MediaTek製、10コアCPU「Helio X20」の性能は割りと普通




ネットを彷徨っていたら「10コア搭載、FREETEL極2」という、コスパが良いらしいスマートフォンの広告を見かけたんだよ。10コアという響きが妙に印象深いので、調べてみてみると搭載されているCPUは「Helio X20」という製品でした。

どれほどの性能なのか調査したら、意外と普通っぽい…という話。

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Helio X20

「Helio X20」は台湾にあるMediaTekというメーカーが製造する、それなりにハイエンドモデル向けのスマホ向けCPUです。スペックを簡単にまとめてみます。

スペック
クロック2.50 Ghz(最大)
コア数x10 Tri-Cluster CPU
GPUARM Mail GPU
メモリ帯域幅933 Mhz
メモリタイプLPDDR3
メモリチャネルDual-Channel

動作クロックは最大で2.50 Ghzとなかなか高速。搭載されているCPUは「x10 Tri-Cluster CPU」という名前の通り、10コアもあるCPU。さて、この「x10 Tri-Cluster CPU」という名前のCPUですが、ちょっと特殊な仕様なんです。

いわゆるヘテロジニアスマルチコアという仕組みになっていて、CPUの中に更に別々の複数のCPUが内蔵されている。

x10 Tri-Cluster CPU
CPU1Cortex-A722.50 Ghz
Cortex-A72
CPU2Cortex-A532.00 Ghz
Cortex-A53
Cortex-A53
Cortex-A53
CPU3Cortex-A531.40 Ghz
Cortex-A53
Cortex-A53
Cortex-A53

イギリスの有名なSOCメーカー「ARM」社製のCPUが3種類搭載されています。2.5Ghzで動作する「Cortex-A72」を2個、2.0Ghzで動作する「Cortex-A53」を4個、そして補助的な役割を果たす1.4Ghzの「Cortex-A53」を4個。

合計で10個のARM製CPUが入っており、スマホで行われる様々な仕事を同時に処理していく。

Helio X20の性能

さてさて、次に気になるのは「10コアもあるけれど実際の性能はどの程度のものなのか。」ってこと。確か、2017年時点で最強のスマホ向けCPUが「Snapdragon 835」ですが、8コアなんですよ。Helio X20は10コア。どちらが優秀か確かめていく。

Geekbench v4

Geekbench v4Snapdragon 835Core m3 6Y30Helio X20
Single205927621594
Multi646151404211

スマホでよく使われているGeekbench v4による検証。最強クラスのSnapdragon 835はシングルスレッド性能が2000点超え。対する「Helio X20」は約1600点程度と、20%ほど劣っている。

複数のコアの総合的な性能を示すマルチスレッド性能も、4200点程度。Snapdragonは約6500点と、約50%以上も高いパフォーマンスを叩き出した。

3DMark – Ice Storm Unlimited

3DMark – Ice Storm UnlimitedSnapdragon 835Core m3 6Y30Helio X20
Score38518269049784

グラフィック性能を調べる3DMarkはこの通り。Helio X20は約10000点くらいなので、PS2並の重たい3Dゲームを動かすのは少々厳しいが、それ以下のゲーミングなら十分に動くレベル。というより、SnapdragonのGPU性能が異常過ぎるだけとも言える。

Intelのモバイル向けプロセッサである「Core m3」の内蔵GPUを超えるパフォーマンスは相当に強い。と、同時にミドルエンド~ハイエンドクラスのスマホのグラフィック性能なら「Helio X20」は必要十分な水準。

Mozilla Kraken 1.1

Mozilla Kraken 1.1Snapdragon 835Core m3 6Y30Helio X20
Score230816463420

Mozilla Krakenはブラウザの動作スピードを計測するので、スコアが小さいほど優秀ということ。ここではやはりシングルスレッド性能が高い、Core m3が健闘している。あとは順当なスコアですね。

AnTuTu Benchmark v6

AnTuTu v6Snapdragon 835Snapdragon 810Helio X20
Score1824477891377448

最後に、スマホの定番ベンチマークとして知られているAnTuTu Benchmark v6のスコア比較を。Core m3はAnTuTUスコアが無いので省いて、替わりにSnapdragonの2世代前の「810」を比較対象に加えた。

これを見ると、「Helio X20」と「Snapdragon 810」は互いにほぼ互角の性能を示しているのが分かる。つまり…

Helio X20は2015年のプロセッサ

ここまで「Helio X20」は意外と普通…という内容だったが、それもそのはずで。そもそも「Helio X20」が生産されたのは2015年

FREETELのフラグシップモデルというが、実際にはミドルエンドクラスである。(FREETEL KIWAMI 2の特長 より)

FREETEL「極2」が発売されたのは2017年に入ってからだけど、中に搭載されているCPUは2015年の製品なんですよ。一つ前の世代だから、安価に入手が出来て、結果的に「極2」はコストパフォーマンスに優れたスマホに仕上げることが出来た。

というのが現実的な話かもしれない。

まとめ

結論、FREETELの極2に搭載されている「Helio X20」は2015年のフラグシップ級のCPUだったが、2017年現在はごく普通のミドルエンド~ハイエンドクラスの処理性能ということ。

ただ、一言入れるとたしかにHelio X20は現行のフラグシップSOCと比較すれば負けている性能だが、AnTuTuで70000点を超える性能であれば、実用上はまったく問題ないからね。10コアも入っているし。

最新は「Helio X30」

なお、2017年現在、Media Tekは現行のフラグシップモデルたちに追いつくために「Helio X30」を開発中。リークされた情報では、AnTuTu Benchmarkのスコアは約16万点と、現行のフラグシップモデルと十分に肩を並べられるスペックに仕上がっているようだ。

以上、「MediaTek製、10コアCPU「Helio X20」の性能は割りと普通」という話でした。

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