2025年、PvPvEタイトルの大成功例「ARC Raiders」が登場したり、サ開でコケつつも着実な品質改善で人気を獲得し続けている中華AAAタイトル「鳴潮」など。
微妙に失敗した感があったモンハンワイルズと対照的に、ちゃんと面白くて売れてるゲームが出ています。
一方で、進化するグラフィック品質に最新のゲーム機がだんだん追いつけない事実も明らかになり、ついに「ゲーミングPC」の購入を考えているゲーマーが増えた1年です。
日本国内のインフレ路線が確定的になり、日本円のまま置いておくよりも・・・何か「物質的なモノ」に変換したほうがトータルで見て「お得」だと考える風潮もひとつの要因です。
というわけで、今回の特集記事では「逆ザヤゲーミングPC」を紹介します。
(公開:2025/12/11 | 更新:2025/12/11)

【20万円台】NEXTGEAR(RTX 5070)
「3年保証」が付属するのに約1.9万円の逆ザヤ

| NEXTGEAR JG-A7G70 2025年12月時点のスペック | |
|---|---|
| Ryzen 7 7800X3D (8コア / 16スレッド) (3D V-Cache : 64 MB搭載) | |
| 240 mm水冷CPUクーラー | |
| AMD A620チップセット | |
| 16 GB (DDR5-5200 / 2枚組) | |
| RTX 5070 | |
| 1 TB (NVMe SSD) | |
| – | |
| – | |
| 750 W (80 PLUS Bronze) | |
| Windows 11 Home | |
| 最短6日 | |
| 保証 | 3年間 (センドバック修理保証 + 電話サポート) |
| 参考価格 | 約23.0万円(送料:無料) 最新価格をチェックする |
国内超大手BTOメーカー「マウスコンピューター」が販売するゲーミングPC、「NEXTGEAR(RTX 5070)」が在庫処分で恐ろしく安いです。
各種PCパーツの同等品で見積もりを計算した結果がこちら。
| スペック(同等品) | パーツ価格 | 本体価格 |
|---|---|---|
| Ryzen 7 7800X3D (国内正規品) | 64438 円 | 229900 円 |
| 水冷CPUクーラー (240 mmラジエーター搭載) | 7480 円 | |
| RTX 5070 (2スロット厚 / デュアルファン) | 89980 円 | |
| DDR5-5200 16GB (メモリ正規専門店での最安価格) | 31208 円 | |
| NVMe SSD 1TB (QLC NANDモデルで計算) | 12595 円 | |
| ASRock A620A (同社のベースモデルで計算) | 11750 円 | |
| 容量750W(80+ Bronze) (玄人志向の同等品で計算) | 6580 円 | |
| Micro ATXケース (製造元AZZAの同型品で計算) | 9680 円 | |
| WIndows 11 Home | 15180 円 | |
| パーツ合計価格 | 248891 円 | |
| 差額(逆ザヤ) | -18991 円 | |
NEXTGEARで使われているパーツに近い同等品の価格で計算しました。
にわかに信じがたいですが、差額(逆ザヤ)が約1.9万円です。しかも、BTOパソコン一式に「3年保証」が無料で付与されています。
自作PCで到底勝てない、圧巻のコストパフォーマンスです。
ここまで差額が開く原因は、マウスコンピューターが単純に大手メーカーだから。値上がりする前のPCパーツを大量に在庫しており、価格反映が速い市販パーツとの差額が一気に開きます。
そもそも大手メーカーならパーツを大量に一括仕入れする都合上、パーツ一品あたりの単価を安く抑えられ、なおさら市販パーツとの差額が大きく開いているはずです。



NEXTGEARは自腹で買ってレビューしました。
見ての通り、至ってスタンダードなPCパーツで組まれたゲーミングPCです。特に目立って高級なパーツは使われていないものの、ゲーム用途に十分な性能と品質が確保されています。
| マザーボードの拡張性 クリックで画像拡大 |
|---|
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|
マザーボードの拡張性が主なデメリットです。
あとからPCパーツを増設しづらいため、SSDやメモリの容量が欲しい場合は注文時にカスタマイズしましょう。

