デスクトップとノートPCの市場シェア:デスクトップの未来を妄想する

最近ゲーミングノートのレビューをして、ふと思ったのだが。10~20代では確実にパソコンからスマホへのシフトが進んでいるのが肌感覚で分かるけれど、デスクトップとノートパソコンの市場シェアはどうなっているのかな…と。

ちょっと古い(2016年)けれど、参考になるデータがあったのでそれを見ながら考えてみる。

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デスクトップ対ノートパソコンの市場シェア

2010

41.6%

53.3%

5.0%

2011

35.2%

47.5%

17.3%

2012

30.0%

40.7%

29.4%

2013

25.1%

33.8%

41.1%

2014

24.9%

32.4%

42.8%

2015

23.4%

33.6%

42.9%

2016

23.7%

36.0%

40.2%

2019

22.7%

37.6%

39.8%

2020

21.8%

35.6%

42.6%

2021

21.5%

38.9%

39.7%

説明

デスクトップ

ノートパソコン

タブレット

IDC(International Data Corporation)が発表している、世界のデスクトップ・ノート・タブレットの出荷数をStatistaがまとめたデータです。2010~2016年が実際のデータで、2019年以降は予測値なので注意。

こうして見ると、デスクトップPCの市場規模が確実に減っているように見えます。2010年の時点でノートPCは既に53%のシェアがあり、デスクトップは42%。タブレットはわずか5%という状況でした。

しかし時間が経過する毎にタブレットの市場シェアが急速に成長し、ノートパソコンだけでなくデスクトップの市場まで食ってしまったようですね。

パソコンでしか出来ないような高度な作業を行うユーザーは、全体的に見れば少数派に位置する。一方、インターネットを使うだとか、Skypeをする…といったシンプルな使い方をしているユーザーは多い。

モバイル向けのプロセッサは確実に性能が進化していて、従来のデスクトップPCで行えた作業をノートパソコンやタブレットでかなり代替出来るようになってしまった。

やかもち
Amazonで買い物するくらい、別にタブレットやスマホで十分な気が。

そういうユーザーが増え、デスクトップに触れる前にタブレットやスマホの手軽さに慣れてしまう人が増える。そうした人から見れば、デスクトップは敷居が高そうに見えるのかも。

デスクトップを必要とする決定的な需要が少ない

今回のデータは出荷台数に基づいた市場シェアなので、デスクトップPCのシェアが低調なのは新しくPCを購入するユーザーが減っているということ。

  • 買い替え需要がモバイルマシンより少ない
  • ゲーム市場ではマルチプラットフォーム化が進んでいる
  • 収益性の高いモバイル向けゲーム

個人的にデスクトップPCの出荷台数が、モバイルマシンと比較して伸びづらいのは買い替え需要が全然違うからだと思っている。

たとえばiPhone。新しいiPhoneが出るたびに、それに乗り換えるユーザーが意外に多い。最新のフラグシップスマートフォンをいち早く手にしたいと思うユーザーが多いんですよね。

新モデルが出ると何百万台も出荷するなんて、デスクトップではあまり聞かないよね。

ノートパソコンもやはりデスクトップPCより耐用年数は3~4割は少ないですし、「スマホでは面倒くさい作業をサッサと済ませたいがデスクトップは邪魔だ…」というユーザーからの需要もある。

しかし、デスクトップになると未だに「長年使っていたCore 2 Duoを卒業し、Pentium G4560にアップグレード。」という具合で、5~10年という長い期間で使い続けるユーザーがいます。

特に最近まではIntelが殿様商売を展開しており、世代を更新しても大幅に性能が伸びないという状況もあった※。

やかもち
Cinebenchが10%伸びたくらいかぁ…今のままでいいや。見送り~。

だからこんな具合で買い替えるコスト以上のメリットを享受できないために、出荷台数が伸びづらいのだろう。

※2017年時点では一旦解消されています

AMDが「Ryzen」を投入したことで、CPU界に競争が復活。結果的にIntelも殿様商売を継続させるのが困難になってしまいました。ユーザーとしては大歓迎。

新しい需要を生み出すゲームも多くない

コンソール機よりデスクトップPCの方が処理性能は上だったため、PC向けゲームは長年大きな市場の一つでした。しかし、それも事情が変わってきた。

ハイエンドなデスクトップPCじゃないと動かせないようなゲームを、3~4万円で動かせるゲーム機が増えてきたんですよね。

Xbox One比で200~300%のグラフィック性能を持つ「One X」

特にXbox One XはXbox Oneと比較して2~3倍にまでグラフィック性能が上昇しており、従来はフルHDで動かしていたゲームをOne Xはネイティブ4Kで動かすほどの性能がある。

逆に4K画質でゲームを快適に動かせるデスクトップは、少なくとも20万円くらいのコストが掛かります。コスパという面でも、デスクトップはだんだんと押され気味なんですよね…。

もちろん、希望がないわけではない。PUBGのように「新しいデスクトップPCを買ってでも急いでプレイしたい。」という強い需要を生み出すタイトルもある。

実際にドスパラさん経由で得ている情報では、様々なゲームがある中でもPUBGが目的(動機)で購入するユーザーは非常に多いです。PUBG目的の販売台数(1ヶ月分)は、黒い砂漠目的の販売台数(1年分)に相当するほど。

