インテル焦る、最大18コア「Skylake-X」世代のCPUスペック全種まとめ

Ryzenの登場、それから急遽登場した最大18コアの「Skylake-X」世代。「インテル焦ってる」などと揶揄されているCore i9シリーズですが、ようやくすべてのラインナップの詳細スペックが明らかになった(リーク)ので、分かりやすくスペックと、メリットや欠点などをザーッとまとめてみました。

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驚愕の最大18コア「Skylake-X」スペック表

世代Skylake-XKabylake-X
CPU名Core i9 7980XEi9 7960Xi9 7940Xi9 7920Xi9 7900Xi7 7820Xi7 7800Xi7 7740Xi5 7640X
コア数1816141210864
スレッド数3632282420161284
ベースクロック2.6 Ghz2.8 Ghz3.1 Ghz2.9 Ghz3.3 Ghz3.6 Ghz3.5 Ghz4.3 Ghz4.0 Ghz
ブーストクロック4.2 Ghz4.3 Ghz4.0 Ghz4.5 Ghz4.2 Ghz
Boost 3.0 クロック4.4 Ghz4.5 Ghz未実装
L2 Cache18 MB16 MB14 MB12 MB10 MB8 MB6 MB4 MB
L3 Cache24.75 MB22 MB19.25 MB16.5 MB13.75 MB11 MB8.25 MB8 MB6 MB
PCIeレーン数442816
対応メモリx4 DDR4-2666x4 DDR4-2400x2 DDR4-2666
対応ソケットLGA 2066
TDP165W140W112W
希望小売価格$1999$1699$1399$1199$999$599$389$339$242

やっと「Skylake-X」の全ラインナップが明らかになった…という感じ。さてRyzen Threadripperと比べれば確かに割高ではあるものの、インテルにしては相当に頑張っているというか、採算ラインぎりぎりの小売価格を攻めていると思います。

もともと10コアを超えるような優秀なダイは、「Skylake-EP」世代のXeonに使われる予定だったらしいが、Core i7に対して脅威となった「Ryzen 7」に対抗するべく急遽「Core i9」を新設し、Xeonから格下げしたというのが実情。

ですから18コアを約2000ドルで売るつもりは無かったでしょうけど、仕方がないということでこの価格になっている…という感じですね。10コア搭載の「i7 6950X」が2000ドルもしている時期があったんですから、いかにインテルにして安いかが分かる。

「Skylake-X」の特徴

原型はSkylakeですから、「Core i7 6700K」と同様に1コアあたりの性能(シングルスレッド性能)が高いのが大きな特徴。対するRyzenシリーズの課題は、このシングルスレッド性能の低さにあるわけですから、性能面においては十分に戦えます。

シングルスレッド性能の高さはそのままゲーミング性能(フレームレートのでやすさ)に影響するので、かなり高負荷のゲーミングを想定している人にとってはRyzenよりもSkylake-Xが十分に選択肢になりうる。

Skylake-Xはただでさえ強力なコアを、最大18個も詰め込んでいる。そのためマルチスレッド性能(すべてのコアに並列作業させる)においても、間違いなくRyzen Threadripperに対して競争力のある性能を叩き出せる強みがある。

1コア100点の10コアと、1コア150点の10コアでマルチスレッド性能が違ってくるのは十分に理解できると思います。もうひとつの特徴はIO帯域幅が大幅に強化されたこと。既存のCore i7ではPCIeレーン数が16本ですが、i9の上位は44本も備えている。

レーン数が足りないからと言って、パフォーマンスにそこまで悪影響が及ぶわけではないが画質が上がれば上がるほど転送スピードは速い方が良いので、おそらく4K以上の画質(VRとか)でPCIeの多さは効いてくる(下支えになる、というイメージ)。

  • 競合CPUよりも優れたシングルスレッド性能
  • 同じコア数で勝負すれば間違いなく格上のマルチスレッド性能
  • 今までのCore i7には無かった圧倒的なIO帯域幅

ただし「お高い」です。単に演算処理性能が欲しいというだけなら、絶対に「Ryzen Threadripper」や「EPYC」を選ぶべき。同じ価格で勝負すると、大抵はRyzenが10~40%高いパフォーマンスを示すので。

