黒い砂漠とは【開発/運営/エンジン/評価】

黒い砂漠とは、韓国のゲームメーカー「パールアビス(Pearl Abyss)」が開発した大規模なオープンワールドをベースにしたMMORPGである。韓国、日本、ロシア、北米、台湾の5カ国で現在サービスが提供されており、今後もローカライズを進めていく予定になっている。

パールアビスはマルチプラットフォーム化も視野に入れているらしいが、この点は不明。どちらにせよ、黒い砂漠は2015年以降、珍しく国際的な大成功を収めたMMORPGとなった。

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概要

開発

黒い砂漠は2011年から開発が始まった。パールアビス自体は2012年に設立されている。IGC2016で公開された情報では、黒い砂漠の開発費は120億ウォンであり、日本円では約11~12億円と比較的おとなしい開発費である。

これは短い開発期間、開発を始めた時点での人員の少なさ、ゲームエンジンを購入する必要が無かったことなどが影響している。2012年にパールアビスを設立した時点で、黒い砂漠の開発に携わっている人員はたったの30人しかいない。

前作C9を開発したゲームデザイナー、キム・デイル氏はかなりの長時間労働をしたそうだ。しかし、少ない予算、少ない人員にもかかわらず、ロンチ後も継続的に開発を続けており、黒い砂漠のアップデートと開発スピードはかなり速い。

オープンβテスト時に、パールアビスの開発陣は70人に増えており、ダウム・カカオの運営スタッフ60人が参加して、現在は合計で150人以上の人員で黒い砂漠を開発している。

ベータテストとロンチ

2012年9月ごろに、パールアビスは東京にてGameonと日本でサービスを展開することを発表した。それ以降、パールアビスは開発中のMMORPG「黒い砂漠」の本格的な情報を公開し始め、2012年10月29日には「G-Star 2012」に黒い砂漠を出品すると発表。

(画像:Black Desert E3 Dev Preview

2012年12月13日、パールアビスは韓国のダウム・カカオ(Daum)とパブリッシング契約を結び、韓国国内でもサービスを展開できる状況を整えていった。2013年以降も、黒い砂漠の重要なコンテンツに関する情報を継続的に発表していき、2013年6月には世界最大規模のゲーム品評会「E3」にも出品した。

(画像:Daum Will Offer Black Desert Hands-on Experience for Visitors at G-Star 2013

2013年11月は「G-Star 2013」に参加し、黒い砂漠を一般人でも楽しめるように専用の試遊台を設置。

韓国でのベータテスト

パールアビスとダウム・カカオは2013年7月にクローズドβテストを実施する予定だと明かしたが、実際には10月に開始された。2013年9月12日、ダウム・カカオは10月1日からクローズドβテストのテスターを募集すると発表。

以降は予定通り展開され、最初のクローズドβテストでは、のべ5000人を抽選で選定した。一次ベータテストは2013年10月17~23日の一週間のみ開催。2014年4月4日から2次ベータテストのテスターを募集開始。

4月4~14日まで募集され、17日には約30000人を抽選で選定した。このベータテストは20日間開催された。そして、2014年12月17日、ついにオープンβテストが開催された。

日本でのベータテスト

2015年4月1日から10日間のオープンβテストが実施され、2015年5月8日より正式サービスが始まった。

北米(ヨーロッパ)でのベータテスト

2015年10月27日に、クローズドアルファテストが開始され、11月1日に終了。2015年12月16日から22日まではクローズドβテストが実施され、2016年2月18~22日にも2次クローズドβテストが実施。2016年3月3日に、正式サービス開始。

運営

※韓国では有名なパブリッシャー(配給元)のひとつである「Kakao Games」

運営はパールアビスではなく、基本的にはダウム・カカオのゲーム部門にあたる「カカオ・ゲームズ」が運営(配給)を行っている。

2016年時点で、ダウム・ゲームズはある程度の地位を持つゲームパブリッシャー(ゲーム配給元)になった。北米版 / EU版だけで、上半期の売上は500億ウォン(日本円で約49~50億円)を達成している。

ダウム・ゲームズが潤滑にサービスを展開していける理由としては、2011年から続くパールアビスとの密接な関係のおかげだろう。これだけ、開発と運営が密接に連携しているケースはあまり見ない。

