Fallout4は気づけば2015年11月発売という、2年くらい前の3Dゲーム。核戦争後の荒廃とした広大なオープンワールドを、自由に生き残っていくという展開。サバイバル要素は当然あるものの、クラフト機能や豊富なMODによってマイクラみたいな遊び方も可能。
だから2年経った今でもSteamのベストセラー常連で、長く遊ばれるゲームなんですね。この記事ではその人気ゲーム「Fallout4」の推奨スペックについてまとめてみたい。
Fallout4の公式スペック
公式 | 最低動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | Windows 7 64bit | |
Windows 8 64bit | ||
Windows 10 64bit | ||
CPU | Intel Core i5 2300 | Intel Core i7 4790 |
AMD Phenom II X4 945 | AMD FX 9590 | |
メモリ | 8GB | |
GPU | NVIDIA GTX 550 Ti 2GB | GTX 780 3GB |
AMD Radeon HD 7870 2GB | Radeon R9 290X | |
ストレージ容量 | 30GB |
少なくとも「Core i5 2300」が必要で、推奨されているのは「Core i7 4790」。それに対してAMD系で推奨されているCPUが「FX-9590」…公式推奨スペックはだいたいこんな感じだが、ちょっと正確性に欠けますね。

ゲーム向けのCPUはコア数が多ければいいというわけではないし(FX-9590は8コアのCPU)、使うグラフィックボードによって本当に最適なCPUは変わってきてしまう。
そして推奨されているグラボは「GTX 780 3GB」というものの…実は怪しい。Fallout4は2.5~3.8GB程度のVRAMを消費するため、3GBしか搭載されていないGTX 780ではそもそも足りてない…。
というわけで、2015年に発表されてから一度も更新されていない公式スペックはアテにならないため、最新のデータに基づいてFallout4の推奨スペックを確認していく。
この記事の目次
Fallout4のグラフィックボード別fps

こちらの記事に大量にデータをまとめてありますが、ちょっと多くて「ややこしい」部分があるので分かりやすく抜粋します。
Fallout4 – テスト環境 | |
---|---|
CPU | Core i7 5930K @4.50Ghz |
GPU | 10種類 |
メモリ | G.Skill Ripjaws DDR4-2666 4GB * 4枚 |
マザーボード | Gigabyte GA-X99-UD4 |
SSD | Samsung 960 Pro 512GB (NVMe) |
Samsung 850 EVO 2TB (SATA) | |
電源ユニット | EVGA 1300W 80+ GOLD |
OS | Windows 10 Pro 64bit |
フレームレートの計測が行われた環境はこの通り。必要十分なハイスペック環境で行われている。
フルHD画質(中間設定)の推奨グラフィックボード

約30分、実際にぼくが計測したフレームレートのチャート
Fallout 4 – フルHD(1920×1080)/ 中間設定
平均フレームレート最低フレームレート(全体の1%)
2017年時点、ゲーミングで主流になっている「GeForce 10」シリーズを使った場合の平均フレームレートと最低フレームレートをまとめたグラフです。グレードが上がるごとにフレームレートも1段階ずつ変化している。
このデータを見る限り、Fallout4をフルHD画質(中間設定)で遊ぶのであれば、GTX 1050 Tiがあれば十分という結論になりますね。GTX 1050 Tiはボトルネックも少ないため、CPUがCore i3などでも十分に動く。
GTX 1050 Tiを使う場合、CPUは「Pentium G4560」または「Core i3 7100」でも快適に動作可能だ。すでにCore i5やi7搭載のPCを使っている人は、グラボを追加するだけで解決するだろう。
フルHD画質(ウルトラ設定)の推奨グラフィックボード

