1万円台という低価格帯のマザーボードに、惜しむこと無くハイエンド級の部品「60Aチョークコイル」と「12Kコンデンサ」を投入し、B450マザーボードで最高の耐久性を目指す意欲作「B450 Steel Legend」が日本からデビュー。
発売から3ヶ月近く経過してしまったが、ようやく検証レビューが完了しました。
ASRock B450 Steel Legendの仕様とスペック
スペック | B450 Steel Legend |
---|---|
ソケット | Socket AM4第1~2世代AMD Ryzen CPU / 第1世代AMD Ryzen APU対応 |
チップセット | AMD B450 |
フォームファクタ | ATX30.5 cm x 24.4 cm |
VRMフェーズ |
|
特徴※メーカーの謳い文句 |
|
IOパネル(リアパネル) | |
映像出力 |
|
USBポート |
|
通信ポート |
|
音声出力 |
|
レガシー端子 | PS/2 |
その他 | – |
PCI Express 3.0レーン | |
PCIe x16 | x1Ryzen CPUならx16 / Ryzen APUならx8 / Athlonはx4 |
PCIe x8 | – |
PCIe x4 | x1Ryzen CPUならx4 / Ryzen APUならx4 / Athlonはx2 |
PCIe x1 | – |
PCI Express 2.0レーン | |
PCIe x1 | x4 |
マルチGPU | |
AMD CrossFire | 最大2枚 |
NVIDIA SLI | – |
各種ポート & スロット | |
メモリスロット |
|
M.2スロット |
|
SATAポート |
|
USBヘッダ |
|
ファンヘッダ |
|
その他 |
|
「B450 Steel Legend」はPCパーツとしては非常に珍しく、日本発の新たなASRockマザーボードのブランドです。日本の自作PC市場は縮小しつつあるにもかかわらず、こうして日本ユーザーの意見を取り入れた製品が登場するのはとても稀。
ASRock製のベアボーン「DeskMini A300」が日本で飛ぶようにヒットしたことで日本市場のインパクトを見せつけたことや、ASRock日本法人のエキストリームマネージャー原口氏の高い企画力※のおかげで実現できたのは疑いようが無いと思います。
※「Steel Legend」ブランドは、ほぼほぼ「原口プロデュース製品」と言っていいです。
新ブランド「Steel Legend」の位置づけ
まず最初に新たなマザーボードブランドである「Steel Legend」のポジションについて解説しておきます。
グレード | 製品ブランド | ||
---|---|---|---|
超ハイエンド | Taichi Ultimate | Phantom Gaming X | |
ハイエンド | Taichi | Phantom Gaming 9 | |
Phantom Gaming 7 | |||
ミドルクラス | Extreme4 | Gaming K4 | Phantom Gaming 6 |
Steel Legend NEW! | Master SLI | Phantom Gaming SLI | |
Phantom Gaming 4S | |||
ローエンド | Pro4 | – | Phantom Gaming 4 |
2019年時点のASRockの製品ブランドを、グレード別に分類するなら上記の表の通りです。Phantom Gamingだけは1ブランドですべてのグレードを賄う位置づけですが、他のブランドは基本的に1グレード1ブランドです。
Steel Legendはミドルクラスに位置づけられる製品ブランドで、ExtremeブランドとPro4ブランドの間に位置します。Extremeほど機能性は多くないけど、Pro4より耐久性や堅牢性を高めたブランドになる。
「ASRock Super Alloy」で耐久性を強化
「ASRock Super Alloy」コンポーネント群 | |
---|---|
XXLアルミニウム合金製ヒートシンク | VRMフェーズとチップセットを、アルミニウム製の大型ヒートシンクで覆い被して放熱性を向上。 |
プレミアム60Aパワーチョーク | 60Aの電流に対応した高性能なチョークを搭載し、CPUへの電力供給を安定化。 |
ニチコン製12Kブラックコンデンサ | 他社のハイエンドマザーボードより20%も寿命が長い12Kブラックコンデンサ。 |
I/O Armor | リアパネルのIO部品を静電気などから保護する。 |
マットブラックPCB | ブラック塗装されたプリント基板。耐久性への影響は特にない。 |
