【レビュー】「Core i5 8600K」は最強のCore i5だが…惜しい

「Core i5 8600K」の価格は257ドルなので、6コアCPU(Ryzen 5 1600やi5 8400)の中では最もお高いです。問題はその価格に見合った性能やプレミアムを持っているのかどうか。

Core i5 8400も含めた各種ベンチマークデータで確認してみる。

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「Core i5 8600K」の仕様:6コア化した経緯

世代CoffeeLakeKabyLakeZen
CPUi5 8600Ki5 7600KRyzen 5 1600Ryzen 5 1600X
プロセス14nm++14nm+14nm14nm
コア数6466
スレッド数641212
ベースクロック3.6 Ghz3.8 Ghz3.2 Ghz3.6 Ghz
ターボクロック4.3Ghz4.2 Ghz3.6 Ghz4.0 Ghz
全コア時4.1 Ghz4.0 Ghz3.3 Ghz3.7 Ghz
L2 Cache1.5 MB1.0 MB3.0 MB3.0 MB
L3 Cache9 MB6 MB16 MB16 MB
対応メモリーx2 DDR4-2666x2 DDR4-2400x2 DDR4-2666x2 DDR4-2666
PCIeレーン数16162020
内蔵GPUIntel UHD Graphics 630Intel HD Graphics 630
GPUクロック1150 Mhz1150 Mhz
CPUソケットLGA 1151Socket AM4
対応チップセットIntel 300 SeriesIntel 200 SeriesX370 / B350 / A320 / A300
TDP95W91W95W65W
MSRP$257$242$219$249

Core i5 8600Kは、インテルの第8世代「Coffee Lake」のメインストリーム向けCPUのひとつ。仕様を見ての通り、第7世代との最大の違いが「コアが1.5倍に増えた」ことです。

Core i5は2009年に登場してから今日までの8年間、伝統的に「4コア」を貫いてきた。その伝統をCannon Lakeでもなければ、Ice Lakeでも無い。中途半端なCoffee Lakeで破壊したのにはわけがある。

ジムケラー氏が作り出した「AMD Ryzen」である。Ryzen 3はCore i3を、Ryzen 7はCore i7を。そしてRyzen 5はCore i5に対して圧倒的な脅威となった。

Core i3は優れたシングル性能と内蔵GPUという強みがあったし、Core i7はRyzen 7を寄せ付けない高いゲーミング性能という強みが合った。だが…Core i5はいろいろと中途半端な立ち位置だ。

エンコードをするにしても、ゲームをするにしても、マルチタスクをするにしても…6コア搭載の「Ryzen 5 1600」に対してあまりにも分が悪すぎる。

だからインテルはやむを得ずCore i5を6コアにせざるを得なかったのです。

仕様の変更点をまとめ

  • 4コアから6コアへ進化
  • キャッシュ容量は50%増量
  • プロセスサイズは更に微細化(12nm相当)
  • 希望小売価格はほぼ据え置き
  • 1コアあたりの価格は従来のi5より半額
  • クロック周波数はあまり変化せず
  • チップセットに「Intel 300」が必須

6コア化したのはユーザーとしては素直に喜べることなんですが、問題は互換性。

CPUソケットそれ自体は「LGA 1151」から変化ないし、物理的に設置は可能。しかし、実際に動くことはない…。対応チップセットも従来の「Z270」や「H270」では無い。

Coffee LGA 1151Kaby LGA 1151

実は従来のLGA 1151のピン配列に若干変更が加えられているんですよ。4コアから6コアに増えたことで、今までのピン配列では電源供給が不安定だから、変更せざるを得なかったそうな。そうは言っても、乗り換えるためのコストが増えてしまうのが大きなデメリットだ。

そしてピン配列を変更したにも関わらず、名称をLGA 1151のままにしているのも紛らわしい。「LGA 1151 v2」とか「LGA 1151+」とか、なんでも良いから区別して欲しい…。