しかし、台湾サービスではパールアビスが自主的に運営(配給)を行うようだ。理由は定かではない。

日本での運営

ベータテストとロンチで最初に話したとおり、日本では株式会社ゲームオン(Gameon)が運営を行っている。

北米での運営

北米版とEU版では、カカオ・ゲームズ(Kakao Games)が運営を行っている。厳密には「Kakao Games Europe B.V.」というオランダに本社を置く子会社が運営(配給)を担当しているようだ。2016年上半期だけで、約50億円もの売上を挙げている。

ロシアでの運営

ロシアではゲームネット(Gamenet.ru)が運営を行っている。ロシアの大手パブリッシャーのひとつで、数多くのタイトルを配給している。しかし、最も売上が大きいのは黒い砂漠であることがトップページのレイアウトから推測できる。

ただ、よく調べると実際に運営(配給)を行っているのはロシアの「SyncopateGlobal」というパブリッシャーのようだ。キプロスに本社を置き、公式サイトはなぜか閲覧が出来ない状況になっている。

台湾での運営

開発パールアビスの自社配給が行われる。カカオ・ゲームズなど、他のパブリッシャーに委託しなかった理由は分からない。

サーバー

IGN 2016で明かされた情報によれば、もともと黒い砂漠は完全なワールドサーバーを目標に開発が進められていたとのこと。ワールドサーバーとは、チャンネルが無く、すべてのプレイヤーが一つのサーバーのみにログインする方式である。

物理的なサーバーを複数用意して、それらのサーバーを単一のサーバーとして動作することを求めていた。しかし韓国2次ベータテストの時点で、用意した物理的なサーバーを結局はチャンネルに変更し、現在の複数チャンネル方式になってしまった。

韓国版サーバー

日本語韓国語
オルビア올비아
ハイデル하이델
ケプラン케플란
カルフェオン칼페온
メディア메디아
フローリン플로린
バレンシア발렌시아
エフェリア에페리아
セレンディア세렌디아
バレノス발레노스
カーマシルビア카마실비아

最初はキャラクターネーム先取りイベントを開催して、3つのワールドと4つのチャンネルを起動した。オープンβテスト後、最終的に9つのワールドと4つのチャンネル、合計36チャンネルを起動。

サーバー1台(1ワールド)の収容人数は2~3万人で、1つのワールドだけで一般的なメガサーバーなみの規模を誇るが、1ワールドに4チャンネルなので、1チャンネルあたりの収容人数は5000人程度である。それでも非常に巨大なサーバーなのは間違いない。

2015年7月7日と、14日に2回のワールド統合が実施された。その結果、4つあったワールドはすべて統合され、チャンネルは25個になった。現在、ユーザーはすべてのチャンネルに接続可能になっている。

これは技術的にはマビノギ英雄伝やメイプルストーリー2などで採用されている「Shadow Channeling」というもの。シャドウ・チャネリングという1つの巨大サーバーを設置し、その内部に多くのチャンネルを設置することで、ユーザーのチャネル移動を円滑にする。

なお、このサーバーの運営方針については、無条件にカカオ・ゲームズに全権限がある。パールアビスはゲーム自体の開発のみに専念しているとのこと。

日本版サーバー

サーバー
Calpheon3CH構成
Valencia3CH構成
2サーバー6チャンネル

2015年5月から正式サービスが始まった日本では、2つのワールドに3つのチャンネルで、合計6チャンネルの構成だった。サーバー間(ワールド間)の移動は不可能で、取引所なども完全に断絶されていた。

サーバー
Calpheon3CH構成
Valencia3CH構成
Media3CH構成
3サーバー9チャンネル

2015年7月11日に、メディア地域が実装された。それに伴って、新たにMediaサーバーが追加され、合計9チャンネルの構成へと変更。

サーバー
Calpheon3CH構成
Valencia3CH構成
Media3CH構成
Balenos3CH構成
Serendia3CH構成
合計15チャンネル

2016年2月24日には、メガサーバー化が実施。これによって、合計15チャンネルへ拡張され、ワールド間のユーザーの移動も自由になった。

サーバー
Olvia2CH
Calpheon4CH
Valencia4CH
Media4CH
Balenos4CH
Serendia4CH
Magoria4CH
合計26チャンネル

