SSDとメモリが去年から随分と値上がりしてる2つの理由

最近、1から完全に自作PCを組み立てたのだが、気になったのがSSDとメモリの価格。確か去年は、16GBメモリが1万円以下で揃った気がするし、SSDだって堅牢性に優れたモデルが1万円(256GB)くらいで買えた。

それが2017年に入ってから、ものすごく値上がりしたように感じるんだよね。気になったから理由を調べてみた。

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SSDとメモリは20~50%の値上がり

3D-NAND採用ということで贔屓にしているサムスンの「850 EVO」はこんな感じ。今年に入ってから急速に値上がりして安くても12000円。だいたい13000円くらいは必要になった。

去年、知り合いにパソコンを作った時は1万円で買えたから相当な値上がり幅。単純に30%くらいは値上がったか。

日本では大人気のCrucial製SSDも25%ほどの値上がり。ドスパラなど、各BTOメーカーでもよく採用されているSSDなだけに、自作以外のところでも影響を与えていそう…。

SSD以上にひどいのがメモリ。CrucialのOCメモリは、16GBモデルが去年は1万円以下で買えたのに、今は15000円くらい掛かる。50%強もの値上がりは強烈。

DDR3メモリも同様に50%近い値上がり。16GBが8000円ほどで買えた時期もあったが、今は12000円近くする。やっとメモリも安価になったと思ったら、やっぱり高価なパーツになってしまった感。

値上がりの原因は為替か

PCパーツの値上がりですぐに思いつく原因が「為替」です。基本的に半導体は国内へ輸入しているため、円安になると値上がりしやすい…。実際に、2016年11月からドル円レートはエターナルに上昇して、単純計算で15%も円安に。

ちなみに、この強烈な円安はトランプ政権への減税政策が過度に期待されて起こったもの。米国債を売って、米ドルや株式へ資金が流入したために起こった(だから米国債の利回りは上昇)。

まぁ…確かにドル円が15%も上がったんだから、値上がりするか。と思うものの、今は10%程度の上昇に収まっているわけです。メモリも15000円ではなく、11000円~12000円くらいで推移していないと妙な感じ。

というわけで米国AmazonのDDR4メモリの価格推移を調べてみたところ、本体価格もガッツリ値上がりしています。2016年11月は87ドルだったのが、2017年6月は127ドルです。値上がり幅は45%強。

元になる「NAND」メモリの供給不足が原因

で、米国価格もおかしいってことが分かったので調査したところ。SSDやメモリを製造する時に必要な「NAND」それ自体が供給不足に陥っているらしいことが判明。

このNANDを製造しているのが、あの倒産寸前の東芝や、韓国のサムスン。他にはMicronやSK Hynixも有名。2014年に入ってからはSanDisk(WD)も参入してシェアを獲得している。

これだけのメーカーがNANDを製造しているにも関わらず、供給が追いつかずメモリやSSDの値上がりにつながっている…。需要はどこから湧いてくるんだ?

※statistaによれば、東芝とサムスンだけでシェアは50%。SanDiskは18%程度で、MicronとSk Hynix、そしてインテルで25%。東芝って、メモリは依然として強いんだな。

原因その1「iPhone 8用の需要」

9TO5Macによると、iPhone 8のコンポーネントオーダーが世界的なDRAMとNANDチップの不足を招いているとのこと。競合他社は自社の分を確保するのに苦労しているんだとか。

例えば、まだ必要ではないのに在庫が切れてしまうことを恐れて事前に発注をかけたり、供給を確保するために保険料を掛けたり…。最悪の場合(つまりNANDを入手できない場合)は、製品のスペックを下げることすらあり得る。

LGのような巨大企業でさえ、NANDの供給不足に悩まされている。Huaweiも、主力のP10モデルに最新のチップを採用していないにも関わらず供給に困っている。このことは任天堂スイッチの供給不足にも影響を与えた。

現状は、Appleが世界のNAND供給量の18%を独占しており、実際にiPhone8が発売され順調に売れてしまった場合は更に供給不足になることが考えられている。iPhone8は1億台売れるという見込みもあって、恐ろしい…。

