米国の大手ストレージメーカー「キングストン(Kingston)」のハイエンドユーザー向けSSD「KC2000」を詳しくレビューします。東芝メモリ + Silicon Motionという珍しい組み合わせのSSDが、どんな性能を発揮するのか徹底検証です。

この記事の目次
Kingston KC2000のスペック
スペック | Kingston KC2000 | |||
---|---|---|---|---|
容量 | 250 GB | 500 GB | 1000 GB | 2000 GB |
フォームファクタ | M.2 2280 | |||
インターフェイス | PCIe 3.0 x4 | |||
コントローラ | Silicon Motion SM2262EN | |||
NANDフラッッシュ | Toshiba製96層 3D TLC NAND | |||
DRAMキャッシュ | 512 MB | 1024 MB | 2048 MB | |
読み込みシーケンシャル | 3000 MB/s | 3200 MB/s | ||
書き込みシーケンシャル | 1100 MB/s | 2000 MB/s | 2200 MB/s | |
読み込み4KBランダムアクセス | 350K IOPS | 250K IOPS | ||
書き込み4KBランダムアクセス | 200K IOPS | 250K IOPS | 275K IOPS | 250K IOPS |
消費電力稼働時 | 7 W | |||
消費電力アイドル時 | 3 mW | |||
保証 | 5年 | |||
TBW書き込み耐性 | 150 TBW | 300 TBW | 600 TBW | 1200 TBW |
MSRP希望小売価格 | $ 57.99 | $ 105.99 | $ 186.99 | $ 379.99 |
参考価格 | 8150 円 | 14860 円 | 26290 円 | 52450 円 |
GB単価 | 32.6 円 | 29.7 円 | 26.3 円 | 26.2 円 |
「KC2000」は、米国の大手ストレージメーカーであるキングストン(Kingston)が、ハイエンドユーザー向けに投入したNVMe SSDです。キングストンはSSDの部品を製造していないので、KC2000は必然的に他社から供給されたコンポーネントを組み合わせて作られています。
ハイエンドらしい性能を実現するため、SSDコントローラにSilicon Motion製のSM2262ENを使い、NANDフラッシュメモリは東芝メモリ製の「BiCS4」を採用。BiCS4は96層まで積み上げた、東芝の最新世代の3D TLC NANDフラッシュメモリです。
DRAMキャッシュはメーカーなど詳細は不明ですが、SSDの容量に対して1%に相当する容量のキャッシュを搭載。
東芝メモリのNANDフラッシュとSilicon Motionのコントローラを組み合わせた製品を、ちもろぐで見るのは初めてです。東芝メモリは割とPhison製コントローラと見かけ、SMI製コントローラとの組み合わせはかなり珍しいです。
普段あまり見かけないコンポーネントで構成されたNVMe SSDがどのようなパフォーマンスを見せるのか、筆者としては非常に興味深いと思っています。
耐久性能の比較

Kingston KC2000のTBW(書き込み耐性)は、500 GBモデルで300 TBW、1 TBモデルで600 TBW。ごく普通のスタンダードな耐久性能です。同じSilicon Motion SN2262ENを採用しているSX8200 Proよりも、なぜ5%耐久性能が少ないのかは謎。
とはいえ、容量1 GBあたり0.6 TBW(600倍)の耐久性は必要十分なので、特に問題ではありません。
Kingston KC2000を開封レビュー
SDカードのような簡素なパッケージ

SDカードのように吊るされて陳列されていそうな雰囲気のある、簡素なパッケージに驚きました。

開封もかんたんです。梱包は薄いプラスチック材でクッション材はなく、ちょっと物足りなさがあります。

付属品は特になし。Kingston KC2000本体だけが入ってました。

基板にシールを貼り付けただけの、シンプルなデザインです。

反対側はシールなどは一切なく、基板コンポーネントがむき出しに。
基板コンポーネントを目視でチェック
では、KC2000の基板コンポーネントを確認します。シールを剥がすと保証が無効になるので、真似はしないでください。

各種コンポーネントが整然と並べられています。それぞれのコンポーネントを順番にチェック。

SSDコントローラはSilicon Motion製の「SM2262EN」です。最大8チャネルのNANDフラッシュメモリ、DDR4規格のキャッシュメモリに対応する、そこそこ高性能なコントローラです。