高密度ガラス繊維PCB | 湿気でマザーボードが短絡(ショート)しないように保護する役割。 |
2オンスの銅PCB | PCB内部に2オンスの銅箔層(70 μm)を埋め込み、OC耐性と電力効率を高める。 |
ミドルクラスのマザーボードとしては、異質なレベルのハイエンドコンポーネントを使っています。上位ブランドTaichiなどでも採用されている12Kコンデンサの他、銅箔層のPCBを採用するなど、耐久性へのこだわりに抜かりがありません。
ただしExtremeブランドで採用されていたワンチップ化したMOSFETや、フェーズ数を倍増させる増幅ダブラーは搭載されていないため、オーバークロック向けというよりは「定格で安定運用向け」な仕様です。
「ASRock Polychrome Sync」で流行りの光り物に対応
B450 Steel Legendには
- x1 アドレッサブルLEDヘッダ(15Wまで)
- x2 RGB LEDヘッダ(36Wまで)
- x1 AMDファンLEDヘッダ(36Wまで)
が用意されているため、自作PCで恐ろしいほど流行っている「光り物PC」を組むことが可能です。
IOパネルを覆っているシールド部分と、B450チップセットを冷却しているXXLアルミニウム製ヒートシンクにもRGB LEDが仕込まれているので、光るパーツを別途用意しなくてもマザーボード単体でそこそこ光ります。
付属ソフトウェアの「ASRock Polychrome Sync」を使えば、ヒートシンクRGB LEDやLEDヘッダに接続されたパーツ類の光り方を1680万色から設定でき、点灯パターンも複数用意されている。
1万円台という廉価なマザーボードでありながら、かなり充実のRGB LED機能が搭載されています。コスパ良く光るPCを組みたい人なら、少なくともNo.1候補にはなると思います。
ASRock B450 Steel Legendを開封レビュー
Steel LegendはExtremeとPro4の中間を狙う、ややライト層向けなマザーボードなのでカジュアルな印象のパッケージングに仕上がっています(ASRockの割にはアッサリした感じです)。
パッケージはスライドして引っ張り出す方式です。ピッタリ詰まっているので上下に振って押し出します。
内箱は下の方からめくるようにして開封。
上段に付属品、下段にB450 Steel Legend本体が入っています。
付属品をチェック
- ユーザーマニュアル
- ドライバディスク
- ポストカード
- M.2ソケット用ネジ x2
- M.2 22110用ナット
- SATAケーブル(フラットタイプ) x2
- インターフェイス用パネル
基本的な付属品が揃っていました。SATAケーブルは2本入っているので、SSDやHDDを最大で2台まで付属品だけで組むことが可能です。
M.2スロットにM.2 SSDを固定するためのネジは2個しか無いので紛失しないように注意したい。付属のナットは下段のM.2スロットを22110に対応させるためのモノなので、普通のM.2 SSD※を使うなら出番はありません。
※コンシューマ向けのほとんどのM.2 SSDは「M.2 2280」で、エンタープライズ向けでは「M.2 22110」という非常に横長い規格が使用される傾向。
ユーザーマニュアルは日本語に訳すとニュアンスがおかしくなる文章を除き、ほとんど日本語に訳されています。CPUの取り付け、メモリの挿し方など、PCの組み方がほとんど図解されていた。
B450 Steel Legendの基板コンポーネントをチェック
では、B450 Steel Legend本体の基板コンポーネント(実装部品)を確認していく。
本体は静電気保護袋でしっかり梱包されていました。
今までのASRock製品とは、また違ったスタイリッシュさのあるデザインです。アーバンカモフラージュ柄のPCBに、ホワイト色のXXLアルミニウム製ヒートシンクが目を惹いていきますね。
CPUソケットは「Socket AM4」です。第1~2世代のAMD Ryzen CPUと、第1世代のRyzen APUに対応しています。BIOSアップデートで第3世代のAMD Ryzenにも対応する予定。
CPU用の電源コネクタは標準的な「8 pin」仕様。使っているコネクタの種類にもよりますが、8 pinで少なくとも500 W強(576 Wくらい)は給電できる性能があるので、Ryzen 7 2700Xも余裕に動かせます。
ちなみにASRock公式によれば、ASRock製品の8 pinは1000 Wくらいの給電性能があるそうなので、理論上は極冷オーバークロックにすら耐えられるだけのCPUコネクタです。
実際、BIOSから最大2.5 Vまでコア電圧を昇圧できるため、明らかに極冷オーバークロックに耐える想定がされています(※競技者向けの設定だから一般人が2.5 Vを設定するのはNG)。