・・・さすが、値上がり前の在庫を大量に抑えているだけあり、メモリ容量のカスタマイズが非常に良心的です。
パーツ単品で買うとどれも2倍近い費用がかかるため、メモリ容量が欲しいなら必ずカスタマイズしましょう。市販品のほぼ半額でメモリ容量を増やせます。
【30万円台】Tsukumo G-GEAR(RTX 5070 Ti)
「ツクモ」が作るゲーミングPCがマイニング特需以来の逆ザヤ

| G-GEAR GE7A-L257/BH 2025年12月時点のスペック | |
|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D (8コア / 16スレッド) (3D V-Cache : 64 MB搭載) | |
| 120 mm空冷CPUクーラー | |
| AMD B650チップセット (2.5G LANポート搭載) | |
| 32 GB (DDR5-5600 / 2枚組) | |
| RTX 5070 Ti | |
| 1 TB (NVMe SSD) | |
| – | |
| Wi-Fi 6 (最大1.2 Gbps / BT 5.2対応) | |
| 750 W (80 PLUS Gold) | |
| Windows 11 Home | |
| 最短6日 | |
| 保証 | 1年間 (無料修理保証) |
| 参考価格 | 約34.5万円(送料:2200円) 最新価格をチェックする |
PCパーツ専門店「ツクモ」が製造する、ちょっと高級路線のゲーミングPC「G-GEAR」が、マイニング特需以来の逆ザヤ率に到達しました。
各種PCパーツの同等品で見積もりを計算した結果がこちら。
| スペック(同等品) | パーツ価格 | 本体価格 |
|---|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D (国内正規品) | 73232 円 | 344800 円 |
| 空冷CPUクーラー (120 mmファン搭載) | 3280 円 | |
| RTX 5070 Ti (2スロット厚 / トリプルファン) | 132800 円 | |
| DDR5-5600 32GB (メモリ正規専門店での最安価格) | 50580 円 | |
| NVMe SSD 1TB (TLC NANDモデルで計算) | 16050 円 | |
| ASUS B650-PLUS WIFI (市販モデルで計算) | 19699 円 | |
| 容量750W(80+ Gold / ATX 3.1) (スペック同等品で計算) | 9990 円 | |
| ATXケース (製造元CMの同型品で計算) | 13473 円 | |
| WIndows 11 Home | 15180 円 | |
| パーツ合計価格 | 334284 円 | |
| 差額(逆ザヤ) | 10516 円 | |
惜しくも逆ザヤは発生しなかったですが、もともと競合メーカーより少し高めの価格設定をするG-GEARとしては、異例の差額です。
ほとんど自作PCと変わらないラインまで価格差が縮んだのは、筆者が知る限りマイニング特需(2020年ごろ)時代です。
当時はグラフィックボードの急騰で価格差が縮小、今回はSSDとDDR5メモリの急騰で価格差が急激に縮まります。なお、G-GEARの価格にメモリの値上げ分はまだ反映されてません。
カスタマイズ用の増設メモリのみ値上げが反映され、本体に最初から含まれる標準メモリは大量の在庫があるらしく、まだ値上げが適用されずに済んでいます。
ツクモ「G-GEAR」は自腹で買ってレビューしました。少しだけ解説します。

他社と比較して少しだけ価格が高いですが、代わりに充実したマザーボードの拡張性を備えます。
- メモリスロット:空き2本
- M.2 SSD:あと2枚
- 拡張カード:あと1枚
(キャプチャボードやサウンドカードなど) - HDDやSSD:最大4台まで
(ケースの都合でHDDは最大2台まで)
自分であとからDDR5メモリやM.2 SSDを増設できます。SATAポートが4本あるので、ゲーム録画用のSATA HDDを最大2台まで増設可能です。