ただ、互換性の問題はその人の状況によって「程度」が変わってきます。

  • かなり古いシステムから、完全に作り変える人には魅力的な選択肢
  • 割りと新しいシステムからちょっと乗り換えたい人には「微妙」

要するにこういうことです。

「Core i5 8600K」の処理性能:さすが6コアって感じ

テスト環境
CPUCore i5 8600K
GPUGTX 1080
M/BAsRock Z370 Professional Gaming
メモリDDR4-3200 16GB
ストレージCrucial MX300 750GB
電源860W 80+ PLATINUM
OSWindows 10 Pro 64bit
やかもち
やっぱり6コアだから速いよね…?
自作歴16台のやかもち
それは実際に見てみないとわからないよ。

というわけで各種ベンチマークを見て、6コア化したCore i5 8600Kは従来のCore i5やライバルのRyzen 5に対してどれくらい戦えるのか。米TechPowerUpのデータを参照し、解説していく。

Cinebench R15

Cinebench R15はCPUにレンダリング処理を実行させて、終わるのにどれくらいの時間が掛かったのか。処理にかかった時間でCPUの性能をスコア化する。点数がとても分かりやすいので国内外で人気です。

Cinebench R15 – シングルスレッド性能

  • i5 8600K @4.8Ghz
    208
  • i5 8600K
    188
  • i5 8400
    175
  • i5 7600K
    184
  • i5 7400
    167
  • i7 7700K
    198
  • Ryzen 5 1600X
    160
  • Ryzen 5 1600
    150

さて、結果は見ての通りで単にコア数が増えただけでなく、1コアあたりの処理性能もCore i7 7600Kとほぼ互角の水準。エンコードやゲーミングでは、このシングルスレッド性能が効いてくるが、ひとまず190cb近くもあれば十分です。

Cinebench R15 – マルチスレッド性能

  • i5 8600K @4.8Ghz
    1196
  • i5 8600K
    1052
  • i5 8400
    976
  • i5 7600K
    683
  • i5 7400
    562
  • i7 7700K
    991
  • Ryzen 5 1600X
    1250
  • Ryzen 5 1600
    1155

次はすべてのスレッドを使用して計測したマルチスレッド性能を確認。やはり4コアから6コアへ1.5倍増したおかげで、マルチスレッド性能は従来のCore i5を完全に過去のものにしてしまった。

定格だとi5 7600Kが683cbに対して、i5 8600Kは1052cbと圧倒的。しかし、SMT搭載のRyzen 5に対しては届きません。オーバークロックを施すことでRyzen 5 1600には追いつきますが。

Ryzen 5もオーバークロックは可能なので、スレッド数が2倍も違うRyzen 5に対してマルチスレッド性能(Cinebenchバトル)で勝つのは無理そうです。

Blender

Blenderはオープンソースの3DCG / レンダリングソフトウェア。AMD、インテル両方のCPUに対して効率よく性能を発揮できるという特徴がある。だからBlenderでRyzenに勝つのは割りと難易度が高いのだが…。

Blender – BMW 2.7 – レンダリング時間

  • i5 8600K @4.8Ghz
    372
  • i5 8600K
    429
  • i5 8400
    462
  • i5 7600K
    659
  • i5 7400
    797
  • i7 7700K
    437
  • Ryzen 5 1600X
    385
  • Ryzen 5 1600
    420

結果は意外と健闘しています。定格だとi5 8600Kは429秒で、Ryzen 5 1600の420秒に迫っている。4.8GhzにOCすると372秒まで縮み、Ryzen 5 1600Xの385秒よりも高速に。

そしてよくみると、定格でi7 7700Kとほぼ同じ速度を示しているのが中々すごい。Core i5がCore i7に追いつく時代。Coffee Lakeの誕生で、従来のインテル製CPUを買うメリットはほぼ失われた感がありますね。

SuperPi

円周率を計算させるベンチマークソフト。今回は3200万桁の円周率を算出するのにかかった時間でCPU性能を評価することに。

SuperPi – 3200万桁

  • i5 8600K @4.8Ghz
    429.1
  • i5 8600K
    470.1
  • i5 8400
    500.3
  • i5 7600K
    471.4
  • i5 7400
    559.1
  • i7 7700K
    442.3
  • Ryzen 5 1600X
    577.6
  • Ryzen 5 1600
    626.3