メモリスロットは4本。最大で64 GBのメモリ容量に対応します。
対応しているメモリクロックは、第2世代AMD Ryzen CPUの場合で「DDR4-3533」まで。第1世代AMD Ryzen CPUとAPUなら最大で「DDR4-3466」のメモリクロックに対応している。
B450チップセットを搭載するマザーボードとしては、今のところ最も対応クロックが高い。それを裏付けるかのように、メモリスロットの周辺にはニチコン12Kコンデンサやチョークが実装されています。
PCI Expressスロットは全6スロット。
- PCI Express 3.0 x16
- PCI Express 2.0 x1
- PCI Express 2.0 x1
- PCI Express 3.0 x4
- PCI Express 2.0 x1
- PCI Express 2.0 x1
x16スロットはスチール製の頑丈なカバーで保護されていて、グラボの垂れ下がり防止(耐荷重強化)や信号の安定性を強化する効果があります。
なお、注意点はPCI Express 3.0のレーンは固定ということ。上のスロットは16レーン固定で、下のスロットは4レーン固定なので、NVIDIA SLIはできません(B450チップセットの仕様です)。
CPUソケットの直下に位置するM.2スロットには、アルミニウム製のヒートシンクが取り付け済み。付属ヒートシンクの冷却性能については、後ほど実際に検証します。
「Ultra M.2」というASRock独自の仕様になっているため、普通のNVMe SSD(PCIe 3.0 x4接続)と、最近増えてきたちょっと速めのNVMe SSD(PCIe 3.0 x2接続)のSSDにも対応する。
下段のM.2スロットは最大でM.2 22110サイズに対応する、横長いスロットになっています。こちらも「Ultra M.2」ですが、対応しているのはM.2 SATAとNVMe SSD(PCIe 3.0 x2)です。
なお、こちらのM.2スロットにはヒートシンクは付属せず、上段にあった付属ヒートシンクを取り付けることも出来ないので注意。
SATAポートは全部で6個あります。内4個がB450チップセット経由、残りの2個がASRockが独自に実装したASMedia ASM1061チップ経由で帯域が提供されています。
「VRMフェーズ回路」をチェック
CPUソケット周辺に実装されているホワイト塗装の巨大ヒートシンク(XXLアルミニウム製ヒートシンク)によって、その下に隠されているVRMフェーズ回路の熱を効率よく処理できる。
しかしこれでは実装部品を確認できないので、ヒートシンクを取り外してチェックしていく。
ヒートシンクはマザーボードの裏側からネジを外すだけで、簡単に取り外し可能。XXLアルミニウム製ヒートシンクはしっかりと重さがあり、ザラザラした手触りでよく冷えそうです。
VRMフェーズは全部で6本。
MOSFETはワンチップ化せず4つのICチップで実装され、この価格帯にマザーボードとしてあまりにも豪華な「プレミアム60Aパワーチョーク」と「ニチコン製12Kブラックコンデンサ」で固めてありました。
Steel Legendより1つ下のPro4ブランドでは、コンデンサが「5Kコンデンサ」になっているため、理論上の期待寿命は約2.5倍にもなる(…強い)。低価格ながら抜群の堅牢性を目指す設計なのがよく分かります。
フェーズ数だけで見ると少ない印象を受けますが、実装コンポーネントをTaicihiブランドでも採用されているようなハイエンド品で揃えることでフェーズ1つあたりの「質」を高めているのです。
VRMフェーズたちを制御する、PWMコントローラはuPI Semiconductor製の「uP9505p」を搭載。
AMDのCPU向けに作られた(元はSocket FM2+用に開発された)PWMコントローラで、対応フェーズは最大で「4 + 2」となっている。B450 Steel Legendには合計6本のフェーズが実装されています。
よってCPU向けのフェーズを4本、メモリ向けにフェーズを2本という構成になっていると分かる。
一応、VRMフェーズ回路の裏面をチェックしてみると、フェーズ数を2倍に増やす「フェーズダブラー」らしきチップは実装されていませんでした。B450 Steel Legendのフェーズ数は間違いなく6(4 + 2)本です。
他のコンポーネントもチェック
オーディオチップは「Realtek ALC892」を搭載し、そのすぐ横にファインゴールドオーディオコンデンサ(ニチコン製)を4つ設置することでノイズを低減する。
PCIe 3.0 x16スロットのすぐ横に装備されているXXLアルミニウム製ヒートシンク。RGB LEDに対応しているので「飾り」にも見えますが、
