データでよく分かる、Photoshopに最適なCPUをまとめ

クリエイティブ系のソフトウェアとして「Adobe Photoshop」はよく例に挙げられます。そしてクリエイティブ系だからという理由で、しばしばXeonやCore i7の上位クラスをオススメされることが多い。さて、実際のところはどうなのかデータで探ってPhotoshopの推奨CPUについて考えてみたい。

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Photoshopは意外とCPUを使えない

これは意外な真実でして、Photoshopというソフトウェアは意外とレガシー(古い)です。レンダリング(CAD)系のソフトだと、8コアCPUや10コアCPUが上手く機能しますが、Photoshopではそうではないということ。

テスト環境

テスト環境備考
CPUIntel Xeon E5-2687W v310コア搭載のエンスー向けCPU
メモリDDR4-2133 8GB *8 (64GB)
GPUGTX 980 4GB
M/BASUS X99 Deluxe
ストレージSamsung 850 Pro 512GBSATA規格のSSD(読み書きともに500MB/s超)
電源ユニットAntec 1000W 80+ PLATINUMハイスペック電源
検証ソフトAdobe Photoshop CC 2014.2.2
OSWindows 8.1 Pro 64bit

CPUのコア数別の処理効率を知るため、タスクマネージャーから「関係の設定」を使うことで、使用するコア数を制限している。たとえば、6コアの性能を知りたいなら残りの4コアは無力化するという具合に。

画像のサイズ変更と回転

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – 画像(500MB)を38度回転

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    2.03
  • 3コア
    2.17
  • 4コア
    2.48
  • 5コア
    2.87
  • 6コア
    2.83
  • 7コア
    2.83
  • 8コア
    2.85
  • 9コア
    2.80
  • 10コア
    3.02

1コアと2コアではちゃんとコア数通りの性能アップになっています。しかし、3コア以降は効率がどんどん落ちて4コア以上は僅差になってしまった。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – 画像(500MB)のリサイズ

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.25
  • 3コア
    1.24
  • 4コア
    1.20
  • 5コア
    1.20
  • 6コア
    1.20
  • 7コア
    1.20
  • 8コア
    1.20
  • 9コア
    1.20
  • 10コア
    1.20

リサイズはもっと意外な結果になっている。1コアから2コアは25%の性能アップにつながったが、それ以上のコア数はまったく活用されていない。Photoshopって、値段の割に賢くないですね…。

ぼかしギャラリー / スマートフィルター

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – フィールドぼかし

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.35
  • 3コア
    1.68
  • 4コア
    1.77
  • 5コア
    1.85
  • 6コア
    1.71
  • 7コア
    1.73
  • 8コア
    1.74
  • 9コア
    1.82
  • 10コア
    1.82

5コア以上は無意味っぽい。4コアあたりまではパフォーマンスが向上しているが、5コアで止まってしまった。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – 虹彩絞りぼかし

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.55
  • 3コア
    1.85
  • 4コア
    1.99
  • 5コア
    2.09
  • 6コア
    2.09
  • 7コア
    2.08
  • 8コア
    2.08
  • 9コア
    2.17
  • 10コア
    2.25

「虹彩絞りぼかし」も傾向はほとんど同じ。5コアあたりまでは性能が上昇するが、それ以上のコアはまったく活用されない。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – チルトシフト

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.51
  • 3コア
    1.80
  • 4コア
    1.89
  • 5コア
    2.03
  • 6コア
    2.00
  • 7コア
    2.00
  • 8コア
    1.92
  • 9コア
    2.10
  • 10コア
    2.09

「チルトシフト」もやはり5コアまでか…。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – モーションブラー

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    2.00
  • 3コア
    2.38
  • 4コア
    3.00
  • 5コア
    2.98
  • 6コア
    3.00
  • 7コア
    2.97
  • 8コア
    2.99
  • 9コア
    3.00
  • 10コア
    3.02

「モーションブラー」は効率よくCPUコアを使ってくれるものの、やっぱりコア数は5~6個あたりで頭打ちになってしまいました。総合すると、Photoshopのぼかしギャラリーは5コア以上に意味は感じられないということ。

カラーモード

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – CMYKモードへの変換(サイズ2GB)