意外とRyzen 5が苦戦しているようだ。定格でi5 7600Kなどに負けているし、i5 8600Kになればその差は更に圧倒的に。4.8Ghzまでオーバークロックすると、この中では最速の6コアCPUということだ。

wPrime

同じく円周率を計算するベンチマーク。wPrimeはよりマルチスレッドの処理に最適化されていることや、単に円周率を求めるだけではないのでSuper Piと比べると違ったスコアを示します。

wPrime – Run 1024M

  • i5 8600K @4.8Ghz
    149.6
  • i5 8600K
    175.2
  • i5 8400
    189.2
  • i5 7600K
    268.3
  • i5 7400
    325.5
  • i7 7700K
    173.2
  • Ryzen 5 1600X
    136.7
  • Ryzen 5 1600
    148.9

6コア12スレッドを持つRyzen 5が圧倒。6スレッドしか無いi5 8600Kは定格状態だと押され気味ですが、オーバークロックするとRyzen 5 1600と互角の処理速度に。

ただ…やはりマルチスレッドが効く分野になれば、HTTが有効化されていないi5 8600Kは全体的に不利な結果になるでしょう。同じ6コアでも、スレッド数が2倍も違えばやはり戦いづらい。

H.264エンコード

x264形式のエンコードを行い、完了までの時間でCPU性能を評価する。この分野は1コアあたりの性能が高く、コア数が多いCPUほど上手く機能しやすい。あと、インテル製CPUはAVX2という命令セットに対応したソフトだと、更に高速化されます。

RyzenにもAVX2は搭載されていますが、今のところインテル製CPUほど効率的に機能しない問題を抱えている…。

H.264 エンコード速度 – x264/crf20/低速

  • i5 8600K @4.8Ghz
    46.1
  • i5 8600K
    51.5
  • i5 8400
    55.5
  • i5 7600K
    76.6
  • i5 7400
    91.5
  • i7 7700K
    57.8
  • Ryzen 5 1600X
    52.9
  • Ryzen 5 1600
    57.3

結果はこんな感じ。i5 8600Kは定格状態でi7 7700Kより高速だ。やっぱり6コア化は強いですね。CPUの性能を上げる上でマルチコア化ほど手っ取り早い手法は無いかもしれない。

Ryzen 5に対してもi5 8600Kは優位に立っているが、これは高いシングルスレッド性能とAVX2との相性の良さがこの結果を生み出していると思われます。

H.265エンコード

x265形式になると更にAVX2が効きやすくなるので対等な比較になっているかどうか、少し微妙な部分はあるが「傾向」は十分に確認できる。

H.265 エンコード速度 – x265/crf20/低速

  • i5 8600K @4.8Ghz
    104.6
  • i5 8600K
    118.1
  • i5 8400
    127.4
  • i5 7600K
    177.5
  • i5 7400
    214.7
  • i7 7700K
    136.0
  • Ryzen 5 1600X
    132.8
  • Ryzen 5 1600
    144.0

結果はやっぱりという感じで、インテル製CPUが非常に優位な立場。6コア化したi5 8600Kは定格でi7 7700KやRyzen 5を圧倒しており、オーバークロックまですると同価格帯で互角に戦えるCPUは…不在だ。

7-Zip Benchmark

「7-Zip」は無料の解凍ソフトウェア。これに付属しているベンチマークを使って、CPUの解凍・圧縮の「速度」(単位:MIPS)を計測できる。MIPSが大きいほど高速なCPUということです。

7-Zip Benchmark – 圧縮

  • i5 8600K @4.8Ghz
    32942
  • i5 8600K
    29139
  • i5 8400
    27029
  • i5 7600K
    18969
  • i5 7400
    15893
  • i7 7700K
    28830
  • Ryzen 5 1600X
    30820
  • Ryzen 5 1600
    29113

まずは「圧縮」から。圧縮はインテルの方が機能しやすい特徴があり、i5 8600Kは6スレッドでありながら、12スレッドのRyzen 5に対して互角に戦えています。そして従来のCore i5はダメダメで、i7 7700Kですらi5 8600Kに追いつけない。