ヒートシンクを取り外すと「AMD B450」チップセットが実装されています。
B450 Steel Legendの性能を検証
ここまでB450 Steel Legendの実装コンポーネントをチェックしてきた。VRMフェーズ回路は6本(CPU向けに4本)と少なめですが、果たしてRyzen 7 2700Xを安定して動かすことができるのかどうか。
オーバークロックを行い、動画エンコードで負荷を掛けながら、動作の安定性やVRMフェーズ回路の発熱を検証してみよう。
テスト環境と検証方法
テスト環境 | ||
---|---|---|
CPU | Ryzen 7 2700X | 8コア16スレッドのハイエンドCPU |
冷却 | 風魔弐 | 120mmデュアルファン搭載の中型空冷 |
グラボ | GTX 1050 Ti | Palit製の安価なボード |
メモリ | DDR4-3600 8GB x2 | G.Skill SniperX(SK Hynix C-dieチップ) |
マザーボード | ASRock B450 Steel Legend | 本レビューの主役 |
SSD | Samsung 860 EVO M.2 500GB | システムストレージ |
Micron 1100 2TB | アプリ用ストレージ | |
電源ユニット | Toughpower GRAND 750W | 80+ Gold認証 / 750W |
OS | Windows 10 Pro 64bit | バージョンは「1809」 |
検証にはAMD Ryzen用に組み上げた「ちもろぐ専用ベンチ機 ver.Ryzen」を使います。
テスト方法はオーバークロックの安定性と上限、メモリオーバークロックの実用上の上限値などを確かめるほか、VRMフェーズ回路やM.2ヒートシンクの冷却性能もチェックしていく。
「Ryzen 7 2700X」をオーバークロック
BIOSから電圧モードを「Fixed Mode」に、電圧レギュレーション設定を「Level 1」にし、クロック倍率とコア電圧を調整しながらオーバークロックの限界を探っていきました。
クロック | コア電圧 | 最大温度 | 平均温度 | エンコード速度 | CR15 |
---|---|---|---|---|---|
4.00 GHz | 1.200 V | 65℃ | 61.3℃ | 139.5 fps | 1773 cb |
4.10 GHz | 1.281 V | 78℃ | 67.5℃ | 142.9 fps | 1822 cb |
4.15 GHz | 1.381 V | 83℃ | 72.4℃ | 138.2 fps | 1829 cb |
4.20 GHz | 1.400 V | – | – | – | – |
結果は4.15 GHzまででした。4.20 GHzは1.4 Vでも全く安定しなかったので、空冷環境におけるOCの限界値は4.15 GHzです。そして4.15 GHzに対してコア電圧1.381 Vだと性能を出し切れていない。
4.10 GHzに対して1.281 Vなら、性能もしっかりと伸びているため実用上のオーバークロックは4.10 GHzが上限となりそうです。もちろん、CPUの個体差や冷却環境によっては、もっと伸びるかも知れません。
B450 Steel Legendは常用オーバークロック向けの製品ではなく、定格運用で長期に渡って壊れないことに主眼をおいている製品なので、むしろ4.10 GHzまでマトモにオーバークロックできる性能は普通に凄いことです。
メモリクロックは意外とシビア
メモリクロック | 起動 | Cinebench R15 | 動画エンコード |
---|---|---|---|
DDR4-3600 | BSOD | – | – |
DDR4-3000 | BSOD | – | – |
DDR4-2933 | Pass | Pass | Pass |
DDR4-2666 | Pass | Pass | Pass |
DDR4-2133 | Pass | Pass | Pass |
クロック周波数 : 4.0 GHz / コア電圧 : 1.281 V / VDDCR SoC : 1.0125 Vにて検証 |
BIOSからXMP Profileを読み込むだけで簡単にメモリのオーバークロックが可能ですが、DDR4-3000以上にすると途端に動作が不安定に。Windowsが起動すると、すぐにBSODを出して再起動してしまった。
その後、DDR4-3000を何とか通そうと「DRAM Calculator for Ryzen」を用いたタイミング設定やSOC電圧の調節も行ってみたり、1枚だけにするなどを試したが、やはりDDR4-3000になった途端に起動しませんでした。
