FF15はコンソール版の時点でめちゃくちゃグラフィックの品質は高いのですが、PC版(Windows版)では更に画質が向上し、NVIDIAの様々な独自技術に対応するなど大幅に進化しています。つまり、FF15を動かすのに必要なグラフィックボードも高性能なモノじゃないとマトモに動かない可能性が高い。
というわけで、この記事では「グラボごとにFF15を平均○○フレームレートで動作できた。」というデータに基いて、おすすめのグラフィックボードを解説します。
この記事の目次
FF15におすすめなグラフィックボードまとめ

PC版FF15はNVIDIAの全面協力の元、開発された。
Windows版のFinal Fantasy 15は、NVIDIAの全面協力を受けながら開発されました。そのためNVIDIAの独自技術(HairWorksやShadowLibs)に対応し、高解像度の「4K」「8K」に対応するなど、グラフィックの質はFF史上最高の域に達した。
他の最新ゲーム(CoD:WW2やPUBG)と比較しても、互角の水準かそれ以上の画質に入り込んでいるので、当然それだけの重たいゲームをキレイな画質で動かすとなると…高性能なグラボじゃないと無理になってくる。
FF15の推奨グラボを探すテスト方法
FF15の公式ベンチマークは参考にはなりますが、最適なグラフィックボードを決める際は「実プレイ中のフレームレート」がもっとも信用できるデータになる。なお、推奨グラボの目安は「平均60fps以上」を達成できているかどうか。
テスト時のグラフィックス設定 | |
---|---|
最高フレームレート | 120 fps |
3Dグラフィックス解像度 | 100% |
画質設定プリセット | 最高 |
グラフィックスアセット | オン |
モデルディティールレベル | 高 |
テクスチャメモリ | 最高 |
テクスチャフィルタリング | 高 |
地面テッセレーション | オン |
ライティング | 高 |
シャドウ品質 | 最高 |
アンビエントオクルージョン | 高 |
アンチエイリアス | TAA |
モーションブラー | オン |
スクリーンフィルタリング | 最高 |
NVIDIA HairWorks | オフ |
NVIDIA VXAO | オフ |
NVIDIA TurfEffects | オフ |
NVIDIA ShadowLibs | オフ |
ゲーム設定のグラフィックス設定はプリセットから「最高」を指定。NVIDIAの独自技術はすべてオフにしているが、これはNVIDIAとAMDのグラフィックボード両者をなるべく平等に比較するためです。
テスト環境 | パーツ名 | ちょっとだけ解説 |
---|---|---|
CPU | Core i7 5960X @4.20Ghz | 8コア16スレッド搭載、エンスージアスト向けのハイエンドモデル。 |
グラボ(GPU) | NVIDIA Titan Xp | GeForce 10シリーズの最上位モデル。 |
Titan X | Pascal世代で最初に登場したTitan。 | |
GTX 1080 Ti | 4Kゲーミング向けのハイエンドモデル。 | |
GTX 1080 | ||
GTX 1070 Ti | WQHDゲーミング向けのハイエンドモデル。 | |
GTX 1070 | ||
GTX 1060 6GB | フルHDで遊ぶなら、最もバランスの取れたグラボ。 | |
GTX 1050 Ti 4GB | 1060ほどの性能は無いが、コスパは最高クラス。 | |
GTX 1050 2GB | 1050 Tiのせいで、今ひとつ選ぶメリットが少ない。 | |
GTX 980 Ti | 中古市場でかなり安く手に入るシリーズ。 | |
GTX 980 | ||
GTX 970 | ||
GTX 780 Ti | もう過去のモノという印象。 | |
Radeon RX Vega 64 | AMD Vega世代のハイエンドモデル。 | |
RX Vega 56 | ||
RX 580 8GB | バランスは良いのですが、品薄ですごい価格に。 | |
RX 570 4GB | ||
RX 480 8GB | ||
RX 470 8GB | ||
RX 460 4GB | ||
R9 Fury X | パワフルだけど消費電力が凄まじい。コスパは今ひとつ。 | |
R9 Fury | ||
R9 Nano | 小型グラボとしては最高性能。 | |
R9 390X 8GB | 入手困難。 | |
ドライバ | GeForce 391.01 | 最新版(2018/2時点) |
Radeon Crimson 18.2.3 |
Benchmark review: Final Fantasy XV for Windows PC by Guru3D
テストされるグラフィックボードはNVIDIA GeForce系が13種類、AMD Radeon系から11種類の合計24種。グラボの足を引っ張らないよう、CPUには8コア搭載かつ4.2Ghzにオーバークロックされた「i7 5960X」が使われた。