7-Zip Benchmark – 解凍

  • i5 8600K @4.8Ghz
    30214
  • i5 8600K
    25817
  • i5 8400
    23977
  • i5 7600K
    16928
  • i5 7400
    13952
  • i7 7700K
    26104
  • Ryzen 5 1600X
    35659
  • Ryzen 5 1600
    32605

一方、「解凍」となると一気にAMD Ryzenが猛威を振るう。定格だとRyzen 5 1600に30%も引き離され、オーバークロックを施しても差は10%以上も開いたまま。…と言いつつも、i7 7700Kに匹敵する速度は出ているので実用上は十分すぎる速度だ。

WinRAR

WinRARは無料の解凍ソフトウェア。ベンチマークは付属していないので実際にファイルを圧縮させて、完了までの時間を実測することでCPU性能を評価できる。

WinRAR – 圧縮(1.5GB)

  • i5 8600K @4.8Ghz
    35.27
  • i5 8600K
    38.33
  • i5 8400
    40.64
  • i5 7600K
    49.36
  • i5 7400
    56.30
  • i7 7700K
    34.39
  • Ryzen 5 1600X
    44.61
  • Ryzen 5 1600
    46.10

結果はこんな感じ。7-Zipで確認した通り、Ryzenは圧縮を苦手とするので結果もその通りに。

ただ、オーバークロックを施しても定格のi7 7700Kに勝てないのはなんとも不思議ですね。確かにi5 8600Kは6スレッドで、i7 7700Kは8スレッドなのでスレッド数で負けてはいるんだが…。

Adobe Photoshop CS6

画像にフィルター類を掛け、終了するのに掛かった時間を計測したもの(単位はミリ秒)。Photoshopは意外とコア数を活用できない(最高効率は4コア)ため、条件さえ揃えばあとはシングルスレッド性能で勝負になる。

Adobe Photoshop CS6

  • i5 8600K @4.8Ghz
    404
  • i5 8600K
    467
  • i5 8400
    504
  • i5 7600K
    467
  • i5 7400
    580
  • i7 7700K
    447
  • Ryzen 5 1600X
    604
  • Ryzen 5 1600
    628

そんなわけで、シングルスレッド性能が低いAMD Ryzenは苦戦する。i5 8600Kは圧倒的な速度を発揮し、オーバークロックまで施せばi7 7700Kも圧倒できる。

それにしても…i5 7600Kとi5 8600Kが定格だと全く同じ処理速度というのが少し驚きだよね。Photoshopは4コアが最高効率だが、ここまで結果に現れると面白い。

Mozilla Kraken 1.1

ウェブ上で動作するベンチマークアプリ。Javascriptの実行処理速度を計測して、その合計時間でCPU性能を評価できる。基本的に1000ms(1秒)を割れれば十分なレスポンスだ。

Mozilla Kraken 1.1

  • i5 8600K @4.8Ghz
    604
  • i5 8600K
    661
  • i5 8400
    724
  • i5 7600K
    682
  • i5 7400
    821
  • i7 7700K
    614
  • Ryzen 5 1600X
    748
  • Ryzen 5 1600
    810

速いっ。単純作業だとシングルスレッド性能が効きやすい。よって、こういう分野ではあまり6コア化の恩恵を受けられていない感がありますね。

定格だとi5 7600Kとi5 8600Kにはほとんど差がなく、むしろi7 7700Kの方が速いことからもそれが分かります。

まとめ:「i5」でありながら、i7 7700Kに匹敵する処理性能

CPU処理性能の比較

  • i5 8600K @4.8Ghz
    112.7%
  • i5 8600K
    100.0%
  • i5 8400
    93.1%
  • i5 7600K
    80.7%
  • i5 7400
    68.0%
  • i7 7700K
    101.1%
  • Ryzen 5 1600X
    95.5%
  • Ryzen 5 1600
    89.3%

ここまでのテストを平均化して、全体的な傾向を確認。すると見ての通り、i5 8600Kは定格状態でおおむねi7 7700Kに互角の処理性能を発揮できることが分かる。

高いシングルスレッド性能と6コア化によって、257ドルのi5 8600Kは339ドルもするi7 7700Kに対して互角の性能になったということ。圧倒的にコストパフォーマンスが良くなったため、4コアのCore i5を選ぶメリットはほぼ失われてしまった…。

