【レビュー】Crucialの最新SSD「MX500」の性能を検証

2018年1月頃に、日本でも人気のあるCrucialが「MX300」の後継モデルにあたる「MX500」を投入し始めた。ドスパラの「ガレリアシリーズ」で広く採用されている、信頼性の高いSSD。その後継機ということで、実際はどんなSSDなのか。MX300との比較も含めた実機レビューをしていきたいと思います。

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Crucial MX500のカタログスペック

スペックMX500 500GBMX300 525GB
規格2.5 inch2.5 inch
コントローラSilicon Motion SM2258Marvell 88SS1074
NANDMicron 256Gb 64層 3D TLCMicron 384Gb 32層 3D TLC
読み込み(Seq)最大560 MB/s最大530 MB/s
書き込み(Seq)最大510 MB/s最大510 MB/s
4kB Random Read QD3295000 IOPS92000 IOPS
4kB Random Write QD3290000 IOPS83000 IOPS
TBW180 TB160 TB
保証5年3年
MSRP$ 139.99$ 129.99

MX300では「32層」の3D TLC NANDが使われていました。後継のMX500には2倍の「64層」の3D TLC NANDへ切り替えられた。その一方で、MX300は525GBの容量があったのがMX500では500GBへ減ってしまった。

1GBあたりのコストは確実に上昇しており、更にMSRP(希望小売価格)も今のところはMX300より10ドル高いので、コストパフォーマンスという観点では明確にMX500はMX300に劣っているね。

若干コスパは悪くなったが、書き込み可能な上限値とされる「TBW」は20TB増えて180TBになったので理論上の「寿命」は伸びました。保証期間が3年から5年に伸びていることからも、耐久性の向上はある程度期待ができそう。

なお…、SSDコントローラーはMarvell社製のモノから、様々なSSDで広く採用されているSilicon Motion製のコントローラーになった。そして、Marvell製コントローラに搭載されていた「TCG Opal暗号化サポート」※や「電力損失保護(部分的)」の機能はしっかり継承されている。

※詳細に書くと「TCG Opal 2.0 & IEEE-1667 (eDrive)」のこと。MX200、MX300、そしてMX500まで。同じ暗号化機能がサポートされ続けている。

一般向けの、それも非常に安価なSSDでありながら、この2つの機能を依然として搭載したSSDはかなり珍しいです(この自己暗号化機能の存在が、ドスパラ製のPCで多用される理由なのかどうかは分からないけれど)。

MX500とMX300の違いまとめ

  • 1GBあたりの単価上昇
  • 525GBから500GBへ減ったのでコスパは改悪
  • SSDコントローラーの性能がやや上昇
  • 暗号化、電力損失保護は従来通り搭載されたまま
  • 寿命の向上、保証期間は3年→5年へ延長

一応、「正統進化」と言っていい。

Crucial MX500の外観

外箱。ロゴのフォントが太字でやや丸みを帯びたデザインになりました。前のデザインは特に特徴のない、サンセリフ体の細字フォントでした。

良いですね、シンプルで。青色基調のデザインだと、妙に信頼感が出てきてしまう不思議。サムスン製のSSDは赤や黒が多用されるので、そちらは高性能という印象が受けやすい。

中身はこれだけ。梱包がショボイ…と思うかもしれないが、このSSDは重量100gを切ってますし64層NANDのSSDは配送時の振動で壊れるほど脆いモノでもありません。だから心配は不要。

それで壊れまくってたら、今頃「ドスパラPCのSSDはオカシイ。」なんていう悪評がブツブツと出ているはずですし。

Crucial MX500の性能を検証(ベンチマーク)

Crystal Disk Mark 6

国内で定番のストレージ向けベンチマーク「Crystal Disk Mark 6」から試してみた。

テストの内容は、指定したサイズのファイルをSSDに読み書きを行い、その速度を計測するというもの。サイズを変えることにより、テスト対象のSSDが持つ特徴を確かめたり出来るので便利。

50MB

CDM 6でテスト可能な中で最も小さいファイルサイズ50MBですが、結果は思った以上に快調。50MBだと公称値通りの性能が出ないSSD(=Samsung 960 PROとか)もあるが、MX500にそんな心配は不要のようだ。

1GB

標準的な1GBの結果。ほぼ公称値通りの優れたシーケンシャル読み書き速度です。リードが560MB/s超え、ライトが510MB/s超え。

4GB

4GBサイズも全く同じ。しっかりと公称値通りのパフォーマンスを叩き出している。

16GB

16GBになると、やや書き込み速度が遅くなって510MB/sを下回ったが、まぁ…この程度なら全く問題ではない。

32GB

最も大きい32GBサイズになると、読み込み速度は依然として560MB/s以上を死守しているが、書き込み速度では510MB/sを大きく割り込んで468MB/sに留まってしまった。大きいファイルの転送は少々苦手なようです。

