ミドルクラスのスマホCPU「Snapdragon 625」の性能とスペックまとめ

2~3万円で購入できるミドルクラスのスマートフォンによく搭載されている「Snapdragon 625」の性能。実際のところ「どれくらいの性能なのか?」って気になるところです。

この記事では、Snapdragon 625の基本スペックから、他のCPUと比較してみてどれくらいの性能なのか、という点までまとめてみた。

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Snapdragon 625

「Snapdragon 600シリーズ」は、スマホ向けCPUで最強性能を目指す「800シリーズ」と比べるとおとなしい性能が特徴。消費電力に対してコスパの良い性能を目指す、というのが「600」のコンセプト。

「625」はその中でも中の上にあたる位置のCPU(SoC)で、ミドルクラスのスマートフォン(例えばZenfone 3)によく搭載される。

スペック
クロック2.00Ghz(最大)
コア数x8 ARM Cortex-A53
プロセスルール14nm
GPUQualcomm Adreno 506 GPU
対応APIOpenGL ES 3.1+
 –
 –
 –
メモリ帯域幅1866 Mhz
メモリタイプLPDDR3
メモリチャネルDual-Channel

米国クアルコムの公式サイトから、基本的なスペックを表にまとめました。クロック周波数は最大2.00 Ghzで動作して、CPUは英ARM社製の「Cortex-A53」が8個入っています。合計8コアのCPUだ。

ハイエンドSoCによくある動作クロックの違うCPUを混ぜたり、別のメーカーのCPUを組み合わせたり…といった仕様※ではなく。純粋に1つのCPUが複数入ったシンプルなマルチコアということ。

※例えばGalaxy S8+(EU版)に入っている「Exynos 8895」というCPUだと、サムスン製が4つ、ARM製が4つの合計8コアCPUという仕様だったりするんですよ。

他のスペックはハイエンドと比較すると、本当におとなしい。対応APIも1種類だけだし、対応メモリも一つ前の世代であるLPDDR3。…まぁ、そろそろ基本スペックの話が長くなってきたので、次はパフォーマンスを見ていこう。

Snapdragon 625の性能

「性能」というものは、単に対象の性能だけを知っても意味は薄い。他のCPUと比較して初めて、そのCPUの性能が浮き彫りになって「あー、このレベルのCPUなのか。」と体感できる。

ということで、比較対象として。

  • Snapdragon 625
  • Kirin 658 (例:Huawei P10 Lite)
  • Apple A9(例:iPhone SE)
  • Helio X20(例:FREETEL 極2)

この4つのCPUで背比べをします。

Geekbench v4

Geekbench v4Snapdragon 625Kirin 658Apple A9Helio X20
Single82091325261594
Multi2984334843594211

スマートフォンの性能検証によく使われるGeekbench v4のスコアから。見ての通り、Snapdragon 820は非常にシングルスレッド性能が低く、8コアあってもマルチスレッド性能は約3000点しか無い。

これは比較対象の中でも最低のスコア。単純にいえば、Zenfone 3よりもHuawei P10 Liteの方が性能は高いということですね。

3DMark – Ice Storm Unlimited

3DMark – Ice Storm UnlimitedSnapdragon 625Kirin 658Apple A9Helio X20
Score1592313510132109784

3DMark – Ice Storm Unlimitedではスマホのグラフィック性能を調べられる。CPU性能はいまひとつだったSnapdragonがここではトップに。内蔵GPUのAdreno 506は優秀だ。この傾向は他のSnapdragonでもよく見られます。

Mozilla Kraken 1.1

Mozilla Kraken 1.1Snapdragon 625Kirin 658Apple A9Helio X20
Score8108859017123420

ウェブブラウザの動作速度を競うベンチマーク。ここはシングルスレッド性能が高いCPUほど有利になる。ということで、結果もその通りに。

シングルスレッド性能が4桁に達していないCPUのスコアは、8000点オーバーという遅さ。逆にシングルスレッド性能が2000点を超えているApple A9は1000点台となかなかの優秀です。

AnTuTu Benchmark v6

AnTuTu v6Snapdragon 625Kirin 658Apple A9Helio X20
Score632766043812870677448

最後に、スマホでおそらく最も有名なベンチマーク「AnTuTu v6」で背比べ。このベンチマークはCPU(SoC)全体の総合的なパフォーマンスが競われる。

トータルの性能ではSnapdragon 625とKirin 658はだいたい互角で、他の2種は頭一つ違う性能ということが分かりました。

ベンチマークまとめ

ScoreSnapdragon 625Kirin 658Apple A9Helio X20
img
Geekbench v4 Single82091325261594
0%11%208%94%
Geekbench v4 Multi2984334843594211
0%12%46%41%
3DMark – Ice Storm Unlimited1592313510132109784
0%-15%-17%-39%
Mozilla Kraken 1.18108859017123420
0%6%-79%-58%
AnTuTu v6632766043812870677448
0%-4%103%22%

 

同じ8コア搭載のKirin 658とは互角の性能で良い感じだったが、10コアのHelio X20には20%ほど追い抜かれてしまった。Apple A9はたったの2コアしか無いが、圧倒的なシングルスレッド性能で高いパフォーマンスを叩き出した。

まとめ

2~3万円台のミドルクラスとしては順当な性能でしたね。今回もっとも性能が近かったのは「Kirin 658」で、これはHuawei P10 Liteなどに搭載されているCPUです。

対する「Snapdragon 625」はASUS Zenfone 3などに搭載されています。スマホの本体価格を見てみると…

このように、だいたい価格相当って感じの性能なんですよね。やっぱり。この2機種で選ぶ場合は、価格に大きな差がない限りは見た目だとか、他の要因で決めてしまっていいということになる。

ついでなので他のCPUについても、スマホの本体価格を見てみましょうか。

うーむ…見事に価格相当な性能。Zenfone 3の2倍のお金を出せば、性能が2倍のiPhone SEが手に入るということに。興味深いですね…。

Snapdragon 625って十分な性能なのか

「Snapdragon 625」の性能については、分かったけれど。AnTuTuで60000点台って十分な性能と言えるのだろうか。

結論から言えば、ChromeアプリでネットサーフィンやYoutubeを見たり、バックグラウンドでSoundCloudを再生したり、フルHDの動画を録画したり。といった用途なら全然問題なく動くんですよ。

大抵の人にとって、AnTuTuで6万点を超えているCPUなら必要十分な性能を満たせると言える。

以上、ミドルクラスのスマホCPU「Snapdragon 625」の性能とスペックまとめでした。

もっとスマホCPUの性能について知りたい

今回のSnapdragon 625に対して22%高いパフォーマンスを叩き出した「Helio X20」については、こちらの記事にまとめてあります。

2017年現在、Snapdragonの最上位モデルである「835」についてまとめた記事。「625」と比較すると、その性能は雲泥の差になってしまっている…。

そして、その最強クラスの「835」を更に上回る性能を持つのが「Apple A10X Fusion」です。ノートパソコン並の性能は「驚異的」と言える。

※※スマホ向けCPUだとか、タブレット向けCPUなどと記事内では書いていますが、正しい言い方は「SoC」です。ただ、日本ではSoCという言葉の知名度があまり無さそうなので、あえてCPUと書いている。

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