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.92
  • 3コア
    2.28
  • 4コア
    3.09
  • 5コア
    3.09
  • 6コア
    3.09
  • 7コア
    3.09
  • 8コア
    4.77
  • 9コア
    4.80
  • 10コア
    4.79

別の色モードへの変換は意外とコア数を使ってくれます。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – Labカラーモードへの変換(サイズ2GB)

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.97
  • 3コア
    2.66
  • 4コア
    3.49
  • 5コア
    3.53
  • 6コア
    3.78
  • 7コア
    4.07
  • 8コア
    5.70
  • 9コア
    6.28
  • 10コア
    6.35

特にLabカラーモードへの変換は9~10コアまで順調にパフォーマンスが向上。ただ、このためだけに10コアCPUを使うか、と言われると「微妙…」ですけど。

Photoshopにおけるコア別の処理効率 – RGBモードへの変換(サイズ2GB)

  • 1コア
    1.00
  • 2コア
    1.87
  • 3コア
    2.18
  • 4コア
    3.05
  • 5コア
    2.89
  • 6コア
    2.89
  • 7コア
    2.89
  • 8コア
    3.68
  • 9コア
    4.00
  • 10コア
    3.71

RGBモードへの変換はこの通り。4コアと9コアに頭打ちが見られる。カラーモードの変換は全体的にマルチスレッド性能が上手く使われた印象でした。

各種補正 / 調整系

項目が多いのでCSSでグラフを書くのはやめて画像にしました(手抜き…)。

「色相 / 彩度」「明度 / コントラスト」は複数のコアを上手く活用できています。しかし、それ以外の調整系オプションは3~4コア程度で頭打ちになっており、多くても5コア程度しか活用できない。コスパを考えるなら4コアで十分と言える。

結論、Photoshopはシングルコア性能を重視

画像の回転やリサイズはまったくマルチコア性能が利用されず、2コア~3コア程度で頭打ちでした。「ぼかしギャラリー」系の処理も、同様に4コアあたりに壁が見られ、それ以上のコア数はまったく上手く使えていない。

カラーモードの変換に関しては4コアと8コアあたりに壁が見られたが、他の処理が多くても4コア程度しか使えないことを考えると…8コアCPUをわざわざ使うのはコストパフォーマンス的に良くないのは分かる。

  • Photoshopは多くても4コア程度でパフォーマンスの頭打ち
  • Photoshopのほとんどの処理は4コアが限界で、一部の処理は8コアまで
  • 使えるコア数が限られるなら、1コアあたりの性能を重視したほうが良い

これが結論になります。この結論から考えて、Photoshop向けのオススメなCPUをいくつか置いておきますね。

シングルスレッド性能が高いCPU

Cinebench R15で計測したシングルスレッド性能

  • i7 7700K
    191cb
  • i9 7900X
    189cb
  • Ryzen 1920X
    168cb
  • Ryzen 1950X
    166cb
  • Ryzen 7 1800X
    161cb

「Ryzen」シリーズはコンテンツクリエイター向けのCPUとしてコスパ良好と評価されているし、ぼくもそういう評価なんだがPhotoshopの性質とは相容れない。このシングルスレッド性能を見たら一瞬でそれがわかります。

インテルが作るCPUは、コスパでRyzenに負けますがシングルスレッド性能は極めて優秀。高速なPhotoshop環境を求めるなら、基本的には「Core i7」系を使えば間違いない。

 i7は高いじゃないか…。という人は、「Core i5 7600K」などをオーバークロックすればそれなりに行ける(i7には敵わないが)。OCすることで1コアあたりの性能を上げられるので。

1. Core i7 7700K

定格で4.20~4.50 Ghzという高クロック周波数で動作するのが特徴。もっとも安価に最強クラスのシングルスレッド性能が手に入る。

2. Core i9 7900X

10コア搭載の「Core i9 7900X」は、高いシングルスレッド性能を維持しつつ、強烈なマルチスレッド性能も両立したCPU。コストはi7 7700Kと比べると3~4倍に膨れ上がるが、x264/x265エンコードやCAD系(Blenderなど)も駆使する人にはオススメできる。

以上「データでよく分かる、Photoshopに最適なCPUをまとめ」でした。

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