2017年現在は、新規 & 復帰プレイヤー向けのサーバーとして「Olvia」の2チャンネル、「Magoria」サーバーの実装。そして、3チャンネル構成から4チャンネル構成への拡張により、合計26チャンネルのサーバーへ。

北米 / EU版サーバー

地域サーバーチャンネル
EUCroxusBalenos C1
Balenos C2
Calpheon C1
Calpheon C2
Mediah C1
Mediah C2
Serendia C1
Serendia C2
Velia C1
JordineBalenos J1
Balenos J2
Calpheon J1
Calpheon J2
Mediah J1
Mediah J2
Serendia J1
Serendia J2
Velia J1
AlustinBalenos A1
Balenos A2
Calpheon A1
Calpheon A2
Mediah A1
Mediah A2
Serendia A1
Serendia A2
Velia A1
NAUnoMediah U1
Velia U1
OrwenMediah O1
Velia O1
EdanMediah E1
Velia E1

2016年時点の情報だが、EU(ヨーロッパ版)では3つのサーバーがあり、それぞれ9チャンネルで合計27チャンネルで運営されている。NA(北米版)では、3つのサーバーに、2チャンネルずつで合計6チャンネル。

ゲームエンジン

パールアビスを設立してすぐにキム・デイル氏がしようとしたことは、自分の望むゲームエンジンを開発することだった。ゲームエンジンを一から開発するのは簡単ではないし、時間やコストが大きく必要になるのは間違いない。

しかし、既存の商用化されたエンジンを購入し、改良してゲームを開発するのと比較して、独自のエンジンを開発した場合のほうがメリットが多いと判断した。商用化エンジンを購入して開発に使った場合、その分開発時間は短くなるだろう。

同時に、すでにそのエンジンに関連した不具合が知られていて、そのバグを修正する資料も多数存在するため、どちらにせよ開発は容易になる。キム・デイル氏はそれでも、自分の作りたいゲームを100%完全に開発できるエンジンを必要とした。

2012年、キム・デイル氏は独自エンジンの開発を躊躇しなかった。過去に独自のエンジンを開発した経験があったからだ。事実、彼が一番最初に作った独自のエンジンは「リールオンライン(릴 온라인을)」に使われている。

この時の経験から、「C9」のエンジンも独自開発して運用し、それに続く「黒い砂漠」にも独自に開発したゲームエンジンを採用している。

ゲームブリオ(Gamebryo)を利用し、それらを改良して使ったという話もあるが、それは違う。キム・デイル氏が各種インタビューで話した内容と矛盾してしまうし、「C9」で物理エンジンを実際に独自開発したという事実が存在するためだ。

※ゲームブリオは、本物のようなリアリティを持つハイレベルのグラフィックが要求される3Dゲームの開発には使われていない

「C9」に見られるアクションやスキルのモーションは、同様に黒い砂漠でも見られる。ソーサレスの覚醒武器は、C9の職業の一つであるリッパーリースと、ほとんどスキルやモーションが同じで、移植したと言ってもいいほど酷似している。

そもそも…商用ゲームエンジンでゲームブリオをわざわざ選ぶ理由もない。CryEngineとUnrealEngineの方が遥かに優秀だからだ。過去に影響力のあったという理由で、ゲームブリオはしばらく前まで韓国企業相手には売れていた。

次にHavokエンジンを使ったのではないか、という話もありますが、Havokはゲームの開発に必要な物理エンジンであって、ゲームエンジンというよりは開発ツールの一つとして見たほうが正しい。

キム・デイル氏がパールアビスを創設したのが2010年であり、DirectX11をサポートしているCryEngine3が2009年に登場し、UnrealEngine3がDirectX11を2011年からサポートしたことを考えると、この時にゲームプリオを選ぶ合理性はかなり低い。

2000年からゲームプリオは開発者が徐々に離れていき、メンテナンスができなくなり、DirectX9までしかサポート出来ていなかった。改造することでDirectX11に対応させることは可能だが、グラフィクスの品質面でも、上記の商用ゲームエンジンに大きく劣ってしまう。