Fallout 4 – フルHD(1920×1080)/ ウルトラ設定
ウルトラ設定にすると途端に重たくなって、さっきまで平均75fpsで動いていたGTX 1050 Tiが脱落…。代わりにGTX 1060がいい感じのグラボになってきました。
さて、GTX 1060には3GB版と6GB版の2種類あって、データを見れば分かるが意外と「性能差」がありますよね。そして性能差だけでなく、3GB版はVRAMが不足した時に不安定になりやすいというリスクも抱えている。
VRAM由来のフレームレート急落現象は要注意。
- 6GB版より性能が5~10%低い
- VRAM容量に起因するフレームレートの急落リスクあり
よってフルHD(ウルトラ設定)の推奨グラフィックボードは「GTX 1060 6GB」で確定だ。
WQHD画質(ウルトラ設定)の推奨グラフィックボード

Fallout 4 – WQHD(2560×1440)/ ウルトラ設定
処理量が1.77倍へ増加する「WQHD」画質では、GTX 1060ですら平均60fpsを維持することは難しくなってくる。平均ベースで維持しているのが「GTX 1070」。最低ベースだと「GTX 1080」だ。
個人的には平均60fpsを大きく超えていれば十分、体感上は快適なので無理してGTX 1080を選ぶ理由はあまりない。Fallout4のWQHD画質は「GTX 1070」でほぼ確定だ。
4K画質(ウルトラ設定)の推奨グラフィックボード

Fallout 4 – 4K(3840×2160)/ ウルトラ設定
4K画質はフルHDと比較して4倍ほど重たい。そのため、生半可なグラフィックボードで平均60fpsを維持するのは極めて困難といえます。実際、データもそのようになっており、ほぼすべてのグラボが壊滅している。
シングルボードで唯一、平均60fpsを維持したのが「GTX 1080 Ti」。他のグラボはまったくダメなので、Fallout4を4K画質で遊ぶなら「GTX 1080 Ti」しか選択肢がないということに…。
もちろん、それ以下のグラボでも2枚刺し(SLIやCrossfire)することでGTX 1080 Tiに並ぶ性能を出すことは可能だが、コスパがあまり優秀とは言えないためオススメしない。
※ それに2枚刺しに対応しているゲームは意外と多くない。

基本的に平均fpsが60以上出るグラボを使っていれば問題ないけれど、一応。Fallout4はそれなりにVRAMを消費します。フルHD画質の場合、2.5~3.8GB程度は使うので、VRAMは最低で4GB以上が推奨です。
Fallout4はメモリークロックの影響が大きい
メモリーの容量は「16GB」もあれば間違いないのですが、実はFallout4はメモリークロックの影響が大きいゲームだったりします…。
Fallout4 / GTX 980 Ti / メモリークロック別フレームレート
メモリークロックが1333Mhzの場合と、2400Mhzの場合で平均フレームレートが10~30%も変化してしまう。このため、Fallout4は「DDR4-2400」規格のメモリーも推奨スペックと言い切れる。低速なメモリーを使うと、PCの持つ本来のパワーを発揮できない可能性が高いということです。
なお、詳細が気になる場合は以下の記事もついでに。
Fallout4のCPU別フレームレート