NANDフラッシュメモリは東芝メモリ(現キオクシア)製の「BiCS4」を採用。刻印は「1152643GS-3S-1G」ですが、検索しても特に情報は出てきませんでした。

裏側も同じく「BiCS4」が敷き詰められています。表側に4枚、裏側にも4枚で、合計8枚のNANDフラッシュメモリを実装して並列化(RAID 0的なやり方)でピーク性能を稼ぐ設計です。
NANDフラッシュを大量に並列化する手法は、シーケンシャル性能は稼ぎやすい一方で、レイテンシは遅くなりやすい傾向があります(読み出しが割と遅くなりやすい)。
実際にどの程度までレイテンシや実際の性能が変化するかは、後ほど検証します。

SSDの性能を底上げするDRAMキャッシュは、LPDDR3規格のSDRAM(容量512 MB)を2枚搭載して合計1 GBのキャッシュを確保します。刻印は「C812X3212.12」ですが、検索してもやはり特に情報は出ませんでした。
なんとなくSK Hynix製な気がしますが、メーカーは不明です。

まとめるとKC2000の基板コンポーネントは、
- SSDコントローラ:Silicon Motion SM2262EN
- NANDフラッシュメモリ:東芝メモリ製「BiCS4(96層3D TLC NAND)」
- DRAMキャッシュ:LPDDR3規格のSDRAM(メーカー不明)
スペック通りの内容で、特に問題なし。
Kingston KC2000の性能を検証(ベンチマーク)
テスト環境

テスト環境「ちもろぐ専用ベンチ機」 | ||
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![]() | Core i9 9900K | |
![]() | 虎徹Mark II | |
![]() | ASRock Z390 Phantom Gaming 6 | |
![]() | DDR4-2666 8GB x2 | |
![]() | RTX 2060 | |
![]() | SATA 500GB使用SSD「Samsung 860 EVO」 | |
![]() | 1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」 | |
![]() | Windows 10 Pro 64bit検証時のバージョンは「1903」 |
いつもどおり、ちもろぐ専用ベンチ機(インテル仕様)にて、Kingston KC2000の実力を詳しくテストします。チップセット経由のボトルネックを回避するため、念の為SSDをPCIe変換ボードに取り付けてます。
Crystal Disk Mark 7
日本だけでなく、世界的にも定番のSSDベンチマークソフトである「Crystal Disk Mark 7」を用いて、Kingston KC2000の基本的なパフォーマンスをチェックします。
性能の変化を確かめるため、標準設定の「1 GiB」に加えて64 MiB ~ 32 GiBの4パターンを追加してテストを行い、それぞれの結果をグラフにまとめました。

Crystal Disk Markでほとんどの人が注目する、一番上の項目「シーケンシャル速度(SEQ1M Q8T1)」は、1 GiB以上のサイズでスペック通りの性能が出ています。逆に小さいサイズ(64 MiB)ではイマイチな性能です。

2行目の「シーケンシャル速度(SEQ1M Q1T1)」も、やはり64 MiBサイズで仕様どおりの性能が出ず、1 GiB以上で性能を発揮できています。

「ランダムアクセス速度(RND4K Q32T16)」はすべてのテストサイズで、読み書きともに1 GB/s超えです。

SSDの素の性能が現れやすい4行目の「ランダムアクセス速度(RND4K Q1T1)」は、読み込みが35~36 MB/s前後で、書き込みは157 MB/s前後でした。書き込みはTLC NAND型SSDとして十分な速さですが、読み込みが少し遅めです。

応答速度を計測しました。読み込みは114.52 μs、書き込みは25.77 μsで、おおむね問題ない性能です。
AS SSD Benchmark 2.0

非圧縮データをテストに用いる「AS SSD Benchmark」でKingston KC2000の性能をスコア化。
AS SSD Benchmark 2.0 Score
スコアは4000点オーバーで、競合する他のNVMe SSDに並ぶスコアを記録します。
ATTO Disk Benchmark
複数のテストサイズを一括でテストして、SSDの性能の一貫性や性格を分かりやすく示してくれるATTO Disk Benchmarkを検証。

書き込みはピッタリと安定、読み込みは16 MBサイズ以降で若干遅くなっていますが、おおむね安定したパフォーマンスです。

読み込み性能は256 KBサイズでピークに到達し、2700~3100 MB/s前後で推移しています。

書き込みは128 KBサイズでピークに到達し、ほぼ一貫して2270 MB/s前後の書き込みスピードを維持し続けました。
HD Tune Pro
約3500円で購入できる、シェアウェアのストレージ用ベンチマークです。ディスク領域全体に渡って書き込みを実行するテストがあるので、キャッシュの挙動(=下駄の履かされ具合)を確認しやすい便利なソフトです。