PCパーツショップ屋らしい、オタク気味なパーツ選定もG-GEARの魅力です。
一般人から見ればBTOパソコンの標準パーツなど正直なんでもいいですが、筆者のようなPCパーツオタクが見ると興奮するパーツが選ばれています。

ケースファンを最大6個も付けられます
分解しやすいメンテナンス性に優れたオリジナル設計もG-GEARのメリットです。
ホコリの侵入を防ぐ防塵フィルターも搭載します。マグネット式だから取り外しがとてもかんたん、水洗いも可能です。
実際にG-GEAR(9800X3Dモデル)を買ってみたレビューはこちらから。

【40万円台】Tsukumo G-GEAR(RTX 5080)
「ツクモ」が作るゲーミングPCがマイニング特需以来の逆ザヤ

| G-GEAR GE7A-L257/BH 2025年12月時点のスペック | |
|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D (8コア / 16スレッド) (3D V-Cache : 64 MB搭載) | |
| 120 mm空冷CPUクーラー | |
| AMD B650チップセット (2.5G LANポート搭載) | |
| 32 GB (DDR5-5600 / 2枚組) | |
| RTX 5080 | |
| 1 TB (NVMe SSD) | |
| – | |
| Wi-Fi 6 (最大1.2 Gbps / BT 5.2対応) | |
| 750 W (80 PLUS Gold) | |
| Windows 11 Home | |
| 最短6日 | |
| 保証 | 1年間 (無料修理保証) |
| 参考価格 | 約40.0万円(送料:2200円) 最新価格をチェックする |
先に紹介した「G-GEAR」の上位モデル(RTX 5080搭載モデル)も、差額がすごく縮まっていてコスパが高いです。
各種PCパーツの同等品で見積もりを計算した結果がこちら。
| スペック(同等品) | パーツ価格 | 本体価格 |
|---|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D (国内正規品) | 73232 円 | 399800 円 |
| 空冷CPUクーラー (120 mmファン搭載) | 3280 円 | |
| RTX 5080 (2.5~3.0スロット厚 / トリプルファン) | 198000 円 | |
| DDR5-5600 32GB (メモリ正規専門店での最安価格) | 50580 円 | |
| NVMe SSD 1TB (TLC NANDモデルで計算) | 16050 円 | |
| ASUS B650-PLUS WIFI (市販モデルで計算) | 19699 円 | |
| 容量750W(80+ Gold / ATX 3.1) (スペック同等品で計算) | 9990 円 | |
| ATXケース (製造元CMの同型品で計算) | 13473 円 | |
| WIndows 11 Home | 15180 円 | |
| パーツ合計価格 | 399484 円 | |
| 差額(逆ザヤ) | -316 円 | |
G-GEARに搭載される「RTX 5080」は、過去にASUS TUF GAMINGモデルや、MSI VENTUS 3Xモデルが確認されています。
どちらも現時点で約19.6~19.8万円まで値上がりしているため、値上がり前の在庫を抑えているG-GEARとの差額がほとんどゼロ円です。
実際にG-GEAR(9800X3Dモデル)を買ってみたレビューはこちらから。
【10万円台】NEXTGEAR(RTX 5060)
「3年保証」が付属するのに約8000円の逆ザヤ