約30分ほど計測した、CPUの使用率チャート
Fallout4にかぎらず、ゲーミング中はCPUを意外と使います。理由は簡単で、グラフィックボードがこなす処理をCPUも処理しているから。ここで考えるべきことは、その処理にCPUが追いつけなくなった時。
「ボトルネック」と呼ばれる現象が起こること。ボトルネックとは、本来100fps出るグラボを使っているのに、実際には60fpsしか出せなくなってしまった…という現象です。
というわけで、Fallout4の推奨CPUを探り当てよう。そこそこハイスペックなグラボを使ってCPU別のフレームレートを計測したデータが以下だ。
CPU別フレームレート(GTX 980 Ti)
Fallout 4 – フルHD(1920×1080)ウルトラ設定/ GTX 980 Ti
「ボトルネックをデータで確認、Fallout 4の推奨CPU」という記事から一部持ってきました。さて、さっそくだが公式推奨CPUだった「FX-9590」を見てください。
「Core i3」にすら負ける残念性能を見せつけていますね。8コアあっても1コアあたりの性能が低いために、ボトルネックが発生してしまったんですよ。
Fallout 4を含め、ほとんどの3Dゲームは同時に4コアまでの処理にしか対応していないので、単にコア数が多いだけのCPUでは不十分です。「Core i5」や「Core i7」のように、4コアしかなくてもシングル性能が高いCPUの方が良い。
なお、コア数が多ければ良いわけではない、という話については以下の記事でも詳しく解説しているので、気になった人はついでに読むのをオススメします。
Fallout4におすすめなゲーミングPC
ここまで長々と各種データを見ながら、Fallout 4の正確な推奨スペックを割り出しました。以下の表にまとめてみた。
プレイ可能な画質 | 推奨グラボ | 推奨CPU | コスパ重視CPU | |
---|---|---|---|---|
フルHD(1920×1080) | 中間 | GTX 1050 Ti | Core i3 7100 | Pentium G4560 |
ウルトラ | GTX 1060 6GB | Core i5 7600K | Core i5 7500 | |
WQHD(2560×1440) | GTX 1070 | Core i7 7700 | Core i5 7600K | |
4K(3840×2160) | GTX 1080 Ti | Core i7 7700K | – |
無難な組み合わせになってしまったが、現実にデータはそうなってしまったのだから仕方がない。この推奨スペックに合わせて、いくつか推奨ゲーミングマシンをまとめておきますね。
1. Fallout4をコスパ重視でプレイする

Magnate IH | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i3 7100 |
3.90 Ghz | |
2コア / 4スレッド | |
メモリ | DDR4-2400 8GB(4GB *2) |
グラフィック | GeForce GTX 1050 Ti 4GB |
マザーボード | Intel H270搭載 MicroATXマザーボード |
SSD | なし(カスタマイズ推奨) |
HDD | 500GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
USB 3.0(前面) | x2 |
USB 3.0(背面) | x4 |
USB 2.0(背面) | x2 |
出力 | DVI-D x1 |
HDMI x1 | |
DisplayPort x1 | |
電源ユニット | 550W 静音電源 |
キーボード | 付属 |
マウス | 付属 |
サイズ | 190(幅)×420(奥行き)×360(高さ)mm |
重量 | 約7.8kg |
保証 | 1年間 持ち込み修理保証 |
フルHD画質(中間設定)で動けばいいので、とにかく低予算でFallout 4をプレイしたい人には「Magnate IH」がオススメ。
ゲーミングモデルではないし、知名度も低いがドスパラはこういうマシンも売っているんだな…というポジションのPCです。中間設定で遊ぶ分には十分な性能を持っているので、予算重視ならこれで十分だ。
初期設定では「SSD未搭載」なので、少なくとも「120GB SSD」を搭載することをオススメする。HDDにWindowsを入れると動作がもっさりしてしまうので、必ずSSDは必要だ。
2. ウルトラ設定のフルHD画質でFallout 4をプレイする

GALLERIA DT | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i5 7500 |
3.40 Ghz ~ 3.80 Ghz | |
4コア / 4スレッド | |
メモリ | DDR4-2400 8GB(4GB*2) |
グラフィック | GeForce GTX 1060 6GB |
マザーボード | Intel B250搭載 MicroATXマザーボード |
SSD | 250GB – 無料プレゼント |
HDD | 1TB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
USB 3.0(前面) | x2 |
USB 3.0(背面) | x3 |
USB 2.0(背面) | x2 |
出力 | DVI-D x1 |
HDMI x1 | |
DisplayPort x3 | |
電源ユニット | 500W 静音電源(80+ BRONZE) |
キーボード | 付属 – GALLERIA Gaming Keyboard(USB接続) |
マウス | 付属 – レーザーマウス(USB接続) |
サイズ | 185(幅)×395(奥行き)×370(高さ) mm |
重量 | 約8.2kg |
保証 | 1年間 持ち込み修理保証 |
フルHD画質、ウルトラ設定。そして各種MODも導入して遊ぶつもりなら「GTX 1060 6GB」が搭載されているガレリアDTがコスパ良好でいい。CPUが「Core i5 7500」なので安価になっています。
ボトルネックの心配もGTX 1060程度なら問題ない。ただ、あえて難点を言えばメモリーが8GBしかないこと。余裕を持ってカスタマイズから16GBに増設しておきたいところではある。
3. WQHD画質でFallout 4を快適に