読み込み速度は1370 MB/s前後で、ほぼキレイに一貫した性能を維持しました。ただし、アクセスタイムは0.127 ミリ秒に達し、NVMe SSDにしてはやや遅い結果です。
Intel 760pやSX8200 Proでも、同様の現象は確認しているので、Silicon Motion製のコントローラ特有の性質かもしれません。

書き込みは平均で約800 MB/sでした。性能が上下に乱高下しているため、少なくとも2段階のキャッシュ構造を採用している可能性が高いです。アクセスタイムは0.023 ミリ秒で非常に高速です。
SLCキャッシュの有無

100 GBの連続テストでSLCキャッシュの挙動を調べます。結果、書き込みは2100 MB/s前後でわずかに上下しながらも、安定した結果を見せつけています。普通の使い方ではめったに問題にならないほど、広大なSLCキャッシュが用意されているようです。
PCMark 8 Storage

PCMark 8のストレージテストは、日常的な使用で想定されるアプリケーション(Adobe系ソフトやOffice系ソフトなどを中心)における実効速度を計測して、SSDの性能を評価します。
PCMark 8 Storage Test / スコア
基本的なスペックを満たしているNVMe SSDなら、5000~5100点の間に収まります。KC2000はTLC NAND採用のNVMe SSDとしては、僅差でありますが過去もっとも高いスコアを記録。
PCMark 8 Storage Test / 実効帯域幅
PCMark 8を実行中のスループット(転送速度)は、660.6 MB/sを記録。かなり速いです。
Kingston KC2000の性能を実運用で試す
連続書き込みテスト
1 MBサイズのテストファイルを15分間、ただひたすらに書き込み続けるハードなテストです。SSDの素の性能を明らかにして、公称値と素の性能との差や、SLCキャッシュの具体的な挙動などを検証します。
有料ソフト「HD Tune Pro」と似たようなテスト内容ですが、最近はHD Tune Proでも本来の性能を明らかにできなかった例があったため、実際に書き込むテストを実施しています。

書き込みサイズが105 GBを超えると、1.9 GB/sあった書き込み速度は1.4 GB/sに低下。さらに140 GB(合計245 GB)を超えると、書き込み性能は再び低下し、1.4 GB/sから平均1.0 GB/sになりました。
そこから約307 GB(合計553 GB)を突破すると、書き込み性能は最終的に平均1.0 GB/sから平均640 MB/sで落ち着きます。
Kingston KC2000は、書き込むファイルの大きさに応じてキャッシュを可変する、ダイナミックなシステムを採用していることが判明しました。連続書き込みテストで判明した、KC2000の3段階キャッシュ仕様を以下にまとめます。
- 1段階(SLCキャッシュ):平均1938 MB/s
- 2段階(MLCキャッシュ?):平均1422 MB/s
- 3段階(まだMLCキャッシュ?):平均1022 MB/s
- 素の性能(TLC本来の性能):平均642 MB/s
素の性能は平均で642 MB/sと平凡ですが、素の性能にたどり着くにはなんと553 GBもの書き込みが必要です。ほとんどのユーザーは、100 GB以上のファイルを書き込むことすら珍しいはず。
500 GB超えの超巨大なファイルを扱うコアユーザーは極めて少数派なので、KC2000の書き込み性能に不満を感じることはほとんど無いでしょう。

時間あたりの書き込み量は、Kingston KC2000が15分間で約800 GB。15分で800 GBも書き込みできる性能なら十分です。
ゲームのロード時間
「FF14:紅蓮のリベレーター」ベンチマークを使って、ロード時間を計測します。計測方法はベンチマーク終了後に記録されているログファイルを読み取るだけです。

Kingston KC2000は「11.684 秒」を記録。ほとんどのSSDと同じく10秒の壁は超えられませんが、十分に速いロード時間です。
Premiere Proプレビューの「コマ落ち」
Premiere Proの動画プレビューは動画素材を置いているストレージ性能に影響を受けやすく、高ビットレート(=1秒あたりの転送量が多い)な素材であればあるほど「コマ落ち」が発生しやすいです。
この検証ではコマ落ちの頻度を計測することで、SSDの性能を評価します。コマ落ちの計測にはPremiere Proの標準機能「コマ落ちインジケータ」を使って、総フレーム数に対するコマ落ち比率で比較しました。

