2018年3月のリリースを前に、スクエニよりFF15の公式ベンチマークが配布された。公式が発表している推奨CPUには「i7 3770」または「FX-8350」が挙げられており、可能であれば8スレッド以上を備えることがFF15を快適に動かす上で重要とのこと。
というわけで…、そのベンチマークに基づいてFF15の推奨CPUを調べてみた。
FF15の推奨CPUを考える
ゲームの推奨CPUを調べる理由は「ボトルネックのせいでグラフィックボード本来の性能を発揮できない」…という事態を避けるためだ。FF15を快適に動かすにはそれなりに高性能なグラボが必要になるが、性能の良いグラボほどボトルネックは起きやすい。
よって、システム全体への負荷がとても大きいとされるFF15では尚更CPUのボトルネックを調査する価値が大きい。ボトルネックの調べ方はグラボを固定し、CPUだけを変えてベンチマーク時の平均フレームレートを計測するというもの。
参照したのは米TechSpotのデータより。スクエニ公式ベンチの、序盤のシーン(1:30まで)のフレームレートでCPUのボトルネックを調べたもので、テスト環境は以下のようになっている。
CPU | GPU | コア / スレッド |
---|---|---|
i7 8700K | GTX 1080 Ti 11GB | 6 / 12 |
i5 8600K | 6 / 6 | |
i5 8400 | ||
i3 8350K | 4 / 4 | |
i3 8100 | ||
i7 2600K | 4 / 8 | |
Ryzen 7 1800X | 8 / 16 | |
Ryzen 5 1600X | 6 / 12 | |
Ryzen 5 1500X | 4 / 8 | |
Ryzen 5 1400 | ||
Ryzen 3 1300X | 4 / 4 | |
Ryzen 3 1200 | ||
FX-8370 | 8 / 8 | |
A12-9800 | 4 / 4 |
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コア数が従来より50~100%増え、コストパフォーマンスが抜群に良くなったインテルの「Coffee Lake」世代に、対抗馬の「AMD Ryzen」など。主要なCPUでボトルネックの調査が一通り行われました。
フルHD(高品質)のCPUボトルネック
FFXV Benchmark / FHD(1920×1080) – 高品質
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
同じGTX 1080 Tiで、CPUによって最大91fpsから最低44fpsまで約50fpsも性能に開きが出た。特にシングルスレッド性能が乏しく、スレッド数が少ないCPUではグラボの性能を出し切れていない傾向が強い。
逆にそこそこのシングル性能があり、コア数が4を超えているCPUであれば概ねGTX 1080 Tiの性能を忠実に引き出せていることになる。最低60fpsを維持したければ「i5 8400」があれば十分なので、FF15の推奨CPUは思ったより安く済みそうだ。
公式の推奨は「i7 3770」が挙げられているのでCore i7が必要のように思えるが…、こうしてデータを見れば最新のCore i5で十分ということ。しかもこれはGTX 1080 Tiの場合で、もっと性能が下のグラボになればボトルネックは更に出づらくなる。
- FF15には6コア搭載の「Core i5」で十分
- 「AMD Ryzen」でも問題なくフレームレートが出る
- 6コアの「Core i7」はオーバースペック気味…
フルHD(標準品質)のCPUボトルネック
FFXV Benchmark / FHD(1920×1080) – 標準品質
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
フレームレートが3桁を超える環境になると、よりボトルネックが目立ってくるように。特にスレッド数が8を超えているかいないかで最低フレームレートに大きく差が出ているのは注目するべきポイントかと。
- Ryzen 5 1400(4コア / 8スレッド):最低77fps
- Core i3 8350K(4コア / 4スレッド):最低53fps
- Core i3 8100(4コア / 4スレッド):最低49fps
やはりFF15には、シングルスレッド性能が高く & 8スレッド以上のCPUであればあるほどボトルネックが出づらいことが分かった。
フルHD(低品質)のCPUボトルネック
FFXV Benchmark / FHD(1920×1080) – 低品質
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
設定を更に落とすと、フレームレートは更に伸びてボトルネックもかなり出てきた。ただし最低フレームレートに関してはなぜかRyzenの方がかなり有利になっており、不思議というより不可解な傾向…。
まとめ:FF15の推奨CPUは「Core i5」で十分
CPU | コア数 | 平均フレームレート | 最低フレームレート | 価格(目安) |
---|---|---|---|---|
Core i7 8700K | 6 / 12 | 91 | 69 | 40000円 |
Core i5 8600K | 6 / 6 | 91 | 65 | 33000円 |
Core i5 8400 | 6 / 6 | 91 | 62 | 23000円 |
Core i3 8350K | 4 / 4 | 91 | 55 | 21000円 |
Ryzen 7 1800X | 8 / 16 | 89 | 56 | 44000円 |
Ryzen 5 1600X | 6 / 12 | 88 | 55 | 26000円 |
Ryzen 5 1400 | 4 / 8 | 83 | 52 | 18000円 |
Ryzen 3 1200 | 4 / 4 | 76 | 43 | 14000円 |
もっともGTX 1080 Tiの性能を忠実に引き出せたのは、やはり「i7 8700K」となった。しかし平均フレームレートで見ると、その半額ぐらいの「i5 8400」や「i3 8350K」でも十分と言える。
最低フレームレートで見ると4コアしか無いCore i3は60fpsを割れてしまっているが、6コアを備えるCore i5なら問題なく60fpsを維持しているのでコスパ良く行くなら「i5 8400」で良いと思います。
ただし、他のゲームも含めるとi7 8700Kは平均的に8%ほどi5 8400より高いフレームレートを出せるので性能を最大限に求めるなら「i7 8700K」を選ぶのはアリ。
GTX 1080 Tiの場合は「i7 8700K」を選ぶ価値があるのですが、それ以下のGTX 1080やGTX 1070になってくると「i5 8400」で十分な性能を引き出せる(差がつかない)点は注意。
以上「PC版FF15の推奨CPU:14種のボトルネックを調査」でした。
追記:最適なCPUは今回の記事で十分に分かった。次は「推奨グラフィックボード」を確認すれば、FF15の推奨スペックはほぼ完全に理解できます。

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