では、さっそく平均フレームレートのデータを見ていこう。
フルHD:非常に重たい、最低でも「GTX 1060」は必要
FINAL FANTASY XV / フルHD(1920×1080) / プリセット「最高」
平均90fps以上平均60fps以上平均60fpsに届かず
概ね、グラフィックボードの性能通りの結果が出ました。傾向としては、最新ゲームの割には古いグラフィックボードでも問題なくフレームレートを出せている印象が強い。GTX 980がGTX 1060と完全に互角の性能を出しているのは驚き。
やはりNVIDIAがFF15(Windows版)の開発に全面協力しているため、最適化がかなり上手く行っていると思われます。その一方でAMD Radeonは苦戦気味の様子。RX 580はGTX 1060を超えられていないし、Vega 56や64もGTX 1080以下で終わるなど…最適化不足が目立つ。
結論、PC版FF15を高画質で快適に動かそうと考えているなら少なくとも「GTX 1060 6GB」が必要だ。中古品に抵抗が無い人なら、最近は3万前後にまで値下がりしてきた「GTX 980」も一応は選択になる。
しかしGTX 980にはVRAMが4GBしか搭載されていないため、今後も登場してくる新しいゲームに対しては性能を発揮できない可能性が高いので注意が必要だ。VRAMの使用量は年々増加傾向であり、3~4GB程度では不安が残るようになってきているからね。
- FF15をフルHD(最高品質)でプレイするなら少なくとも「GTX 1060 6GB」が必要
- 性能に余裕を持って選ぶなら「GTX 1070」がもっとも最適なグラボになる
既にパソコンを持っていてCPUがCore i5以上なら、グラボ単品で入手して増設すればOK。PCを持っていない、あるいはロクなPCが無い場合は…以下の記事でレビューしているGTX 1060搭載の「ガレリアDT」など。完成品を買ってしまうのも手だ。
WQHD:「GTX 1070 Ti」があれば十分にプレイ可能
FINAL FANTASY XV / WQHD(2560×1440) / プリセット「最高」
平均90fps以上平均60fps以上平均60fpsに届かず
WQHDは「2560×1440」で、フルHDより約80%ほど画面が大きい。よって負荷も増えるため、フルHDでは問題なく動いていたGTX 1060などは軒並み脱落。
GTX 1070ですら平均56fpsにとどまり60fpsには届いていない。平均60fpsを達成したのはGTX 1070 TiやGTX 1080といったハイエンドモデルばかり。生半可なスペックで挑むと痛い目を見てしまうだろう。
- WQHD(最高品質)でプレイするなら少なくとも「GTX 1070 Ti」が必要
- 余力を持たせるなら「GTX 1080」がオススメなグラボです
GTX 1070 Ti以上のグラフィックボードを使う場合はCPUにも気を使ってください。グラボの性能が高いほど、CPU性能も重要になってくる(ボトルネックという現象)。オススメは「Core i5 8400」です。
GTX 1080までなら問題なくフレームレートが出てくれるし、何よりコスパが良い。FF15をしながら他の作業(動画編集など)を考えている場合は「Core i7 8700K」を選んだほうが、あとあと安心。
なお、GTX 1070 Tiを搭載するマシンは「ガレリアZV」を推奨する。実際に検証して良い感じに動くことを知っているし、レビュー記事も用意してあるから。
4K:まさに「激重」、グラボ1枚じゃ足りない
FINAL FANTASY XV / 4K(3840×2160) / プリセット「最高」
平均90fps以上平均60fps以上平均60fpsに届かず
処理する情報量がフルHDの約4倍にあたる「4K」(3840×2160)では、一気に重たくなって1枚のグラフィックボードで平均60fpsを叩き出すのはほぼ不可能な様子だ。この状況で60fpsを狙う方法は2つ。
- GTX 1080 Tiを2枚使う(2-Way SLI)
- グラフィック品質を妥協してプレイする
Final Fantasy XVの公式サイトでは、SLIをサポートしているかどうかが判然としません。ただ、NVIDIAの全面協力を受けている上に、NVIDIA Anselに対応しているため基本的にSLIもサポートしていると考えるのが自然です。
この動画のように、SLIを有効化するプロファイルを使って60fpsを実現している方もいるので、今のところSLIゲーミングは可能。ただ…性能の上昇幅が今ひとつなので、今後NVIDIAドライバーがアップデートされていくことに期待。
VRAMの使用量が凄まじい、6GB以上を推奨
FINAL FANTASY XV / Radeon RX 480 8GB / VRAM使用量
FF15がいかに重たいゲームなのか、ここまでのデータを見てきて分かってきた。しかしFF15が凄まじいのはそれだけでなく「VRAM」の使用量もトップクラスの水準にある。
フルHD画質ですら、VRAMは6380MB(約6GB弱)も消費する。WQHD画質では6490MB(約6.5GB)消費。そして4K画質になると7640MB(約8GB)も消費してしまった。…VRAMの少ないグラボは選ばないほうが良い。
- フルHDまたはWQHD画質ではVRAMは「6GB」以上を推奨
- 4KならVRAMは「8GB」以上が推奨
VRAMが不足すると足りない分がメモリに押し付けられたり、フレームレートの出方が不安定になったりする。メモリを多めに積むのも良いが、なるべく6GB以上のVRAMを搭載するグラボを選ぶに越したことは無いですね。
FF15におすすめなグラフィックボードまとめ
ここまで、フルHD・4K画質における動作フレームレートとVRAM使用量をデータで確認してきました。かなりデータ量が多かったと思うので、最後にあらためてFF15の推奨グラボをまとめていきます。
フルHD画質なら「GTX 1060 6GB」「GTX 1070」

