Ryzen Threadripper 1900Xは549ドルの8コアCPU…ちょっと魅力不足

AMDがHEDT市場向け(ハイエンド)に投入している「Ryzen Threadripper」は、インテルのSkylake-X「Core i7 / i9」を徹底的に打ちのめすためのCPUシリーズ。その下位モデル「1900X」の価格は549ドルの8コアCPUであることが判明した。

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Ryzen Threadripper 1900X

世代Skylake-XZen
CPUi7 7820X1900Xリーク情報版
コア数8810
スレッド数161620
ベースクロック3.6 Ghz3.8 Ghz3.6 Ghz
ブーストクロック4.3 Ghz4.0 Ghz3.8 Ghz
Boost 3 / XFR4.5 Ghz不明4.0 Ghz
L28 MB4 MB5 MB
L311 MB16 MB20 MB
TDP140W
MSRP$599$549
対応メモリx2 DDR4-2666x4 DDR4-3200x4 DDR4-3200
PCIe28レーン64レーン64レーン
ソケットLGA2066TR4TR4

さっそく仕様比較。Ryzen Threadripper 1900Xは、事前情報では10コアCPUの予定でしたが、いざ蓋を開けてみれば8コアCPUでした。Ryzen 7などと同じ仕様なのは少し残念ですが…。

1900Xが想定している相手はCore i7 7820Xで、同じ8コアCPUだ。仕様を見ていくとベースクロックは1900Xが優秀なものの、ブースト時のクロックは完全に負けています。「X」付きモデルなのでXFRが搭載されるはずなんだが、今のところは実装されているかは不明。

※XFRはIntel Turbo Boost Technology 3.0のAMD版。3段階でクロック周波数がブーストする機能のこと。

他の仕様を見ていくと、対応メモリがデュアルチャンネルに対して1900Xはクアッドチャンネルという点が大きな違い。PCIeレーン数も28本に対して64本と2倍以上で、IO帯域幅はおおむねRyzen 1900Xが勝っている。

価格面でも599ドルに対して549ドルですから、1割ほど安価。Ryzen Threadripperは同じ価格でインテルと勝負すると、大抵の場合はCinebench R15などのベンチマークスコアが上回る傾向にある。

そのため、Ryzen 7 1800Xなどと接戦になっていたCoer i7 7820Xと互角か、それ以上の性能を持っている可能性は非常に高いといえる。ただし、他の1920Xや1950Xと比較するとやや立場は弱いと感じますけどね。

8コアCPUなら、Ryzen 7 1700 ~ 1800Xがすでに存在するため、わざわざRyzen Threadripper 1900Xを選ぶ理由はちょっと足りない。CPUソケットも大型化されているし、チップセットもX399へ更新されてしまっている。

初期投資コストがどうしても高くつくため、8コアなら安価なAM4ソケットの「Ryzen 7」で十分ではないか…と思ってしまうんですよね。

まとめ

  • 1900Xは残念ながら「8コア」CPU
  • 価格はi7 7820Xよりも10%安価
  • IO帯域幅は明らかに1900Xが有利
  • 同じ8コアのRyezn 7と競合しそう

こんなところですね。あえて1900Xの強みを言えば、ダイがデュアル仕様であること。Ryzen 7は1個のダイから作られますが、Ryzen Threadripperはすべて2個のダイから作られている。

4ダイで構成されるAMD EPYCの時に確認された現象だが、ダイが複数あるとキャッシュが重視される分野(浮動小数点性能など)で高いパフォーマンスを発揮できる傾向にあるんですよ。

だから2ダイ仕様のThreadripperも、そのような分野ではRyzen 7より高い性能を出せると思います。それを考慮しても、やはりニッチ寄りなのでやはりRyzen 7に対して不利な状態は変わらないけれど…。

以上「Ryzen Threadripper 1900Xは549ドルの8コアCPU…ちょっと魅力不足」な話でした。

ただし、パッケージは魅力的

パッケージはものすごく独創的なデザインです。開ける部分に印字されている「Unlock The Power」も悪くない…w。

AMDな記事

Ryzen Threadripper全体の話はこちらの記事を。同価格帯で勝負すればほぼ勝てるAMDの圧倒的な優位性が確認できる。

Ryzen最下位モデル「Ryzen 3」を解説した記事。正直なところ、今のままでは「Core i3」と戦えないという結論です。「Ryzen APU」に期待がかかる。

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6 件のコメント

  • AMDには珍しく4chメモコンで帯域に余裕があるCPU
    下限FPSが底上げされるのでマザボ込み税込み10万程度で組めれば結構な需要が予想されます

  • 米尼に比べて国内予価が高すぎて魅力大幅減ですね・・・
    出過ぎたコメント付けてしまってもうしわけありませんでした。

    • いえいえ、お気にせずに(_ _)。
      下限フレームレートの維持にはCPU側のシングルスレッド性能の影響が大きい。という知識しかなかったので、IO帯域幅も影響があることを示唆させるコメントは勉強になって良かったです。PCIeレーン数の影響はかなり出づらいことまで分かったので、今はメモリチャネルによって変化するのかどうかなど、色々と調べて勉強中です。

  • AMD Ryzen Threadripper 1950Xはpassmark 2132の26350でしたので、1900Xはシングルで2300越え程度は見込めるでしょうか?
    国内予価は随分とお高いですが、実ベンチが楽しみです

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