動画素材 | KC2000 1TB | SN750 500GB | SN550 500GB | SN500 500GB | Optane 905P 480GB | SX8200 Pro 512GB | 970 EVO Plus 250GB | Intel 760p 250GB |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4K @448MB/s | 41.66% | 47.57% | 46.74% | 51.90% | 18.28% | 41.90% | 36.39% | 45.81% |
3K @251MB/s | 2.74% | 13.91% | 12.08% | 19.90% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 7.66% |
2K @176MB/s | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
4K @108MB/s | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
1080p @99MB/s | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
KC2000のプレビュー性能はかなり優秀です。1秒あたり448 MBの4K素材はともかく、1秒あたり251 MB/sの3K素材はほとんどコマ落ちせずにプレビューができました。
動画編集など、クリエイティブな用途に十分耐えられる性能です。
アクセス集中時の応答時間
SSDの品質の差は、アクセス(I/O)が集中したときにどれくらい早く応答できるか?で、ある程度判断が可能です。もし品質の悪いSSDなら、本テストによってプチフリーズも観測できます。
テスト方法は非常にシンプルで、約2500枚の4K写真(全部で約56 GB)を同じストレージ上でビットマップ画像にエンコードするだけ。読み書き両方を頻繁に使い、1枚のエンコードが終わるたびにタスクが中断されるため、意外とストレスの大きい処理です。

まずはCPUを25%(4スレッド)しか使わない、イージーモードでテストを実行します。
SSD | KC2000 1TB | SN550 500GB | SN500 500GB | SN750 500GB | MX500 1TB | 970 Pro 1TB |
---|---|---|---|---|---|---|
平均読込時間 | 5.67 ms | 13.64 ms | 10.73 ms | 5.68 ms | 33.51 ms | 4.86 ms |
平均書込時間 | 1.52 ms | 8.15 ms | 3.88 ms | 2.89 ms | 10.05 ms | 2.06 ms |
エンコード時間 | 167.57 秒 | 219.72 秒 | 186.82 秒 | 175.42 秒 | 262.99 秒 | 161.02 秒 |
読み書き両方のアクセスが激しく集中しても、100 GBを超える巨大なSLCキャッシュに吸収されるおかげで、非常に高速な応答速度を記録しました。

CPU使用率を100%(16スレッド)に変更して、更に負荷の重たいテストを実行しました。
SSD | KC2000 1TB | SN550 500GB | SN500 500GB | SN750 500GB | MX500 1TB | 970 Pro 1TB |
---|---|---|---|---|---|---|
平均読込時間 | 8.73 ms | 18.06 ms | 15.62 ms | 8.31 ms | 42.46 ms | 6.79 ms |
平均書込時間 | 3.24 ms | 19.53 ms | 12.31 ms | 9.21 ms | 28.22 ms | 1.89 ms |
エンコード時間 | 64.98 秒 | 144.22 秒 | 95.18 秒 | 77.05 秒 | 221.02 秒 | 61.48 秒 |
イージーモードと同様、傾向はまったく同じです。よほど大きなファイル(約550 GB以上)を扱わない限り、KC2000の3段階キャッシュの範囲内に吸収されて、極めて速い応答速度を維持できます。
SSDの動作温度を確認
ベンチマーク時のセンサー温度

センサー経由のSSD温度は最大で70℃に収まり、キャッシュの段階が切り替わって性能が大人しくなるにつれて67~70℃の範囲で小刻みに変化するのみ。サーマルスロットリングなどはなく、安定した動作です。
サーモグラフィーで表面温度を確認

SSDコントローラの温度は最大で90℃近いです。センサー経由の温度より20℃も高い温度を記録しています。

中央のNANDフラッシュメモリは75~77℃前後で推移。まだセンサー経由よりも高い温度です。

更に左側のNANDフラッシュメモリが70℃前後でした。ようやくセンサー経由の温度に一致し、温度センサーがSSDコントローラから離れた位置にあることが分かります。
NANDが70~77℃、コントローラが約90℃という温度は、高速なNVMe SSDとしては標準的な温度です。Samsung製だとコントローラが100℃を超えるのがザラですから、比較的大人しい温度と評価できます。
まとめ:3段階キャッシュで手堅い性能を維持