エンジンの慢性的な問題が原因で、ここ数年に出てきたオープンワールド型のゲームと比較してグラフィクス品質は低く、モーションも以前登場したFalloutシリーズと比較して改善が無い。ゲームブリオを愛用してきたクリエイターたち数百人規模の開発陣が作ったゲームのグラフィクスがこの程度のレベルだ。

最初に50人にも満たないパールアビスが、同じエンジンを改良して使ったところでそれ以上のグラフィクスを再現するのは不可能である。World of Warcraftはゲームブリオを改造したエンジンを使っているらしいが、これはエンジンを改造する技術が飛び抜けているという話にすぎない。

そもそも、ゲームブリオを改良したという説はゲーマー側が勝手に話したものであり、実際に開発側であるパールアビスはそのような情報を出していないし、公式Facebook上にもどのようなエンジンで作ったかは明らかにされていない。また、パールアビスはゲームブリオを改良して黒い砂漠を製作するのは非現実的であるとも説明している。

さらに、通常いったん制作されたゲームの場合、サポートしているDirectXは固定されてしまう。これは商用エンジンを使ったところで変わらず、新しいDirectXをサポートするアップデートをする必要がある。これまでに開発したものをそのまま適用しつつ、基本的な構造を大幅に改変する大工事を伴う。

DirectXを新しいものへとサポートさせるアップデートは、最適化とグラフィクスの品質向上が見込める。しかし、韓国ゲーム業界では一般的に、初期の開発陣が予算の関係で出ていってしまうことがあり、こういった大工事は実施できないことが遥かに多い。

ところで、パールアビスはDirectX12への対応はもちろん、VRにも対応させることを真剣に検討しているという。

過去に公表されたGMノートによれば、パールアビスが独自開発したゲームエンジンには名前がなく、単に黒い砂漠エンジンと呼んでいるという。このエンジンの特徴は、各パーツごとに有機的な接続が可能なため、作業環境に応じて対応が可能。後から必要になった機能もツールとして開発し、エンジン内で使用可能になる。

UIもエンジン内に統合され、シェーダーも統合されている。このため、パールアビスに入社したての開発者も、すぐに黒い砂漠エンジンを学ぶことができる。この独自エンジンのおかげで、パールアビスは他社よりも迅速な開発速度を見せている。

実際に一年間に行われたパッチの量を見ると、1ヶ月あたりのパッチ量は、他のMMORPGの3~6ヶ月分に相当すると見積もることができる。エンジンの開発はキム・デイル氏が主導して行った。

そして、現在も黒い砂漠エンジンはマルチプラットフォーム型のエンジンを開発しているという。これが成功した場合、Unityエンジンのように、マルチプラットフォームをサポートしているエンジンが完成することになる。

パールアビスは現在、PC、iOS、Android、コンソール(PS4やXBOXONE)といった幅広いプラットフォームに対応するエンジンを開発中である。

コンソール / モバイル版

パットユーザー向けのショートカットキー割当機能など、韓国産オンラインゲームとしては珍しくパットユーザーを考えたインターフェース機能がある。ただし、正式なコンソール化はいつになるか分からない状況だ。2016年に実現されるだろう、という情報も何度が出てきたが、結局2016年現在、明確な時期は明らかになっていない。不透明なコンソール化と違い、モバイル化は実際に開発をしているらしい。IGCで言及したことはもちろん、情報も出ている。

開発が企画されたのは2015年後半で、企画をしてからすぐにPC版のゲームエンジンを、モバイル環境に合わせて調整する作業が進行したし、2016年始めにタスクフォースチーム(TFT)の専門人員を割り当てながら、本格的なコンテンツの開発作業が開始されている。

関係者の情報によれば、2017年頃には実現すると予想される。ただし、現在どのように開発が進んでいるかは不明。黒い砂漠エンジンを使って開発しているのは間違いなく、増員された開発陣でゲームの開発が進められていると予想する。

現在、黒い砂漠は配給(パブリッシング)を担当するサービスプロバイダと接触している。

2017年1月20日から24日まで行われる台北ゲームショーで、キム・デイル氏と1人の開発者が語った。PS4、XBOXONE、つまりコンソール版はもちろん、スマートフォン版の開発も進行中であると。

