは安いとはいえ、コストパフォーマンス的には6コア12スレッドの「パフォーマンスモデル」も選択肢になると思います。
メモリを16 GB → 4 GBにダウングレードして2万円の値下げ。あとは付属品を削って5500円の値下げで、74800円が49500円に値下がります。週末セールはまだ未確認なので、値下がり幅は不明です。
とにかく安く本体を買うだけなら、削れる部分をすべて削ったプレミアムモデルの49500 円プランで良いのですが、あとあと不便しそうなカスタマイズについて解説しておきます。
- ワイヤレスLAN / Bluetooth:インテルAC 9260(+3300 円)
- または:インテルWi-Fi 6 AX200(+4400 円)
ThinkCentre Tinyシリーズはメンテナンス性に優れた設計のパソコンとはいえ、WiFiカードのセルフ増設はやはり面倒くさくて手間です。WiFiが必要ならカスタマイズで付けてしまいしょう。
- ディスプレイポートの追加(+1100 円)
- またはHDMIの追加(+1100 円)
標準スペックは「HDMI」「Display Port」「VGA」の3つだけ。3画面のマルチディスプレイ環境を作る場合は、カスタマイズでDisplay PortまたはHDMIを追加してください。
なお、HDMIの規格は1.4に改悪されていて、仕様上は最大4K30 Hzです。しかし実際に試すと4K60 Hzが映る可能性もあるので、4K出力やマルチディスプレイに興味がある人は、ちもろぐのレビューを待った方が無難かな・・・。
- USB Type-Cの追加(+1100 円)
今回のGen2モデルから、USB Type-Cポートを背面パネルに追加できます。普通にUSB 3.1 Gen1として使えますし、モバイルモニターにUSB-C出力(最大4K60 Hz)も可能です。必要なら付けておいて損はありません。
- ダストシールド(+1100 円)
フロントパネルにかぶせて装着する、ホコリを防ぐフィルター。見た目がかなりダサいのが弱点ですが、使用環境的にホコリを気にする方はぜひ。
- 電源アダプター:選択不可
付属の65 Wアダプターでは、明らかに8コア16スレッドCPUをフル性能で動かすには不足します。できれば135 W / 170 Wアダプターが欲しいのですが、今はまだカスタマイズから選べません。
- VESAマウント(+1100 円)
VESAマウントブラケットを使って、PCモニターの裏側にM75q-2 Tiny (Gen2)を取り付けて省スペース化を狙うなら必須です。
プレミアムモデルが届き次第レビュー予定
ちもろぐは、Ryzen 7 Pro 4750GE(8コア16スレッド)を搭載するプレミアムモデル(特価版)を49500 円にてさっそく購入。納期は2~3週間で、届き次第レビューする予定です。
以上「【超コスパ】ThinkCentre M75q-2 Tinyが登場:Ryzen 7 Pro 4750GE搭載で5万円以下」について、お知らせでした。
追記:到着したのでレビューしました
10月30日に注文からおよそ3週間して、ようやく49500円で購入したM75q Tiny Gen2が到着しました。M75q Tiny Gen2の詳しいレビュー記事は↑こちらから。
4コア増5000円=1コア1250円でコアのバーゲンセールになってる…
[…] ■ThinkCentre M75q Tiny Gen2が登場:Ryzen 7 Pro 4750GE搭載で5万円以下 | ちもろぐ […]
メモリ変更の価格設定が、ありえないくらいおかしいことになってますね
Lenovoの中の人こんな価格引いちゃって大丈夫?
ちょっと心配になるレベル
31日午前1時現在、メモリ4GBを選択出来なくなっています。
アクセスが集中したんでしょうね…。
OCメモリ使えるか試して欲しいな・・・
「USB 3.1 Gen1として使えますし、モバイルモニターにUSB-C出力(最大4K60 Hz)も可能」とありますが、4K60 Hzに対応するにはUSB 3.1 Gen2以上が必要と書いてある所もありました。
この辺りがややこしいのですが、どうなんでしょうか?
usb Type-Cのdisplayport alternate modeはUSBケーブル上に別の信号を伝送する技術だからUSB転送速度の対応とは関係ない(Thunderbolt 3ポートは必ずUSB3.1 Gen2に対応してるとかはあるけど)
デバイスに載っているType-Cポートがどのalternate modeに対応してるかが大事
PSREFとかで仕様書確認するのが一番確実だね
値上がりしましたね
他のcpuが動くか、Ryzen 5 3400Gなど
実験していただけると助かります。
4.4万円で仕入れてるわけでもあるまいし・・・
ACアダプターでとれだけ性能変わるのかの比較レビューもお願いします
気にはなるけどちょっとACアダプターちょっと高くてまだ注文してない…
USBですが、全面のTYPE-C側はコントローラー自体はGen2対応ですが
内部的にハブが咬まされてますね。
一部だけ記載しますが、以下はLinuxでlsusbコマンドした結果です。
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/: Bus 04.Port 1: Dev 1, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/2p, 10000M
|__ Port 1: Dev 2, If 0, Class=Hub, Driver=hub/4p, 5000M
/: Bus 02.Port 1: Dev 1, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/2p, 10000M
——————————
各行の右端に通信速度の理論値が表示されてますので
そこが5000M = Gen1、10000M=Gen2となります。
TYPE-Cにデバイスを接続すると
Bus 04:Port 1:Dev 2(ハブ)側にぶら下がるので
Gen1相当の速度しかでません。
Bus 04は後方のUSBポートと共有のようです。
前面のTYPE-Aにデバイスを接続すると
Bus 02: Port1:Dev1 にぶら下がります。
こちらはGen2に対応してます。