今回使ったG.Skill SniperX(3600C19)はSK Hynix C-dieなので、仕様上の最大値であるDDR4-3533で動かすにはSamsung B-dieチップ搭載のハイエンドDDR4メモリが必要なのかもしれない。
VRMフェーズ回路の発熱(温度)
クロック周波数が4.0 GHz(コア電圧は1.200 V)の状態で動画エンコードを行うと、フェーズ周辺のコンデンサは最大で60℃程度。CPUフェーズ側のヒートシンクは52~55℃、メモリフェーズ側は35~38℃でした。
エアフローはCPU空冷ファンだけしか無い環境でこれだけ落ち着いた温度になったため、Ryzen 7 2700Xを4.0 GHzに固定して運用するならほとんど問題は無いと言えます。
ファンアーム(→サイズ社の弥七など)を用いてスポットクーラーを設置すれば、更に低い温度で運用することも可能です。
クロック周波数を4.15 GHz(コア電圧は1.381 V)まで引き上げて動画エンコードを実行すると、フェーズ周辺のコンデンサは最大81℃、CPU側ヒートシンクが70~74℃、メモリ側は49~52℃にまで上昇。
ザックリ20℃くらいはVRMフェーズの発熱が増えた。スポットクーラーを使えば70℃くらいに抑えられましたが、常用するにはちょっと温度が高いです。4.0 ~ 4.1 GHzが常用域ですね。
M.2ヒートシンクの冷却性能
付属のM.2ヒートシンクの冷却性能をテストする。検証には発熱が激しい「Samsung 970 EVO Plus」を使い、Crystal Disk Mark 6で負荷を掛けて発熱させます。
付属ヒートシンクの効果は抜群でした。ヒートシンク無しだと最大95℃に達したのに、ヒートシンクを装着すると最大58℃にまで抑えられた。温度差は37℃に達しています。
結論、B450 Steel Legendの付属ヒートシンクは、非常に実用的なM.2ヒートシンクです。別途ヒートシンクを用意する必要はまず無いですね。
まとめ「抜群の堅牢性とコスパを実現する逸品」
わずか1万円台の廉価なB450マザーボードでありながら、Taichiブランドで採用されているハイエンドなコンポーネントを実装することで、価格に見合わない高い堅牢性を実現しています。
「B450 Steel Legend」の微妙なとこ
- メモリのオーバークロックは少々シビアな動作
- 「B450」ゆえにPCIe 3.0のレーン分割は融通利かない
- LANチップとオーディオチップは平均的
廉価帯ゆえに一部のコンポーネントはさすがにコストカットの影響を受けています。LANチップはRealtek製ですし、オーディオチップはごく標準的なALC892を搭載している。
チップセットがB450でPCIe 3.0レーンの分割が利かず、スロットごとに固定されている点も要注意です。たとえばグラボを下段のスロットに取り付ける、といった使い方はできません。
グラボは上段のスロットに取り付け、下段スロットはPCIe SSDやキャプチャボードを取り付けることになります。
あと地味に気になったのがメモリのオーバークロックが意外とシビアだったこと。SK Hynix C-dieチップは確かにそこまで高品質ではないかもしれないが、ASRock X470 Master SLIでは最大3600 MHzまでアッサリ通っています。
ただしASRock製品はBIOSの更新でこうした問題が解決されることが多いので、メモリのオーバークロックについては今後の新バージョンBIOSに期待です。
「B450 Steel Legend」の良いところ
- 高品質な6(4 + 2)フェーズ仕様
- Ryzen 7 2700Xを4.15 GHzまでOC可能
- 放熱性に優れたXXLアルミニウム製ヒートシンク
- とても実用的なM.2ヒートシンク
- そこそこ抑えられているVRMフェーズの発熱
- 廉価マザーボードにしては豊富なRGB LED機能
- 直感的で扱いやすいUEFI(BIOS)設定画面
- 抜群のコストパフォーマンス
とにかく安定性と耐久性に極振りした設計と、B450マザーボードとしては圧倒的なコストパフォーマンスが大きな強みです。
CPU向けのVRMフェーズはたったの4フェーズしか無いのに、Ryzen 7 2700Xを最大4.15 GHzまでオーバークロックできるし、実用上は4.10 GHzで常用も狙えるほどの堅牢性が凄い。
1万円でハイエンド部品を搭載したマザーボードが手に入るだけでもコスパは相当に優秀なのに、RGB LED機能はそこそこ豊富で、発熱の激しいNVMe SSDもしっかり抑え込む付属M.2ヒートシンクなど。
堅牢性だけでなく、自作PCの流行りをきちんと抑えているのも大きなメリット(光り物PCは好みが分かれるところですが、売上的にはRGB機能は無視できないレベルだそうです)。