MX300と比較してみる

先代「MX300」と比較するとこんな感じ。うーん…スゴイ。カタログスペックだけでなく、実際の性能もしっかりと進化しています。特にランダム速度(4K / Q32T1)が読み書きともに50MBほど伸びている。

しかし、キューの深さが1の状態では書き込み速度に全く進化がない。読み込み速度は50%上昇して46.67MB/sに。総合すると、MX500は明らかにMX300の上位互換の状態です。

AS SSD Benchmark 2.0

AS SSDは非圧縮データをテストに使うのが特徴。

そのせいあってか、1GBサイズのテストにも関わらず読み込み速度・書き込み速度の両方が公称値に届かなかった。総合スコアは1224で終了。ちなみに、超ハイエンドの960 Proは4415点だった。

ATTO Disk Benchmark

様々なテストサイズで一括テストができるATTO Disk Benchmark。SSDの良し悪しが分かりやすいソフトです。

MX500は走り出しが結構速い。わずか16KBサイズの時点で、読み込み速度(Read)は公称値の90%近い480MB/sを超えている。書き込み速度は32KBサイズの時点で480MB/sオーバー。細々とした小さなファイルのやり取りも、MX500は問題なくこなせるということが分かりました。

64KB以降のファイルサイズを見ていても、パフォーマンスに乱高下などは見られないことが分かると思います。MX500は一貫して高いパフォーマンスを発揮し続けている。さすが「安定のCrucial」といったところか。

SSD温度をチェック

MX500は、読み書きともに500MB/sを少し超えるくらいのSSDなので、熱を心配する必要はほとんど無いと思うが。一応確認しておきました。

Crystal Disk Mark 6でSSDに対して負荷を掛けた状態で、SSDの温度を計測した。アイドル時は20度前後、高負荷時は最大45度まで上昇することが分かりました。動作温度はまったく問題なしです。

まとめ「MX500は、MX300から確実に進化」

MX500は、MX300の後継モデルにふさわしい性能を持っていることが、ベンチマークや検証で確認できた。

Crystal Disk MarkMX500MX300性能差
読み込み(シーケンシャル)562.7 MB/s530.0 MB/s+6.2%
書き込み(シーケンシャル)511.0 MB/s507.9 MB/s+0.6%
読み込み(4KB / Q=32)404.9 MB/s365.3 MB/s+10.8%
書き込み(4KB / Q=32)360.5 MB/s319.2 MB/s+12.9%
読み込み(4KB / Q=1)46.67 MB/s30.43 MB/s+53.4%
書き込み(4KB / Q=1)130.6 MB/s129.7 MB/s+0.7%

MX300は1GBあたり約26.4円で、MX500は約29.8円。13%の実質的な値上がりですが、読み書き速度は10%前後上昇したし、特にランダム速度(Read)が50%も向上したのは無視できない進化です。

※ ドル円106.5円として計算。

TBWが20TB伸びたこと、保証期間が2年伸びて5年になったことなど。耐久性も向上したと考えられるため、コストパフォーマンス的な観点で見てもMX500に軍配が上がると言って良い。

自作歴19台のやかもち
今から買うならMX300ではなく「MX500」だね。

気になるのはTBWが見れなくなったこと

あえて、あえてMX300からダメになった部分を粗探しすると「TBWが見れなくなった」点を挙げておく。普通の使い方で160TBを超えるTBWを使い切るのは、非常に困難な現実があるから大きな問題ではないかもしれない。

それでも「今、TBWどれくらい使ったかな。」が確認できないよりは、確認できたほうが嬉しいし少しだけ安心もできます。これをCrucial側の「自信の現れ」と見るか、単に見てほしくないから隠しただけなのか。

追記:TBWは見れます

Crystal Disk Infoのバージョンを変えたところ、総書き込み量(ホスト)が確認できるようになりました。これで欠点は無かったことに。

容量別コストパフォーマンスまとめ

MX500国内価格容量(GB)1GBあたり単価
250GB988023242.59
500GB1670046535.91
1TB3128793033.64

※2018/3時点のAmazon価格を参考にした。

250GB版が一番高く、500GB版と1TB版がだいたい同じコストパフォーマンスです。Steamゲームを10本くらいプレイしているなら500GBあったほうが安心かな。PS4用に考えているなら1TBがおすすめ。

Crucial MX500 250GB

Crucial MX500 500GB

Crucial MX500 1TB

以上「【レビュー】Crucialの最新SSD「MX500」の性能を検証」でした。

SSDな記事たち

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2 件のコメント

  • DiskInfoを最新にすれば総書き込み見えますよ
    どうやら独自のものを使っているとかで既存のものでは見えなかったとか

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