オーバークロックまで含めれば、i7 7700Kに対して10%以上も高いパフォーマンスを発揮するのでコスパは更に良いことに。ただ、少し悩ましいのは「i5 8400」の存在だろう。

i5 8400は182ドル。i5 8600Kより70ドルも安価なのでコスパで見れば明らかに負けているんです。というわけで、K付きをわざわざ選ぶ理由になり得るかもしれない「ゲーミング性能」を確認していく。

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「Core i5 8600K」はi7に匹敵するゲーミング性能だが

「ゲーミング性能」、要するにグラフィックボードの性能をどれだけ引き出せるか。ゲーム側の最適化にもよりますが、基本的にシングルスレッド性能の高さとコア数に影響を受けます。

今回のゲーミング性能は「GTX 1080 8GB」を使って計測。さて、クロック周波数の高さでi5 8400に対してどれほど優位に立てるのか。評価の大きな分かれどころになるだろう。

Battlefield 1

Battlefield 1 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    148.1
  • i5 8600K
    148.0
  • i5 8400
    147.7
  • i5 7600K
    147.1
  • i5 7400
    146.5
  • i7 7700K
    148.3
  • Ryzen 5 1600X
    142.5
  • Ryzen 5 1600
    141.5

BF1ではあまり差は無く、どのCPUを使ってもだいたい同じフレームレートが出て来る。

Civilization VI

Civilization VI – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    74.4
  • i5 8600K
    64.5
  • i5 8400
    60.3
  • i5 7600K
    56.2
  • i5 7400
    47.6
  • i7 7700K
    71.2
  • Ryzen 5 1600X
    77.8
  • Ryzen 5 1600
    81.6

CPU性能の影響が忠実に出やすいCivilization VIだと、AND Ryzenが健闘している。i5 8600Kはオーバークロックを施すことでi7 7700Kを超える性能に。

Deus Ex : Mankind Divided

Deus Ex : Mankind Divided – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    82.0
  • i5 8600K
    81.6
  • i5 8400
    81.7
  • i5 7600K
    81.5
  • i5 7400
    82.0
  • i7 7700K
    81.1
  • Ryzen 5 1600X
    81.4
  • Ryzen 5 1600
    81.0

Deus Ex : Mankind Dividedでは、あまり大差なく。

Dishonored 2

Dishonored 2 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    103.3
  • i5 8600K
    101.5
  • i5 8400
    98.8
  • i5 7600K
    95.0
  • i5 7400
    86.8
  • i7 7700K
    97.2
  • Ryzen 5 1600X
    87.2
  • Ryzen 5 1600
    84.3

Dishonored 2ではi5 8600Kがしっかりと効いている。ただ、i5 8400と比較すると5%程度しか差がないので、コスパ重視ならi5 8400でも良いのではないか。といったところ。

DOOM

DOOM 2016 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    149.7
  • i5 8600K
    148.4
  • i5 8400
    148.8
  • i5 7600K
    149.8
  • i5 7400
    150.2
  • i7 7700K
    149.1
  • Ryzen 5 1600X
    146.2
  • Ryzen 5 1600
    146.5

DOOM(2016)では、どのCPUを使っても大きな違いは出ない。

Far Cry Primal

Far Cry Primal – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    111.7
  • i5 8600K
    111.7
  • i5 8400
    111.4
  • i5 7600K
    108.8
  • i5 7400
    106.2
  • i7 7700K
    111.6
  • Ryzen 5 1600X
    99.2
  • Ryzen 5 1600
    94.6

Far Cry Primalでも同様にインテルCPUで差は無いが、Ryzen 5に対して優位な結果に。

Hitman 2016

Hitman 2016 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    138.9
  • i5 8600K
    130.3
  • i5 8400
    130.8
  • i5 7600K
    97.0
  • i5 7400
    84.4
  • i7 7700K
    130.3
  • Ryzen 5 1600X
    83.9
  • Ryzen 5 1600
    80.6

Htiman 2016では6コア化の影響がかなり出ています。定格でi7 7700Kと互角で、OCすると更に上回る結果に。一方で、同じ6コアのRyzen 5は苦戦気味で最適化不足が否めない。