まとめると、「B450 Steel Legend」は耐久性を重視しつつ、自作ユーザーのツボをしっかり抑え切っているバランスに優れたB450マザーボードです。そしてコストパフォーマンスもとんでもなく優秀。
- 「AMD Ryzenでコスパ良く頑丈なPCを組みたい」
- 「低予算だけど軽いオーバークロックをしてみたい」
- 「ARGBファンやRGB LEDストリップで光らせたい」
以上に該当するユーザーなら、B450 Steel Legendは非常におすすめしやすいマザーボードです。安くて頑丈なので自作PC初心者にもオススメできます。
以上「ASRock B450 Steel Legendをレビュー:B450マザーボードで最高の耐久性を目指す。」でした。
このマザーボードを使ってる者です。p.2.1.0にアップデートしたらAthlon 200GEのOCができなくなりました…ネットで探しても情報が見つからなかったので、どうなのか教えて欲しいです。
p.2.10にアップデートしたらAthlon 200geのOCができなくなりました…どうすればいいのか教えて欲しいです。よろしくお願いします。
3600XとGTX1660Tiと一緒に買えば最高の組み合わせになりますねこれ
メモリも安いしzen2登場まで待ちきれない
ZEN2とうとう来たね。3900X買おうと思うんだけど3700Xヤバくね?XついてTDP65ᴡ周波数もらくらく4GHzオーバー…その代わり3800X酷くない?個人的に3800X捨てて3900᙭と3700᙭の売り上げ伸ばそうとしてるとしか思えない。RX5000も気になるし夜しか寝れねぇ…ワイは金欠だからRadeon買えないしレビュー楽しみにしてるね。(圧力)
ASRock先生はX570 OCFを早く出しておくれ(無茶
ヒートシンク外してチップセット確認する所
AMB B450と誤表記になってますよ〜
それよりZEN2発表されて嬉しい今日この頃
3600買おうかな〜
ご指摘ありがとうございます。修正しました。「Zen 2」楽しみですね~、ぼくはRyzen 9 3900Xを検証予定です。
記事を拝見してメモリのOCがシビアとありましたがTwitterの画像等を拝見したところ私の予想ですが差し込むスロットを間違えている可能性があります。
Steel Legendはメモリ二枚挿しの場合正しいスロットはA1とB1ではなくA2とB2です。
私も同様にメモリを挿す位置を間違えて記事同様に複数回ブルスクを吐き同様のクロックでしか起動しませんでしたがメモリの挿す位置を変えてからは3200MHzで安定しました。
参考になる情報ありがとうございます。スロットのミスとは…。
Ryzen 5 3600で動作させたところ、簡単にDDR4-3600で動作したため、自分の使ってるRyzen 7 2700Xのメモコンがハズレなのかなと思ってましたが、スロット違いの可能性があったんですね。
後日試してみます!!
これとasus tuf b450 pro gaming
どっちがいいと思いますか?
フェーズ回路が耐えられる電流はほぼ同じで、どちらもRyzen 9 3900Xを定格で動かす分には問題ありません。しかし、採用しているコンデンサやチョークはSteel Legendの方が格上です。マザーボードに長寿命を求めるなら、Steel Legendの方が良いです。
わざわざコメントありがとうございます
調べて見たらVRMが10個みたいでしたので
Asusの方が性能よかったです ALC S1200A ですし
耐えられる電流にそんなに差はないですねー。確かにASUSのそれは10フェーズありますが、見かけのフェーズが10というだけで、実際のフェーズは6ですね…。
オーディオチップに関してはご指摘の通り、ASUSの方がスペック的には悪くないと思います。
なお、先のコメントでも指摘したように、採用しているチョークやコンデンサはSteel Legendが格上です。コンデンサの期待寿命は2.4倍も違うので、なるべく長寿命を求めるならSteel Legendが優位になります。
4.15GHzで負荷時の温度が乱降下しているのはスロットリングしている証拠ですね。
ちなみに、2700XとX370 Taichiで1時間OCCT回した時のヒートシンクがぬるい程度でもVRM温度は70度ぐらいはあります。
この時、ヒートシンクやコンデンサ、基板裏を触っても触れないほど熱くはありません。
Steel legendではどう見ても触れるような温度ではないのでVRMは100℃を軽く超えているでしょう。
OCや水冷化などVRMの冷却に問題が出るような使い方には向かないマザーボードでしょうね。
CPU側が4フェーズと6フェーズでは熱源の集中度が大きく異なるので当然と言えば当然ですが。
つまりB450マザーで1番Ryzen9に適してるのはスティールレジェンド?