「Skylake-X」を必要するケース

以上の特徴から、この馬鹿げたような大量のコアを乗せたSkylake-Xは、誰にとって必要なモノなのかを考える。普通に考えれば18コアCPUって必要ないと思いますから。では行きます。

2枚以上のGPUを使う、マルチGPU環境

IO帯域幅が非常に高いため、例えばGTX 1070やGTX 1080 TiといったハイエンドGPUを2枚以上使う場合に、Skylake-Xには優位性があると言える。

そしてマルチGPUを使うことで当然CPU性能との乖離も発生する。そのため「ボトルネック」が生じる可能性が高くなってしまう。しかしSkylake-Xはそもそもの処理性能が既存のCore i7とは別次元なので、十分に下支えが出来るということ。

グラボ側の処理性能が上がれば上がるほど「もうCPUは追いつけないよ…」という状況になりやすいが、高いシングルコア性能で構成されるSkylake-X系なら、そのような状況に陥りにくい。以下の結果からも分かる通り、これは間違いない事実だ。

GTX 1080 TI – Ashes Escalation (DX12)平均fps
i9 7900X 4.4Ghz115.1151%
i9 7900X 4.0Ghz111.3146%
i7 6950X100.0131%
Ryzen 7 1800X94.6124%
i7 7700K93.8123%
i5 7600K76.1100%

GTX 1080 Ti、1枚によるテスト。

GTX 1080 TI – Hitman (DX12)平均fps
i9 7900X 4.4Ghz160.3158%
i9 7900X 4.0Ghz156.2154%
i7 7700K149.9148%
i7 6950X140.3138%
i5 7600K106.4105%
Ryzen 7 1800X101.3100%

特にDirectX12環境では、影響が大きく出やすい。逆にDX11だとあまり差が無かったり。タイトルによって差は出たり出なかったりするものの、全体的に見ればSkylake-Xの方が良好なパフォーマンスを出しやすい傾向。

リアルタイムにエンコードして配信するなど、恐ろしくハードなマルチタスク

ゲーミング性能も良くて、演算処理性能も高いと来たら、当然このような用途も考えられます。ニッチな分野ではあるが、3DゲーミングをリアルタイムにCPUエンコードして配信するといった使い方は、マルチタスクの中でもトップクラスに重たい作業。

4コア8スレッドのCore i7では間違いなくカクツキが発生するわけですが、Core i9なら耐えられるということですね…。

Skylake-Xの欠点

Tom’s Hardwareは一般的な空冷システムでは高負荷時に熱が上がりすぎると結論づけた。

必要になる場合もある、という話をしましたが正直なところ「それでも別にCore i9はいらないな…」と思ってる。やはりCore i9は突貫工事のような設計になっているので、熱処理が下手くそという問題を抱えている。

Turbo Boost Technology 3.0を発動した時点でかなりの熱になるため、そこから更にオーバークロックしようとすると非常に難しい。殻割りが必須になるが、1個10~20万円もするCPUを殻割りできる人間はごく少数でしょう。

CPU価格性能性能差
Ryzen 7 1700329ドル1421 cbRyzenが44%優秀
Core i7 7740X329ドル986 cb
Ryzen 7 1700X399ドル1541 cbRyzenが16%優秀
Core i7 7800X389ドル1333 cb
Ryzen 9 1950X999ドル3062 cbRyzenが43%優秀
Core i9 7900X999ドル2147 cb

そして何よりも1コア当たりの価格が高い。性能は良いんでしょうけど、同じ価格でRyzen Threadripperと比較するとどうしても性能差が開く。しかもRyzenシリーズは熱が落ち着いているので、オーバークロックの余地も大きい。

たとえゲーミング性能で負けてしまっても、オーバークロックを施してゴリッと底上げは可能だ。人間はコストパフォーマンスに逆らえないので、おそらく「Core i9 VS Ryzen Threadripper」の戦いは、AMDが制すると思ってます。

以上「インテル焦る、最大18コアSkylake-X世代のCPUスペック全種まとめ」と、ちょっとした解説でした。

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