これらのバージョンはPC版とはやや異なる部分があるものの、基本的な見た目(3Dグラフィクス)は同じであるとする。ストーリーやその他の部分は違ったものになり、スマートフォン版ではPC版をストリーミングできるものを開発中。しかし、UIの見やすさは保証できそうにないという。それでも開発を続けるとのこと。

評価

黒い砂漠はおおむね高い評価を得ている。近年のMMORPG市場では、似たり寄ったりのテンプレート(典型)的なゲームが量産され、多くのMMOタイトルが中長期的な運営に成功していない。

その環境の中で、黒い砂漠は高い評価と、高いリピート率(プレイヤーは継続してプレイする傾向にある)を誇り、それらを背景にした資金力から開発のパールアビスの開発力も極めて高い。

韓国での評価

他のMMOタイトルと比べて、キム・デイル氏が設立した製作会社によって制作されているという理由で有名になった。前作のC9がそれなりに独自のゲーム性を持っていたにも関わらず、ハンゲーム(Hangame)の魔の手にかかって消えてしまった過去の失敗がある。これを挽回しようという声がかなりあり、多くの期待を集めたようだ。

ロンチ前の時点で、黒い砂漠の運営がダウムであることが、最初の懸念だった。そのため、この程度の規模のMMORPGを運営し、あらゆる変数が制御された環境にあるクローズドβテストでは上手く行ったとしても、その後もオープンβテストや正式サービスまで漕ぎ着けるか、全くの未知数であった。

また、このダウムという運営会社は、これでもかというレベルで課金アイテムを濫用するため、これについても懸念が耐えなかった。実際に、初期の段階では頻発する不具合と臨時メンテナンスに辟易する評価も出たが、ある程度の時間が経過してみると、思っていたよりも普通の運営が行われている。

ゲーム全体での評価はパーティープレイのコンテンツが不足しているというものが多かった。開発側もこれを認識しており、パーティー経験値の上方修正などを行った。結果としてバレンシア地域での5人パーティーを行うユーザーが増えた。

しかし、パーティープレイの要素が増えることよって、ユーザーの役割は増えてくる。これに伴い高い確率で職差が意識されることとなり、結果的にパーティー要素の増加は必ずしも良いとはいえない。とは言うものの、黒い砂漠がオンラインゲームであるという点を考えれば、適切なパーティープレイ要素は絶対に必要だろう。

また、黒い砂漠は広大なオープンワールドでありながら、ポータルが存在しないため移動にかなり時間がかかる。狩り場の効率を決定する要素として、時間あたりの収益や経験値、他の村との距離は無視できない。このため、移動時間が長いという点は一部のユーザーから欠点として挙げられる。

最後に、黒い砂漠は類稀に見る特殊な仕様により、RMTが介在しづらい。これを気に入っているユーザーも存在する一方で、気に入っていないユーザーもいる。リアルマネーを大量投入して、適度にゲームを楽しんだあとに、残った収益(キャラクターデータや資産)を再度現金化する。という遊び方をしているユーザーにとって、黒い砂漠は最悪なゲームであろう。一方で、RMTの介入を嫌がるユーザーにとっては最高のゲームである。

海外(韓国から見た)では非常に多くの関心を集めている。海外ユーザーによるYoutubeのオンラインゲーム紹介チャンネルでは、黒い砂漠の動画は多くのPVを集め、その評価も「良い」の比率が圧倒的に高い。実際に黒い砂漠では、1次クローズドβテストで多くの外国ユーザーがアカウントを作成してプレイする姿が見られた。カルフェオンサーバーには外国のユーザーがギルドを作成し、外国人ギルドを運営している姿も確認できる。

なお、ネクソンよりも悪質と知られるカカオ・ゲームズだが、本来はその運営会社が受けなければならない運営への苦情は、開発側であるパールアビスが受けている。これはパールアビスが非常に有名なおかげで成せる技で、カカオ・ゲームズはユーザーの避難を正しく受け止める事ができないのだ。