Rise of Tomb Raider

Rise of the Tomb Raider – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    126.2
  • i5 8600K
    125.3
  • i5 8400
    126.3
  • i5 7600K
    127.5
  • i5 7400
    127.4
  • i7 7700K
    125.2
  • Ryzen 5 1600X
    114.4
  • Ryzen 5 1600
    111.0

全体的に目立った傾向はなく。Ryzen 5だけが苦戦している様子。

Watch Dogs 2

Watch Dogs 2 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    86.4
  • i5 8600K
    86.3
  • i5 8400
    86.4
  • i5 7600K
    86.4
  • i5 7400
    85.6
  • i7 7700K
    86.2
  • Ryzen 5 1600X
    82.1
  • Ryzen 5 1600
    81.8

Watch Dogs 2もこれといった特徴はない。

The Witcher 3

The Witcher 3 – フルHD(1920×1080) – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    104.7
  • i5 8600K
    104.5
  • i5 8400
    104.2
  • i5 7600K
    104.3
  • i5 7400
    105.3
  • i7 7700K
    104.3
  • Ryzen 5 1600X
    100.6
  • Ryzen 5 1600
    100.3

ボトルネックがあまり出ないWithcer 3では、尚更目立った傾向は出ない。

まとめ:i7 7700Kに迫るゲーミング性能

ゲーミング性能の比較 – GTX 1080 8GB

  • i5 8600K @4.8Ghz
    102.2%
  • i5 8600K
    100.0%
  • i5 8400
    99.3%
  • i5 7600K
    95.9%
  • i5 7400
    92.7%
  • i7 7700K
    100.4%
  • Ryzen 5 1600X
    94.2%
  • Ryzen 5 1600
    92.4%

平均化するとi5 7400 / i5 7600Kに対して8%くらい高速化したが、i5 8400に対してはオーバークロックを施しても2%しか差が無い。ゲーミング性能に関しては70ドルの差額に見合った性能とは言えないのが現実だ。

  • i5 8600K(257ドル):102.2%
  • i5 8400(182ドル):99.3%
  • i7 7700K(339ドル):100.4%

わずか3%程度の差しか無いなら、この中で最も安価なi5 8400を選ぶのが一番コスパが良い選択肢になる。

6コア化した「i5 8600K」の消費電力とCPU温度

消費電力

消費電力 – アイドル時

  • i5 8600K
    50
  • i5 8400
    50
  • i5 7600K
    41
  • i5 7400
    42
  • i7 7700K
    41
  • Ryzen 5 1600X
    50
  • Ryzen 5 1600
    48

アイドル時(何もしていない状態)の消費電力は6コア化したことで10Wほど伸びて、Ryzen 5と同じ水準になった。

消費電力 – Prime95 AVXテスト時

  • i5 8600K
    138
  • i5 8400
    127
  • i5 7600K
    112
  • i5 7400
    87
  • i7 7700K
    133
  • Ryzen 5 1600X
    142
  • Ryzen 5 1600
    168

ストレステストを行えるPrime95を使って、CPUに負荷を掛ける。i5 7400より50%ほど、i5 7600Kより25%ほど消費電力が伸びている。やはり物理的にコアが2個増えていますからね。

消費電力 – ゲーミング時

  • i5 8600K
    257
  • i5 8400
    251
  • i5 7600K
    236
  • i5 7400
    234
  • i7 7700K
    249
  • Ryzen 5 1600X
    270
  • Ryzen 5 1600
    260

ゲーミング時は一気に消費電力が跳ね上がるものの、全体的に目立った差は無いようだ。よってワットパフォーマンスではRyzen 5に対して十分に優位ということ。

CPU温度

CPU温度 – Prime95 AVXテスト時

  • i5 8600K
    63
  • i5 8400
    56
  • i5 7600K
    70
  • i5 7400
    54
  • i7 7700K
    84
  • Ryzen 5 1600X
    49
  • Ryzen 5 1600
    55