どうせ今から買うなら3950xを定格、欲を言えばOC出来るB450マザーを買いたいんですが何がいいですかね?
とある海外サイトではこう言う評価みたいですが…
https://i.imgur.com/7QOAmXk.png
Steel Legendは低価格な割に、高耐久な部材を使ってるところが強みです。フェーズ回路のMOSFETは価格なりに普通なので、定格向けですね。Steel Legendをプロデュースした原口氏も「定格向けだよ。」と仰っています。
Steel Legendでも多少のOCはできるんですが、フェーズがかなり発熱しています。スポットクーラーを当てないとちょっと不安ですね…。
< OC出来るB450マザーを買いたいんですが何がいいですかね?
8コアまでなら割とどのB450マザーで行けます。12コア以上だとX470を選ぶか、X570の安いマザーボード(X570 Aorus Eliteなど)を選んだほうが良いです。
今回初めて自作PCをする初心者です。
やかもちさんの記事を参考に、今回マザボは B450 Steel Legend を買いました。
ストレージとして M.2 NVMe Samsung 970 evo Plus を買ったのですが、いくらやってもBIOS・Windows10 共に認識されません。
ちゃんと M,2のヒートシンクがある箇所に挿してあります。
CMOSクリアも試しました。
BIOSの設定は特にいじっていません。
ちなみに、この Samsung 970 evo Plus にシステム用として windows10 をインストールしたいと考えています。
なにか特別な設定は要るのでしょうか?
その他のPCパーツ
CPU Ryzen7 3700x
グラボ SAPPHIRE PULSE Radeon RX580 8G
メモリ Patriot Viper Steel (DDR4 3200) 16GB
初歩的な質問ですみません。返答よろしくお願いします。
最小構成で試してみても、改善しませんか?
CPU / CPUクーラー / メモリ / グラボ / SSD(1枚)の構成だけにして、SSDが認識されるか試してみてください。
[…] ASRock B450 Steel Legendをレビュー:B450マザーボードで最高の耐久性を目指す。 […]
ここで質問していいのか迷いましたがさせていただきます。
自作PCは一台だけしか組んだことのない初心者です。
「B450M Steel Legend」「B450M Pro4」で迷っています。
RAMのスロットやCPUのTDPを増やしたくマザーボードを変更したしたく思い調べたのですが、スペックを見る限り両者さほど違いがわかりませんでした。
どちらにしたら良いのか、違いがあれば比較の材料にしたいです。
わたしの今の構成は、アスロックのマザーボードAB350M-HDV、Ryzen5.2600、RAM8GB2666OCx2の16GB、RX570-4G ですSATASSD250GB、HDD4TBです。
用途はDTM、動画編集です。
アドバイスなどくださればありがたいです。
用途がDTM、動画編集だと、高耐久な部品をVRMフェーズに使っている「B450M Steel Legend」の方が良いです。
同じ価格帯だと「TUF B450M-PRO GAMING」もオススメです。とはいえ、どちらも相応に高耐久なことに変わりはないので、あとは好みで選んでしまっていいかと。
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
はじめまして。 いつも楽しく読ませて頂き、参考にさせて貰っています。
今回、私はB450Msteel legend と、Ryzen5 3600、RTX-2060superで自作しようと考えていますが、メモリーの相性というものがイマイチ分らないのです。
考えているのは、G.skillのDDR4-3200で、最初8GB2枚で16GB、後に2枚継ぎ足して32GBにしようと思っています。
しかし、このDDR4-3200も色々種類があるようで、どれを選べばよいか判りません。
これが可能かどうか? また不可ならどの周波数を選べばよいのか、もしお時間がありましたらご教授願います。