KingstonブランドのSSDをレビューするのは初で、しかも東芝メモリとSilicon Motionの珍しい組み合わせなので、検証する前は少し不安もありました。しかし、実際にKC2000を検証してみると、杞憂だったと分かりました。
Kingston KC2000は96層のBiCS4を使って素の性能を維持しつつ、3段階の可変キャッシュでハイエンドNVMe SSDらしい、安定して読み書きともに1 GB/sを超えるパフォーマンスを発揮します。
キャッシュが切れると平均640 MB/sまで性能が落ち込みますが、そのためには最低でも500 GBを超える巨大なファイルを扱う必要があり、ほとんどのユーザーにとっては問題にならないです。
動画編集やゲーミングなど、一般的な使い方でKC2000の性能に不満を感じる可能性は極めて低く、万人向けにおすすめできるNVMe SSDと評価できます。
基板コンポーネントについても、2019年7月時点の他サイトでのレビューを見る限りでは、一部コンポーネントの変更などはなく一貫した内容です。発売から半年が経過した現在でも同じ部品なので、信頼性も問題ありません。
「Kingston KC2000」の良いところ
- 扱うファイルが約550 GB以下なら「超高性能」
- スタンダードな耐久性能
- 高負荷時の優れた応答速度
- SSD温度は比較的大人しい
- たっぷり5年保証
素の性能そのものは、MLC NAND採用の970 Proや、メーカー純正のハイエンド品(970 EVO Plusなど)には劣ります。KC2000は3段階キャッシュ採用で、うまい具合に性能を維持しているのが最大のメリットです。
約250 GBまでのファイルなら、メーカー純正のハイエンド品に匹敵する約1.4 GB/sの書き込み性能を発揮します。容量の巨大なAAAゲームでも、せいぜい100 GB後半なので、実用上KC2000は極めて高性能なSSDです。
「Kingston KC2000」の微妙なとこ
- 2020年1月以降は、値上がり気味
- 他社の純正ハイエンドSSDと競合する価格設定
2019年10月ごろは、WD Black SN750や970 EVO Plusと比較して、5000~8000円も安い価格設定が魅力的でした。しかし、2020年2月時点では値上がり気味で、価格差が非常に小さくなっているのが惜しいです。
他社の純正NVMe SSDと比較して明らかに安価であれば、Kingston KC2000を選ぶ価値は大いにあります。ただ現状の価格だと、どちらを選んでもいいし、あともう少し予算を出せば970 EVO Plusに届いてしまう微妙なライン。
- 2 TB:41040円
- 1 TB:20150円
- 500 GB:11340円
去年の価格設定をまとめてみた。上記の価格ならKC2000はとてもコストパフォーマンスに優れたSSDです。現時点では割高な感をやや否定できず、手放しでおすすめするのは少々難しいです。

以上「Kingston KC2000をレビュー:東芝 & SMIは非常に手堅い性能」でした。
OS入れて4K動画編集をCドライブ1つでやりたいと考えています。1TB同士で比較して価格を見てしまうと、XPG SX8200 Proに軍配が上がりますか。スペックを見ると96層が良いなと思うんですが。やはり奮発して970 EVO Plusにしといた方がTBWも多く、長い目で見るとお得でしょうか。
3~5年スパンで長く使うなら、970 EVO Plusに軍配が上がります。KC2000は1TBモデルが約2万円なら、文句なしに良い製品なんですが、今の価格差だと970 EVO Plusでも良いかな。と率直に思います。
970 EVO Plusを買いました。ちょっと高いですが、ほんとに速い。良い買い物をしたと思っています。やかもちさんのレビューを見ていなければ、値段に惹かれていまいちな製品を選んでしまっていたかも知れません。ありがとうございました。
非常に個人的なことですが某社ヒートシンクをつける際に
両面実装だとチップにテープを貼ることになるのが少し抵抗があります
両面使って頑張ってくれてるのは非常に評価するんですけどね
BiCS4では領域の一部がQLCになるのだと言われています。
下駄剥がしたら普通のTLCであるSN750を下回るのは、キャッシュが2段階なのではなくそれではないですか?
980pro待つ予定でしたが今回のレビューで購入することにしました
頻繁にデータ移動はしますが550GBも使うことはないので助かりました