Prime95を使って負荷をかけている時の最大温度はこんな感じ。ターボブーストがかかれば全コア時4.1Ghzで動作するため、さすがにi5 8400より高熱だが、i5 7600Kの方が更に高温なのはやや不思議な傾向。

「Core i5 8600K」のオーバークロック

クロック周波数コア電圧(VID)最大CPU温度
41001.18456
42001.1254
44001.1255
45001.13658
46001.18461
47001.26465
48001.13271
4900

i5 8600Kはアンロックモデル(K付き)なので、BIOSよりクロック倍率とVID(コア電圧)を調整しオーバークロックを施せます。オーバークロックを施した状態でPrime95でストレステストを実施すると、表のとおりになった。

更にコア電圧を盛っていけば4.9Ghz以上も可能ですが、かなり高温になりやすく安定した動作にはNoctua D-15(空冷)では足りなかった。4.9Ghz以上で動作させるなら、優れた簡易水冷が必要になるだろう。

Cinebench R15 – マルチスレッド性能

  • i5 8600K @5.0Ghz
    1239
  • i5 8600K @4.9Ghz
    1218
  • i5 8600K @4.8Ghz
    1196
  • i5 8600K @4.5Ghz
    1133
  • i5 8600K @4.2Ghz
    1075
  • i5 8600K
    1052

なお、オーバークロックを施すことで得られる効果はこの通り。クロック周波数を上げれば上げるほど、線形的に性能は伸びていく。

ゲーミング時は「やや熱い」ので注意

Prime95実行時はそれほど熱くならなかったが、ゲーミング時のCPU温度は更に高温になる傾向なので注意したい。

i7 8700Kと違い、スパイクが上方向(高温)ではなく下方向(低温)へ出るのが特徴的。

定格では平均62~63度で推移したが、4.9Ghzで動作させると平均72~73度まで。頻繁に75度以上をつけているので、もう少し安全に運用するなら4.8Ghzが妥当だろう。

もちろん、冷却に「Corsair H115i」や「Alphacool Eisbaer 420」と言った高性能な簡易水冷を使うなら大丈夫だと思いますが、4000~5000円くらいの空冷ファンなら十分に注意した方がいいですね。

「Cryorig H7 Quad Lumi」は空冷ファンでありながら、簡易水冷の「ANTEC Mercury 240」にほぼ迫る冷却性能を発揮する。

結論:i7 7700Kよりコスパは良いが…惜しい

CPU処理性能の比較

  • i5 8600K @4.8Ghz
    112.7%
  • i5 8600K
    100.0%
  • i5 8400
    93.1%
  • i5 7600K
    80.7%
  • i5 7400
    68.0%
  • i7 7700K
    101.1%
  • Ryzen 5 1600X
    95.5%
  • Ryzen 5 1600
    89.3%

ただでさえシングルスレッド性能に優れていたi5 7600Kが「6コア化」したことで、i7 7700Kをやや上回るパフォーマンスを出せるようになった。257ドルのCPUが339ドルのCPUと互角の性能…これ自体は素直に喜べるところだが。

単位コストあたりの処理性能(高いほどコスパ良好)

  • i5 8600K @4.8Ghz
    0.471
  • i5 8600K
    0.418
  • i5 8400
    0.549
  • i5 7600K
    0.358
  • i5 7400
    0.401
  • i7 7700K
    0.320
  • Ryzen 5 1600X
    0.412
  • Ryzen 5 1600
    0.438

問題は「i5 8400」の存在ですね。CPUの平均性能をMSRP(ドル価格)で割り算して、コスパ度を算出してみると、なぜi5 8600Kが惜しい存在なのかがよく分かります。そう…コスパでは確実にi5 8400に負けてしまうんです。

  • i5 8400:半額でi7 7700Kに肉薄する性能
  • i5 8600K:25%引きでi7 7700K相当の性能

これがi5 8600Kだ。

更なるゲーミング性能を求めている人は、257ドルからあと100ドル追加して「i7 8700K」を買ったほうが得られる効果は遥かに大きいし、コスパ重視でハイエンドゲーミングを楽しみたい人は「i5 8400」で事足りてしまう。

単位コストあたりの処理性能(高いほどコスパ良好)