静音性と冷却性能に優れる、デュアルファン仕様の「MSI GTX 1060 6GB Gaming X」
FF15をフルHD(1920×1080)で動かすなら、GTX 1060(6GB版)またはGTX 1070が推奨グラフィックボード。GTX 1060だと60fpsに一歩届いていないが、コスパは良いので「予算を重視」するならオススメです。
逆に「60fpsくらいは余裕で出て欲しい。それにNVIDIA独自技術も使いたいし。」と考えているならGTX 1070を取った方が確実に快適プレイが可能。特にHairWorksはフレームレートが1~2割ほど落ち込むので、GTX 1070くらいは必須になる。
FINAL FANTASY XV /NVIDIA HairWorks + TurfEffectsの影響
まとめると…
- FF15をフルHDで遊びたいが、コスパ重視で行きたい:GTX 1060 6GB
- なるべくグラフィック品質を優先して行きたい:GTX 1070
ということだ。
GTX 1060 6GBでおすすめなゲーミングマシンは「ガレリアDT」です。割りとコスパよくまとまっているので、パソコンを選ぶ時に特にこだわりが無いならガレリアDTで良いだろう。
GTX 1070を搭載するおすすめマシンは「ガレリアXF」を挙げておく。「ガレリアZV」という新モデルが登場する前は、ドスパラで一番売れていたマシンです。実際の使い心地も良かったですよ。
WQHDなら「GTX 1070 Ti」「GTX 1080」
WQHD画質で平均60fpsを狙うなら最低でも「GTX 1070 Ti」がおすすめ。VRAMは8GB搭載されているので余裕で足りるし、コスパもGTX 1080より優秀です。「プリセット:最高」でプレイするだけなら十分に事足りる。
しかし、HairWorksなども導入して更に画質を追求するような使い方を考えている人は、もう少し性能が高い「GTX 1080」をオススメしておく。同様にVRAMは8GBで十分。コスパはやや劣るが、性能のためなら仕方ない。
- WQHD画質をコスパ重視で行きたい:GTX 1070 Ti
- なるべくグラフィック品質を優先して行きたい:GTX 1080
GTX 1070 Tiを搭載するオススメマシンは、ドスパラで一番人気(2018年2月時点)の「ガレリアZV」です。ガレリアXFの完全上位互換にあたるマシンで、決して安いわけではないが※手にした時の満足度は相当に高い。
※ それでもブランドメーカーが作る同スペック品と比較すれば、安価に仕上がっています。ブランド品はデザインにコストが掛かっているせいで、コスパ悪いんだよ。
4Kは最低でも「GTX 1080 Ti」

「ガレリアZZ」に標準で入ってるGTX 1080 Ti…カスタマイズ推奨です。
GTX 1080 Tiを使っても、平均フレームレートは52fpsに留まっている。60fpsを安定して狙うには、プリセットをワンランク低い「高」に下げるか…もう1枚GTX 1080 Tiを使って「SLI」状態にするしかない。
ただし、現状のFF15はSLIを機能させるのがやや難しいため、ドライバー側が正式にSLIをサポートするのを待ったほうが良いですね。あるいは60fpsが出るようにグラフィックス設定を調整していくか。

GTX 1080 Tiが搭載されているおすすめマシンは「ガレリアZZ(i7 8700K版)」で。Palit製パーツの大量納入と、かなり固定化された構成のおかげで、BTOの中ではコスパが良い方です。
ただし、レビューでも指摘しているとおり標準グラボがあまり冷えてくれないので、カスタマイズから「Palit Super JetStream」に変えてもらったほうが良い。標準版と比較して約10度も冷えます。
以上「【データで解説】PC版FF15の推奨グラフィックボードまとめ」でした。FF15のグラフィックボード選びの参考になれば幸いだ。
FF15におすすめのCPUは?

こちらの記事に詳しくまとめてあるので、グラボだけでなくCPUもきっちり選びたい方はついでに読んでください。
フルHDで平均60出ないのに1060をおススメしてる時点で
とにかく1060を推したいだけの記事だと思った
グラボの比較なんて体感が全てなんだし60切る=カクツク時点で問題外と言うか同レベル
多少カクカク=結構カクカク=結局カクツクとカクカクしないは天地の差
RX Vega 56もしくはGTX 980から薦めるのが一般的な思考