一方で「はやくPUBGのPS4版出ないかな~。」と、コンソール版を待ち望んでいるユーザーも少なくないですね…。そしてこれだけの強い需要を生み出せるゲームなんて、年に1本出れば良い方。

継続的に出すのは不可能に近いと思う。

けれど、一定水準以上の衰退は分からない

2013

25.1%

33.8%

41.1%

2014

24.9%

32.4%

42.8%

2015

23.4%

33.6%

42.9%

2016

23.7%

36.0%

40.2%

2013年以降は、ほんの少しずつデスクトップからノートパソコンへ流出しているくらいで、いきなり5~10%も落ちることは無い。

  1. 法人によるビジネス向け需要
  2. 一定層いるPCゲーマー
  3. CPU性能のここ最近の急速な伸び

以前、ビジネスの場ではモバイル端末よりデスクトップPCの方が広く使われていますし、PCでゲームをしたいというユーザー層も一定数はやっぱりいます。

そして「AMD Ryzen」や「CoffeeLake」の登場で、乗り換えメリットも従来のCPUより大幅に改善されてきたので出荷台数が増えても不思議ではない頃合い。

デスクトップのシェアは今後、20%前後で推移しそう

2016

23.7%

36.0%

40.2%

2019

22.7%

37.6%

39.8%

2020

21.8%

35.6%

42.6%

2021

21.5%

38.9%

39.7%

予想値ではジリジリとデスクトップの市場が減っていますが、まぁ…あと4~5年は20%前後で推移するんじゃないかな。

派手な技術革新が起こって、デスクトップと同じ価格で同じ性能のノートパソコンが買えるようになれば事情は変わってくるけれど、現状はまだまだデスクトップの優位性はある。

ゲーミングや高度な処理では、依然としてデスクトップの方がコストパフォーマンスに優れるため、完全に代替されない限りは20%周辺が堅い。

と…言いつつも、ここに来てノートパソコン向けのCPU性能が一気に伸びてきたため、4~5年どころか2年くらい経過したら再び衰退が進んだりして…と不安ではある。

それでも「趣味としての自作」を目的にするユーザーや、ハイエンドな環境を要求するユーザーは少数であれ確実にいるので、完全に終わるのはまだ遠い話。

現状、デスクトップにとってノートPCが一番怖い相手

今のノートPCはゲーミングに関してはまだまだ代替不可能です(2017年時点)。

さて、ここまでの事実確認と妄想を結論としてまとめると、ノートPCがもっともデスクトップを衰退させる原因になりそう。ということ。

入力デバイスの関係上、スマホやタブレットはどうしてもデスクトップを完全に代替出来ないが、ノートPCが同コストで同性能を出せるようになればほぼ代替出来てしまう

それと同時にデスクトップの性能も比例して伸びていくとは思いますが、大多数にとって十分な性能をノートPCで得られる状態になれば、ノートPCを選ぶ人のほうが多くなるだろうし。

やかもち
(2021年頃) 4K画質でVRゲームするなら、このノートPCで十分だよ。
自作歴16台のやかもち
(2021年頃) 今時デスクトップ買う人は、8Kゲームのリアルタイム配信や自前の高性能AI制作が目的だよねぇ。

こんな具合で、CPUやGPUの技術革新が進んで、ノートPCでコスパよく十分すぎる性能を得られるようになれば、みんなそっちに流れるよね…という未来が、見えなくもない。

以上「デスクトップとノートPCの市場シェア:デスクトップの未来を妄想する」について書きました。

デスクトップ好きの自分も

12~13万で最新ゲームをケロッと70~80fpsくらいで動かせるようなノートPCを買えるような時代が来たら、そのノートPCにディスプレイを複数つないで使いたいと思いますね。

しかし、そういう用途で良いのなら小型ベアボーンやスリム型PCでも十分な気もするが…。その気になれば簡単に持ち出せ、どこでも使えるというメリットにどれほどの魅力を感じるか…というところか。

未来予測はほぼ不可能だけれど、こうやってたまに妄想するのも楽しいですね。終わります。

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4 件のコメント

  • 内閣府発表の各家庭でのPC所持率は毎年増えていますね。でも売り上げは下がっている。
    これはPCの寿命が以前に比べて格段に向上し中々壊れなくなったためPCを買い換える必要が無いためだと思われます。
    初期時のPCは1~2年で壊れてた物も多くありましたが、現在のPCだと10年とか使っても余裕ですし、単純に買い換え周期が5倍に伸びたと考えれば売れないのも当然かと。

  • 私はずっとデスクトップ好きで来ているのですが、
    デスクトップの一番のメリットは「故障リスクの限定化」だと感じます。
    情報という重要なデータをいかに堅実安心なシステムに収めるか。。
    使える部品を使い続けることはエコロジーにもなりますし。
    壊れたら全損にもなりうるノートPCやタブよりも
    お財布には優しいと思うのですけどねぇ…

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