GALLERIA XF | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i7 7700 |
3.60 Ghz ~ 4.20 Ghz | |
4コア / 8スレッド | |
メモリ | DDR4-2400 8GB(4GB*2) |
グラフィック | GeForce GTX1070 8GB Super JetStream |
マザーボード | Intel H270搭載 ATXマザーボード |
SSD | 500GB – 無料アップグレード |
HDD | 2TB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
USB 3.0(前面) | x2 |
USB 3.0(背面) | x4 |
USB 2.0(背面) | x2 |
出力 | DVI-D x1 |
HDMI x1 | |
DisplayPort x3 | |
電源ユニット | 500W 静音電源(80+ BRONZE) |
キーボード | 付属 – GALLERIA Gaming Keyboard(USB接続) |
マウス | 付属 – レーザーマウス(USB接続) |
サイズ | 207(幅)x520.7(奥行き)x450.2(高さ)mm |
重量 | 約13.9kg |
保証 | 1年間 持ち込み修理保証 |
WQHD(2560×1440)でFallout 4をプレイするなら「GTX 1070」搭載のガレリアXFを。CPUには「Core i7 7700」(キャンペーンでK付きになる時も)が使われているので、ボトルネックの心配は無用。
i7を使ったことにより、高いマルチタスク性能と圧倒的なレスポンスも実現しているため、やや価格は高いものの買った時の満足度は相当に高い。ハズレないゲーミングモデルと言える。
4. Fallout 4を「4K画質」でプレイする

GALLERIA ZZ | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i7 7700K |
4.20 Ghz ~ 4.50 Ghz | |
4コア / 8スレッド | |
メモリ | DDR4-2400 16GB(8GB*2) |
グラフィック | GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition 11GB |
マザーボード | Intel Z270搭載 ATXマザーボード |
SSD | 500GB |
HDD | 2TB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
USB 3.0(前面) | x2 |
USB 3.0(背面) | x4 |
USB 2.0(背面) | x2 |
出力 | – |
HDMI x1 | |
DisplayPort x3 | |
電源ユニット | 700W 静音電源(80+ BRONZE) |
キーボード | 付属 – GALLERIA Gaming Keyboard(USB接続) |
マウス | 付属 – レーザーマウス(USB接続) |
サイズ | 207(幅)x520.7(奥行き)x450.2(高さ)mm |
重量 | 約13.9kg |
保証 | 1年間 持ち込み修理保証 |
先代ガレリアXZから、大幅にスペックがアップグレードされた「ガレリアZZ」。Fallout 4を4K画質で平均64fpsで動かせる「GTX 1080 Ti」が入っているため、4KでプレイするつもりならガレリアZZ一択です。
4Kディスプレイだけでなく、WQHD画質のゲーミングモニターでプレイする場合も最適な存在だ。WQHD画質の場合、平均125.3fpsを叩き出せるので高リフレッシュレートのモニターも問題ないというわけ。
- WQHD画質のゲーミングモニター(144Hz~240Hz)を使う
- 4K画質のディスプレイでプレイする
どちらかに当てはまるなら「ガレリアZZ」を。

以上、「Fallout4を60fpsで遊ぶための、推奨スペックとおすすめなゲーミングPC」について書きました。Fallout4のゲーミングPC探しの参考になれば幸いです。
以前Palit製のグラボで右側のファンだけコイル鳴きしたり
熱でファンのシールが剥げたりありましたけど今は大丈夫そうです
ちなみに良い時期に米AmazonでEVGAのグラボを買うと(個人輸入)
諸々上乗せ無しでお得な時があります。
米泥のアカウントは持っているので、欲しいグラボが出たら挑戦してみようかな、と思ってます。(なかなか欲しいグラボが出てこないんですよね…)
これは良い記事ですね