  • i7 8700K @4.8Ghz
    0.430
  • i7 8700K
    0.393
  • i5 8600K @4.8Ghz
    0.471
  • i5 8600K
    0.418
  • i5 8400
    0.549
  • i7 7700K
    0.320

立ち位置が少々中途半端なんですよね。

Core i5 8600Kのメリット

  • Core i7(4コア)と互角かそれ以上の処理性能
  • Ryzen 5(6コア)とも十分に戦える
  • オーバークロックを含めば「i7 7700K」すら上回る性能
  • GTX 1080までは余裕にこなすゲーミング性能
  • 内蔵グラフィックスもある

今まではGTX 1070や、GTX 1080以上を使ってゲーミングをする場合。ボトルネックが気になってどうしても「i7 7700K」を考慮する必要がありました。

しかし、6コア化したことで「i5 8600K」はi7 7700Kと互角(あるいはそれ以上)の性能を手にしており、ゲーミング性能に関しても少なくともGTX 1080までは問題なくこなせるようになった。

このためCore i7並の処理性能が欲しいと思っていた人や、GTX 1080を使ったハイエンドゲーミングをしたい人にとって、i5 8600Kは低予算でそれらを実現できる魅力的な選択肢だろう。

Core i5 8600Kのデメリット

  • 倍率ロック版の「i5 8400」に対し、明確にコストパフォーマンスで劣る
  • Intel 300シリーズを搭載したマザーボードが必要
  • 従来のLGA 1151と互換性がない

その一方でデメリットも。互換性の話は序盤で十分にしたので割愛。

そう…i5 8600Kは、i5 8400に対して価格差以上の性能差を提供できていないのである。間違いなくi5 8600Kの抱える最大の弱点です。

あと70ドル追加してまで、i5 8600Kを選ぶ理由があるのか。GTX 1080 TiやVolta世代のハイエンドGPUを想定するなら、i7 8700Kの方が適任だし…。

かと言ってi7 7700K相当の性能でいいなら、わざわざi5 8600Kを選ばなくてもi5 8400で十分に肉薄できる性能を発揮可能。やはり中途半端な立ち位置という評価は否定できない

というわけで、性能それ自体は従来のCore i5を完全に過去のものにするため「Sランク」を付けて良いと思います。しかしコスパ面でi5 8400に対して十分な競争力を持っているとは言えません

よって評価は「Aランク」に。以上「【レビュー】「Core i5 8600K」は最強のCore i5だが…惜しい」でした。

ゲーマーへのヒント

GTX 1060GTX 1070を考えているなら「i3 8350K」でも十分。GTX 1070 TiやGTX 1080を想定しているなら「i5 8400」の方がコスパは良いよ。

GTX 1080 Ti、あるいはそれ以上のGPUに備えたいなら「i7 8700K」が適任。今後出てくるGPUは、もっと高性能になるためボトルネックが更に開くのは間違いない。

他のコーヒーレイクも知りたい

6コア化(12スレッド)したCore i7はこの記事を。2コア増えたことでRyzen 7と互角に戦いながら、史上最強のゲーミングCPUの座を先代7700Kから奪還。コスパは良いと思います。

6コア化したCore i5も同様にとても強力だ。182ドルという安さで従来のCore i7に迫る処理性能とゲーミング性能を示しており、コストパフォーマンスはなかなか驚異的な水準に達している。

4コア化したCore i3は非常に強力。168ドルという低価格で、ほとんどのユーザーにとって満足できる性能を提供可能な稀有の存在です。Ryzen 3はかなり分が悪くなってしまった。

Coffee Lakeのラインナップや、先代Kaby Lakeから変化した仕様について。ざっと知りたい人はこの記事を。

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5 件のコメント

    • 本当だ…。ハイパースレッディング技術(HTT)はIntelの商標なので、Intel製以外では使えないんですね。
      修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。

  • 物理コア数が多いってのは正義、スレッド数は疑似だってのがあからさまに分かった数値だな!

    次の俺機は第八世代のi5にするよ!

  • K付きの真価はOCによって競合している6コアRyzenより1コアあたり1GHzも高いクロックを得られること。
    土俵が違うから8400との価格差、コスパの良さはあまり気にならないな。

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