原因その2「ノートPCの普及」

2016年の時点で、流通しているノートPCの約30%にSSDが搭載されている。SSDは大幅なコスト低下を実現したし、小型で壊れづらく、しかも超高速という特性からノートPCのような小型デバイスには最適なハードウェアなんですよ。

その結果、ノートPCには2.5inch HDDからSSDへの移行が急速に進んでいて、2017年には流通するノートPCの45%にSSDが搭載されると見込まれてる。iPhone8ほどではないにしろ、これも供給不足に影響を与えているだろう。

まとめ

  1. 2016年11月からドル円が10%程度円安になった
  2. iPhone 8向けのNAND需要が爆発している
  3. ノートPCにSSDが搭載されるのが当たり前になりつつある

というわけで、以上の3点がSSDとメモリが20~50%も値上がりした理由です。円安も多少は影響があると思いますが、何よりもiPhone 8とノートPC向け需要の爆発が大きい

こういう値上がりを見るたびに、自作PCってつくづくタイミングも重要だと痛感させられる。DDR4メモリなんて、去年買っておけば4割くらい安く済んだんですよ…。

このマシンを作る時に8GBの2枚組が約16000円もすると知って、びっくりしたからな。去年は11000円くらいで買えたのに…。

値上がりはいつ落ち着くか

色々と情報を漁ったが、基本的には2018年に入れば落ち着くという予想が多数派でした。

  • iPhone8の爆発需要が落ち着く
  • 東芝が2018年からQLCベースのNANDを製造する(らしい)
  • 2018年からMicronとSK Hynixが頑張る

大雑把にまとめると、多数派が2018年に落ち着くとする理由はこの通りです。東芝は2018年からQLCのNANDを作るのか、地味に楽しみですね。メモリ部門は2兆円で売却予定だそうですが…(もったいない)。

以上、「SSDとメモリが去年から随分と値上がりしてる2つの理由」について書きました。

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9 件のコメント

  • SSDとメモリの値上がりホント酷いですね。早く値下がりしてほしい。
    ところで、最近GPUも売れまくってるのでメモリの供給不足の一因にもなっているのでは?
    その辺のリサーチはいかがでしょうか。

    • 暗号通貨のマイニング需要でRadeon RXが売れまくっていますが、今のところは既存の在庫が消化されているだけなので意外と影響は無いようです。iPhone 8の特需と比べれば大した影響ではない、という感じです。

      • ご返信有難うございます。
        そうなんですね。それにしてもiphone8がどれほど売れるのか事前情報だといささか疑問なところがありますが、いい意味でアップルには期待を裏切って頂きたいですね。

  • >で、米国価格もおかしいってことが分かったので調査したところ。SSDやメモリを製造>する時に必要な「NAND」それ自体が供給不足に陥っているらしいことが判明。
    NAND FlashROMとDDR4 SDRAMは別物ですよ。SSDはNAND FlashROMですが、メモリはDDR3かDDR4 SDRAMを使ってます。
    供給不足になっている原因は両方ともiPhone8のせいだと思います。

  • 携帯向けにCPU製造レーンを確保するからPC用は供給減らすってちょっと前に発表してましたね

  • そもそもPC自体が一般用途には不要になりつつあるんでしょうね
    需要があるモバイルデバイスに回されるんでしょ。売れるからね。
    iPhoneだけじゃないと思うよ。

  • 2017/10/28時点でCORSAIRのDDR4-2666 8GBがamazonで1万超えてくれましたよw
    ryzen自作PCが9万で組めるぞい
    (☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎て喜んでたらこれだからもっと早く買っときゃ良かったって後悔してますほんと。_(┐「ε:)_
    で本題。
    まず、2018年に価格は下がらない最悪の可能性が濃くなってきました。
    やかもち様のおっしゃることに加え、iPhone xの爆発的需要が重なっているためです。
    国内の予約件数はAppleの予想をはるかに上回る状態で、現時点で抱えているパーツだけでは足りないと言うそうです。
    ノートパソコンへの需要はしょうがないとして、2割も市場を占領しているなら自分で作れば?と思います。
    ryzenで自作デビューしようと思いますが、価格も僕の精神的な面(入試)も落ち着きそうな2019年以降になりそうです。

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