| NEXTGEAR JG-A5G60 2025年12月時点のスペック | |
|---|---|
| Ryzen 5 7500F (6コア / 12スレッド) | |
| 空冷CPUクーラー | |
| AMD A620チップセット | |
| 16 GB (DDR5-5200 / 2枚組) | |
| RTX 5060 | |
| 1 TB (NVMe SSD) | |
| – | |
| – | |
| 750 W (80 PLUS Bronze) | |
| Windows 11 Home | |
| 最短6日 | |
| 保証 | 3年間 (センドバック修理保証 + 電話サポート) |
| 参考価格 | 約15.5万円(送料:無料) 最新価格をチェックする |
国内超大手BTOメーカー「マウスコンピューター」が販売するゲーミングPC、「NEXTGEAR(RTX 5060)」がひっそり安いです。
2025年時点で王道のミドルスペック「Ryzen 5 7500F」と「RTX 5060」の組み合わせが、パソコン工房と同じくらい安い15万円台で買えます。
個人的にパソコン工房よりNEXTGEAR推しなので、15万円台で買うならNEXTGEARがおすすめです(※ちなみにどちらも同じグループ企業だったりします)。
各種PCパーツの同等品で見積もりを計算した結果がこちら。
| スペック(同等品) | パーツ価格 | 本体価格 |
|---|---|---|
| Ryzen 5 7500F (バルク品) | 25600 円 | 154800 円 |
| 空冷CPUクーラー (120 mmファン搭載) | 3280 円 | |
| RTX 5060 (2スロット厚 / デュアルファン) | 46800 円 | |
| DDR5-5200 16GB (メモリ正規専門店での最安価格) | 31208 円 | |
| NVMe SSD 1TB (QLC NANDモデルで計算) | 12595 円 | |
| ASRock A620A (同社のベースモデルで計算) | 11750 円 | |
| 容量750W(80+ Bronze) (玄人志向の同等品で計算) | 6580 円 | |
| Micro ATXケース (製造元AZZAの同型品で計算) | 9680 円 | |
| WIndows 11 Home | 15180 円 | |
| パーツ合計価格 | 162673 円 | |
| 差額(逆ザヤ) | -7873 円 | |
NEXTGEARで使われているパーツに近い同等品の価格で計算しました。
上位モデル(RTX 5070版)と同じく、逆ザヤが発生します。差額(逆ザヤ)なんと約8000円ほど。
しかも、BTOパソコン一式に「3年保証」が無料で付与されています。
値上がり前の在庫を大量に抱えているマウスコンピューターらしく、自作PCと比較して局所的に逆ザヤが発生しやすいです。

ついでにメモリ容量のカスタマイズもおすすめします。
パーツ単品で買うとどれも2倍近い費用がかかるため、メモリ容量が欲しいなら必ずカスタマイズしましょう。市販品のほぼ半額でメモリ容量を増やせます。
「逆ザヤ」ゲーミングPCまとめ【4選】
筆者やかもちが自分で買って、実際に使った経験のあるゲーミングPCから、逆ザヤ率が特に縮まったモデルを4台紹介しました。
どれを選ぶか迷ったら、今もっとも王道スペックと評される「9800X3D + RTX 5070 Ti」をおすすめします。
競技クラスのフルHDゲーミング、映像美を楽しめるWQHD~4Kゲーミングまで、幅広くプレイ可能な性能です。動作が重たいゲームも「DLSS 4」と「DLSS MFG(マルチフレーム生成)」でゴリ押しできます。
もし、ゲームに飽きてしまっても、RTX 5070 Tiだから他の用途でも使えます。動画編集もエンコードも速いし高画質(デュアルエンコーダー & AV1対応)、AIタスク処理(SDXL等)も高速です。

RX 9070 XTよりやや高い価格でも売れ続けているだけの理由がちゃんとあります。予算30万円台を払える人はたいていRTX 5070 Tiを選びます。
以上「【値上げ前】「逆ザヤ」ゲーミングPCを紹介する記事【自作PCより安い】」について解説でした。
値上がりが反映される前にゲーミングPCの新規購入や、買い替えを考えているゲーマーの参考になれば幸いです。
【ついで買い】おすすめなゲーミングモニターを探す
RTX 5070~5070 TiクラスのゲーミングPCなら、WQHD(2560×1440)対応ゲーミングモニターがおすすめ。
RTX 5070 Ti~5080は、4Kゲーミングモニターも扱えます。
実際にゲーミングPCを使ってみた【レビュー】
実際にベンチマークしてみた【ゲーム別fps】




























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