…しかし、カカオ・ゲームズが運営を始めて以来、段階的に課金誘導型のアップデートが行われている。

北米 / ヨーロッパでの評価

GameRankings73%
Metacritic75/100
GameSpot7.0/10
IGN7.0/10

黒い砂漠は北米とヨーロッパ市場でも、高い評価を得ている。Metacriticでは批評家から概ね高い評価を得て、75点のスコア。GameRankingsでは73%の肯定評価。2016年4月、カカオ(Daun Games)は、運営初月でヨーロッパと北米市場で40万本の販売を達成し、同時接続ユーザー数は平均にして10万人に達したと発表した。

日本での評価

日本においても、黒い砂漠は極めて安定した評価を得ている。4Gamersに集められた平均スコアは94点。このスコアは4GamesのMMORPG部門では歴代3位の高さだ。(1位はWoW、2位はマビノギ)

その一方で実際の評価は、どちらかと言えば二分されていると言っていい。

黒い砂漠は他のMMORPGと比較すると、圧倒的にコンテンツの幅が広い。狩りやレベル上げだけでなく、釣りや加工、貿易や労働者の派遣、馬の育成など。そして様々なコンテンツが金策になりやすいように、市場価格などが上手くコントロールされている。仕組みを考えれば誰でも、それなりのゲーム内マネーを得られるようになっているのだ。

その一方で、金策で集めたゲーム内マネーを使って、強力な装備を入手したり、作ったりしようとしても、それがスムーズに行かなくなってきている。年々、強化に必要な素材の供給が減少し、需給が大幅に偏っている。金策が出来るようになっても、使う先が無い。

装備の強化は極めて運の要素が強く、場合によっては莫大な数の素材が必要になる。しかし素材の供給は全く追いついていない。ユーザーは向上や成長を感じられるなくなると、ゲームに飽きてしまう。このため、新規ユーザーほど長続きしづらい傾向が確認されている。

他にはRMTを徹底的に排除するための仕様が、低評価の原因になっていることもある。やはり、オンラインゲームは人とのかかわり合いが重要。新しく始めた友人に自分の持っている装備やゲーム内マネーを手渡したい。と思っても、黒い砂漠ではそれが一切できない。RMTがほぼ無くなったという業績は素晴らしいが、犠牲にしている部分も多いということ。

あとは戦闘システムにも課題があり、13個もある職業の間でバランスが上手く取れていない。幸い、レベル上げに必要な経験値は大幅に緩和され、一定の水準までならキャラクターの育成は簡単になった。このため、育ててから失敗してもやり直しに必要な時間は減っている。

キャラクターメイキングは日本国内のMMORPGでは屈指の水準に達しており、簡易的な3Dソフト並である。ただ、制御できる部分がかなり多いため、一般的に黒い砂漠のキャラクターメイキングは難しいと評されている。扱える人はとことん扱いこなしてしまう一方で、デフォルトの顔を少し調整するだけで十分という人に二分されている。

ゲームとしての総合的な評価は高いものの、高評価と低評価の差が激しいといえる。

広告

黒い砂漠は、PC版のMMORPGとしては珍しくテレビ媒体でCM(広告)を放映している。MMORPGというジャンル自体が珍しかった2000年頃は、オンラインゲームのテレビCMは一般的だった。しかし、スマホ向けのMMORPG(ソシャゲー)が台頭するにすれ、少なくとも日本国内ではMMORPGというジャンル自体が下火になりつつある。

そのような状況下でテレビCMを打てる余裕がある。というのは驚きの事実だ。

韓国での広告

韓国では2017年1月ごろに、テレビ向けのCMが放映されている。

キャラクター編(30秒)のテレビCM。なお、この広告は日本語訳されて、日本市場でのテレビCMとしても利用された。

背景編(30秒)のテレビCM。2017年現在、韓国のみで放映されたオリジナル広告。

日本での広告

日本ではTOKYO MXで30秒版が一度放映された。2017年3月21日に放映されて以降、テレビCMは放映されていない。

黒い砂漠ブランドCM(30秒版)。

黒い砂漠ブランドCM(15秒版)。

北米/EUでの広告

黒い砂漠は、北米/欧州市場での評価が良くて、売上本数は合計300万本超を記録している。テレビCM(30秒版)も2016年5月ごろに放映されたようだ。韓国が2017年1月、日本が2017年3月に放映されたことを考えると、かなり早いということが分かる。

出典 / 参照

開発

運営

サーバー

ゲームエンジン

コンソール / モバイル

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